JPH09301761A - ガラス質層を有する無機質硬化体の製造方法 - Google Patents
ガラス質層を有する無機質硬化体の製造方法Info
- Publication number
- JPH09301761A JPH09301761A JP8116237A JP11623796A JPH09301761A JP H09301761 A JPH09301761 A JP H09301761A JP 8116237 A JP8116237 A JP 8116237A JP 11623796 A JP11623796 A JP 11623796A JP H09301761 A JPH09301761 A JP H09301761A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- inorganic
- weight
- powder
- sio
- cured product
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B41/00—After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
- C04B41/009—After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone characterised by the material treated
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B41/00—After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
- C04B41/45—Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
- C04B41/50—Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials
- C04B41/5022—Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials with vitreous materials
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Ceramic Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Structural Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Aftertreatments Of Artificial And Natural Stones (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 表面硬度が高く、吸水率が低い、耐久性に優
れたガラス質層を有する無機質硬化体の製造方法を提供
する。 【解決手段】 SiO2 −Al2 O3 系粉体、及び、ア
ルカリ金属珪酸塩水溶液からなる無機質組成物を加熱硬
化させて無機質硬化体を得る工程、並びに、前記無機質
硬化体を焼成してガラス質層を形成する工程からなるガ
ラス質層を有する無機質硬化体の製造方法、並びに、焼
成するにあたって、無機質硬化体の表層部のみを焼成す
る上記ガラス質層を有する無機質硬化体の製造方法。
れたガラス質層を有する無機質硬化体の製造方法を提供
する。 【解決手段】 SiO2 −Al2 O3 系粉体、及び、ア
ルカリ金属珪酸塩水溶液からなる無機質組成物を加熱硬
化させて無機質硬化体を得る工程、並びに、前記無機質
硬化体を焼成してガラス質層を形成する工程からなるガ
ラス質層を有する無機質硬化体の製造方法、並びに、焼
成するにあたって、無機質硬化体の表層部のみを焼成す
る上記ガラス質層を有する無機質硬化体の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不燃性及び耐久性
に優れた無機質硬化体の製造方法に関する。
に優れた無機質硬化体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】SiO2 −Al2 O3 系粉体及びアルカ
リ金属珪酸塩水溶液を主成分とする無機質組成物の硬化
体は、不燃性、強度等に優れ、建材等に広く用いられて
いる。このようなものとして、例えば、特公平3−90
60号公報には、電気集塵機の灰、仮焼ボーキサイト及
びアルカリ金属珪酸塩水溶液を混合し、加熱して硬化体
を得る方法が開示されている。
リ金属珪酸塩水溶液を主成分とする無機質組成物の硬化
体は、不燃性、強度等に優れ、建材等に広く用いられて
いる。このようなものとして、例えば、特公平3−90
60号公報には、電気集塵機の灰、仮焼ボーキサイト及
びアルカリ金属珪酸塩水溶液を混合し、加熱して硬化体
を得る方法が開示されている。
【0003】しかし、SiO2 −Al2 O3 系粉体及び
アルカリ金属珪酸塩水溶液を主成分とする無機質組成物
を加熱することにより得られる硬化体は、表面硬度が低
いので、建材として用いるにはメンテナンス性に問題が
ある。また、吸水率が高いので、耐久性にも問題があ
る。このため、硬化体の表面に、塗料、撥水剤、吸水防
止剤等を塗布する必要があった。
アルカリ金属珪酸塩水溶液を主成分とする無機質組成物
を加熱することにより得られる硬化体は、表面硬度が低
いので、建材として用いるにはメンテナンス性に問題が
ある。また、吸水率が高いので、耐久性にも問題があ
る。このため、硬化体の表面に、塗料、撥水剤、吸水防
止剤等を塗布する必要があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、表面硬度が高く、吸水率が低い、耐久性に優れたガ
ラス質層を有する無機質硬化体の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
み、表面硬度が高く、吸水率が低い、耐久性に優れたガ
ラス質層を有する無機質硬化体の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、SiO2 −A
l2 O3 系粉体、及び、アルカリ金属珪酸塩水溶液から
なる無機質組成物を加熱硬化させて無機質硬化体を得る
工程、並びに、前記無機質硬化体を焼成してガラス質層
を形成する工程からなるガラス質層を有する無機質硬化
体の製造方法である。以下に本発明を詳述する。
l2 O3 系粉体、及び、アルカリ金属珪酸塩水溶液から
なる無機質組成物を加熱硬化させて無機質硬化体を得る
工程、並びに、前記無機質硬化体を焼成してガラス質層
を形成する工程からなるガラス質層を有する無機質硬化
体の製造方法である。以下に本発明を詳述する。
【0006】本発明においては、第一の工程として、S
iO2 −Al2 O3 系粉体、及び、アルカリ金属珪酸塩
水溶液からなる無機質組成物を加熱硬化させて無機質硬
化体を得る。
iO2 −Al2 O3 系粉体、及び、アルカリ金属珪酸塩
水溶液からなる無機質組成物を加熱硬化させて無機質硬
化体を得る。
【0007】上記SiO2 −Al2 O3 系粉体の組成と
しては、重量比で、SiO2 /Al 2 O3 =1/9〜9
/1が好ましい。より好ましくは、2/8〜8/2であ
る。
しては、重量比で、SiO2 /Al 2 O3 =1/9〜9
/1が好ましい。より好ましくは、2/8〜8/2であ
る。
【0008】上記SiO2 −Al2 O3 系粉体として
は、SiO2 及びAl2 O3 の合計含有量が、50重量
%以上のものが好ましい。50重量%未満であると、ア
ルカリ金属珪酸塩水溶液との反応性が低下する。より好
ましくは、55重量%以上である。
は、SiO2 及びAl2 O3 の合計含有量が、50重量
%以上のものが好ましい。50重量%未満であると、ア
ルカリ金属珪酸塩水溶液との反応性が低下する。より好
ましくは、55重量%以上である。
【0009】上記SiO2 −Al2 O3 系粉体の具体例
としては特に限定されず、例えば、(1)粒径が10μ
m以下のフライアッシュを80重量%以上含有する無機
質粉体、(2)粒径が10μm以下のフライアッシュを
80重量%以上含有し、400〜1000℃で焼成され
た無機質粉体、(3)フライアッシュ及び粘土を溶融
し、気体中に噴霧して得られる無機質粉体、(4)粘土
に0.1〜30kWh/kgの機械的エネルギーを作用
させて得られる無機質粉体、(5)(4)の無機質粉体
を、更に、100〜750℃で加熱して得られる無機質
粉体、(6)メタカオリン、(7)メタカオリンに0.
1〜30kWh/kgの機械的エネルギーを作用させて
得られる無機質粉体、(8)コランダム又はムライト製
造時の電気集塵機の灰、(9)粉砕仮焼ボーキサイト、
等が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を併用
することができる。
としては特に限定されず、例えば、(1)粒径が10μ
m以下のフライアッシュを80重量%以上含有する無機
質粉体、(2)粒径が10μm以下のフライアッシュを
80重量%以上含有し、400〜1000℃で焼成され
た無機質粉体、(3)フライアッシュ及び粘土を溶融
し、気体中に噴霧して得られる無機質粉体、(4)粘土
に0.1〜30kWh/kgの機械的エネルギーを作用
させて得られる無機質粉体、(5)(4)の無機質粉体
を、更に、100〜750℃で加熱して得られる無機質
粉体、(6)メタカオリン、(7)メタカオリンに0.
1〜30kWh/kgの機械的エネルギーを作用させて
得られる無機質粉体、(8)コランダム又はムライト製
造時の電気集塵機の灰、(9)粉砕仮焼ボーキサイト、
等が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を併用
することができる。
【0010】上記(1)の無機質粉体は、粒径が10μ
m以下のフライアッシュを含有するものである。上記1
0μm以下のフライアッシュの含有量は、80重量%以
上が好ましい。80重量%未満であると、アルカリ金属
珪酸塩水溶液との反応性が低下するので、硬化不良を生
じ、得られる硬化体の強度が低下する。
m以下のフライアッシュを含有するものである。上記1
0μm以下のフライアッシュの含有量は、80重量%以
上が好ましい。80重量%未満であると、アルカリ金属
珪酸塩水溶液との反応性が低下するので、硬化不良を生
じ、得られる硬化体の強度が低下する。
【0011】上記フライアッシュは、JIS A 62
01に規定されており、微粉炭燃焼ボイラーから集塵機
で採取する微小な灰の粒子であって、SiO2 40%以
上、湿分1%以下、比重1.95以上、比表面積270
00cm2 /g以上、44μm標準ふるいを75%以上
通過するものである。
01に規定されており、微粉炭燃焼ボイラーから集塵機
で採取する微小な灰の粒子であって、SiO2 40%以
上、湿分1%以下、比重1.95以上、比表面積270
00cm2 /g以上、44μm標準ふるいを75%以上
通過するものである。
【0012】上記(1)の無機質粉体を得る方法として
は特に限定されず、従来公知の各種の方法を採用するこ
とができ、例えば、湿式沈降分級機、風力分級機、比重
による分級機等の分級機を用いる方法;ジェットミル、
ローラーミル、ボールミル等の粉砕機を用いる方法;分
級機と粉砕機との連続システムを用いる方法等により、
上記フライアッシュを分級することにより得ることがで
きる。
は特に限定されず、従来公知の各種の方法を採用するこ
とができ、例えば、湿式沈降分級機、風力分級機、比重
による分級機等の分級機を用いる方法;ジェットミル、
ローラーミル、ボールミル等の粉砕機を用いる方法;分
級機と粉砕機との連続システムを用いる方法等により、
上記フライアッシュを分級することにより得ることがで
きる。
【0013】上記(2)の無機質粉体は、粒径が10μ
m以下のフライアッシュを80重量%以上含有し、焼成
されたものである。上記フライアッシュは、一般に黒色
であるので、着色を必要とする場合には、焼成により脱
色してから用いる。上記焼成の温度は、400〜100
0℃が好ましい。400℃未満であると、焼成による脱
色ができず、1000℃を超えると、アルカリ金属珪酸
塩水溶液との反応性が低下する。上記焼成は、例えば、
電気炉、バーナー、電子線等を用いることにより実施す
ることができる。
m以下のフライアッシュを80重量%以上含有し、焼成
されたものである。上記フライアッシュは、一般に黒色
であるので、着色を必要とする場合には、焼成により脱
色してから用いる。上記焼成の温度は、400〜100
0℃が好ましい。400℃未満であると、焼成による脱
色ができず、1000℃を超えると、アルカリ金属珪酸
塩水溶液との反応性が低下する。上記焼成は、例えば、
電気炉、バーナー、電子線等を用いることにより実施す
ることができる。
【0014】上記(2)の無機質粉体を得る方法として
は特に限定されず、例えば、上記(1)の無機質粉体を
焼成する方法;上記フライアッシュを焼成した後、上記
(1)の無機質粉体の場合と同様にして分級する方法等
により得ることができる。
は特に限定されず、例えば、上記(1)の無機質粉体を
焼成する方法;上記フライアッシュを焼成した後、上記
(1)の無機質粉体の場合と同様にして分級する方法等
により得ることができる。
【0015】上記(3)の無機質粉体は、フライアッシ
ュ及び粘土を溶融し、気体中に噴霧して得られるもので
ある。
ュ及び粘土を溶融し、気体中に噴霧して得られるもので
ある。
【0016】上記粘土としては、SiO2 を5〜85重
量%、Al2 O3 を90〜10重量%含有するものであ
れば特に限定されず、例えば、カオリナイト、ディッカ
イト、ナクライト、ハロイサイト等のカオリン鉱物;白
雲母、イライト、フェンジャイト、海緑石、セラドナイ
ト、パラゴナイト、ブランマライト等の雲母粘土鉱物;
モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サ
ボナイト、ソーコナイト等のスメクタイト;緑泥岩;パ
イロフィライト;タルク;ばん土頁岩等が挙げられる。
量%、Al2 O3 を90〜10重量%含有するものであ
れば特に限定されず、例えば、カオリナイト、ディッカ
イト、ナクライト、ハロイサイト等のカオリン鉱物;白
雲母、イライト、フェンジャイト、海緑石、セラドナイ
ト、パラゴナイト、ブランマライト等の雲母粘土鉱物;
モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サ
ボナイト、ソーコナイト等のスメクタイト;緑泥岩;パ
イロフィライト;タルク;ばん土頁岩等が挙げられる。
【0017】上記フライアッシュ及び上記粘土を溶融
し、気体中に噴霧する方法としては特に限定されず、例
えば、セラミックコーティングに適用される溶射技術を
応用することができる。上記溶射技術によって得られる
無機質粉体は、一般に、比表面積が0.1〜60cm2
/gにコントロールされる。上記溶射技術としては特に
限定されず、例えば、プラズマ溶射法、高エネルギーガ
ス溶射法、アーク溶射法等が挙げられる。この場合にお
いて、上記溶融の温度は、2000〜16000℃が好
ましく、上記噴霧の速度は、30〜80m/秒が好まし
い。
し、気体中に噴霧する方法としては特に限定されず、例
えば、セラミックコーティングに適用される溶射技術を
応用することができる。上記溶射技術によって得られる
無機質粉体は、一般に、比表面積が0.1〜60cm2
/gにコントロールされる。上記溶射技術としては特に
限定されず、例えば、プラズマ溶射法、高エネルギーガ
ス溶射法、アーク溶射法等が挙げられる。この場合にお
いて、上記溶融の温度は、2000〜16000℃が好
ましく、上記噴霧の速度は、30〜80m/秒が好まし
い。
【0018】上記(4)の無機質粉体は、粘土に機械的
エネルギーを作用させて得られるものである。上記粘土
としては特に限定されず、例えば、上記(3)の無機質
粉体において例示したものと同様のもの等を挙げること
ができるが、機械的エネルギーを有効に作用させるため
に、平均粒径が0.01〜500μmのものが好まし
い。より好ましくは、0.1〜100μmのものであ
る。
エネルギーを作用させて得られるものである。上記粘土
としては特に限定されず、例えば、上記(3)の無機質
粉体において例示したものと同様のもの等を挙げること
ができるが、機械的エネルギーを有効に作用させるため
に、平均粒径が0.01〜500μmのものが好まし
い。より好ましくは、0.1〜100μmのものであ
る。
【0019】上記機械的エネルギーとしては特に限定さ
れず、例えば、圧縮力、剪断力、衝撃力等が挙げられ
る。これらは、単独で作用させてもよく、2種以上を複
合して作用させてもよい。
れず、例えば、圧縮力、剪断力、衝撃力等が挙げられ
る。これらは、単独で作用させてもよく、2種以上を複
合して作用させてもよい。
【0020】上記機械的エネルギーの大きさは、0.1
〜30kWh/kgが好ましい。0.1kWh/kg未
満であると、アルカリ金属珪酸塩水溶液との反応性が低
下し、30kWh/kgを超えると、装置への負荷が大
きくなり、装置の磨耗、損傷が増大し、上記粘土への不
純物の混入等の問題が発生する。より好ましくは、1〜
26kWh/kgである。
〜30kWh/kgが好ましい。0.1kWh/kg未
満であると、アルカリ金属珪酸塩水溶液との反応性が低
下し、30kWh/kgを超えると、装置への負荷が大
きくなり、装置の磨耗、損傷が増大し、上記粘土への不
純物の混入等の問題が発生する。より好ましくは、1〜
26kWh/kgである。
【0021】上記機械的エネルギーを作用させる装置と
しては特に限定されず、例えば、ボールミル、振動ミ
ル、遊星ミル、媒体攪拌型ミル、ローラーミル、乳鉢、
ジェット粉砕機等が挙げられる。
しては特に限定されず、例えば、ボールミル、振動ミ
ル、遊星ミル、媒体攪拌型ミル、ローラーミル、乳鉢、
ジェット粉砕機等が挙げられる。
【0022】上記機械的エネルギーを作用させる場合に
おいては、上記粘土が装置内部に付着し、又は、凝集す
るのを防止するために、必要に応じて粉砕助剤を添加し
てもよい。上記粉砕助剤としては特に限定されず、例え
ば、メチルアルコール、エチルアルコール等のアルコー
ル類;トリエタノールアミン等のアルコールアミン類;
ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム等の
金属石鹸類;アセトン蒸気等が挙げられる。これらは、
単独で又は2種以上を併用することができる。
おいては、上記粘土が装置内部に付着し、又は、凝集す
るのを防止するために、必要に応じて粉砕助剤を添加し
てもよい。上記粉砕助剤としては特に限定されず、例え
ば、メチルアルコール、エチルアルコール等のアルコー
ル類;トリエタノールアミン等のアルコールアミン類;
ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム等の
金属石鹸類;アセトン蒸気等が挙げられる。これらは、
単独で又は2種以上を併用することができる。
【0023】上記(5)の無機質粉体は、上記(4)の
無機質粉体を、更に、加熱したものである。上記加熱に
より機械的強度が向上する。上記加熱の温度は、100
〜750℃が好ましい。100℃未満であると、得られ
る硬化体の機械的強度の向上が認められず、750℃を
超えると、無機質粉体の結晶化が生じ、アルカリ金属珪
酸塩水溶液に対する反応性が低下する。好ましくは、2
00〜600℃である。
無機質粉体を、更に、加熱したものである。上記加熱に
より機械的強度が向上する。上記加熱の温度は、100
〜750℃が好ましい。100℃未満であると、得られ
る硬化体の機械的強度の向上が認められず、750℃を
超えると、無機質粉体の結晶化が生じ、アルカリ金属珪
酸塩水溶液に対する反応性が低下する。好ましくは、2
00〜600℃である。
【0024】上記加熱の時間は、1分〜5時間が好まし
い。1分未満であると、得られる硬化体の機械的強度の
向上が小さく、5時間を超えると、エネルギーコストが
増大する。
い。1分未満であると、得られる硬化体の機械的強度の
向上が小さく、5時間を超えると、エネルギーコストが
増大する。
【0025】上記(6)のメタカオリンとしては特に限
定されず、例えば、市販のもの等が挙げられる。上記
(7)の無機質粉体は、上記メタカオリンに、機械的エ
ネルギーを作用させて得られるものである。上記メタカ
オリンは、機械的エネルギーを有効に作用させるため
に、平均粒径が0.01〜500μmのものが好まし
い。より好ましくは、0.1〜100μmのものであ
る。上記機械的エネルギーとしては、上記(4)の場合
と同様である。
定されず、例えば、市販のもの等が挙げられる。上記
(7)の無機質粉体は、上記メタカオリンに、機械的エ
ネルギーを作用させて得られるものである。上記メタカ
オリンは、機械的エネルギーを有効に作用させるため
に、平均粒径が0.01〜500μmのものが好まし
い。より好ましくは、0.1〜100μmのものであ
る。上記機械的エネルギーとしては、上記(4)の場合
と同様である。
【0026】上記(8)のコランダム又はムライト製造
時の電気集塵機の灰は、主として、珪酸塩ガラス、珪酸
アルミニウム鉄ガラス等からなるものである。上記
(9)の粉砕仮焼ボーキサイトは、粉砕したボーキサイ
トを、400〜1000℃で加熱することにより得られ
るものである。
時の電気集塵機の灰は、主として、珪酸塩ガラス、珪酸
アルミニウム鉄ガラス等からなるものである。上記
(9)の粉砕仮焼ボーキサイトは、粉砕したボーキサイ
トを、400〜1000℃で加熱することにより得られ
るものである。
【0027】上記アルカリ金属珪酸塩水溶液としては、
モル比で、SiO2 /M2 O(Mはアルカリ金属を表
す)=0.01〜8のものが好ましい。0.01未満で
あると、硬化体中の結合材成分となるSiO2 に対する
アルカリ金属の含有量が多くなりすぎ、得られる硬化体
の強度が低下し、8を超えると、ゲル化タイムが早くな
り、作業性が低下するとともに、保存安定性が低下す
る。より好ましくは、0.1〜2.5である。上記アル
カリ金属としては特に限定されず、例えば、ナトリウ
ム、カリウム、リチウム等が挙げられる。これらは、単
独で又は2種以上を併用することができる。
モル比で、SiO2 /M2 O(Mはアルカリ金属を表
す)=0.01〜8のものが好ましい。0.01未満で
あると、硬化体中の結合材成分となるSiO2 に対する
アルカリ金属の含有量が多くなりすぎ、得られる硬化体
の強度が低下し、8を超えると、ゲル化タイムが早くな
り、作業性が低下するとともに、保存安定性が低下す
る。より好ましくは、0.1〜2.5である。上記アル
カリ金属としては特に限定されず、例えば、ナトリウ
ム、カリウム、リチウム等が挙げられる。これらは、単
独で又は2種以上を併用することができる。
【0028】上記アルカリ金属珪酸塩水溶液の濃度は、
10〜70重量%が好ましい。10重量%未満である
と、得られる硬化体の強度が低下し、70重量%を超え
ると、粘度が高くなり、混合、成形時の作業性が低下す
る。より好ましくは、10〜60重量%である。
10〜70重量%が好ましい。10重量%未満である
と、得られる硬化体の強度が低下し、70重量%を超え
ると、粘度が高くなり、混合、成形時の作業性が低下す
る。より好ましくは、10〜60重量%である。
【0029】上記アルカリ金属珪酸塩水溶液の配合量
は、SiO2 −Al2 O3 系粉体100重量部に対して
10〜1300重量部が好ましい。10重量部未満であ
ると、混合が困難であり、1300重量部を超えると、
成形時にクラック等が生じる。より好ましくは、10〜
1000重量部である。
は、SiO2 −Al2 O3 系粉体100重量部に対して
10〜1300重量部が好ましい。10重量部未満であ
ると、混合が困難であり、1300重量部を超えると、
成形時にクラック等が生じる。より好ましくは、10〜
1000重量部である。
【0030】本発明においては、上記SiO2 −Al2
O3 系粉体及び上記アルカリ金属珪酸塩水溶液に、更に
必要に応じて、無機質充填材、補強繊維、軽量骨材、顔
料、発泡剤、発泡助剤、起泡剤等を配合することができ
る。
O3 系粉体及び上記アルカリ金属珪酸塩水溶液に、更に
必要に応じて、無機質充填材、補強繊維、軽量骨材、顔
料、発泡剤、発泡助剤、起泡剤等を配合することができ
る。
【0031】上記無機質充填材としては、上記アルカリ
金属珪酸塩水溶液に対する活性度が高いと、上記アルカ
リ金属珪酸塩水溶液のゲル化が急速に進み、混合、成形
が困難になるので、上記アルカリ金属珪酸塩水溶液に対
する活性度の低いものが用いられる。このようなものと
しては特に限定されず、例えば、珪砂;岩石粉末;シラ
ス、抗火石等の火山灰;珪灰石;炭酸カルシウム;珪石
粉;けいそう土;雲母;マイカ;シリカフューム等が挙
げられる。
金属珪酸塩水溶液に対する活性度が高いと、上記アルカ
リ金属珪酸塩水溶液のゲル化が急速に進み、混合、成形
が困難になるので、上記アルカリ金属珪酸塩水溶液に対
する活性度の低いものが用いられる。このようなものと
しては特に限定されず、例えば、珪砂;岩石粉末;シラ
ス、抗火石等の火山灰;珪灰石;炭酸カルシウム;珪石
粉;けいそう土;雲母;マイカ;シリカフューム等が挙
げられる。
【0032】上記無機質充填材の配合量は、SiO2 −
Al2 O3 系粉体100重量部に対して900重量部以
下が好ましい。900重量部を超えると、得られる硬化
体の機械的強度が低下する。
Al2 O3 系粉体100重量部に対して900重量部以
下が好ましい。900重量部を超えると、得られる硬化
体の機械的強度が低下する。
【0033】上記補強繊維としては、通常のセメント製
品に使用されるもの等を用いることができる。このよう
なものとしては特に限定されず、例えば、ポリプロピレ
ン繊維、ビニロン繊維、レーヨン繊維、耐アルカリガラ
ス繊維、炭素繊維、アクリル繊維、アラミド繊維、アク
リロニトリル繊維等が挙げられる。これらは、単独で又
は2種以上を併用することができる。
品に使用されるもの等を用いることができる。このよう
なものとしては特に限定されず、例えば、ポリプロピレ
ン繊維、ビニロン繊維、レーヨン繊維、耐アルカリガラ
ス繊維、炭素繊維、アクリル繊維、アラミド繊維、アク
リロニトリル繊維等が挙げられる。これらは、単独で又
は2種以上を併用することができる。
【0034】上記補強繊維は、繊維径1〜500μmの
ものが好ましい。1μm未満であると、混合時にファイ
バーボールを形成し、得られる硬化体の強度低下を生じ
やすくなり、500μmを超えると、引っ張り強度向上
等の補強効果が現れない。また、上記補強繊維は、繊維
長1〜15mmのものが好ましい。1mm未満である
と、引っ張り強度向上等の補強効果が現れず、15mm
を超えると、分散性が低下し、均一な強度を有する硬化
体を得ることができない。
ものが好ましい。1μm未満であると、混合時にファイ
バーボールを形成し、得られる硬化体の強度低下を生じ
やすくなり、500μmを超えると、引っ張り強度向上
等の補強効果が現れない。また、上記補強繊維は、繊維
長1〜15mmのものが好ましい。1mm未満である
と、引っ張り強度向上等の補強効果が現れず、15mm
を超えると、分散性が低下し、均一な強度を有する硬化
体を得ることができない。
【0035】上記補強繊維の配合量は、SiO2 −Al
2 O3 系粉体100重量部に対して10重量部以下が好
ましい。10重量部を超えると、上記補強繊維の分散性
が低下する。
2 O3 系粉体100重量部に対して10重量部以下が好
ましい。10重量部を超えると、上記補強繊維の分散性
が低下する。
【0036】上記軽量骨材としては特に限定されず、例
えば、パーライト、ガラスバルーン、シリカバルーン、
フライアッシュバルーン、シラス発泡体等の無機質発泡
体;フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン、ポ
リスチレン等の有機質発泡体等が挙げられる。
えば、パーライト、ガラスバルーン、シリカバルーン、
フライアッシュバルーン、シラス発泡体等の無機質発泡
体;フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン、ポ
リスチレン等の有機質発泡体等が挙げられる。
【0037】上記軽量骨材の配合量は、SiO2 −Al
2 O3 系粉体100重量部に対して150重量部以下が
好ましい。150重量部を超えると、得られる硬化体の
強度や表面平滑性の低下を生じ、また、作業性が低下す
る。
2 O3 系粉体100重量部に対して150重量部以下が
好ましい。150重量部を超えると、得られる硬化体の
強度や表面平滑性の低下を生じ、また、作業性が低下す
る。
【0038】上記顔料としては特に限定されず、例え
ば、酸化鉄、酸化チタン、酸化コバルト等の金属酸化物
系顔料;カーボンブラック等が挙げられる。上記顔料の
配合量は、SiO2 −Al2 O3 系粉体100重量部に
対して50重量部以下が好ましい。50重量部を超えて
も、得られる硬化体表面の隠蔽力は向上せず、不経済で
ある。
ば、酸化鉄、酸化チタン、酸化コバルト等の金属酸化物
系顔料;カーボンブラック等が挙げられる。上記顔料の
配合量は、SiO2 −Al2 O3 系粉体100重量部に
対して50重量部以下が好ましい。50重量部を超えて
も、得られる硬化体表面の隠蔽力は向上せず、不経済で
ある。
【0039】上記発泡剤としては、Mg、Ca、Cr、
Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Ga、S
n、Si、フェロシリコン等の金属系粉末;過酸化水
素、過酸化ソーダ、過酸化カリ、過ほう酸ソーダ等の過
酸化物系粉末等が挙げられる。これらのうち、コスト、
安全性、入手の容易さ、混合の容易さ等の観点から、A
l、過酸化水素が好ましい。
Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Ga、S
n、Si、フェロシリコン等の金属系粉末;過酸化水
素、過酸化ソーダ、過酸化カリ、過ほう酸ソーダ等の過
酸化物系粉末等が挙げられる。これらのうち、コスト、
安全性、入手の容易さ、混合の容易さ等の観点から、A
l、過酸化水素が好ましい。
【0040】上記発泡剤は、粒径1〜200μmのもの
が好ましい。1μm未満であると、分散性が低下すると
ともに、急速発泡してしまい、200μmを超えると、
反応性が低下する。上記発泡剤の配合量は、SiO2 −
Al2 O3 系粉体100重量部に対して5重量部以下が
好ましい。5重量部を超えると、得られる硬化体の強度
低下が著しく、硬化体のハンドリング等ができなくな
る。
が好ましい。1μm未満であると、分散性が低下すると
ともに、急速発泡してしまい、200μmを超えると、
反応性が低下する。上記発泡剤の配合量は、SiO2 −
Al2 O3 系粉体100重量部に対して5重量部以下が
好ましい。5重量部を超えると、得られる硬化体の強度
低下が著しく、硬化体のハンドリング等ができなくな
る。
【0041】上記発泡助剤としては特に限定されず、例
えば、シリカゲル、ゼオライト、活性炭、アルミナゲル
等の多孔質粉体;ステアリン酸金属塩、パルミチン酸金
属塩等の金属石鹸等が挙げられる。上記発泡助剤の配合
量は、SiO2 −Al2 O3 系粉体100重量部に対し
て10重量部以下が好ましい。10重量部を超えると、
破泡等を生じ、発泡に悪影響を与える。
えば、シリカゲル、ゼオライト、活性炭、アルミナゲル
等の多孔質粉体;ステアリン酸金属塩、パルミチン酸金
属塩等の金属石鹸等が挙げられる。上記発泡助剤の配合
量は、SiO2 −Al2 O3 系粉体100重量部に対し
て10重量部以下が好ましい。10重量部を超えると、
破泡等を生じ、発泡に悪影響を与える。
【0042】上記起泡剤としては特に限定されず、例え
ば、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル
硫酸エステル塩、芳香族誘導体スルホン酸塩、イミダゾ
リン誘導体、脂肪酸アミド、動物蛋白系のもの等が挙げ
られる。上記起泡剤の配合量は、SiO2 −Al2 O3
系粉体100重量部に対して10重量部以下が好まし
い。10重量部を超えると、硬化不良を生じやすくな
る。
ば、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル
硫酸エステル塩、芳香族誘導体スルホン酸塩、イミダゾ
リン誘導体、脂肪酸アミド、動物蛋白系のもの等が挙げ
られる。上記起泡剤の配合量は、SiO2 −Al2 O3
系粉体100重量部に対して10重量部以下が好まし
い。10重量部を超えると、硬化不良を生じやすくな
る。
【0043】本発明においては、上記SiO2 −Al2
O3 系粉体、上記アルカリ金属珪酸塩水溶液、及び、所
望により配合される上記無機質充填材、上記補強繊維、
上記軽量骨材、上記発泡剤、上記発泡助剤、上記起泡剤
等を混合して無機質組成物とする。
O3 系粉体、上記アルカリ金属珪酸塩水溶液、及び、所
望により配合される上記無機質充填材、上記補強繊維、
上記軽量骨材、上記発泡剤、上記発泡助剤、上記起泡剤
等を混合して無機質組成物とする。
【0044】上記混合の方法としては特に限定されず、
例えば、パドル回転型混合機、揺動式混合機、スクリュ
ー式混合機等の混合機を用いる方法等を採用することが
できる。この場合においては、予め、粉体原料及び固形
原料を乾式混合した後、上記アルカリ金属珪酸塩水溶液
を添加して混合してもよく、全原料を同時に供給して混
合してもよく、また、上記アルカリ金属珪酸塩水溶液と
一部の固形原料とを混合した後、順次、他の各原料を混
合してもよい。
例えば、パドル回転型混合機、揺動式混合機、スクリュ
ー式混合機等の混合機を用いる方法等を採用することが
できる。この場合においては、予め、粉体原料及び固形
原料を乾式混合した後、上記アルカリ金属珪酸塩水溶液
を添加して混合してもよく、全原料を同時に供給して混
合してもよく、また、上記アルカリ金属珪酸塩水溶液と
一部の固形原料とを混合した後、順次、他の各原料を混
合してもよい。
【0045】また、上記発泡剤を配合する場合は、上記
混合の工程の最後に混合することが、作業性や気泡の安
定性の面で好ましい。上記起泡剤を配合する場合は、上
記混合の工程の最後に配合するか、又は、上記起泡剤以
外の原料でスラリーを作り、上記スラリーと、上記起泡
剤及び水を混合することにより気泡を発生させた水溶液
とを混合することが好ましい。この場合において、上記
起泡剤及び水を混合することにより気泡を発生させた水
溶液の濃度は、0.1〜5%が好ましい。0.1%未満
であると、気泡の安定性が悪く、破泡してしまい、5%
を超えると、硬化不良を生じる。
混合の工程の最後に混合することが、作業性や気泡の安
定性の面で好ましい。上記起泡剤を配合する場合は、上
記混合の工程の最後に配合するか、又は、上記起泡剤以
外の原料でスラリーを作り、上記スラリーと、上記起泡
剤及び水を混合することにより気泡を発生させた水溶液
とを混合することが好ましい。この場合において、上記
起泡剤及び水を混合することにより気泡を発生させた水
溶液の濃度は、0.1〜5%が好ましい。0.1%未満
であると、気泡の安定性が悪く、破泡してしまい、5%
を超えると、硬化不良を生じる。
【0046】本発明においては、上述のようにして得ら
れた無機質組成物を自然落下、ポンプ等により型内に充
填し、加熱硬化させて、無機質硬化体とする。この場合
においては、上記無機質組成物の充填中又は充填後に、
上記無機質組成物のレベリングや脱泡等のために振動を
与えてもよい。また、型の底面や側面に凹凸模様を設け
ることにより、凹凸模様を有する無機質硬化体を得るこ
とができる。
れた無機質組成物を自然落下、ポンプ等により型内に充
填し、加熱硬化させて、無機質硬化体とする。この場合
においては、上記無機質組成物の充填中又は充填後に、
上記無機質組成物のレベリングや脱泡等のために振動を
与えてもよい。また、型の底面や側面に凹凸模様を設け
ることにより、凹凸模様を有する無機質硬化体を得るこ
とができる。
【0047】上記加熱硬化は、雰囲気温度50〜100
℃、加熱時間5分〜12時間の条件で行うことが好まし
い。上記加熱硬化の方法としては特に限定されず、例え
ば、オーブンを用いる方法等を採用することができる。
℃、加熱時間5分〜12時間の条件で行うことが好まし
い。上記加熱硬化の方法としては特に限定されず、例え
ば、オーブンを用いる方法等を採用することができる。
【0048】本発明においては、第二の工程として、上
記無機質硬化体を焼成し、ガラス質層を有する無機質硬
化体とする。
記無機質硬化体を焼成し、ガラス質層を有する無機質硬
化体とする。
【0049】上記焼成の温度は、500〜1500℃が
好ましい。500℃未満であると、ガラス化が不可能で
あり、1500℃を超えると、硬化体を破壊する。より
好ましくは、800〜1200℃である。
好ましい。500℃未満であると、ガラス化が不可能で
あり、1500℃を超えると、硬化体を破壊する。より
好ましくは、800〜1200℃である。
【0050】上記焼成の時間は、5分〜2時間が好まし
い。5分未満であると、充分にガラス化しにくく、2時
間を超えると、硬化体がもろくなる。より好ましくは、
10分〜1時間である。上記焼成の方法としては特に限
定されず、例えば、電気炉、高周波加熱炉等を用いるこ
とにより行うことができる。
い。5分未満であると、充分にガラス化しにくく、2時
間を超えると、硬化体がもろくなる。より好ましくは、
10分〜1時間である。上記焼成の方法としては特に限
定されず、例えば、電気炉、高周波加熱炉等を用いるこ
とにより行うことができる。
【0051】本発明においては、焼成するにあたって、
無機質硬化体の表層部のみを焼成してもよい。この場合
における無機質硬化体は、上記SiO2 −Al2 O3 系
粉体、上記アルカリ金属珪酸塩水溶液、及び、所望によ
り配合される上記無機質充填材等を混合してなる無機質
組成物を、雰囲気温度50〜300℃、加熱時間5分〜
12時間の条件で加熱硬化させたものであることが好ま
しい。
無機質硬化体の表層部のみを焼成してもよい。この場合
における無機質硬化体は、上記SiO2 −Al2 O3 系
粉体、上記アルカリ金属珪酸塩水溶液、及び、所望によ
り配合される上記無機質充填材等を混合してなる無機質
組成物を、雰囲気温度50〜300℃、加熱時間5分〜
12時間の条件で加熱硬化させたものであることが好ま
しい。
【0052】上記無機質硬化体の表層部のみを焼成する
方法としては特に限定されず、例えば、バーナー、電子
線等を用いることにより行うことができる。上記バーナ
ー、電子線等を用いて、上記無機質硬化体の表層部のみ
を焼成する方法によれば、上記無機質硬化体の物性の改
善が要求される面の表層部のみを焼成するので、少ない
熱量で、簡易にガラス質層を有する無機質硬化体を製造
することができる。
方法としては特に限定されず、例えば、バーナー、電子
線等を用いることにより行うことができる。上記バーナ
ー、電子線等を用いて、上記無機質硬化体の表層部のみ
を焼成する方法によれば、上記無機質硬化体の物性の改
善が要求される面の表層部のみを焼成するので、少ない
熱量で、簡易にガラス質層を有する無機質硬化体を製造
することができる。
【0053】本発明のガラス質層を有する無機質硬化体
の製造方法により得られた無機質硬化体は、表面がガラ
ス化しているので、硬度が高く、吸水率が低い。従っ
て、耐久性に優れている。
の製造方法により得られた無機質硬化体は、表面がガラ
ス化しているので、硬度が高く、吸水率が低い。従っ
て、耐久性に優れている。
【0054】本発明のガラス質層を有する無機質硬化体
の製造方法により得られた無機質硬化体は、住宅、ビル
等の内外装、間仕切り、瓦、床等の建材として好適に用
いることができる。
の製造方法により得られた無機質硬化体は、住宅、ビル
等の内外装、間仕切り、瓦、床等の建材として好適に用
いることができる。
【0055】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0056】実施例1〜6 (1)SiO2 −Al2 O3 系粉体の調製 SiO2 −Al2 O3 系粉体(A) フライアッシュ(平均粒径20μm、JIS A 62
01に準拠、関電化工社製)を、分級機(TC−15、
日清エンジニアリング)により分級し、粒径が10μm
以下の粉体を100重量%含有するSiO2 −Al2 O
3 系粉体(A)を得た。
01に準拠、関電化工社製)を、分級機(TC−15、
日清エンジニアリング)により分級し、粒径が10μm
以下の粉体を100重量%含有するSiO2 −Al2 O
3 系粉体(A)を得た。
【0057】SiO2 −Al2 O3 系粉体(B) カオリン(SiO2 45.7%、Al2 O3 38.8
%、平均粒径5μm、BET比表面積5.8m2 /g)
を3000℃で溶融後、80m/秒の速度で大気中に噴
霧し、平均粒径5μm、比表面積9.5m2 /gのSi
O2 −Al2 O3系粉体(B)を得た。
%、平均粒径5μm、BET比表面積5.8m2 /g)
を3000℃で溶融後、80m/秒の速度で大気中に噴
霧し、平均粒径5μm、比表面積9.5m2 /gのSi
O2 −Al2 O3系粉体(B)を得た。
【0058】SiO2 −Al2 O3 系粉体(C) メタカオリン(SATENTONE SP 33、平均
粒径3.3μm、BET比表面積5.8m2 /g、エン
ゲルハート社製)100重量部、及び、トリエタノール
アミン25重量%とエタノール75重量%との混合溶液
0.5重量部を、ウルトラファインミル(ジルコニアボ
ール10mm使用、ボール充填率85体積%、三菱重工
社製)に供給し、10kWh/kgの機械的エネルギー
を作用させて、SiO2 −Al2 O3 系粉体(C)を得
た。なお、作用させた機械的エネルギーは、ウルトラフ
ァインミルに供給した電力を処理粉体単位重量で除して
求めた。
粒径3.3μm、BET比表面積5.8m2 /g、エン
ゲルハート社製)100重量部、及び、トリエタノール
アミン25重量%とエタノール75重量%との混合溶液
0.5重量部を、ウルトラファインミル(ジルコニアボ
ール10mm使用、ボール充填率85体積%、三菱重工
社製)に供給し、10kWh/kgの機械的エネルギー
を作用させて、SiO2 −Al2 O3 系粉体(C)を得
た。なお、作用させた機械的エネルギーは、ウルトラフ
ァインミルに供給した電力を処理粉体単位重量で除して
求めた。
【0059】(2)アルカリ金属珪酸塩水溶液の調製 アルカリ金属珪酸塩水溶液(I) JIS1号珪酸ナトリウム水溶液(日本化学工業社
製)、及び、水を混合して、SiO2 /Na2 O=0.
5(モル比)、濃度55重量%のアルカリ金属珪酸塩水
溶液(I)を調製した。
製)、及び、水を混合して、SiO2 /Na2 O=0.
5(モル比)、濃度55重量%のアルカリ金属珪酸塩水
溶液(I)を調製した。
【0060】アルカリ金属珪酸塩水溶液(II) 1K珪酸カリウム水溶液(日本化学工業社製)、及び、
水を混合して、SiO 2 /K2 O=1.4(モル比)、
濃度45重量%のアルカリ金属珪酸塩水溶液(II)を
調製した。
水を混合して、SiO 2 /K2 O=1.4(モル比)、
濃度45重量%のアルカリ金属珪酸塩水溶液(II)を
調製した。
【0061】(3)無機質硬化体の製造 表1に示す配合量のSiO2 −Al2 O3 系粉体、及
び、アルカリ金属珪酸塩水溶液を、オムニミキサー(千
代田技研工業社製)を用いて2分間混合し、得られた無
機質組成物を、内寸が150×50×20mmの型枠に
注型した。更に、表1に示した条件により硬化させ、無
機質硬化体を得た。
び、アルカリ金属珪酸塩水溶液を、オムニミキサー(千
代田技研工業社製)を用いて2分間混合し、得られた無
機質組成物を、内寸が150×50×20mmの型枠に
注型した。更に、表1に示した条件により硬化させ、無
機質硬化体を得た。
【0062】(4)無機質硬化体の焼成 得られた無機質硬化体を、電気炉を用いて1000℃で
1時間焼成した。焼成された無機質硬化体の表面硬度、
吸水率、及び、煮沸試験後の強度保持率を、下記方法に
より評価した。結果を表1に示した。
1時間焼成した。焼成された無機質硬化体の表面硬度、
吸水率、及び、煮沸試験後の強度保持率を、下記方法に
より評価した。結果を表1に示した。
【0063】評価方法 1.表面硬度 ビッカース硬度計(MVK−50、明石製作所社製)を
用い、荷重500gで測定した。
用い、荷重500gで測定した。
【0064】2.吸水率 JIS A 5403に準拠して測定した。
【0065】3.煮沸試験後の強度保持率 無機質硬化体を100℃沸騰水中に8時間浸漬した後、
強度を測定した。強度の測定は、オートグラフAGS−
1000B(島津製作所社製)を用いて、三点曲げによ
り曲げ強度を測定した。測定条件は、以下の通りであ
る。スパン:200mm、クロスヘッドスピード:2m
m/分
強度を測定した。強度の測定は、オートグラフAGS−
1000B(島津製作所社製)を用いて、三点曲げによ
り曲げ強度を測定した。測定条件は、以下の通りであ
る。スパン:200mm、クロスヘッドスピード:2m
m/分
【0066】実施例7〜12 表1に示した配合量及び硬化条件とし、電気炉を用いて
焼成する代わりに、得られた無機質硬化体の片面(15
0×50mm)の表層部のみを、ガスバーナーを用い
て、表面温度が1000℃になってから10分間保持す
ることにより焼成したこと以外は、実施例1と同様にし
て焼成された無機質硬化体を得、評価した。結果を表1
に示した。
焼成する代わりに、得られた無機質硬化体の片面(15
0×50mm)の表層部のみを、ガスバーナーを用い
て、表面温度が1000℃になってから10分間保持す
ることにより焼成したこと以外は、実施例1と同様にし
て焼成された無機質硬化体を得、評価した。結果を表1
に示した。
【0067】比較例1〜6 表2に示した配合量及び硬化条件とし、焼成を行わなか
ったこと以外は、実施例1と同様にして無機質硬化体を
得、評価した。結果を表2に示した。
ったこと以外は、実施例1と同様にして無機質硬化体を
得、評価した。結果を表2に示した。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】
【発明の効果】本発明は、上述の通りであるので、表面
硬度が高く、吸水率が低く、耐久性に優れたガラス質層
を有する無機質硬化体を容易に製造することができる。
硬度が高く、吸水率が低く、耐久性に優れたガラス質層
を有する無機質硬化体を容易に製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 111:28
Claims (3)
- 【請求項1】 SiO2 −Al2 O3 系粉体、及び、ア
ルカリ金属珪酸塩水溶液からなる無機質組成物を加熱硬
化させて無機質硬化体を得る工程、並びに、前記無機質
硬化体を焼成してガラス質層を成形する工程からなるこ
とを特徴とするガラス質層を有する無機質硬化体の製造
方法。 - 【請求項2】 焼成するにあたって、無機質硬化体の表
層部のみを焼成する請求項1記載のガラス質層を有する
無機質硬化体の製造方法。 - 【請求項3】 焼成温度が500〜1500℃である請
求項1又は2記載のガラス質層を有する無機質硬化体の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8116237A JPH09301761A (ja) | 1996-05-10 | 1996-05-10 | ガラス質層を有する無機質硬化体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8116237A JPH09301761A (ja) | 1996-05-10 | 1996-05-10 | ガラス質層を有する無機質硬化体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09301761A true JPH09301761A (ja) | 1997-11-25 |
Family
ID=14682211
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8116237A Pending JPH09301761A (ja) | 1996-05-10 | 1996-05-10 | ガラス質層を有する無機質硬化体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09301761A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014107443A (ja) * | 2012-11-28 | 2014-06-09 | Fuji Corp | 熱電変換装置及びその製造方法 |
-
1996
- 1996-05-10 JP JP8116237A patent/JPH09301761A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014107443A (ja) * | 2012-11-28 | 2014-06-09 | Fuji Corp | 熱電変換装置及びその製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4630446B2 (ja) | 無機質硬化性組成物とその製造方法、無機質硬化体とその製造方法及び石膏系硬化体並びにセメント系硬化体 | |
JPH09301761A (ja) | ガラス質層を有する無機質硬化体の製造方法 | |
JPH08119693A (ja) | 硬化性無機質粉体の製造方法及びそれを用いた硬化性無機質組成物 | |
JPH09309776A (ja) | 無機質硬化体の製造方法 | |
JPH07165455A (ja) | 硬化性無機質組成物 | |
JPH09124354A (ja) | 硬化性無機質組成物 | |
JPH115206A (ja) | 無機硬化体の製造方法 | |
JPH08117626A (ja) | フライアッシュ粉粒体の製造方法およびこのフライアッシュ粉粒体を用いた硬化性無機質組成物 | |
JPH0873283A (ja) | 発泡性無機質組成物 | |
JPH09300320A (ja) | タイル様凹凸模様を有する無機質硬化体の製造方法 | |
JP3447117B2 (ja) | 発泡性無機質組成物 | |
JPH09202658A (ja) | 無機質組成物及び高耐摩耗性無機質硬化体の製造方法 | |
JPH10724A (ja) | 積層体の製造方法 | |
JPH07309681A (ja) | 発泡性無機質組成物 | |
JP3831553B2 (ja) | 無機質硬化性組成物及び無機質硬化体の製造方法 | |
JPH10266366A (ja) | 吸放湿材およびこの吸放湿材を用いた室内の湿度調節方法 | |
JPH09300318A (ja) | 無機質積層体の製造方法 | |
JP7337378B2 (ja) | 非焼成セラミックス組成物 | |
JP2008215070A (ja) | 吸放湿材およびこの吸放湿材を用いた室内の湿度調節方法 | |
JPH0977538A (ja) | 硬化性無機質組成物 | |
JPH07291757A (ja) | 発泡性無機質組成物 | |
JP3718343B2 (ja) | 無機発泡性組成物及び無機発泡体の製造方法 | |
JPH10720A (ja) | 無機質複合体及び積層体 | |
JPH08165175A (ja) | 発泡性無機質組成物 | |
JPH07232971A (ja) | 発泡性無機質組成物 |