JPH10299792A - 摩擦クラッチの操作のための、特に気体作用による操作のための操作装置 - Google Patents

摩擦クラッチの操作のための、特に気体作用による操作のための操作装置

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JPH10299792A
JPH10299792A JP10093581A JP9358198A JPH10299792A JP H10299792 A JPH10299792 A JP H10299792A JP 10093581 A JP10093581 A JP 10093581A JP 9358198 A JP9358198 A JP 9358198A JP H10299792 A JPH10299792 A JP H10299792A
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cylinder
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clutch
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リープラー ユルゲン
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 連動解除信号の受け入れに起因する横方向力
または傾倒モーメントに基づくシリンダーのセルフロッ
キングの危険が本質的に低下させられているか、排除さ
れている操作装置を提供する。 【解決手段】 圧力媒体パワーシリンダー装置14、マ
スターエレメント装置82、98、及び付加的に設けら
れる反対傾倒モーメント手段が、これらの装置部分から
及びクラッチから連動解除軸受装置32に、または圧力
媒体パワーシリンダー装置14の連動解除軸受装置側部
分22に直接あるいは間接に及ぼされる力が少なくと
も、一つのクラッチ操作のあいだ、圧力媒体パワーシリ
ンダー装置の固定側部分20に関しての連動解除軸受装
置側部分22に作用する結果として生じる傾倒モーメン
トを、特に圧力媒体パワーシリンダー装置14のセルフ
ロッキングの危険を顧慮して傾倒モーメントを発生させ
ないように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動力車、特に有用
動力車(Nutz-Kraftfahrzeug)の動力伝達系列において内
燃機関とトランスミッションとの間でハウジング内に配
置された摩擦クラッチのための操作装置にして、摩擦ク
ラッチの操作のための摩擦クラッチにほぼ同軸に運動可
能な連動解除軸受装置と、圧力媒体源と連通した制御弁
によって目標ポジションを表す操縦量及び前記連動解除
軸受装置の軸方向ポジションを表す実際量に依存して操
作可能な、前記連動解除軸受装置に作用する圧力媒体
(押圧手段)パワーシリンダー装置を有するポジショニ
ングサーボ装置とを備えている操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】このような操作装置は、例えばドイツ特
許第3321578号明細書により知られている。当該
周知の操作装置は、ポジショニングサーボ装置として負
圧サーボパワーアシストを有する。この種の負圧パワー
ブレーキに組み立てられたサーボパワーアシストは、ニ
ューマチックパワーシリンダー(気体作用によるパワー
シリンダー)及び制御弁と統合されて構成されており、
ハウジングの外部に配置されている。ニューマチックパ
ワーシリンダーの二つの作業室は、軸方向に可動に案内
されるピストンと弾性的なダイアフラムとによって互い
から隔離されている。負圧室として構成された作業室は
内燃機関の吸入マニホルド系に接続されている。制御室
として用いられる別の作業室は制御弁を用いて当該負圧
室とあるいは圧力補償開口部を介して大気と連通させら
れ得る。負圧サーボパワーアシストの操作は、制御弁の
弁体にぶつかっている制御棒によって行われる。当該制
御棒は、電動機により駆動されるカムによって軸方向に
移動させられ得る。制御棒の軸方向の移動は、結果とし
ての制御弁の切り替えを伴う。それによって、ピストン
がパワーアシストされて制御棒の運動に従う。ピストン
の運動は、液圧的なマスターシリンダー(Geberzylinde
r)を介して、ハウジングの外部に配置されてマスターシ
リンダ−と連通させられているスレイブシリンダー(Neh
merzylinder)に作用する。当該スレイブシリンダーは、
連動解除軸受装置に付設された連動解除フォーク状体
(リリースフォーク、Ausrueckgabel)に作用する。
【0003】さらに、圧力媒体パワーシリンダー装置と
してニューマチックパワーシリンダーを有するはじめに
述べた種類の操作装置が知られている。当該操作装置
は、ニューマチックパワーシリンダー、液圧的なスレイ
ブシリンダー、及び制御弁を備えている統合されたユニ
ットとしてハウジングに外部に取り付けられている。ニ
ューマチックリングシリンダーのピストンは、液圧的な
スレイブシリンダーのピストンを形成する棒エレメント
に取り付けられており、且つ棒エレメントがタペットと
連結されている。当該タペットは、ハウジング内部へ達
し、連動解除軸受装置に付設された連動解除フォーク状
体に係合する。液圧的なスレイブシリンダーには、クラ
ッチペダル操作可能なマスターシリンダーと制御弁の制
御入力部とが接続されている。制御弁は、制御入力部に
印加する液体作用圧力に依存してニューマチックパワー
シリンダーへの圧縮空気の供給またはニューマチックパ
ワーシリンダーからの空気の排出を、制御弁の圧縮弾性
体装置によって定められる設定された液体作用圧力が制
御入力部に生じるようにコントロールする。その際、液
圧的なスレイブシリンダーは、棒エレメントのポジショ
ンを、従って間接的に連動解除軸受装置のポジションを
検知するメスシリンダー(測定シリンダー)として用い
られる。マスターシリンダーの操作の際には、ニューマ
チックパワーシリンダーへの圧縮空気の供給に基づくニ
ューマチックパワーシリンダーの操作力に加えて、メス
シリンダーとして用いられる液圧的なスレイブシリンダ
ーによって力が直接に棒エレメントに、従って連動解除
軸受装置に及ぼされる。
【0004】圧力媒体パワーシリンダー装置がハウジン
グ内部に配置されているはじめに述べた種類の操作装置
を市場に出回らせることが念頭に置かれる。このような
装置では、原則的に、メスシリンダーとして用いられる
液圧的なスレイブシリンダーを有する上述の種類の制御
弁が利用される。当該スレイブシリンダーによって制御
弁の操作の際に力が連動解除軸受装置に及ぼされる。し
かし、少なくとも、パワーシリンダー装置が好ましいよ
うにクラッチ軸心を取り巻く圧力媒体リングシリンダー
を圧力媒体メインシリンダーとして有するときに、パワ
ーシリンダー装置における連動解除信号の中心での受け
入れが可能でないだろうという意味で問題がある。つま
り、連動解除信号は一般に偏心的に圧力媒体パワーシリ
ンダー装置にあるいは場合によっては連動解除軸受装置
に受け入れられねばならないだろう。このことは、横方
向力または傾倒モーメントの発生を導く。そのような横
方向力または傾倒モーメントはきわめて問題である。な
ぜならば、圧力媒体パワーシリンダー装置のセルフロッ
キング(Selbsthemmung)を導く可能性があり、その結
果、操作装置の機能信頼性がもはやすべての状況で保証
されていないからである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】それに対して、本発明
の課題は、ハウジングの内部に配置された圧力媒体パワ
ーシリンダー装置を有するはじめに述べた種類の操作装
置にして、連動解除信号(実際量)の受け入れに起因す
る横方向力または傾倒モーメントに基づくシリンダーの
セルフロッキングの危険が本質的に低下させられてい
る、そうでなければそれどころか排除されている操作装
置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題の解決のため
に、本発明により、以下のことが提案される。すなわ
ち、ハウジング内部に配置された圧力媒体パワーシリン
ダー装置が少なくとも一つの圧力媒体メインシリンダ
ー、特にクラッチ軸心を取り巻く圧力媒体リングシリン
ダーを備えていること(特徴的構成A)、ポジショニン
グサーボ装置が連動解除軸受装置あるいは圧力媒体パワ
ーシリンダー装置の連動解除軸受装置側部分に付設され
たマスターエレメント装置を実際量の検知のために備え
ていること(特徴的構成B)、圧力媒体パワーシリンダ
ー装置、マスターエレメント装置、及び場合によって付
加的に設けられる反対傾倒モーメント手段が、以下のよ
うに、つまりこれらの装置部分から及びクラッチから連
動解除軸受装置または圧力媒体パワーシリンダー装置の
連動解除軸受装置側部分に直接あるいは間接に及ぼされ
る力が、少なくとも、少なくとも一つのクラッチ操作位
相のあいだ、結果として圧力媒体パワーシリンダー装置
の連動解除軸受装置側部分に作用する本質的な傾倒モー
メント、特に圧力媒体パワーシリンダー装置のセルフロ
ッキングの危険を顧慮して本質的な傾倒モーメントを圧
力媒体パワーシリンダー装置の固定側部分に関して発生
させないように構成されており、あるいは(且つ)その
ように互いに及び場合によってはクラッチに調和させら
れていること(特徴的構成C)が提案される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、前記特徴的構成Cに関
して、圧力媒体パワーシリンダー装置から、マスターエ
レメント装置から、及び場合によって付加的に設けられ
る反対傾倒モーメント手段から連動解除軸受装置にまた
は圧力媒体パワーシリンダー装置の連動解除軸受装置側
部分に直接あるいは間接に及ぼされる力からなる合力
が、少なくとも、少なくとも一つのクラッチ操作位相の
あいだ、クラッチ軸心にほぼ同軸であること(特徴的構
成D)によっても特徴づけられ得る。
【0008】従って、本発明により、連動解除信号の受
け入れに起因する、横方向力または傾倒モーメントに基
づくセルフロッキングが排除されている。その結果、操
作装置の高い機能信頼性が達成される。このことは、ポ
ジショニングサーボ装置が機械的なポジショニング調整
装置あるいは液体作用による(液圧的な)ポジショニン
グ調整装置を備えているときも当てはまる。これらの場
合には、マスターエレメント装置から圧力媒体パワーシ
リンダー装置の連動解除軸受装置側部分に直接あるいは
間接に及ぼされる力が比較的大きいことが可能である。
【0009】マスターエレメント装置は、連動解除軸受
装置のポジションを直接あるいは間接に検知する機械的
に連結されたマスターエレメント、あるいは(及び)連
動解除軸受装置のポジションを直接あるいは間接に検知
する、好ましくはハウジング内部に配置された液体作用
によるメスシリンダー装置を備えていてよい。本発明
は、簡単に、好ましくはクラッチ軸心に軸線平行なメス
シリンダーを厳密に一つ有する液体作用によるメスシリ
ンダー装置を設けることを可能にする。
【0010】連動解除信号の受け入れに起因する横方向
力または傾倒モーメントに基づく圧力媒体パワーシリン
ダー装置のセルフロッキングの危険を回避するために、
複数の手段が個別的にあるいは平行してとられ得る。第
一の変形例により、圧力媒体パワーシリンダー装置が、
場合によっては連動解除軸受装置へのクラッチの力作
用、あるいは(及び)このために設けられた反対傾倒モ
ーメント手段と協働して、マスターエレメント装置、特
にメスシリンダーにより発生させられて圧力媒体パワー
シリンダー装置の連動解除軸受装置側部分に直接あるい
は間接に作用する傾倒モーメントの、特に圧力媒体パワ
ーシリンダー装置のセルフロッキングの危険を顧慮して
重要でないといえない傾倒モーメントの近似的なあるい
はほぼ完全な補償(相殺)のために、少なくとも、少な
くとも一つのクラッチ操作位相のあいだ、相応の対抗傾
倒モーメントを発生させる(特徴的構成E)。
【0011】このために、圧力媒体パワーシリンダー装
置が、特にクラッチ軸心にほぼ軸線平行に配置された少
なくとも一つの圧力媒体補助シリンダーを備えているこ
とが提案される。当該圧力媒体補助シリンダーは、少な
くとも前記のクラッチ操作位相のあいだ、対抗傾倒モー
メントあるいは対抗傾倒モーメントへの寄与を発生させ
る。
【0012】圧力媒体リングシリンダーは、少なくとも
前記のクラッチ操作位相のあいだ対抗傾倒モーメントあ
るいは対抗傾倒モーメントへの寄与を発生させるよう
に、クラッチ軸心に対して偏心であってよい。これに関
連して、圧力媒体リングシリンダーがリングシリンダー
軸心に同心のシリンダー壁を有し、リングシリンダー軸
心をクラッチ軸心に対してずらされて配置されているこ
とが提案される。その際、リングシリンダー軸心はクラ
ッチ軸心に対してほぼ平行である。その代わりとして、
圧力媒体リングシリンダーが第一のリングシリンダー軸
心に同心の半径方向外側のリングシリンダー壁と第二の
リングシリンダー軸心に同心の半径方向内側のリングシ
リンダー壁とを有することが提案される。その際、内側
のリングシリンダー壁及び外側のリングシリンダー壁
は、互いに対して偏心である。両方のリングシリンダー
軸心は、互いにほぼ平行である。その際、これらのリン
グシリンダー軸心の少なくとも一つがクラッチ軸心にほ
ぼ平行である。
【0013】傾倒モーメントの少なくとも部分的な補償
を達成するために、特別の反対傾倒モーメント手段が設
けられてもよい。このために、反対傾倒モーメント手段
が一方は圧力媒体パワーシリンダー装置の固定側部分と
他方は圧力媒体パワーシリンダー装置の連動解除軸受装
置側部分あるいは連動解除軸受装置との間で有効な補償
弾性体装置を備えており、当該補償弾性体装置が少なく
とも前記のクラッチ操作位相のあいだ対抗傾倒モーメン
トあるいは対抗傾倒モーメントへの寄与を発生させるこ
とが提案される。
【0014】補償弾性体装置は、対抗傾倒モーメントあ
るいは対抗傾倒モーメントへの寄与の発生のために少な
くとも前記クラッチ操作位相のあいだ補償力を直接ある
いは間接に連動解除軸受装置にあるいは圧力媒体パワー
シリンダー装置の連動解除軸受装置側部分に及ぼす逆平
行力弾性体装置を備えていることが可能である。その補
償力は、マスターエレメント装置から連動解除軸受装置
あるいは圧力媒体パワーシリンダー装置の連動解除軸受
装置側部分に直接あるいは間接に及ぼされるマスターエ
レメント装置力に対してほぼ正反対に向けられた力成分
を有する。これに関連して、圧力媒体パワーシリンダー
装置の連動解除軸受装置側部分の連動解除の際に緊張を
増大させられ得る(増大するストレスを与えられ得る)
逆平行力弾性体装置がクラッチ軸心に関してマスターエ
レメント装置と同一の側で圧力媒体パワーシリンダー装
置にまたは連動解除軸受装置に係合し、好ましくはマス
ターエレメント装置力に対して逆平行である(すなわ
ち、平行で且つ反対向きに作用する)補償力を発生させ
ることが、特に有利なこととして提案されている。補償
力及びマスターエレメント装置力がクラッチ軸心あるい
は(及び)圧力媒体シリンダー装置軸心を含む共通の平
面に位置し得ることが一般的に当てはまる。その際、補
償力は好ましくはマスターエレメント装置軸心に同軸で
ある。
【0015】逆平行力弾性体装置に付け加えて、あるい
はその代わりに、補償弾性体装置が正平行力弾性体装置
を備えていてよい。当該正平行力弾性体装置は、対抗傾
倒モーメントあるいは対抗傾倒モーメントへの寄与の発
生のために少なくとも前記のクラッチ操作位相のあいだ
補償力を直接あるいは間接に連動解除軸受装置にあるい
は圧力媒体パワーシリンダー装置の連動解除軸受装置側
部分に及ぼす。その補償力は、マスターエレメント装置
から連動解除軸受装置にあるいは圧力媒体パワーシリン
ダー装置の連動解除軸受装置側部分に直接あるいは間接
に及ぼされるマスターエレメント装置力にほぼ等しい方
向に向けられた力成分を有する。これに関連して、圧力
媒体パワーシリンダー装置の連動解除軸受装置側部分を
連動させる際に緊張を増大させられ得る正平行力弾性体
装置がクラッチ軸心に関してマスターエレメント装置に
対して反対の側で圧力媒体パワーシリンダー装置にまた
は連動解除軸受装置に係合し、好ましくはマスターエレ
メント装置力に正平行である補償力を発生させること
が、特に有利なこととして提案される。補償力及びマス
ターエレメント装置力がクラッチ軸心あるいは(及び)
圧力媒体シリンダー装置軸心を含む共通の平面に位置し
得ることが一般的に当てはまる。その際、補償力軸心が
(クラッチ軸心または圧力媒体シリンダー装置軸心に関
して)好ましくはマスターエレメント装置軸心に対して
対称である。
【0016】逆平行力弾性体装置も正平行力弾性体装置
も設けられており、それらのうちの一方が圧力媒体パワ
ーシリンダー装置の連動解除軸受装置側部分の連動解除
の際に、それらのもう一方がそれを連動させる際に緊張
させられ得ることが特に有利である。つまり、両方の弾
性体装置を互いに相応に調和させると、両方の弾性体装
置が少なくとも前記のクラッチ操作位相のあいだ共通に
ほぼ一定の対抗傾倒モーメントあるいはほぼ一定の対抗
傾倒モーメント寄与を連動解除ポジションに独立に発生
させることが達成され得る。
【0017】補償弾性体装置、特に逆平行力弾性体装置
あるいは(及び)正平行力弾性体装置は、少なくとも一
つの圧縮弾性体(例えば圧縮ばね)を有する圧縮弾性体
装置を備えていてよい。圧縮弾性体装置自体は、圧力媒
体パワーシリンダー装置の定位置でプレストレスを与え
られている少なくとも一つの圧縮弾性体を備えることが
可能である。その際、当該定位置は、好ましくは、圧力
媒体パワーシリンダー装置の連動状態に対応する。
【0018】圧縮弾性体装置は、ばね硬度(弾力)の異
なる少なくとも二つの圧縮弾性体の少なくとも一つの直
列接続を備えているとよい。これに関連して、前記定位
置において直列接続された圧縮弾性体のうちの少なくと
も一つの、好ましくはよりハードなほうの圧縮弾性体が
プレストレスを与えられておらず、且つ少なくとも別の
一つの、好ましくはよりソフトなほうの圧縮弾性体がプ
レストレスを与えられていることが、特に有利なことと
して提案される。
【0019】補償弾性体装置、特に逆平行力弾性体装置
あるいは(及び)正平行力弾性体装置が、少なくとも一
つの引張り弾性体(例えば引張りばね)を有する引張り
弾性体装置を備えていてよい。当該引張り弾性体装置自
体は、圧力媒体パワーシリンダー装置の定位置でプレス
トレスを与えられている少なくとも一つの引張り弾性体
を備えていることが可能である。その際、当該定位置
は、圧力媒体パワーシリンダー装置の連動状態に対応す
ることが好ましい。
【0020】引張り弾性体装置は、ばね硬度の異なる少
なくとも二つの引張り弾性体の少なくとも一つの直列接
続を備えているとよい。これに関連して、前記定位置に
おいて、直列接続された引張り弾性体のうちの少なくと
も一つの、好ましくはよりハードなほうの引張り弾性体
がプレストレスを与えられておらず、且つ少なくとも別
の一つの、好ましくはよりソフトなほうの引張り弾性体
がプレストレスを与えられていることが特に有利なこと
として提案される。
【0021】当該補償弾性体装置には切替手段が付設さ
れ得る。当該切替手段により、補償弾性体装置から、特
に逆平行力弾性体装置あるいは(及び)正平行力弾性体
装置から連動解除軸受装置にあるいは圧力媒体パワーシ
リンダー装置の連動解除軸受装置側部分に直接あるいは
間接に及ぼされる補償力が圧力媒体パワーシリンダー装
置の連動解除ポジションに依存して接続され得、また接
続を断たれ得る(オン/オフを切り替えられ得る)。こ
のことは、補償弾性体装置が圧力媒体パワーシリンダー
装置の定位置においてプレストレスを与えられていると
きに、特に大きな利点である。そのとき、切替手段によ
って、補償弾性体装置の補償力が当該定位置において接
続を断たれていることが達成され得る。その際、当該定
位置は、好ましくは圧力媒体パワーシリンダー装置の連
動状態に対応する。このような切替手段は、特に、マス
ターエレメント装置が当該定位置で圧力媒体パワーシリ
ンダー装置の連動解除軸受装置側部分に直接あるいは間
接に力を及ぼさない、あるいは軽減された力しか及ぼさ
ないときに設けられる。当該定位置における大きすぎる
補償力に基づく傾倒モーメントは、そのとき生じ得な
い。上述の切替手段は、特に損耗補償を有するクラッチ
の場合に投入されるだろう。これらの場合には損耗補償
によってほぼ不変のままの対応配置(Zuordnung)が一方
は当該定位置と他方は切替手段が補償力を接続し、また
接続を断つ連動解除ポジションとの間で簡単に達成され
得る。
【0022】補償弾性体装置の代わりに、あるいはそれ
に追加しても、反対傾倒モーメント手段が、圧力媒体パ
ワーシリンダー装置のあるいは連動解除軸受装置の質量
分布を、あるいは(及び)少なくとも一つの別個のおも
りエレメントを含んでよい。当該反対傾倒モーメント手
段の、直接あるいは間接に、例えば伝達装置、特にレバ
ー装置を介しての連動解除軸受装置にあるいは圧力媒体
パワーシリンダー装置の連動解除軸受装置側部分に作用
する重量(重力)は、少なくとも前記のクラッチ操作位
相のあいだ対抗傾倒モーメントあるいは対抗傾倒モーメ
ントへの寄与を発生させる。
【0023】傾倒モーメントの補償(相殺)の代わり
に、あるいはこれに付加的に、第二の変形例により、横
方向力低下または横方向力防止のための措置も講じ得
る。本発明により、ハウジング内部に配置された特徴的
構成Aに係る圧力媒体パワーシリンダー装置と特徴的構
成Bに係るポジショニングサーボ装置とを有する操作装
置の場合にマスターエレメント装置、特にメスシリンダ
ーによって発生させられて圧力媒体パワーシリンダー装
置の連動解除軸受装置側部分に直接あるいは間接に作用
する傾倒モーメントを防止するためにまたは小さく保つ
ために反対傾倒モーメント手段としての作用半径低下手
段が設けられていることが提案される。当該作用半径低
下手段は、圧力媒体シリンダー装置軸心あるいはクラッ
チ軸心に関連づけられた作用半径(当該作用半径は傾倒
モーメントに決定的である)を圧力媒体パワーシリンダ
ー装置の連動解除軸受装置側部分と運動結合させられた
マスターエレメントの運動軸と圧力媒体パワーシリンダ
ー装置軸心またはクラッチ軸心との間の半径方向間隔に
比べて低下させる(特徴的構成F)。当該作用半径低下
手段は、傾倒モーメントを伝達しないかあるいは減少さ
せられた範囲でしか伝達しない連結箇所を、連動解除軸
受装置あるいは圧力媒体パワーシリンダー装置の連動解
除軸受装置に運動結合させられた、特に固定結合され
た、あるいはこれに統合して形成された連行体と、マス
ターエレメントに運動結合させられた、特に固定結合さ
れた、あるいはこれに統合して形成された追従エレメン
トとの間に備えていてよい。その際、当該連結箇所は、
運動軸心に比べてクラッチ軸心の方へずらされている。
当該連結箇所は、例えばジョイント箇所(Gelenkstelle)
として、あるいは一つのあるいは両方の軸方向において
有効なストッパー箇所として、簡単に構成されていてよ
い。
【0024】作用半径の減少による横方向力低下の代わ
りにあるいはそれに加えて、マスターエレメントから及
ぼされる力そのものが低下させられてもよい。このため
に、本発明により、ハウジング内部に配置された特徴的
構成Aに係る圧力媒体パワーシリンダー装置と特徴的構
成Bに係るポジショニングサーボ装置とを有する操作装
置の場合にマスターエレメント装置、特にメスシリンダ
ーによって発生させられて圧力媒体パワーシリンダー装
置の連動解除軸受装置側部分に直接あるいは間接に作用
する傾倒モーメントを防止するためにまたは小さく保つ
ためにマスターエレメント装置に統合された(一体化さ
れた)反対傾倒モーメント手段が設けられていることが
提案される。当該反対傾倒モーメント手段は、マスター
エレメント装置の検知装置から圧力媒体パワーシリンダ
ー装置の連動解除軸受装置側部分と運動結合したマスタ
ーエレメントへ及ぼされる反応力(反作用力)に、特に
メスシリンダーの液圧媒体によって、その、マスターエ
レメントと運動結合されたあるいはこれと統合されたピ
ストンに及ぼされる液体作用圧力(液圧)に反対に作用
する。マスターエレメント装置に統合された反対傾倒モ
ーメント手段は、上述のように場合によっては補償弾性
体装置の一部である対抗力弾性体装置を含んでよい。当
該対抗力弾性体装置は、上述の逆平行力弾性体装置また
は上述の圧縮弾性体装置あるいは引張り弾性体装置に対
応して形成されていてよい。
【0025】第三の変形例により、横方向力または傾倒
モーメントが、理想的な場合にはほぼ完全に防止され得
る。このために、本発明により、ハウジング内部に配置
された特徴的構成Aに係る圧力媒体パワーシリンダー装
置と特徴的構成Bに係るポジショニングサーボ装置とを
有する操作装置の場合にマスターエレメント装置、特に
メスシリンダーによって発生させられる圧力媒体パワー
シリンダー装置の連動解除軸受装置側部分に直接あるい
は間接に作用する傾倒モーメントを防止するためにまた
は小さく保持するために伝達手段が反対傾倒モーメント
手段として設けられていることが提案される。当該反対
傾倒モーメント手段が、クラッチ軸心に同軸でないマス
ターエレメントを、連動解除軸受装置とあるいは圧力媒
体パワーシリンダー装置の連動解除軸受装置側部分と、
傾倒モーメントなしに、伝達手段から連動解除軸受装置
にあるいは圧力媒体パワーシリンダー装置の連動解除軸
受装置側部分に及ぼされる一つあるいは複数の力のクラ
ッチ軸心にほぼ同軸の合力を有して運動結合させる。好
ましくは、伝達手段が固定した支持箇所に回動運動可能
に支持されたレバーを有するレバー装置を備えている。
その際、第一のレバーアームが、クラッチ軸心を包み込
み且つ二つの係合部分によってクラッチ軸心に関してほ
ぼ直径上に対置させられた、連動解除軸受装置あるいは
圧力媒体パワーシリンダー装置の連動解除軸受装置側部
分の二つの対抗係合部分に係合するフォーク状部分ある
いはリング状部を有する。
【0026】前記レバーは前記第一のレバーアームの支
持端部で支持されていることが可能であり、前記マスタ
ーエレメントは前記第一のレバーアームの連結部分でこ
れと連結されていることが可能である。そのとき、前記
係合部分は、一方は支持端部と他方は連結部分との間に
位置することが可能である。その代わりに、連結部分
が、一方は支持端部と他方は係合部分との間に位置して
もよい。別の有利な変形例として、レバーが第一のレバ
ーアームと第二のレバーアームとの間の支持部分で支持
されており、且つマスターエレメントが第二のレバーア
ームの連結部分でこれと連結されていることが提案され
る。
【0027】横方向力を防止するためのまたは小さく保
持するための、及びそれに応じてできる限り傾倒モーメ
ントを防止するための別の付加物(Ansatz)に従って、本
発明により、マスターエレメント装置がクラッチ軸心に
関してほぼ対称に構成されていることが提案される。こ
のために、メスシリンダー装置がクラッチ軸心にほぼ同
心のリング状メスシリンダーあるいはクラッチ軸心に軸
線平行な複数のメスシリンダー(これらのメスシリンダ
ーはクラッチ軸心に関して同一の円周角及び同一の半径
方向距離を有して分散配置させられている)を備えてい
ることが、特に有利なこととして提案される。
【0028】傾倒モーメントの補償について別にはっき
りと考慮にいれられていない限り、圧力媒体パワーシリ
ンダー装置の連動解除軸受装置側部分に作用する傾倒モ
ーメント、特に圧力媒体パワーシリンダー装置のセルフ
ロッキングの危険を顧慮して本質的な傾倒モーメントの
補償(相殺)、軽減、あるいは防止のすべての述べられ
た変形例について、圧力媒体パワーシリンダー装置が傾
倒モーメント防止のためにクラッチ軸心に関して対称に
構成されていることが有利である。このために、圧力媒
体パワーシリンダー装置が、クラッチ軸心に関して対称
な圧力媒体リングシリンダーを備えているとよい。傾倒
モーメントが圧力媒体パワーシリンダー装置自体によっ
て補償されるべきであるならば、圧力媒体パワーシリン
ダー装置が(特にそれがクラッチ軸心に同心に対称に構
成されている圧力媒体リングシリンダーを有するとき
に)これに比べて半径方向外側にずらされていてクラッ
チ軸心に軸線平行な少なくとも一つの圧力媒体補助シリ
ンダーを備えているとよい。その代わりに、圧力媒体パ
ワーシリンダー装置が、クラッチ軸心に軸線平行な複数
の圧力媒体シリンダー(当該圧力媒体シリンダーは好ま
しくはクラッチ軸心に関して同一の円周角及び同一の半
径方向距離をもって分散配置されている)並びに場合に
よってはこれに比べて半径方向外側にずらされていてク
ラッチ軸心に軸線平行な少なくとも一つの圧力媒体補助
シリンダーを備えていてもよい。
【0029】特に、メスシリンダーに由来する傾倒モー
メントを圧力媒体シリンダーに由来する対抗傾倒モーメ
ントによって少なくとも一部は補償するために、圧力媒
体パワーシリンダー装置の、クラッチ軸心に軸線平行な
少なくとも一つの圧力媒体シリンダー、特に圧力媒体補
助シリンダー及びメスシリンダー装置の、クラッチ軸心
に軸線平行な少なくとも一つのメスシリンダーがクラッ
チ軸心からほぼ等しい半径方向距離を有し、あるいは
(及び)互いに(クラッチ軸心に関して)ペアで直径上
に向き合って位置することも提案される。
【0030】制御弁の構成に関しては、多くの変形例が
考え得る。制御弁が、圧力媒体パワーシリンダー装置を
圧力媒体源に連通させている第一の制御状態と圧力媒体
パワーシリンダー装置を圧力補償開口部に連通させてい
る第二の制御状態と場合によっては、圧力媒体パワーシ
リンダー装置がほぼ圧力媒体密封に(すなわち、圧力媒
体をもらさないように)閉鎖されている第三の制御状態
との間で実際量及び操縦量に対応する差量に依存して切
り替え可能である弁装置を備えていると有利である。制
御弁は、マスターエレメント装置のメスシリンダー装置
と液圧的な連通状態にある接続部を有して、上述の制御
状態の間の切り替えによって少なくとも前記のクラッチ
操作位相のあいだ、メスシリンダー装置におけるほぼ一
定のままである、場合によっては圧力媒体圧力にあるい
は(及び)圧力媒体パワーシリンダー装置の連動解除軸
受装置側部分の運動方向に依存する液体作用圧力を維持
し得る。当該制御弁は、簡単に、圧力バランス原理に従
って働く制御弁であってよい。このような制御弁の場合
にしばしば起こる比較的に大きい反作用力(当該反作用
力は、検知装置、特にメスシリンダー装置から圧力媒体
パワーシリンダー装置と運動結合させられたマスターエ
レメントに及ぼされ得る)にもかかわらず、本発明によ
り、圧力媒体パワーシリンダー装置において誘導される
大きすぎる傾倒モーメントに基づく問題が回避されてい
る。そして、とりわけ圧力媒体パワーシリンダー装置の
セルフロッキングの危険がない。
【0031】制御弁は、ハウジングの外部にあるいは少
なくとも部分的にハウジングの内部に配置されていると
よい。しかしながら、ハウジングの内部へのまたは外部
への配置に依存せずに、好ましくは内燃機関とトランス
ミッションとに連結されたハウジングの場合に外から到
達可能(手が届く)であり、特に取り外し可能である。
圧力媒体としては、ニューマチックな(すなわち気体作
用による)圧力媒体(例えば、圧縮空気)が好ましい。
【0032】本発明に係る操作装置の別の可能な有利な
構成及び別の可能な構造上の詳細に関しては、1996
年6月12日にドイツ特許庁に提出された特許出願19
623373.9号(1997年12月18日に出願公
開されたドイツ特許出願公開第19716600号)明
細書に記載されている。その公知の全ての開示内容が本
願の開示の一部である。この古いほうの出願は、以下で
は「関連出願」として引き合いに出される。特に関連出
願の請求項に記載された特徴的構成及び構造上の詳細が
本発明の操作装置の有利な構成として考慮に値する。
【0033】
【実施例】以下に、本発明を、図面に示された複数の実
施例をもとにして詳細に説明する。
【0034】図1には、動力車の動力伝達系列において
内燃機関とトランスミッション(伝動装置)との間でハ
ウジング(例えば、ベル形状のケーシング、Gehaeusegl
ocke)12内に配置された摩擦クラッチ、この例では押
しつけられるクラッチ、のための第一の実施例による本
発明に係る操作装置10が図式的に示されている。操作
装置10は、構造ユニット(パッケージユニット)とし
て構成された圧力媒体パワーシリンダー装置(Druckmitt
el-Kraftzylinderanordnung)14、この例ではニューマ
チックパワーシリンダー装置(気体作用によるパワーシ
リンダー装置、空気圧パワーシリンダー装置)を備えて
いる。当該圧力媒体パワーシリンダー装置は、操作シリ
ンダー構造ユニットと呼ぶこともできる。操作シリンダ
ー構造ユニット14は、圧力媒体リングシリンダー、こ
の例ではニューマチックリングシリンダー16の形での
圧力媒体メインシリンダーを備えている。当該ニューマ
チックリングシリンダーは、固定した本体部材20内の
リングシリンダー状の空所18並びにニューマチックリ
ングピストンエレメント22から形成されている。ニュ
ーマチックリングピストンエレメント22は、ばね手段
24によって不図示のクラッチの方へ(図1では左方
へ)向かってプレストレスを与えられており、パッキン
グリング(シールリング)26をニューマチックリング
シリンダー16のリングシリンダー室の密閉のために坦
持している。
【0035】ニューマチックリングシリンダー16及び
ニューマチックリングピストンエレメント22は、クラ
ッチ軸心Aに同軸に配置されている。本体部材20は軸
方向孔を有し、当該軸方向孔を通ってクラッチシャフト
(トランスミッション入力軸、Getriebeeingangswell
e)28がクラッチ軸心Aに同軸に延在する。
【0036】ニューマチックリングピストンエレメント
22のクラッチ側の端部における当該リングピストンエ
レメントのリング状部分30は、連動解除軸受装置(リ
リースベアリング装置、Ausruecklageranordnung)32
の連動解除リング30を形成する。当該連動解除軸受装
置は、さらに連動解除リング30と反対に捻り可能(相
対回転可能)で且つクラッチと一緒に回転する連動解除
リング34と、両方の連動解除リング30及び34の間
の相対的な捻り(相対回転)を可能にする球軸受け36
とを備えている。前記連動解除軸受装置は、操作装置の
操作の際に周知の方法で、特にクラッチスプリング(Kup
plungsfeder)として用いられるダイアフラムスプリング
のダイアフラムスプリング舌部を介して、クラッチに作
用し、これをトランスミッションと内燃機関との間の力
の流れの遮断のために連動解除(リリース)する(すな
わち、クラッチをきる)。
【0037】操作シリンダー構造ユニット14は、当該
操作シリンダー構造ユニットに取り外し可能に固定され
た制御弁構造ユニット40を坦持する。当該制御弁構造
ユニットは、圧力バランス原理に従って働くそれ自体周
知の制御弁42を備えている。制御弁構造ユニット40
は、ハウジング12における対応して配置された開口部
44を通って当該ハウジングの外側に突き出るように、
且つハウジングが内燃機関及びトランスミッションと連
結されている場合に取り外し可能なように配置されてい
る。
【0038】制御弁42は、制御弁構造ユニット40内
部の気体導管(気体作用導管、空気圧導管、Pneumatikl
eitung)46を経て、制御弁構造ユニットの、ハウジン
グ12の外面を越えて突き出ている部分における気体接
続部(気体作用接続部、空気圧接続部、Pneumatikansch
luss)48を経て、且つ別の気体導管50を経て気体源
(気体作用源、空気圧源)51と連通している。さら
に、制御弁42は、制御弁構造ユニット40内部の導管
52、制御弁構造ユニット40の、ハウジング12の外
面を越えて突き出ている部分における接続部54、及び
別の導管56を経て操縦信号供給ユニット(パイロット
信号トランスミッターユニット、Fuehrungssignalgeber
einheit)60と連通している。操縦信号供給ユニット
60は、この例では、クラッチペダル62を備えるクラ
ッチペダル装置60である。当該クラッチペダル装置
は、操縦信号を液圧的な信号の形で導管56、接続部5
4、及び導管52を介して制御弁42へ伝達するように
構成されている。それに応じて、導管52及び56は、
液圧接続部として形成された接続部54を介して連通状
態にある液圧導管である。
【0039】制御弁42は、さらに、制御弁構造ユニッ
ト40内部の気体導管64及び操作シリンダー構造ユニ
ット14内部の気体導管66を介してニューマチックリ
ングシリンダー16のリングシリンダー室と連通してい
る。さらに、制御弁42は、制御弁構造ユニット40内
部の不図示の別の気体導管を介して制御弁構造ユニット
の同様に不図示の圧力補償開口部と連通している。
【0040】制御弁42は、制御弁構造ユニット40の
一つの孔に弁軸心に沿って移動可能に装着された弁体7
0を備えている。当該弁体は、蓋体エレメント72によ
って気体導管46に向かって閉鎖可能な不図示の一つの
軸方向孔と当該軸方向孔に開口している複数の半径方向
孔(放射方向孔)とを有する。図1ではこれらの半径方
向孔のうちの一つの半径方向孔74を認識することがで
きる。
【0041】図1では、弁体は、それに係合する圧縮ば
ねの作用で蓋体エレメント72に対して右側へ移動させ
られている。その結果、気体導管66、64と、弁体7
0を収容する弁室と、弁体における上述の軸方向孔及び
上述の半径方向孔とを介してニューマチックリングシリ
ンダーのリングシリンダー室と排気開口部との間の排気
連通がつくりだされている。蓋体エレメント72が前記
軸方向孔を閉鎖するが、しかしなお付設された圧縮ばね
のそれに作用する弾性力(ばね力)に抗して蓋体座(Dec
kelsitz)から引き離されない程度に弁体70が左へ向か
って移動させられると、ニューマチックリングシリンダ
ーのリング室が気体作用を密封して(すなわち、気体圧
力をもらさないように)閉ざされている。弁体70が蓋
体エレメント72の連行のもとで、これをその蓋体座か
ら引き離して、ひき続いて左へ動かされると、気体導管
46とニューマチックリングシリンダー16のリング室
との間の通気連通(Belueftungsverbindung)が弁室及び
気体導管64及び66を介してつくりだされている。
【0042】弁体70のその時その時に生じるポジショ
ンは、液圧導管部分によって形成された制御弁42の液
圧室76における液圧に依存する。当該液圧は、弁体7
0に係合する圧縮ばねの弾性力に抗して左へ弁体を移動
させる方向に弁体70に作用する。液圧室76は、液圧
導管部分78を介して液圧的なメスシリンダー(測定シ
リンダー、Messzylinder)82のシリンダー室80と連
通状態にある。メスシリンダー82は、ピストン棒88
に付属するパッキングリング84を備えるピストン86
を有している。液圧的なメスシリンダー82のシリンダ
ー室を画成するピストンは、クラッチ軸心Aに平行で、
ピストン棒88に同軸の運動軸線Bに沿って移動可能で
あり、圧縮ばね90によってクラッチの方へ、つまり、
クラッチを切るためのクラッチの操作の際の連動解除軸
受装置32の連動解除方向においてプレストレスを与え
られている。ピストン棒88は、制御弁構造ユニット4
0における開口部を通って制御弁構造ユニット40の本
体またはケーシング92を越えてクラッチの方へ突き出
ており、且つそのクラッチ側の端部に、ピストン棒88
からクラッチ軸心Aの方へ張り出している棒形状のアー
ムの形で、ピストン棒88と一体的に形成された追従エ
レメント(Folgerelement)94を有する。ピストン棒8
8、追従エレメント94、及びピストン86は、液圧的
なメスシリンダー82によって形成されたマスターエレ
メント装置(トランスミッターエレメント装置、Gebere
lementanordnung)の統合してあるいはそれどころか一
体的に形成されたマスターエレメント(トランスミッタ
ーエレメント)の一部として理解してよい。
【0043】ニューマチックリングピストンエレメント
22のリング状部分30は、半径方向外側へ突き出てい
る連行体アームを備える動かないように固定された連行
体96を坦持する。当該連行体アームに向かって追従エ
レメント94が自由端部を有する圧縮ばね90の押圧力
によってプレストレスを与えられている。つまり、連行
体アーム96は、追従エレメント94のためのストッパ
ーを形成する。ニューマチックリングピストンエレメン
ト22の連動解除の際には、ピストン86、ピストン棒
88、及び追従エレメント94によって形成されたマス
ターエレメント98が圧縮ばね90の作用でニューマチ
ックリングピストンエレメント22の左への運動に従
う。ニューマチックリングピストンエレメント22を連
動状態にする際には、これが連行体96を介してマスタ
ーエレメント98を押し、右への運動でこれを連行す
る。つまり、マスターエレメント98及びニューマチッ
クリングピストンエレメント22は、軸方向における運
動について互いと運動結合されている(すなわち、連動
させられている)。従って、ニューマチックリングピス
トンエレメント22の軸方向運動は、液圧的なメスシリ
ンダー82のシリンダー室の容積増大、容積減少に変換
される。これによって、ニューマチックリングピストン
エレメント22の軸方向ポジション、従って連動解除軸
受装置32の軸方向ポジションが、制御弁42に戻され
る。従って、液圧室76内の液圧は、一方では操縦信号
供給ユニットにおけるクラッチペダル62の操作によっ
て排除された液圧媒体体積に依存し、他方では液圧的な
メスシリンダー82のシリンダー室に受容された液圧オ
イル体積に、従って連動解除軸受装置32の軸方向ポジ
ションに依存する。制御弁42は、ニューマチックリン
グシリンダー16のリングシリンダー室の相応の通気及
び排気(換気)によってクラッチ操作のあいだ常に液圧
室76内にほぼ一定の液圧媒体圧力が維持されるように
構成されている。当該制御弁の機能方法に関しては、前
述の関連出願により公知である。
【0044】液圧的なメスシリンダー82のシリンダー
室内にある圧力オイル(作動油)に基づいて、及び上述
の圧縮ばね90に基づいて、マスターエレメント98が
追従エレメント94を介して力を軸方向においてクラッ
チの方へ連行体96に、従ってニューマチックリングピ
ストンエレメント22に及ぼす。マスターエレメント9
8がクラッチ軸心Aの一方の側でだけ、つまり偏心的に
連行体96を介してニューマチックリングピストンエレ
メントに係合するので、操作シリンダー構造ユニット1
4に傾倒モーメント、すなわちニューマチックリングピ
ストンエレメント22に作用する傾倒モーメントが発生
する。当該傾倒モーメントは、ニューマチックリングピ
ストンエレメント22を本体部材20に対してその位置
からクラッチ軸心Aに同軸に傾けようとする。しかし、
この傾倒モーメントまたは当該傾倒モーメントに対応す
る横方向力は、本発明により、重要でない。特にニュー
マチックパワーシリンダー装置14のセルフロッキング
(Selbsthemmung)の危険に関して重要でない。なぜな
ら、傾倒モーメントについての標準的な作用半径(Angri
ffsradius)(有効なレバー長)がクラッチ軸心に関して
比較的小さい、特に図2に対応する解決策の場合(作用
半径R′A、図1に破線で描かれている)より小さいか
らである。図2では、連行体96′はピストン棒88′
の運動領域にまで延びている。当該ピストン棒は、液圧
的なメスシリンダーのシリンダー室内の圧縮ばねの作用
でその自由端によって連行体96′に向かってプレスト
レスを与えられている。ニューマチックリングピストン
エレメントにマスターエレメントによって及ぼされる傾
倒モーメントが本体部材に関して作用半径に直接比例し
ている(モーメントM=作用半径R×軸方向の力成分)
ので、図2の場合には、図1の場合においてよりも明ら
かにより大きな傾倒モーメントがマスターエレメントに
よって及ぼされる力に基づいて生じる。
【0045】本発明に係る操作装置の別の実施例を説明
する前に、あらかじめさらに続けて図1の操作装置の原
理について及び完全に一般的に本発明に係る操作装置の
利用のもとでの連動解除軸受装置のポジショニングの原
理についても図3を参照して補足する。実際のパワーシ
リンダー装置14のほかに、操作装置は、すでに述べた
制御弁42を備えている。当該制御弁は、連通区間y
(調整量Y)を介してパワーシリンダー装置14を操縦
量(リファレンス変数入力、Fuehrungsgroesse)に依存
して操作する。当該操縦量は、操縦信号Wから導出され
る。当該操縦信号は、示された例の場合にはクラッチペ
ダル62から接続区間wを介して制御弁42に供給され
る。図1の実施例に比べて一般化されて、操縦信号Wを
操縦量に変換するために制御弁の対応する信号接続部5
4にコンバータ手段100が付設されていてよい。
【0046】パワーシリンダー装置14の制御(Ansteue
rung)は、連動解除軸受装置の目標ポジションをあらわ
す操縦量と連動解除軸受装置の実際ポジションをあらわ
す実際量(実測量)とに依存して行われる。当該実際量
は、実際値信号(実測値信号)Xから導き出される。当
該実際値信号は、制御弁42に、連動解除軸受装置に付
設されたマスターエレメント装置82、98から接続区
間xを介して供給される。図1の実施例に比べて一般化
されて、制御弁42の対応する信号接続部102に同様
にコンバータ手段104が付設されているとよい。当該
コンバータ手段104は、実際値信号Xを実際量に変換
するために用いられる。
【0047】制御弁42、パワーシリンダー装置14、
連動解除軸受装置に付設されたマスターエレメント装置
82、98(この例では液圧的なメスシリンダー82及
びマスターエレメント98を含む)、及び区間x、yが
一つの閉回路(コントロールループ)を形成する。当該
閉回路は、連動解除軸受装置のポジションを操縦信号W
の予め与えられたもの(デフォルト、Vorgaben)に相応
に調整する。示された実施例では、この調整は、三つの
弁状態、すなわち充填制御状態I(この状態では圧力媒
体源、この例では空気圧源、が弁接続部48及び106
を介してパワーシリンダー装置14と連通させられてい
る)と、空疎化制御状態II(この状態ではパワーシリ
ンダー装置14が弁接続部106及び108を介して補
償体積(Ausgleichsvolumen)、特に大気と連通させられ
ている)と、ホールド制御状態III(この状態では圧
力媒体がパワーシリンダー装置14から制御弁42を介
して逃れでることができない)との間での制御弁42の
切り替えによって行われる。付け加えると、制御弁の別
個のホールド制御状態は絶対に必要というわけではな
い。制御弁の特有のホールド制御状態が設けられていな
いならば、これは、充填連通48−106と空疎化連通
106−108との間での絶え間のない切り替えによっ
ても実現され得る。制御弁の特有のホールド制御状態が
設けられているならば、これは、充填連通48−106
と空疎化連通106−108との間の絶え間のない切り
替えによっても実現され得る。制御弁の特有のホールド
制御状態が設けられていないならば、それはもちろん操
作装置の「ホールド(静止)」という機能を与える。す
なわちそれによって、特定の運転状態で充填制御状態I
と空疎化制御状態IIとの間での制御弁の絶え間のない
切り替えの状態になる。
【0048】図1の実施例に比べて一般化して、目標ポ
ジションを与える操縦信号Wもフィードバック信号ある
いは実際値信号Xも互いに独立にすべての適当な信号方
式によって実現され得る。最も有力な信号方式に言及す
ると、これらの信号は、それぞれ、液体的な信号、気体
作用(空気圧)による信号、機械的な信号、電気的な信
号、あるいは光学的な信号である。同様に最も有力な物
理的な信号表現だけに言及すれば、信号方式に応じて、
その時その時の信号が、圧力、体積、力、パス(変位、
Weg)、角度、電流、電圧、あるいは光強度によってあ
らわされていてよい。操縦信号Wと実際値信号Xとが別
種の信号でもあり得ること、また、操縦信号Wと実際値
信号Xとが異なる物理的な量によってあらわされ得るこ
とが重要である。操縦信号Wと実際値信号Xとが別種で
ある、または異なる物理的な量によってあらわされてい
るならば、前述のコンバータ手段100及び104が同
種の量(操縦量、または、実際量)への信号の変換を行
うとよい。実際値信号Xに関して、そのつど考慮に入れ
られる信号方式が連動解除軸受装置の軸方向ポジション
の受け入れ(入力)のために設けられたマスターエレメ
ント装置に依存しないことを指摘しておく。従って、連
動解除軸受装置あるいはリングピストンエレメントに少
なからず力を及ぼすマスターエレメント装置、例えば図
1の実施例の場合のような液圧的なメスシリンダーを有
するマスターエレメント装置、あるいは純粋に機械的な
マスターエレメント装置が、制御弁に供給される非液圧
的な信号または非機械的な信号を発生させるコンバータ
手段を備えているとよい。
【0049】実際量及び操縦量から、制御弁42の制御
状態を決定する差量が導出され得る。示された例では、
制御弁は、操縦量が実際量よりも大きいときに充填制御
状態Iをとり、操縦量が実際量よりも小さいときに空疎
化制御状態IIをとる。操縦量が実際量と等しいなら
ば、図3(A)の実施例の制御弁42はホールド制御状
態IIIをとる。
【0050】図1の実施例に比べて一般化されて、実際
量、操縦量、及び場合によっては差量が、それぞれ液体
作用による量(液圧的な量)、気体作用による量(空気
圧的な量)、機械的な量、あるいは電気的な量、特に圧
力、体積、力、パス、角度、電流、あるいは電圧であっ
てよい。あるいは、単に、好ましくは相応のデジタル化
のもとで制御弁の電子工学的な制御装置、特にマイクロ
プロセッサーの記憶領域にあるオペランド(Rechengroes
se)であってもよい。
【0051】実際の応用のためには、操縦信号Wと制御
弁42のコントロールまたは調節のもとで生じる連動解
除軸受装置の軸方向ポジションとの間にリニアな関係が
ないと、しばしば合目的である。例えば、クラッチの中
央の目標ポジション領域(当該目標ポジション領域は、
トルク伝達を始めるポジションSと、ほぼ最大のトルク
伝達のために連結された状態、すなわちつながれた状態
になるポジションEKとにより限定されている)が割り
当てられた操縦信号Wに関して残りの目標ポジション領
域に比べて広げられていると、クラッチペダル62の相
応の操作による敏感なマニュアルでの連結(すなわち、
クラッチをつなぐ)のために有利である。それぞれの操
縦信号Wに一つの目標軸方向ポジションW′を割り当て
る相応のポジショニング特性曲線が図3(B)に示され
ている。
【0052】再び図1の実施例に関連して、ペダル62
の操作の際に液圧室76に、従って同時に液圧的なメス
シリンダー82のシリンダー室に以下のような液圧が生
じる。すなわち、当該液圧は、マスターエレメント98
を介してパワーシリンダー装置14の連動解除軸受装置
32に、軸方向に向けられたメスシリンダー力FMZによ
って作用し、且つリングピストンエレメント22に作用
する横方向力、またこれに作用する傾倒モーメントを発
生させる。ペダル62の負荷を軽減すると、液圧室76
における圧力、従って液圧的なメスシリンダー82のシ
リンダー室80において作用する圧力が軽減される。残
っている残余圧力は、同様に、マスターエレメント98
を介して連動解除軸受装置32に、従ってパワーシリン
ダー装置14のリングピストンエレメント22に作用す
る。メスシリンダー力FMZ、従って横方向力または傾倒
モーメントは、ペダルパスSPに関して一定でなく、一
般にペダル速度、ポジショニング特性曲線、及び圧力媒
体源51のそのときどきの操作圧力媒体圧力(この例で
は気体作用源の操作気体作用圧力PPN)のような量に依
存している。その際、さらにまた、図5の準静的なクラ
ッチ操作に相当する理想化された図に示されているよう
に、前記ペダルの操作をする(連動解除)場合及び前記
ペダルへの負荷を軽減する(連動させる)場合に異なる
メスシリンダー力FMZが生じる。制御弁42の構成に基
づいて、気体作用圧力PPNへのメスシリンダー力FMZ
依存性が前記ペダルの操作位相(すなわち、ペダルに力
を加える段階)(上側の枝、メスシリンダー力FMZが気
体作用圧力PPNとともに増大する)においてだけ生じ
る。念のために図4に、ペダルパスSPとペダル力FP
の間の関係が理想化されて見えるであろうように示され
ている。図5の場合と同様に、上側の枝が、気体作用圧
力PPNに依存し且つ気体作用圧力の増大とともにより大
きなクラッチペダル力FPに変わる前記ペダルの前記操
作位相に対応する。
【0053】ニューマチックパワーシリンダー装置14
内に、つまりニューマチックリングシリンダー16のシ
リンダー室内に生じる気体作用圧力は、停止状態あるい
は準静的な状態で(特に制御弁のホールド制御状態II
Iで)クラッチ側で連動解除軸受装置32に及ぼされる
力に、つまりクラッチスプリング(ダイアフラムスプリ
ング)によって連動解除軸受装置に及ぼされる力に依存
する(停止状態または準静的な状態では、ニューマチッ
クリングシリンダー16のシリンダー室内の気体作用媒
体(ニューマチックメディア)の押圧力とダイアフラム
スプリングによって連動解除軸受装置32に及ぼされる
力とが平衡状態にある)。図6は、ダイアフラムスプリ
ングによって連動解除軸受装置に及ぼされるクラッチス
プリング力FKFと連動解除軸受パス(連動解除軸受変
位)SAとの間の関係についての例である。その際、ク
ラッチスプリング力FKFには、ダイアフラムスプリング
の弾性力だけでなくクラッチの別の弾性体(接線方向リ
ーフスプリング(Tangentialblattfedern)、クッション
プレート(Belagfedern)等)の弾性力も寄与する。作動
領域として、例えば連動解除軸受パスSAのEK(クラ
ッチがつながれるポジション)とAK(クラッチがきら
れるポジション)との間にある領域、あるいはその代わ
りに、連動解除軸受パスSAのEK′(クラッチがつな
がれるポジション)とAK′(クラッチがきられるポジ
ション)との間に位置する領域が問題になる。
【0054】圧力媒体パワーシリンダー装置において
(この例ではニューマチックリングピストンエレメント
22にて)作用する傾倒モーメントが当該パワーシリン
ダー装置のセルフロッキングの危険に関してどの程度危
険になる可能性があるかは、複数の影響量(Einflussgro
essen)に依存する。最も重要な影響量として以下のもの
をあげることができる:すなわち、実際量の受け入れか
ら結果として生じる、圧力媒体パワーシリンダー装置に
作用する力、当該パワーシリンダー装置のピストンとシ
リンダーとの間の摩擦の量(摩擦係数μ)、圧力媒体パ
ワーシリンダー装置の動かない部分(本体部材20)で
の圧力媒体パワーシリンダー装置の軸方向に可動な部分
(リングピストンエレメント22)の案内を記述する有
効な案内長(Fuehrungslaenge)、及び誘導される傾倒モ
ーメントのための効果的なレバー長(Hebellaenge)を与
える、実際値受け入れから結果として生じる力の作用半
径である。これについては、ニューマチックリングピス
トンエレメント22aを備えるニューマチックリングシ
リンダー14aの断面を図式的に示す図7を参照のこ
と。ニューマチックメディアによってリングピストンエ
レメント22aに及ぼされる力が矢印FPZによってあら
わされている。セルフロッキングの危険を低下させるた
めに、実際値受け入れから結果として生じる力FMZ(メ
スシリンダー力)、摩擦、及び作用半径RAが可能なか
ぎり小さいべきであり、自由になる案内長LFが可能な
かぎり大きいべきである。実際値の受け入れの結果生じ
る力(メスシリンダー力FMZ)への影響量は、使用され
る制御弁に及び使用されるマスターエレメント装置に依
存する。図1の制御弁及びメスシリンダーの場合には、
メスシリンダ−力FMZは、操作気体作用圧力(Betriebsp
neumatikdruck)PPNに、制御弁の弾性体のばね定数に、
有効な空気貫流直径 (Luftdurchstroemungsdurchmesse
r)に、及び有効なメスシリンダー面積(メスシリンダー
の直径)に依存する。メスシリンダー力FMZを最低限に
抑えるために、空気貫流直径を除いてすべての上述の量
ができるだけ小さく保たれるべきである。
【0055】以下に述べる実施例では、同等に働くまた
は類似の要素には、図1及び図2の実施例の場合と同一
の符号が用いられ、それぞれ、それぞれの実施例の特徴
付けのための小文字によって補足される(相応のことが
図7のニューマチックリングシリンダーにもあてはま
る)。その際、明文をもってそれぞれ前に述べられた実
施例を引き合いにだし、そのつど存在するこれに対する
相違点だけを説明する。
【0056】図8の実施例では、図式的に、メインパワ
ーシリンダーとしてのニューマチックリングシリンダー
16bと、本発明に係る操作装置10bの液圧的なメス
シリンダー82bとが示されている。当該操作装置は、
図1の実施例の対応する構成要素に相当してよい。液圧
的なメスシリンダーのマスターエレメントは、例えば図
1にあるいは図2に示すように、操作装置10bのニュ
ーマチックリングピストンエレメントと運動結合させら
れている(すなわち連動させられている)。液圧的なメ
スシリンダー82bにより誘導されてリングピストンエ
レメントに作用する傾倒モーメントの補償(相殺)のた
めに、ニューマチック補助シリンダー(気体の作用で働
く補助シリンダー)120bが設けられている。当該ニ
ューマチック補助シリンダーは、ニューマチックリング
ピストンエレメントと運動結合させられたニューマチッ
クピストンを有する。ニューマチック補助シリンダー1
20bは、ニューマチックリングシリンダー16bのよ
うに操作装置10bの同一の制御弁に接続されており、
また、ニューマチック補助シリンダー120bを、少な
くとも停止状態または準静的な状態で、ニューマチック
リングシリンダー16bを支配するのと同一の気体作用
圧力が支配する。ニューマチック補助シリンダー120
bは、クラッチ軸心Aに関して、液圧的なメスシリンダ
ー82bと直径上に向きあって位置する。液圧的なメス
シリンダーは傾倒モーメントMMZを誘導する。これには
以下のことが当てはまる。すなわち、 MMZ=PHYD×AMZ×RMZ ここで、PHYDはメスシリンダーにおける液体による圧
力、AMZは液圧シリンダーの有効な面積、RMZは有効な
作用半径(作用半径RA)である。ニューマチック補助
シリンダーは対抗傾倒モーメントMHZを誘導する。これ
には以下のことが当てはまる。すなわち、 MHZ=PPZ×AHZ×RHZ ここで、PPZはメインパワーシリンダーと補助シリンダ
ーとからなるニューマチックパワーリングシリンダー装
置における気体作用圧力、AHZは、補助シリンダーの有
効な面積、RAZは補助シリンダーの有効な作用半径(作
用半径RA)である。メインパワーシリンダー16bに
よって及ぼされる力には以下のことが当てはまる。すな
わち、 FHZ=PPZ×AHZ ここで、AHZはメインパワーシリンダー16bの有効な
面積である。連動解除軸受装置に全体で直接あるいは間
接に作用し且つこれを軸方向に動かす力FAUSは、同様
に、メスシリンダーによって及ぼされる力FMZ=AMZ×
HYD、補助シリンダーによって及ぼされる力FHZ=A
HZ×PPZ、及びメインパワーシリンダーの力FHZの和で
ある。
【0057】図8における図示との相違点では、メスシ
リンダー82b及び補助シリンダー120bについての
有効なシリンダー面積A及び有効な作用半径Rが異なっ
ているだろう。これらは、クラッチ操作の際に発生する
液体作用圧力PHYDに依存して、クラッチ操作のあいだ
に生じる気体作用圧力PPZを考慮にいれて(当該気体作
用圧力は停止状態または準静的な状態で、そのときどき
の連動解除ポジションでクラッチ側で連動解除軸受装置
に及ぼされる力FKFに依存する)最適な傾倒モーメント
補償が達成されるように選択し得る。最適な傾倒モーメ
ント補償とは、例えば、一つのクラッチ操作サイクルに
わたって、平均して、傾倒モーメントM MZ及び対抗傾倒
モーメントMHZの(ベクトルの)差として残る残余傾倒
モーメントが最小であることを意味する。しかし、最適
な補償とは、前記操作サイクルにわたって平均して最小
の残余傾倒モーメントを達成することなしに、対抗傾倒
モーメントがニューマチックリングシリンダーのセルフ
ロッキングを顧慮して危険な傾倒モーメントピーク値を
相殺することも意味し得る。
【0058】対抗傾倒モーメントMHZは、複数のニュー
マチック補助シリンダーによって発生させられてもよ
い。これらのニューマチック補助シリンダーは、それぞ
れ対抗傾倒モーメント寄与をうみだす。全体で発生する
対抗傾倒モーメントMHZは、個々の対抗傾倒モーメント
寄与のベクトル和として生じる。図8では、変形例によ
る二つの付加的なニューマチック補助シリンダー122
b及び124bが点線で描かれている。一般的にいえ
ば、図8に示された解決策により、従って一つあるいは
複数のニューマチック補助シリンダーがメインパワーシ
リンダーとして用いられるニューマチックリングシリン
ダー16bの周囲に分散配置される。それらは、メスシ
リンダー82bによって引き起こされる横方向力を、ま
たメスシリンダーによって誘導される傾倒モーメントを
ほぼ相殺するように、従ってメスシリンダー及び一つあ
るいは複数の補助シリンダーによって調達される力の合
力がクラッチ軸心にほぼ同軸の状態にあるように構成さ
れて分散させられている。
【0059】図8に対して述べたことは、複数の液圧的
なメスシリンダー82c1及び82c2を有する図9に
示されるような変形例の場合に相応に当てはまる。ニュ
ーマチック補助シリンダー120c及び122cあるい
はその代わりに120c、122c、124c、及び1
26cが、両方の液圧的なメスシリンダー82c1及び
82c2によって全体で発生させられる傾倒モーメント
が最適に補償されるように、つまり合力がクラッチ軸心
にほぼ同軸な状態にあるように、メインパワーシリンダ
ー16cの周囲に(周方向に)分散させられており且つ
そのように寸法を定められている。
【0060】傾倒モーメントの理想的な補償または回避
は、図10に液圧的なメスシリンダー82d1及び82
d2について示すように、少なくとも二つの同一の液圧
的なメスシリンダーがペアでクラッチ軸心に関して直径
上に等しい作用半径を有して互いに向きあって位置する
ことによって達成され得る。一つのニューマチックリン
グシリンダーの代わりに、図10の実施例では、クラッ
チ軸心に関して等しい作用半径をもって直径上に互いに
向きあって位置する二つの同一のニューマチックシリン
ダー130d及び132dがメインパワーシリンダーと
して設けられている。シリンダーによって引き起こされ
る横方向力または傾倒モーメントがほぼあるいは完全に
相殺される、つまり合力がほぼあるいは完全にクラッチ
軸心に同軸の状態にあるように、シリンダーが構成さ
れ、また分散させられている限り、点線で示された二つ
のシリンダーによって暗示されているように、ニューマ
チックシリンダー及び(あるいは)液圧的なメスシリン
ダーがさらに多く設けられていてもよい。連動解除軸受
装置に作用してこれを軸方向に運動させる力FAUSは、
メスシリンダーによって及ぼされる力FMZとニューマチ
ックシリンダーによって及ぼされる力FHZとの和に等し
い。
【0061】圧力媒体リングシリンダー、特にニューマ
チックリングシリンダーの使用の場合には、液圧的なメ
スシリンダーによってあるいは一般に測定マスターエレ
メント装置(Massgeberelementanordnung)によって誘導
される傾倒モーメントの補償は、当該リングシリンダー
のクラッチ軸心Aに対して偏心の配置または構成によっ
て行われてもよい。図11の実施例の場合には、リング
シリンダー軸心Zに同心に構成されたリングシリンダー
16eが当該シリンダー軸心Zをクラッチ軸心Aに対し
てずらされて配置されている。つまり、液圧的なメスシ
リンダー82eによって誘導される傾倒モーメントが、
最適に、リングシリンダーそれ自体により引き起こされ
る相応の対抗傾倒モーメントによって補償されるように
配置されている。このために、リングシリンダー軸心Z
が液圧的なメスシリンダー82eにクラッチ軸心Aに関
して直径上に向きあって位置する。その際、クラッチ軸
心Aとリングシリンダー軸心Zとの間のずれの大きさ
は、生じる液体作用圧力及び気体作用圧力とリングシリ
ンダーの幾何学(形状)及びディメンジョニング(寸
法)に依存する。
【0062】別の可能性は、図12にニューマチックリ
ングシリンダー16fについて示されているように、圧
力媒体リングシリンダー、特にニューマチックリングシ
リンダーそれ自体を偏心に構成することにある。ニュー
マチックリングシリンダー16fは、リングシリンダー
軸心Zに同心である半径方向外側のリングシリンダー壁
140fを有し、並びに外側のリングシリンダー壁14
0fに対して偏心に配置されている半径方向内側のリン
グシリンダー壁142fを有する。当該半径方向内側の
リングシリンダー壁は、図示された実施例ではクラッチ
軸心Aに同心でる。リングシリンダー軸心Zは、図11
の実施例の場合のように、液圧的なメスシリンダー82
fにクラッチ軸心Aに関して直径上に向きあって位置す
る。その際、クラッチ軸心Aとリングシリンダー軸心Z
との間のずれは、発生する圧力(押圧力)及びディメン
ジョニングに依存する。両方の実施例(図11及び図1
2)の場合には、本発明により、液圧的なメスシリンダ
ーの力及びニューマチックリングシリンダーの力の合力
が近似的にクラッチ軸心上にあり、または結果としての
本質的な傾倒モーメントが生じないことが達成される。
【0063】偏心に配置されまたは構成されたリングシ
リンダー(メインシリンダー)に連動解除軸受装置を結
合することが行われ得るであろうような二つの可能性
が、図13に示されている。図13(A)及び図13
(B)は、それぞれ、いわゆる自動中心合わせ軸受け
(セルフセンタリングベアリング)を示す。図13
(A)の変形例の場合には、連動解除軸受装置32gが
クラッチと一緒に回転しない外側リング30gを備えて
いる。当該外側リングに対して、内側リングとも呼ばれ
る連動解除リング34gが球軸受け36gを用いて相対
回転させられ得る。外側リング30gは、皿状ばね15
0gによってリングピストンエレメント22gの部分に
押し付けられる。その際、押し付け力は、クラッチ軸心
に対する連動解除軸受の偏心の場合にクラッチ操作のは
じめに自動中心合わせが可能であるように選択されてい
る。
【0064】図13(B)の実施例の場合には、リング
ピストンエレメント22hへの連動解除軸受装置の固定
がリングピストンエレメント22hに取り付けられたリ
ング状ディスク152hを用いて行われる。当該リング
状ディスクには、外側リング30hが弾性体湾曲部材(F
ederbuegel)154hを用いて固定されている。外側リ
ング30hと弾性体湾曲部材154hとの間には、さら
に、図では認識できないいわゆる波形ばね(Wellfeder)
が設けられている。図13(A)の実施例の場合のよう
に、外側リング30hは説明されたように挟み込まれて
いる。その結果、ある意味で、外側リングとリングピス
トンエレメントまたはリング状ディスクとの間の摩擦力
の適切な投入によって自動中心合わせが可能である(図
13(B)の実施例の場合には弾性体湾曲部材154h
のほんの少しだけの弾性的な変形のもとで可能であ
る)。
【0065】図8〜図11の実施例の場合には、測定マ
スターエレメント装置、特に液圧的なメスシリンダー
の、そのメスシリンダー力FMZに基づく傾倒モーメント
に反対に働く対抗傾倒モーメントが少なくとも一つのニ
ューマチック補助シリンダー、ニューマチックメインシ
リンダー自体、あるいはマスターエレメント装置自体
(図10の実施例では付加的なメスシリンダー)によっ
て調達された。しかし、横方向力補償または傾倒モーメ
ント補償は、一つあるいは複数の弾性的な部材/エネル
ギー蓄積装置の投入によって行われてもよい。これら
は、ここでは全部で補償弾性体装置と呼ばれる。当該補
償弾性体は、例えば単純な圧縮ばねあるいは(及び)引
張りばねによって実現され得る。しかし別の弾性的なエ
レメント(エネルギー蓄積装置)の使用も可能である。
【0066】補償弾性体装置が圧力媒体パワーシリンダ
ー装置の軸方向に可動な部分(特にニューマチックリン
グピストンエレメント)にどのようにして作用するのか
の例が、図14に示されている。図14の装置は、図7
の装置に相当する。その際、付加的に図式的に、ピスト
ン86j及びピストン棒88jを有する液圧的なメスシ
リンダー82jが示されている。メスシリンダー82j
は、象徴的に示された固定エレメント83jを用いて本
体部材20jに固定されている。ピストン棒88jは、
リング状部分30jに係合する。その結果、液圧的なメ
スシリンダー82jにおける液体作用媒体(液圧媒体)
の圧力に基づいて力FMZがクラッチ軸心Aに偏心的にリ
ングピストンエレメント22jに伝達され、それによっ
て補償されるべき傾倒モーメントが誘導される。補償
は、一方では反対方向に向いた(逆平行の)対応する力
成分によって行われ得る。当該力成分は、例えばリング
状部分30jにおけるピストン棒88jの係合領域にお
いてこれに作用する。これは、例えば補償弾性体の圧縮
ばね(力FAPD)あるいは(及び)引張りばね(力
A PZ)によって達成され得る。その代わりに、あるい
は付加的に、これはクラッチ軸心Aに関してリング状部
分30jにおけるピストン棒88jの係合領域にほぼ直
径上に向き合って位置してリング状部分30jに作用す
る補償力成分によっても達成され得る。当該補償力成分
は、メスシリンダー力FMZと同一の方向に向いている。
つまりこれに正平行である。例えば、この補償力は、補
償弾性体装置の引張りばね(力FPAZ)あるいは(及
び)圧縮ばね(力FPAD)によって達成され得る。上述
の力は、図14では矢印によって表されている。
【0067】圧力媒体パワーシリンダー装置のメスシリ
ンダー側に、あるいは(及び)圧力媒体パワーシリンダ
ー装置のメスシリンダーと反対の側に、それぞれ一つあ
るいは複数の弾性体が設けられていることが可能であ
る。その際、複数の弾性体の場合にはそれらの合力がク
ラッチ軸心Aと(クラッチ軸心Aに平行な)メスシリン
ダー力FMZとによって張られた平面に位置する必要があ
る。最適な補償は、メスシリンダー力FMZと補償力との
合力がほぼクラッチ軸心A上に位置するときに達成され
ている。
【0068】液圧的なメスシリンダー82k、メインシ
リンダー(ニューマチックリングシリンダー)16k、
及びクラッチ軸心Aに関しての一つあるいは複数の補償
弾性体160kのポジショニングのさまざまの可能性が
図15、図16、及び図17に具体的に説明されてい
る。一つあるいは複数の補償弾性体160kがクラッチ
軸心Aに関してメスシリンダーの半径方向外側に(図1
5(A))あるいは半径方向内側に(図15(B))、
メスシリンダー自体の内部に(図15(C))及びメス
シリンダーの側方に対称に(図15(D))配置されて
いてよい。さらに、一つあるいは複数の補償弾性体16
0lが圧力媒体パワーシリンダー装置、特にニューマチ
ックリングシリンダー16lの液圧的なメスシリンダー
82lと反対の側に、図15の弾性体ポジションに対称
的な弾性体ポジションに配置されていてもよい(図16
参照)。図17に示すように、一つあるいは複数の補償
弾性体160mまたは160nがリングシリンダー16
mまたは16n自体に配置されていてもよい。図14を
もとにして説明したように、ニューマチックリングシリ
ンダーのメスシリンダー側に配置された圧縮弾性体(図
15及び図17(A)、(B))はメスシリンダー力に
逆平行な力成分を有する補償力を発生させる。他方、ニ
ューマチックリングシリンダーの、メスシリンダーと反
対の側に配置された補償弾性体(図16及び図17
(C)、(D))は、メスシリンダー力に正平行な(す
なわち、平行且つ同方向の)力成分を有する補償力を発
生させる。
【0069】以下に、本発明に係る補償弾性体装置のい
くつかの実施例を図18〜図24をもとにして詳細に説
明する。それらの図は、それぞれ、図14の実施例に由
来しており、この実施例に付け加えられた、または変更
された構成要素だけを示す。
【0070】図18(A)の実施例では、リングピスト
ンエレメント22oと本体部材20oとの間で効果のあ
る引張りばね160oが設けられている。当該引張りば
ねは、液圧的なメスシリンダー82oの半径方向外側に
配置されており、リング状部分30oの延長部分と本体
部材20oの固定部分162oとに係合している。引張
りばね160oは、連動状態(リングピストンエレメン
ト22oが右方へ最大に変位させられた状態)でプレス
トレスを与えられている。その結果、図25(A)に示
すような弾性特性曲線(連動解除軸受パスSAの関数と
しての補償弾性体力FK)が生じる。このことは、結果
として、クラッチ操作がされていない連動状態でも補償
弾性体(ここでは引張りばね)が少なからぬ(本質的で
ないとはいえない)力をリングピストンエレメント22
oに及ぼすことをともなう。このことは、連動状態で液
圧的なメスシリンダーがリングピストンエレメント22
oに力を及ぼさないかあるいははるかに低下させられた
力しか及ぼさず、それに応じて補償弾性体160oによ
って誘導される比較的大きい傾倒モーメントが残るとき
に不都合である。
【0071】この問題は、前記引張りばね160oの代
わりに二つの引張りばね160p1及び160p2の直
列接続(連動状態ではこれらの引張りばねのうちのハー
ドなほうの引張りばね160p2だけがプレストレスを
与えられており、ソフトなほうの引張りばね160p1
はプレストレスを与えられていない)が設けられている
ことによって解決され得る。これに加えて両方の引張り
ばねの間にはストッパープレート164pが設けられて
いる。当該ストッパープレートは、連動状態で、液圧的
なメスシリンダー82pに付属のリング状部分166p
に支持され、且つリングピストンエレメント30pの連
動解除の際に、引張りばね160p1の弾性力が引張り
ばね160p2のプレストレス力に到達してはじめてリ
ング状部分166pから持ち上げられる。全体で生じる
弾性特性曲線が、図25(B)に示されている。当該弾
性特性曲線の符号1を付された第一の枝では、引張りば
ね160p1だけが有効である。ストッパープレート1
64pがリング状部分166pから持ち上げられるやい
なや、第二の引張りばね160p2も作用し始め、さら
なる連動解除の際に引張りばね160p1と同様にます
ます伸ばされる。その結果、図25(B)において符号
1+2を付された特性曲線部分が生じる。この弾性特性
曲線からわかるように、プレストレスを与えられない引
張りばね160p1には、プレストレスを与えられた引
張りばね160p2に比べて明らかにハードなばねを用
いる。それによって、リングピストンエレメントの連動
状態では、もはや、図18(A)の場合よりもはるかに
わずかな力が引張りばね160p1によってリングピス
トンエレメントに及ぼされるにすぎない。増大するクラ
ッチ損耗によって連動状態においてこの力があまり増大
しすぎないように、クラッチの損耗補償装置を設けるこ
とが合目的である。
【0072】別の実施例が図18(C)に示されてい
る。この場合には、液圧的なメスシリンダー82oの半
径方向外側に設けられた引張りばね160oの代わりに
液圧的なメスシリンダー82qの内部に配置された引張
りばね160qが設けられている。
【0073】図18(A)、(B)、及び(C)の引張
りばねは、それぞれメスシリンダー力FMZに逆平行な力
を発生させる。その結果、当該ばねを逆平行力弾性体装
置と呼んでもよい。
【0074】ニューマチックリングシリンダーのメスシ
リンダー側に配置された逆平行力弾性体装置は、図1
9、図20、及び図21に複数の実施例をもとにして具
体的に説明するように、圧縮ばねによって形成されてい
てもよい。簡単な区別のために、図では引張りばねが切
断されていない側面図で図示されており、圧縮ばねが断
面図で示されている。
【0075】図19(A)では、共通のケーシング内に
液圧的なメスシリンダー82rと並んで設けられている
空間に配置されている唯一つの圧縮ばね160rが設け
られており、当該ケーシングとリング状部分30rに結
合したピストン状部分(Stempel)168rとに支持され
ている。この場合、図25(A)に示されているのと類
似の弾性特性曲線が得られる。
【0076】図25(B)に示すような弾性特性曲線
は、リングピストンエレメント22sの連動状態でプレ
ストレスを与えられていないハードな第一の圧縮ばね1
60s1とリングピストンエレメント22sの連動状態
でプレストレスを与えられているソフトな第二の圧縮ば
ね160s2との直列接続によって達成され得る。その
際、その機能原理は、図18(B)の実施例の機能原理
に対応する。
【0077】別の極めて有利な変形例が図20に示され
ている。リングピストンエレメントを部分的に連動解除
されたポジション(図20(A))と連動させられたポ
ジション(図20(B))とが示されている。この場合
には、ほぼ図19(B)の実施例の圧縮ばね160s2
のようなかたさをもち、連動状態でプレストレスを与え
られている圧縮ばね160tだけが設けられている。当
該圧縮ばねは、直接にピストン状部分168tに係合す
るのではなく、リング形状のストッパープレート164
tを介してこれに係合する。連動する際には、ストッパ
ープレート164tがケーシングのリング形状のストッ
パー部166tにぶつかる。その結果、ピストン状部分
168tが圧縮ばね160tの影響から自由になり、そ
れに応じて連動状態で圧縮ばね160tの補償力がリン
グピストンエレメント22tに伝達されない。リング状
部分166t及びストッパープレート164tは、圧縮
ばね160tの弾性力を伝えるようにするまたは遮断す
る(オン/オフする)切替手段として理解してよい。こ
れによって、図25(C)に示すような有効な弾性特性
曲線が達成される。
【0078】図19及び図20に示す実施例の圧縮ばね
によって形成される逆平行力弾性体装置は、液圧的なメ
スシリンダーに比べて半径方向外側へずらされて配置さ
れている。このことは、ニューマチックリングシリンダ
ー及び制御弁ケーシングからなる装置の半径方向の寸法
を相応に大きくすることを結果として伴う。図21は、
半径方向における寸法が軸方向における寸法を犠牲とし
て削減されている実施例である。その際、一列に接続さ
れた二つの圧縮ばね160u1及び160u2を有する
逆平行力弾性体装置は、図19(B)の逆平行力弾性体
装置の機能方法に対応する。
【0079】逆平行力弾性体装置の機能方法及び構造
は、簡単に、圧力媒体パワーシリンダー装置の、メスシ
リンダーと反対の側に配置される正平行力弾性体装置の
機能方法及び構造に転用され得る。当該正平行力弾性体
装置は、メスシリンダーによって及ぼされる力に平行で
同じ方向を向いた力を圧力媒体パワーシリンダー装置の
可動な部分(リングピストンエレメント)に及ぼし、そ
れによって、上述の逆平行力弾性体装置と全く同様にメ
スシリンダーによって誘導される傾倒モーメントと反対
に作用する対抗傾倒モーメントを発生させる。
【0080】図22には、固定部182vとリングピス
トンエレメント22vのリング状部分30vとの間で作
用する圧縮ばねの形での補償弾性体160vを有する正
平行力弾性体装置のための簡単な例が示されている。そ
れぞれの弾性体装置によってリングピストンエレメント
に及ぼされる力FKが連動解除の際に進む連動解除軸受
パスSAとともに増大する弾性体応力(Federspannung)に
基づいて増大する(図25参照)逆平行力弾性体装置と
は逆に、図26(A)に示されているように、連動状態
でプレストレスを与えられている圧縮ばね160vの弾
性体応力が連動解除の際に進む連動解除軸受パスSA
増大とともに、減少する弾性体応力に基づいて減少す
る。このことは、図23に示された三つの実施例にもあ
てはまる。
【0081】図23(A)の実施例では、圧縮ばね16
0vの代わりに引張りばね160wが補償弾性体として
設けられている。他方また、それぞれ、ピストン状部分
168xまたは168yを介して本体部材20xまたは
20yの延長部162xまたは162yに係合する圧縮
ばね160xまたは160yを有する別の二つの実施例
が、図23(B)及び図23(C)に示されている。
【0082】上述の逆平行力弾性体装置及び正平行力弾
性体装置には、それらによって調達される弾性力が連動
解除軸受パスSAにわたってそれぞれの弾性特性曲線に
相応に変化し、その結果それに応じて、それぞれ発生さ
せられる対抗傾倒モーメントも一定でない限り、すでに
言及した不都合がある。一方で圧力バランス原理に基づ
く制御弁の場合には、一般に、図5に示されるようなペ
ダルパスSPへのメスシリンダー力FMZの依存性、従っ
てX軸のスケール変換(Umskalierung)によって生じる、
連動解除軸受パスSAへのメスシリンダー力FMZの対応
する依存性(つまり近似的に連動及び連動解除の際にそ
れぞれ一定のままであるメスシリンダー力FMZ)を出発
点とし得るので、補償程度(Kmpensationsgrad)が、また
は残っている残余傾倒モーメントが連動解除軸受パスS
Aにわたって変わる。しかし、逆平行力弾性体装置及び
正平行力弾性体装置を組み合わせると、それぞれの対抗
傾倒モーメント寄与を定める量、すなわち連動状態での
弾性体プレストレス、ばね定数、及び有効なレバーアー
ム長(作用半径)を相互に相応に調整することによっ
て、連動解除軸受パスSA全体にわたって一定の対抗傾
倒モーメントMKが発生させられることが達成され得
る。当該一定の対抗傾倒モーメントは、図5に示されて
いるようなメスシリンダー力FMZの挙動の場合には、ち
ょうどメスシリンダー力FMZによって連動解除の際及び
連動させる際に発生させられる傾倒モーメントMMZの平
均値の負量に相当する。これについては図26(B)及
び26(C)を参照のこと。その際、図26(B)では
符号1を付された線が正平行力弾性体装置の弾性特性曲
線であり、符号2を付された線が逆平行力弾性体装置の
弾性特性曲線である。図26(C)では全体として生じ
る対抗傾倒モーメントMK(−1倍したもの)と基礎と
なる傾倒モーメント特性曲線MMZとが記入されている。
逆平行力弾性体装置(引張りばね160z1)及び正平
行力弾性体装置(圧縮ばね106z2)から形成されて
いる補償弾性体装置を備える実施例が図24に示されて
いる。
【0083】もう一度以下のことを指摘しておく。すな
わち、上述の弾性体装置は圧縮ばねあるいは引張りばね
とは別の弾性的な手段、例えば皿状ばね、レッグスプリ
ング、リーフスプリング(板ばね)、及びリングスプリ
ングによっても実現され得る。弾性体装置等なしに働
く、つまり傾倒モーメント補償のために必要とされる力
または対抗傾倒モーメントを別の方法で発生させる補償
装置を考えてもよい。例として図27を参照のこと。こ
の場合には、液圧的なメスシリンダー82zaのメスシ
リンダー力FMZによって誘導される傾倒モーメントと反
対に作用する対抗傾倒モーメントを誘導するために、リ
ングピストンエレメントに作用する傾倒力がレバーアー
ム180zaを有するおもり182zaによってピスト
ンガイドに関して発生させられる。理想的には、レバー
アーム180zaの有効なレバーアーム長と、重量(重
力)Fmを発生させるおもり182zaの質量mとが、
傾倒モーメント及び対抗傾倒モーメントから結果として
生じるモーメントがゼロになるように、メスシリンダー
力FMZ及び傾倒モーメントに決定的な作用半径に調和さ
せられている。対抗傾倒モーメントの発生のために必要
とされる重量Fmは、別個のおもりなしに、リングピス
トンエレメント22zaの相応の質量分布によって実現
されてもよい。
【0084】図10の実施例を除いたこれまで述べた実
施例では、圧力媒体パワーシリンダー装置においてその
可動な部分(ニューマチックリングピストンエレメン
ト)にマスターエレメント装置(メスシリンダー)によ
って誘導される傾倒モーメントが、本発明に係る措置に
よってはじめから小さく保たれる(図1の実施例)、あ
るいは本発明により、傾倒モーメントと反対に働く対抗
傾倒モーメントが発生させられて、その結果、全体で残
余傾倒モーメントがはるかに低下させられ、あるいは場
合によってはそれどころか消滅させられる。図10は、
二つの液圧的なメスシリンダーの、クラッチ軸心に関し
て直径上で正反対の配置によって、理想的な場合にはは
じめからマスターエレメント装置によって傾倒モーメン
トがリングピストンエレメントに誘導されない実施例で
ある。
【0085】実際値受け入れに基づいてマスターエレメ
ント装置によって圧力媒体パワーシリンダー装置の可動
な部分に傾倒モーメントが誘導されないあるいはきわめ
てわずかにしか誘導されない別の可能性は、マスターエ
レメント装置によって及ぼされる力を伝達手段を介して
傾倒モーメントなしに圧力媒体パワーシリンダー装置の
可動な部分に伝達することにあり、その結果、前記可動
な部分への伝達手段によって及ぼされる一つあるいは複
数の力のクラッチ軸心にほぼ同軸の合力が生じる。前記
伝達手段は、例えばクラッチ軸心Aに関して対象に形成
された係合手段を有するとよい。当該係合手段は、圧力
媒体パワーシリンダー装置の可動な部分に係合し、伝達
される力を傾倒モーメントなしに、つまりクラッチ軸心
Aに同軸に導入する。
【0086】このような伝達手段の例は、クラッチ軸心
に関してほぼ直径上に対置された二つの係合部によって
圧力媒体パワーシリンダー装置の可動な部分に係合する
クラッチ軸心をつかむ(包み込む)フォーク状部分ある
いはリング状部を有するレバー装置である。図28に
は、三つの原理的な変形例が図式的に示されている。こ
こでは、Dは、レバーHの、例えば圧力媒体パワーシリ
ンダー装置の動かない部分に設けられた固定した支点
(支持箇所)を表す。矢印MZ及びKZは、一方はレバーH
へのメスシリンダー(矢印MZ)の連結を、他方はレバー
Hへの圧力媒体パワーシリンダー装置の可動な部分(パ
ワーシリンダー、矢印KZ)の連結を表す。図28(A)
では、一本腕のレバーを考えている。当該一本腕のレバ
ーの場合には、メスシリンダーが支点Dに関してパワー
シリンダーよりもさらに半径方向外側でレバーHに係合
する。その結果、連動解除軸受パスSAが迅速に伝動さ
せられる。図28(B)の場合には、メスシリンダー及
びパワーシリンダーが支点Dに対してのそれらの相対的
な位置において互いに交換されている。その結果、連動
解除軸受パスSAがゆっくり伝動させられる。図28
(C)は、二本腕のレバーHの二つのレバーアームH1
及びH2を有する変形例を示す。その際、メスシリンダ
ー及びパワーシリンダーが異なるレバーアームに係合し
ている。その結果、原理的に任意の伝動(Uebersetzunge
n)が可能である。
【0087】図28(A)及び図28(B)では、パワ
ーシリンダー及びメスシリンダーが異なる側からレバー
Hに作用する。他方、図28cでは、メスシリンダーと
パワーシリンダーとが同一の側からレバーHに作用す
る。しかし、構成要素の配置は、一本腕のレバーの場合
にメスシリンダーとパワーシリンダーとが当該レバーの
一方の側からこれに作用し、二本腕のレバーの場合には
メスシリンダーとパワーシリンダーとが異なる側から当
該レバーに作用するようにしても問題ない。
【0088】連動解除軸受パスSAが迅速に伝動させら
れる(図28(A)に対応)実施例が、図29に示され
ている。ここでは、パワーシリンダーを有する操作シリ
ンダー構造ユニット14zbを取り囲んでいるリング形
状の一本腕のレバー200zbが設けられている。当該
一本腕のレバーは、一方のレバーアーム端部に対応する
支持部204zbによって操作シリンダー構造ユニット
14zbのピボットベアリング(Drehlager)202zb
(図29(B)参照)に回転可能に支持されている。ピ
ストン棒88zbは、もう一方のレバーアーム端部に対
応する、クラッチ軸心Aに関して直径上に支持部204
zbに向き合って位置するレバーの連結部206zbに
回動運動可能に枢着されている。レバー200zbは、
クラッチ軸心Aに関して直径上に向き合って位置する二
つの係合部208zbを有する(図29(A)参照)。
当該係合部は、クラッチ軸心Aに関して直径上に正反対
の、可動な部分22zb(ピストンエレメント)の対抗
係合部に係合する。
【0089】図30には、図28(B)に対応する変形
例が示されている。当該変形例では、連動解除軸受パス
Aがゆっくりと伝動させられる。クラッチ軸心Aに関
して直径上に対置された二つの係合部208zcを備え
る、操作シリンダー構造ユニット14zcをつかむフォ
ーク状部分210zcを有する(図30(A)参照)レ
バー200zcが設けられている。既に図28(B)に
関して一般的に説明したように、連結部206zcは、
ピボットベアリング202zcにつながれた支持部20
4zcと係合部208zcとの間に位置する(図30
(B)参照)。
【0090】図31、図32、及び図33には、図28
(C)に係る変形例に対応する三つの実施例が示されて
いる。図31では、レバーが全体としてフォーク形状
(アーチ形といってもよい)に構成されており、レバー
200zdの両方の自由端に設けられた二つの係合部2
08zdがクラッチ軸心Aに関して直径上に対置されて
配置されている(図31(A)参照)ように操作シリン
ダー構造ユニット14zdをつかんでいる。レバー20
0zdは、二つの支持部204zdで操作シリンダー構
造ユニット14zdの二つのピボットベアリング202
zdに回動可能に装着されている。その際、支持部20
4zdが図28(C)の根本原理に応じてそれぞれ係合
部208zdと連結部206zdとの間に位置する(図
31(B)参照)。
【0091】両方のレバーアームが図31(B)の平面
図において共通の方向に延在する図31の実施例と異な
って、図32の実施例のレバー200zeのように、レ
バーが、例えば両方のレバーアームの間にほぼ90°の
角度を有するベルクランクとして形成されていてもよ
い。これによってピストンエレメント22zeの及び液
圧的なメスシリンダー82zeのピストン86zeの互
いに大きく異なる運動方向、例えば図32に示すように
互いにほぼ直交する運動方向が達成され得る。同様にベ
ルクランク200zfを有する図33における実施例の
場合には、両方のレバーアームの間に比較的小さい角度
が設けられており、前記運動方向が互いに平行である。
【0092】引き続いて以下のことを指摘しておく。す
なわち、圧力媒体パワーシリンダー装置の可動な部分に
作用する傾倒モーメントの削減、補償(相殺)、また十
分な防止のための上述のさまざまな解決策は、単独でだ
けではなく、組み合わせて設けられてもよい。例えば、
一つあるいは複数の変形例による傾倒モーメント補償
(例えば、ニューマチック補助シリンダーあるいは/及
び補償弾性体装置を用いた補償)を有する図1に示す解
決策に応じて傾倒モーメントをより小さくすることを考
えてよい。
【0093】要約すると、ハウジング内に配置されてい
て連動解除軸受装置に作用する圧力媒体パワーシリンダ
ー装置を有するポジショニングサーボ装置を備えてい
る、動力車の動力伝達系列に配置された摩擦クラッチの
操作装置のために、本発明により以下のことが考慮に入
れられる。すなわち、圧力媒体パワーシリンダー装置、
制御弁に付設されたマスターエレメント装置、及び場合
によっては付加的に設けられた反対傾倒モーメント手段
が、圧力媒体パワーシリンダー装置、マスターエレメン
ト装置、及び場合によっては付加的に設けられた反対傾
倒モーメント手段から連動解除軸受装置または圧力媒体
パワーシリンダー装置の連動解除軸受装置側部分に直接
あるいは間接に及ぼされる力の合力が、少なくとも、少
なくとも一つのクラッチ操作位相のあいだ、クラッチ軸
心にほぼ同軸であるように形成されており、あるいは
(及び)そのように互いに及び場合によってはクラッチ
に調和させられていることである。
【図面の簡単な説明】
【図1】作用半径低下手段の形での反対傾倒モーメント
手段を有する圧力媒体リングシリンダー、特にニューマ
チックリングシリンダーを備える本発明に係る操作装置
の第一の実施形態の図式的な断面図である。
【図2】操作装置が本発明に係る作用半径低下手段なし
に構成されているときの図である。
【図3】(A)にはポジション調整装置を備える本発明
に係る操作装置のコントロールループが図式的に示され
ており、(B)には操縦信号・目標ポジション・ポジシ
ョニング特性曲線(それに従って、(A)に示された操
作装置の連動解除軸受装置のポジショニングが行われ得
る)が示されている。
【図4】図1及び図3の実施例の場合のようなペダル装
置によるクラッチ操作をともなう操作装置について、ペ
ダルパスSPとペダル力FPとの間の理想化された関係を
パラメータとしての異なる気体作用圧力PPNに関してグ
ラフに示している。
【図5】ペダルパスSPとマスターエレメント装置のメ
スシリンダーから例えば連動解除軸受装置に及ぼされる
メスシリンダー力FMZとの間の理想化された関係を、パ
ラメータとしてのさまざまの気体作用圧力PPNに関して
グラフに示している。
【図6】連動解除軸受パスSAと一つまたは複数のクラ
ッチスプリングから連動解除軸受装置に及ぼされるクラ
ッチスプリング力FKFとの間の、クラッチの構成に応じ
て与えられ得る関係をグラフに示している。
【図7】横方向力に基づく圧力媒体パワーシリンダー装
置のセルフロッキングに関して重要である影響量を具体
的に示すために、圧力媒体リングシリンダー、特にニュ
ーマチックリングシリンダーを備える圧力媒体パワーシ
リンダー装置の断面を図式的に示している。
【図8】圧力媒体リングシリンダー、特にニューマチッ
クリングシリンダーを備え、且つ液圧的なメスシリンダ
ー装置によって発生させられる傾倒モーメントの補償の
ために用いられる少なくとも一つの圧力媒体補助シリン
ダー、特にニューマチック補助シリンダーを備える本発
明に係る操作装置の一つの実施例のクラッチ軸心に直交
する切断面での図式的な断面図である。
【図9】圧力媒体リングシリンダー、特にニューマチッ
クリングシリンダーを備え、且つ液圧的なメスシリンダ
ー装置によって発生させられる傾倒モーメントの補償の
ために用いられる少なくとも一つの圧力媒体補助シリン
ダー、特にニューマチック補助シリンダーを備える本発
明に係る操作装置の別の実施例のクラッチ軸心に直交す
る切断面での図式的な断面図である。
【図10】理想的な場合には傾倒モーメントを発生させ
ない液圧的なメスシリンダー装置を備える本発明に係る
操作装置の一つの実施例を示す図である
【図11】圧力媒体リングシリンダー、特にニューマチ
ックリングシリンダーが液圧的なメスシリンダー装置に
よって発生させられる傾倒モーメントを補償(相殺)す
るように構成され、また配置されている本発明に係る操
作装置の別の実施例の図8に対応する図である。
【図12】圧力媒体リングシリンダー、特にニューマチ
ックリングシリンダーが液圧的なメスシリンダー装置に
よって発生させられる傾倒モーメントを補償(相殺)す
るように構成され、また配置されている本発明に係る操
作装置の別の実施例の図8に対応する図である。
【図13】(A)及び(B)に、図11あるいは図12
に対応して構成され、また配置された圧力媒体リングシ
リンダーへの連動解除軸受の結合が行われ得るような二
つの例を示す。
【図14】側方に取り付けられた液圧メスシリンダーを
有する圧力媒体リングシリンダーを備えている圧力媒体
パワーシリンダー装置の断面の図式的な図である。この
図では、圧力媒体、特に気体作用媒体により直接または
間接に圧力媒体パワーシリンダー装置に作用する力並び
にメスシリンダーにおける液体作用媒体により直接また
は間接に圧力媒体パワーシリンダー装置に作用する力が
矢印によって暗示されている。さらに、別の矢印によっ
て、本発明の一つの変形例に従ってメスシリンダーによ
り引き起こされる傾倒モーメントの補償のために用いら
れ得る補償力が暗示されている。
【図15】(A)〜(D)に、付設された液圧メスシリ
ンダーを有する圧力媒体リングシリンダーを備えている
圧力媒体パワーシリンダー装置の、クラッチ軸心に直交
する切断面での図式的な断面図が示されており、液圧メ
スシリンダーによって発生させられる傾倒モーメントの
補償のための補償弾性体の配置のさまざまな可能性が示
されている。
【図16】(A)〜(D)に、付設された液圧メスシリ
ンダーを有する圧力媒体リングシリンダーを備えている
圧力媒体パワーシリンダー装置の、クラッチ軸心に直交
する切断面での図式的な断面図が示されており、液圧メ
スシリンダーによって発生させられる傾倒モーメントの
補償のための補償弾性体の配置のさまざまな可能性が示
されている。
【図17】(A)〜(D)に、付設された液圧メスシリ
ンダーを有する圧力媒体リングシリンダーを備えている
圧力媒体パワーシリンダー装置の、クラッチ軸心に直交
する切断面での図式的な断面図が示されており、液圧メ
スシリンダーによって発生させられる傾倒モーメントの
補償のための補償弾性体の配置のさまざまな可能性が示
されている。
【図18】図14の装置を、(A)〜(C)に、メスシ
リンダーによって発生させられる傾倒モーメントに反対
に作用する補償弾性体装置の逆平行力弾性体装置のさま
ざまな実施例で示す。
【図19】図14の装置を、(A)及び(B)に、メス
シリンダーによって発生させられる傾倒モーメントに反
対に作用する補償弾性体装置の逆平行力弾性体装置のさ
まざまな実施例で示す。
【図20】図14の装置を、(A)及び(B)に、メス
シリンダーによって発生させられる傾倒モーメントに反
対に作用する補償弾性体装置の逆平行力弾性体装置のさ
まざまな実施例で示す。
【図21】図14の装置を、メスシリンダーによって発
生させられる傾倒モーメントに反対に作用する補償弾性
体装置の逆平行力弾性体装置の実施例で示す。
【図22】図14の装置を、液圧メスシリンダーによっ
て発生させられる傾倒モーメントに反対に作用する補償
弾性体装置の正平行力弾性体装置の実施例で示す。
【図23】図14の装置を、(A)〜(C)に、液圧メ
スシリンダーによって発生させられる傾倒モーメントに
反対に作用する補償弾性体装置の正平行力弾性体装置の
さまざまな実施例で示す。
【図24】メスシリンダーによって発生させられる傾倒
モーメントに反対に作用する逆平行力弾性体装置及び正
平行力弾性体装置を備えている補償弾性体装置を有する
図14の装置を示す。
【図25】それぞれ連動解除軸受パスSAの関数とし
て、(A)には、例えば唯一つの圧縮弾性体あるいは唯
一つの引張り弾性体を備えている逆平行力弾性体装置の
弾性特性曲線が示されており、(B)には、例えばプレ
ストレスを与えられていないハードな圧縮弾性体または
引張り弾性体とプレストレスを与えられているソフトな
圧縮弾性体または引張り弾性体とからなる一つの直列接
続を備えている逆平行力弾性体装置の弾性特性曲線が示
されており、(C)には、例えば圧力媒体パワーシリン
ダー装置の定位置でプレストレスをカットするための付
設された切替手段を有するプレストレスを与えられた圧
縮弾性体あるいは引張り弾性体を備えている逆平行力弾
性体装置の弾性特性曲線が示されている。
【図26】それぞれ連動解除軸受パスSAの関数とし
て、(A)には、例えば唯一つの圧縮弾性体あるいは引
張り弾性体を備えている正平行力弾性体装置の弾性特性
曲線が示されており、(B)には共同してほぼ一定の対
抗傾倒モーメントを発生させる補償弾性体装置の逆平行
力弾性体装置及び正平行力弾性体装置の弾性特性曲線が
示されており、(C)には(B)の補償弾性体装置によ
って発生させられる対抗傾倒モーメントMK並びに液圧
的なメスシリンダーによって発生させられる傾倒モーメ
ントMMZが示されている。
【図27】圧力媒体パワーシリンダー装置の質量分布を
含む反対傾倒モーメント手段を有する本発明に係る操作
装置の別の変形例を図式的に示す図である。
【図28】(A)、(B)、及び(C)に、液圧メスシ
リンダーによって及ぼされる力をレバー装置を介して傾
倒モーメントの発生なしに圧力媒体パワーシリンダー装
置の可動な部分に伝達し得るような三つの変形例を示
す。
【図29】(A)及び(B)に、図28(A)の変形例
についての実施例を示す。
【図30】(A)及び(B)に、図28(B)の変形例
についての実施例を示す。
【図31】(A)及び(B)に、図28(C)の変形例
についての実施例を示す。
【図32】図28(C)の変形例についての別の実施例
を示す。
【図33】図28(C)の変形例についての別の実施例
を示す。
【符号の説明】
10 操作装置 12 ハウジング 14 ニューマチックパワーシリンダー装置 16 ニューマチックリンングシリンダー 18 リングシリンダー状の空所(ポジショニング調
整装置) 20 本体部材 22 ニューマチックリングピストンエレメント 32 連動解除軸受装置 40 制御弁構造ユニット(ポジショニング調整装
置) 42 制御弁 51 圧力媒体源 82、82b、82d1、82d2、82q メスシリ
ンダー 88zb;88zc;88zd;88ze;88zf
ピストン棒 94 追従エレメント 96 連行体 98 マスターエレメント装置 120b、120c、122c ニューマチック補助シ
リンダー 130d ニューマチックパワーシリンダー装置 132d ニューマチックパワーシリンダー装置 140f 半径方向外側のリングシリンダー壁 142f 半径方向内側のリングシリンダー壁 160k 逆平行力弾性体装置 160l 正平行力弾性体装置 160o、160p1、106p2、160q、160
w、160z1 引張りばね 160r、160s1、160s2、160t 圧縮ば
ね 160u1、160u2、160v、160x、160
y、160z2 圧縮ばね 160m 補償弾性体装置 164t、166t 切替手段 180za レバー装置 182za おもりエレメント 200zb;200zc;200zd;200ze;2
00zf レバー 202zb;202zd;202ze;202zf 支
持箇所 204zb;204zc、204zd 第一のレバーア
ームの支持部 206zb、206zc、206zd 連結部 208zb;208zc;208zd;208ze;2
08zf 係合部分 A クラッチ軸心 B 運動軸線 Z リングシリンダー軸心
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年6月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
フロントページの続き (72)発明者 ユルゲン リープラー ドイツ連邦共和国 デー・97421 シュヴ ァインフルト ギムナジウムシュトラーセ 4 (72)発明者 ヨアヒム リントナー ドイツ連邦共和国 デー・97456 ハムバ ッハ アム シュテックオーフェン 20

Claims (51)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動力車、特に有用動力車の動力伝達系列
    にて内燃機関とトランスミッションとの間でハウジング
    (12)内に配置された摩擦クラッチのための操作装置
    (10)にして、 前記摩擦クラッチの操作のための、摩擦クラッチに本質
    的に同軸に可動な連動解除軸受装置(32)を備えてお
    り、 圧力媒体源(51)と連通した制御弁(42)によって
    目標ポジションを表わす操縦量と前記連動解除軸受装置
    の軸方向のポジションを表わす実際量とに依存して操作
    可能な、前記連動解除軸受装置に作用する圧力媒体パワ
    ーシリンダー装置(14)を有するポジショニングサー
    ボ装置を備えている操作装置において、 以下の構成、すなわち A) 前記圧力媒体パワーシリンダー装置(14)が前
    記ハウジング(12)の内部に配置されており、且つ少
    なくとも一つの圧力媒体メインシリンダー(16)、特
    にクラッチ軸心(A)を取り巻く圧力媒体リングシリン
    ダー(16)を備えていること、 B) 前記ポジショニングサーボ装置が、前記連動解除
    軸受装置(32)あるいは前記圧力媒体パワーシリンダ
    ー装置(14)の連動解除軸受装置側部分(22)に付
    設されたマスターエレメント装置(82、98)を前記
    実際量の検知のために備えていること、 c) 前記圧力媒体パワーシリンダー装置(14)、前
    記マスターエレメント装置(82、98)、及び必要な
    場合に付加的に設けられる反対傾倒モーメント手段(1
    20b;120c、122c;160k;160l;1
    60m;160z1、160z2;180za、182
    za;200zb;200zc;200zd;200z
    e;200zf)が、これらの装置部分から及び前記ク
    ラッチから前記連動解除軸受装置(32)にまたは前記
    圧力媒体パワーシリンダー装置(14)の前記連動解除
    軸受装置側部分(22)に直接あるいは間接に及ぼされ
    る力が少なくとも、少なくとも一つのクラッチ操作位相
    のあいだ、前記圧力媒体パワーシリンダー装置の固定側
    部分(20)に関しての前記圧力媒体パワーシリンダー
    装置(14)の前記連動解除軸受装置側部分(22)に
    作用する結果として生じる本質的な傾倒モーメントを、
    特に前記圧力媒体パワーシリンダー装置(14)のセル
    フロッキングの危険を顧慮して本質的な結果として生じ
    る傾倒モーメントを発生させないように構成されてい
    る、あるいは(及び)そのように互いに及び必要な場合
    には前記クラッチに調和させられていることを特徴とす
    る操作装置。
  2. 【請求項2】 以下の構成、すなわち A) 前記圧力媒体パワーシリンダー装置(14)が前
    記ハウジング(12)の内部に配置されており、且つ少
    なくとも一つの圧力媒体メインシリンダー(16)、特
    にクラッチ軸心(A)を取り巻く圧力媒体リングシリン
    ダー(16)を備えていること、 B) 前記ポジショニングサーボ装置が、連動解除軸受
    装置(32)あるいは前記圧力媒体パワーシリンダー装
    置(14)の連動解除軸受装置側部分(22)に付設さ
    れたマスターエレメント装置(82、98)を前記実際
    量の検知のために備えていること、 D) 前記圧力媒体パワーシリンダー装置(14)か
    ら、前記マスターエレメント装置(82、98)から、
    及び必要な場合に付加的に設けられる反対傾倒モーメン
    ト手段(120b;120c、122c;160k;1
    60l;160m;160z1、160z2;180z
    a、182za;200zb;200zc;200z
    d;200ze;200zf)から前記連動解除軸受装
    置(32)または前記圧力媒体パワーシリンダー装置
    (14)の前記連動解除軸受装置側部分(22)に直接
    あるいは間接に及ぼされる力の合力が、少なくとも、少
    なくとも一つのクラッチ操作位相のあいだ、クラッチ軸
    心に本質的に同軸であることを特徴とする、請求項1の
    上位概念部分に記載の操作装置。
  3. 【請求項3】 前記ポジショニングサーボ装置が機械的
    なポジショニング調整装置あるいは液体作用によるポジ
    ショニング調整装置(40、82、18)を備えている
    ことを特徴とする、請求項1または(及び)請求項2に
    記載の操作装置。
  4. 【請求項4】 前記マスターエレメント装置(82、9
    8)が、前記連動解除軸受装置(32)のポジションを
    直接あるいは間接に検知する機械的に連結されたマスタ
    ーエレメント(98)を、あるいは(及び)前記連動解
    除軸受装置(32)のポジションを直接あるいは間接に
    検知する、好ましくは前記ハウジング(12)内に配置
    された液体作用によるメスシリンダー装置(82)を備
    えていることを特徴とする、請求項1〜3の少なくとも
    一項に記載の操作装置。
  5. 【請求項5】 前記の液体作用によるメスシリンダー装
    置が、好ましくはクラッチ軸心(A)に軸線平行な厳密
    に一つのメスシリンダー(82)を有することを特徴と
    する、請求項4に記載の操作装置。
  6. 【請求項6】 以下の構成、すなわち A) 前記圧力媒体パワーシリンダー装置(14)が前
    記ハウジング(12)の内部に配置されており、且つ少
    なくとも一つの圧力媒体メインシリンダー(16)、特
    にクラッチ軸心(A)を取り巻く圧力媒体リングシリン
    ダー(16)を備えていること、 B) 前記ポジショニングサーボ装置が連動解除軸受装
    置(32)にあるいは前記圧力媒体パワーシリンダー装
    置(14)の前記連動解除軸受装置側部分(22)に付
    設されたマスターエレメント装置(82、98)を前記
    実際量の検知のために備えていること、 E) 前記マスターエレメント装置(82、98)、特
    に前記メスシリンダー(82)によって発生させられて
    前記圧力媒体パワーシリンダー装置(14)の前記連動
    解除軸受装置側部分(22)に直接あるいは間接に作用
    する傾倒モーメントの、特に前記圧力媒体パワーシリン
    ダー装置(14)のセルフロッキングの危険を顧慮して
    本質的でないといえない傾倒モーメントの近似的なある
    いは本質的に完全な補償のために、前記圧力媒体パワー
    シリンダー装置(16b、120b;16c、120
    c、122c;16e;16f)が、必要な場合には前
    記クラッチの力作用と協働して、前記連動解除軸受装置
    (32)に、あるいは(及び)このために設けられた反
    対傾倒モーメント手段(160k;160l;160
    m;160z1、160z2;180za,182z
    a)に、少なくとも、少なくとも一つのクラッチ操作位
    相のあいだ相応の対抗傾倒モーメントを発生させること
    を特徴とする、請求項1〜5の少なくとも一項に記載
    の、あるいは請求項1の上位概念部分に記載の操作装
    置。
  7. 【請求項7】 前記圧力媒体パワーシリンダー装置が、
    特にクラッチ軸心(A)に本質的に軸線平行に配置され
    た少なくとも一つの圧力媒体補助シリンダー(120
    b;120c、122c)を備えており、当該圧力媒体
    補助シリンダーが少なくとも前記クラッチ操作位相のあ
    いだ前記対抗傾倒モーメントあるいは前記対抗傾倒モー
    メントへの寄与を発生させることを特徴とする、請求項
    6に記載の操作装置。
  8. 【請求項8】 前記圧力媒体リングシリンダー(16
    e;16f)が、少なくとも前記クラッチ操作位相のあ
    いだ前記対抗傾倒モーメントあるいは前記対抗傾倒モー
    メントへの寄与を発生させるようにクラッチ軸心(A)
    に対して偏心であることを特徴とする、請求項6または
    請求項7に記載の操作装置。
  9. 【請求項9】 リングシリンダー軸心(Z)に同心のシ
    リンダー壁を有する圧力媒体リングシリンダー(16
    e)が当該リングシリンダー軸心(Z)をクラッチ軸心
    (A)に対してずらされて配置されており、当該リング
    シリンダー軸心(Z)がクラッチ軸心(A)に本質的に
    平行であることを特徴とする、請求項8に記載の操作装
    置。
  10. 【請求項10】 第一のリングシリンダー軸心(Z)に
    同心の、半径方向外側のリングシリンダー壁(140
    f)と第二のリングシリンダー軸心(A)に同心の、半
    径方向内側のリングシリンダー壁(142f)とが互い
    に対して偏心であり、両方のリングシリンダー軸心
    (A、Z)が互いに本質的に平行であり、且つこれらの
    リングシリンダー軸心(A、Z)の少なくとも一方のリ
    ングシリンダー軸心(Z)がクラッチ軸心(A)に本質
    的に平行であることを特徴とする、請求項8に記載の操
    作装置。
  11. 【請求項11】 前記反対傾倒モーメント手段が、一方
    は前記圧力媒体パワーシリンダー装置(14)の固定側
    部分(20)と他方は前記圧力媒体パワーシリンダー装
    置(14)の前記連動解除軸受装置側部分(22)ある
    いは前記連動解除軸受装置(32)との間で効力のある
    補償弾性体装置(160k;160l;160m;16
    0z1、160z2)を備えており、当該補償弾性体装
    置が少なくとも前記クラッチ操作位相のあいだ前記対抗
    傾倒モーメントあるいは前記対抗傾倒モーメントへの寄
    与を発生させることを特徴とする、請求項6〜10のい
    ずれか一項に記載の操作装置。
  12. 【請求項12】 前記補償弾性体装置が逆平行力弾性体
    装置(160k;160z1)を備えており、当該逆平
    行力弾性体装置が、前記対抗傾倒モーメントあるいは前
    記対抗傾倒モーメントへの寄与の発生のために、少なく
    とも前記のクラッチ操作位相のあいだ補償力を直接ある
    いは間接に前記連動解除軸受装置(32)にあるいは前
    記圧力媒体パワーシリンダー装置(14)の前記連動解
    除軸受装置側部分(22)に及ぼし、その補償力が、前
    記マスターエレメント装置(82、98)から前記連動
    解除軸受装置(32)にあるいは前記圧力媒体パワーシ
    リンダー装置(14)の前記連動解除軸受装置側部分
    (22)に直接あるいは間接に及ぼされるマスターエレ
    メント装置力に対して本質的に正反対に向けられた力成
    分を有することを特徴とする、請求項11に記載の操作
    装置。
  13. 【請求項13】 前記圧力媒体パワーシリンダー装置
    (14)の前記連動解除軸受装置側部分(22)の連動
    解除の際に緊張を増大させられ得る逆平行力弾性体装置
    (160k;160z1)が、クラッチ軸心(A)に関
    して前記マスターエレメント装置(82、98)と同じ
    側で前記圧力媒体パワーシリンダー装置(14)に、ま
    たは前記連動解除軸受装置(32)に係合し、好ましく
    は前記マスターエレメント装置力に逆平行である補償力
    を発生させることを特徴とする、請求項12に記載の操
    作装置。
  14. 【請求項14】 前記補償力と前記マスターエレメント
    装置力とが、クラッチ軸心(A)あるいは(及び)圧力
    媒体シリンダー装置軸心(A)を含む共通の平面に位置
    し、前記補償力が好ましくは前記マスターエレメント装
    置力に同軸であることを特徴とする、請求項12または
    請求項13に記載の操作装置。
  15. 【請求項15】 前記補償弾性体装置が正平行力弾性体
    装置(160l;160z2)を備えており、当該正平
    行力弾性体装置が前記対抗傾倒モーメントの発生あるい
    は前記抵抗傾倒モーメントへの寄与の発生のために少な
    くとも前記クラッチ操作位相のあいだ補償力を直接ある
    いは間接に前記連動解除軸受装置(32)にあるいは前
    記圧力媒体パワーシリンダー装置(14)の前記連動解
    除軸受装置側部分(22)に及ぼし、その補償力が前記
    マスターエレメント装置(82、98)から前記連動解
    除軸受装置(32)にあるいは前記圧力媒体パワーシリ
    ンダー装置(14)の前記連動解除軸受装置側部分(2
    2)に直接あるいは間接に及ぼされるマスターエレメン
    ト装置力に対して本質的に同一方向に向けられた力成分
    を有することを特徴とする請求項11〜14のいずれか
    一項に記載の操作装置。
  16. 【請求項16】 前記圧力媒体パワーシリンダー装置
    (14)の前記連動解除軸受装置側部分(22)を連動
    させる際に緊張が増大し得る正平行力弾性体装置(16
    0l;160z2)が、クラッチ軸心(A)に関して前
    記マスターエレメント装置(82、98)に対して逆の
    側で前記圧力媒体パワーシリンダー装置(14)に、ま
    たは前記連動解除軸受装置(32)に係合し、好ましく
    は前記マスターエレメント装置力に平行である補償力を
    発生させることを特徴とする、請求項15に記載の操作
    装置。
  17. 【請求項17】 前記補償力と前記マスターエレメント
    装置力とがクラッチ軸心(A)あるいは(及び)圧力媒
    体シリンダー装置軸心(A)を含む共通の平面に位置
    し、補償力軸線が、クラッチ軸心(A)または圧力媒体
    シリンダー装置軸心(A)に関して、好ましくはマスタ
    ーエレメント装置力軸線(B)に対して対称であること
    を特徴とする、請求項15または請求項16に記載の操
    作装置。
  18. 【請求項18】 少なくとも前記クラッチ操作位相のあ
    いだ、それらのうちの一方(160z1)が前記圧力媒
    体パワーシリンダー装置(14)の前記連動解除軸受装
    置側部分(22)を連動解除する際に緊張させられ得、
    それらのうちの他方(160z2)が連動させる際に緊
    張させられ得る前記逆平行力弾性体装置(160z1)
    と前記正平行力弾性体装置(160z2)とが共通に、
    本質的に一定の対抗傾倒モーメントあるいは本質的に一
    定の対抗傾倒モーメント寄与を連動解除ポジションに依
    存せずに発生させることを特徴とする、上記の請求項の
    いずれか一項に記載の、並びに請求項12及び15に記
    載の操作装置
  19. 【請求項19】 前記補償弾性体装置(160k;16
    0l;160m;160z1、160z2)、特に前記
    逆平行力弾性体装置(160r;160s1、160s
    2;160t;160u1、160u2)あるいは(及
    び)前記正平行力弾性体装置(160v;160x;1
    60y;160z2)が、少なくとも一つの圧縮弾性体
    を有する圧縮弾性体装置を備えていることを特徴とす
    る、請求項11〜18のいずれか一項に記載の操作装
    置。
  20. 【請求項20】 前記圧縮弾性体装置が、前記圧力媒体
    パワーシリンダー装置(14)の定位置でプレストレス
    を与えられている少なくとも一つの圧縮弾性体(160
    r;160v)を備えており、前記定位置が好ましくは
    前記圧力媒体パワーシリンダー装置(14)の連動させ
    られた状態に対応することを特徴とする、請求項19に
    記載の操作装置。
  21. 【請求項21】 前記圧縮弾性体装置が異なるばね硬度
    の少なくとも二つの圧縮弾性体(160s1,160s
    2)の少なくとも一つの直列接続を備えていることを特
    徴とする、請求項19または請求項20に記載の操作装
    置。
  22. 【請求項22】 前記定位置にて、直列接続された圧縮
    弾性体(160s1、160s2)のうちの少なくとも
    一つの、好ましくはよりハードなほうの圧縮弾性体(1
    60s1)がプレストレスを与えられておらず、且つ少
    なくとも一つの別の、好ましくはよりソフトなほうの圧
    縮弾性体(160s2)がプレストレスを与えられてい
    ることを特徴とする、請求項20及び21に記載の操作
    装置
  23. 【請求項23】 前記補償弾性体装置(160k;16
    0l;160m;160z1、160z2)、特に逆平
    行力弾性体装置(160o;160p1、106p2;
    160q;160z1)あるいは(及び)正平行力弾性
    体装置(160w)が、少なくとも一つの引張り弾性体
    を有する引張り弾性体装置を備えていることを特徴とす
    る、請求項11〜22のいずれか一項に記載の操作装
    置。
  24. 【請求項24】 前記引張り弾性体装置が、前記圧力媒
    体パワーシリンダー装置(14)の定位置でプレストレ
    スを与えられている少なくとも一つの引張り弾性体(1
    60o;160w)を備えており、当該定位置が好まし
    くは前記圧力媒体パワーシリンダー装置の連動させられ
    た状態に対応することを特徴とする、請求項23に記載
    の操作装置。
  25. 【請求項25】 前記引張り弾性体装置が、異なるばね
    硬度の少なくとも二つの引張り弾性体(160p1、1
    60p2)の少なくとも一つの直列接続を備えているこ
    とを特徴とする、請求項23または請求項24に記載の
    操作装置。
  26. 【請求項26】 前記定位置にて、直列接続された引張
    り弾性体(160p1、160p2)のうちの少なくと
    も一つの、好ましくはよりハードなほうの引張り弾性体
    (160p1)がプレストレスを与えられておらず、且
    つ少なくとも一つの別の、好ましくはよりソフトなほう
    の引張り弾性体(160p2)がプレストレスを与えら
    れていることを特徴とする、請求項24及び請求項25
    に記載の操作装置。
  27. 【請求項27】 前記補償弾性体装置(160t)に切
    替手段(164t、166t)が付設されており、当該
    切替手段によって前記補償弾性体装置(160t)によ
    って、特に前記逆平行力弾性体装置あるいは(及び)前
    記正平行力弾性体装置によって、前記連動解除軸受装置
    (32)にあるいは前記圧力媒体パワーシリンダー装置
    (14)の前記連動解除軸受装置側部分(22)に直接
    あるいは間接に及ぼされる補償力が、前記圧力媒体パワ
    ーシリンダー装置(14)の連動解除ポジションに依存
    してつながれ得、遮断され得ることを特徴とする、請求
    項11〜26のいずれか一項に記載の操作装置。
  28. 【請求項28】 前記圧力媒体パワーシリンダー装置
    (14)の定位置にてプレストレスを与えられている補
    償弾性体装置(160t)の補償力が、当該定位置で遮
    断されており、当該定位置が好ましくは前記圧力媒体パ
    ワーシリンダー装置(14)の連動させられた状態に対
    応することを特徴とする、請求項27に記載の操作装
    置。
  29. 【請求項29】 前記反対傾倒モーメント手段が、前記
    圧力媒体パワ−シリンダー装置(14)のあるいは前記
    連動解除軸受装置(32)の質量分布あるいは(及び)
    少なくとも一つの別個のおもりエレメント(182z
    a)を含み、その直接あるいは間接に、例えば伝達装
    置、特にレバー装置(180za)を介して前記連動解
    除軸受装置(32)にあるいは前記圧力媒体パワーシリ
    ンダー装置(14)の前記連動解除軸受装置側部分(2
    2)に作用する重量(Fm)が、少なくとも前記のクラ
    ッチ操作位相のあいだ前記対抗傾倒モーメントあるいは
    前記対抗傾倒モーメントへの寄与を発生させることを特
    徴とする、請求項6〜28のいずれか一項に記載の操作
    装置。
  30. 【請求項30】 以下の構成、すなわち A) 前記圧力媒体パワーシリンダー装置(14)が前
    記ハウジング(12)内に配置されており、且つ少なく
    とも一つの圧力媒体メインシリンダー(16)、特にク
    ラッチ軸心(A)を取り巻く圧力媒体リングシリンダー
    (16)を備えていること、 B) 前記ポジショニングサーボ装置が前記連動解除軸
    受装置(32)あるいは前記圧力媒体パワーシリンダー
    装置(14)の前記連動解除軸受装置側部分(22)に
    付設されたマスターエレメント装置(82、98)を実
    際量の検知のために備えていること、 F) 当該マスターエレメント装置(82、98)、特
    にメスシリンダー(82)によって発生させられて前記
    圧力媒体パワーシリンダー装置(14)の前記連動解除
    軸受装置側部分(22)に直接あるいは間接に作用する
    傾倒モーメントを防止するためにまたは小さく保持する
    ために、反対傾倒モーメント手段としての作用半径低下
    手段(94)が設けられており、当該作用半径低下手段
    が、圧力媒体シリンダー装置軸心(A)あるいはクラッ
    チ軸心(A)に関しての、当該傾倒モーメントに決定的
    である作用半径(RA)を、前記圧力媒体パワーシリン
    ダー装置(14)の前記連動解除軸受装置側部分(2
    2)と運動結合させられたマスターエレメント(98)
    の運動軸心(B)と圧力媒体パワーシリンダー装置軸心
    (A)またはクラッチ軸心(A)との間の半径方向の間
    隔(R′A)に比べて低下させることを特徴とする、請
    求項1〜29の少なくとも一項あるいは請求項1の上位
    概念部分に記載の操作装置。
  31. 【請求項31】 前記連動解除軸受装置(32)あるい
    は前記圧力媒体パワーシリンダー装置(14)の前記連
    動解除軸受装置側部分(22)に運動結合させられた、
    特に固定結合された、あるいはこれに統合されて形成さ
    れた連行体(96)と、前記マスターエレメント(9
    8)に運動結合させられた、特に固定結合された、ある
    いはこれに統合されて形成された追従エレメント(9
    4)との間の、傾倒モーメントを伝達しないかあるいは
    減少させられた範囲でしか伝達しない連結箇所を備えて
    いる作用半径低下手段が設けられており、当該連結箇所
    が運動軸心(B)に比べてクラッチ軸心(A)の方へず
    らされていることを特徴とする、請求項30に記載の操
    作装置。
  32. 【請求項32】 前記連結箇所がジョイント箇所あるい
    は一つまたは両方の軸方向にて有効なストッパー箇所で
    あることを特徴とする、請求項31に記載の操作装置。
  33. 【請求項33】 以下の構成、すなわち A) 前記圧力媒体パワ−シリンダー装置(14)が前
    記ハウジング(12)の内部に配置されており、且つ少
    なくとも一つの圧力媒体メインシリンダー(16)、特
    にクラッチ軸心(A)を取り巻く圧力媒体リングシリン
    ダー(16)を備えていること、 B) 前記ポジショニングサーボ装置が、前記連動解除
    軸受装置(32)あるいは前記圧力媒体パワーシリンダ
    ー装置(14)の連動解除軸受装置側部分(22)に付
    設されたマスターエレメント装置(82、98)を実際
    量の検知のために備えていること、 G) 前記マスターエレメント装置(82、98)、特
    にメスシリンダー(82)によって発生させられて前記
    圧力媒体パワーシリンダー装置(14)の前記連動解除
    軸受装置側部分(22)に直接あるいは間接に作用する
    傾倒モーメントを防止するために、または小さく保持す
    るために、前記マスターエレメント装置(82、98)
    に統合された反対傾倒モーメント手段(160q)が設
    けられており、当該反対傾倒モーメント手段を、前記マ
    スターエレメント装置(82、98)の検知装置(82
    q)から、前記圧力媒体パワーシリンダー装置(14)
    の前記連動解除軸受装置側部分(22)と運動結合させ
    られたマスターエレメント(98)に及ぼされる反作用
    力に、特に前記メスシリンダー(82q)の液圧媒体に
    よって前記マスターエレメント(98)と運動結合させ
    られたあるいはこれと統合されたそのピストンに及ぼさ
    れる液体作用圧力に反対に作用することを特徴とする、
    請求項1〜32の少なくとも一項に記載の、あるいは請
    求項1の上位概念部分に記載の操作装置。
  34. 【請求項34】 前記マスターエレメント装置(82、
    98)に統合された反対傾倒モーメント手段(160
    q)が、場合によっては請求項11〜28のいずれか一
    項に記載の補償弾性体装置の一部分としての、対抗力弾
    性体装置(160q)を備えており、当該対抗力弾性体
    装置が、必要な場合には、請求項12〜14及び18〜
    28に記載の、逆平行力弾性体装置、また圧縮弾性体装
    置あるいは引張り弾性体装置に係る特徴的構成の少なく
    とも一つを有することを特徴とする請求項33に記載の
    操作装置。
  35. 【請求項35】 以下の構成、すなわち A) 前記圧力媒体パワーシリンダー装置(14)が前
    記ハウジング(12)の内部に配置されており、且つ少
    なくとも一つの圧力媒体メインシリンダー(16)、特
    にクラッチ軸心(A)を取り巻く圧力媒体リングシリン
    ダー(16)を備えていること、 B) 前記ポジショニングサーボ装置が前記連動解除軸
    受装置(32)あるいは前記圧力媒体パワーシリンダー
    装置(14)の連動解除軸受装置側部分(22)に付設
    されたマスターエレメント装置(82、98)を実際量
    の検知のために備えていること、 H) 当該マスターエレメント装置(82、98)、特
    にメスシリンダー(82)によって発生させられて前記
    圧力媒体パワーシリンダー装置(14)の前記連動解除
    軸受装置側部分(22)に直接あるいは間接に作用する
    傾倒モーメントを防止するために、または小さく保つた
    めに、伝達手段(200zb;200zc;200z
    d;200ze;200zf)が反対傾倒モーメント手
    段として設けられており、当該伝達手段がクラッチ軸心
    (A)に同軸でないマスターエレメント(88zb;8
    8zc;88zd;88ze;88zf)を前記連動解
    除軸受装置(32)あるいは前記圧力媒体パワーシリン
    ダー装置(14)の前記連動解除軸受装置側部分(2
    2)と、傾倒モーメントなしに、当該伝達手段から前記
    連動解除軸受装置(32)あるいは前記圧力媒体パワー
    シリンダー装置(14)の前記連動解除軸受装置側部分
    (22)に及ぼされる力あるいはそのような複数の力か
    らなるクラッチ軸心(A)に本質的に同軸の合力を有し
    て運動結合させることを特徴とする、請求項1〜5の少
    なくとも一項に記載の、あるいは請求項1の上位概念部
    分に記載の操作装置。
  36. 【請求項36】 前記伝達手段が、固定した支持箇所
    (202zb;202zd;202ze;202zf)
    で回動運動可能に支持されたレバー(200zb;20
    0zc;200zd;200zf)を有するレバー装置
    (200zb;200zc;200zd;200ze;
    200zf)を備えており、第一のレバーアームがフォ
    ーク状部分あるいはリング状部を有し、これが、クラッ
    チ軸心を包み込み且つ二つの係合部分(208zb;2
    08zc;208zd;208ze;208zf)によ
    って前記連動解除軸受装置(32)あるいは前記圧力媒
    体シリンダー装置(14)の前記連動解除軸受装置側部
    分(22)のクラッチ軸心(A)に関してほぼ直径状に
    対置させられた二つの対抗係合部分に係合することを特
    徴とする、請求項35に記載の操作装置。
  37. 【請求項37】 前記レバー(202zb;202z
    c)が前記第一のレバーアームの支持端部(204z
    b;204zc)で支持されており、且つ前記マスター
    エレメント(88zb;88zc)が前記第一のレバー
    アームの連結部(204zb;204zc)でこれと連
    結されていることを特徴とする、請求項36に記載の操
    作装置。
  38. 【請求項38】 前記係合部(208zb)が、一方は
    支持端部(204zb)と他方は連結部(206zb)
    との間に位置することを特徴とする、請求項37に記載
    の操作装置。
  39. 【請求項39】 前記連結部(206zc)が、一方は
    支持端部(204zc)と他方は係合部(208zc)
    との間に位置することを特徴とする、請求項37に記載
    の操作装置。
  40. 【請求項40】 前記レバー(200zd;200z
    e;200zf)が、前記第一のレバーアームと第二の
    レバーアームとの間の支持部(204zd)で支持され
    ており、前記マスターエレメント(88zd)が前記第
    二のレバーアームの連結部(206zd)にてこれと連
    結されていることを特徴とする、請求項36に記載の操
    作装置。
  41. 【請求項41】 前記マスターエレメント装置(82d
    1、82d2)が傾倒モーメント防止のために、クラッ
    チ軸心(A)に関して本質的に対称に構成されているこ
    とを特徴とする、請求項1〜5の少なくとも一項に記載
    の操作装置。
  42. 【請求項42】 前記メスシリンダー装置が、クラッチ
    軸心に本質的に同心のリングメスシリンダーを、あるい
    は、クラッチ軸心(A)のまわりに同一の円周角及び同
    一の半径方向間隔を有して分散させられて配置されてい
    るクラッチ軸心に軸線平行な複数のメスシリンダー(8
    2d1、82d2)を備えていることを特徴とする、請
    求項4及び請求項41に記載の操作装置。
  43. 【請求項43】 前記圧力媒体パワーシリンダー装置
    (16b;130d、132d)が傾倒モーメント防止
    のためにクラッチ軸心(A)に関して対称に構成されて
    いることを特徴とする、上記請求項のいずれか一項、し
    かし請求項7〜10のうちの一項ではない、に記載の操
    作装置。
  44. 【請求項44】 前記圧力媒体パワーシリンダー装置
    が、クラッチ軸心に同心の圧力媒体リングシリンダー
    (16b)を、並びに必要な場合にはこれに対して半径
    方向外側にずらされていてクラッチ軸心(A)に軸線平
    行な少なくとも一つの圧力媒体補助シリンダー(120
    b)を備えていることを特徴とする、上記請求項のいず
    れか一項、しかし請求項8〜10のうちの一項ではな
    い、に記載の操作装置。
  45. 【請求項45】 前記圧力媒体パワーシリンダー装置
    が、好ましくはクラッチ軸心(A)のまわりに同一の円
    周角及び同一の半径方向間隔をもって分散させられて配
    置されているクラッチ軸心(A)に軸線平行な複数の圧
    力媒体シリンダー(130d、132d)、並びに必要
    な場合には、これに対して半径方向外側へずらされたク
    ラッチ軸心に軸線平行な少なくとも一つの圧力媒体補助
    シリンダーを備えていることを特徴とする、請求項1〜
    41のいずれか一項、しかし請求項8〜10のうちの一
    項ではない、に記載の操作装置。
  46. 【請求項46】 クラッチ軸心(A)に軸線平行な少な
    くとも一つの圧力媒体シリンダー、特に圧力媒体補助シ
    リンダー(120b)、圧力媒体パワーシリンダー装置
    (16b、120b)、及びクラッチ軸心(A)に軸線
    平行な、メスシリンダー装置の少なくとも一つのメスシ
    リンダー(82b)が、クラッチ軸心(A)からほぼ同
    一の半径方向間隔を有し、あるいは(及び)互いにクラ
    ッチ軸心に関してペアで直径上に向きあって位置するこ
    とを特徴とする、上記請求項のいずれか一項、しかし請
    求項35〜40のうちの一項ではない、に記載の操作装
    置。
  47. 【請求項47】 前記制御弁(42)が、前記圧力媒体
    パワーシリンダー装置(14)を前記圧力媒体源(5
    1)と連通させている第一の制御状態と、前記圧力媒体
    パワーシリンダー装置(14)を圧力補償開口部と連通
    させている第二の制御状態と、必要な場合には、前記圧
    力媒体パワーシリンダー装置をほぼ圧力媒体をもらさな
    いように閉鎖している第三の制御状態とを、実際量及び
    操縦量に対応した差量に依存して切り替え可能である弁
    装置を備えていることを特徴とする、上記請求項のいず
    れか一項に記載の操作装置。
  48. 【請求項48】 好ましくは圧力バランス原理に従って
    働く前記制御弁(42)が、前記マスターエレメント装
    置(82、98)のメスシリンダー装置(82)と液圧
    連通状態にある接続部を有し、且つ前記制御状態の間の
    切り替えによって、少なくとも前記のクラッチ操作位相
    のあいだ、本質的に一定のままの、必要な場合には圧力
    媒体圧力にあるいは(及び)前記圧力媒体パワーシリン
    ダー装置(14)の前記連動解除軸受装置側部分(2
    2)の運動方向に依存する前記メスシリンダー装置(8
    2)内の液体作用圧力を維持することを特徴とする、請
    求項47に記載の操作装置。
  49. 【請求項49】 前記制御弁(42)が、前記ハウジン
    グ(12)の外部にあるいは少なくも一部が前記ハウジ
    ング(12)の内部に配置されているが、しかし内燃機
    関及びトランスミッションと連結されているハウジング
    (12)の場合に外部から手が届き、特に取り外し可能
    であることを特徴とする、上記請求項のいずれか一項に
    記載の操作装置。
  50. 【請求項50】 前記圧力媒体が気体作用による圧力媒
    体であることを特徴とする、上記請求項のいずれか一項
    に記載の操作装置。
  51. 【請求項51】 請求項3〜5の少なくとも一項の特徴
    的構成を有する、請求項6〜40のいずれか一項に記載
    の操作装置。
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