JPH10300473A - 振動子の支持装置 - Google Patents

振動子の支持装置

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JPH10300473A
JPH10300473A JP9107271A JP10727197A JPH10300473A JP H10300473 A JPH10300473 A JP H10300473A JP 9107271 A JP9107271 A JP 9107271A JP 10727197 A JP10727197 A JP 10727197A JP H10300473 A JPH10300473 A JP H10300473A
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Kimiya Nakamura
公哉 中村
Toru Nakazawa
徹 中澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来は、基板上に振動子が積層されて支持さ
れていたため、全体として薄型化することができなかっ
た。また電極と基板の接続部との間を複雑なコネクタに
よって接続していたため、コネクタのコストが高いもの
であった。 【解決手段】 基板25に切欠部25aを設け、この切
欠部25a内で振動子11が中空状態で支持されてい
る。ただし、振動子は、基板とほぼ同程度の板厚に設定
されているため、この切欠部25a内に振動子11を収
容することができ、振動子11の板厚分を薄型化するこ
とが可能となる。また、振動子11の基端部11dの電
極Eと基板25の接続部26とは同一面となるため、こ
の間に板状の弾性コネクタ23を挟持させることによ
り、電極Eと接続部26とを容易に導通接続させること
ができる。さらにコネクタの形状も簡単となるため、コ
ストの削減も可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジャイロスコープ
などに使用される音叉型などの振動子が基板に支持され
る支持装置に係り、特に、振動子の実装部を薄型とする
ことができる振動子の支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】振動型ジャイロスコープなどとして使用
される振動子は基板に実装され、この基板に実装された
ICなどと共にパッケージされる。図5はこの種の振動
子の支持装置の従来の構造を示す分解斜視図、図6は図
5のVI−VI線断面図、図7はその他の振動子の支持
装置の構造を示す断面図である。図5及び図6に示す支
持装置では、振動子1が弾性部材2に保持され、金属板
などで形成された支持部材4で前記弾性部材2が基板5
に押圧され、支持部材4の固定カシメ部4c,4cを基
板5に穿設された保持穴5b,5bに挿入した状態で取
付けられている。よって、振動子1は基板5上において
弾性的に支持されていることになる。
【0003】また、振動子1の表裏面に形成された駆動
用および検出用の電極Eと、基板5に形成されたランド
部5aとの間を接続する弾性コネクタ3が設けられてい
る。この弾性コネクタ3には、配線導体3aと3bが埋
設されており、弾性コネクタ3に挟持された振動子1の
表裏両面の電極Eは、それぞれ配線導体3aと3bに接
続されている。また配線導体3aと3bの下端部は基板
5に形成されたランド部5aにそれぞれ接続されてい
る。この弾性コネクタ3は支持部材4により押圧されて
おり、この押圧力により弾性コネクタ3が弾性収縮させ
られ、振動子1の電極Eと各配線導体3a、3bとが圧
接され、且つ配線導体3aと3bと基板5のランド部5
aとが圧接されている。
【0004】図7に示す支持装置では、前記振動子1が
弾性部材2aと2bとで挟持されて、支持部材4で押圧
されている。この場合の配線構造としては、振動子1に
表裏両面に形成された電極Eと、基板5に設けられたラ
ンド部5aとがリード線(ワイヤー)3cで接続されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図6(若しくは図5)
と図7に示す振動子の支持装置では、基板5上におい
て、振動子1の基端部が、弾性部材2または2a,2b
により支持されて、支持部材4で押圧されているため
に、基板5の上に振動子1および支持部材4が突出する
形状である。しかも基板5の他面側には、支持部材4の
固定カシメ部4cが突出する形状である。よって、基板
5上の高さ寸法Hが大きく、全体として薄型化ができな
い。
【0006】また振動子1の本体部分は、基板5と平行
で、且つ弾性部材2、2a,2bおよび支持部材4から
突出している。音叉型の振動型ジャイロスコープなどの
振動子1は圧電セラミックなどの脆い材料で形成されて
いるが、図6と図7に示すものでは、製造工程または部
品管理工程において、外力が振動子1に作用しやすく、
振動子1に折れなどが生じ、不良製品が発生しやすい問
題点がある。
【0007】また、図6に示す支持装置では、絶縁性の
シリコンゴムなどの弾性コネクタ3が断面形状がコの字
状となるように形成され、その上顎部と下顎部内に配線
導体3aと3bが埋設された構造であるため、弾性コネ
クタ3の製造工程が複雑であり、配線に要するコストが
高くなる。
【0008】また、弾性コネクタ3は支持部材4による
押圧力により、振動子1および基板5に圧接されて、配
線導体3aと3bが電極Eおよびランド部5aに点接触
されている。そのため、使用温度範囲(−30°C〜+
80°C)で低温側(−30°C)と高温側(+80°
C)で弾性コネクタを構成するシリコンゴムの弾性係数
に差が生じ、配線導体3a、3bと、電極Eまたはラン
ド部5aとの間の点接触による接触抵抗が極端に変化
し、振動型ジャイロスコープなどの振動子1からの検出
信号が不安定になるという問題が生じる。
【0009】また、図7に示すように、リード線3cに
よる接続配線構造では、リード線3cと、振動子1の電
極Eとの接続部が、支持部材4により囲まれた閉鎖空間
内に位置しているために、振動子1の電極Eと、基板5
のランド部5aとの間を、自動ボンディング作業で接続
することができず、配線作業が非効率的であり、製造コ
ストが高くなる。
【0010】本発明は上記従来の課題を解決するもので
あり、基板に振動子が支持された状態で全体を薄型にで
き、また組立作業中などに振動子の本体部分に手が触れ
たり外力が作用しにくくして、振動子の保護機能を向上
できるようにした振動子の支持装置を提供することを目
的としている。
【0011】また、本発明は、環境温度によって接触抵
抗の変化が生じにくく、また自動ボンディング作業にも
適した振動子の支持装置を提供することを目的としてい
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、駆動及び検出
用の電極が設けられた振動子が、支持部材を介して基板
上に支持されている振動子の支持装置において、前記基
板には欠切部が形成されており、この切欠部内に前記振
動子が支持されていることを特徴とするものである。
【0013】上記において、前記振動子が、前記切欠部
内において基板の板厚寸法内に納められていることが好
ましい。
【0014】また、振動子が、弾性部材を介して支持部
材に保持されており、この支持部材が前記基板に固定さ
れているものとすることができる。
【0015】配線構造としては、振動子の電極と、基板
に設けられた接続部とが、弾性コネクタに形成された配
線導体を介して導通接続されており、この弾性コネクタ
が支持部材により前記電極および接続部に押圧されてい
るもの、または、振動子の電極と、基板に設けられた接
続部とが、ワイヤーによって接続されているものであ
る。
【0016】本発明における振動子の支持装置は、振動
子と基板とが同程度の板厚で形成されており、基板内に
設けられた切欠部内でこの振動子を中空状態で支持する
構造となっている。よって、振動子を基板の板厚内に収
容することができ、基板上に露出される支持部材等を含
めた板厚方向の高さ寸法を低くすることが可能で、パッ
ケージングしたユニット全体の薄型化を図ることができ
る。
【0017】また振動子を支持する支持部材の基板への
固定は、支持部材の支持腕を基板に直接半田付けする
か、あるいは支持腕先端に設けた係止部を基板に穿設し
た貫通孔内に挿入して半田付けする構造であり、振動子
の安定した支持が可能である。
【0018】また、本発明では、振動子の基端部の終端
まで電極を形成し、且つこの基端部に近接する基板側に
ランド部などの接続部が形成されたものとなっている。
よって、振動子の表裏両面と基板の表裏両面とをほぼ同
一面にすると、この振動子の基端部の電極と基板側の接
続部との間に、板状の弾性押圧部材に配線導体を設けた
弾性コネクタを載置することによって容易に接続するこ
とができる。しかもこの弾性コネクタに設けられた配線
導体は、振動子の電極と基板側の接続部との間を直線的
に接続するものであるため、配線導体と電極及び接続部
とが点接触ではなく、線接触又は面接触とすることが可
能である。よって、環境温度の変化が生じた場合であっ
ても、接触面積が従来に比べ拡大されることから、一定
の接触抵抗を維持することができる。
【0019】なお、前記弾性コネクタは、例えば図3に
示すように支持部材を分割可能とし、押え部材の上板と
振動子及び基板の表面の間、および受け部材の底板と振
動子及び基板の裏面の間に挟持した状態で、押え部材と
受け部材とを連結することにより、より強固に固定する
ことが可能である。
【0020】上記の発明では、基板の切欠部に設けられ
る振動子は、板状形状のものが好ましいが、円柱形状や
角柱形状の振動子を用いたものでも可能である。また本
発明での弾性コネクタは、シリコンゴムなどの弾性材料
で形成されることが好ましいが、支持体が合成樹脂など
のやや硬質な材料により形成されていてもよい。
【0021】また本発明の弾性コネクタを用いたもので
は、弾性コネクタが振動子の基端部を上下方向から挟み
込む構造にできるため、振動子の支持を補助するものと
することができる。またこの弾性コネクタに配線導体が
設けられているため、振動子の周囲の空間にリード線を
配線する必要がなくなる。またリード線を電極に半田付
けする作業も不要となる。
【0022】また、振動子の電極と、基板の接続部(ラ
ンド部)とを、ほぼ同一面にできるため、電極と接続部
とを自動ワイヤボンディングにより接続することも可能
であり、配線作業の自動化が可能である。
【0023】また、切欠部内に振動子が支持されている
ことから、基板に振動子を支持固定した後に振動子に機
械加工を施すことが可能となる。従って、基板に形成さ
れている駆動回路や検出回路を用いて振動子の共振周波
数の調整を行なうことができる。よって、より正確な周
波数の設定を行なうことができる。
【0024】また、従来においては支持部材と弾性コネ
クタとにより、基板に余計な応力が加わって基板が変形
してしまうため、検出出力が変動してしまうといったこ
とがあった。しかし、本発明においては支持部材と弾性
コネクタとによる基板への応力はほとんど生じないた
め、検出出力の変動を抑えることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図面を参照
して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態を示す
斜視図である。図1に示す振動子11は、所定の方向に
分極形成された圧電セラミックスなどの圧電素子から構
成され、その先端が3つの振動腕11a,11b,11
cに分岐形成されたものである。また、振動子11の表
面および裏面(図示しない)には、長手方向に延びる複
数の電極Eが各振動腕上に形成されている。この電極E
は、駆動及び検出用の電極であり、例えばスパッタリン
グなどにより、振動子1の全面に導電層を薄膜形成した
後、不要な部分をフォトエッチングなどの手段で除去す
ることにより形成したものである。そして、絶縁性且つ
衝撃吸収作用を奏するシリコンゴムなどの直方体形状に
形成された弾性部材12が設けられ、その直方体の一部
に長方形状にくり貫かれた挿通角孔(保持角孔)12
A,12Aが形成され、この中に振動子11が挿嵌され
て振動部材Bが構成されている。また、振動子11の基
端部11dは、Z軸(+)側の挿通角孔12Aからその
まま露出している。
【0026】一方、この振動部材Bを固定する基板15
には、切欠部15aが形成されている。この切欠部15
aは、基板15がU字形状に切り欠かれて、基板15の
縁部の一端が開口しているものである。または切欠部1
5aが、基板15に形成された矩形状の穴または楕円形
状の穴などであってもよい。基板15のZ軸(+)側の
表裏両面には、振動子11に形成された電極Eに対応す
る接続部(接続ランド部)16が銅箔などによりパター
ン形成されている。また切欠部のX方向の両端には、支
持端子15b,15b(一方は、図示されない)が、銅
箔などによりパターン形成されている。
【0027】振動子部材Bは、同図に示すような支持部
材17によって支持される。この支持部材17は、薄い
金属板を所定の形状に打ち貫き、打ち貫き後の金属片を
折曲げ加工して形成されている。すなわち、支持部材1
7は、天板17aから側板17bが3つに分割され、両
端の17b,17bは下方(Y軸(−))に折り曲げら
れている。また、残った側板17b,17bの中央部分
は、側方(X軸方向)にそれぞれ折り曲げられて支持腕
17c,17cが形成されている。さらに側板17b,
17bの先端部分は、内方向に折り曲げられ4本の脚部
17d1,17d2,17d3,17d4が形成されてい
る。
【0028】振動部材Bは、弾性部材12が前記天板1
7a、側板17b,17bおよび4本の脚部17d1,
17d2,17d3,17d4に囲まれた保持空間17A
内に嵌合され、前記4本の脚部17d1,17d2,17
d3,17d4をさらに折り曲げられて挟持される。な
お、支持をより強固とする必要がある場合には、脚部1
7d1と17d2および17d3と17d4の先端どうしを
半田付けしてもよい。そして、支持部材17Bは、支持
腕17c,17cの部分を前記支持端子15b,15b
に半田付けすることによって固定される。
【0029】図2(A)は、図1のI−I線断面図、
(B)は図1の平面図である。図2(A)に示されるよ
うに、振動子11の板厚t1は、基板15の板厚t0と同
程度か、わずかに基板15の板厚t0の方が厚くなって
いる。よって、天板17aからの支持腕17c,17c
の折曲線17eの長さS(図1参照)を適宜に設定する
ことにより、基板15の板厚t0内に振動子11を収納
することが可能である。このように設定することによ
り、振動子11(板厚t1)は、基板15の板厚t0に収
容することができ、基板15から高さ方向に露出される
のは、振動部材Bの振動子11を除いた、上下の弾性部
材12および支持部材17の寸法となる。よって、基板
15に振動子11が支持されたユニット基板全体を薄型
化することが可能である。
【0030】また、図2(A),(B)に示されるよう
に、振動子11の基端部11d側と、基板15に形成さ
れた接続部16とは近接した位置とすることができる。
よって、この間に例えばICの結線の際に用いられるワ
イヤーボンダー(自動ボンディング)の技術などを使用
すれば、基端部11d側の電極Eと基板15側の接続部
16とを極細のワイヤーWで容易に導通接続することが
可能である。また、これにより、人為的な結線ミスの発
生が防止され、作業効率および量産性を向上させること
ができる。
【0031】図3は、本発明における第2の実施形態を
示す斜視図である。図3においても、上記従来例および
図2同様に振動子11が弾性部材12に嵌挿され、基端
部11d側が挿通角孔12Aから露出されている。図3
では、支持部材が押え部材20および受け部材21から
構成されている。押え部材20および受け部材21は、
共に薄い金属板を所定の形状に打ち貫き、打ち貫き後の
金属片を折曲げ加工して形成されている。押え部材20
の上板20aの四隅からは、脚部20bがそれぞれ折り
曲げられており、この脚部20bには切欠き20cがそ
れぞれ形成されている。また受け部材21の底板21a
からは、図示上方(Y軸(+)方向)に延びる側板21
b,21bが一体に形成され、この側板21b,21b
の四隅には支持腕21cが水平(X軸)方向にそれぞれ
折り曲げられている。さらに、各支持腕21cの先端か
らは、係止部21dが図示下方(Y軸(−)方向)に向
かってそれぞれ折り曲げられている。
【0032】一方、基板25には、切欠部25aが形成
されている。また上記4つの係止部21dに対応する貫
通孔がそれぞれ穿設され、その周囲は銅箔をパターン形
成したランド部25bが形成されている。そして、受け
部材21の各係止部21dを各ランド部25b内に挿入
し半田付けすることにより、受け部材21を基板25に
固定できるようになっている。また基板25の非開放端
(Z軸(+))側の表裏両面には、振動子11の表裏両
面に形成された電極Eに対応する複数の接続部(接続ラ
ンド部)26が銅箔などによりパターン形成されてい
る。
【0033】上記において、振動部材Bの弾性部材12
は、押え部材20と受け部材21との間で挟持される。
すなわち、受け部材21の底板21a上に振動部材Bの
弾性部材12を載置し、さらに押え部材20の上板20
aによって上方から弾性部材12を押え込む。この際、
各四隅において脚部20bに形成された切欠き20cを
係止部21dに挿入することによって、押え部材20を
受け部材21に係止することが可能となる。そして、こ
の第2の実施形態においても、基板25の板厚内に振動
子11を位置させることにより、振動子11と基板25
とをほぼ同一面に設定できるため、第1の実施形態同様
に薄型化することが可能となる。
【0034】このようにして支持された第2の実施形態
では、基板25の接続部26に対し、振動子11の基端
部11dの電極Eを近接した位置することができる。よ
って、接続部26と電極Eとを上記第1の実施形態同様
にワイヤーボンダーによって接続することが可能であ
る。また、振動子の電極と基板の接続部とを以下に示す
ような方法で導通させてもよい。
【0035】図4は、振動子の電極と基板の接続部との
接続を示す斜視図である。図4では、図3において示し
た支持部材を構成する押え部材20の上板20aおよび
受け部材21の底板21aの一方がZ軸(+)方向に延
長され、この延長部分に弾性コネクタ23,23がそれ
ぞれ設けられている。弾性コネクタ23は、例えばシリ
コンゴムなどの絶縁性を有し、且つ衝撃吸収作用を奏す
る弾性押圧部材23a上に配線導体23bが設けられた
ものである。ただし、図5に示した弾性コネクタ3と異
なり、弾性押圧部材23aは平坦な板状形状で構成され
ている。すなわち、板状の弾性押圧部材23aの上にZ
軸方向に延びた配線導体23bの下半分が埋設されてお
り、各配線導体23bはX軸方向に一定のピッチ(例え
ばピッチ幅0.18mm間隔ごと)で並設されている。
そして、弾性コネクタ23,23は、ちょうど弾性部材
12の挿通角孔12Aから図示Z軸(+)方向に露出さ
れる部分、すなわち振動子11の基端部11dに上下
(Y軸)方向から圧接できるようになっている。
【0036】押え部材20を受け部材21に係止する
と、振動子11の基端部11dおよび基板25がほぼ同
一面に設定されているため、弾性コネクタ23,23を
基端部11dおよび基板25の表裏両面にそれぞれ均等
に押圧させることができる。この際、配線導体23b
は、基端部11dの電極Eおよび基板25の接続部26
の両者に接触させることができるため、電極Eと接続部
26とを導通接続させることが可能となる。
【0037】なお、図4に示されるように、弾性コネク
タ23の高さ寸法Pと振動子の表面から弾性部材12の
上部面(又は下部面)までの高さ寸法Qとでは、少しば
かり弾性コネクタ23の高さ寸法Pの方が高く設定して
おくと、押え部材20を受け部材21に係止させた際に
弾性部材12よりも弾性コネクタ23側の方が押え部材
20および受け部材21によって強く押圧されることと
なる。よって、振動子11の基端部11dおよび基板2
5に弾性コネクタ23を強固に押圧させることが可能と
なる。そして、配線導体23bは、基端部11dおよび
基板25の表裏両面でしっかりと押圧されることとな
る。すなわち、押え部材20に設けられた弾性コネクタ
23の配線導体23bは、図示Y軸(−)方向から基板
25の上面に形成された接続部26および基端部11d
の上面の電極Eを押圧し、同様に受け部材21に設けら
れた弾性コネクタ23の配線導体23bは、図示Y軸
(+)方向から基板25の下面に形成された接続部26
および基端部11dの下面の電極Eを押圧することとな
る。よって、電極Eと接続部26とは、配線導線23b
を介して確実に導通接続させることができる。
【0038】また、上述したように、弾性コネクタ23
の配線導体23bは、例えばピッチ幅0.18mm間隔
ごとに図示X軸方向にそれぞれ一列に設けられている
(図4参照)。これに対して、振動子11の表裏の電極
E及び接続部26の間隔は、前記ピッチ幅よりも広いピ
ッチで形成されている。よって、一本の電極に対して、
複数本の配線導線23bを介して、基板25側の所定の
接続部26に導通接続させることができる。しかも、Z
方向に所定の長さを維持して導通接続されるため、点接
触ではなく、線接触さらには面接触とすることが可能で
ある。よって、環境温度に変化が生じ、弾性押圧部材2
3aの弾性係数が変化した場合あっても、配線導線23
bと電極Eおよび接触部26との間の接触抵抗を一定に
した状態で支持することが可能である。
【0039】また、上記構成の弾性コネクタ23は、従
来の断面コの字状のコネクタに比べその構成を簡単とす
ることが可能となることから、コネクタの製造コストを
大幅に削減することができる。さらに、上記のように弾
性コネクタ23は、押え部材20および受け部材21の
上板20a又は底板21aに載置できる形状に切断する
だけでよいため、結線ミスが生じることもなく、所定の
電極Eと接続部26とを確実に導通接続することができ
る。
【0040】なお、上記第1の実施形態においても、第
2の実施形態同様に弾性コネクタ23を使用することが
可能である。すなわち、図1に示した天板17aおよび
脚部17dをZ軸(+)方向に延長し、上記同様に折り
曲げることにより、延長された天板17aと基端部11
dの表面の間、および延長された脚部17dと基端部1
1dの裏面との間に隙間を形成することができる。よっ
て、この隙間に第2の実施形態同様に弾性コネクタ23
を介在させることにより、電極Eと接続部16とを導通
接続することが可能となる。
【0041】上記振動子11の駆動用の各電極に所定の
交流電圧を印加すると、この振動子11の3本の振動腕
はX方向へ駆動されるが、このときの振動位相は、両側
の振動腕11a,11cと、中央の振動腕11bとで逆
に設定される。すなわちある時点で両側の振動腕の振幅
が+X方向のとき中央の振動腕の振幅は−X方向であ
る。この位相にてX方向へ振動する振動子11がZ軸回
りの回転系内に置かれると、各振動腕にコリオリ力によ
るY方向への振動が発生する。このときのY方向への振
動では、両側の振動腕11a,11cと中央の振動腕1
1bとで位相が逆になる。すなわちある時点で、両側の
振動腕の振幅方向が+Y方向であるとき、中央の振動腕
の振幅方向は−Y方向である。これらコリオリ力は、検
出用の電極(例えば中央の振動腕11bに形成された電
極)により検出することができるが、この検出信号は上
記ワイヤーW又は弾性コネクタ23を介して基板側に導
かれ、この基板側で各種の加算や減算手段などの処理が
行なわれ角速度が検出される。
【0042】また、上記において、弾性部材12と弾性
コネクタ23は、それぞれシリコンゴムなどのような同
じ素材で形成することが可能である。よって、弾性部材
12と弾性コネクタ23は、図4に示すようにそれぞれ
別個独立したものであってもよいが、一体に形成された
ものであってもよい。
【0043】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、振動子を
基板上に取り付けたユニット基板を薄型化できる。
【0044】また、振動子の電極と基板側の接続部との
接続を容易とすることができることから、組み立て作業
を効率化を図ることができる。
【0045】さらに、温度環境が変化した場合であって
も、振動子の電極と基板側の接続部との間の接触抵抗を
一定に維持することが可能となるため、ユニット基板の
信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の振動子の支持装置を
示す分解斜視図、
【図2】(A)は、図1のI−I線断面図、(B)は図
1の平面図、
【図3】本発明の第2の実施形態の振動子の支持装置を
示す分解斜視図、
【図4】振動子の電極と基板の接続部との接続を示す斜
視図、
【図5】従来の振動子の振動装置を示す分解斜視図
【図6】従来の振動子の支持装置を示す断面図、
【図7】従来の振動子の支持装置を示す断面図、
【符号の説明】
11 振動子 11a,11b,11c 振動腕 11d 基端部 12 弾性部材 15,25 基板 16,26 接続部 17 支持部材 20 押え部材 21 受け部材 23 弾性コネクタ 23a 弾性押圧部材 23b 配線導体 E 駆動又は検出用の電極

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動及び検出用の電極が設けられた振動
    子が、支持部材を介して基板上に支持されている振動子
    の支持装置において、前記基板には欠切部が形成されて
    おり、この切欠部内に前記振動子が支持されていること
    を特徴とする振動子の支持装置。
  2. 【請求項2】 前記振動子が、前記切欠部内において基
    板の板厚寸法内に納められている請求項1記載の振動子
    の支持装置。
  3. 【請求項3】 振動子が、弾性部材を介して支持部材に
    保持されており、この支持部材が前記基板に固定されて
    いる請求項1または2記載の振動子の支持装置。
  4. 【請求項4】 振動子の電極と、基板に設けられた接続
    部とが、弾性コネクタに形成された配線導体を介して導
    通接続されており、この弾性コネクタが支持部材により
    前記電極および接続部に押圧されている請求項1ないし
    3のいずれかに記載の振動子の支持装置。
  5. 【請求項5】 振動子の電極と、基板に設けられた接続
    部とが、ワイヤーによって接続されている請求項1ない
    し3のいずれかに記載の振動子の支持装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002022445A (ja) * 2000-07-03 2002-01-23 Yoshiro Tomikawa 運動センサ
JP2008039469A (ja) * 2006-08-02 2008-02-21 Epson Toyocom Corp 圧電振動ジャイロモジュール及び圧電振動ジャイロセンサ

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