JPH09300320A - タイル様凹凸模様を有する無機質硬化体の製造方法 - Google Patents

タイル様凹凸模様を有する無機質硬化体の製造方法

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JPH09300320A
JPH09300320A JP12492596A JP12492596A JPH09300320A JP H09300320 A JPH09300320 A JP H09300320A JP 12492596 A JP12492596 A JP 12492596A JP 12492596 A JP12492596 A JP 12492596A JP H09300320 A JPH09300320 A JP H09300320A
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mold
layer
pigment
slurry
alkali metal
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JP12492596A
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English (en)
Inventor
Tomoshige Tsutao
友重 蔦尾
Yoshiharu Konno
義治 今野
Akisato Oohira
晃聡 大平
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 後加工不要でタイル調の深い凹凸模様を忠実
に反映した高外観性を有するタイル様凹凸模様を有する
無機質硬化体の製造方法を提供する。 【解決手段】 型枠内に凹凸模様を有する型を設置する
工程、SiO2 −Al23 系粉体、アルカリ金属ケイ
酸塩及び水からなる配合物に、第一層用顔料を混合した
配合物スラリーを、前記型の凹部に、前記型の凸部表面
と高さが同一となるように流し込む工程、SiO2 −A
2 3 系粉体、アルカリ金属ケイ酸塩及び水からなる
配合物に、第二層用顔料を混合した配合物スラリーを流
し込む工程、並びに、完全加熱硬化して成形する工程か
らなるタイル様凹凸模様を有する無機質硬化体の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械的強度、不燃
性及び外観に優れた軽量なタイル様凹凸模様を有する無
機質硬化体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】SiO2 −Al2 3 系粉体、アルカリ
金属ケイ酸塩を含有する配合物からなる硬化体は、耐候
性、不燃性、機械的強度等に優れているので、従来から
住宅やビルの外壁材等の建築部材として汎用されてい
る。
【0003】特公平3−9060号公報には、電気集塵
機灰や仮焼ボーキサイトとアルカリ金属ケイ酸塩水溶液
を混合し加熱硬化した無機質硬化体が開示されている。
特開平5−24016号公報には、型枠内にタイル、石
材等の表面材を設置し、その中にセメントスラリーを流
し込む方法が開示されている。特開平5−24015号
公報には、型枠内に凹凸模様を形成した型を設置し、砕
石、骨材等の表面材を散布し、次いでセメントスラリー
を流し込む方法が開示されている。しかしながら、これ
らの方法は、型枠内への表面材の配置、目地処理等の工
程が面倒であり、手間がかかり、また、セメント材料の
場合、注型成形するにはスラリー粘度を低くしなければ
ならず、その場合硬化後の材料強度に劣るという問題を
有していた。
【0004】また、特開平5−138623号公報に
は、別々の色二色で積層された無機質板を後加工によ
り、表面第二層に至るまで切削加工して目地を形成し、
さらに表面を凹凸形状に形成した無機質硬化体を、後加
工として凸表面と凸表面の間の目地溝内とで異なる彩色
で塗装する方法が開示されている。しかし、このような
方法は、後加工を必要とし、手間がかかると共に、シャ
ープなエッジを形成することができず、さらに凸面を目
地部分と異なる彩色の塗料でロール塗装すると、弾性に
よって目地溝内ロールの外周部分が入り込むことがあ
り、塗装色が不均一になる等の欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑み、後加工不要でタイル調の深い凹凸模様を忠実に反
映した高外観性を有するタイル様凹凸模様を有する無機
質硬化体の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のタイル様凹凸模
様を有する無機質硬化体の製造方法は、型枠内に凹凸模
様を有する型を設置する工程、SiO2 −Al2 3
粉体、アルカリ金属ケイ酸塩及び水からなる配合物に、
第一層用顔料を混合した配合物スラリーを、前記型の凹
部に、前記型の凸部表面と高さが同一となるように流し
込む工程、SiO2 −Al2 3 系粉体、アルカリ金属
ケイ酸塩及び水からなる配合物に、第二層用顔料を混合
した配合物スラリーを流し込む工程、並びに、完全加熱
硬化して成形する工程からなることを特徴とする。以下
に本発明を詳述する。
【0007】本発明の製造方法においては、まず、型枠
内に凹凸模様を有する型を設置し、この型の凹部にSi
2 −Al2 3 系粉体、アルカリ金属ケイ酸塩及び水
を主成分とする配合物と第一層用顔料とを混合した配合
物スラリー(第一層用スラリー)を、型の凸部表面と高
さが同一になるよう流し込む。次いでその上にSiO 2
−Al2 3 系粉体、アルカリ金属ケイ酸塩及び水を主
成分とする配合物と第二層用顔料とを混合した配合物ス
ラリー(第二層用スラリー)を流し込んで完全加熱硬化
して無機質硬化体を成形する。
【0008】上記第一層用顔料とは、無機質硬化体の凸
部を構成する顔料を意味し、上記第二層用顔料とは、無
機質硬化体の凹部を構成する顔料を意味する。上記第一
層用スラリーは、型の凹部に型の凸部表面と高さが同一
になるよう流し込む。型の凹部に流し込む第一層用スラ
リーの量が多すぎると、無機質硬化体を成型したとき
に、凹表面に第一層用顔料が混じってしまい、少なすぎ
ると、無機質硬化体を成型したときに、凸部の側面が第
二層用顔料で着色されて凹部、凸部の明瞭な塗り分けが
得られなくなる。従って、上記第一層用スラリーを、型
の凹部に型の凸部表面と高さが同一になるよう流し込
む。このようにするには、例えば、上記型の凸部に凸部
と同寸法、同形状のマスキング用薄板を被せ、第一層用
スラリーを型の凹部の容積分だけ容器に用意し、型内に
流し込む。次に、一旦この型を50℃のオーブン内に1
0分間投入して流し込んだスラリーを半硬化の状態にし
た後、凸部に被せた薄板を剥がし、第二層用スラリーを
流し込むようにすればよい。
【0009】上記第一層用スラリー及び第二層用スラリ
ーを流し込んだ後、完全加熱硬化することにより無機質
硬化体を得る。このようにする方法としては、例えば、
オーブン等が挙げられる。
【0010】本発明で用いられるSiO2 −Al2 3
系粉体としては、SiO2 −Al23 =1/9〜9/
1(重量比)のものが使用でき、全体としてはSiO2
とAl2 3 があわせて50重量%以上含まれているも
のが好ましい。含有量が50重量%未満であるとアルカ
リ金属ケイ酸塩水溶液との反応性が低下し、得られる成
形体の強度が低下する。
【0011】上記SiO2 −Al2 3 系粉体として
は、例えば、 (1)10μm以下の粒径のものを80重量%以上含有
するフライアッシュ (2)400〜1000℃で焼成され、10μm以下の
粒径のものを80重量%以上含有するフライアッシュ (3)フライアッシュ、粘土を溶融し気体中に噴霧する
ことによって得られる無機質粉体 (4)粘土に0.1〜30kwh/kgの機械的エネル
ギーを作用させて得られる無機質粉体 (5)(4)の粉体を更に100〜750℃で加熱する
ことによって得られる無機質粉体 (6)メタカオリンに0.1〜30kwh/kgの機械
的エネルギーを作用させて得られる無機質粉体 (7)コランダム或いはムライト製造時の電気集塵機の
灰 (8)粉砕仮焼ボーキサイト (9)メタカオリン 等が挙げられ、上記(1)〜(9)からなる群より選択
された少なくとも一種以上の粉体が使用できる。
【0012】一般に、フライアッシュとは、JIS A
6201に規定される、微粉炭燃焼ボイラーから集塵
機で採取する微小な灰の粒子の、SiO2 40%以上、
湿分1%以下、比重1.95以上、比表面積2700c
2 /g以上、44μm標準ふるいを75%以上通過す
るものである。上記(1)のフライアッシュを得る方法
としては、従来公知の任意の方法が採用され、例えば、
湿式沈降分級、風力分級、比重による分離等通常行われ
ている分級機を用いる方法;ジェットミル、ロールミ
ル、ボールミル等の微粉砕機を用いる方法等が挙げら
れ、分級機と粉砕機の連続システムも用いることができ
る。上記粒径10μm以下のフライアッシュの量が80
重量%未満であると、アルカリ金属ケイ酸塩水溶液との
反応性が低下し、強度低下を生じたり、硬化不良を生じ
るため好ましくない。
【0013】上記(2)のフライアッシュは、上記
(1)のフライアッシュを400〜1000℃で焼成し
たもの、又は、400〜1000℃で焼成したフライア
ッシュを上記(1)と同様にして10μm以下の粒径の
ものを80重量%以上含有するフライアッシュを得る。
フライアッシュは一般に黒色であるが、着色を必要とす
る場合には焼成により脱色する。上記脱色は、400℃
以上で可能であるが、1000℃を超える温度で焼成す
ると、アルカリ金属ケイ酸塩水溶液との反応性が低下す
るので、上記温度範囲で焼成することが好ましい。
【0014】上記(3)の無機質粉体は、フライアッシ
ュ及び粘土を溶融し、気体中に噴霧することによりSi
2 −Al2 3 系粉体を得ることができるが、気体中
に溶融・噴霧する方法として、セラミックコーティング
に用いられる溶射方法等が採用される。上記溶射方法と
しては、例えば、プラズマ溶射法、高エネルギーガス溶
射法、アーク溶射法等が挙げられる。上記溶射処理する
際の上記フライアッシュ及び粘土の溶融温度は、200
0〜16000℃、噴霧速度は、30〜80m/sであ
ることが好ましい。また、上記溶射処理をすることによ
り活性化された反応性無機質粉体の比表面積は、0.1
〜60m2 /gが好ましい。
【0015】上記(3)、上記(4)における粘土は、
化学組成としてSiO2 :5〜85重量%、Al
2 3 :90〜10重量%を含有する粘土が使用され、
このようなものとしては、例えば、カオリナイト、ディ
ッカイト、ナクライト、ハロイサイト等のカオリン鉱
物、白雲母、イライト、フェンジャイト、海緑石、セラ
ドナイト、バラゴナイト、ブランマライト等の雲母粘土
鉱物、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイ
ト、サボナイト、ソーコナイト等のスメクタイト、緑泥
岩、バイロフィライト、タルク、ばん土頁岩等が挙げら
れる。
【0016】上記(4)、上記(5)及び上記(6)の
粘土、メタカオリンには、0.1〜30kwh/kgの
機械的エネルギーを作用させて反応性無機質粉体を得る
ことができる。上記機械的エネルギーとは、圧縮力、剪
断力、衝撃力を指し、これらは単独でも併用されてもよ
い。上記機械的エネルギーを作用させる方法としては特
に限定されず、例えば、ボールミル、振動ミル、遊星ミ
ル、媒体攪拌型ミル、ローラミル、乳鉢、ジェット粉砕
装置等が挙げられる。
【0017】上記機械的エネルギーは、0.1〜30k
wh/kgが好ましく、より好ましくは1〜26kwh
/kgである。0.1kwh/kg未満であると、アル
カリ金属ケイ酸塩水溶液との反応性が低下し、30kw
h/kgを超えると、上記粉砕装置への負荷が大きくな
り、装置の磨耗、損傷が増大し、上記粘土への不純物等
の問題が発生する。上記(4)、上記(5)及び上記
(6)の粘土及びメタカオリンの粒径は特に限定されな
いが、機械的エネルギーを有効に作用させるには平均粒
径が0.01〜500μmが好ましく、より好ましくは
0.1〜100μmである。
【0018】上記機械的エネルギーを作用させる際に
は、必要に応じて粉砕助剤が添加されてもよい。上記粉
砕助剤は、上記機械的エネルギーを作用させる際に粘土
及びメタカオリンの粉体の装置内部への付着、著しい凝
集を防ぐもので、例えば、メチルアルコール、エチルア
ルコール等のアルコール類;トリエタノールアミン等の
アルコールアミン類;ステアリン酸ナトリウム、ステア
リン酸カルシウム等の金属石鹸類;アセトン蒸気等が挙
げられる。これらは単独でも2種以上が併用されてもよ
い。
【0019】上記(5)の無機質粉体は、粘土に上記機
械的エネルギーを作用させた後、更に100〜750℃
に加熱して得られるが、これは加熱により機械的強度の
向上が認められるためである。加熱温度が100℃未満
であると、強度向上が認められなくなり、750℃を超
えると、無機質粉体の結晶化が生じ、アルカリ金属ケイ
酸塩水溶液に対する反応性が低下する。好ましくは20
0〜600℃である。また、加熱時間は、1分〜5時間
が好ましい。1分未満であると、得られる硬化体の機械
的強度の向上が小さく、5時間を超えると、エネルギー
コストが増大する。
【0020】上記(7)及び上記(8)の無機質粉体
は、特公平3−9060号公報や特公平4−45471
号公報に記されているような粉体のことである。上記
(9)の無機質粉体は、市販のメタカオリンが使用でき
る。
【0021】本発明で用いられるアルカリ金属ケイ酸塩
としては、一般式; M2 O・nSiO2 (式中、Mは、K、Na及びLiからなる群から選択さ
れた少なくとも1種を表す。nは、正の有理数を表
す。)で表わされる。これらのうち、nが0.05〜8
のものが好ましい。0.05未満であると、良好な外観
の硬化体が得られず、8を超えると、ゲル化が生じ易く
なり、水溶液の粘度が上昇し混合が困難になる。より好
ましくは0.5〜2.5のものである。
【0022】上記アルカリ金属ケイ酸塩は水溶液として
添加することが好ましく。上記水溶液の濃度としては、
特に限定されないが、10〜60重量%が好ましい。1
0重量%未満であると、上記SiO2 −Al2 3 粉体
との反応性が低下し、60重量%を超えると、アルカリ
金属の塩が生成し易くなる。上記水溶液は、上記アルカ
リ金属ケイ酸塩をそのまま加圧、加熱下で水に溶解する
ことにより調製してもよく、上記アルカリ金属水酸化物
水溶液に珪砂、珪石粉等のSiO2 成分を上記一般式中
のnが所定の量となるように加圧、加熱下で溶解させる
ことにより調製してもよい。
【0023】上記水は、全配合量をアルカリ金属ケイ酸
塩の水溶液として添加されてもよいし、アルカリ金属ケ
イ酸塩の水溶液と独立した水の両方の形態で添加されて
もよい。上記水の添加量は、SiO2 −Al2 3 系粉
体100重量部に対し10〜1000重量部が好まし
い。10重量部未満であると、充分に硬化が生じず、1
000重量部を超えると、硬化体の強度が低下するの
で、より好ましくは10〜750重量部、さらに好まし
くは、50〜500重量部である。
【0024】本発明で使用される第一層用顔料及び第二
層用顔料としては、金属酸化物の顔料が耐候性の点から
好ましい。上記顔料としては、例えば、酸化鉄、酸化チ
タン、酸化コバルト、酸化クロム等の金属酸化物系顔料
やカーボンブラック等が挙げられる。
【0025】上記第一層用顔料及び第二層用顔料の配合
量は、SiO2 −Al2 3 系粉体100重量部に対
し、50重量部以下が好ましい。50重量部を超えると
スラリーの粘度上昇が大きくなり、成形作業性の低下が
生じる恐れがある。
【0026】本発明においては、上記無機質硬化体を製
造するための配合物に対して、その他の原料として必要
に応じて、無機質充填材、補強繊維、軽量骨材、発泡助
剤、起泡剤等を使用することができる。
【0027】上記無機質充填材は、アルカリ金属ケイ酸
塩水溶液に対する活性が低いものであれば特に限定され
ず、例えば、珪砂、岩石粉末、火山灰(シラス、抗火石
等)、珪灰石、炭酸カルシウム、珪石粉、珪藻土、雲
母、マイカ、シリカフューム等が挙げられる。上記無機
質充填材のアルカリ金属ケイ酸塩水溶液に対する活性が
低いことが望まれる理由は、活性度が高いとアルカリ金
属ケイ酸塩水溶液のゲル化が急速に進み、混合・成形が
困難となるためである。上記無機質充填材の添加量は、
上記粉体100重量部に対し900重量部以下が好まし
い。900重量部を超えると無機質硬化体の機械的強度
が低下する。
【0028】上記補強繊維は、通常のセメント製品に使
用される補強繊維が使用でき、例えば、ポリプロピレン
繊維、ビニロン繊維、レーヨン繊維、耐アルカリガラス
繊維、炭素繊維、アクリル繊維、アラミド繊維、アクリ
ロニトリル繊維等が挙げられ、これらを単独又は混合し
て使用できる。上記補強繊維の繊維径は、繊維径1〜5
00μmが好ましい。1μm未満であると、上記無機質
粉体の混合時にファイバーボールを形成し、強度低下を
生じやすくなり、500μmを超えると、引っ張り強度
向上等の補強効果が小さい。また、上記補強繊維の繊維
長は、繊維長1〜15mmが好ましい。1mm未満であ
ると、引っ張り強度向上等の補強効果が小さく、15m
mを超えると、繊維の分散性及び配向性が低下し、均一
な強度を有する硬化体が得られなくなる。上記補強繊維
の配合量は、SiO2 −Al2 3 系粉体100重量部
に対し、10重量部以下が好ましい。10重量部を超え
ると、繊維の分散性が低下する。
【0029】上記軽量骨材としては、例えば、パーライ
ト、ガラスバルーン、シリカバルーン、フライアッシュ
バルーン、シラス発泡体等の無機質発泡体;フェノール
樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリスチレン等の
有機質発泡体等が挙げられる。上記軽量骨材の配合量
は、SiO2 −Al2 3 系粉体100重量部に対し、
150重量部以下が好ましい。150重量部を超える
と、強度低下や表面平滑性の低下、成形作業性の低下が
生じる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に本発明のタイル様凹凸模様
を有する無機質硬化体の製造方法の実施の形態を図面を
参照しながら説明する。図1は、本発明の型枠内に凹凸
模様を有する型を設置する工程を表す。型枠1に、凹凸
模様型2をはめ込み、凹凸模様型の凸部に凸部と同寸
法、同形状の薄板3を被せる。図4は、第一層用顔料を
混合した配合物スラリー4を型の凹部に型の凸部表面と
高さが同一となるように流し込む工程を表す。図5は、
第2層用顔料を混合した配合物スラリー5を流し込む工
程を表す。図6は、型内から脱型し、得られた本発明の
無機質硬化体6を表す。
【0031】
【実施例】以下に実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらによって制限されるものではな
い。
【0032】実施例1〜6 SiO2 −Al2 3 系粉体の調製 (SiO2 −Al2 3 系粉体A)フライアッシュ(関
電化工社製、平均粒径20μm;JIS A 6201
に準ずる)を分球機(日清エンジニアリング社製、型
式;TC15)により分球し、粒径が10μm以下の粉
体を100重量%含有するSiO2 −Al2 3 系粉体
Aを得た。
【0033】(SiO2 −Al2 3 系粉体B)カオリ
ン(組成;SiO2 45.7%、Al2 3 38.8
%、平均粒径5μm、BET比表面積5.8m2 /g)
を3000℃で溶融後、80m/sの速度で大気中に噴
霧して平均粒径5μm、比表面積9.5m2 /gのSi
2 −Al 2 3 系粉体Bを得た。
【0034】(SiO2 −Al2 3 系粉体C)メタカ
オリン(エンゲルハート社製、SATENTONE S
P 33、平均粒径3.3μm、BET比表面積5.8
2 /g)100重量部及びトリエタノールアミン25
重量%とエタノール75重量%の混合溶液0.5重量部
をウルトラファインミル(三菱重工社製、ジルコニアボ
ール10mm使用、ボール充填率85体積%)に供給
し、10kwh/kgの機械的エネルギーを作用させS
iO 2 −Al2 3 系粉体Cを得た。なお、作用させた
機械的エネルギーは上記ウルトラファインミルに供給し
た電力を処理粉体単位重量で除して表した。
【0035】(アルカリ金属ケイ酸塩水溶液)表1に示
した配合で、JIS 1号ケイ酸ナトリウム水溶液(日
本化学工業社製)、1Kケイ酸カリウム水溶液(日本化
学工業社製)及び水を用いてアルカリ金属ケイ酸塩水溶
液を調製した。Mは、アルカリ金属を表す。(顔料)
第一層用顔料として、バイフェロックス茶(バイエル社
製)、第二層用顔料として、酸化チタン白(バイエル社
製)を、それぞれSiO2 −Al2 3 系粉体100重
量部に対し、4重量部添加した。
【0036】
【表1】
【0037】[配合物の準備]混合はいずれもオムニミ
キサー(千代田技研工業社製)を用いて2分間行った。 [凹凸型]外形320mm×320mm、凸面(目地幅
相当)10mm、凹面(硬化体凸面相当)深さ15m
m、150mm×50mm、角は全て直角であった。
【0038】表2に示した配合量の第一層用スラリー及
び第二層用スラリーをそれぞれオムニミキサーを用いて
2分間混合し、その配合物スラリーを用意した。まず凹
凸型の凸部分と同寸法、同形状の薄板を凸部の上に被
せ、次いで第一層用スラリーを凹凸型の凹部の容積分だ
け容器に用意し、型内に流し込み、その後、一旦この型
を50℃のオーブン内に10分間投入して、流し込んだ
スラリーを半硬化の状態にした。続いて型凸部に被せた
薄板を剥がし、第二層用スラリーを型内に流し込んだ。
そしてこの型をオーブンに投入し、表2に示した条件で
加熱硬化させた後、型内から脱型し、無機質硬化体を得
た。この無機質硬化体について以下の評価を行い、その
結果を表2に示した。
【0039】[硬化体の評価] 表面硬度:ビッカース硬度計(MVK−50、明石製作
所社製)荷重500gで測定した。 型形状追随性:型の形状、直角性、深さに同一形状で成
形できているかを観察し、良好である場合には○、不良
である場合を×で評価した。 色均一性:凹面(白)と凸面(茶)の色とが正確に色分
けできているかどうかを観察し、良好である場合には
○、不良である場合を×で評価した。
【0040】
【表2】
【0041】
【発明の効果】本発明の無機質硬化体の製造方法は、上
述のとおりであるので、後加工不要でタイル調の深い凹
凸模様を忠実に反映した高外観性を有するタイル様凹凸
模様を有し、機械的強度、不燃性及び外観に優れてい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の型枠内に凹凸模様を有する型を設置す
る工程の一実施形態を表す断面図である。
【図2】本発明の型枠に設置する凹凸模様型の斜視図で
ある。
【図3】本発明の型枠に設置された凹凸模様型の凸部に
被せる凸部と同寸法、同形状の薄板の斜視図である。
【図4】本発明の第一層用顔料を混合した配合物スラリ
ーを型の凹部に型の凸部表面と高さが同一となるように
流し込む工程の一実施形態を表す断面図である。
【図5】本発明の第2層用顔料を混合した配合物スラリ
ーを流し込む工程の一実施形態を表す断面図である。
【図6】本発明のタイル用模様を有する無機質硬化体を
表す斜視図である。
【符号の説明】
1 型枠 2 凹凸模様型 3 薄板 4 第一層用顔料を混合した配合物スラリー 5 第二層用顔料を混合した配合物スラリー 6 無機質硬化体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型枠内に凹凸模様を有する型を設置する
    工程、SiO2 −Al2 3 系粉体、アルカリ金属ケイ
    酸塩及び水からなる配合物に、第一層用顔料を混合した
    配合物スラリーを、前記型の凹部に、前記型の凸部表面
    と高さが同一となるように流し込む工程、SiO2 −A
    2 3 系粉体、アルカリ金属ケイ酸塩及び水からなる
    配合物に、第二層用顔料を混合した配合物スラリーを流
    し込む工程、並びに、完全加熱硬化して成形する工程か
    らなることを特徴とするタイル様凹凸模様を有する無機
    質硬化体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第一層用顔料を混合した配合物スラ
    リーを、凹凸模様を有する型の凹部に、前記型の凸部表
    面と高さが同一となるように流し込む工程の際に、凸部
    と同形状のマスキング用薄板を凸部に被せておくことを
    特徴とする請求項1記載の無機質硬化体の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012240852A (ja) * 2011-05-16 2012-12-10 Railway Technical Research Institute 凝結開始時間の制御されたジオポリマー硬化体の製造方法
KR20190045965A (ko) * 2017-10-24 2019-05-07 (주)생활낙원 인테리어용 점착 타일 및 그 제조방법
KR102070849B1 (ko) * 2019-06-05 2020-01-29 주식회사 인스나인 타일용 성형몰드 및 이를 이용한 타일제조방법

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