JPH10297728A - コンベアベルト及びその継手 - Google Patents

コンベアベルト及びその継手

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JPH10297728A
JPH10297728A JP11234597A JP11234597A JPH10297728A JP H10297728 A JPH10297728 A JP H10297728A JP 11234597 A JP11234597 A JP 11234597A JP 11234597 A JP11234597 A JP 11234597A JP H10297728 A JPH10297728 A JP H10297728A
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JP
Japan
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conveyor belt
joint
warp
spiral
yarn
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JP11234597A
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English (en)
Inventor
Kozo Kaneko
浩三 金子
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Shikibo Ltd
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Shikibo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンベアベルトのスパイラル継手の長寿命化
を図ることにある。 【解決手段】 合成繊維からなる経糸12及び緯糸13
で構成したコンベアベルト1の経糸12を折り返して経
糸ループ15としてコンベアベルト1の本体側へ縫着部
14でミシン縫い等で縫着する。そして、その経糸ルー
プ15とスパイラル線16を噛み合わせてスパイラル継
手30を製作する。経糸12の折り返しにより形成され
た経糸ループ15とスパイラル線16との交叉部位20
に補強糸17を挿入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維製品等を加工
する用途に使用されるコンベアベルト及びその継手に関
する。
【0002】
【従来の技術】例えば衣料等の繊維製品を加工する用途
に使用されるコンベアベルトとして、例えば繊維製品風
合加工機用コンベアベルトがある。この種のコンベアベ
ルト1としては、高温で加工される用途での使用上、製
品に適当な熱風を供給するため、図3に示すように比較
的目の粗い組織の合成繊維を経糸2及び緯糸3として織
成した織物製のものが使用されている。
【0003】このコンベアベルト1においては、加工時
の温度によって使用する経糸2及び緯糸3の材質が適宜
選択され、例えば、加工時の温度が180℃位以上にな
ると、耐熱性のある芳香族ポリアミドが一般に使用され
ている。芳香族ポリアミドとしては、例えば、ケプラ
ー、テクノーラ[商品名:帝人(株)]等が好適とされ
ている。尚、加工時の温度がそれ程高くない用途ではポ
リエステルも使用可能である。このように材質を選定す
ることにより、加工時の温度が高温となっても、コンベ
アベルトの寿命向上を図れるようにしている。
【0004】また、前述よりも高温になる用途の場合に
は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフ
ェニレンサルファイド(PPS)等もコンベアベルトの
材質として一部使用されている。しかしながら、PEE
KやPPSは高価であるのでその用途が限定されるのが
一般的である。
【0005】この用途のコンベアベルトは前述したよう
に目(密度)を比較的粗くし、繊維製品の加工時に熱風
が効率よく供給できるようにしている。しかしながら、
目を粗くしているため走行時に目ずれを起こし寸法安定
性が良くない。その対策の1つとして、例えばコンベア
ベルト1の組織を図4及び図5に示すようにからみ織等
にして走行時の目ずれを未然に防止している。
【0006】ところで、一般にフィラメント織物製コン
ベアベルトは有端状に製作され継手によって無端状に接
続される。その継手を製作する方法として、以下のもの
が知られている。 フィラメント織物の端部から所定の幅に亘って緯糸フ
ィラメントを抜き取り、簾状に整列した経糸フィラメン
トの先端部分を折り返して継手用ループを形成し、その
折り返し端をフィラメント織物の端部に綴り込む方法。 フィラメント織物の端部に、小幅織機等で製織した継
手付きの別基布をミシン等で縫着する方法。 フィラメント織物の端部からやや内側に位置している
緯糸フィラメントを抜き取り、経糸フィラメントを簾状
に整列した継手形成部を製作し、この継手形成部に合成
樹脂製のスパイラル線を交絡状態で取り付け、フィラメ
ント織物に重ね合わせてミシン縫い等で縫着する方法。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上の各方法は、織物
の品種、用途に応じて最適な方法が使用されているが、
これらの方法はそれぞれ用途によって問題があることが
分ってきた。例えば、繊維製品風合加工機用コンベアベ
ルトにおいては、この継手がどの方法により製作したも
のでも良いということではない。また、継手は、例えば
厚み、開口率、可撓性等の点でコンベアベルトと同じ仕
様であることが要求される。
【0008】しかしながら、前述した〜による方法
のうち、の方法では、継手の開口率がコンベアベルト
より小さくなり問題がある。また、の方法では、継手
の開口率がコンベアベルトとほぼ同様となり問題はない
が、継手の強度面及び継手接合作業が困難である。更
に、の方法では、継手の開口をコンベアベルトと同様
にでき、また、継手の強度も確保でき、継手接合時の作
業が容易であるので、この用途にはこのスパイラル継手
が一般に使用されている。
【0009】通常、この用途のコンベアベルトは使用し
ていると、コンベアベルトの張力及びローラ部等の回転
の繰り返しにより、コンベアベルト1の幅方向両端の耳
部に位置する継手4から破損し、コンベアベルト1の耳
部が開いてくる現象が発生する。この現象を防止するた
め図6に示すように耳部の継手4を補強することも行わ
れている。
【0010】しかし、コンベアベルト1が屈曲を繰り返
すと、この補強でも耳部の継手4の破損に対しては充分
でないことが分ってきた。それは、図7に示す経糸ルー
プ15とスパイラル線16とが接触するコンベアベルト
1の裏面側でローラ等に接する部位(図中A部)で経糸
ループ15が破断する現象による。この部分で破損する
と経糸12が破断することになり、スパイラル線16を
保持できなくなることにより、継手4が破断するのでコ
ンベアベルト1として使用できなくなる。
【0011】このようになると、コンベアベルト1は突
然破損することになり、搬送している製品及びコンベア
装置に損害を発生させることになる。このため、コンベ
アベルト1の本体は寿命が長くできるのに対して、継手
が早く破損してコンベアベルトとして使用できなくなる
問題が発生してきた。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は前述し
た課題を解決するため、以下の点を要旨とする。
【0013】本発明のコンベアベルトの継手は、合成繊
維からなる経糸及び緯糸で構成したコンベアベルトの前
記経糸で形成された経糸ループとスパイラル線を噛み合
わせたスパイラル継手であって、前記経糸ループとスパ
イラル線との交叉部位に補強糸を挿入したことを特徴と
する。
【0014】前記の補強糸は、コンベアベルトを構成す
る経糸及び緯糸と比べて摩擦係数が同等か又は低い合成
繊維からなることが望ましい。また、補強糸は、コンベ
アベルトを構成する緯糸を使用することが望ましい。更
に、補強糸は、芳香族ポリアミドにフッ素樹脂を付着又
は含有させたものであることが望ましい。
【0015】本発明のコンベアベルトは、前述した補強
糸を挿入したスパイラル継手で接合して無端状としたも
のであることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明のコンベアベルト1は、図
1に示すように合成繊維からなる経糸12及び緯糸13
で構成したコンベアベルト1の経糸12を折り返して経
糸ループ15としてコンベアベルト1の本体側へ縫着部
14でミシン縫い等で縫着する。そして、その経糸ルー
プ15とスパイラル線16を噛み合わせてスパイラル継
手30を製作する。経糸12の折り返しにより形成され
た経糸ループ15とスパイラル線16との交叉部位20
に補強糸17を挿入する。この補強糸17は、コンベア
ベルト1を構成する経糸12及び緯糸13と比べて摩擦
係数が同等か又は低い合成繊維で構成することが好適で
ある。また、補強糸17は、コンベアベルト1を構成す
る緯糸13を使用することも可能である。更に、補強糸
17は、芳香族ポリアミドにフッ素樹脂を付着又は含有
させたものとすることが好適である。
【0017】本発明のコンベアベルト1は、図2に示す
ように補強糸17が挿入されたコンベアベルト1の両端
のスパイラル継手30を交叉させ、その交叉部位に接合
芯線40を挿通させて接合し無端状とする。
【0018】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて以下
に詳述する。
【0019】本出願人は、図4に示すからみ織にて、幅
2m、長さ20mの繊維製品風合加工機用に使用するコ
ンベアベルト1を製作した。このコンベアベルト1にお
いて、経糸12にテクノーラ(芳香族ポリアミド繊維)
[商品名:帝人(株)]で3650デニール2本を、緯
糸13に同じくテクノーラで8950デニール1本を使
用した。その時の経糸12の密度は5.0×2本/2.
54cm、緯糸13の密度は5.0本/2.54cmで
あった。このコンベアベルト1は製織後フッソ樹脂加工
を施した。最終的にできあがったコンベアベルト1の厚
さは0.95mm、重量は360g/m2 であり、開口
率は52%であった。
【0020】フッ素樹脂加工は、例えばポリ4フッ化エ
チレン(PTFE)をキッシング等でコンベアベルト1
に付着させ高温で焼付ける等により行った。尚、フッ素
樹脂加工は、これに限らず他の方法でもよく、また、フ
ッ素樹脂もPTFEに限らない。このようにフッ素樹脂
加工を行う目的は、コンベアベルト1に汚れ等の付着
を防止すること、コンベアベルト1は目の粗い織物な
のでフッ素樹脂で経糸12と緯糸13との交絡点を固着
させ寸法安定性を増加させるためである。
【0021】コンベアベルト1の継手30は、図1に示
すように経糸12を折り返し、経糸ループ15としてコ
ンベアベルト1側に縫着部14でミシン縫い等で縫着す
る。この経糸ループ15とスパイラル線16とを噛み合
わせて継手30を製作する。スパイラル線16として
は、PEEKの直径0.9mmのモノフィラメントを使
用し、スパイラル線16のサイズは長径6.5mm、短
径3.7mmとする。
【0022】次に、経糸ループ15とスパイラル線16
との交叉部位20に補強糸17を挿入する。この補強糸
17としては、コンベアベルト1の継手30を製作する
際に抜き取られる緯糸13の1本を使用して挿入すれば
よい。従って、補強糸17は、緯糸13と同じテクノー
ラで8950デニール1本である。しかし、コンベアベ
ルト1は製織後フッ素樹脂加工を行っているので、補強
糸17はテクノーラ表面にフッ素樹脂が付着した糸とな
っている。尚、コンベアベルト1に使用した緯糸13を
補強糸とする以外にも、別の糸を使用して挿入できるこ
とは勿論であり、糸のサイズ及び材質も使用用途に合わ
せて適宜選択すればよい。
【0023】補強糸17は、コンベアベルト1及びスパ
イラル線16に使用する糸と比べて摩擦係数が同等か又
は低い糸が望ましい。これは、摩擦係数が大きい糸を使
用すると、補強糸17によりスパイラル線16及びコン
ベアベルト1の方が早く摩耗により破断するためであ
る。また、図7に示す従来品と比べて、図1に明示する
ように補強糸17を挿入することによってコンベアベル
ト1がその両端に位置する継手30に接合芯線40で無
端状に接合され(図2参照)、コンベアローラにより駆
動されて回転や屈曲を受ける場合でも、柔軟性が現出し
て回転及び屈曲し易くなる作用効果がある。これにより
コンベアベルト1が繰り返し屈曲しても経糸ループ15
とスパイラル線16とが接触するコンベアベルト1の裏
面側でローラ等に接する部位(図中A部)で経糸ループ
15が破断する現象を防止でき、継手30が破断するこ
となく、コンベアベルト1の長寿命化が図れる。
【0024】また、補強糸17は摩擦係数がコンベアベ
ルト1及びスパイラル線16に使用する糸に比べて同等
か又は低い糸としたので、コンベアベルト1に使用した
糸が屈曲により破断するとしても、最初に、補強糸17
が破断することになる。但し、本発明品では、補強糸1
7が破断しても継手30は経糸ループ15とスパイラル
線16とが噛み合っているので継手30の破断にならな
いので、コンベアベルト1をそのまま継続使用でき、ま
た、コンベアベルト1が突然破損することもない。更
に、補強糸17を挿入することによってコンベアベルト
1の接合作業も簡単になる。
【0025】尚、以上では、繊維製品風合加工機用コン
ベアベルト1について説明したが、本発明はこれに限ら
ず、その他、同様な性能及び機能が要求される用途にも
使用可能なのは勿論である。また、コンベアベルト1の
組織についてもからみ織以外の他の組織でも可能であ
り、そのからみ織についても、図4に示すもの以外にも
例えば図5に示すもの等用途に応じて適宜変更可能であ
る。
【0026】また、コンベアベルト1の経糸12及び緯
糸13に使用する糸については、前述したテクノーラ以
外に、他の芳香族ポリアミド、PEEK、PPS等を用
途に応じて使用することが可能で、使用温度がそれ程高
くない用途ではポリエステルでも使用可能である。更
に、糸については、マルチフィラメントの他モノフィラ
メント、スパン糸等も使用可能であり、糸の寸法も夫々
用途に応じて適宜選択することができる。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、合成繊維からなる経糸
及び緯糸で構成したコンベアベルトの前記経糸で形成さ
れた経糸ループとスパイラル線を噛み合わせたスパイラ
ル継手であって、前記経糸ループとスパイラル線との交
叉部位に補強糸を挿入したことから、コンベアベルトの
継手の破損が防止でき継手の長寿命化を容易に図ること
ができ、延いてはコンベアベルト全体の寿命が長くな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すコンベアベルト及びそ
の継手の模式図
【図2】本発明のコンベアベルトの端部を接合した状態
を示す模式図
【図3】目の粗い組織の合成繊維を経糸及び緯糸に使用
したた織物を示す構成図
【図4】コンベアベルトの組織の一例を示す構成図
【図5】コンベアベルトの組織の他例を示す構成図
【図6】コンベアベルトの端部の耳部を示す平面図
【図7】コンベアベルト及びその継手の従来例を示す模
式図
【符号の説明】
1 コンベアベルト 12 経糸 13 緯糸 15 経糸ループ 16 スパイラル線 17 補強糸 20 交叉部位 30 継手

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成繊維からなる経糸及び緯糸で構成し
    たコンベアベルトの前記経糸で形成された経糸ループと
    スパイラル線を噛み合わせたスパイラル継手であって、
    前記経糸ループとスパイラル線との交叉部位に補強糸を
    挿入したことを特徴とするコンベアベルトの継手。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の補強糸は、コンベアベル
    トを構成する経糸及び緯糸と比べて摩擦係数が同等か又
    は低い合成繊維からなることを特徴とするコンベアベル
    トの継手。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の補強糸は、コンベアベル
    トを構成する緯糸を使用したことを特徴とするコンベア
    ベルトの継手。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の補強糸は、芳香族ポリア
    ミドにフッ素樹脂を付着又は含有させたものであること
    を特徴とするコンベアベルトの継手。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3記載のスパイラル継手で接
    合して無端状としたことを特徴とするコンベアベルト。
JP11234597A 1997-04-30 1997-04-30 コンベアベルト及びその継手 Pending JPH10297728A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021147130A (ja) * 2020-03-17 2021-09-27 株式会社栄進産業 棒状物の整列装置および整列方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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