JP3447117B2 - 発泡性無機質組成物 - Google Patents

発泡性無機質組成物

Info

Publication number
JP3447117B2
JP3447117B2 JP18145394A JP18145394A JP3447117B2 JP 3447117 B2 JP3447117 B2 JP 3447117B2 JP 18145394 A JP18145394 A JP 18145394A JP 18145394 A JP18145394 A JP 18145394A JP 3447117 B2 JP3447117 B2 JP 3447117B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
weight
alumina
parts
inorganic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP18145394A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0826845A (ja
Inventor
雅人 山本
博美 迫田
善治 野崎
喜博 田中
貞宏 小幡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP18145394A priority Critical patent/JP3447117B2/ja
Publication of JPH0826845A publication Critical patent/JPH0826845A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3447117B2 publication Critical patent/JP3447117B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B38/00Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof
    • C04B38/02Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof by adding chemical blowing agents

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は発泡性無機質組成物に関
する。 【0002】 【従来の技術】従来、アルカリの存在下で熱により硬
化、発泡する無機質組成物については、幾つか提案され
ている。例えば、アルカリ金属珪酸塩、金属系発泡剤、
フライアッシュ又は高炉鉱滓、及び水からなる無機質組
成物(特開昭57−77062号公報)等が知られてい
た。 【0003】しかし、フライアッシュは産地によるばら
つきがあり、アルカリ金属との反応性が非常に低いため
硬化するのに長時間を要してしまう。また、上記の組成
物を用いて得られた発泡体は気泡の均一性に欠け、耐水
性に劣り、低強度で低倍率の発泡体しか得られず、さら
に乾燥時に熱収縮が起こり、クラックが発生する等の問
題点があった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐水
性に優れ、高強度で低比重でありながら熱収縮率が小さ
い発泡体を得ることの出来る、発泡性無機質組成物を提
供することである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明の発泡性無機質組
成物は、反応性無機質粉体(A)、アルカリ金属珪酸塩
(B)、粒径200μm以下のアルミニウム粉末
(C)、及び水(D)からなる。 【0006】上記反応性無機質粉体(A)は無機質粉体
及びアルミナ系粉体からなる。上記無機質粉体は、粒径
10μm以下の粉体を80重量%以上含有するフライア
ッシュ、フライアッシュを溶融し気体中に噴霧させて得
られる粉体、フライアッシュに0.1〜30kwh/k
gの機械的エネルギーを作用させて得られる粉体、シリ
カアルミナ系粉体からなる粘土を溶融し気体中に噴霧さ
せて得られる粉体、前記粘土に0.1〜30kwh/k
gの機械的エネルギーを作用させて得られる粉体、該粉
体をさらに100〜750℃に加熱して得られる粉体、
カオリン鉱物を500〜900℃で加熱脱水して得られ
るメタカオリン、及びメタカオリンに0.1〜30kw
h/kgの機械的エネルギーを作用させて得られる粉
体、からなる群より選ばれる少なくとも1種である。 【0007】上記フライアッシュとは、JIS A 6
201に規定される、微粉炭燃焼ボイラーから集塵器で
採取された微小な灰の粒子をいい、シリカ45%以上、
湿分1%以下、強熱減量5%以下、比重1.95以上、
比表面積2700cm2 /g以上、44μm標準篩を7
5%以上が通過するものである。 【0008】上記フライアッシュから粒径10μm以下
の粉体を80重量%以上含有するフライアッシュを得る
方法としては従来公知の任意の方法を用いることがで
き、例えば篩、比重、風力、湿式沈降等による分級、ジ
ェットミル、ロールミル、ボールミル等による粉砕など
が挙げられる。 【0009】フライアッシュ中の粒径10μm以下の粉
体の量は、少なくなると前記アルカリ金属珪酸塩(B)
との反応性が低下するため80重量%以上に限定され
る。フライアッシュは、必要に応じて焼成されたものを
用いてもよい。焼成温度は、低くなるとフライアッシュ
の黒色が残って顔料等を添加しても着色が困難となり、
高くなるとアルカリ金属珪酸塩(B)との反応性が低く
なるので、400〜1000℃が好ましい。 【0010】上記シリカアルミナ系粉体からなる粘土と
しては、化学成分としてSiO2 5〜85重量%とAl
2 3 90〜10重量%を含有するものが好ましい。そ
のようなものとしては、例えば、カオリン鉱物(カオリ
ナイト、ディッカナイト、ナクライト、ハロイサイト
等)、雲母粘土鉱物(白雲母、イライトフェンジャイ
ト、海緑石、ゼラドナイト、パラゴナイト、プランマラ
イト等)、スメクタイト(モンモリナイト、バイデイ
ト、イントロライト、サボナイト、ソーコナイト等)、
緑泥岩、パイロフィライト、タルク、バーミキュライ
ト、ろう岩、ばん土頁岩などが挙げられる。上記以外の
シリカアルミナ系粉体としては、例えば、アロフィン、
イモゴライト等の粘土鉱物、クォーツ等のシリカ鉱物、
長石、沸石等の鉱物などが挙げられる。 【0011】上記フライアッシュ及び粘土を溶融し気体
中に噴霧する方法としては、セラミックコーティングに
適用される溶射技術が応用される。その溶射技術とは、
フライアッシュ及び粘土が好ましくは2000〜160
00℃の温度で溶融され、30〜800m/秒の速度で
噴霧されるものであり、例えばプラズマ溶射法、高エネ
ルギーガス溶射法、アーク溶射法等が挙げられる。得ら
れる粉体の比表面積は、0.1〜100m2 /gが好ま
しく、さらに好ましくは0.1〜60m2 /gである。 【0012】前記フライアッシュ及び粘土に機械的エネ
ルギーを作用させるとは、圧縮力、剪断力、衝撃力等を
加えることを意味し、これらは単独あるいは2種以上複
合して作用させてもよい。機械的エネルギーを作用させ
る方法としては、例えば一般に粉砕を目的に使用されて
いる粉砕機、粉砕の機構において衝撃、摩擦、圧縮、剪
断等が複合したボール媒体ミル(ボールミル、振動ミ
ル、遊星ミル等)、媒体攪拌型ミル、ローラミル、乳鉢
等または衝撃、摩擦が主流であるジェット粉砕機などを
用いることができる。 【0013】なお、機械的エネルギーは乾式で加えても
湿式で加えてもよい。また、必要に応じてセメントクリ
ンカーや珪砂、石灰石等の粉砕時に使用される粉砕助剤
を使用してもよい。粉砕助剤としては、例えばメタノー
ル、エタノール等のアルコール類又はトリエタノールア
ミン等のアルコールアミン類を中心とした液体系、ステ
アリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム等の固体
系、アセトン蒸気等の気体系のものなどが挙げられる。 【0014】上記フライアッシュ及び粘土に作用させる
機械的エネルギー量は、小さくなるとアルカリ金属珪酸
塩との反応性が低下し、大きくなると粉砕装置等への負
荷が大きくなり、装置の磨耗が増大して粉体への不純物
の混入などの問題が発生するので、0.1〜30kwh
/kgに限定される。なお、上記機械的エネルギーは、
上記粉体を入れて運転するときに粉砕装置等に投入した
電力を処理粉体単位重量当たりで表したものである。 【0015】また、粉体に作用させる単位時間当たりの
機械的エネルギーは、小さくなると反応性が低下し、大
きくなると粉砕装置等への負荷が大きくなり、装置の磨
耗が増大して粉体への不純物の混入やコスト等の生産面
での問題が発生するので、0.01〜40kw/kgh
が好ましい。上記粉体の粒径は特に限定されないが、機
械的エネルギーを有効に作用させるには平均粒径が0.
01〜500μmが好ましく、さらに好ましくは0.1
〜100μmである。 【0016】上記機械的エネルギーを作用させた粘土を
さらに加熱する方法としては、特に限定されるものでは
なく、例えばギアーオーブン、ロータリーキルン等の従
来公知の任意の加熱装置による方法を用いることができ
る。加熱温度は、低くなると本発明の組成物より得られ
る成形体の強度を上げる効果が十分でなくなり、高くな
ると結晶化が促進されるので100〜750℃に限定さ
れ、好ましくは200〜600℃である。加熱時間は、
短くなると成形体の強度を上げる効果が十分でなくな
り、長くなるとエネルギーコストが増大するので1分〜
5時間が好ましい。 【0017】前記カオリン鉱物とは、1:1層状珪酸塩
で化学式Al2 SiO5(OH)4で示され、例えばカオリ
ナイト、ディッカナイト、ナクライト、ハロイサイト等
が挙げられる。 【0018】上記カオリン鉱物を加熱脱水する方法とし
ては、特に限定されるものではなく、上記の粘土を加熱
する方法と同様の方法を用いることができる。カオリン
鉱物の加熱温度は、低くなるとカオリン鉱物の水酸基が
脱離せずメタカオリンへの変成が起こらず、高くなると
結晶化が起こりアルカリ反応性が著しく低下するので、
500〜900℃に限定され、好ましくは600〜80
0℃である。加熱時間は、短くなるとメタカオリンへの
変成が起こらず、長くなるとそれ以上の効果が得られな
いので、5分〜10時間が好ましい。また、加熱温度が
高いほど加熱時間は短くてよい。このようなメタカオリ
ンとしては、例えば市販品の「SATINTONE S
P 33」(エンゲルハード社製)等が挙げられる。 【0019】前記メタカオリンに0.1〜30kwh/
kgの機械的エネルギーを作用させる方法としては、前
記フライアッシュ及び粘土に0.1〜30kwh/kg
の機械的エネルギーを作用させる方法を用いることがで
きる。 【0020】反応性無機質粉体(A)中の上記無機質粉
体の量は、少なくなると耐熱性改善の効果が得られず、
多くなると機械的強度が低下し、成形体の強度が低下す
るので、50〜97重量部に限定され、好ましくは60
〜96重量部であり、さらに好ましくは75〜93重量
部である。 【0021】反応性無機質粉体(A)のもう一つの成分
である、前記アルミナ系粉体は、アルミナセメント、γ
−アルミナ、アルミナを溶融し気体中に噴霧させて得ら
れる粉体、アルミン酸アルカリ金属塩及び水酸化アルミ
ニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種である。 【0022】上記アルミナセメントとは、アルミン酸カ
ルシウムを主鉱物とするセメントで化学成分としてAl
2 3 が30重量%以上、CaOが50重量%以下のも
のをいい、JIS R 2511に規定されるものであ
る。上記γ−アルミナとは、ダイアスポア以外の水和物
の脱水で生じる結晶性の悪いものの総称であり、例え
ば、市販品の「活性アルミナ」(住友化学社製)等が挙
げられる。上記アルミナを溶融し気体中に噴霧させて得
られる粉体の原料であるアルミナとは、Al2 3 を主
成分とする組成物をいう。このような組成物を溶融し気
体中に噴霧させて得られる粉体としては、例えば、市販
品の「ハリミック」(マイクロン社製)等が挙げられ
る。アルミナを溶融し気体中に噴霧させる方法として
は、例えば、アルミナ粉末を火焔で溶融しながら大気中
に噴射し、急冷する方法等を用いることができる。溶融
温度は、低くなるとアルミナが十分に溶解せず、結晶化
度が下がらないため硬化が十分になされないので、50
0℃以上が好ましく、通常は16000℃以下である。
また、噴射速度は通常30〜800m/秒である。 【0023】上記アルミン酸アルカリ金属塩とは、化学
式MAlO2 (M=Li、Na、K)で示される化合物
である。このようなものとしては、例えば市販品の「キ
タクリート#10」(NaAlO2 、北陸化成社製)等
が挙げられる。上記水酸化アルミニウムとは化学式Al
(OH)3 で示される化合物である。このようなものと
しては、例えば市販品の「C301」(住友化学社製)
等が挙げられる。 【0024】反応性無機質粉体(A)中のアルミナ系粉
体の量は、少なくなると反応性無機質粉体の反応性が低
下し、多くなると得られる発泡体の耐熱性が低下するの
で、3〜50重量%に限定され、好ましくは4〜40重
量%であり、さらに好ましくは7〜25%である。 【0025】次に本発明に使用される前記アルカリ金属
珪酸塩(B)とは、化学式M2 O・nSiO2 (M=L
i、Na、Kから選ばれる一種以上の金属)で示される
塩であって、上記化学式中のnの値は小さくなると緻密
な発泡体が得られず、大きくなると水溶液の粘度が上昇
し混合が困難になるので、0.05〜8が好ましく、さ
らに好ましくは0.5〜2.5である。 【0026】上記アルカリ金属珪酸塩(B)は水溶液で
添加されるのが好ましく、水溶液濃度は特に限定されな
いが、薄くなるとフライアッシュ粉末との反応性が低下
し、濃くなると固形分が生じやすくなるので、10〜6
0重量%が好ましい。アルカリ金属珪酸塩水溶液の調製
方法としては、例えばアルカリ金属珪酸塩(B)をその
まま加圧、加熱下で水に溶解してもよく、あるいはアル
カリ金属水酸化物水溶液に珪砂、珪石粉等のSiO2
分をnが所定の量となるように加圧、加熱下で溶解して
もよい。 【0027】上記アルカリ金属珪酸塩(B)の量は、少
なくなると硬化が十分になされず、多くなると得られる
発泡体の耐水性が低下するので、上記反応性無機質粉体
(A)100重量部に対して0.2〜450重量部に限
定され、好ましくは10〜350重量部、さらに好まし
くは20〜250重量部である。 【0028】前記アルミニウム粉末(C)は、上記アル
カリ金属珪酸塩水溶液と反応して気体を発生するもの
で、粒径が大きくなると独立気泡の発泡体が得られない
ので200μm以下に限定される。上記粒径200μm
以下のアルミニウム粉末(C)の量は、少なくなると発
泡倍率の高い発泡体が得られず、多くなると破泡が発生
するので、上記反応性無機質粉体(A)100重量部に
対して0.01〜2重量部、好ましくは0.02〜1重
量部、さらに好ましくは0.03〜0.3重量部であ
る。 【0029】前記水(D)は上記アルカリ金属珪酸塩水
溶液として添加されてもよいし、単独で添加されてもよ
い。上記水の量は少なくなると硬化が十分になされず、
また破泡が発生しやすくなり、多くなると得られる発泡
体の強度が低下するので、上記反応性無機質粉体(A)
100重量部に対して35〜1500重量部、好ましく
は45〜1000重量部、さらに好ましくは50〜50
0重量部である。 【0030】また、本発明において必要に応じて発泡助
剤が添加されてもよい。発泡助剤としては発泡を均一に
起こさせるものであれば特に限定されず、例えば、ステ
アリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸
亜鉛等の脂肪酸金属塩、シリカゲル、ゼオライト、活性
炭、アルミナ粉末等の多孔質粉体などが挙げられる。こ
れらは単独で使用されてもよいし、2種以上が併用され
てもよい。上記発泡助剤の量は、多くなると組成物の粘
度が上昇し安定な発泡体が得られず破泡が発生しやすい
ので、上記反応性無機質粉体(A)100重量部に対し
て10重量部以下が好ましい。 【0031】本発明において、さらに必要に応じて無機
質充填材が添加されてもよい。無機質充填材としては水
に溶解せず、本発明の発泡性無機質組成物の硬化反応を
阻害せず、上記アルカリ金属珪酸塩(B)と反応しない
ものであれば特に限定されず、例えば、珪砂、川砂、ジ
ルコンサンド、結晶質アルミナ、岩石粉末、火山灰、シ
リカフラワー、シリカヒューム、ベントナイト、高炉ス
ラグ等の混合セメント用混合材、セピオライト、ワラス
トナイト、マイカ等の天然鉱物、炭酸カルシウム、珪草
土などが挙げられる。これらは単独で使用されてもよい
し、2種以上が併用されてもよい。 【0032】上記無機質充填材の平均粒径は、小さくな
ると組成物の粘度が上昇し高倍率の発泡体が得られず、
大きくなると発泡が不安定になるので、0.01〜10
00μmが好ましい。無機充填材の量は、多くなると得
られる発泡体の強度が低下するので、上記反応性無機質
粉体(A)100重量部に対して700重量部以下が好
ましい。 【0033】本発明において、さらに必要に応じて補強
繊維が添加されてもよい。補強繊維としては成形体に付
与したい性能に応じて任意のものが使用でき、例えば、
ビニロン繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポ
リプロピレン繊維、カーボン繊維、アラミド繊維、ガラ
ス繊維、チタン酸カリウム繊維、鋼繊維等が挙げられ
る。これらは単独で使用されてもよいし、2種以上が併
用されてもよい。 【0034】上記補強繊維の繊維径は、細くなると混合
時に再凝集し交絡によりファイバーボールが形成されや
すくなり、最終的に得られる発泡体の強度の改善効果が
なくなり、太くなると引張強度向上等の効果が十分でな
くなるので、1〜500μmが好ましい。また繊維長
は、短くなると引張強度向上等の効果が十分でなく、ま
た長くなると繊維の分散性が低下するので、1〜15m
mが好ましい。補強繊維の量は、多くなると繊維の分散
性が低下するので、上記反応性無機質粉体(A)100
重量部に対して10重量部以下が好ましい。 【0035】さらに発泡体の軽量化を図る目的で、例え
ば、シリカバルーン、パーライト、フライアッシュバル
ーン、シラスバルーン、ガラスバルーン、発泡焼成粘土
等の無機質天然発泡体、フェノール樹脂、ウレタン樹
脂、ポリエチレン等の合成樹脂の発泡体、塩化ビニリデ
ンバルーンなどが添加されてもよい。これらは単独で使
用されてもよいし、2種以上が併用されてもよい。 【0036】さらに必要に応じて、粒径が200μmを
超えるアルミニウム粉末を添加してもよい。添加量は、
多くなると独立気泡の発泡体が得られないので、上記反
応性無機質粉体(A)100重量部に対して0.5重量
部以下が好ましい。 【0037】本発明の発泡性無機質組成物は、まず上記
アルカリ金属珪酸塩(B)を加圧、加熱下で少なくとも
一部の水(D)に溶解し、上記反応性無機質粉体(A)
及び必要に応じて残部の水(D)、発泡助剤、補強繊
維、無機質充填剤等を混合し、ペースト状とした後、上
記粒径200μm以下のアルミニウム粉末(C)を添加
し混合して得られる。粒径200μm以下のアルミニウ
ム粉末はあらかじめアルカリ金属珪酸塩水溶液以外の成
分と混合して添加してもよい。 【0038】さらに本発明の組成物から発泡体を得る方
法としては、例えば、上記組成物を注型、押圧成形、押
出成形等の従来公知の方法で所望の形に発泡させて賦形
し、硬化させるなどの方法が挙げられる。硬化温度は常
温でもよいが、50〜110℃で30分〜8時間硬化さ
せることにより、硬化反応を促進でき、機械的物性を向
上できる。 【0039】 【実施例】以下に本発明を実施例につき説明する。 〔無機質粉体の調製〕 ・無機質粉体1、2 フライアッシュ(関電化工社製、平均粒径20μm、JI
S A 6201に準ずる)を分級機(日清エンジニアリング社
製、型式:TC−15)により分級し、粒径10μm以
下の粉体を100重量%含有する無機質粉体1、及び粒
径10μm以上の粉体を100重量%含有する無機質粉
体2を得た。 【0040】・無機質粉体3 カオリン(SiO2 45.7重量%、Al2 3 38.
3重量%、平均粒径8μm、BET比表面積5.8m2
/g)を燃焼温度2500℃、噴射粒子速度50m/秒
で溶射し、無機質粉体3(SiO2 49.7重量%、A
2 3 47.0重量%、平均粒径4.9μm、BET
比表面積64.3m2 /g)を得た。 【0041】・無機質粉体4 フライアッシュを3000℃で溶融後、80m/秒の速
度で大気中に噴霧して無機質粉体4(平均粒径5μm、
比表面積9.5m2 /g)を得た。 ・無機質粉体5 上記無機質粉体1を600℃で焼成し、粒径10μm以
下の粉体を100重量%含有する無機質粉体5を得た。 【0042】・無機質粉体6 フライアッシュ(関電化工社製、平均粒径20μm、比
表面積1.8cm2 /g、JIS A 6201に準ずる)を10
0重量部、及びトリエタノールアミン25重量%とエタ
ノール75重量%の混合溶液0.5重量部をウルトラフ
ァインミルAT−20(三菱重工業社製、ジルコニアボ
ール10mm使用、ボール充填率85体積%)に供給
し、25kwh/kgの機械的エネルギーを作用させ、
無機質粉体6を得た。なお、作用させた機械的エネルギ
ーはボールミルに供給した電力を処理粉体単位重量当た
りで表した。 【0043】・無機質粉体7 カオリン(SiO2 45.7重量%、Al2 3 38.
3重量%、平均粒径8μm、BET比表面積5.8m2
/g)95重量部、クォーツ(品名:ソフトシリカ、住
友セメント社製)5重量部、及びトリエタノールアミン
25重量%とエタノール75重量%の混合溶液0.5重
量部をウルトラファインミルAT−20に供給し、無機
質粉体6と同様にして無機質粉体7を得た。 【0044】・無機質粉体8 上記無機質粉体7を300℃で3時間加熱し、無機質粉
体8を得た。 ・無機質粉体9 メタカオリン(品名:SATINTONE SP 33 、エンゲルハー
ド社製、平均粒径3.3μm、比表面積13.9m2
g) ・無機質粉体10 上記無機質粉体9を100重量部、及びトリエタノール
アミン25重量%とエタノール75重量%の混合溶液
0.5重量部をウルトラファインミルAT−20に供給
し、10kwh/kgの機械的エネルギーを作用させ、
無機質粉体10を得た。 【0045】〔アルミナ系粉体〕 ・アルミナ系粉体1 アルミナセメント(品名:アサヒアルミナセメント1
号、旭硝子社製) ・アルミナ系粉体2 γ−アルミナ(品名:活性アルミナ、住友化学社製) ・アルミナ系粉体3 アルミナを溶融し気体中に噴霧して得られる粉体(品
名:ハリミック、マイクロン社製) ・アルミナ系粉体4 メタアルミン酸ナトリウム(品名:キタクリート#1
0、北陸化成社製) ・アルミナ系粉体5 水酸化アルミニウム(品名:C301、住友化学社製) 【0046】〔アルミニウム粉末〕 ・アルミニウム粉末1 粒径100μm以下の粉体を100重量%含有するアル
ミニウム粉末(品名:260S、ミナルコ社製) ・アルミニウム粉末2 粒径70μm以下の粉体を100重量%含有するアルミ
ニウム粉末(品名:350F、ミナルコ社製) ・アルミニウム粉末3 粒径300〜600μm以下の粉体を100重量%含有
するアルミニウム粉末(品名:#220SP、ミナルコ
社製) 【0047】(実施例及び比較例)アルカリ金属珪酸塩
として表1〜4に示した所定量のM2 O・nSiO
2 (M=Na,K、モル比1:1、n=1.8)をオー
トクレーブ中において130℃、7kg/cm2 で所定
量の水に溶解し、ワラストナイト(品名:ケモリットA
−60、土屋カオリン社製)、ビニロン繊維(品名:R
M182×3、クラレ社製)及びステアリン酸亜鉛を添
加し、ハンドミキサーで3分間混合した。さらに所定量
の無機質粉体1〜10、アルミナ系粉体1〜5を添加
し、ハンドミキサーで3分間混合した。得られた混合物
に所定量のアルミニウム粉末1〜3を添加し、40分間
攪拌して型枠内に注入して3分間発泡させた後、型枠ご
と85℃のオーブン中で4時間加熱して発泡体を得た。 【0048】 【表1】 【0049】 【表2】 【0050】 【表3】【0051】 【表4】 【0052】実施例1〜27及び比較例1〜9で得られ
た発泡体につき、以下の評価を行った。結果を表5及び
表6に示す。 1)圧縮強度 得られた発泡体を30mm×30mm×30mmに切断
し、JIS A 1108に準じて圧縮強度を測定し
た。 2)密度 得られた発泡体を100mm×100mm×100mm
に切断し、重量を測定した。 3)熱水試験後の強度保持率 得られた発泡体を30mm×30mm×30mmに切断
し、90℃の水中に8時間浸漬した後、JIS A 1
108に準じて圧縮強度を測定し、浸漬前の圧縮強度で
除して100を掛けた。 【0053】4)熱試験後の収縮率 得られた発泡体を100mm×100mm×100mm
に切断し、950℃のオーブン中で2時間加熱した後、
常温で3方向の長さを測定し、下記の式により熱試験後
の収縮率を求めた。 熱試験後の収縮率(%)=(熱試験後の3方向の長さの
平均[mm]−熱試験後の3方向の長さの平均[mm])÷熱試
験後の3方向の長さの平均[mm]×100 【0054】 【表5】 【0055】 【表6】【0056】 【発明の効果】本発明の発泡性無機質組成物は、上述の
とおりであり、高強度で低比重であり、耐熱水性に優れ
熱収縮の少ない発泡体を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C04B 111:40 C04B 111:40 (72)発明者 小幡 貞宏 京都市南区上鳥羽上調子町2−2 積水 化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−279144(JP,A) 特開 平4−285080(JP,A) 特開 昭53−11880(JP,A) 特開 平7−309681(JP,A) 特開 平7−291757(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 38/00 - 38/10 C04B 2/00 - 32/02

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】(A)無機質粉体50〜97重量%及びア
    ルミナ系粉体3〜50重量%からなる反応性無機質粉体
    100重量部、(B)アルカリ金属珪酸塩0.2〜45
    0重量部、(C)粒径200μm以下のアルミニウム粉
    末0.01〜2重量部、並びに、(D)水35〜150
    0重量部、からなる発泡性無機質組成物であって、 上記無機質粉体が、粒径10μm以下の粉体を80重量
    %以上含有するフライアッシュ、フライアッシュを溶融
    し気体中に噴霧させて得られる粉体、フライアッシュに
    0.1〜30kwh/kgの機械的エネルギーを作用さ
    せて得られる粉体、シリカアルミナ系粉体からなる粘土
    を溶融し気体中に噴霧させて得られる粉体、前記粘土に
    0.1〜30kwh/kgの機械的エネルギーを作用さ
    せて得られる粉体、該粉体をさらに100〜750℃に
    加熱して得られる粉体、カオリン鉱物を500〜900
    ℃で加熱脱水して得られるメタカオリン、及びメタカオ
    リンに0.1〜30kwh/kgの機械的エネルギーを
    作用させて得られる粉体、からなる群より選ばれる少な
    くとも1種であり、 上記アルミナ系粉体が、アルミナセメント、γ−アルミ
    ナ、アルミナを溶融し気体中に噴霧させて得られる粉
    体、アルミン酸アルカリ金属塩、及水酸化アルミニウム
    からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特
    徴とする発泡性無機質組成物。
JP18145394A 1994-05-12 1994-08-02 発泡性無機質組成物 Expired - Fee Related JP3447117B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18145394A JP3447117B2 (ja) 1994-05-12 1994-08-02 発泡性無機質組成物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9845794 1994-05-12
JP6-98457 1994-05-12
JP18145394A JP3447117B2 (ja) 1994-05-12 1994-08-02 発泡性無機質組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0826845A JPH0826845A (ja) 1996-01-30
JP3447117B2 true JP3447117B2 (ja) 2003-09-16

Family

ID=26439624

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18145394A Expired - Fee Related JP3447117B2 (ja) 1994-05-12 1994-08-02 発泡性無機質組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3447117B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101322096B1 (ko) * 2009-12-15 2013-10-25 (주)엘지하우시스 조습성 세라믹 성형체, 이의 제조방법 및 이를 이용한 세라믹 타일
CN109704663B (zh) * 2019-03-13 2022-02-11 哈尔滨工程大学 一种利用植物油高效制备多孔地聚合物方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0826845A (ja) 1996-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8574358B2 (en) Geopolymeric particles, fibers, shaped articles and methods of manufacture
CA1125315A (en) Lightweight porous aggregate comprising alkali metal borosilicoaluminate and process the preparation thereof
CA2632760A1 (en) Engineered low-density heterogeneous microparticles and methods and formulations for producing the microparticles
EP1971562B1 (en) Method of manufacture of shaped geopolymeric particles
JP3447117B2 (ja) 発泡性無機質組成物
JP2000159581A (ja) アルミノ珪酸塩スラリー及び無機質硬化体の製造方法
JP4630446B2 (ja) 無機質硬化性組成物とその製造方法、無機質硬化体とその製造方法及び石膏系硬化体並びにセメント系硬化体
JPH07165455A (ja) 硬化性無機質組成物
JPH09124354A (ja) 硬化性無機質組成物
JPH115206A (ja) 無機硬化体の製造方法
JPH08117626A (ja) フライアッシュ粉粒体の製造方法およびこのフライアッシュ粉粒体を用いた硬化性無機質組成物
JPH0873283A (ja) 発泡性無機質組成物
JPH08165175A (ja) 発泡性無機質組成物
JPH07232973A (ja) 発泡性無機質組成物
JP3718343B2 (ja) 無機発泡性組成物及び無機発泡体の製造方法
JPH07309617A (ja) 無機質粉体及び硬化性無機質組成物
JPH07309681A (ja) 発泡性無機質組成物
JPH07187735A (ja) 硬化性無機質組成物
JPH06199517A (ja) 無機質粉体及び硬化性無機質組成物
JPH0977538A (ja) 硬化性無機質組成物
JPH10158078A (ja) 無機質発泡体
JPH07291757A (ja) 発泡性無機質組成物
JPH07232971A (ja) 発泡性無機質組成物
JPH09309776A (ja) 無機質硬化体の製造方法
JPH09301761A (ja) ガラス質層を有する無機質硬化体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees