JPH10293914A - 磁気記録媒体,磁気記録方法及びその実施に使用する装置 - Google Patents

磁気記録媒体,磁気記録方法及びその実施に使用する装置

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JPH10293914A
JPH10293914A JP10350297A JP10350297A JPH10293914A JP H10293914 A JPH10293914 A JP H10293914A JP 10350297 A JP10350297 A JP 10350297A JP 10350297 A JP10350297 A JP 10350297A JP H10293914 A JPH10293914 A JP H10293914A
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magnetic
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recording medium
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JP10350297A
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Inventor
Yasuyuki Ozawa
靖之 小沢
Takayuki Kawabe
享之 河辺
Eiji Yabuki
英司 矢吹
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気記録媒体に、情報の記録再生に用いられ
る補助データを短時間で容易に記録する。 【解決手段】 磁気ディスク1の基板表面には、ディス
ク中央を中心に螺旋状又は同心円状に溝2が形成されて
おり、各溝2間にはデータが磁気記録されるトラック3
が形成されている。溝2はトラックエラー信号Tを検出
するために設けられ、内周側壁及び外周側壁は蛇行して
波形状に形成されており、外周側壁と内周側壁とで夫々
異なる周波数f1,f2を有している。トラックの再生
信号から周波数f1,f2の周波数成分を夫々抽出して
差分値を検出し、トラックエラー信号Tを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報の記録再生に
用いられる補助データが予め記録された磁気記録媒体、
該磁気記録媒体に記録された補助データを再生する磁気
再生装置、及び補助データの再生信号に基づいて他の補
助データを記録する磁気再生記録装置及び磁気記録方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスクには補助データが予め書き
込まれている。補助データとは、磁気ヘッドのトラック
上の位置決めのためのトラックエラー信号のようなサー
ボデータ、情報の記録位置を管理するためのアドレスデ
ータ、アドレス読出しのためのPLLロックデータ等の
ように、磁気ディスク装置を用いて磁気ディスクに情報
を記録再生する際に必要な情報である。このような補助
データを磁気ディスクに予め書込む装置をサーボライタ
と呼ぶ。図7は、従来のサーボライタの構成図である。
【0003】図に示すように、12は磁気ディスク装置
であり、磁気ディスクDが装着されている。磁気ディス
クDの上方には磁気的記録を行なう磁気ヘッド9が配さ
れており、磁気ヘッド9の磁気ディスクD上の位置を決
定するための外部位置決め機構15及びレーザ測長器1
6が磁気ヘッドの近傍に配されている。外部位置決め機
構15はガイドピン17を磁気ヘッドに向けて突出させ
ており、位置決め制御回路18が外部コントローラ19
及びレーザ測長器16から指示を受け、ガイドピン17
の位置を制御しつつ磁気ヘッド9に押し当てる。このよ
うに位置決めされた磁気ヘッド9が、補助データ作成回
路14から与えられた補助データを記録する。また、磁
気ディスクDの上方にはリファレンスヘッド13が配さ
れており、一時的に記録された補助データを再生してリ
ファレンスクロック信号Rを生成し、その他の補助デー
タを記録する際の書込みタイミングに用いるようになっ
ている。
【0004】このような従来のサーボライタでは、磁気
ディスクに補助データを書き込むのに長時間が必要であ
ること、サーボライタが高価な装置であるうえに、図7
に示した環境全体をクリーンルーム環境としなければな
らない等の問題があった。特に近年、磁気ディスク装置
は大量生産,短製品寿命の傾向が著しく、製造メーカは
多数のサーボライタを製造設備として保有しなければな
らず、深刻な問題となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらの問題を解決す
るために、光ディスクの技術を応用した磁気ディスクが
提案されている(NIKKEI ELECTRONICS 1993.7.19(No.5
86))。この磁気ディスクは、ディスク表面に凹凸を形
成することにより補助データを物理的に記録している。
補助データのフォーマットは磁気記録の場合と同様であ
る。図8は、従来の物理的な補助データを有する磁気デ
ィスクの構造を示す部分斜視図であり、図9はこの補助
データの記録方法を説明する図である。図8に示すよう
に、磁気ディスクは基板31上に磁性膜32を被覆して
あり、基板31は螺旋状又は同心円状に溝が形成され、
径方向に拡がる部分領域にピットで補助データ36が記
録されている。溝はトラック間の磁界漏れによるサイド
フリジングを防止するために形成されており、再生信号
のS/Nを向上させる。磁気ヘッド33は、書込み用の
電磁コイル34と読取り用のMR(磁気抵抗効果)素子
35とを備え、トラック上を移動して磁気記録又は磁気
再生を行なう。
【0006】ピットによる凹凸を磁気ヘッド33によっ
て読出す方法は、まず図9(a)に示すように、ピット
が形成された領域で磁気ヘッド33を径方向に移動せし
め、強い磁界を印加して凹凸領域を同一方向に磁化す
る。次に、図9(b)に示すように、同じ領域で磁気ヘ
ッド33を同方向に移動せしめ、逆方向の弱い磁界を印
加することにより、凸領域のみの磁化が反転される。こ
のように、凹凸夫々の領域で逆方向に磁化されるので、
磁気再生によりピットで記録された補助データを読出す
ことができる。
【0007】このような磁気ディスクの基板31を製造
する際には、まず、プリグルーブライタ装置を用い、レ
ーザ光の照射によりピットが形成されたガラス原板を作
成する。このガラス原板を元にして金型を作成し、射出
成形により基板にピットを転写する。作成された金型か
らは数千枚の射出成形品が短時間で製造され、低コスト
化が図られる。
【0008】しかしながら、上述したタイプの磁気ディ
スクでは、補助データを形成するピットが光スポットで
形成されるために、補助データの記録に円周方向に大き
な領域が必要となる。このために、相対的にユーザ用の
データ記録領域が狭くなるという問題があった。
【0009】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、溝の両側壁を夫々異なる周波数を有する波形
状に形成することにより補助データを得ることができ、
また、一方の側壁に異なる周波数を用いて周波数変調し
た波形状で第2の補助データを記録することにより、補
助データの記録領域を縮小できる磁気記録媒体を提供す
ることを目的とする。また、トラックの再生信号から補
助データであるトラックエラー情報及びクロック信号を
得ることにより、記録すべき他の補助データを磁気記録
媒体に短時間で容易に記録することができる磁気再生装
置及び磁気再生記録装置並びに磁気記録方法を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る磁気記録
方法は、情報の記録再生に用いられる補助データを磁気
記録媒体に記録する磁気記録方法において、前記補助デ
ータのうち、少なくとも、磁気ヘッドの位置を追随する
ためのトラックエラー情報と、情報の記録タイミングを
とるためのクロック信号とが、媒体表面の物理的形状変
化によって予め記録されている磁気記録媒体を準備する
過程と、前記磁気記録媒体から前記トラックエラー情報
及び前記クロック信号を検出する過程と、検出されたト
ラックエラー信号及びクロック信号を用いて他の補助デ
ータを前記磁気記録媒体に記録する過程とを有すること
を特徴とする。
【0011】第1発明にあっては、媒体表面の物理的変
化によって予め記録されたトラックエラー信号及びクロ
ック信号を用いて磁気記録媒体に他の補助データを磁気
的に記録するので、簡単な構成の装置にて短時間で補助
データの記録を行なうことができる。また、磁気的記録
は媒体表面の物理的変化による記録よりも円周方向の記
録密度が高いので、他の情報データの記録領域を小さく
できる。
【0012】第2発明に係る磁気記録媒体は、情報の記
録再生に用いられる補助データが記録されており、前記
情報を記録すべきトラックの両側に磁界漏れ防止用の溝
が形成されている磁気記録媒体において、前記溝は両側
壁を第1及び第2の周波数を夫々有する異なる波形状に
形成してあり、前記トラックの再生により前記補助デー
タを得るべくなしてあることを特徴とする。
【0013】第2発明にあっては、例えば磁気ヘッドを
トラック上で正確に位置決めするためのトラックエラー
信号のような補助データを、トラックとその両側の溝と
を磁気再生した再生信号から得る。溝が形成された磁気
記録媒体は金型作成によって大量数を短時間にて製造で
きるので、補助データが再生可能な磁気記録媒体が時間
的,コスト的に効率良く製造される。
【0014】第3発明に係る磁気記録媒体は、情報の記
録再生に用いられる補助データが記録されており、前記
情報を記録すべきトラックの両側に磁界漏れ防止用の溝
が形成されている磁気記録媒体において、前記溝は両側
壁の夫々を異なる波形状に形成してあり、一方の側壁の
波形状は第1の周波数を有し、他方の側壁の波形状は周
波数変調記録により第2の補助データを表す第2及び第
3の周波数を有し、前記トラックの再生により、前記溝
の両側壁から前記補助データを得、前記他方の側壁から
前記第2の補助データを得るべくなしてあることを特徴
とする。
【0015】第3発明にあっては、溝の片方の側壁を、
データの1,0に対応せしめて異なる第2及び第3の周
波数で周波数変調した波形状に形成して、例えばトラッ
クナンバ,セクタナンバのようなアドレスデータを記録
している。アドレスデータ等の第2の補助データを溝の
形状により記録できるので、補助データの記録領域が縮
小され、他の情報の記録領域が広くなる。
【0016】第4発明の磁気再生記録装置は、磁気ヘッ
ドの位置を追随するための補助データであるトラックエ
ラー情報と、情報の記録タイミングをとるための補助デ
ータであるクロック信号とが媒体表面の物理的形状変化
によって記録された磁気記録媒体に、情報の記録再生に
用いられる他の補助データを記録する磁気再生記録装置
であって、前記磁気記録媒体に走査せしめた磁気ヘッド
により得られた再生信号が入力されて前記トラックエラ
ー情報及び前記クロック信号を読出す回路と、読出され
たトラックエラー情報が入力されて前記磁気ヘッドの位
置を決定する回路と、読出されたクロック信号が入力さ
れ、前記他の補助データを記録するための信号を前記磁
気ヘッドに与える回路とを備えることを特徴とする。
【0017】第4発明にあっては、予め記録されたトラ
ックエラー信号及びクロック信号を用いて他の補助デー
タを磁気記録媒体に記録するので、位置合わせのための
複雑な機構を有することなく、簡単な構成で補助データ
の記録を行なうことができる。
【0018】第5発明に係る磁気再生装置は、第2発明
の磁気記録媒体のトラックに沿って磁気ヘッドを走査せ
しめることにより、前記補助データを再生する磁気再生
装置であって、前記磁気ヘッドにより得られた再生信号
から前記第1の周波数を抽出する第1の抽出回路と、前
記再生信号から前記第2の周波数を抽出する第2の抽出
回路と、前記第1及び第2の抽出回路の出力が与えら
れ、夫々の振幅を検出する第1及び第2の振幅検出回路
と、該第1及び第2の振幅検出回路の出力が与えられ、
その差分を前記補助データとして出力する差動回路とを
備えることを特徴とする。
【0019】第5発明にあっては、磁気ヘッドにより得
られた再生信号から第1及び第2の周波数の周波数成分
を抽出し、夫々の振幅レベルの差を検出することによ
り、磁気ヘッドをトラック上で正確に位置決めするため
のトラックエラー信号が得られる。これにより、簡単な
構成の装置にて、短時間で補助データを再生できる。
【0020】第6発明に係る磁気再生装置は、第5発明
において、前記第1の振幅検出回路の出力が与えられ、
他の補助データを記録するためのクロック信号を出力す
る回路をさらに備えることを特徴とする。
【0021】第6発明にあっては、再生信号から抽出さ
れた溝の一方の側壁から得られた振幅レベルを、例えば
PLL(phase looked loop )回路に入力することによ
り、磁気記録媒体に他の補助データを記録する際に基準
となるクロック信号を生成できる。
【0022】第7発明に係る磁気再生装置は、第3発明
の磁気記録媒体のトラックに沿って磁気ヘッドを走査せ
しめることにより、前記補助データを再生する磁気再生
装置であって、 磁気ヘッドにより得られた再生信号か
ら前記第1の周波数を抽出する第1の抽出回路と、前記
再生信号から前記第2及び第3の周波数を抽出する第3
の抽出回路と、前記第1及び第3の抽出回路からの出力
が与えられて振幅を検出する第1及び第3の振幅検出回
路と、該第1及び第3の振幅検出回路の出力が与えら
れ、その差分を前記補助データとして出力する差動回路
と、前記第3の振幅検出回路の出力が与えられ、前記第
2の補助データを周波数復調する回路とを備えることを
特徴とする。
【0023】第7発明にあっては、トラックエラー信号
に加えて、溝の側壁の波形状により周波数変調記録され
た第2の補助データ、例えばトラックナンバ,セクタナ
ンバ等のようなアドレスデータが再生される。これによ
り、簡単な構成の装置にて、短時間で補助データを再生
できる。
【0024】第8発明に係る磁気再生装置は、第7発明
において、前記第1の振幅検出回路の出力が与えられ、
第3の補助データを記録するためのクロック信号を出力
する回路をさらに備えることを特徴とする。
【0025】第8発明にあっては、再生信号から抽出さ
れた一方の側壁から得られた振幅レベルを、例えばPL
L回路に入力することにより、磁気記録媒体に他の補助
データを記録する際に基準となるクロック信号を生成で
きる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態を
示す図面に基づき具体的に説明する。図1は、本発明の
磁気ディスクの構造を斜視図と共に示す部分拡大図であ
り、ディスク表面の部分拡大図と共に示している。図中
1は磁気ディスクであり、基板の表面に磁性膜が被覆さ
れている。本実施の形態では、基板に垂直な方向に磁化
容易軸を有する垂直磁化膜を磁性膜に用いているが、基
板と平行な方向、即ち面内磁化膜を用いても良い。磁気
ディスク1の基板表面には、ディスク中央を中心に螺旋
状又は同心円状に溝2が形成されており、各溝2間には
データが磁気記録されるトラック3が形成されている。
溝2は、隣合うトラックへの磁界漏れを防止するため
に、またウォブルデータとなるトラックエラー信号Tを
検出するために設けられている。溝2の内周側壁及び外
周側壁は蛇行(ウォブリング)して波形状に形成されて
おり、外周側壁と内周側壁とで夫々異なる周波数f1,
f2を有している。f1及びf2は、トラックに記録さ
れるデータの記録周波数よりも十分低い値であり、f1
/f2は1/10以下で設定される。
【0027】このような磁気ディスク1を製造する際に
は、光ディスク媒体の原盤作成に使われるプリグルーブ
ライタを用い、レジストを塗布したガラス原板に2本の
レーザビームを照射する。一方のレーザビームは周波数
f1で蛇行する波形状の外周側壁を形成し、他方のレー
ザビームは周波数f2を有する波形状の内周側壁を形成
して溝2を削設する。溝2が形成されたガラス原板を用
いて金型を作成し、射出成形により基板が製造される。
基板表面に磁性膜を被覆して磁気ディスク1が作成され
る。このように、トラックエラー信号の検出用の溝2を
有する基板は金型を用いて製造されるので、短時間に多
枚数の補助データを有する磁気ディスク1を製造するこ
とができる。
【0028】図2は、上述した磁気ディスク1のトラッ
クエラー信号を再生し、他の補助データを記録する装置
の構成を示すブロック図である。図中10は磁気ディス
ク装置であり、磁気ディスク1を周方向に回転可能に装
着してある。磁気ディスク1の上方には磁気ヘッド11
がディスク径方向に移動可能に配されており、磁気ヘッ
ド11はデータ書込み用の電磁コイルと読取り用のMR
素子とを備えている。磁気ヘッド11により読出された
磁気再生信号は、後述するウォブルデータ再生回路20
に入力され、磁気情報信号I,リファレンスクロック信
号R及びトラックエラー信号Tが出力される。
【0029】ウォブルデータ再生回路20から出力され
たリファレンスクロック信号Rは書込みデータ作成回路
30に入力される。書込みデータ作成回路30には外部
コントローラ50から記録すべき補助データ、即ちトラ
ックエラー信号の他の補助データが入力されており、書
込みデータ作成回路30は入力されたリファレンスクロ
ック信号Rに基づいて、磁気ヘッド11に他の補助デー
タ、例えばトラックナンバ,セクタナンバ等を磁気ディ
スク1に書込むための信号を出力する。一方、トラック
エラー信号Tは、位置決め用サーボ回路40に入力され
る。位置決め用サーボ回路40には外部コントローラ5
0から、他の補助データを書込むべき位置の情報が入力
されており、位置決め用サーボ回路40は入力されたト
ラックエラー信号Tに基づいて磁気ヘッド11を移動せ
しめるための信号を出力するようになっている。
【0030】図3はウォブルデータ再生回路20の構成
を示すブロック図である。磁気ヘッド11が指示された
トラック上に配され、MR素子により読取られた磁気再
生信号がハイパスフィルタ21,第2のバンドパスフィ
ルタ22及び第1のバンドパスフィルタ24へ入力され
る。ハイパスフィルタ21では磁気再生信号から周波数
f1,f2の信号が除去され、既にトラックに情報が記
録されている場合にこの情報に対応する磁気情報信号I
が出力される。また第1のバンドパスフィルタ24では
磁気再生信号から周波数f1の周波数成分が抽出され、
第1の振幅検出回路25で振幅レベルcが検出されて差
動回路26及びPLL(phase looked loop )回路27
に入力される。第2のバンドパスフィルタ22では磁気
再生信号から周波数f2の周波数成分が抽出され、第2
の振幅検出回路23で振幅レベルbが検出されて差動回
路26に入力される。
【0031】差動回路26では周波数f1の振幅レベル
cから周波数f2の振幅レベルbを差し引いた振幅レベ
ルaをトラックエラー信号Tとして出力する。図4はト
ラックエラー信号Tの検出原理を説明する図である。信
号波形を示した縦軸は振幅レベルであり、横軸は磁気デ
ィスク1の径方向の位置を示している。図に示すよう
に、磁気ヘッド11が備えるMR素子の位置がトラック
中心に一致している場合はf1及びf2の周波数成分の
振幅が同等であり、差分値は零である。MR素子の位置
がトラック幅の左右どちらかにずれた場合は、一方の周
波数成分が増加して他方の周波数成分が減少する。従っ
て、振幅レベルb及び振幅レベルcの差分値を求めるこ
とにより、磁気ヘッド11の位置ずれを検出するトラッ
クエラー信号Tが得られる。
【0032】また、周波数f1の振幅レベルcが入力さ
れたPLL回路27では、周波数f1の信号を二値化
し、その周波数を定数倍することによりリファレンスク
ロック信号Rを生成する。なお、リファレンスクロック
信号Rは周波数f2の信号を同様に処理しても得ること
ができる。このようにして得られたトラックエラー信号
T及びリファレンスクロック信号Rに基づいて他の補助
データを所定のトラックに書込むことができる。
【0033】以上の如き構成の磁気ディスクにあって
は、トラックエラー信号を検出するための溝が形成され
た磁気ディスクを短時間で低コストで製造することがで
きる。また、上述した磁気再生記録装置は、トラックエ
ラー信号及びリファレンスクロック信号を再生しつつ他
の補助データを容易に短時間で記録することができ、ま
た従来のような高価なサーボライタ,クリーンルーム環
境等が不要であるため、低コスト化が図られる。
【0034】なお、トラックエラー信号を再生しつつ書
き込むトラックナンバ,セクタナンバ等の補助データ
は、上述したように通常のデータを入出力するインター
フェイス(SCSI,IDE等)を介して外部コントロ
ーラ50から与えられても良いし、また磁気再生記録装
置が備えるROM内に記憶させてあっても良い。
【0035】また、上述した磁気再生記録装置は、全て
の補助データの記録が完了した後に、外部コントローラ
50からテスト信号を入力することにより、シーク性
能,媒体欠陥等をチェックする動作試験を実行すること
ができる。従って、同一の装置を用いて補助データの記
録工程に連続して動作試験を行なうことができるので、
補助データを有する磁気記録媒体の製造及び動作試験が
短時間で可能となる。
【0036】上述した磁気記録媒体は、ウォブルデータ
としてトラックエラー信号Tを記録した場合を説明して
いるが、例えばアドレスデータのような他の補助データ
をトラックエラー信号Tと共にウォブルデータとして記
録することもできる。図5は、本発明の他の実施の形態
の磁気ディスクの溝形状を示す図である。図に示すよう
に、磁気ディスク110に形成された溝210は、内周
側壁及び外周側壁が蛇行して波形状に形成されており、
外周側壁と内周側壁とで夫々異なる周波数f1,f21
0を有している。周波数f210は、サーボ情報である
アドレスデータを、周波数f2とこれに近接した周波数
f2aとの2種類の周波数を0,1に対応させてFM
(frequency modulation)記録したものである。
【0037】このような磁気ディスク110は、溝の内
周側壁の形状が異なる他は図1で示した磁気ディスクと
同様であり、対応する部分に対応する符号を付してその
説明を省略する。また、磁気ディスク110は上述した
方法と同手順で製造され、基板が金型を用いて製造され
るので、短時間に多数の磁気ディスク110が製造でき
る。
【0038】磁気ディスク110は、前述した図2に示
す磁気再生記録装置により補助データの書込みが行なわ
れる。図6は、磁気再生記録装置が備えるウォブルデー
タ再生回路の構成を示すブロック図である。磁気ヘッド
11が指示されたトラック上に配され、MR素子により
読取られた磁気再生信号がハイパスフィルタ21,第3
のバンドパスフィルタ22a及び第1のバンドパスフィ
ルタ24へ入力される。ハイパスフィルタ21では磁気
再生信号から周波数f1,f2,f2aの信号が除去さ
れ、既にトラックに情報が記録されている場合にはこの
情報を再生した磁気情報信号Iが出力される。
【0039】また第3のバンドパスフィルタ22aでは
磁気再生信号から周波数f2,f2aの周波数成分が抽
出され、第3の振幅検出回路23aで振幅レベルが検出
されて差動回路26及びFM復調回路28に入力され
る。FM復調回路28では、周波数f2,f2aの振幅
レベルが入力されてFM復調処理がなされ、アドレスデ
ータAが出力される。一方、第1のバンドパスフィルタ
24では磁気再生信号から周波数f1の周波数成分が抽
出され、第1の振幅検出回路25で振幅レベルが検出さ
れて差動回路26及びPLL回路27に入力される。差
動回路26は周波数f1の振幅レベルから周波数f2,
f2aの振幅レベルを差し引いた振幅レベルをトラック
エラー信号Tとして出力する。
【0040】また、周波数f1の振幅レベルが入力され
たPLL回路27では、周波数f1の信号を二値化し、
その周波数を定数倍することによりリファレンスクロッ
ク信号Rを生成する。このようにしてトラックエラー信
号T,リファレンスクロック信号R及びトラックナン
バ,セクタナンバのようなアドレスデータを短時間で容
易に得ることができ、図2に示した書込みデータ作成回
路30及び位置決め用サーボ回路40により、前述と同
様に他の補助データを書き込むことができる。
【0041】以上の如き構成の磁気ディスク110にあ
っては、アドレスデータ及びトラックエラー信号等の補
助データを再生できる溝が形成された磁気ディスクを短
時間で低コストで製造することができる。また、アドレ
スデータがウォブルデータとして記録されているので、
補助データを記録する領域を縮小することができ、他の
情報のための記録領域が広くなる。さらに、上述した磁
気再生記録装置は、トラックエラー信号,リファレンス
クロック信号及びアドレスデータを再生しつつ他の補助
データを容易に短時間で記録することができ、サーボラ
イタ,クリーンルーム等が不要のために低コスト化が図
られる。
【0042】また、磁気ディスクは、通常、ディスク径
方向の外側のエリアほど高い周波数で情報を記録するこ
とにより記録容量の向上が図られている。このため、従
来の磁気ディスクでは、トラックナンバ,セクタナンバ
のようなアドレスデータもエリアによって異なる周波数
で記録されており、シークエラー等により磁気ヘッドが
存在するエリアが判別できなくなった際に補助データが
再生不可能になる。本実施の形態の磁気ディスクでは、
このようなシークエラーが発生した場合でも、トラック
ナンバ,セクタナンバがウォブルデータとしてFM変調
記録されているので、上述したようなアドレスデータの
再生により他の補助データの再生が可能となる。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明においては、一部
の補助データを予め記録した磁気記録媒体から前記補助
データを読出し、これを用いて他の補助データを記録す
るので、例えばサーボライタのような複雑な機構を必要
とせず、簡単な構成の装置で他の補助データを記録する
ことができる。
【0044】また、本発明においては、磁気記録媒体の
溝の両側面を異なる周波数の波形状に形成しているの
で、一部の補助データが予め記録された磁気記録媒体を
短時間で容易に大量製造できる。また、トラックに沿っ
た磁気再生により溝の両側壁の周波数成分を検出した結
果、トラックエラー信号及びクロック信号が再生でき、
さらに2種類の周波数を用いて波形状に形成された片側
の側壁から、アドレスデータのような補助データが再生
できる。これらの一部の補助データを用いることによ
り、簡単な構成の装置を用いて短時間で容易に他の補助
データを磁気記録媒体に記録することができる等、本発
明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気ディスクの構造を示す部分拡大図
である。
【図2】本発明の磁気再生記録装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】ウォブルデータ再生回路の構成を示すブロック
図である。
【図4】トラックエラー信号の検出原理を説明する図で
ある。
【図5】本発明の他の磁気ディスクの溝形状を示す図で
ある。
【図6】ウォブルデータ再生回路の他の構成を示すブロ
ック図である。
【図7】従来のサーボライタの構成図である。
【図8】従来の物理的補助データを有する磁気ディスク
の構造を示す部分斜視図である。
【図9】従来の物理的補助データの記録方法を説明する
図である。
【符号の説明】
1,110 磁気ディスク 2,210 溝 3 トラック 10 磁気ディスク装置 11 磁気ヘッド 20 ウォブルデータ再生回路 21 ハイパスフィルタ 22 第2のバンドパスフィルタ 23 第2の振幅検出回路 22a 第3のバンドパスフィルタ 23a 第3の振幅検出回路 24 第1のバンドパスフィルタ 25 第1の振幅検出回路 26 差動回路 27 PLL回路 28 FM復調回路 30 書込みデータ作成回路 40 位置決め用サーボ回路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報の記録再生に用いられる補助データ
    を磁気記録媒体に記録する磁気記録方法において、 前記補助データのうち、少なくとも、磁気ヘッドの位置
    を追随するためのトラックエラー情報と、情報の記録タ
    イミングをとるためのクロック信号とが、媒体表面の物
    理的形状変化によって予め記録されている磁気記録媒体
    を準備する過程と、前記磁気記録媒体から前記トラック
    エラー情報及び前記クロック信号を検出する過程と、検
    出されたトラックエラー信号及びクロック信号を用いて
    他の補助データを前記磁気記録媒体に記録する過程とを
    有することを特徴とする磁気記録方法。
  2. 【請求項2】 情報の記録再生に用いられる補助データ
    が記録されており、前記情報を記録すべきトラックの両
    側に磁界漏れ防止用の溝が形成されている磁気記録媒体
    において、 前記溝は両側壁を第1及び第2の周波数を夫々有する異
    なる波形状に形成してあり、前記トラックの再生により
    前記補助データを得るべくなしてあることを特徴とする
    磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 情報の記録再生に用いられる補助データ
    が記録されており、前記情報を記録すべきトラックの両
    側に磁界漏れ防止用の溝が形成されている磁気記録媒体
    において、 前記溝は両側壁の夫々を異なる波形状に形成してあり、
    一方の側壁の波形状は第1の周波数を有し、他方の側壁
    の波形状は周波数変調記録により第2の補助データを表
    す第2及び第3の周波数を有し、前記トラックの再生に
    より、前記溝の両側壁から前記補助データを得、前記他
    方の側壁から前記第2の補助データを得るべくなしてあ
    ることを特徴とする磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 磁気ヘッドの位置を追随するための補助
    データであるトラックエラー情報と、情報の記録タイミ
    ングをとるための補助データであるクロック信号とが媒
    体表面の物理的形状変化によって記録された磁気記録媒
    体に、情報の記録再生に用いられる他の補助データを記
    録する磁気再生記録装置であって、 前記磁気記録媒体に走査せしめた磁気ヘッドにより得ら
    れた再生信号が入力されて前記トラックエラー情報及び
    前記クロック信号を読出す回路と、読出されたトラック
    エラー情報が入力されて前記磁気ヘッドの位置を決定す
    る回路と、読出されたクロック信号が入力され、前記他
    の補助データを記録するための信号を前記磁気ヘッドに
    与える回路とを備えることを特徴とする磁気再生記録装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の磁気記録媒体のトラック
    に沿って磁気ヘッドを走査せしめることにより、前記補
    助データを再生する磁気再生装置であって、 前記磁気ヘッドにより得られた再生信号から前記第1の
    周波数を抽出する第1の抽出回路と、前記再生信号から
    前記第2の周波数を抽出する第2の抽出回路と、前記第
    1及び第2の抽出回路の出力が与えられ、夫々の振幅を
    検出する第1及び第2の振幅検出回路と、該第1及び第
    2の振幅検出回路の出力が与えられ、その差分を前記補
    助データとして出力する差動回路とを備えることを特徴
    とする磁気再生装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の振幅検出回路の出力が与えら
    れ、他の補助データを記録するためのクロック信号を出
    力する回路をさらに備える請求項5記載の磁気再生装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項3記載の磁気記録媒体のトラック
    に沿って磁気ヘッドを走査せしめることにより、前記補
    助データを再生する磁気再生装置であって、 磁気ヘッドにより得られた再生信号から前記第1の周波
    数を抽出する第1の抽出回路と、前記再生信号から前記
    第2及び第3の周波数を抽出する第3の抽出回路と、前
    記第1及び第3の抽出回路からの出力が与えられて振幅
    を検出する第1及び第3の振幅検出回路と、該第1及び
    第3の振幅検出回路の出力が与えられ、その差分を前記
    補助データとして出力する差動回路と、前記第3の振幅
    検出回路の出力が与えられ、前記第2の補助データを周
    波数復調する回路とを備えることを特徴とする磁気再生
    装置。
  8. 【請求項8】 前記第1の振幅検出回路の出力が与えら
    れ、第3の補助データを記録するためのクロック信号を
    出力する回路をさらに備える請求項7記載の磁気再生装
    置。
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