JPH0789753A - 無機質硬化体の製造方法 - Google Patents

無機質硬化体の製造方法

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JPH0789753A
JPH0789753A JP6080338A JP8033894A JPH0789753A JP H0789753 A JPH0789753 A JP H0789753A JP 6080338 A JP6080338 A JP 6080338A JP 8033894 A JP8033894 A JP 8033894A JP H0789753 A JPH0789753 A JP H0789753A
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JP
Japan
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inorganic
alkali metal
mixture
aqueous solution
fly ash
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JP6080338A
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English (en)
Inventor
Katsuzo Nitta
勝三 新田
Masatake Kamiya
昌岳 神谷
Tatsutoshi Nakano
龍俊 中野
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B12/00Cements not provided for in groups C04B7/00 - C04B11/00
    • C04B12/04Alkali metal or ammonium silicate cements ; Alkyl silicate cements; Silica sol cements; Soluble silicate cements
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/24Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing alkyl, ammonium or metal silicates; containing silica sols
    • C04B28/26Silicates of the alkali metals

Abstract

(57)【要約】 【目的】フライアッシュやカオリン粘土を無機反応性固
体成分として用い、アルカリ金属水酸化物水溶液と混合
して得られる混合物を加熱硬化させて、強度、耐久性が
高く、かつ外観等の品質の優れた無機質硬化体を短時間
で製造する方法を提供することを目的としている。 【構成】溶融したフライアッシュまたはカオリン粘土を
気体中に噴霧し急冷させることにより得られる無機質粉
体と、無機質充填材とからなる無機反応性固体成分のう
ち、無機質粉体の一部または全部をアルカリ金属水酸化
物水溶液で処理して無機スラリーを得たのち、無機反応
性固体成分の残部をさらに混合して得た前記混合物を熱
硬化させる構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬化性無機質硬化体の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】住宅やビル等の内外壁や床材および瓦等
の建築用部材として有用な、不燃性、高強度かつ耐久性
に優れた無機質硬化体を製造する方法として、特開平4
−59648号公報、特開平4−6138号公報に開示
されているような無機成形体用組成物を用いる方法があ
る。
【0003】上記公知の方法では、アルカリ金属珪酸塩
水溶液とメタカオリン、コランダムあるいはムライトの
製造時に発生する集塵機の灰、フライアッシュ等の無機
反応性固体成分及び充填材等を混合し加熱硬化させるこ
とにより無機質硬化体を得るようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者らが
上記無機反応性固体成分のうちメタカオリンおよびフラ
イアッシュについて検討したところによると、メタカオ
リンは成形可能な混練物粘度にするために多量のアルカ
リ金属珪酸塩水溶液を必要とするため、得られた成形体
の強度、耐久性が低いものになってしまう。
【0005】また、フライアッシュをそのまま用いてア
ルカリ金属水酸化物水溶液又はアルカリ金属珪酸塩水溶
液と反応させても強度、耐久性の優れた無機質硬化体は
得られない。すなわち、反応性が低いため硬化時間が長
く、得られた硬化体の強度、耐久性、外観等の品質が不
十分なものになってしまう。
【0006】本発明は、上記問題点に鑑みて、フライア
ッシュやカオリン粘土を無機反応性固体成分として用
い、アルカリ金属水酸化物水溶液又はアルカリ金属珪酸
塩水溶液と混合して得られる混合物を加熱硬化させて、
強度、耐久性が高く、かつ外観等の品質の優れた無機質
硬化体短時間で製造する方法を提供することを目的とし
ている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、フライア
ッシュやメタカオリンなどの反応性無機質粉体のアルカ
リ金属水酸化物水溶液に対する反応性の向上させれば、
上記問題が解決できると考え、鋭意検討した結果、フラ
イアッシュ、カオリン粘土のアルカリ金属水酸化物水溶
液に対する反応性の低い原因が、粉体の結晶性の高さで
あることに思い到り、フライアッシュおよびカオリン粘
土を溶融したのち、噴霧急冷させることによりSiO2
とAl2 3 を主成分とし、完全非晶質で反応性の高い
反応性無機質粉体を得た。
【0008】すなわち、この反応性無機質粉体をアルカ
リ金属水酸化物水溶液で処理することにより、相当量の
珪酸イオン及びアルミン酸イオンが溶出する。溶出した
珪酸イオンの形態を分析した結果、アルカリ金属珪酸塩
水溶液中の珪酸イオンと同じ化学的性質を示すことが判
明し、一方、アルミン酸イオンは、溶出した珪酸イオン
及びアルカリ金属珪酸塩水溶液のゲル化を促進する役割
を果たすと考えている。
【0009】しかしながら、所定量の反応性無機質粉
体、無機質充填材、アルカリ金属水酸化物水溶液または
アルカリ金属珪酸塩水溶液を同時に混合した場合には、
混合物の材料粘度が高く、長時間混合できないため、反
応性無機質粉体のアルカリ金属水酸化物水溶液に対する
珪酸イオンおよびアルミン酸イオンの溶解量は小さい。
従って、反応性無機質粉体との混合に必要なアルカリ金
属水酸化物水溶液またはアルカリ金属珪酸塩水溶液の量
が多くなる傾向にあり、また、硬化反応に長時間を要す
る。
【0010】そこで、本発明者らは、さらに研究を重ね
た結果、本発明を完成するに到った。すなわち、本発明
にかかる無機質硬化体の製造方法は、溶融したフライア
ッシュまたはカオリン粘土を気体中に噴霧し急冷させる
ことにより得られる反応性無機質粉体のうちの少なくと
も一部をアルカリ金属水酸化物水溶液で処理して無機質
スラリーを得たのち、無機反応性固体成分の残部をさら
に混合して得た前記混合物を硬化させる構成とした。
【0011】上記構成において、フライアッシュとは石
炭火力発電所のボイラーから排出される石炭灰のうち、
集塵機で捕集した微細な灰であり、JIS A 620
1に合格するものをさし、その化学組成はSiO2 が4
5〜75重量%、Al2 3が15〜35重量%の割合
で主体を構成し、その他Fe2 3 、MgO、CaO等
を含む結晶質と非晶質物質の混合物であり、粒度分布は
数μm〜数100μmまで広い範囲を有する。
【0012】カオリン粘土とはカオリナイト、ディッカ
イト、ナクライト、ハロイサイト等の1種または2種以
上からなるカオリン粘土鉱物をさし、基本化学式はAl
2 Si2 5 (OH)4 であり、ハロサイトではさらに
nH2 Oがつきさらに化学組成はSiO2 が42〜46
重量%、Al2 3 が37〜40重量%の割合で主体を
構成し、その他Fe2 3 、MgO、CaO等を含むも
のである。
【0013】フライアッシュまたはカオリン粘土を溶融
したのち、この溶融した溶融体を噴霧し、気体中で急冷
して反応性無機質粉体を得る方法としては、例えばセラ
ミックコーティングに用いられる溶射技術が応用でき
る。その溶射技術は、好ましくは2000〜16000
℃の温度で材料粉末を溶融し、30〜800m/sec
の速度で噴霧させるものであり、方法としてはプラズマ
溶射法,高エネルギーガス溶射法,爆発溶射法,アーク
溶射法等が挙げられる。
【0014】本発明において用いられるアルカリ金属水
酸化物水溶液とは、MOH(M=Li,K,Naの単独
またはそれらの混合物)で表されるものであり、水溶液
の濃度は1〜50重量%(以下、「%」とのみ記す)が
好ましい。アルカリ金属水酸化物の濃度が低くなると反
応性無機質粉体の溶解性が低くなるからである。
【0015】反応性無機質粉体を処理するためのアルカ
リ金属水酸化物水溶液の量は、反応性無機質粉体100
重量部に対し、10〜300重量部程度が好ましい。反
応性無機質粉体の量が少なくなると粉体との混合が困難
になり、多くなると得られた硬化体の機械的強度が低下
するからである。
【0016】反応性無機質粉体のアルカリ金属水酸化物
水溶液での処理温度は、−10〜50℃程度が好まし
い。処理温度が高くなると無機質スラリーの硬化が進行
し、材料粘度が上昇し、低くなると反応性無機質粉体の
溶解性が低くなるからである。但し、通常は常温(20
℃)付近で処理される。処理時間は、常温(20℃)の
場合、処理時間が1分を満たない場合、反応性無機質粉
体の溶解量が小さいので、1分以上処理すればよいが、
通常は5分〜1日間処理される。
【0017】本発明において用いられる無機質充填材
は、硬化反応における珪酸イオンの脱水縮重合反応によ
る硬化体の体積収縮およびクラック発生を防止する役割
を果たす。使用される無機質充填材としては、アルカリ
金属水酸化物水溶液に対して溶解性の低いものであれば
よく、例えば珪砂、フライアッシュ、アルミナ、タル
ク、マイカ、岩石粉末、玄武岩、長石、粘土、ボーキサ
イト、繊維材料等、各種鉱物等が使用可能である。これ
らの充填材は、無機質成形体の用途に応じて適宜選択さ
れ、単独で、あるいは混合して使用できる。
【0018】無機質充填材の量は、反応性無機質粉体1
00重量部に対し、50〜700重量部程度とすること
が好ましく、更に好ましくは100〜500重量部であ
る。無機質充填材の量が少なくなると珪酸イオンの脱水
縮重合反応による硬化体の体積収縮を十分防止できず、
多くなると得られた硬化体の機械的強度が低下するから
である。
【0019】本発明において用いられるアルカリ金属珪
酸塩水溶液は、M2 O・nSiO2(M=Li,K,N
aまたはそれらの混合物,n=0〜5)で表されるアル
カリ金属珪酸塩の水溶液である。固形分濃度は、1〜7
0%の範囲が好適である。ただし、n=0はアルカリ金
属水酸化物水溶液のことである。固形分濃度が低くなる
と反応性が低く、nが大きくなるか、あるいは、固形分
濃度が高くなると、アルカリ金属珪酸塩水溶液がゲル化
をおこしやすく粘度が急激に上昇するため、無機質スラ
リーとの混合が困難になるからである。
【0020】アルカリ金属珪酸塩水溶液の量は、多くな
ると得られる硬化体の機械的強度が低下するため、反応
性無機質粉体100重量部に対し、300重量部以下が
好ましい。本発明の混合物には、硬化体の軽量化を目的
としての有機質,無機質軽量骨材、補強繊維等をさらに
混合するようにしても構わない。
【0021】軽量化のための有機質,無機質軽量骨材と
しては、例えば塩化ビニル、フェノール、ユリア、スチ
レン、ウレタン、エチレン等の合成樹脂の粒状発泡体、
ガラスバルーン、シラスバルーン、フライアッシュバル
ーン、シリカバルーン、パーライト、ヒル石、粒状発泡
シリカ等の無機質発泡体等が挙げられる。上記有機質,
無機質軽量骨材としては、比重が0.01〜1(特に
0.03〜0.7)のものが好ましい。比重が低くなる
と、得られる硬化体の機械的強度の低下を招き、高くな
ると軽量化の効果が得られなくなる。
【0022】上記有機質,無機質軽量骨材は単独で使用
されてもよいし、2種以上併用されてもよい。上記有機
質,無機質軽量骨材の添加量は、多くなると機械的強度
が低下するため、反応性無機質粉体100重量部に対
し、100重量部以下が好ましい。
【0023】本発明においてさらに必要に応じて補強繊
維が添加されてもよい。補強繊維は、成形体に付与した
い性能に応じ任意のものが使用でき、たとえば、ビニロ
ン、ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレン、カー
ボン、アラミド、アクリル、レーヨン等の合成繊維、ガ
ラス繊維、チタン酸カリウム、鋼等の無機繊維などが使
用できる。
【0024】上記補強繊維の太さは、細くなると混合時
に再凝集し、交絡によりファイバーボールが形成されや
すくなり、得られる成形体の強度はそれ以上改善され
ず、太すぎるか、または、短すぎると引っ張り強度向上
などの補強効果が小さく、また、長すぎると繊維の分散
性及び配向性が低下するので、繊維径1〜500μm、
繊維長1〜15mm程度のものが好ましい。
【0025】上記補強繊維の添加量は多過ぎると繊維の
分散性が低下するので、反応性無機質粉体100重量部
に対し、10重量部以下が好ましい。混合物は、注型、
プレス、押出成形等、従来公知の方法によって所望の形
状に成形することができる。また、混合物は50〜20
0℃の温度で加熱硬化することが好ましい。因に、硬化
時間は、硬化温度が85℃の場合で通常5〜12時間で
ある。
【0026】本発明2の無機質硬化体の製造方法は本発
明の反応性無機質粉体に代えてフライアッシュ又はメタ
カオリンを使用すること以外は本発明と同様である。上
記メタカオリンとはカオリン鉱物の脱水型であって、A
2 Si2 7 の化学式で示されるものでカオリン鉱物
を600〜800℃に加熱することにより得られるもの
である。
【0027】本発明3の無機質硬化体の製造方法はフラ
イアッシュ又はメタカオリンの少なくとも一部をアルカ
リ金属珪酸塩水溶液で処理して無機質スラリーを得たの
ち、無機質充填材を混合して前記混合物を得る以外は本
発明と同様である。
【0028】
【作用】本発明によれば、反応性無機質粉体のうち、少
なくとも一部をアルカリ金属水酸化物水溶液であらかじ
め処理し、珪酸イオンおよびアルミン酸イオンを十分溶
解せしめ無機質スラリーを得たのち、無機質充填材、水
及びアルカリ金属水酸化物又はアルカリ金属珪酸塩を混
合して前記混合物を得ることにより、アルカリ金属水酸
化物水溶液の添加量を少なくすることができ、反応速度
も早くなるため硬化時間を短縮することができる。
【0029】本発明2によれば、フライアッシュまたは
メタカオリンの少なくとも一部をアルカリ金属水酸化物
水溶液であらかじめ処理し、珪酸イオンおよびアルミン
酸イオンを十分溶解せしめ無機質スラリーを得たのち、
無機質充填材を混合することにより、アルカリ金属珪酸
塩水溶液の添加量を少なくすることができ、反応速度も
早くなるため硬化時間を短縮することができる。
【0030】本発明3によれば、フライアッシュまたは
メタカオリンの少なくとも一部をアルカリ金属珪酸塩水
溶液であらかじめ処理し、珪酸イオンおよびアルミン酸
イオンを十分溶解せしめ無機質スラリーを得たのち、無
機質充填材を混合することにより、アルカリ金属珪酸塩
水溶液の添加量を少なくすることができ、反応速度も早
くなるため硬化時間を短縮することができる。
【0031】
【実施例】以下に、本発明を、実施例を参照しつつ詳し
く説明する。まず、以下に示す反応性無機質粉体A,B
を用意した。 反応性無機質粉体A フライアッシュ(関電化工社製、SiO2 52.46重
量%、Al2 3 24.05重量%、平均粒径20μ
m、比表面積1.8m2 /g)を3000℃で溶融後、
80m/secの速度で大気中に噴霧し急冷し、回収し
た。得られた無機質粉体は平均粒径が5μm、比表面積
が9.5m2 /gであり、X線回折分析により結晶性の
ピークは確認されず、実質的に完全非晶質体であった。
【0032】反応性無機質粉体B カオリン(土屋カオリン工業社製、化学組成SiO2
5.70重量%、Al 2 3 38.27重量%、平均粒
径8.5m2 /g、比表面積5.6m2 /g)を300
0℃で溶融後、80m/secの速度で大気中に噴霧し
急冷し、回収した。得られた反応性無機質粉体は平均粒
径が4.3μm、比表面積が64m2 /gであり、X線
回折分析により結晶性のピークは確認されず、実質的に
完全非晶質体であった。
【0033】(実施例1〜11)表1、2に示した反応
性無機質粉体A、Bを20℃の所定濃度の水酸化カリウ
ム水溶液又は水酸化ナトリウム水溶液で所定時間処理し
て得られた無機質スラリーに珪砂(住友セメント製、ブ
レーン値5000cm2/g )、ビニロン繊維(太さ1.8
デニール、長さ3mm)250重量部、所定濃度の珪酸
カリウム水溶液又は珪酸ナトリウム水溶液を加え、オム
ニミキサーで5分間攪拌混合して混合物を得た。この混
合物を150×50×10mmの型枠内に注入し、所定
温度のオーブン内で加熱硬化させて無機質硬化体を得
た。そして、この無機質硬化体の硬化後3時間後と10
時間後の曲げ強度に付いて測定し、その結果を無機質ス
ラリーおよび混合物の配合割合、成形条件と合わせて表
1、2に示した。
【0034】(実施例12)実施例1と同様にして表2
に示す配合で混合物を得たのち、型枠を110℃に加熱
した振動プレス成形機(アサヒエンジニアリング社製、
商品名;SA−50)に得られた混合物を供給し、成形
圧力60kg/cm2 、振動数1000Hz、振幅10
μmで振動をかけながらプレス成形し、所定温度同時硬
化させて無機質硬化体を得た。そして、この無機質硬化
体の硬化後3時間後と10時間後の曲げ強度に付いて測
定し、その結果を実施例1と同様に表2に示した。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】(実施例13〜21)表3、4に示した所
定量の反応性無機質粉体の一部を所定濃度の所定濃度の
水酸化カリウム水溶液又は水酸化ナトリウムで所定の処
理条件で処理して得られた無機質スラリーに、反応性無
機質粉体の残部、珪砂、所定濃度の水酸化カリウム水溶
液又は水酸化ナトリウム水溶液を加え、オムニミキサー
に供給して5分間混合し、混合物を得た以外は、実施例
1と同様にして無機質硬化体を得た。そして、この無機
質硬化体の硬化後3時間後と10時間後の曲げ強度に付
いて測定し、その結果を無機質スラリーおよび混合物の
配合割合、成形条件と合わせて表3、4に示した。
【0038】(実施例22)表4に示した所定量の反応
性無機質粉体の一部を所定濃度の水酸化カリウム水溶液
で所定の処理条件で処理して得られた無機質スラリー
に、反応性無機質粉体の残部、および珪砂、所定濃度の
珪酸カリウム水溶液を加え、オムニミキサーに供給して
5分間混合し、混合物を得た以外は、実施例12と同様
にして無機質硬化体を得た。そして、この無機質硬化体
の硬化後3時間後と10時間後の曲げ強度に付いて測定
し、その結果を無機質スラリーおよび混合物の配合割
合、成形条件と合わせて表4に示した。
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】(比較例1)無機質充填材を混合物に加え
ずに、表5の配合および処理条件で混合物を得た。表5
に示したように得られた混合物を実施例1と同様にして
成形し、加熱硬化させて無機質硬化体を得た。そして、
この無機質硬化体の硬化後3時間後と10時間後の曲げ
強度に付いて測定し、その結果を配合および処理条件と
合わせて表5に示した。
【0042】(比較例2、3)表5に示したように、反
応性無機質粉体を予めアルカリ金属水酸化物水溶液で処
理せず、無機質充填材と同時混合して混合物を得た以外
は、実施例1と同様にして無機質硬化体を得た。そし
て、この無機質硬化体の硬化後3時間後と10時間後の
曲げ強度について測定し、その結果を配合および処理条
件と合わせて表5に示した。
【0043】(比較例4〜6)無機反応性固体成分とし
て、反応性無機質粉体の代わりに普通のカオリン(土屋
カオリン工業社製、化学組成SiO2 45.70重量
%、Al2 3 38.27重量%、平均粒径8.5m2
/g、比表面積5.6m2 /g)、メタカオリン(前記
カオリンを700℃で2時間焼成したもの)、フライア
ッシュ(関電化工社製、SiO2 52.46重量%、A
2 3 24.05重量%、平均粒径20μm、比表面
積1.8m2 /g)を表5に示した配合量で使用した以
外は、実施例1と同様にして無機質硬化体を得た。そし
て、この無機質硬化体の硬化後3時間後と10時間後の
曲げ強度について測定し、その結果を配合および処理条
件と合わせて表5に示した。
【0044】
【表5】
【0045】(実施例23〜31)表6、7に示した所
定量のフライアッシュ(関電化工社製、SiO2 52.
46重量%、Al2 3 24.05重量%、平均粒径2
0μm、比表面積1.8m 2 /g)、メタカオリン(土
屋カオリン社製、商品名;サテントンsp33、平均粒
径1.4μm、比表面積11.9m2 /g)を20℃の
所定濃度の珪酸カリウム水溶液又は珪酸ナトリウム水溶
液もしくは水酸化カリウム水溶液もしくは水酸化ナトリ
ウム水溶液で所定の処理条件で処理して得られた無機質
スラリーに、珪砂、所定濃度の珪酸カリウム水溶液又は
珪酸ナトリウム水溶液を加え、オムニミキサーに供給し
て5分間混合し、混合物を得た以外は、実施例1と同様
にして無機質硬化体を得た。そして、この無機質硬化体
の硬化後3時間後と10時間後の曲げ強度に付いて測定
し、その結果を無機質スラリーおよび混合物の配合割
合、成形条件と合わせて表6、7に示した。
【0046】
【表6】
【0047】
【表7】
【0048】(実施例32〜36)表7、8に示した所
定量のフライアッシュ、メタカオリンの一部を20℃の
所定濃度の水酸化カリウム水溶液又は珪酸カリウム水溶
液で所定の処理条件で処理して得られた無機質スラリー
に、フライアッシュ、メタカオリンの残部、珪砂、所定
濃度の珪酸カリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液を
加え、オムニミキサーに供給して5分間混合し、混合物
を得た以外は、実施例1と同様にして無機質硬化体を得
た。そして、この無機質硬化体の硬化後3時間後と10
時間後の曲げ強度に付いて測定し、その結果を無機質ス
ラリーおよび混合物の配合割合、成形条件と合わせて表
7、8に示した。
【0049】
【表8】
【0050】(比較例7〜8)表9に示したようにフラ
イアッシュ、メタカオリンを予めアルカリ金属水酸化物
又はアルカリ金属珪酸塩で処理せず、無機質充填材と同
時混合して混合物を得た以外は、実施例1と同様にして
無機質硬化体を得た。そして、この無機質硬化体の硬化
後3時間後と10時間後の曲げ強度について測定し、そ
の結果を配合および処理条件と合わせて表9に示した。
【0051】
【表9】
【0052】上記表1〜表9から、実施例の方法で得た
硬化体は、比較例の方法で得た硬化体に比べ、曲げ強度
に優れたものとなることが判る。なお、上記表1〜5、
6〜8中、処理条件の欄に示した反応性無機質粉体、フ
ライアッシュ、メタカオリンのアルカリ処理時間は、反
応性無機質粉体、フライアッシュ、メタカオリンとアル
カリ金属水酸化物水溶液又はアルカリ金属珪酸塩水溶液
との混合を開始してから、残りの成分を混合するまでの
時間を示した。
【0053】また、曲げ強度は、硬化後3時間後と10
時間後に脱型した硬化体を、五酸化二リンを乾燥剤とし
て用いたデシケーター内に1日間放置後、気乾状態に達
したサンプルについてJIS A 1408の方法に準
じて曲げ強度を測定した。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、反応性無機質粉体のう
ち、少なくとも一部をアルカリ金属水酸化物水溶液であ
らかじめ処理し、珪酸イオンおよびアルミン酸イオンを
十分溶解せしめ無機質スラリーを得たのち、無機質充填
材、水及びアルカリ金属水酸化物又はアルカリ金属珪酸
塩を混合して前記混合物を得ることにより、アルカリ金
属水酸化物水溶液の添加量を少なくすることができ、反
応速度も早くなるため硬化時間を短縮することができ
る。
【0055】本発明2によれば、フライアッシュまたは
メタカオリンの少なくとも一部をアルカリ金属水酸化物
水溶液であらかじめ処理し、珪酸イオンおよびアルミン
酸イオンを十分溶解せしめ無機質スラリーを得たのち、
無機質充填材を混合することにより、アルカリ金属珪酸
塩水溶液の添加量を少なくすることができ、反応速度も
早くなるため硬化時間を短縮することができる。
【0056】本発明3によれば、フライアッシュまたは
メタカオリンの少なくとも一部をアルカリ金属珪酸塩水
溶液であらかじめ処理し、珪酸イオンおよびアルミン酸
イオンを十分溶解せしめ無機質スラリーを得たのち、無
機質充填材を混合することにより、アルカリ金属珪酸塩
水溶液の添加量を少なくすることができ、反応速度も早
くなるため硬化時間を短縮することができる。
【0057】しかも、得られる硬化体は、強度的にも、
外観的にも優れたものとなり、建材等として有効に利用
できるものとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 28/26 //(C04B 28/26 22:06 Z 14:06 Z 16:06) B

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融したフライアッシュ又はカオリン粘
    土を気体中に噴霧し急冷させることにより得られる反応
    性無機質粉体、無機質充填材、水及びアルカリ金属水酸
    化物又はアルカリ金属珪酸塩とを主成分する混合物を加
    熱硬化させる無機質硬化体の製造方法であって、上記反
    応性無機質粉体の少なくとも一部をアルカリ金属水酸化
    物水溶液で処理して無機質スラリーを得たのち、無機質
    充填材、水及びアルカリ金属水酸化物又はアルカリ金属
    珪酸塩を混合して前記混合物を得ることを特徴とする無
    機質硬化体の製造方法。
  2. 【請求項2】 フライアッシュ又はメタカオリン、無機
    質充填材、水及びアルカリ金属水酸化物又はアルカリ金
    属珪酸塩とを主成分する混合物を加熱硬化させる無機質
    硬化体の製造方法であって、フライアッシュ又はメタカ
    オリンの少なくとも一部をアルカリ金属水酸化物水溶液
    で処理して無機質スラリーを得たのち、無機質充填材、
    水及びアルカリ金属水酸化物又はアルカリ金属珪酸塩を
    混合して前記混合物を得ることを特徴とする無機質硬化
    体の製造方法。
  3. 【請求項3】 フライアッシュ又はメタカオリン、無機
    質充填材、水及びアルカリ金属珪酸塩とを主成分する混
    合物を加熱硬化させる無機質硬化体の製造方法であっ
    て、フライアッシュ又はメタカオリンの少なくとも一部
    をアルカリ金属珪酸塩水溶液で処理して無機質スラリー
    を得たのち、無機質充填材を混合して前記混合物を得る
    ことを特徴とする無機質硬化体の製造方法。
JP6080338A 1993-06-22 1994-04-19 無機質硬化体の製造方法 Pending JPH0789753A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7151354B2 (en) 2002-10-17 2006-12-19 Denso Corporation Magnetic noise reduction method for AC rotary electric machine, and motor control apparatus and AC rotary electric machine apparatus using the same
JP2018177623A (ja) * 2017-04-21 2018-11-15 ケイミュー株式会社 無機質硬化性組成物、及び無機質硬化体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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