JPH10298288A - 分岐状シロキサン・シルアルキレン共重合体 - Google Patents

分岐状シロキサン・シルアルキレン共重合体

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JPH10298288A
JPH10298288A JP10060656A JP6065698A JPH10298288A JP H10298288 A JPH10298288 A JP H10298288A JP 10060656 A JP10060656 A JP 10060656A JP 6065698 A JP6065698 A JP 6065698A JP H10298288 A JPH10298288 A JP H10298288A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分子中に複数のケイ素原子結合水素原子また
はケイ素原子結合アルコキシ基を含有する、新規な分岐
状シロキサン・シルアルキレン共重合体を提供する。 【解決手段】 一般式: 【化1】 {式中、R1は炭素原子数1〜10のアルキル基もしく
はアリール基であり、aは3または4であり、X1はi
=1とした場合の次式で示されるシリルアルキル基であ
る。 【化2】 (式中、R1は炭素原子数1〜10のアルキル基もしく
はアリール基であり、R2は炭素原子数2〜10のアル
キレン基であり、R3は炭素原子数1〜10のアルキル
基であり、Xi+1は水素原子または上記シリルアルキル
基である。iは該シリルアルキル基の階層を示している
1〜10の整数であり、biは0〜3の整数であ
る。)}で示される分岐状シロキサン・シルアルキレン
共重合体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分子中に複数のケ
イ素原子結合水素原子またはケイ素原子結合アルコキシ
基を含有する、新規な分岐状シロキサン・シルアルキレ
ン共重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】分子中に複数のケイ素原子結合水素原子
を含有する有機ケイ素重合体は、ヒドロシリル化反応に
よる架橋反応の架橋剤や官能性有機ケイ素重合体合成の
前駆体として利用されている。近年、架橋効率が高く、
しかも機械的強度、接着性、耐久性等の諸特性に優れた
硬化体を形成し得る新規な架橋剤や、特異な反応性を有
する官能性有機ケイ素重合体を合成するための新規な前
駆体の開発が望まれており、このような目的で、一分子
中に複数のケイ素原子結合水素原子を有する種々の有機
ケイ素重合体が提案されている(特開昭61−1951
29号公報および特開平6−107671号公報参
照)。しかしこれらの有機ケイ素重合体を架橋剤や前駆
体として使用した場合でも、その結果は十分満足できる
ものではなかった。一方、分子中に複数のケイ素原子結
合アルコキシ基を含有する有機ケイ素重合体は、コーテ
ィング剤や塗料ビヒクルの原料もしくは湿気硬化型組成
物の架橋剤として有用であることが知られている。さら
に近年、反応性が高く、最終製品の機械的強度、接着
性、耐久性等の諸特性の向上に有効な有機ケイ素重合体
の開発が切望されている。また、特殊な構造を有する有
機ケイ素重合体として樹枝形状を有するものが知られて
おり(特開平7−17981号公報参照)、その製法と
してテトラビニルシランとオルガノクロロシランとを付
加反応させる方法が提案されているが、原料であるテト
ラビニルシランは特殊な化合物であり、そのため該有機
ケイ素重合体は工業的利用性が小さいという欠点があっ
た。さらにこの有機ケイ素重合体はケイ素原子結合水素
原子を含有するものの、上記の製造方法では該重合体中
にアルコキシ基を含有させることができないとう欠点が
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は上記問題点
を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。即
ち、本発明の目的は、分子中に複数のケイ素原子結合水
素原子またはケイ素原子結合アルコキシ基を含有する、
新規な分岐状シロキサン・シルアルキレン共重合体を提
供することにある。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明は、一般式:
【化6】 {式中、R1は炭素原子数1〜10のアルキル基もしく
はアリール基であり、aは3または4であり、X1はi
=1とした場合の次式で示されるシリルアルキル基であ
る。
【化7】 (式中、R1は炭素原子数1〜10のアルキル基もしく
はアリール基であり、R2は炭素原子数2〜10のアル
キレン基であり、R3は炭素原子数1〜10のアルキル
基であり、Xi+1は水素原子または上記シリルアルキル
基である。iは該シリルアルキル基の階層を示している
1〜10の整数であり、biは0〜3の整数であ
る。)}で示される分岐状シロキサン・シルアルキレン
共重合体に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の分岐状シロキサン・シル
アルキレン共重合体は、一般式:
【化8】 で示される。上式中、R1は炭素原子数1〜10のアル
キル基もしくはアリール基であり、アルキル基として
は、メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペン
チル基,イソプロピル基,イソブチル基,シクロペンチ
ル基,シクロヘキシル基が例示され、アリール基として
は、フェニル基,ナフチル基が例示される。これらの中
でもメチル基が好ましい。aは3または4である。X1
はi=1とした場合の次式で示されるシリルアルキル基
である。
【化9】 上式中、R2は炭素原子数2〜10のアルキレン基であ
り、エチレン基,プロピレン基,ブチレン基,ヘキシレ
ン基などの直鎖状アルキレン基;メチルメチレン基,メ
チルエチレン基,1−メチルペンチレン基,1,4−ジ
メチルブチレン基などの分岐状アルキレン基が例示され
る。これらの中でも、エチレン基,メチルメチレン基,
ヘキシレン基,1−メチルペンチレン基,1,4−ジメ
チルブチレン基が好ましい。R3は炭素原子数1〜10
のアルキル基であり、メチル基,エチル基,プロピル
基,ブチル基,ペンチル基,イソプロピル基が例示され
る。これらの中でもメチル基またはエチル基が好まし
い。R1は前記と同じである。Xi +1は水素原子または上
記シリルアルキル基であるが、分子鎖末端に位置するX
i+ 1は水素原子である。iは1〜10の整数であり、こ
れは該シリルアルキル基の階層数、即ち、該シリルアル
キル基の繰り返し数を示している。従って、階層数が1
である場合に、本発明の分岐状シロキサン・シルアルキ
レン共重合体は、一般式:
【化10】 で示され、階層数が2である場合に、本発明の分岐状シ
ロキサン・シルアルキレン共重合体は、一般式:
【化11】 [式中、1分子中のb1の合計は(3×a)未満であ
る。]で示され、階層数が3である場合に、本発明の分
岐状シロキサン・シルアルキレン共重合体は、一般式:
【化12】 [式中、1分子中のb1の合計は(3×a)未満であり、
2の合計は{3×a×(3−b1)}未満である。]で示
される。また、biは0〜3の整数である。
【0006】このような本発明の分岐状シロキサン・シ
ルアルキレン共重合体は単一化合物もしくはそれらの混
合物として得られ、具体的には下記平均分子式で示され
る。
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】
【0007】本発明の分岐状シロキサン・シルアルキレ
ン共重合体は、例えば、下記の(x)工程と(y)工程
を1回以上交互に行うことにより製造することができ
る。 (x)一般式:
【化24】 (式中、R1およびaは前記と同じである。)で示され
るシロキサンまたは下記(y)工程で生成する分岐状シ
ロキサン・シルアルキレン共重合体と、一般式:R4
Si(OR33(式中、R3は前記と同じであり、R4
炭素原子数2〜10のアルケニル基である。)で示され
るアルケニル基含有アルコキシシランとを、白金系遷移
金属触媒の存在下に付加反応させてアルコキシ基封鎖分
岐状シロキサン・シルアルキレン共重合体を製造する工
程、(y)上記(x)工程で得られた分岐状シロキサン
・シルアルキレン共重合体と、一般式:
【化25】 (式中、R1は前記と同じである。)で示されるジシロ
キサンを酸性水溶液存在下に反応させてケイ素原子結合
水素原子含有分岐状シロキサン・シルアルキレン共重合
体を製造する工程。この製法では、最後に(x)工程を
行うことにより、分子鎖末端がアルコキシ基で封鎖され
た分岐状シロキサン・シルアルキレン共重合体を得るこ
とができ、最後に(y)工程を行うことにより、分子鎖
末端にケイ素原子結合水素原子を含有する分岐状シロキ
サン・シルアルキレン共重合体を得ることができる。
【0008】上記(x)工程で使用される白金系遷移金
属触媒としては、塩化白金酸,アルコール変性塩化白金
酸,白金のオレフィン錯体,白金のジケトナート錯体が
例示される。この白金系遷移金属触媒を用いて付加反応
を行う際には、原料中のケイ素原子結合水素原子を完全
に反応させるために、ケイ素原子結合水素原子含有ケイ
素化合物に対してやや過剰のアルケニル基含有アルコキ
シシランを反応させるのが好ましい。過剰量のアルケニ
ル基含有アルコキシシランは反応後、減圧蒸留等によっ
て分別回収することができる。またこの付加反応は常温
もしくは加熱条件下に行うことができ、反応を妨害しな
い溶媒を用いて行うこともできる。
【0009】上記(y)工程では、上記ジシロキサンと
酸性水溶液の混合物中に、(x)工程で得られた分岐状
シロキサン・シルアルキレン共重合体を滴下する方法で
反応を行うのが好ましい。このとき、該共重合体中のア
ルコキシ基1モルに対して1モル以上のジシロキサンを
用いるのが好ましい。反応温度は50℃以下であること
が好ましい。また、メタノール,エタノール,イソプロ
パノールなどの親水性の溶媒を共存させて反応を行う
と、反応を効率よく進行させることができる。反応後は
有機層を分取し、次いでこれを減圧蒸留することにより
残存する分岐状シロキサン・シルアルキレン共重合体を
純度よく回収することができる。
【0010】具体的には、例えば、式:
【化26】 で示されるテトラキス(ジメチルシロキシ)シランを原
料とし、これにビニルトリメトキシシランを白金触媒存
在下で付加反応させて、式:
【化27】 で示されるケイ素原子結合メトキシ基を12個含有する
反応化合物を得る。次いでこれを、1,1,3,3―テト
ラメチルジシロキサンと塩酸水溶液の混合物中に滴下し
て反応させると、平均分子式:
【化28】 で示される一分子中に平均8.6個のケイ素原子結合水
素原子と平均3.4個のケイ素原子結合メトキシ基を有
する分岐状シロキサン・シルアルキレン共重合体が得ら
れる。また、この分岐状シロキサン・シルアルキレン共
重合体に、ビニルトリメトキシシランを白金触媒存在下
で反応させれば、平均分子式:
【化29】 で示される一分子中に平均29個のケイ素原子結合メト
キシ基を有する分岐状シロキサン・シルアルキレン共重
合体が得られる。さらにこの分岐状シロキサン・シルア
ルキレン共重合体を、1,1,3,3―テトラメチルジシ
ロキサンと塩酸水溶液の混合物中に滴下して反応させる
ことにより、平均分子式:
【化30】 で示される一分子中に平均17.9個のケイ素原子結合
水素原子と平均11.1個のケイ素原子結合メトキシ基
を有する分岐状シロキサン・シルアルキレン共重合体が
得られる。さらにこの分岐状シロキサン・シルアルキレ
ン共重合体に、ビニルトリメトキシシランを白金触媒存
在下で反応させれば、平均分子式:
【化31】 で示される一分子中に平均65個のケイ素原子結合メト
キシ基を有する分岐状シロキサン・シルアルキレン共重
合体を製造することができる。
【0011】尚、この製造方法では(y)工程におい
て、ケイ素原子結合水素原子がアルコール分解して、X
iとして下記モノアルコキシシロキシ基が少量含まれる
こともある。
【化32】 (式中、R1およびR3は前記と同じである。)
【0012】以上のような本発明の分岐状シロキサン・
シルアルキレン共重合体は、分子中に複数のケイ素原子
結合水素原子またはケイ素原子結合アルコキシ基を含有
することを特徴とする。特にケイ素原子結合水素原子を
含有する場合には、ヒドロシリル化反応硬化性組成物の
架橋剤や官能性有機ケイ素重合体合成のための前駆体と
して有用であり、また、ケイ素原子結合アルコキシ基を
含有する場合には、反応性に富み、コーティング剤や塗
料ビヒクルの原料もしくは湿気硬化型組成物の架橋剤と
して有用であるという利点を有する。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。実施
例中、本発明の分岐状シロキサン・シルアルキレン共重
合体の同定は、29Si−核磁気共鳴分析およびゲル透過
クロマトグラフィー分析(溶媒:トルエン)により行っ
た。
【0014】
【実施例1】撹拌装置,温度計,還流冷却管,滴下ロー
トを取り付けた200ml4つ口フラスコに、ビニルト
リメトキシシラン103.6gと塩化白金酸3%イソプ
ロパノール溶液0.04gを投入し、これらを撹拌しな
がら100℃に加熱した。次いでこれに、テトラキス
(ジメチルシロキシ)シラン49.4gを、滴下ロート
を用いて反応温度が100〜110℃を保つようにゆっ
くり滴下した。滴下終了後、反応溶液を120℃で1時
間加熱した。冷却後、反応溶液をなす型フラスコに移し
てロータリーエバポレーターにより減圧濃縮したとこ
ろ、138.4gの微褐色液体が得られた。続いて、撹
拌装置、温度計、還流冷却管、滴下ロートを取り付けた
1リットル4つ口フラスコに、1,1,3,3−テトラメ
チルジシロキサン141.0g、濃塩酸100ml、水
200mlおよびイソプロパノール200mlを投入し
てこれらを撹拌した。次いでこれに、上記で得た微褐色
液体80.6gを滴下ロートを用いて1時間かけてゆっ
くり滴下した。滴下終了後、反応溶液を室温で1時間撹
拌した。次いで反応溶液を分液ロートに移して下層を分
取した後、残った上層液を水200mlで2回、飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液50mlで1回洗浄して、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。生成した固形分を濾別
し、得られた溶液をなす型フラスコに移してロータリー
エバポレーターにより減圧濃縮したところ、115.2
gの無色透明液体が得られた。この反応生成物を29Si
−核磁気共鳴分析により分析したところ、下記の平均分
子式で示される、一分子中に平均8.6個のケイ素原子
結合水素原子と平均3.4個のケイ素原子結合メトキシ
基を有する分岐状シロキサン・シルアルキレン共重合体
であることが判明した。またこの分岐状シロキサン・シ
ルアルキレン共重合体は、ゲル透過クロマトグラフィー
によるポリスチレン換算数平均分子量が1,980であ
ることが確認された。
【化33】
【0015】
【実施例2】撹拌装置、温度計、還流冷却管、滴下ロー
トを取り付けた200ml4つ口フラスコに、ビニルト
リメトキシシラン51.8gと塩化白金酸3%イソプロ
パノール溶液0.04gを投入し、これらを撹拌しなが
ら100℃に加熱した。次いでこれに、実施例1で得ら
れた分岐状シロキサン・シルアルキレン共重合体44.
1gを、滴下ロートを用いて反応温度が100〜110
℃を保つようにゆっくり滴下した。滴下終了後、反応溶
液を120℃で1時間加熱した。冷却後、反応溶液をな
す型フラスコに移してロータリーエバポレーターにより
減圧濃縮したところ、186.2gの微褐色液体が得ら
れた。この反応生成物を29Si−核磁気共鳴分析により
分析したところ、下記の平均分子式で示される、1分子
中に平均29個のケイ素原子結合メトキシ基を有する分
岐状シロキサン・シルアルキレン共重合体であることが
判明した。またこの分岐状シロキサン・シルアルキレン
共重合体は、ゲル透過クロマトグラフィーによるポリス
チレン換算数平均分子量が2,900であることが確認
された。
【化34】
【0016】
【実施例3】撹拌装置、温度計、還流冷却管、滴下ロー
トを取り付けた1リットル4つ口フラスコに、1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン134.3g、濃塩酸
100ml、水200mlおよびイソプロパノール20
0mlを投入して撹拌した。次いでこれに、実施例2で
得られた分岐状シロキサン・シルアルキレン共重合体7
3.3gを、滴下ロートを用いて1時間かけてゆっくり
滴下した。滴下終了後、反応溶液を室温で1時間撹拌し
た。次いで反応溶液を分液ロートに移して下層を分取し
た後、残った上層液を水200mlで2回、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液50mlで1回洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した。生成した固形分を濾別し、得ら
れた溶液をなす型フラスコに移してロータリーエバポレ
ーターにより減圧濃縮したところ、102.2gの無色
透明液体が得られた。この反応生成物を29Si−核磁気
共鳴分析により分析したところ、下記の平均分子式で示
される、一分子中に平均17.9個のケイ素原子結合水
素原子と平均11.1個のケイ素原子結合メトキシ基を
有する分岐状シロキサン・シルアルキレン共重合体であ
ることが判明した。またこの分岐状シロキサン・シルア
ルキレン共重合体は、ゲル透過クロマトグラフィーによ
るポリスチレン換算数平均分子量が4,350であるこ
とが確認された。
【化35】
【0017】
【実施例4】撹拌装置、温度計、還流冷却管、滴下ロー
トを取り付けた200ml4つ口フラスコに、ビニルト
リメトキシシラン51.8gと塩化白金酸3%イソプロ
パノール溶液0.04gを投入し、これらを撹拌しなが
ら100℃に加熱した。次いでこれに、実施例3で得ら
れた分岐状シロキサン・シルアルキレン共重合体44.
1gを、滴下ロートを用いて反応温度が100〜110
℃を保つようにゆっくり滴下した。滴下終了後、反応溶
液を120℃で1時間加熱した。冷却後、反応溶液をな
す型フラスコに移してロータリーエバポレーターにより
減圧濃縮したところ、186.2gの微褐色液体が得ら
れた。この反応生成物を29Si−核磁気共鳴分析により
分析したところ、下記の平均分子式で示される、一分子
中に平均65個のケイ素原子結合メトキシ基を有する分
岐状シロキサン・シルアルキレン共重合体であることが
判明した。またこの分岐状シロキサン・シルアルキレン
共重合体は、ゲル透過クロマトグラフィーによるポリス
チレン換算数平均分子量が4,430であることが確認
された。
【化36】
【0018】
【実施例5】撹拌装置,温度計,還流冷却管,滴下ロー
トを取り付けた200ml4つ口フラスコに、ビニルト
リメトキシシラン97.8gと塩化白金酸3%イソプロ
パノール溶液0.04gを投入し、これらを撹拌しなが
ら100℃に加熱した。次いでこれに、メチルトリス
(ジメチルシロキシ)シラン53.7gを、滴下ロート
を用いて反応温度が100〜110℃を保つようにゆっ
くり滴下した。滴下終了後、反応溶液を120℃で1時
間加熱した。冷却後、反応溶液をなす型フラスコに移し
てロータリーエバポレーターにより減圧濃縮したとこ
ろ、142.5gの微褐色透明液体が得られた。続い
て、撹拌装置、温度計、還流冷却管、滴下ロートを取り
付けた1リットル4つ口フラスコに、1,1,3,3−テ
トラメチルジシロキサン120.9g、濃塩酸100m
l、水200mlおよびイソプロパノール200mlを
投入してこれらを撹拌した。次いでこれに、上記で得た
微褐色透明液体71.3gを滴下ロートを用いて1時間
かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、反応溶液を室温
で1時間撹拌した。次いで反応溶液を分液ロートに移し
て下層を分取した後、残った上層液を水200mlで2
回、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液50mlで1回洗浄
して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。生成した固形
分を濾別し、得られた溶液をなす型フラスコに移してロ
ータリーエバポレーターにより減圧濃縮したところ、9
8.3gの無色透明液体が得られた。この反応生成物を
29Si−核磁気共鳴分析により分析したところ、下記の
平均分子式で示される、一分子中に平均6.5個のケイ
素原子結合水素原子と平均2.5個のケイ素原子結合メ
トキシ基を有する分岐状シロキサン・シルアルキレン共
重合体であることが判明した。またこの分岐状シロキサ
ン・シルアルキレン共重合体は、ゲル透過クロマトグラ
フィーによるポリスチレン換算数平均分子量が1,44
6であることが確認された。
【化37】
【0019】
【発明の効果】本発明の分岐状シロキサン・シルアルキ
レン共重合体は、一分子中に複数のケイ素原子結合水素
原子またはケイ素原子結合アルコキシ基を有する新規な
重合体であるという特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、実施例1で得られた分岐状シロキサ
ン・シルアルキレン共重合体の29Si−核磁気共鳴スペ
クトルである。
【図2】 図2は、実施例2で得られた分岐状シロキサ
ン・シルアルキレン共重合体の29Si−核磁気共鳴スペ
クトルである。
【図3】 図3は、実施例3で得られた分岐状シロキサ
ン・シルアルキレン共重合体の29Si−核磁気共鳴スペ
クトルである。
【図4】 図4は、実施例4で得られた分岐状シロキサ
ン・シルアルキレン共重合体の29Si−核磁気共鳴スペ
クトルである。
【図5】 図5は、実施例5で得られた分岐状シロキサ
ン・シルアルキレン共重合体の29Si−核磁気共鳴スペ
クトルである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式: 【化1】 {式中、R1は炭素原子数1〜10のアルキル基もしく
    はアリール基であり、aは3または4であり、X1はi
    =1とした場合の次式で示されるシリルアルキル基であ
    る。 【化2】 (式中、R1は炭素原子数1〜10のアルキル基もしく
    はアリール基であり、R2は炭素原子数2〜10のアル
    キレン基であり、R3は炭素原子数1〜10のアルキル
    基であり、Xi+1は水素原子または上記シリルアルキル
    基である。iは該シリルアルキル基の階層を示している
    1〜10の整数であり、biは0〜3の整数であ
    る。)}で示される分岐状シロキサン・シルアルキレン
    共重合体。
  2. 【請求項2】 一般式: 【化3】 [式中、R1は炭素原子数1〜10のアルキル基もしく
    はアリール基であり、R2は炭素原子数2〜10のアル
    キレン基であり、R3は炭素原子数1〜10のアルキル
    基である。aは3または4であり、b1は0〜3の整数
    である。]で示される請求項1に記載の分岐状シロキサ
    ン・シルアルキレン共重合体。
  3. 【請求項3】 一般式: 【化4】 [式中、R1は炭素原子数1〜10のアルキル基もしく
    はアリール基であり、R2は炭素原子数2〜10のアル
    キレン基であり、R3は炭素原子数1〜10のアルキル
    基である。aは3または4であり、b1およびb2は0〜
    3の整数であるが、1分子中のb1の合計は(3×a)未
    満である。]で示される請求項1に記載の分岐状シロキ
    サン・シルアルキレン共重合体。
  4. 【請求項4】 一般式: 【化5】 [式中、R1は炭素原子数1〜10のアルキル基もしく
    はアリール基であり、R2は炭素原子数2〜10のアル
    キレン基であり、R3は炭素原子数1〜10のアルキル
    基である。aは3または4であり、b1,b2およびb3
    は0〜3の整数であるが、1分子中のb1の合計は(3×
    a)未満であり、1分子中のb2の合計は{3×a×(3
    −b1)}未満である。]で示される請求項1に記載の分
    岐状シロキサン・シルアルキレン共重合体。
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