JPH10297916A - 無機質粉体及び硬化性無機質組成物 - Google Patents

無機質粉体及び硬化性無機質組成物

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JPH10297916A
JPH10297916A JP10605797A JP10605797A JPH10297916A JP H10297916 A JPH10297916 A JP H10297916A JP 10605797 A JP10605797 A JP 10605797A JP 10605797 A JP10605797 A JP 10605797A JP H10297916 A JPH10297916 A JP H10297916A
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inorganic
powder
weight
aluminum
composition
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JP10605797A
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Tatsutoshi Nakano
龍俊 中野
Masatake Kamiya
昌岳 神谷
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/24Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing alkyl, ammonium or metal silicates; containing silica sols
    • C04B28/26Silicates of the alkali metals
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B20/00Use of materials as fillers for mortars, concrete or artificial stone according to more than one of groups C04B14/00 - C04B18/00 and characterised by shape or grain distribution; Treatment of materials according to more than one of the groups C04B14/00 - C04B18/00 specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone; Expanding or defibrillating materials
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Abstract

(57)【要約】 【課題】常温での反応性が高く、かつ、成形に必要な常
温可使時間が確保可能な無機質粉体及びそれを用いた硬
化性無機質組成物を提供する。 【解決手段】粘土鉱物、アルミニウム高含有粉末、粉末
X線回折法において非晶質相を観察することができるS
iO2 含有無機質粉体のうちの少なくとも1種からな
り、Al成分/Si成分のモル比が0.4〜4である珪
酸アルミニウム系粉体に、0.5〜30kwh/kgの
機械的エネルギーを作用させた後、100〜600℃で
熱処理させて得られる無機質粉体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土木、建築材料等
に使用される無機成形体の原料として好適に用いること
ができる無機質粉体及び硬化性無機質組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】無機成形体は、不燃性、無発煙性の建築
材料等として有用である。このようなものとしては、例
えば、アルカリの存在下で熱により硬化する無機成形体
が提案されている。特開平4−59648号公報には、
アルカリ金属珪酸塩水溶液と、メタカオリン、コランダ
ム、ムライト製造時に発生する集塵装置の灰、フライア
ッシュ等のアルカリ反応性無機固体成分とを配合し、更
に、充填材、有機ベントナイト等の混和材を混入するこ
とにより、建築材料として有用な無機成形体を製造する
技術が開示されている。また、特開平4−6138号公
報には、アルカリ金属珪酸塩水溶液と上述のアルカリ反
応性無機固体成分及び充填材とを混練後、型内に注入
し、加熱硬化させた無機成形体が開示されている。
【0003】しかし、このようなアルカリ反応性無機固
体成分のうち、安定的かつ安価に供給可能なカオリンや
フライアッシュについて検討したところ、カオリンは、
結晶性が高いためアルカリとの反応性が不充分であり、
良好な無機成形体を得ることができない。フライアッシ
ュは、生産する発電所により反応性に富むものの、その
反応性にはバラツキがあり、無機質硬化体を形成するす
るのに長時間を要するという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、常温での反応性が高く、かつ、アルカリ金属珪酸塩
水溶液と混練後、成形に必要な流動性が確保できる時間
が十分あるような無機質粉体及びそれを用いた硬化性無
機質組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明1は、粘土鉱物、
アルミニウム高含有粉末、粉末X線回折法において非晶
質相を観察することができるSiO2 含有無機質体のう
ちの少なくとも1種からなり、Al成分/Si成分のモ
ル比が0.4〜4である珪酸アルミニウム系粉体に、
0.5〜30kwh/kgの機械的エネルギーを作用さ
せた後、100〜600℃で熱処理させて得られる無機
質粉体である。
【0006】本発明において用いられる粘土鉱物は、ア
ルミニウムを含有する含水珪酸塩である。上記含水珪酸
塩としては特に限定されず、例えば、粘土ハンドブック
第2版の8〜98ページに記載されているような、カオ
リン、ハロイサイト、パイロフィライト、雲母、緑泥
岩、バーミキュライト、アロフェン、イモゴライト等が
挙げられる。これらのうち、アルミニウム含有量が多い
ので、カオリンが好適に用いられる。
【0007】上記カオリンは、カオリン鉱物を50重量
%以上含有する無機質粉体である。上記カオリン鉱物
は、2−八面体型の1:1層状の珪酸塩からなる粘土鉱
物であって、 Al2 Si2 5 (OH)4 の化学式で示される。このようなものとしては特に限定
されず、例えば、カオリナイト、ディッカイト、ナクラ
イト等の鉱物が挙げられる。また、カオリン鉱物の層間
に水分子を含んだハロイサイトであってもよい。
【0008】上記カオリンは、上記カオリン鉱物以外
に、例えば、雲母、タルク、スメクタイト、アロフェ
ン、イモゴライト等の粘土鉱物;α−クオーツ等のシリ
カ鉱物;長石;沸石等の一般に粘土中に含まれる鉱物を
含んでいてもよいが、上記カオリン鉱物の含有量が50
重量%以上のものであることが好ましい。50重量%未
満であると、アルカリとの反応性が劣る。より好ましく
は、60〜100重量%である。
【0009】上記粘土鉱物の平均粒径は特に限定されな
いが、機械的エネルギーの有効利用の観点から、0.1
〜500μmが好ましい。より好ましくは、0.5〜1
00μmである。
【0010】本発明において用いられるアルミニウム高
含有粉体としては特に限定されず、例えば、各多形のア
ルミナ;ダイアスポア(α−Al2 3 ・H2 O)、ベ
ーマイト(γ−Al2 3 ・H2 O)、ハイドラルジラ
イト(γ−Al2 3 ・3H 2 O)等の水和アルミナ;
ボーキサイト;ばん土頁岩;水酸化アルミニウム;シリ
マナイト、カイアナイト、アンダリュサイト等のシリマ
ナイト族鉱物(Al2SiO5 );ムライト(3Al2
3 ・2SiO2 );黄玉、ズニ石、デュモルチーライ
ト等の水酸基の他にフッ素、塩素、ホウ素等の揮発成分
を含んだアルミナ珪酸塩等が挙げられる。また、その他
のアルミニウム含有量の多い溶融粉体や各種産業廃棄物
等を用いることもできる。これらアルミニウム高含有粉
体は、上記粘土鉱物より組成物にアルミニウムの含有量
が大である。
【0011】上記アルミニウム高含有粉体の平均粒径は
特に限定されないが、機械的エネルギーの有効利用の観
点から、0.1〜500μmが好ましい。より好ましく
は、0.1〜100μmである。
【0012】本発明において用いられる粉末X線回折法
において非晶質相を観測することができるSiO2 含有
無機質粉体は、粉末の結晶構造同定において一般的に使
用される粉末X線回折法による測定によって、X線回折
パターンにブロードなハロー(halo)が観測される
ものである。
【0013】上記粉末X線回折法において非晶質相を観
測することができるSiO2 含有無機質粉体中のSiO
2 の含有量は、反応性の観点から、20〜100重量%
が好ましい。より好ましくは、40〜100重量%であ
る。
【0014】上記粉末X線回折法において非晶質相を観
測することができるSiO2 含有無機質粉体の具体例と
しては特に限定されず、例えば、アエロジル等の超微粉
シリカ;シリカヒューム;珪藻土;シラス、白土等の火
山ガラス;スラグ;フライアッシュ;メタカオリン;各
種ガラス粉砕品;溶射等の高熱急冷によって生成される
無機質粉体;研磨剤粉等が挙げられる。
【0015】上記粉末X線回折法において非晶質相を観
測することができるSiO2 含有無機質粉体の平均粒径
は特に限定されないが、機械的エネルギーの有効利用の
観点から、0.001〜500μmが好ましい。より好
ましくは、0.01〜100μmである。
【0016】本発明の無機質粉体は、上記粘土鉱物、上
記アルミニウム高含有粉体、及び、上記粉末X線回折法
において非晶質相を観測することができるSiO2 含有
無機質粉体のうち少なくとも1種からなる珪酸アルミニ
ウム系粉体に機械的エネルギーを作用させて得られるも
のである。
【0017】本発明における珪酸アルミニウム系粉体
は、Al成分/Si成分のモル比が0.4〜4である必
要がある。0.4未満であると、反応性、特に常温にお
ける硬化性が乏しく、4を超えると、得られる無機成形
体の強度、耐久性等の物性が劣るので、上記範囲に限定
される。好ましくは、0.5〜3.5であり、より好ま
しくは、1.0〜3.0である。
【0018】機械的エネルギーとしては特に限定され
ず、例えば、圧縮力、せん断力、衝撃力等によるエネル
ギーが挙げられる。機械的エネルギーを作用させる方法
としては特に限定されず、粉砕を目的として一般的に使
用される粉砕機を用いて行うことができる。このような
粉砕機としては、例えば、衝撃、摩擦、圧縮、せん断等
が複合したボールミル、振動ミル、遊星ミル、媒体攪拌
型ミル等のボール媒体ミル;ローラーミル;乳鉢等が挙
げられる。また、衝撃、摩砕が主であるジェット粉砕機
を使用することも可能である。これらのうち、機構的に
上記粉体に有効に機械的エネルギーを付与することが可
能であるので、ボール媒体型のミルが好ましい。
【0019】粉砕に際しては、セメントクリンカー、珪
砂、石灰石等の粉砕時に通常使用される粉砕助材を使用
することもできる。上記粉砕助材としては、例えば、メ
チルアルコール等のアルコール類、トリエタノールアミ
ン等のエタノールアミン類等の液体系のもの;ステアリ
ン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム等の固体系の
もの;アセトン蒸気等の気体系のもの等が挙げられる。
【0020】上記機械的エネルギーは、粉砕装置に投入
した電力を処理原料の単位重量当たりで表して、0.5
〜30kwh/kgである必要がある。0.5kwh/
kg未満であると、結晶構造の変性が不充分であるので
アルカリとの反応性がほとんどなく、30kwh/kg
を超えると、粉砕装置への過大負荷、媒体としてのボー
ルや容器の過度の磨耗、処理粉体中への不純物の混入、
コスト等の生産性等の各種問題が生じるので、上記範囲
に限定される。好ましくは、0.5〜20kwh/kg
であり、より好ましくは、0.5〜10kwh/kgで
ある。
【0021】上記方法で作製した無機質粉体は非常に反
応性が高く、常温でも数分で硬化する。ただ、反面、大
判の成形体を製造する場合、成形過程で固まってしまう
ケースがある。
【0022】本発明の無機質粉体は、100〜600℃
の熱処理を施すことで、硬化性(強度等)を落とすこと
なく、常温での可使時間(30〜60分程度)のみを確
保するものである。熱処理温度が100℃より低いと、
粉体表面の反応性を緩和できないため常温可使時間を十
分に確保することができず、600℃よりも高いと、粉
体構造が安定化するため反応性を消失してしまう。
【0023】熱処理する時間は、特に限定さないが、短
かすぎると、粉体の反応性の緩和を十分になし得ず、長
すぎると、エネルギーコストが高くなるため、1分〜5
時間が好ましい。加熱方法は、特に限定されるものでは
なく、ギアオーブン、ロータリーキルン等の従来公知の
任意の加熱装置が使用される。
【0024】本発明2は、本発明1の無機質粉体、アル
カリ金属珪酸塩及び水からなる硬化性無機質組成物であ
る。
【0025】上記アルカリ金属珪酸塩は、一般式 M2 O・nSiO2 (式中、Mは、Li、K又はNaを表す。nは、0又は
正の整数を表す。)で表されるものである。上記式中、
nは、8以下が好ましい。8を超えると、水と混合して
アルカリ金属珪酸塩水溶液とした場合にゲル化を起こし
やすく、粘度が急激に上昇して上記無機質粉体との混合
が困難になる。
【0026】上記アルカリ金属珪酸塩の配合量は、上記
無機質粉体100重量部に対して3〜300重量部であ
るのが好ましい。3重量部未満であっても、300重量
部を超えても、得られる硬化性無機質組成物の硬化性が
不充分となり易くなる。より好ましくは、10〜200
重量部である。
【0027】上記水の配合量は、上記無機質粉体100
重量部に対して10〜300重量部であるのが好まし
い。配合量が10重量部未満であると、得られる硬化性
無機質組成物の成形がむずかしくなり易く、300重量
部を超えると、得られる硬化性無機質組成物を硬化させ
ることにより得られる無機成形体の強度が低下し易い。
より好ましくは、15〜200重量部である。。
【0028】上記硬化性無機質組成物を調製するに際し
ては、上記アルカリ金属珪酸塩の分散性の観点から、予
め上記アルカリ金属珪酸塩を水と混合し、アルカリ金属
珪酸塩水溶液としてから添加することが好ましい。この
場合において、上記アルカリ金属珪酸塩水溶液の濃度
は、1〜70重量%が好ましい。1重量%未満である
と、得られる硬化性無機質組成物が硬化しないことがあ
り、70重量%を超えると、得られる硬化性無機質組成
物の粘度が高くなり成形が困難となる。より好ましく
は、30〜60重量%である。
【0029】上記硬化性無機質組成物中には、必要に応
じて、補強繊維を添加することができる。上記補強繊維
としては、形成される無機成形体に付与すべき性能に応
じて適宜のものを使用することができる。このような補
強繊維としては特に限定されず、例えば、ビニロン、ポ
リプロピレン、アクリル、レーヨン、アラミド等の合成
繊維;ガラス繊維;チタン酸カリウム、ロックウール等
の無機繊維;カーボン繊維;鋼繊維等の一般にセメント
等の無機硬化材料に使用されているもの等が挙げられ
る。
【0030】上記補強繊維は、長繊維又は短繊維のいず
れであってもよく、また、メッシュ状で使用することも
できる。短繊維を使用する場合は、その繊維径は1〜5
00μm、その繊維長は1〜15mmであることが好ま
しい。細すぎると混合時に再凝集しやすく、交絡により
ファイバーボールが形成されるので、得られる無機成形
体の強度が不充分となり、また、表面の凸凹が激しくな
り良好な外観のものが得られない。また、太すぎたり短
すぎたりすると補強効果が不充分になる。
【0031】上記補強繊維の添加量は、上記無機質粉体
100重量部に対して10重量部以下が好ましい。10
重量部を超えると、上記補強繊維の分散性、得られる無
機成形体の耐熱性等に問題が生じる。
【0032】上記硬化性無機質組成物中には、また、硬
化及び乾燥時における収縮の低減、流動性向上のため
に、無機質充填材を添加することができる。上記無機質
充填材としては特に限定されず、例えば、珪砂、珪石
粉、フライアッシュ、スラグ、シリカヒューム、マイ
カ、タルク、ワラストナイト、炭酸カルシウム、粘土等
が挙げられる。
【0033】上記無機質充填材の平均粒径は、0.01
μm〜1mmが好ましい。0.01μm未満であると、
硬化及び乾燥時における収縮の低減効果が不充分であ
り、1mmを超えると、流動性が悪化し、得られる無機
成形体の表面の凸凹が大きくなる。上記無機質充填材の
添加量は、上記無機質粉体100重量部に対して800
重量部以下が好ましい。800重量部を超えると、上記
無機質粉体の割合が小さくなるために硬化性が不充分と
なる。より好ましくは、100〜500重量部である。
【0034】上記硬化性無機質組成物中には、更にま
た、得られる無機成形体の軽量化のために、有機質、無
機質等の軽量骨材を添加することができる。上記軽量骨
材としては特に限定されず、例えば、スチレン系、塩化
ビニリデン系、フェノール系、ウレタン系、エチレン系
等の各種合成樹脂発泡体;ガラスバルーン、シラスバル
ーン、フライアッシュバルーン、シリカバルーン、パー
ライト等の無機質発泡体等が挙げらる。これらは単独で
用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0035】上記無機質発泡体の比重は、0.01〜1
が好ましい。0.01未満であると、得られる無機成形
体の強度が低下し、1を超えると、軽量化の効果が得ら
れない。上記軽量骨材の添加量は、上記無機質粉体10
0重量部に対して0.1〜100重量部が好ましい。
0.1重量部未満であると、軽量化の効果が得られず、
100重量部を超えると、得られる無機成形体の強度が
低下する。
【0036】本発明の硬化性無機質組成物の製造方法と
しては特に限定されず、例えば、セメント組成物を製造
する際に通常使用されるオムニミキサー、アイリッヒミ
キサー、万能ミキサー、ライカイ機等を使用して、予め
調製したアルカリ金属珪酸塩水溶液、無機質粉体、充填
材等を配合し、混合する方法等が挙げられる。
【0037】本発明の硬化性無機質組成物を使用して無
機成形体を得る方法としては特に限定されず、一般的な
方法が用いられ、例えば、注入法、プレス法、押し出し
法等が挙げられる。
【0038】本発明の硬化性無機質組成物から無機成形
体を得る際の硬化温度は、0〜500℃が好ましい。0
℃未満であると、硬化反応速度が著しく低下することが
あり、500℃を超えると、硬化時の収縮が大きくな
り、得られる無機成形体にクラック等が発生することが
ある。より好ましくは、5〜300℃である。
【0039】
【作用】本発明において、特定の珪酸アルミニウム系粉
体に、特定の機械的エネルギーを作用させた後、特定熱
処理を行うことにより、常温下での反応性を遅延させる
ことができる理由については現在詳細については解明中
であるが、次のような理由によるものと推察される。
【0040】機械的エネルギーにより活性化された無機
質粉体と水ガラスとの固化反応は、該粉体からのAl系
溶解イオンと水ガラス中のシリケートが縮合反応し、ア
ミノシリケートポリマーが生成する反応である。即ち、
反応速度の制御ポイントは該粉体からのAl系溶解イオ
ンの溶解速度になる。このAl系溶解イオンの溶解速度
は、粉体構造中のAl存在状態が大きく影響し、経験
上、非晶質化した珪酸アルミニウム系粉体について、酸
素配位が5,6配位のAlの溶解速度は大きく、酸素配
位数が4配位のAlの溶解速度は小さいことがわかって
いる。即ち、Alの酸素配位数4,5,6の存在比を調
整することで、反応の制御が可能となる。
【0041】ここで、機械的エネルギーにより活性化さ
れた無機質粉体のAl存在状態は酸素配位数が5,6配
位のAlが主体となっており、溶解速度がきわめて速
い。これに対し、特定の無機質粉体に特定の熱処理を行
うことにより、酸素配位数4のAlの存在比が若干増加
する。これにより、溶解初期段階の溶解速度が緩和され
るため、常温使用可使時間が制御される。
【0042】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0043】無機質粉体の作製 粘土鉱物として表1に示す組成のカオリン(ジョージア
産、BET比表面積13m2 /g、山陽クレー社製)
と、アルミニウム高含有粉体として表1に示す組成の水
酸化アルミニウム(CL−310、平均粒径10μm、
住友化学工業社製)と、非晶質シリカとして図1に示す
組成のアエロジル200(平均粒径12nm、日本アエ
ロジル社製)とを用いて、それぞれ表2に示す割合で配
合した混合粉体2kg、及び、粉砕助剤としてトリエタ
ノールアミン25%、エタノール75%の混合物10g
をウルトラファインミルAT−20(三菱重工業社製、
10mmφジルコニアボール44kgを使用)に投入
し、表2に示す条件で活性化処理して、それぞれ、無機
質粉体〜を作製した。又、比較のために、表2に示
す条件にて活性化処理した無機質粉体A〜Dを作製し
た。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】実施例1〜5、比較例1〜4 表3及び表4に示す硬化性無機質組成物をオムニミキサ
ーにて5分間混合した。その混合物を幅150mm、長
さ150mm、厚さ10mmの型枠中に注入し、オーブ
ン内で表3及び表4に示す所定温度で所定時間硬化させ
て、無機成形体を得た。
【0047】尚、珪石粉(無機質充填材)としては、住
友セメント社製のブレーン比表面積9,000cm2
gのものを用いた。ワラストナイト(補強繊維)として
は、Wolkem社製の「ケモリットA−60」を用い
た。ビニロン繊維としては、クラレ社製の「RM18
2」であって、長さ6mm、径14μmのものを用い
た。
【0048】得られた無機成形体を切断して、幅150
mm、長さ150mm、厚さ10mmの試験片を作製
し、常温可使時間、曲げ強度及び熱水試験を行った。そ
の結果を表3及び表4に併せて示す。
【0049】評価方法 (1)常温可使時間(成形に必要な流動性が確保できる
時間) 常温可使時間の指標として、表3及び表4に示す混合比
の水ガラスと無機質粉体の混合材料の粘度が10,00
0cpに到達する時間を超音波粘度計にて測定した。
【0050】(2)曲げ強度 表3及び表4に示す硬化条件で硬化脱型後、85℃で硬
化したサンプルについて、50℃で10時間乾燥及び気
乾状態で24時間放置し、又、25℃で硬化したサンプ
ルについては気乾状態で24時間放置後、JIS A
1408の方法に準じて曲げ強度を測定した。
【0051】(3)熱水試験(耐水性促進試験) 得られた無機成形体を、98℃の熱水中に2時間浸漬し
た後、24時間乾燥し、上記方法で曲げ強度を測定し、
強度維持率を測定した。
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】
【発明の効果】本発明の無機質粉体及び硬化性無機質組
成物は、上述の構成からなるので、反応性が高くて、ア
ルカリ金属珪酸塩水溶液と混練後、成形に必要な流動性
が確保できる時間が十分あり、しかも硬化性に優れてお
り、かつ強度、耐水性に優れた無機成形体を得ることが
できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘土鉱物、アルミニウム高含有粉末、粉
    末X線回折法において非晶質相を観察することができる
    SiO2 含有無機質粉体のうちの少なくとも1種からな
    り、Al成分/Si成分のモル比が0.4〜4である珪
    酸アルミニウム系粉体に、0.5〜30kwh/kgの
    機械的エネルギーを作用させた後、100〜600℃で
    熱処理させて得られることを特徴とする無機質粉体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の無機質粉体、アルカリ
    金属珪酸塩及び水からなることを特徴とする硬化性無機
    質組成物。
JP10605797A 1997-04-23 1997-04-23 無機質粉体及び硬化性無機質組成物 Pending JPH10297916A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005336032A (ja) * 2004-05-28 2005-12-08 Sekisui Chem Co Ltd 無機質外装材及びその製造方法

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