JPH10297321A - 車両用駆動力制御装置 - Google Patents

車両用駆動力制御装置

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JPH10297321A
JPH10297321A JP9111093A JP11109397A JPH10297321A JP H10297321 A JPH10297321 A JP H10297321A JP 9111093 A JP9111093 A JP 9111093A JP 11109397 A JP11109397 A JP 11109397A JP H10297321 A JPH10297321 A JP H10297321A
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speed
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動力制御時の無段変速機のハンチングを防
止する。 【解決手段】 無段変速機6を介してエンジン4に連結
された駆動輪と、車両の運転状態に応じて無段変速機6
の変速比を設定するCVTコントローラ3と、駆動輪の
空転を判定する駆動力制御開始判定手段と、駆動輪の空
転を判定したときに駆動輪の駆動力を低減するTCSコ
ントローラ1とを備え、CVTコントローラ3は、車速
センサ5と、少なくとも車速に応じて変速比を設定する
変速比設定手段と、駆動輪の空転を判定してから所定期
間内であるかを判定する初期スリップ判定手段と、この
所定期間内である場合には、検出車速VSPの変動量に
対する変速比の変動量を低減する車速ゲイン低減手段と
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動輪の空転を防
いで車両の安定性及び運転性を確保する駆動力制御装置
に関し、特に無段変速機を備えた駆動力制御装置の改良
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】加速時等に駆動輪が空転して、加速性能
が低下するのを防止する駆動力制御装置(あるいはTC
S=トラクションコントロールシステム)としては、ア
クチュエータに駆動される第2スロットルの開度や燃料
噴射カット、点火タイミングリタード制御などによりエ
ンジン出力を抑制したり、制動装置を作動させることで
駆動輪の空転を抑制するものが従来から知られており、
さらに、無段変速機を備えた車両の駆動力制御装置とし
ては、例えば、特開平4−50440号公報等が知られ
ている。
【0003】また、無段変速機としてはVベルト式やト
ロイダル式が従来から知られており、これら無段変速機
の変速制御は、車速やスロットル開度(又はアクセルペ
ダル踏み込み量)等の運転状態に基づいて、変速比を連
続的に変化させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の車両用駆動力制御装置にあっては、燃料噴射カッ
ト、点火時期制御や制動制御のように、応答性の高い駆
動力制御を行った場合、無段変速機の変速応答性が駆動
力制御に追従できず、特に図5に示すように、例えば、
発進時等の加速状態において、駆動輪が空転して駆動輪
速Vwrが従動輪速Vwfよりも大きいしきい値Vws
を超える初期スリップ状態になる時間t0以降では、駆
動力制御装置が燃料噴射カット、点火時期制御あるいは
制動制御を開始して、時間t1までに駆動輪速Vwrを
しきい値以下のスリップ状態へ迅速に収束させる。
【0005】一方、無段変速機の変速制御は、一般的に
無段変速機の出力軸回転数≒駆動輪速Vwrと入力軸回
転数の比を実際の変速比とし、この実変速比を運転状態
に応じた目標変速比へ一致させるように制御するため、
図5の時間t0からt1までの間では、駆動輪速Vwr
の急変に呼応して、図中斜線部のように目標変速比RT
Oも急激にHi側へ変化した後にLo側へ復帰するが、
上記したように変速制御の応答性は駆動力制御に比して
低いため、図6に示すように、実際の変速比は図中実線
で示す所定の変速線に沿って変化できず、図中一点差線
で示したLo側とHi側の間でハンチングを起こし、こ
の変速比のハンチングによって駆動輪のトルクも急変す
るため、車体に加わる前後方向の加速度も振動して運転
性及び安定性を損なう場合があった。
【0006】そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、駆動力制御装置が作動したときの無段変速
機の変速比のハンチングを抑制することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、無段変速
機を介してエンジンに連結された駆動輪と、車両の運転
状態に応じて前記無段変速機の変速比を設定する変速制
御手段と、前記駆動輪の路面に対するスリップが所定値
を超えたときに駆動輪の空転を判定する駆動力制御開始
判定手段と、前記駆動力制御開始判定手段が駆動輪の空
転を判定したときに駆動輪の駆動力を低減する駆動力抑
制手段とを備えた車両用駆動力制御装置において、前記
変速制御手段は、車速を検出する車速検出手段と、少な
くとも車速に応じて変速比を設定する変速比設定手段
と、前記駆動力制御開始判定手段が駆動輪の空転を判定
してから所定期間内であるかを判定する初期スリップ判
定手段と、前記所定期間内である場合には、検出車速の
変動量に対する変速比の変動量を低減する車速ゲイン低
減手段とを備える。
【0008】また、第2の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記車速ゲイン低減手段は、前記検出車速の一次
遅れの値を演算するとともに前記変速比設定手段へ出力
するフィルタを有する。
【0009】また、第3の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記車速ゲイン低減手段は、通常走行用の第1の
変速マップと、前記第1変速マップよりもHi側の変速
比で、かつ変速比変化量の小さい第2の変速マップを備
えて、前記所定期間内である場合には第2の変速マップ
へ切り換える。
【0010】また、第4の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記初期スリップ判定手段は、駆動輪の加速スリ
ップ率が所定値以上、かつ、駆動輪の加速スリップ率変
化量が所定値以上のときに、前記所定期間内であると判
定する。
【0011】また、第5の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記駆動力抑制手段は、エンジンの出力を低減す
るエンジン出力低減手段と、駆動輪の制動装置を作動さ
せる駆動輪制動手段とを備え、前記初期スリップ判定手
段は、前記エンジン出力低減手段または駆動輪制動手段
が作動している間を、前記所定期間内であると判定す
る。
【0012】
【発明の効果】したがって、第1の発明は、駆動輪が空
転を開始して、所定期間の間は検出車速の変動量に対す
る変速比の変動量が低減されるため、応答性の高い駆動
力制御に比して応答性の低い変速制御のハンチングを防
止することが可能となって、前記従来例のような変速比
のハンチングに起因する車体前後加速度の振動を抑制し
ながらも、確実に駆動輪の空転を抑制することが可能と
なって、無段変速機を備えた駆動力制御装置の運転性及
び安定性を大幅に向上させることが可能となる。
【0013】また、第2の発明は、検出車速を一次遅れ
のフィルタによって処理して、この値に基づいて変速比
の設定を行うことにより、駆動輪が空転を開始してから
所定期間は、検出車速の変動量に対する変速比の変動量
が低減されるため、応答性の高い駆動力制御に比して応
答性の低い変速制御のハンチングを防止することが可能
となる。
【0014】また、第3の発明は、駆動輪が空転を開始
してから所定期間は、通常走行用の第1の変速マップか
ら第1変速マップよりもHi側の変速比で、かつ変速比
変化量の小さい第2の変速マップへ切り換えられるた
め、駆動輪が空転を開始してから所定期間は、検出車速
の変動量に対する変速比の変動量が低減されるため、応
答性の高い駆動力制御に比して応答性の低い変速制御の
ハンチングを防止することが可能となる。
【0015】また、第4の発明は、駆動輪の加速スリッ
プ率Sが所定値上、かつ、駆動輪の加速スリップ率変化
量Sdtが所定値以上のときに、駆動輪が空転を開始し
た所定期間内であると判定するため、変速制御のハンチ
ングが生じやすい期間を正確に判定することができる。
【0016】また、第5の発明は、エンジン出力低減手
段または駆動輪制動手段が作動している間を、変速制御
のハンチングが生じやすい所定期間内であると容易に判
定することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0018】図1において、駆動力制御装置はマイクロ
コンピュータ等から構成されたTCSコントローラ1
と、TCSコントローラ1の駆動力低減指令に応じてエ
ンジン4へ燃料カット制御、点火タイミングリタード制
御を行うエンジンコントローラ2と、同じくTCSコン
トローラ1の駆動力低減指令に応じて駆動輪RR、RL
のブレーキ装置21RR、21RLを制御する制動力制
御装置20と、TCSコントローラ1の駆動力低減指令
に応じて変速制御の車速ゲインを低下させるCVTコン
トローラ3から構成した場合を示す。
【0019】無段変速機6に連結されたエンジン4は、
エンジンコントローラ2によって燃料噴射量や点火時期
等を運転状態に応じて制御されており、前記従来例と同
様にエンジンコントローラ2は、通常の運転時ではスロ
ットル開度センサ11が検出したスロットル開度TVO
(又はアクセルペダル踏み込み量)に応じてエンジン回
転数Neを制御している。
【0020】無段変速機6は駆動輪としての後輪RR、
RLに連結されており、CVTコントローラ3が決定し
た目標変速比RTOとなるよう実際の変速比を変更する
もので、CVTコントローラ3は、スロットル開度セン
サ11が検出したスロットル開度TVOと、車速センサ
5が検出した車速VSP等の運転状態に応じて、図示し
ないマップから目標変速比RTOを演算する。
【0021】なお、無段変速機6は後輪RR、RLと連
結されるFR式を構成しており、以下、左右後輪RL、
RRを駆動輪とし、左右前輪FL、FRを従動輪とす
る。
【0022】TCSコントローラ1には、各車輪または
車軸の回転速度を検出する車輪速センサ12FR、12
FL、12RR、12RLの検出信号がそれぞれ入力さ
れ、TCSコントローラ1は、これら各車輪速VWFR
WFL、VWRR、VWRLに基づいて駆動輪RR、RLの空
転を検出し、駆動輪RR、RLが空転した場合には、エ
ンジンコントローラ2及び制動力制御装置20へ駆動力
制御要求を送出し、前記従来例のように燃料カットや点
火タイミングリタードを行ってエンジン4の出力を抑制
するとともに、後輪RR、RLのブレーキ装置21R
R、21RLを作動させ、さらにTCSコントローラ1
はCVTコントローラ3へも駆動力制御中を示す駆動力
制御信号を送出する。
【0023】そして、CVTコントローラ3はこのTC
Sコントローラ1からの駆動力制御信号に応じて、車速
センサ5が検出した車速VSPのゲインを低下させる。
なお、車速センサ5は無段変速機6の出力軸回転数を検
出し、これに所定の定数を乗じたものを車速VSPとし
て用いる。
【0024】ここで、TCSコントローラ1及びCVT
コントローラ3で行われる駆動力制御及び変速制御の一
例を図2のフローチャートに示し、以下、このフローチ
ャートを参照しながら駆動力制御と変速制御について詳
述する。なお、このフローチャートに基づく制御は所定
時間毎に実行されるものである。
【0025】ステップS1〜S6、S8及びS10はT
CSコントローラ1で行われる制御を示し、ステップS
7、S9はTCSコントローラ1の指令に応じてCVT
コントローラ3で行われる制御を示す。
【0026】ステップS1では、TCSコントローラ1
が各車輪速センサ12FR〜12RLの出力を読み込ん
で、各車輪の速度VWFR、VWFL、VWRR、VWRLを求め
る。
【0027】そして、ステップS2では、従動輪の平均
速度Vwfを、左右前輪FR、FLの車輪速VWFR、V
WFLの平均値より求め、ステップS3では、同様にして
駆動輪の平均速度Vwrを左右後輪RR、RLの車輪速
WRR、VWRLから求める。
【0028】次に、ステップS4では、駆動輪の空転を
検出するとともに、駆動力制御の目標値となる駆動輪速
の目標値Vwsを、現在の車速を代表する従動輪平均速
Vwfに所定値αを加算して求める。
【0029】Vws=Vwf+α ここで、目標駆動輪速Vwsの設定は、例えば、従動輪
平均速Vwfに所定値α(例えば、2〜5Km/h)を加算
した値となる。
【0030】ステップS5では、駆動輪平均速Vwrが
目標駆動輪速Vwsを超えたか否かを判定することで駆
動輪の空転を検出し、駆動輪平均速Vwrが目標駆動輪
速Vwsを超えたときには、駆動輪が空転したと判定し
てステップS6の処理へ進む一方、駆動輪平均速Vwr
が目標駆動輪速Vws以下の場合には、通常走行中であ
ると判定してステップS9以降へ進む。
【0031】次に、駆動輪の空転が検出されたステップ
S6では、現在のスリップ状態が初期状態、すなわち、
図5に示したように、加速スリップ率Sが大きい状態で
あるか否かを判定し、初期スリップ状態であると判定さ
れた場合にはステップS7へ進む一方、そうでない場
合、すなわち、図5のスリップ収束状態にあれば、ステ
ップS8へ進む。
【0032】この初期スリップ状態では、TCSコント
ローラ1はエンジンコントローラ2へ燃料カット、点火
タイミングリタードを要求するとともに、制動力制御装
置20へ制動開始要求を送出する。
【0033】なお、駆動輪の加速スリップ率Sは、 S=Vwr/Vwf で表される。
【0034】そして、ステップS7では、初期スリップ
状態と判定されている間、CVTコントローラ3は車速
センサ5が検出した車速VSPにフィルタ処理を行っ
て、車速VSPの変化量に対するゲインを低減する。こ
のフィルタ処理は、例えば、一次遅れフィルタ処理など
によって実行され、フィルタ処理後の値VSP’を変速
制御に用いる車速VSP’として設定する。
【0035】一方、加速スリップ状態ではあるが、スリ
ップ収束状態にある場合では、ステップS8へ進んで、
変速制御に用いる車速VSP’に車速センサ5の検出値
である車速VSPを代入した後、ステップS10へ進
む。
【0036】ステップS10では、前記したように、T
CSコントローラ1がスリップ状態に応じてエンジンコ
ントローラ2又は制動力制御装置20へ駆動力制御信号
を送出して駆動力制御を行う。
【0037】なお、上記ステップS5で通常走行中であ
ると判定された場合には、駆動力制御を行わずに、ステ
ップS9へ進んで、変速制御に用いる車速VSP’に車
速センサ5の検出値である車速VSPを代入した後、ス
テップS11へ進む。
【0038】次に、ステップS11では、上記ステップ
S7〜S9のいずれかで設定された車速VSP’とスロ
ットル開度TVOに基づいて、目標変速比RTOを演算
した後、ステップS12で無段変速機6へ指令する。
【0039】上記ステップS1〜ステップS12の処理
を所定時間毎に行うことにより、駆動輪RR又はRLが
空転を開始して、初期スリップ状態になると、CVTコ
ントローラ3は、車速センサ5のが検出した車速VSP
に一次遅れなどのフィルタ処理を加えて、検出車速VS
Pに対するゲインを低減した値VSP’を変速制御に用
いるようにしたため、初期スリップ状態の間は、応答性
の高い駆動力制御に比して応答性の低い変速制御に用い
る車速VSP’の変動量が抑制されるため、前記従来例
のような変速比のハンチングに起因する車体前後加速度
の振動を抑制しながらも、確実に駆動輪の空転を抑制す
ることが可能となって、無段変速機6を備えた駆動力制
御装置の運転性及び安定性を大幅に向上させることが可
能となるのである。
【0040】そして、駆動輪RR、RLの空転状態が図
5に示したスリップ収束状態に入ると、車速VSP’=
車速VSPとなって、通常の変速制御を行うことができ
るのである。
【0041】なお、上記実施形態において、初期スリッ
プ状態が判定されている間は、ステップS7の車速フィ
ルタ処理を行うようにしたが、図示はしないが、初期ス
リップ状態が判定されたときから所定時間だけ、上記ス
テップS7を実行してもよい。
【0042】図3は第2の実施形態を示し、前記第1実
施形態のステップS7で行う車速VSPのフィルタ処理
に代わって、変速マップを切り換えるようにしたもの
で、その他の構成は前記第1実施形態と同様である。
【0043】図3のマップは、CVTコントローラ3に
予め設定されるもので、通常走行用に使用する「Norma
l」モードと、積雪路等に用いる「Snow」モードの変速
マップを示しており、「Snow」モードの変速マップは
「Normal」モードに対してHi側の目標変速比に設定さ
れ、かつ車速VSPの変化に対する目標変速比の変化が
小さく設定されている。
【0044】上記ステップS7において、初期スリップ
状態の間は変速マップを「Snow」モードへ切り換えるこ
とにより、車速VSPの変動量に対する目標変速比RT
Oの変動量を通常走行用の「Normal」モードに比して低
減することができ、前記第1実施形態と同様に、初期ス
リップ状態の間は、車速の変動量が抑制されるため目標
変速比RTOの変動量も抑制され、前記従来例のような
変速比のハンチングに起因する車体前後加速度の振動を
抑制しながらも、確実に駆動輪の空転を抑制することが
可能となり、駆動輪RR、RLの空転状態がスリップ収
束状態に入ると、変速マップは「Normal」モードへ復帰
して通常の変速制御を行うことができるのである。
【0045】図4は第3の実施形態を示し、前記第1実
施形態のステップS6で行う初期スリップ状態の判定
を、加速スリップ率Sと加速スリップ率変化量Sdtの
マップより行うようにしたもので、その他の構成は前記
第1実施形態と同様である。
【0046】図4のマップにおいて、加速スリップ率S
は前記第1実施形態と同様に、駆動輪平均速Vwrと従
動輪平均速Vwfの比であり、加速スリップ率変化量S
dtは加速スリップ率Sの微分値である。
【0047】ステップS6において、上記加速スリップ
率S及び加速スリップ率変化量Sdtを演算し、図4に
示すように、加速スリップ率Sが所定値S1以上、かつ
加速スリップ率変化量Sdtが所定値Sdt1以上の領
域にあれば、初期スリップ状態であると判定することが
でき、初期スリップ状態の判定、すなわち、変速制御の
ハンチングが生じやすい期間を正確に判定することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す駆動力制御装置の概
略図。
【図2】同じくTCSコントローラ及びCVTコントロ
ーラで行われる制御の一例を示すフローチャート。
【図3】第2の実施形態を示し、スロットル開度TVO
をパラメータとする車速に応じた変速比のマップであ
る。
【図4】第3の実施形態を示し、初期スリップ状態を判
定するマップを示し、加速スリップ率Sと加速スリップ
率変化量Sdtの関係を示すマップである。
【図5】従来例を示し、駆動輪が空転したときの各車輪
速と変速比の関係を示すグラフで、図中実線はスリップ
状態の場合を、図中波線は駆動輪のグリップ状態を示
す。
【図6】同じく、加速スリップ状態の変速比変動の様子
を示し、車速VSPと入力軸回転数の関係を示す。
【符号の説明】
1 TCSコントローラ 2 エンジンコントローラ 3 CVTコントローラ 4 エンジン 5 車速センサ 6 無段変速機 11 スロットル開度センサ 12FR、12FL、12RR、12RL 車輪速セン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // F16H 59:44 63:06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無段変速機を介してエンジンに連結され
    た駆動輪と、 車両の運転状態に応じて前記無段変速機の変速比を設定
    する変速制御手段と、 前記駆動輪の路面に対するスリップが所定値を超えたと
    きに駆動輪の空転を判定する駆動力制御開始判定手段
    と、 前記駆動力制御開始判定手段が駆動輪の空転を判定した
    ときに駆動輪の駆動力を低減する駆動力抑制手段とを備
    えた車両用駆動力制御装置において、 前記変速制御手段は、 車速を検出する車速検出手段と、 少なくとも車速に応じて変速比を設定する変速比設定手
    段と、 前記駆動力制御開始判定手段が駆動輪の空転を判定して
    から所定期間内であるかを判定する初期スリップ判定手
    段と、 前記所定期間内である場合には、検出車速の変動量に対
    する変速比の変動量を低減する車速ゲイン低減手段とを
    備えたことを特徴とする車両用駆動力制御装置。
  2. 【請求項2】 前記車速ゲイン低減手段は、前記検出車
    速の一次遅れの値を演算するとともに前記変速比設定手
    段へ出力するフィルタを有することを特徴とする請求項
    1に記載の車両用駆動力制御装置。
  3. 【請求項3】 前記車速ゲイン低減手段は、通常走行用
    の第1の変速マップと、前記第1変速マップよりもHi
    側の変速比で、かつ変速比変化量の小さい第2の変速マ
    ップを備えて、前記所定期間内である場合には第2の変
    速マップへ切り換えることを特徴とする請求項1に記載
    の車両用駆動力制御装置。
  4. 【請求項4】 前記初期スリップ判定手段は、駆動輪の
    加速スリップ率が所定値以上、かつ、駆動輪の加速スリ
    ップ率変化量が所定値以上のときに、前記所定期間内で
    あると判定することを特徴とする請求項1に記載の車両
    用駆動力制御装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動力抑制手段は、 エンジンの出力を低減するエンジン出力低減手段と、 駆動輪の制動装置を作動させる駆動輪制動手段とを備
    え、 前記初期スリップ判定手段は、前記エンジン出力低減手
    段または駆動輪制動手段が作動している間を、前記所定
    期間内であると判定することを特徴とする請求項1に記
    載の車両用駆動力制御装置。
JP11109397A 1997-04-28 1997-04-28 車両用駆動力制御装置 Expired - Lifetime JP3575223B2 (ja)

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EP98107737A EP0875414B1 (en) 1997-04-28 1998-04-28 Vehicle drive force control device
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