JPH0543666B2 - - Google Patents

Description

明細書 本発明は建築用、特にれんが用、プレート用、
パネル用、ならびに軽量・建設材中への骨材もし
くは充填材としての挿入用の軽量セラミツク材料
の製造方法に関する。

石灰やセメントを基にした軽量建築材はいわゆ
る「細胞コンクリート（cellular concrete）」も
しくは「泡コンクリート（foamed concrete）」
としてすでに知られている。通常は、酸化カルシ
ウムと二酸化珪素と水の混合物がフオームを加え
ながら、もしくは発泡状態でオートクレーブによ
り硬化させられている。

例えばヨーロツパ特許第0007585号から知られ
ているような公知の多孔性軽量建築材は満足でき
る強度と例えば軽量性のような建築用に重要なそ
の他の特性を有していることが認められるものの
製造費が高過ぎて多くの用途には不適である。

本発明の課題は軽量骨材としても特に断熱用お
よびまたは遮音用、さらに耐火建築用の例えばれ
んがのような形成もしくは造形品の生産用として
も適し、しかも安価に実現出来る製法によつて単
純な出発原料から耐圧、軽量の成形品とすること
ができる前述のタイプの軽量セラミツク体を提供
することにある。

本発明によれば孔隙率が50〜300％、好ましく
は100〜250％であり、PH値が５〜９、好ましくは
７〜８であつて、カサ密度が300〜700ｇ／であ
ることを特徴とし、一種もしくはそれ以上の粘
土、必要に応じて加えられる一種もしくはそれ以
上の骨材、一種もしくはそれ以上のアニオン性も
しくはカチオン性界面活性剤、一種もしくはそれ
以上の解膠剤および必要に応じて加えられるセメ
ントのような水硬性バインダーからなる発泡させ
た混合物を600℃以上、好ましくは800℃以上の温
度で焼成することによつて製造される前述のタイ
プの軽量なセラミツク剤によりこの課題は解決さ
れる。

本発明の軽量セラミツク材の製造方法は45〜80
重量部の粘土、０〜50重量部の添加剤（充填剤
等）、15〜30重量部の水および0.01〜0.03重量部
の解膠剤を混合し、界面活性剤の添加により発泡
混合物を製造し、その発泡混合物を成形し、乾燥
して乾いた粘土成形部材とし、その粘土成形部材
を内部製品温度600°〜1400℃より好ましくは800°
〜1200℃で焼成することを特徴とする。骨材とし
て方解石、石英砂、白黒石、長石、焼粉
（chamotte）、海泡石（sepiolite）および／また
はおがくずもしくは石炭のような有機物を用いる
のが特に有利である。

例えば生産単位がれんがの寸法より大きい場合
に必要とされ得るように、製造上の理由から特に
高い強度特性が必要とされる場合にはセメントの
ような水硬性のバインダーを添加することが可能
である。本発明による製法の特に有利な点は粘土
として単純なねんが用粘土や泥灰岩（marl）の
みならずウエスターウオルド陶磁器用粘土、
（Westerwald stoneware clay）、精製陶磁器用
粘土、カリオン、モンモリロン石
（montmorillonite）もしくはベントナイトを用
いることが可能なことである。

本発明によれば乾燥後、満足できるものでない
とわかつた成形品、もしくは生成物を粒状化する
間に得られ、ふるい分け工程で分離された、粒状
粘土フオーム精製物は単に乾燥されただけであつ
て、焼成されていないためになお、完全に反応性
を有するので、さらに処理を行うことなく出発混
合物中に直接もどすことができる点が特に経済的
である。

本発明によつて軽量なセラミツク材を製造する
場合、出発原料の混合物を発泡させ、型からはず
し、乾燥する一方、分散プラント中で加圧下にお
いて界面活性剤を添加した後、キルン内で乾燥生
成物を焼成することが可能である。

通常、本発明による製造方法は含水量が少な
く、チキソトロープ性の懸濁液となるよう粘土を
水および解膠剤と混合するような方法で行われ
る。この懸濁液は次いで好ましくは１当りの重
量が30〜80ｇ／の、明確に定められた最終フオ
ーム量に調製することができる。粘土懸濁液から
発泡懸濁液を調製することができる製法は粘土懸
濁液への界面活性剤の添加からなり、圧縮空気の
添加と共に分散装置中で泡の発生が起こる。ブレ
ーメン（Bremen）のハンザ・ミキサー（Hansa
−Mixer）社から「ハンザミキサー（Hansa−
Mixer）」の名で市販されており、１〜10バール
の圧力下で明確に量を限定した空気を添加さる装
置のような従来の密閉型分散用装置を使用するこ
とが可能である。分散用装置には液体を発泡化工
程の前および必要に応じて発泡化工程の最中に添
加できる精巧な薬注もしくは軽量ポンプがついて
いる。有利に本発明による製法を実施するには、
高粘度で、チキソトロープ性で本質的に安定なフ
オーム懸濁液が得られるよう、例えば希塩酸のよ
うな、解膠剤の解膠作用を妨げる物質が用いられ
る。

本来安定であり、チキソトロープ性のフオーム
懸濁液は次いで乾燥されるが、高い固有孔隙率の
ために水蒸気は妨害されずに孔を通り抜けること
が可能である。出発原料混合物の含水量が比較的
少ないと特に有利である。通常、乾燥した原料は
径がほぼ１cmのより糸形状にされ、例えば200℃
の温度における５分間以内の乾燥時間で乾き得る
ようされる。この乾燥物は次いで焼成前に粒状に
粉砕される。

原料の多孔性により、特に非常にサイズの小さ
い物質を焼成する時は乾燥時と同様にきわめて有
利な作業が可能である。品温で800°〜1200℃に相
当する1400℃の温度のキルン内では加熱および冷
却時間を含めて５分間以内の焼成時間で建築用の
軽量セラミツク材を生産することが可能である。
特に結果として好ましい強度特性が得られるた
め、建築を目的とした物質の用途においては特に
より高温での所が望ましい。

例えば耐火性建築材を製造する特、即ち、アル
ミナ、菱苫土石（magnesite）石英等が特定の応
用に従つて添加される特、多量の残留する骨材の
適度な凝固が自然に起こる。

本発明による多孔性物質の製法のより好ましい
実施態様は請求の範囲の実施態様項から得ること
ができる。

本発明のより詳細な特徴および利点は図面によ
つて例示されている以下の実施態様の記述から得
ることが出来る。この単一の図面は本発明による
製法を実施するためのフローチヤートを示してい
る。

必要に応じて機能に応じた割合の水硬性バイン
ダーを加えた0.01〜0.03重量部の解膠剤と共に45
〜80重量部の粘土と15〜30重量部の水と、必要に
応じて０〜50重量部の付加剤とが使用され、それ
らは共に従来の混合物中に混合される。粘土は例
えばれんが用粘土、ウエスターウオルド陶磁器用
粘土（Westerwald stoneware clay）、精製した
陶磁器用粘土、カリオン、モンモリロン石
（montmorillonite）、ベントナイト、もしくは泥
灰石であつて良い。骨材は方解石、石英砂、白雲
石、長石、焼粉（chamotte）および／またはお
がくず、もしくは石炭のような有機物で構成され
得る。解膠剤は例えば水ガラス、ポリ燐酸カルシ
ウム、ポリ燐酸ナトリウム、燐酸、塩化物もしく
は硫酸塩であつて良い。よりすぐれた強度特性を
得るため、好ましくはセメントが水硬性バインダ
ーとして用いられる。

上述の原料から得られた低含水量の混合物が環
境温度〜95℃の間の温度において圧縮空気により
１〜10バールの圧力下で発泡せしめられる乾燥は
必要に応じて真空乾燥を行なつたり、乾燥用オー
ブンを用いることによつて加速することができ、
被乾燥物の高い孔隙率のためにきわめて簡単かつ
急速に行なわれる。乾燥された生成物は次に約
800°〜1000℃の品温に相当する1000〜1400℃の温
度のキルン中に入れられ、そこで焼成が行なわれ
る。例えば建築の分野でコンクリート用等に使用
されるような軽量骨材を製造する際には粒状物質
が適しており、それらは次のようにして製造する
ことができる。すなわち、乾燥した成形体が粉砕
機を通つてふるい分け装置に移され、好ましい粒
子径範囲のものを残して微細なものは捨てられる
が、この際微細なものは混合機へもどすことも出
来る。この製法は図面から明らかである。

実施例 500Kgの泥灰石と、廃棄され、乾燥された未焼
成の泡粘土ブランクを粉砕して造つた400Kgの粉
砕乾燥粘土と、200の水と、120ｇのポリ燐酸ナ
トリウムと100ｇのドデシルスルホン酸ナトリウ
ムとをブレーメン（Bremen）のハンザミキサー
（Hansa Mixer）社にて製作されている型の分散
機に投入し、次いで３バールの圧縮空気で発泡せ
しめ、発泡した生成物はプレート状の型の中に注
入し、乾燥用オーブン通を通過させて、200℃で
10分間乾燥させた。乾燥した泡粘土ブランクは型
から取出し、約1000℃の温度（品温−キルン温度
は約1400℃）で標準型キルン中において従来の方
法で７分間焼成した。黄茶色の軽量なセラミツク
プレートが得られ、そのPH値は７〜８、細孔の内
径は＜１mmであり、カサ密度はほぼ0.6ｇ／cm³で
あつた。

このようにして製造された利点は大きい断熱作
用と遮音作用と限られた吸湿性である。このよう
なプレートもしくは成型されたれんがは断熱用の
繊維ガラスウール、石綿繊維、岩綿もしくはスチ
ロポア（Styropore）の代用として用いられ、ま
た支持体の耐荷重性が不十分なために限られたカ
サ密度が必要とされる場合には、遮蔽用プレート
や軽量隔壁としても用いられ得る。

セメントのような水硬性バインダーの添加によ
り、好都合な特性、即ち、軽量であることおよび
製造費の安価性をそこなうことなくよりすぐれた
強度値を得ることが可能である。

上述の記載事項、図面および請求範囲中に開示
された本発明の特徴は個々に、そしてそれらの自
由な組合せにより種々の実施態様で本発明を実現
するに当つて本質的となり得る。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 請求の範囲 １ 45〜80重量部の粘土、０〜50重量部の骨材、
   15〜30重量部の水、0.01〜0.03重量部の解膠材お
   よび0.001〜0.01重量部の界面活性剤からなる出
   発原料を形成し、環境温度〜95℃の間の温度にお
   いて圧縮空気を用いて１〜10バールの圧力に保つ
   た密閉容器内で前記出発原料の混合物を発泡させ
   てフオームを形成し、該フオームを成形しかつ乾
   燥して乾いた粘土ブランクとし、この乾いた粘土
   ブランクを内部の品温が600〜1400℃の範囲とな
   るような温度で焼成することからなるカサ密度が
   30〜700ｇ／である建築用軽量セラミツク材の
   製造方法。 ２ 前記乾いた粘土ブランクを内部の品温が800
   〜1200℃となるような温度で焼成することを特徴
   とする特許請求の範囲第１項記載の方法。 ３ 前記フオームを環境温度〜200℃の間の温度
   で乾燥することを特徴とする特許請求の範囲第１
   項もしくは第２項記載の方法。 ４ 前記乾いた粘土ブランクを800〜1000℃の間
   の品温に対応する1000〜1400℃の間の炉温度で５
   分未満の時間焼成することを特徴とする特許請求
   の範囲第１〜３項のいずれか１項記載の方法。 ５ 前記混合物の成形および乾燥に先立つて該混
   合物に水硬性バインダーを添加することを特徴と
   する特許請求の範囲第１〜４項のいずれか１項記
   載の方法。 ６ 前記水硬性バインダーがセメントであること
   を特徴とする特許請求の範囲第１〜５項のいずれ
   か１項記載の方法。 ７ 前記混合物が60〜75重量部の粘土、10〜20重
   量部の骨材および15〜20重量部の水を含むことを
   特徴とする特許請求の範囲第１〜６項のいずれか
   １項記載の方法。 ８ 前記粘土が、れんが用粘土、ウエスターウオ
   ルド陶磁器用粘土、精製陶磁器用粘土、カオリ
   ン、モンモリロン石、ベントナイトおよび泥灰土
   からなる群より選ばれたものであることを特徴と
   する特許請求の範囲第１〜７項のいずれか１項記
   載の方法。 ９ 前記骨材が、方解石、石英砂、白雲石、長
   石、焼粉および有機物からなる群より選ばれたも
   のであることを特徴とする特許請求の範囲第１〜
   ８項のいずれか１項記載の方法。 １０ 高粘度で、チキソトロープ性で本質的に安
   定なフオームが形成されるように前記フオームに
   解膠作用を妨げる物質もしくは前記出発原料を添
   加することを特徴とする特許請求の範囲第１〜９
   項のいずれか１項記載の方法。 １１ 前記解膠作用を妨げる物質が希塩酸である
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１０項記載の
   方法。