JPH10298590A - 硬質表面用洗浄剤組成物 - Google Patents

硬質表面用洗浄剤組成物

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JPH10298590A
JPH10298590A JP10764197A JP10764197A JPH10298590A JP H10298590 A JPH10298590 A JP H10298590A JP 10764197 A JP10764197 A JP 10764197A JP 10764197 A JP10764197 A JP 10764197A JP H10298590 A JPH10298590 A JP H10298590A
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JP
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component
amino
cleaning composition
hard surface
water
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JP10764197A
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English (en)
Inventor
Junichiro Nishiwaki
潤一郎 西脇
Masaki Tosaka
正樹 登坂
Michio Yokosuka
道夫 横須賀
Toshihisa Hayakawa
敏久 早川
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真比重が1より大きな固体粒子を含んだ油水
2成分系において、比重差による粒子の沈降を防ぎ、も
しくは粒子が沈降した場合においても容易に固体粒子の
再分散が可能な硬質表面用洗浄剤組成物を提供する。 【解決手段】 (a)真比重が1より大きい固体粒子、
(b)比重が1未満の非水混和性液体〔(c)成分に該
当するものを除く〕、(c)特定のアミノ当量と粘度を
有し、平均分子量とアミノ当量が特定の比率にあるアミ
ノ変性シリコーン及び(d)水を含有し、且つ(a)成
分の真比重及び配合量と(b)成分の比重及び配合量が
特定の比率にあり、(a)成分の配合量と(c)成分の
配合量が特定の比率にある硬質表面用洗浄剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、改良された新規な
硬質表面用洗浄剤組成物に関する。更に詳しくは、真比
重が1より大きな固体粒子を含んだ油水2成分系におい
て、比重差による粒子の沈降を防ぎ、もしくは粒子が沈
降した場合においても容易に固体粒子の再分散が可能な
硬質表面用洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】硬質表面等に付着した油性汚れの洗浄に
おいて、その有効な洗浄手段として、非水混和性の溶剤
の溶解力を利用した洗浄が行われている。
【0003】非水混和性溶剤を含有する液体洗浄剤組成
物としては該溶剤を主洗浄基剤とし、水を含有しない洗
浄剤があるが、この種の洗浄剤には、配合コストが高く
汎用に使いにくい、該溶剤が引火点を有する場合危険物
扱いとなり取り扱い上注意を要する、油性汚れに対する
洗浄力は良好であるが水溶性汚れに対する洗浄力が弱
い、等の欠点がある。
【0004】この様な欠点に対処したものとして、該溶
剤と水を含有するO/Wエマルション型の液体洗浄剤が
ある。O/Wエマルション型液体洗浄剤は油性汚れに対
する洗浄力を発揮させるためには被洗浄面においてエマ
ルションが容易に壊れ該溶剤が効果的に油性汚れに作用
する必要がある。このため比較的不安定な壊れやすいO
/Wエマルションとする必要があり、通常は該溶剤層と
水層に二層分離していて使用前に振とう乳化して使用さ
れる。
【0005】しかしながら、乳化状態が経時的に不安定
すぎると使用中に分層が進んでしまい、ボトル等からス
クイズ、或いはスプレーして使用する際に組成が変化し
てしまい設定通りの性能が発揮されず、またそれを避け
るためには頻繁に振とうしながら使用する必要があり作
業が煩雑であるという問題があった。逆に安定化しすぎ
ると被洗浄面で破壊され難く洗浄力が発揮されないと言
う問題があった。
【0006】また、硬質表面に強固に固着した油性汚れ
に対しては固体粒子による研磨作用を利用した洗浄が有
効である。固体粒子としては研磨剤の他に潤滑剤、顔料
等が挙げられ、これらは通常真比重が1より大きい。こ
の様な固体粒子は粉末状のままで使用される場合もある
が、使い易さの面からはこれを水中に分散配合した液体
洗浄剤として使用することが好ましい。しかしながら、
固体粒子とそれを分散させる水との間には比重差があ
り、固体粒子は水中で沈降する。一旦沈降すると固体粒
子は固化し、振とうしても再度均一に分散させることは
困難となる。この為、固体粒子を含有する液体洗浄剤は
分散媒を高粘度化する、あるいはチキソトロピー性を付
与する等により固体粒子の沈降を防ぎ、均一な状態を保
つ様に工夫されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】油性汚れに対する洗浄
力をより高めるためには、水混和性溶剤と固体粒子の双
方を含有する液体洗浄剤が望ましいと考えられる。この
場合、エマルションの容易な破壊と固体粒子の沈降抑止
或いは容易な再分散の両立が要求されるが、該溶剤の洗
浄性能を引き出す為に二層分離した形態の液体洗浄剤と
した場合、振とう時に容易に乳化可能とするため、組成
物は低粘度である必要があり、固体粒子の沈降は防ぎ得
なかった。また、再分散も困難であった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、真比重が
1より大きい固体粒子の沈降防止、或いは再分散が容易
な洗浄剤組成物を得るべく鋭意検討を行った結果、アミ
ノ変性シリコーンを分散安定化剤として用い、特定の非
水混和性液体を適量配合すること、更に詳しくは真比重
が1より大きい固体粒子を比重が1より小さい油相、ま
たは油水界面に取り込むことにより、比重差による粒子
の沈降を防ぎ、更に粒子が沈降した場合においても容易
に固体粒子を再分散できる硬質表面用の洗浄剤組成物が
得られることを見出した。
【0009】すなわち本発明は、次の(a)〜(d)成
分 (a)真比重が1より大きい固体粒子 (b)比重が1未満の非水混和性液体〔(c)成分に該
当するものを除く〕 (c)アミノ当量が 100〜50000g/mol、25℃における
動粘度が10〜100000mm2/sのアミノ変性シリコーン (d)水 を含有し、更に
【0010】
【数2】
【0011】〔ただし、(a)〜(c)成分の配合量(w
t%) は硬質表面用洗浄剤組成物中の配合量である。〕で
あることを特徴とする(a)成分の再分散性に優れた硬
質表面用洗浄剤組成物を提供するものである。
【0012】すなわち、本発明は、油水2成分系におい
て、真比重が1より大きな固体粒子をアミノ変性シリコ
ーンによって分散安定化する方法に関するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
<(a)成分>本発明の(a)成分の固体粒子は、真比
重が1より大きいもの、好ましくは1.0 〜2.5 の範囲に
あるものであれば、特にに限定されないが、下記の〜
からなる群から選ばれる1種または2種以上を構成成
分とするものであることが好ましい。
【0014】 アルキル(アルキル基の炭素数1〜
8)アクリレート及びメタクリレート、モノ及びジ−ア
ルキル(アルキル基の炭素数1〜5)イタコネート及び
フマレート、マレイン酸無水物、ビニリデンクロライ
ド、スチレン、ジビニルベンゼン、塩化ビニル、酢酸ビ
ニル、ビニルアセタール、エチレン、プロピレン、ブテ
ン、イソブチレン、メチルペンテン、ブタジエン、ビニ
ルトルエン、アクリロニトリル、メタアクリロニトリ
ル、アクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸、イタ
コン酸、フマル酸、シトラコン酸、クロトン酸、β−ア
クリロキシプロピオン酸、ヒドロキシアルキル(アルキ
ル基の炭素数1〜6)アクリレート及びメタクリレート
よりなる群より選ばれた少なくとも1種のエチレン性不
飽和モノマーを含むモノマー、あるいはこれらのモノマ
ーを重合して得られるポリマー。 下記の一般式(III) または(IV)で表される構成単
位から選ばれる基を少なくとも1個有するシリコーン誘
導体。
【0015】
【化1】
【0016】(式中、R1 、R2 およびR3 は同一また
は異なって、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシア
ルキル基、水酸基、カルボキシル基、カルボキシアルキ
ル基、N−(2−アミノアルキル)アミノアルキル基、
アミノアルキル基、アミノ基、エポキシアルキル基、エ
ポキシ基、メチルポリオキシエチレンアルキル基、ヒド
ロキシポリオキシエチレンアルキル基、メチルポリオキ
シエチレン・ポリオキシプロピレン基、ヒドロキシポリ
オキシエチレン・ポリオキシプロピレン基、アルキルポ
リオキシプロピレン基、ポリオキシエチレン基、フェニ
ル基またはフッ化アルキル基を示す。これらの基が炭素
原子を含む場合、その炭素数は1〜100 である。) ナイロン、ポリエステル、エポキシ、アミノアルキ
ッド、ウレタン、ポリアセタールまたはポリカーボネー
トのいずれか1種以上の樹脂。 メチルトリアルコキシシラン、またはその部分加水
分解・縮合物をアンモニアまたはアミン類の水溶液中で
加水分解・縮合して得られるポリオルガノシルセスキオ
キサン。 シリカまたは多孔質シリカ、酸化アルミニウム、酸
化マグネシウム、酸化チタン、アルミノシリケート、炭
化珪素、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、酸化クロ
ム、エメリー、石英砂、ドロマイト、砂、貝殻などの天
然粉砕物、雲母粉末、珪石、珪藻土、カオロナイト、ハ
ロイサイト、モンモリロナイト、イライト、バーミキュ
ライトのいずれか1種以上の水不溶性無機物。
【0017】(a)成分の固体粒子としては、平均粒径
が0.01〜15μmの球状の固体粒子が好ましい。上記のう
ち、ポリメチルセスキオキサンが好ましく、特に好まし
くは平均粒径が0.01〜15μmの球状のポリメチルセスキ
オキサンである〔例えば、トレフィルR-925、R-930、
R-935(東レ・ダウコーニング(株)製〕。
【0018】<(b)成分>(b)成分の非水混和性液
体は、20℃においても液体であり、特に限定されるもの
ではないが、好ましい例として次の(b−1)〜(b−
4)の化合物が挙げられる。
【0019】(b−1):20℃において液体のポリオル
ガノシロキサン誘導体 具体例としては、ジアルキルシロキサン、アルキルフェ
ニルシリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ
変性シリコーン、ヒドロキシ変性シリコーン、カルボキ
シ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン等が挙げら
れる。
【0020】(b−2):20℃において液体の鎖式炭化
水素 具体例としては、ヘキサン、2−メチルペンタン、2,
2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、ヘプタ
ン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、2,4
−ジメチルペンタン、オクタン、2,2,4−トリメチ
ルペンタン、ノナン、2,2,5−トリメチルヘキサ
ン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テト
ラデカン、イソパラフィン等が挙げられる。炭素数10〜
16の直鎖あるいは分岐鎖のパラフィンが好ましい。
【0021】(b−3):20℃において液体の環式炭化
水素 具体例としては、ベンゼン、置換基として炭素数1〜18
のアルキル基を少なくとも1個有するアルキルベンゼ
ン、シクロヘキシルベンゼン、スチレン、ナフタレン、
ビフェニル、テトラリン、シクロヘキサン、メチルシク
ロヘキサン、エチルシクロヘキサン、p−メンタン、ビ
シクロヘキシル、シクロヘキセン、デカリン、α−ピネ
ン、β−ピネン、ジペンテン、リモネン、カンフェン、
テルピノーレンおよびβ−カリオフィレン等が挙げられ
る。
【0022】(b−4):20℃において液体の炭素数10
〜60のエステル化合物 具体例としては、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチ
ン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル、ス
テアリン酸メチル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸
ブチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、
オレイン酸エチル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチ
ン酸セチル、イソオクタン酸セチル、パルミチン酸イソ
ステアリル、トリ(2-エチルヘキサン酸)グリセリンエ
ステル、トリ(2-ヘキシルデカン酸)グリセリンエステ
ル等が挙げられる。
【0023】上記のうち、特に好ましくは、ジアルキル
(C1〜C4)シロキサン、アルキル(C1〜C4)変性シリコ
ーン、炭素数10〜16の直鎖あるいは分岐鎖のパラフィン
である。
【0024】上記(b)成分の非水混和性液体は、単独
で或いは2種以上を組み合わせて使用される。また固体
粒子の沈降防止及び、再分散性向上効果を発揮させるた
めには、単独で或いは2種以上を組み合わせた時の比重
が1より小さくなければならない。なお、本発明におけ
る「非水混和性液体」とは、20℃・静置状態で実質的に
水に溶解しないものをいう。
【0025】本発明においては、上記(a)成分と
(b)成分の配合量及び比重が下記の関係〔以下、パラ
メーター(1)という場合もある〕を満たすことが必要
である。
【0026】
【数3】
【0027】(a)成分と(b)成分がパラメーター
(1)を満たさないと、(a)成分である固体粒子の再
分散性に優れた液状の硬質表面用洗浄剤組成物が得られ
ない。
【0028】なお、本発明において、(a)成分の真比
重、(b)成分の比重は下記の方法で測定されたもので
ある。 (i)固体粒子〔(a)成分〕 粒子表面のくぼみなどに残った気泡や吸着ガスなどを真
空ポンプで十分に除去して、それに4℃の水を加えた懸
濁液をピクノメーター(比重びん)に移して秤量したと
きの重量をW1とする。つぎにこれを蒸発乾固して秤量し
たときの重量をW2とする。ピクノメーターの重量及び水
(4℃)のみを満たした場合の重量をそれぞれW0、Ws
すると、粒子の真比重はρa は、
【0029】
【数4】
【0030】により算出される。
【0031】(ii)非水混和性液体〔(b)成分〕 非水混和性液体及び4℃の水をピクノメーターに満たし
て秤量したときの重量をそれぞれW'1 、W'2 とし、ピク
ノメーターの重量をW'0 とすると、非水混和性液体の比
重ρb は、
【0032】
【数5】
【0033】により算出される。
【0034】<(c)成分>(c)成分のアミノ変性シ
リコーンは固体粒子の分散安定化剤として働き、油水2
成分系において水相中に存在する固体粒子を油相中また
は油水界面に取り込むための必須成分である。(c)成
分は、次の(c−1)〜(c−3)から選ばれる1種ま
たは2種以上を用いるのが好ましい。
【0035】(c−1):ポリシロキサン骨格の側鎖に
下記(I)で表される有機基を有し、アミノ当量が 100
〜10000g/mol、25℃における動粘度が10〜500mm2
sであるアミノ変性シリコーン (c−2):ポリシロキサン骨格の側鎖に下記(II)で
表される有機基を有し、アミノ当量が 100〜20000g/m
ol、25℃における動粘度が10〜5000mm2 /sであるアミ
ノ変性シリコーン (c−3):ポリシロキサン骨格の両末端又は片末端に
下記(I)又は(II) で表される有機基を有し、アミノ
当量が 100〜50000 g/mol 、25℃における動粘度が20
〜100000 mm2/sであるアミノ変性シリコーン −RNH2 (I) (R:分岐または直鎖のC2〜C4 のアルキレン基) −R"NHR'NH2 (II) (R',R":同一又は異なって、分岐又は直鎖のC2〜C
4 のアルキレン基) 本発明においては、上記(a)成分と(c)成分の配合
量が下記の関係〔以下、パラメーター(2)という場合
もある〕を満たすことが必要である。
【0036】
【数6】
【0037】(a)成分と(c)成分がパラメーター
(2)を満たさないと、固体粒子と油相中又は油水界面
に取り込む効果が小さい。又は油滴の合一が起こりやす
くなる。
【0038】また、本発明の(c)成分は、アミノ当量
が 100〜50000 g/mol 、25℃における動粘度が10〜10
0000 mm2/sの範囲にある。(c)成分のアミノ当量が
100未満或いは動粘度が10未満になると、洗浄基材に対
して損傷を与えるため好ましくなく、また、アミノ当量
が50000 g/mol を超える或いは動粘度が100000 mm2
sを超えると、固体粒子を油相中または油水界面に取り
込む効果が減少する傾向が強くなるため好ましくない。
【0039】また、本発明においては、(c)成分の平
均分子量とアミノ当量が下記の関係〔以下、パラメータ
ー(3)という場合もある〕を満たすことが必要であ
る。
【0040】
【数7】
【0041】上記パラメーター(3)は好ましくは0.1
〜50(mol /g)である。(c)成分がパラメーター
(3)を満たさないと、油相もしくは油水界面に固体粒
子を取り込む効果の低下、粒子同士の凝集が起こる。
【0042】なお、本発明において、(c)成分の動粘
度は下記の方法で測定されたものである。 <粘度測定方法>オストワルド型粘度計(毛管粘度計)に
25℃に保たれた測定液を10mlセットし、測定液の上面が
一定の距離を通過する時間tを測定する。基準液体の粘
度をη0、密度をρ0 、流下時間をt0 とすると、
(動)粘度は、
【0043】
【数8】
【0044】により算出される。
【0045】<(d)成分>(d)成分である水の配合
量は特に限定されるものではないが、最適な乳化粒径を
有するO/Wエマルションを作るためにはある一定以上
の量の水が必要となり、40重量%以上であることが望ま
しい。より好ましいのは60重量%以上である。上限は98
重量%である。
【0046】組成物がO/Wエマルションの時の乳化油
滴の平均粒径は、固体粒子を油相に効率よく取り込むた
めに最適な粒径であることが必要であり、乳化油滴の平
均粒径が 0.5〜 200μmの範囲にあることが好ましい。
0.5μm未満になると粒子同士の凝集が起こり易くな
り、 200μmを超えると油滴の合一が起こりやすくな
り、O/Wエマルションとしての安定性が低下する傾向
にある。より好ましいのは1.0〜 100μmの範囲であ
る。ここで、乳化油滴の平均粒径は、下記の方法で測定
される。
【0047】<乳化油滴の平均粒径の測定方法>測定対
象物を水、メタノール、1%界面活性剤水溶液(ポリオ
キシエチレンドデシルエーテル、エチレンオキサイド平
均付加モル数6)の何れかの分散媒中で完全に分散させ
た状態で、光拡散型の粒径分布測定器(HORIBA LA-50
0)により粒径を測定する。得られた粒径より、体積基
準の平均粒径を算出し、本発明における乳化油滴の平均
粒径とする。ただし、平均粒径をaとした場合、測定さ
れた粒径の最大値がa+a/2以上もしくは最小値がa
−a/2以下である場合、測定した粒子の標準偏差δを
もとにa−δからa+δの範囲に粒径を持つもののみで
再度体積基準の平均粒径を算出し、乳化油滴の平均粒径
とする。
【0048】本発明では、(e)成分として乳化剤を配
合することが好ましい。組成物の液体成分をO/Wエマ
ルションにすることができる。乳化剤(e)の含有量と
しては0.01〜20重量%が好ましく、0.05〜5重量%がよ
り好ましい。乳化剤(e)の量が0.01重量%未満である
と乳化力不足であるため配合が困難となり好ましくな
く、また、20重量%を超えると乳化剤(e)により組成
物が高粘度となり作業性が悪化したり泡立ちが多くすす
ぎが困難になったりするため好ましくない。乳化剤
(e)は限定されるものではないが、固体粒子(a)の
濡れ性、洗浄性能の観点から、アルキル(炭素数8〜18
の直鎖又は分岐鎖)ベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシ
エチレン(エチレンオキサイド平均付加モル数0.5 〜1
0)アルキル(炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖)エーテ
ル硫酸塩、ポリオキシエチレン(エチレンオキサイド平
均付加モル数0.5 〜10)アルキル(炭素数8〜22の直鎖
又は分岐鎖)カルボン酸塩、アルキル(炭素数8〜22の
直鎖又は分岐鎖)スルホン酸塩、脂肪酸塩、アルキル
(炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖)グリコシド(平均糖
縮合度1.0 〜10.0)、脂肪酸(炭素数8〜22の直鎖又は
分岐鎖)グリセリド、ソルビタン脂肪酸(炭素数8〜22
の直鎖又は分岐鎖)エステル、アルキル(炭素数8〜22
の直鎖又は分岐鎖)トリメチルアンモニウム塩及びアル
キル(炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖)ジメチルベンジ
ルアンモニウム塩からなる群より選ばれるものが好まし
い。これらは単独或いは二種以上を組み合わせて使用す
ることができる。また、乳化剤(e)がアニオン性界面
活性剤の場合、対イオンはハロゲン原子又は炭素数1〜
6のアルキル硫酸残基が好ましい。上記のうちでより好
ましいのはアルキルグリコシドであり、特に糖残基がグ
ルコース残基であるアルキルグルコシドが好ましい。ま
た、ドデカン酸モノグリセリドのような脂肪酸(炭素数
8〜22の直鎖又は分岐鎖)グリセリド、オレイン酸ナト
リウムのような脂肪酸塩も好ましい。
【0049】先に述べたように。一般に真比重が1より
大きい固体粒子を含む組成物では、固体粒子の分散性を
上げるために系を増粘化させ一時的に固体粒子の沈降を
抑制させている。しかし、増粘系にした場合、組成物の
作業性を著しく低下させたり、長期間静置後、固体粒子
の沈降が起こり、同じような再分散性の問題を抱えるこ
とになる。本発明においては、系を高粘度にすることな
く固体粒子の再分散性を向上させることが可能で、低粘
度の系における固体粒子の沈降防止及び再分散性向上に
非常に有効である。25℃における洗浄剤組成物粘度が5
〜1000 mPa・sの範囲の時に効果が著しく発揮される。
より好ましいのは10〜200mPa・sの範囲である。なお、
組成物の粘度は、下記の方法で測定した値である。 <粘度の測定方法>粘度測定用ビーカー(内径φ3.6cm
、高さ13cm) にサンプル 100mlをとり、20℃の恒温水
槽に30分以上浸し、サンプルの液温が20℃となったこと
を確認後、ラップ等で蓋をして激しく30回以上、上下に
振盪させて全体を均一とする。振盪後、10秒以内にB型
粘度計(Tokimec Inc製)No.1 ローターを60rpm で回転さ
せ、1分後の指針の指示する数値を本発明における粘度
(mPa・s) とする。
【0050】本発明の洗浄剤組成物は、硬質表面の洗浄
に用いられる。対象となる硬質表面は限定されないが、
住居内・外の壁、床、畳、天井、屋根等の洗浄、浴室内
の壁、床、ドア、浴槽、洗面器等の浴室用の備品等の洗
浄、台所の壁、床、流し周り、レンジ周り、換気扇等の
洗浄、食器棚、箪笥、テーブル、机、椅子、本棚等の家
具の洗浄、冷蔵庫、テレビ、パーソナルコンピュータ
ー、ステレオ、エアコン、電子レンジ、洗濯機、乾燥
機、証明器具等の電化製品の表面の洗浄、住居の窓、ド
ア、家具の戸、自動車のウィンドー等に使用されている
ガラスの洗浄、網戸の洗浄、トイレの床、壁、ドア、便
器、洗浄機能付き便座、暖房便座等の洗浄、食器、調理
器具の洗浄、自動車、自転車、オートバイ等の塗装表
面、メッキ表面、プラスチック製表面の洗浄、自動車の
ホイールの洗浄、エクステリアの玄関周り、テラス、
塀、フェンス、門周りの洗浄、その他硬質表面全般の洗
浄に適している。更には、自動車のボディの塗装面、メ
ッキ表面、プラスチック製部品表面、ウィンドーガラ
ス、ホイールの洗浄に特に適している。
【0051】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0052】実施例1 表1〜4に示す洗浄剤組成物を調製し、下記の評価試験
を実施した。結果を表1〜4に示す。
【0053】〔再分散性試験〕洗浄剤組成物80mlを100m
l の共栓付き遠沈管にとり、遠心分離器にて2000rpm、3
0分間遠心分離を行い、二時間静置後の固体粒子の沈降
状態を肉眼にて観察した。更に遠心分離後の組成物を軽
く上下に10回震盪し、固体粒子の分散状態を下記の基準
に従い判定した。 ◎:固体粒子は沈降せず、完全に分散している。 ○:固体粒子は沈降するが、震盪により容易に再分散す
る。 △:沈降した固体粒子の半分程度が再分散可能である
が、残りは固化したままである。 ×:ほとんど再分解しない。
【0054】なお、各組成物はO/W型エマルションで
あり、乳化油滴の平均粒径は30μmであった。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】(注) *1:トレフィルE-603 (東レ・ダウコーニングシリコ
ーン(株)製) *2:モル比 60/5/20/5/10(分子量約10万) *3:シルシックT-200 (土本工業(株)製) *4:トスパール130 (東芝シリコーン(株)製) *5:IPソルベント2028(出光石油化学(株)製) *6:SH-200(東レ・ダウコーニングシリコーン(株)
製) *7:KF-54 (信越化学工業(株)製) *8:KF859 (信越化学工業(株)製)、アミノ当量60
00g/mol、動粘度60mm2/s(25℃) *9:(a)成分の比重は真比重である。
【0058】
【表3】
【0059】
【表4】
【0060】*10:トスパール120 (東芝シリコーン
(株)製)、平均粒径2μm *11:BY16-849(東レ・ダウコーニングシリコーン
(株)製) *12:TSF 4704(東芝シリコーン(株)製) *13:KF8002(信越化学工業(株)製) *14:BY16-897(東レ・ダウコーニングシリコーン
(株)製) *15:KF868(信越化学工業(株)製) *16:TSF 4700(東芝シリコーン(株)製) *17:X22-161AS (信越化学工業(株)製) *18:KF8012(信越化学工業(株)製) *19:TSF 4705(東芝シリコーン(株)製)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早川 敏久 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の(a)〜(d)成分 (a)真比重が1より大きい固体粒子 (b)比重が1未満の非水混和性液体〔(c)成分に該
    当するものを除く〕 (c)アミノ当量が 100〜50000g/mol、25℃における
    動粘度が10〜100000mm2/sのアミノ変性シリコーン (d)水 を含有し、更に 【数1】 〔ただし、(a)〜(c)成分の配合量(wt%) は硬質表
    面用洗浄剤組成物中の配合量である。〕であることを特
    徴とする硬質表面用洗浄剤組成物。
  2. 【請求項2】 更に(e)成分として乳化剤を0.01〜
    5.0重量%含有し、組成物の液体成分がO/W型エマル
    ションを構成する請求項1記載の硬質表面用洗浄剤組成
    物。
  3. 【請求項3】 (a)成分が平均粒径0.01〜15μmの球
    状固体粒子である請求項1又は2記載の硬質表面用洗浄
    剤組成物。
  4. 【請求項4】 (a)成分がポリメチルシルセスキオキ
    サンである請求項1〜3のいずれか1項に記載の硬質表
    面用洗浄剤組成物。
  5. 【請求項5】 (b)成分の非水混和性液体が、次の
    (b−1)〜(b−4)から選ばれる1種または2種以
    上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬質表面
    用洗浄剤組成物。 (b−1):20℃において液体のポリオルガノシロキサ
    ン誘導体 (b−2):20℃において液体の鎖式炭化水素 (b−3):20℃において液体の環式炭化水素 (b−4):20℃において液体の炭素数10〜60のエステ
    ル化合物
  6. 【請求項6】 (c)成分のアミノ変性シリコーンが、
    次の(c−1)〜(c−3)から選ばれる1種または2
    種以上である請求項1〜6のいずれか1項に記載の洗浄
    剤組成物。 (c−1):ポリシロキサン骨格の側鎖に下記(I)で
    表される有機基を有し、アミノ当量が 100〜10000g/m
    ol、25℃における動粘度が10〜500mm2 /sであるアミ
    ノ変性シリコーン (c−2):ポリシロキサン骨格の側鎖に下記(II)で
    表される有機基を有し、アミノ当量が 100〜20000g/m
    ol、25℃における動粘度が10〜5000mm2 /sであるアミ
    ノ変性シリコーン (c−3):ポリシロキサン骨格の両末端又は片末端に
    下記(I)又は(II) で表される有機基を有し、アミノ
    当量が 100〜50000 g/mol 、25℃における動粘度が20
    〜100000 mm2/sであるアミノ変性シリコーン −RNH2 (I) (R:分岐または直鎖のC2〜C4 のアルキレン基) −R"NHR'NH2 (II) (R',R":同一又は異なって、分岐又は直鎖のC2〜C
    4 のアルキレン基)
  7. 【請求項7】 平均粒径が 0.5〜 200μmの範囲にある
    乳化油滴を含有する請求項1〜6のいずれか1項に記載
    の硬質表面用洗浄剤組成物。
  8. 【請求項8】 25℃における粘度が5〜1000 mPa・sで
    ある請求項1〜7のいずれか1項に記載の硬質表面用洗
    浄剤組成物。
  9. 【請求項9】 (d)成分を40〜98重量%含有する請求
    項1〜8のいずれか1項に記載の硬質表面用洗浄剤組成
    物。
  10. 【請求項10】 油水2成分系において、真比重が1よ
    り大きな固体粒子をアミノ変性シリコーンによって分散
    安定化する方法。
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