JPH1029863A - 誘電体磁器組成物 - Google Patents
誘電体磁器組成物Info
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- JPH1029863A JPH1029863A JP8189252A JP18925296A JPH1029863A JP H1029863 A JPH1029863 A JP H1029863A JP 8189252 A JP8189252 A JP 8189252A JP 18925296 A JP18925296 A JP 18925296A JP H1029863 A JPH1029863 A JP H1029863A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 誘電率εr が大きく,共振周波数の温度係数
τf ができるだけ零に近く,Q×f値が大きく,しか
も,融点の低いAu,Ag,Cu,及びそれらの合金等
を内部電極材料に使用しても同時焼結できる誘電体磁器
組成物を提供すること。 【解決手段】 誘電体磁器組成物は,一般式a BaO
−b SrO−c Sm2 O3 −d Bi2 O3 −e
La2 O3 −f TiO2 (ただし,a,b,c,d,
e,及びfの単位はモル%で,13.6≦(a+b)≦
18.6,14.7≦(c+d+e)≦19.2,6
4.5≦f≦69.2,0≦b≦5.5,2.0≦d≦
9.4,0≦e≦6.0の範囲内にあり,a+b+c+
d+e+f=100モル%)で示される組成を有する主
成分と前記主成分に添加されたB2 O3 ,SiO2 ,G
eO2 ,Na2 Oの少くとも一種からなる添加物とを含
む。
τf ができるだけ零に近く,Q×f値が大きく,しか
も,融点の低いAu,Ag,Cu,及びそれらの合金等
を内部電極材料に使用しても同時焼結できる誘電体磁器
組成物を提供すること。 【解決手段】 誘電体磁器組成物は,一般式a BaO
−b SrO−c Sm2 O3 −d Bi2 O3 −e
La2 O3 −f TiO2 (ただし,a,b,c,d,
e,及びfの単位はモル%で,13.6≦(a+b)≦
18.6,14.7≦(c+d+e)≦19.2,6
4.5≦f≦69.2,0≦b≦5.5,2.0≦d≦
9.4,0≦e≦6.0の範囲内にあり,a+b+c+
d+e+f=100モル%)で示される組成を有する主
成分と前記主成分に添加されたB2 O3 ,SiO2 ,G
eO2 ,Na2 Oの少くとも一種からなる添加物とを含
む。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,主にマイクロ波帯
域用の通信や放送機器に使用される誘電体磁器組成物に
関する。
域用の通信や放送機器に使用される誘電体磁器組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年,通信技術の進歩により自動車電話
や携帯電話,PHSなどの移動体通信システム,GPS
(Global Positioning System)が急速に普及している。
そのため通信に利用される周波数帯域が拡大し,マイク
ロ波帯域での利用が盛んになっている。
や携帯電話,PHSなどの移動体通信システム,GPS
(Global Positioning System)が急速に普及している。
そのため通信に利用される周波数帯域が拡大し,マイク
ロ波帯域での利用が盛んになっている。
【0003】古くは,このマイクロ波帯域で使用される
回路には,空洞共振器,アンテナ等が用いられていた。
しかし,これら部品はマイクロ波の波長と同程度の大き
さになるため,自動車用電話機,携帯電話機,小型GP
S装置等に適用できるような部品の小型化は不可能であ
った。
回路には,空洞共振器,アンテナ等が用いられていた。
しかし,これら部品はマイクロ波の波長と同程度の大き
さになるため,自動車用電話機,携帯電話機,小型GP
S装置等に適用できるような部品の小型化は不可能であ
った。
【0004】これに対し,近年マイクロ波フィルタや発
信器の周波数安定化回路に誘電体共振器を用いることに
よって,回路部品の小型化が盛んにおこなわれ,一般化
しつつある。このような誘電体共振器に用いられる誘電
体材料に要求される特性は,使用周波数帯域における誘
電率εr が大きいこと,共振周波数の温度係数τf がで
きるだけ零に近いこと,マイクロ波帯域での誘電損失t
anδ(=1/Q)が小さいことが挙げられる。尚,マ
イクロ波帯域での誘電損失tanδの大小は,fを共振
周波数とした場合一般的にQ×fの形で表現される。そ
のため以下Q×fの表現を用いる。
信器の周波数安定化回路に誘電体共振器を用いることに
よって,回路部品の小型化が盛んにおこなわれ,一般化
しつつある。このような誘電体共振器に用いられる誘電
体材料に要求される特性は,使用周波数帯域における誘
電率εr が大きいこと,共振周波数の温度係数τf がで
きるだけ零に近いこと,マイクロ波帯域での誘電損失t
anδ(=1/Q)が小さいことが挙げられる。尚,マ
イクロ波帯域での誘電損失tanδの大小は,fを共振
周波数とした場合一般的にQ×fの形で表現される。そ
のため以下Q×fの表現を用いる。
【0005】これまで,マイクロ波用,或いは温度補償
用コンデンサの誘電体磁器組成物としては,Ba(Zn
1/3 Ta2/3 )O3 系,BaO−TiO2 系,ZrO2
−SnO2 −TiO2 系,BaO−希土類酸化物−Ti
O2 系,(Pb,Ca)ZrO3 等の材料が知られてい
る。しかしこれまでに開示されている組成の材料では,
マイクロ波帯域において,誘電率εr が大きいほどQ×
fが小さいという傾向があった。その欠点を解消するた
めに,本発明者らは,誘電率εr が110以上で,共振
周波数の温度係数の絶対値|τf |が小さく,Q×fが
十分大きい組成としてBaO−La2 O3 −Sm2 O3
−Bi2 O3 −TiO2 を特開平7−172912号公
報(以下,従来技術1と呼ぶ)に提案した。
用コンデンサの誘電体磁器組成物としては,Ba(Zn
1/3 Ta2/3 )O3 系,BaO−TiO2 系,ZrO2
−SnO2 −TiO2 系,BaO−希土類酸化物−Ti
O2 系,(Pb,Ca)ZrO3 等の材料が知られてい
る。しかしこれまでに開示されている組成の材料では,
マイクロ波帯域において,誘電率εr が大きいほどQ×
fが小さいという傾向があった。その欠点を解消するた
めに,本発明者らは,誘電率εr が110以上で,共振
周波数の温度係数の絶対値|τf |が小さく,Q×fが
十分大きい組成としてBaO−La2 O3 −Sm2 O3
−Bi2 O3 −TiO2 を特開平7−172912号公
報(以下,従来技術1と呼ぶ)に提案した。
【0006】ところで,マイクロ波回路のより一層の小
型,高機能化を図るためには,導体と誘電体磁器を積層
構造にする方法が有効であり,これは,既に実用化され
ているセラミック積層技術を適用することによって実現
できる。
型,高機能化を図るためには,導体と誘電体磁器を積層
構造にする方法が有効であり,これは,既に実用化され
ているセラミック積層技術を適用することによって実現
できる。
【0007】しかし,マイクロ波帯域で使用される素子
の導体には,一般に,導電性のよいAu,Ag,Cu,
或いはそれらの合金等が用いられており,上記の積層デ
バイスを得るには,これらのような比較的融点の低い導
体金属と誘電体材料が同時焼結できることが必要であ
る。これを目的として,種々の低温焼成セラミックスが
提案されている。
の導体には,一般に,導電性のよいAu,Ag,Cu,
或いはそれらの合金等が用いられており,上記の積層デ
バイスを得るには,これらのような比較的融点の低い導
体金属と誘電体材料が同時焼結できることが必要であ
る。これを目的として,種々の低温焼成セラミックスが
提案されている。
【0008】例えば,特開平5−97508号公報(以
下,従来技術2と呼ぶ)では,BaO−TiO2 −R2
O3 −PbO−Bi2 O3 にB2 O3 ,SiO2 ,Zn
Oを添加した低温焼成材料が提案されている。また,特
開平5−234420号公報(以下,従来技術3と呼
ぶ)には,BaO−TiO2 −Nd2 O3 にBi
2 O3,MnO,PbO,ZnO,Al2 O3 を添加し
た低温焼成材料が提案されている。
下,従来技術2と呼ぶ)では,BaO−TiO2 −R2
O3 −PbO−Bi2 O3 にB2 O3 ,SiO2 ,Zn
Oを添加した低温焼成材料が提案されている。また,特
開平5−234420号公報(以下,従来技術3と呼
ぶ)には,BaO−TiO2 −Nd2 O3 にBi
2 O3,MnO,PbO,ZnO,Al2 O3 を添加し
た低温焼成材料が提案されている。
【0009】また,特開平3−290358〜2903
59号公報及び特開平3−295854〜295856
号公報(以下,従来技術4と呼ぶ)では,BaO−Nd
2 O3 −Sm2 O3 −TiO2 −Bi2 O3 −PbOに
GeO2 ,CuO,B2 O3,SiO2 ,ZnOを添加
した低温焼成材料が提案されている。
59号公報及び特開平3−295854〜295856
号公報(以下,従来技術4と呼ぶ)では,BaO−Nd
2 O3 −Sm2 O3 −TiO2 −Bi2 O3 −PbOに
GeO2 ,CuO,B2 O3,SiO2 ,ZnOを添加
した低温焼成材料が提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,従来技
術2乃至4に提案されている低温焼成材料では,誘電率
εr が80以上,かつ共振周波数の温度係数の絶対値|
τf |が10ppm/℃以下であるような材料を得るこ
とができない。
術2乃至4に提案されている低温焼成材料では,誘電率
εr が80以上,かつ共振周波数の温度係数の絶対値|
τf |が10ppm/℃以下であるような材料を得るこ
とができない。
【0011】そこで,本発明の技術的課題は,誘電率ε
r が大きく,共振周波数の温度係数τf ができるだけ零
に近く,Q×f値が大きく,しかも,融点の低いAu,
Ag,Cu,及びそれらの合金等を内部電極材料に使用
しても同時焼結できる誘電体磁器組成物を提供すること
にある。
r が大きく,共振周波数の温度係数τf ができるだけ零
に近く,Q×f値が大きく,しかも,融点の低いAu,
Ag,Cu,及びそれらの合金等を内部電極材料に使用
しても同時焼結できる誘電体磁器組成物を提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の技術的課題を解決
するために,本発明者らは,誘電体磁器材料に,B2O
3 ,SiO2 ,GeO2 ,及びNa2 Oの内の少なくと
も一種を添加することによって,誘電率εr が大きく,
共振周波数の温度係数τf が零に近く,Q×f値が大き
く,しかも,融点の低いAu,Ag,Cu,及びそれら
の合金等を内部電極材料に使用しても同時焼結できる誘
電体磁器材料が得られることを見出し,本発明をなすに
至ったものである。
するために,本発明者らは,誘電体磁器材料に,B2O
3 ,SiO2 ,GeO2 ,及びNa2 Oの内の少なくと
も一種を添加することによって,誘電率εr が大きく,
共振周波数の温度係数τf が零に近く,Q×f値が大き
く,しかも,融点の低いAu,Ag,Cu,及びそれら
の合金等を内部電極材料に使用しても同時焼結できる誘
電体磁器材料が得られることを見出し,本発明をなすに
至ったものである。
【0013】即ち,本発明によれば,一般式a BaO
−b SrO−c Sm2 O3 −dBi2 O3 −e L
a2 O3 −f TiO2 (ただし,a,b,c,d,
e,及びfの単位はモル%で,13.6≦(a+b)≦
18.6,14.7≦(c+d+e)≦19.2,6
4.5≦f≦69.2,0≦b≦5.5,2.0≦d≦
9.4,0≦e≦6.0の範囲内にあり,a+b+c+
d+e+f=100モル%)で示される組成を有する主
成分と,前記主成分に添加されたB2 O3 ,SiO2 ,
ZnO,GeO2 ,及びNa2 Oのうちの少くとも一種
からなる添加物とを含むことを特徴とする誘電体磁器組
成物が得られる。
−b SrO−c Sm2 O3 −dBi2 O3 −e L
a2 O3 −f TiO2 (ただし,a,b,c,d,
e,及びfの単位はモル%で,13.6≦(a+b)≦
18.6,14.7≦(c+d+e)≦19.2,6
4.5≦f≦69.2,0≦b≦5.5,2.0≦d≦
9.4,0≦e≦6.0の範囲内にあり,a+b+c+
d+e+f=100モル%)で示される組成を有する主
成分と,前記主成分に添加されたB2 O3 ,SiO2 ,
ZnO,GeO2 ,及びNa2 Oのうちの少くとも一種
からなる添加物とを含むことを特徴とする誘電体磁器組
成物が得られる。
【0014】また,本発明によれば,前記添加物は前記
誘電体磁器組成物の総量に対して0.1〜5.0重量%
のB2 O3 からなることを特徴とする誘電体磁器組成物
が得られる。
誘電体磁器組成物の総量に対して0.1〜5.0重量%
のB2 O3 からなることを特徴とする誘電体磁器組成物
が得られる。
【0015】また,本発明によれば,前記誘電体磁器組
成物において,前記添加物は,当該誘電体磁器組成物の
総量に対して,0.05〜5.0重量%のB2 O3 と
0.05〜3.0重量%のSiO2 とからなることを特
徴とする誘電体磁器組成物が得られる。
成物において,前記添加物は,当該誘電体磁器組成物の
総量に対して,0.05〜5.0重量%のB2 O3 と
0.05〜3.0重量%のSiO2 とからなることを特
徴とする誘電体磁器組成物が得られる。
【0016】また,本発明によれば,前記誘電体磁器組
成物において,前記添加物は,当該誘電体磁器組成物の
総量に対して,0.05〜5.0重量%のB2 O3 と
0.05〜3.0重量%のSiO2 と2.0重量%以下
のGeO2 からなることを特徴とする誘電体磁器組成物
が得られる。
成物において,前記添加物は,当該誘電体磁器組成物の
総量に対して,0.05〜5.0重量%のB2 O3 と
0.05〜3.0重量%のSiO2 と2.0重量%以下
のGeO2 からなることを特徴とする誘電体磁器組成物
が得られる。
【0017】また,本発明によれば,前記誘電体磁器組
成物において,前記添加物は,当該誘電体磁器組成物の
総量に対して,0.05〜5.0重量%のB2 O3 と
0.05〜3.0重量%のSiO2 と0.05〜2.0
重量%のZnOとからなることを特徴とする誘電体磁器
組成物が得られる。
成物において,前記添加物は,当該誘電体磁器組成物の
総量に対して,0.05〜5.0重量%のB2 O3 と
0.05〜3.0重量%のSiO2 と0.05〜2.0
重量%のZnOとからなることを特徴とする誘電体磁器
組成物が得られる。
【0018】さらに,本発明によれば,前記誘電体磁器
組成物において,前記添加物は,当該誘電体磁器組成物
の総量に対して,0.05〜5.0重量%のB2 O3 と
0.05〜3.0重量%のSiO2 と0.05〜2.0
重量%のZnOと2.0重量%以下のNa2 Oとからな
ることを特徴とする誘電体磁器組成物が得られる。
組成物において,前記添加物は,当該誘電体磁器組成物
の総量に対して,0.05〜5.0重量%のB2 O3 と
0.05〜3.0重量%のSiO2 と0.05〜2.0
重量%のZnOと2.0重量%以下のNa2 Oとからな
ることを特徴とする誘電体磁器組成物が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下,本発明の実施の形態につい
て説明する。
て説明する。
【0020】(第1の実施の形態)次の本発明の第1の
実施の形態について説明する。
実施の形態について説明する。
【0021】まず,BaCO3 ,SrO,Sm2 O3 ,
Bi2 O3 ,La2 O3 ,TiO2の各粉末を各組成に
応じて秤量した後,純水を用い,ジルコニアボールにて
樹脂製のボールミルで20時間湿式混合し,混合物を得
た。次に,この混合物を乾燥させた後,大気中にて12
00℃の温度で約4時間仮焼し,仮焼物を得た。次に,
B2 O3 の粉末をそれぞれ表1の割合になるように秤量
し,仮焼物に加え,上記のボールミルで20時間湿式粉
砕(混合)した後,乾燥,造粒した。これを,直径15
mm,厚さ約6mmの円盤状に成形し,850〜137
5℃の温度で約2時間焼結することによって下記表1に
示す組成の誘電体磁器を得た。下記表1に示す組成の誘
電体磁器を得た。なお表1で組成は,a BaO−b
SrO−c Sm2 O3 −d Bi2 O3 −e La2
O3 −f TiO2 (但し,a+b+c+d+e+f=
100モル%)のように表わした。
Bi2 O3 ,La2 O3 ,TiO2の各粉末を各組成に
応じて秤量した後,純水を用い,ジルコニアボールにて
樹脂製のボールミルで20時間湿式混合し,混合物を得
た。次に,この混合物を乾燥させた後,大気中にて12
00℃の温度で約4時間仮焼し,仮焼物を得た。次に,
B2 O3 の粉末をそれぞれ表1の割合になるように秤量
し,仮焼物に加え,上記のボールミルで20時間湿式粉
砕(混合)した後,乾燥,造粒した。これを,直径15
mm,厚さ約6mmの円盤状に成形し,850〜137
5℃の温度で約2時間焼結することによって下記表1に
示す組成の誘電体磁器を得た。下記表1に示す組成の誘
電体磁器を得た。なお表1で組成は,a BaO−b
SrO−c Sm2 O3 −d Bi2 O3 −e La2
O3 −f TiO2 (但し,a+b+c+d+e+f=
100モル%)のように表わした。
【0022】次に,各組成の誘電体磁器について,誘電
体共振器法により,誘電率εr ,Q×r値,共振周波数
の温度係数τf を測定した。共振周波数の温度係数τf
は+20〜+60℃の温度範囲での共振周波数fの差よ
り下記数1式によって求めた。
体共振器法により,誘電率εr ,Q×r値,共振周波数
の温度係数τf を測定した。共振周波数の温度係数τf
は+20〜+60℃の温度範囲での共振周波数fの差よ
り下記数1式によって求めた。
【0023】
【数1】 それらの測定結果を下記表1に示した。なお,共振周波
数は2.0〜3.1GHzであった。
数は2.0〜3.1GHzであった。
【0024】
【表1】
【0025】(第2の実施の形態)次に,本発明の第2
の実施の形態について説明する。
の実施の形態について説明する。
【0026】BaCO3 ,SrO,Sm2 O3 ,Bi2
O3 ,La2 O3 ,TiO2 の各粉末を各組成に応じて
秤量し,第1の実施の形態に示したのと同様の方法で仮
焼物を得た。次に,B2 O3 ,SiO2 ,GeO2 の粉
末をそれぞれ表2の割合になるように秤量し,仮焼物に
加え,第1の実施の形態に示したのと同様のボールミル
で20時間湿式粉砕(混合)した後,成形,焼結し,下
記表2に示す組成の誘電体磁器を得た。なお下記表2で
組成は,a BaO−b SrO−c Sm2O3 −d
Bi2 O3 −e La2 O3 −f TiO2 (但し,
a+b+c+d+e+f=100モル%)のように表わ
した。
O3 ,La2 O3 ,TiO2 の各粉末を各組成に応じて
秤量し,第1の実施の形態に示したのと同様の方法で仮
焼物を得た。次に,B2 O3 ,SiO2 ,GeO2 の粉
末をそれぞれ表2の割合になるように秤量し,仮焼物に
加え,第1の実施の形態に示したのと同様のボールミル
で20時間湿式粉砕(混合)した後,成形,焼結し,下
記表2に示す組成の誘電体磁器を得た。なお下記表2で
組成は,a BaO−b SrO−c Sm2O3 −d
Bi2 O3 −e La2 O3 −f TiO2 (但し,
a+b+c+d+e+f=100モル%)のように表わ
した。
【0027】次に,各組成の誘電体磁器について,第1
の実施の形態に示したものと同様の測定を行ったとこ
ろ,下記表2に示す測定結果を得た。
の実施の形態に示したものと同様の測定を行ったとこ
ろ,下記表2に示す測定結果を得た。
【0028】
【表2】
【0029】(第3の実施の形態)さらに,本発明の第
3の実施の形態について説明する。
3の実施の形態について説明する。
【0030】BaCO3 ,SrO,Sm2 O3 ,Bi2
O3 ,La2 O3 ,TiO2 の各粉末を各組成に応じて
秤量し,第1の実施の形態に示したのと同様の方法で仮
焼物を得た。次に,B2 O3 ,SiO2 ,ZnO,Na
2 Oの粉末をそれぞれ下記表3の割合になるように秤量
し,仮焼物に加え,第1の実施の形態に示したのと同様
のボールミルで20時間湿式粉砕(混合)した後,成
形,焼結し,下記表3に示す組成の誘電体磁器を得た。
なお下記表3で組成は,a BaO−b SrO−c
Sm2 O3 −d Bi2 O3 −e La2 O3 −f T
iO2 (但し,a+b+c+d+e+f=100モル
%)のように表わした。
O3 ,La2 O3 ,TiO2 の各粉末を各組成に応じて
秤量し,第1の実施の形態に示したのと同様の方法で仮
焼物を得た。次に,B2 O3 ,SiO2 ,ZnO,Na
2 Oの粉末をそれぞれ下記表3の割合になるように秤量
し,仮焼物に加え,第1の実施の形態に示したのと同様
のボールミルで20時間湿式粉砕(混合)した後,成
形,焼結し,下記表3に示す組成の誘電体磁器を得た。
なお下記表3で組成は,a BaO−b SrO−c
Sm2 O3 −d Bi2 O3 −e La2 O3 −f T
iO2 (但し,a+b+c+d+e+f=100モル
%)のように表わした。
【0031】次に,各組成の誘電体磁器について,第1
の実施の形態に示したものと同様の測定を行ったとこ
ろ,下記表3に示す測定結果を得た。
の実施の形態に示したものと同様の測定を行ったとこ
ろ,下記表3に示す測定結果を得た。
【0032】
【表3】
【0033】上記した表1〜3より明らかなように,B
aO−SrO−Sm2 O3 −Bi2O3 −La2 O3 −
TiO2 の主成分において,B2 O3 を0.1〜5.0
重量%添加すること,又はB2 O3 を0.05〜5.0
重量%,SiO2 を0.05〜3.0重量%及びGeO
2 を0〜2.0重量%添加すること,又はB2 O3 を
0.05〜5.0重量%,SiO2 を0.05〜3.0
重量%,ZnOを0.05〜2.0重量%及びNa2 O
を0〜2.0重量%添加することで,誘電率εrが大き
く,共振周波数の温度係数τf が零に近く,Q×f値が
大きく,しかも875〜1200℃の低温で焼結できる
誘電体磁器を得ることができる。
aO−SrO−Sm2 O3 −Bi2O3 −La2 O3 −
TiO2 の主成分において,B2 O3 を0.1〜5.0
重量%添加すること,又はB2 O3 を0.05〜5.0
重量%,SiO2 を0.05〜3.0重量%及びGeO
2 を0〜2.0重量%添加すること,又はB2 O3 を
0.05〜5.0重量%,SiO2 を0.05〜3.0
重量%,ZnOを0.05〜2.0重量%及びNa2 O
を0〜2.0重量%添加することで,誘電率εrが大き
く,共振周波数の温度係数τf が零に近く,Q×f値が
大きく,しかも875〜1200℃の低温で焼結できる
誘電体磁器を得ることができる。
【0034】これに対し,本発明の試料以外の比較例で
は,B2 O3 ,SiO2 ,GeO2,ZnO,Na2 O
の添加量が所定量より少ない場合,添加の効果が得られ
ず,焼結温度が1200℃を越えてしまう。また,B2
O3 ,SiO2 ,GeO2 ,ZnO,Na2 Oの添加量
が所定量より多い場合,誘電率εr ,Q×f値が著しく
低下する。
は,B2 O3 ,SiO2 ,GeO2,ZnO,Na2 O
の添加量が所定量より少ない場合,添加の効果が得られ
ず,焼結温度が1200℃を越えてしまう。また,B2
O3 ,SiO2 ,GeO2 ,ZnO,Na2 Oの添加量
が所定量より多い場合,誘電率εr ,Q×f値が著しく
低下する。
【0035】また,主成分にSrO,La2 O3 を含ま
せることで,共振周波数の温度係数τf をさらに零に近
づけることができる。
せることで,共振周波数の温度係数τf をさらに零に近
づけることができる。
【0036】
【発明の効果】以上に説明した通り,本発明によれば,
誘電率εr が大きく,共振周波数の温度係数τf が零に
近く,Q×f値が大きく,しかも,融点の低いAu,A
g,Cu,或いはそれらの合金等を内部電極材料に使用
しても同時焼結できる誘電体磁器組成物が得られる。
誘電率εr が大きく,共振周波数の温度係数τf が零に
近く,Q×f値が大きく,しかも,融点の低いAu,A
g,Cu,或いはそれらの合金等を内部電極材料に使用
しても同時焼結できる誘電体磁器組成物が得られる。
Claims (6)
- 【請求項1】 一般式a BaO−b SrO−c S
m2 O3 −d Bi2 O3 −e La2 O3 −f Ti
O2 (ただし,a,b,c,d,e,及びfの単位はモ
ル%で,13.6≦(a+b)≦18.6,14.7≦
(c+d+e)≦19.2,64.5≦f≦69.2,
0≦b≦5.5,2.0≦d≦9.4,0≦e≦6.0
の範囲内にあり,a+b+c+d+e+f=100モル
%)で示される組成を有する主成分と前記主成分に添加
されたB2 O3 ,SiO2 ,GeO2 ,Na2 Oの少く
とも一種からなる添加物とを含むことを特徴とする誘電
体磁器組成物。 - 【請求項2】 請求項1記載の誘電体磁器組成物におい
て,前記添加物は,当該誘電体磁器組成物に対して0.
1〜5.0重量%添加されたB2 O3 からなることを特
徴とする誘電体磁器組成物。 - 【請求項3】 請求項1記載の誘電体磁器組成物におい
て,前記添加物は,当該誘電体磁器組成物の総量に対し
て,0.05〜5.0重量%のB2 O3 と0.05〜
3.0重量%のSiO2 とからなることを特徴とする誘
電体磁器組成物。 - 【請求項4】 請求項1記載の誘電体磁器組成物におい
て,前記添加物は,当該誘電体磁器組成物の総量に対し
て,0.05〜5.0重量%のB2 O3 と0.05〜
3.0重量%のSiO2 と2.0重量%以下のGeO2
とからなることを特徴とする誘電体磁器組成物。 - 【請求項5】 請求項1記載の誘電体磁器組成物におい
て,前記添加物は,当該誘電体磁器組成物の総量に対し
て0.05〜5.0重量%のB2 O3 と0.05〜3.
0重量%のSiO2 と0.05〜2.0重量%のZnO
とからなることを特徴とする誘電体磁器組成物。 - 【請求項6】 請求項1記載の誘電体磁器組成物におい
て,前記添加物は,当該誘電体磁器組成物の総量に対し
て0.05〜5.0重量%のB2 O3 と0.05〜3.
0重量%のSiO2 と0.05〜2.0重量%のZnO
と2.0重量%以下のNa2 Oとからなることを特徴と
する誘電体磁器組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8189252A JPH1029863A (ja) | 1996-07-18 | 1996-07-18 | 誘電体磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8189252A JPH1029863A (ja) | 1996-07-18 | 1996-07-18 | 誘電体磁器組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1029863A true JPH1029863A (ja) | 1998-02-03 |
Family
ID=16238185
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8189252A Withdrawn JPH1029863A (ja) | 1996-07-18 | 1996-07-18 | 誘電体磁器組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1029863A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0966002A1 (en) * | 1998-06-16 | 1999-12-22 | Ngk Spark Plug Co., Ltd | Dielectric material and process for producing the same |
CN108821768A (zh) * | 2018-08-02 | 2018-11-16 | 广东国华新材料科技股份有限公司 | 一种微波介质陶瓷材料及其制备方法 |
-
1996
- 1996-07-18 JP JP8189252A patent/JPH1029863A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0966002A1 (en) * | 1998-06-16 | 1999-12-22 | Ngk Spark Plug Co., Ltd | Dielectric material and process for producing the same |
US6380117B2 (en) | 1998-06-16 | 2002-04-30 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Dielectric material and process for producing the same |
CN108821768A (zh) * | 2018-08-02 | 2018-11-16 | 广东国华新材料科技股份有限公司 | 一种微波介质陶瓷材料及其制备方法 |
CN108821768B (zh) * | 2018-08-02 | 2021-04-16 | 广东国华新材料科技股份有限公司 | 一种微波介质陶瓷材料及其制备方法 |
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Legal Events
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