JPH08169758A - 誘電体磁器材料 - Google Patents
誘電体磁器材料Info
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- JPH08169758A JPH08169758A JP6310544A JP31054494A JPH08169758A JP H08169758 A JPH08169758 A JP H08169758A JP 6310544 A JP6310544 A JP 6310544A JP 31054494 A JP31054494 A JP 31054494A JP H08169758 A JPH08169758 A JP H08169758A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 マイクロ波用誘電体磁器材料において,誘電
率εr が高く,共振周波数の温度係数τf が優れた誘電
体磁器材料を提供することにある。 【構成】 誘電体磁器材料は,酸化バリウム(Ba
O),Ndを必須成分として含む希土類酸化物(R2 O
3 ),酸化ビスマス(Bi2 O3 ),及び酸化チタン
(TiO2 )を主成分する一般式aBaO−bR2 O3
−cBi2 O3 −dTiO2 で表わされ,a+b+c+
d=100mol%で,cが0.8≦c≦6.3の範囲
にあり,a,(b+c),dが,図1に示すようにP,
Q,R,Sの4点を結んでできる範囲内にある主成分磁
器組成物を100重量部とし,これに対し,0.01〜
0.50重量部のPbOが添加されている。そしてこの
誘電体磁器材料は,体積分率にして少くとも85%が斜
方晶である。
率εr が高く,共振周波数の温度係数τf が優れた誘電
体磁器材料を提供することにある。 【構成】 誘電体磁器材料は,酸化バリウム(Ba
O),Ndを必須成分として含む希土類酸化物(R2 O
3 ),酸化ビスマス(Bi2 O3 ),及び酸化チタン
(TiO2 )を主成分する一般式aBaO−bR2 O3
−cBi2 O3 −dTiO2 で表わされ,a+b+c+
d=100mol%で,cが0.8≦c≦6.3の範囲
にあり,a,(b+c),dが,図1に示すようにP,
Q,R,Sの4点を結んでできる範囲内にある主成分磁
器組成物を100重量部とし,これに対し,0.01〜
0.50重量部のPbOが添加されている。そしてこの
誘電体磁器材料は,体積分率にして少くとも85%が斜
方晶である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,誘電体磁器材料に関す
るもので,特に通信,及び放送機器に用いられるマイク
ロ波濾波器用の誘電体材料に関する。
るもので,特に通信,及び放送機器に用いられるマイク
ロ波濾波器用の誘電体材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の通信技術の進歩は,特に自動車電
話・携帯電話に代表される移動体通信,GPS(Global
Positioning System)等を飛躍的に普及させつつある。
しかし,これらの通信システムは同時に使用周波数領域
の拡大をもたらし,マイクロ波帯域での周波数利用を促
進させつつある。
話・携帯電話に代表される移動体通信,GPS(Global
Positioning System)等を飛躍的に普及させつつある。
しかし,これらの通信システムは同時に使用周波数領域
の拡大をもたらし,マイクロ波帯域での周波数利用を促
進させつつある。
【0003】自動車用電話機・携帯電話機・民生用GP
S装置などに適するような装置の小型化を目的とし,誘
電体共振器を用いたマイクロ波フィルター,発信器の周
波数安定化を図るための小型誘電体共振器,あるいは誘
電体磁器を用いて回路の小型化を図ること等が盛んに試
みられ,実用化段階に達しつつある。
S装置などに適するような装置の小型化を目的とし,誘
電体共振器を用いたマイクロ波フィルター,発信器の周
波数安定化を図るための小型誘電体共振器,あるいは誘
電体磁器を用いて回路の小型化を図ること等が盛んに試
みられ,実用化段階に達しつつある。
【0004】このような誘電体磁器に要求される特性
は,使用周波数帯域における誘電率(以下,εr と呼
ぶ)が大きいこと,共振周波数の温度系数(以下,τf
と呼ぶ)ができるだけ零に近いこと,及びマイクロ波帯
域での誘電損失{以下,tanδ(=1/Q)}が小さ
いことである。なお,マイクロ波帯域で用いられる誘電
体材料の誘電体材料の誘電損失tanδの大小はQ×f
の形で表現されるのが普通であるので,以下これを用い
る。従って,Q×fの値が大きいことが誘電材料として
優秀であることの一つの指標となる。なお,fはそのと
きの材料の共振周波数である。
は,使用周波数帯域における誘電率(以下,εr と呼
ぶ)が大きいこと,共振周波数の温度系数(以下,τf
と呼ぶ)ができるだけ零に近いこと,及びマイクロ波帯
域での誘電損失{以下,tanδ(=1/Q)}が小さ
いことである。なお,マイクロ波帯域で用いられる誘電
体材料の誘電体材料の誘電損失tanδの大小はQ×f
の形で表現されるのが普通であるので,以下これを用い
る。従って,Q×fの値が大きいことが誘電材料として
優秀であることの一つの指標となる。なお,fはそのと
きの材料の共振周波数である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来,高い誘電率をも
つマイクロ波用誘電体磁器材料としては,BaO−Ti
O2 −希土類酸化物系の材料が知られているが,これま
でに開示されている組成の材料ではεr ,Q×fのバラ
ンスが悪かった。その欠点を解決するために本発明者は
BaO,SrO,Nd2 O3 ,ジジム酸化物,Bi2 O
3 ,TiO2 の組成を限定し,かつ,体積分率にして8
5%以上が斜方晶であるような誘電体磁器を提案した
(特願平6−171600号参照)。
つマイクロ波用誘電体磁器材料としては,BaO−Ti
O2 −希土類酸化物系の材料が知られているが,これま
でに開示されている組成の材料ではεr ,Q×fのバラ
ンスが悪かった。その欠点を解決するために本発明者は
BaO,SrO,Nd2 O3 ,ジジム酸化物,Bi2 O
3 ,TiO2 の組成を限定し,かつ,体積分率にして8
5%以上が斜方晶であるような誘電体磁器を提案した
(特願平6−171600号参照)。
【0006】しかし,この材料では共振周波数の温度係
数τf はεr とのバランスが若干劣るという欠点があっ
た。すなわち,ある程度以上のεr を得ようとするとτ
f が次第に劣ってくるという欠点があった。
数τf はεr とのバランスが若干劣るという欠点があっ
た。すなわち,ある程度以上のεr を得ようとするとτ
f が次第に劣ってくるという欠点があった。
【0007】そこで,本発明の技術的課題は,マイクロ
波用誘電体磁器材料において,誘電率εr が高く,共振
周波数の温度係数τf が優れた誘電体磁器材料を提供す
ることにある。
波用誘電体磁器材料において,誘電率εr が高く,共振
周波数の温度係数τf が優れた誘電体磁器材料を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する誘電
体磁器材料として,本発明者は,酸化バリウム(Ba
O),Ndを必須成分として含む希土類酸化物(R2 O
3 ),酸化ビスマス(Bi2 O3 ),及び酸化チタン
(TiO2 )を主成分とし,一般式aBaO−bR2 O
3 −cBi2 O3 −dTiO2 で表わされ,a+b+c
+d=100で,cが0.8≦c≦6.3で,かつa,
(b+c),dが図1に示されるように,下記の表2に
示されるP,Q,R,Sの4点を結んでできる範囲内に
ある誘電体磁器組成物を100重量部とし,これに対
し,0.01重量部以上,0.5重量部未満のPbOが
添加され,かつ,体積分率にして85%以上が斜方晶で
あることを特徴とする誘電体磁器材料を見出し本発明を
成すに至ったものである。
体磁器材料として,本発明者は,酸化バリウム(Ba
O),Ndを必須成分として含む希土類酸化物(R2 O
3 ),酸化ビスマス(Bi2 O3 ),及び酸化チタン
(TiO2 )を主成分とし,一般式aBaO−bR2 O
3 −cBi2 O3 −dTiO2 で表わされ,a+b+c
+d=100で,cが0.8≦c≦6.3で,かつa,
(b+c),dが図1に示されるように,下記の表2に
示されるP,Q,R,Sの4点を結んでできる範囲内に
ある誘電体磁器組成物を100重量部とし,これに対
し,0.01重量部以上,0.5重量部未満のPbOが
添加され,かつ,体積分率にして85%以上が斜方晶で
あることを特徴とする誘電体磁器材料を見出し本発明を
成すに至ったものである。
【0009】
【表2】
【0010】また,本発明の誘電体磁器材料において,
前記希土類酸化物(R2 O3 )は,実質的に酸化ネオジ
ウム(Nd2 O3 )からなり,前記主成分は図2に示さ
れる前記P,Q,R,Sの4点を結んでできる範囲内に
あることを特徴としている。
前記希土類酸化物(R2 O3 )は,実質的に酸化ネオジ
ウム(Nd2 O3 )からなり,前記主成分は図2に示さ
れる前記P,Q,R,Sの4点を結んでできる範囲内に
あることを特徴としている。
【0011】また,本発明の誘電体磁器材料において,
前記希土類化合物(R2 O3 )は酸化ジジム{(Nd+
Pr)2 O3 }からなり,前記主成分は図3に示される
ように,前記P,Q,R,Sの4点を結んでできる範囲
内にあることを特徴としている。
前記希土類化合物(R2 O3 )は酸化ジジム{(Nd+
Pr)2 O3 }からなり,前記主成分は図3に示される
ように,前記P,Q,R,Sの4点を結んでできる範囲
内にあることを特徴としている。
【0012】また,本発明の誘電体磁器材料において,
酸化バリウム(BaO)の一部を酸化ストロンチウム
(SrO)で置換した一般式,a′BaO−eSrO−
bR2O3 −cNd2 O3 −dTiO2 で表わされ,
a′+b+c+d+e=100mol%で,a=a′+
e,でeが0.1≦e≦3.5mol%の範囲内にあ
り,前記主成分は図4に示されるように,前記P,Q,
R,Sの4点を結んでできる範囲内にあることを特徴と
している。
酸化バリウム(BaO)の一部を酸化ストロンチウム
(SrO)で置換した一般式,a′BaO−eSrO−
bR2O3 −cNd2 O3 −dTiO2 で表わされ,
a′+b+c+d+e=100mol%で,a=a′+
e,でeが0.1≦e≦3.5mol%の範囲内にあ
り,前記主成分は図4に示されるように,前記P,Q,
R,Sの4点を結んでできる範囲内にあることを特徴と
している。
【0013】
【作用】本発明においては,マイクロ波誘電体材料で,
体積分率にして85%以上が斜方晶であるBaO−R2
O3 −Bi2 O3 −TiO2 ,あるいはBaO−SrO
−Nd2 O3 −Bi2 O3 −TiO2 に所定量のPbO
を添加することによってεr を減少させることなくτf
をより零に近い値にすることができる。
体積分率にして85%以上が斜方晶であるBaO−R2
O3 −Bi2 O3 −TiO2 ,あるいはBaO−SrO
−Nd2 O3 −Bi2 O3 −TiO2 に所定量のPbO
を添加することによってεr を減少させることなくτf
をより零に近い値にすることができる。
【0014】
【実施例】以下,実施例に基づいて本発明の詳細を説明
する。
する。
【0015】図1は,本発明の誘電体磁器材料の第1の
例の主成分の組成範囲を示す三成分系状態図である。図
1を参照すると,本発明の誘電体磁器材料の一例は,酸
化バリウム(BaO),Ndを必須成分として含む希土
類酸化物(R2 O3 ),酸化ビスマス(Bi2 O3 ),
及び酸化チタン(TiO2 )を主成分とし,一般式aB
aO−bR2 O3 −cBi2 O3 −dTiO2 で表わさ
れ,a+b+c+d=100で,cが0.8≦c≦6.
3であり,このa,(b+c),dが図示のように,下
記の表3に示されるP,Q,R,Sの4点を結んででき
る範囲内にある。
例の主成分の組成範囲を示す三成分系状態図である。図
1を参照すると,本発明の誘電体磁器材料の一例は,酸
化バリウム(BaO),Ndを必須成分として含む希土
類酸化物(R2 O3 ),酸化ビスマス(Bi2 O3 ),
及び酸化チタン(TiO2 )を主成分とし,一般式aB
aO−bR2 O3 −cBi2 O3 −dTiO2 で表わさ
れ,a+b+c+d=100で,cが0.8≦c≦6.
3であり,このa,(b+c),dが図示のように,下
記の表3に示されるP,Q,R,Sの4点を結んででき
る範囲内にある。
【0016】
【表3】
【0017】この主成分の誘電体磁器組成物を100重
量部とし,これに対し,0.01重量部以上,0.5重
量部未満のPbOが添加されている。そして,体積分率
にして85%以上が斜方晶である。
量部とし,これに対し,0.01重量部以上,0.5重
量部未満のPbOが添加されている。そして,体積分率
にして85%以上が斜方晶である。
【0018】図2は,本発明の誘電体磁器材料の第2の
例の主成分の組成範囲を示す三成分系状態図である。図
2を参照すると,上記第1の例において,前記希土類酸
化物(R2 O3 )は,実質的に酸化ネオジウム(Nd2
O3 )からなるように構成されている。そして,前記主
成分は図1と同様に図2に示すように,前記した表3に
示すP,Q,R,Sの4点を結んでできる範囲内にあ
る。
例の主成分の組成範囲を示す三成分系状態図である。図
2を参照すると,上記第1の例において,前記希土類酸
化物(R2 O3 )は,実質的に酸化ネオジウム(Nd2
O3 )からなるように構成されている。そして,前記主
成分は図1と同様に図2に示すように,前記した表3に
示すP,Q,R,Sの4点を結んでできる範囲内にあ
る。
【0019】図3は,本発明の誘電体磁器材料の第3の
例の主成分の組成範囲を示す三成分系状態図である。図
3を参照すると,上記第1の例において,前記希土類化
合物(R2 O3 )を酸化ジジム{(Nd+Pr)
2 O3 }としている。そして,前記主成分は図1と同様
に,図3に示されるように前記表3のP,Q,R,Sの
4点を結んでできる範囲内にある。
例の主成分の組成範囲を示す三成分系状態図である。図
3を参照すると,上記第1の例において,前記希土類化
合物(R2 O3 )を酸化ジジム{(Nd+Pr)
2 O3 }としている。そして,前記主成分は図1と同様
に,図3に示されるように前記表3のP,Q,R,Sの
4点を結んでできる範囲内にある。
【0020】図4は,本発明の誘電体磁器材料の第4の
例の主成分の組成範囲を示す三成分系状態図である。図
4を参照すると,上記誘電体磁器組成物において,酸化
バリウム(BaO)の一部を酸化ストロンチウム(Sr
O)で置換した一般式,a′BaO−eSrO−bR2
O3 −cNd2 O3 −dTiO2 で表わされ,a′+b
+c+d+e=100mol%で,a=a′+e,でe
が0.1≦e≦3.5mol%の範囲内にある。そし
て,前記主成分は,図1と同様に,図4に示されるよう
に,前記表3のP,Q,R,Sの4点を結んでできる範
囲内にある。
例の主成分の組成範囲を示す三成分系状態図である。図
4を参照すると,上記誘電体磁器組成物において,酸化
バリウム(BaO)の一部を酸化ストロンチウム(Sr
O)で置換した一般式,a′BaO−eSrO−bR2
O3 −cNd2 O3 −dTiO2 で表わされ,a′+b
+c+d+e=100mol%で,a=a′+e,でe
が0.1≦e≦3.5mol%の範囲内にある。そし
て,前記主成分は,図1と同様に,図4に示されるよう
に,前記表3のP,Q,R,Sの4点を結んでできる範
囲内にある。
【0021】ここで,本発明による誘電体磁器組成物の
組成の限定理由を説明する。
組成の限定理由を説明する。
【0022】PbOの添加を行なうことによって,Ba
O−R2 O3 −Bi2 O3 −TiO2 ,あるいはBaO
−SrO−R2 O3 −TiO2 を主成分とする誘電体材
料の誘電率εr を維持,ないし増加させつつ共振周波数
の温度係数τf の絶対値を低下させることができる。し
かし,前記主成分を100重量部としたとき,PbO添
加量が0.01重量部未満ではその効果が認められず,
PbO添加量が2.05重量部以上になると,Q×fの
著しい劣化が起こり,適当でないからである。ここで,
PbO添加量に伴うQ×fの劣化は,添加量0.50%
以上から顕著に成り出すので,PbO添加量は,0.5
0重量部未満であれば,更に望ましい。
O−R2 O3 −Bi2 O3 −TiO2 ,あるいはBaO
−SrO−R2 O3 −TiO2 を主成分とする誘電体材
料の誘電率εr を維持,ないし増加させつつ共振周波数
の温度係数τf の絶対値を低下させることができる。し
かし,前記主成分を100重量部としたとき,PbO添
加量が0.01重量部未満ではその効果が認められず,
PbO添加量が2.05重量部以上になると,Q×fの
著しい劣化が起こり,適当でないからである。ここで,
PbO添加量に伴うQ×fの劣化は,添加量0.50%
以上から顕著に成り出すので,PbO添加量は,0.5
0重量部未満であれば,更に望ましい。
【0023】次の本発明の誘電体磁器材料の製造の具体
例について述べる。
例について述べる。
【0024】(実施例1)まず,BaCO3 ,Nd2 O
3 ,Bi2 O3 ,TiO2 の出発原料を各組成に応じ
て,秤量,樹脂製のボールミルで湿式混合した。この混
合物を乾燥させた後,大気中において1150℃で仮焼
した。さらに前記仮焼物に所定量のPbOを添加し,前
記のボールミルでこの仮焼物とPbOの混合物を湿式粉
砕した後,直径15mm,厚さ約6mmの円盤状に成
形,大気中において1300〜1400℃の温度で焼結
し,下記表4に示す組成の磁器を得た。下記表4で組成
は,一般式aBaO−bNd2 O3 −cBi2 O3 −d
TiO2 (モル%,a+b+c+d=100)のように
表わした。
3 ,Bi2 O3 ,TiO2 の出発原料を各組成に応じ
て,秤量,樹脂製のボールミルで湿式混合した。この混
合物を乾燥させた後,大気中において1150℃で仮焼
した。さらに前記仮焼物に所定量のPbOを添加し,前
記のボールミルでこの仮焼物とPbOの混合物を湿式粉
砕した後,直径15mm,厚さ約6mmの円盤状に成
形,大気中において1300〜1400℃の温度で焼結
し,下記表4に示す組成の磁器を得た。下記表4で組成
は,一般式aBaO−bNd2 O3 −cBi2 O3 −d
TiO2 (モル%,a+b+c+d=100)のように
表わした。
【0025】次いで,これらの磁器について誘電体共振
器法により,誘電率,誘電損失,及び共振周波数の温度
依存性を測定した。共振周波数の温度係数はτf は20
〜55℃の温度範囲での共振周波数fの差より次の数1
式によって求めた。
器法により,誘電率,誘電損失,及び共振周波数の温度
依存性を測定した。共振周波数の温度係数はτf は20
〜55℃の温度範囲での共振周波数fの差より次の数1
式によって求めた。
【0026】
【数1】
【0027】なお,共振周波数fは2.5〜3.2GH
zであった。誘電特性の測定結果は下記表4に示すとお
りであった。
zであった。誘電特性の測定結果は下記表4に示すとお
りであった。
【0028】
【表4】
【0029】(実施例2)BaCO3 ,ジジム酸化物
(Nd+Pr)2 O3 ,Bi2 O3 ,TiO2 の出発原
料を各組成に応じて秤量し,実施例1に示したのと同様
の方法で得た仮焼粉末に対し,各々下記表5に示す量の
PbOを添加した後,実施例1に示したのと同様のボー
ルミルで混合・粉砕した後,成形・焼結した。ここで,
組成は,一般式aBaO−b(Nd+Pr)2 O3 −c
Bi2 O3 −dTiO2 (モル%,a+b+c+d=1
00)のように表わした。
(Nd+Pr)2 O3 ,Bi2 O3 ,TiO2 の出発原
料を各組成に応じて秤量し,実施例1に示したのと同様
の方法で得た仮焼粉末に対し,各々下記表5に示す量の
PbOを添加した後,実施例1に示したのと同様のボー
ルミルで混合・粉砕した後,成形・焼結した。ここで,
組成は,一般式aBaO−b(Nd+Pr)2 O3 −c
Bi2 O3 −dTiO2 (モル%,a+b+c+d=1
00)のように表わした。
【0030】次いで,これらの磁器について実施例1に
示したものと同様の測定を行なったところ,下記表5に
示す測定結果を得た。なお,ジシム酸化物の分析値は下
記表6に示す通りで,秤量はPr2 O3 を1molに換
算して行なった。
示したものと同様の測定を行なったところ,下記表5に
示す測定結果を得た。なお,ジシム酸化物の分析値は下
記表6に示す通りで,秤量はPr2 O3 を1molに換
算して行なった。
【0031】
【表5】
【0032】
【表6】
【0033】(実施例3)BaCO3 ,SrCO3 ,N
d2 O3 ,Bi2 O3 ,TiO2 の出発原料を各組成に
応じて秤量し,実施例1に示したのと同様の方法で得た
仮焼粉末に対し,各々下記表7に示す量のPbOを添加
した後,実施例1に示したのと同様のボールミルで混合
・粉砕した後,成形・焼結した。ここで,組成は,一般
式a′BaO−eSrO−b(Nd+Pr)2 O3 −c
Bi2 O3 −dTiO2 (モル%,a′+b+c+d+
e=100)のように表わした。
d2 O3 ,Bi2 O3 ,TiO2 の出発原料を各組成に
応じて秤量し,実施例1に示したのと同様の方法で得た
仮焼粉末に対し,各々下記表7に示す量のPbOを添加
した後,実施例1に示したのと同様のボールミルで混合
・粉砕した後,成形・焼結した。ここで,組成は,一般
式a′BaO−eSrO−b(Nd+Pr)2 O3 −c
Bi2 O3 −dTiO2 (モル%,a′+b+c+d+
e=100)のように表わした。
【0034】次いで,これらの磁器について実施例1に
示したものと同様の測定を行ったところ,下記表7に示
す結果を得た。
示したものと同様の測定を行ったところ,下記表7に示
す結果を得た。
【0035】
【表7】
【0036】(実施例4)BaCO3 ,SrCO3 ,ジ
ジム酸化物(Nd+Pr)2 O3 ,Bi2 O3 ,TiO
2 の出発原料を各組成に応じて秤量し,実施例1に示し
たのと同様の方法で得た仮焼粉末に対し,各々下記表8
に示す量のPbOを添加した後,実施例1に示したのと
同様のボールミルで混合・粉砕した後,成形・焼結し
た。ここで,組成は,一般式a′BaO−eSrO−b
(Nd+Pr)2 O3 −cBi2 O3−dTiO2 (モ
ル%,a′+b+c+d+e=100)のように表わし
た。
ジム酸化物(Nd+Pr)2 O3 ,Bi2 O3 ,TiO
2 の出発原料を各組成に応じて秤量し,実施例1に示し
たのと同様の方法で得た仮焼粉末に対し,各々下記表8
に示す量のPbOを添加した後,実施例1に示したのと
同様のボールミルで混合・粉砕した後,成形・焼結し
た。ここで,組成は,一般式a′BaO−eSrO−b
(Nd+Pr)2 O3 −cBi2 O3−dTiO2 (モ
ル%,a′+b+c+d+e=100)のように表わし
た。
【0037】次いで,これらの磁器について実施例1に
示したものと同様の測定を行なったところ,下記表8に
示す測定結果を得た。なお,ジジム酸化物の分析値は前
記した表5に示す通りで,秤量はPr2 O3 を1mol
に換算して行なった。
示したものと同様の測定を行なったところ,下記表8に
示す測定結果を得た。なお,ジジム酸化物の分析値は前
記した表5に示す通りで,秤量はPr2 O3 を1mol
に換算して行なった。
【0038】
【表8】
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば,マ
イクロ波用誘電体磁器材料において,率εr が高く,共
振周波数の温度係数τf が優れた誘電体磁器組成物を提
供することができる。
イクロ波用誘電体磁器材料において,率εr が高く,共
振周波数の温度係数τf が優れた誘電体磁器組成物を提
供することができる。
【図1】本発明の誘電体磁器材料の第1の例を示す三成
分系状態図である。
分系状態図である。
【図2】本発明の誘電体磁器材料の第2の例を示す三成
分系状態図である。
分系状態図である。
【図3】本発明の誘電体磁器材料の第3の例を示す三成
分系状態図である。
分系状態図である。
【図4】本発明の誘電体磁器材料の第4の例を示す三成
分系状態図である。
分系状態図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 酸化バリウム(BaO),Ndを必須成
分として含む希土類酸化物(R2 O3 ),酸化ビスマス
(Bi2 O3 ),及び酸化チタン(TiO2)を主成分
する一般式aBaO−bR2 O3 −cBi2 O3 −dT
iO2 で表わされ,a+b+c+d=100mol%
で,cが0.8≦c≦6.3の範囲にあり,a,(b+
c),dが,図1に示すように下記の表1のP,Q,
R,Sの4点を結んでできる範囲内にある主成分磁器組
成物を100重量部とし,これに対し,0.01〜0.
50重量部のPbOが添加され,かつ,体積分率にして
少くとも85%が斜方晶であることを特徴とする誘電体
磁器材料。 【表1】 - 【請求項2】 請求項1記載の誘電体磁器材料におい
て,前記希土類酸化物(R2 O3 )は,実質的に酸化ネ
オジウム(Nd2 O3 )からなり前記主成分は,図2に
示されるように,前記P,Q,R,Sの4点を結んでで
きる範囲内にあることを特徴とする誘電体磁器材料。 - 【請求項3】 請求項1記載の誘電体磁器材料におい
て,前記希土類酸化物(R2 O3 )は,酸化ジジム
{(Nd+Pr)2 O3 }からなり,前記主成分は,図
3に示されるように前記P,Q,R,Sの4点を結んで
できる範囲内にあることを特徴とする誘電体磁器材料。 - 【請求項4】 請求項1乃至3の内のいずれかに記載の
誘電体磁器材料において,前記主成分磁器組成物は,前
記酸化バリウム(BaO)の一部を酸化ストロンチウム
(SrO)で置換した,一般式a′BaO−eSrO−
bR2 O3 −cBi2 O3 −dTiO2 で表わされ,
a′+b+c+d+e=100mol%,且つa=a′
+eで,eが0.1≦e≦3.5mol%の範囲内にあ
り,図4に示されるように,前記P,Q,R,Sの4点
を結んでできる範囲内にあることを特徴とする誘電体磁
器材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6310544A JPH08169758A (ja) | 1994-12-14 | 1994-12-14 | 誘電体磁器材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6310544A JPH08169758A (ja) | 1994-12-14 | 1994-12-14 | 誘電体磁器材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08169758A true JPH08169758A (ja) | 1996-07-02 |
Family
ID=18006520
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6310544A Withdrawn JPH08169758A (ja) | 1994-12-14 | 1994-12-14 | 誘電体磁器材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08169758A (ja) |
-
1994
- 1994-12-14 JP JP6310544A patent/JPH08169758A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020305 |