JPH10293522A - レリーフ画像複製用原版およびこれを用いたレリーフ画像の複製方法 - Google Patents

レリーフ画像複製用原版およびこれを用いたレリーフ画像の複製方法

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JPH10293522A
JPH10293522A JP9103324A JP10332497A JPH10293522A JP H10293522 A JPH10293522 A JP H10293522A JP 9103324 A JP9103324 A JP 9103324A JP 10332497 A JP10332497 A JP 10332497A JP H10293522 A JPH10293522 A JP H10293522A
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thermoplastic resin
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JP9103324A
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Yoshimi Inaba
喜己 稲葉
Akihiko Kobayashi
昭彦 小林
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複製しようとするレリーフ画像毎にホログラム
原版の作製過程を経る必要がなく、より簡単で効率的に
レリーフ画像を複製する。 【解決手段】支持体(11)上に形成された、表面に凹
凸状のレリーフパターン(13)を設けた光硬化性熱可
塑性樹脂組成物層(12)に所望の画像の階調に応じた
強度のレーザ光を照射することによりその強度に対応し
て光硬化度の異なる領域(12a、12b、12c)を
形成し、これを加熱することにより光硬化度の異なる領
域(12a、12b、12c)をその光硬化度に対応し
て熱変形させ、これに光を照射することにより熱変形パ
ターンを定着させることによってレリーフ画像複製用原
版(20)を作製する。この原版(20)から複製型を
作製し、これを用いて被画像形成材にレリーフ画像を複
製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レリーフ画像複製
用原版およびこれを用いたレリーフ画像の複製方法に係
り、特には、表面レリーフ型ホログラムの複製に好適な
レリーフ画像複製用原版およびこれを用いたレリーフ画
像の複製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ホログラムは、三次元立体像を再生する
ことから、その優れた意匠性が好まれ、書籍、雑誌等の
表紙、POP、ギフト、包装材の装飾等に利用されてい
る。またホログラムは、サブミクロンオーダーの情報を
記録していることと等価であるため、有価証券、クレジ
ットカード等の偽造防止にも利用されている。
【0003】従来、レリーフ型ホログラムを作成する場
合、スピンコート等の方法によりガラス板上にホトレジ
スト層を設け、このホトレジスト層の表面にレーザ干渉
縞露光を行った後、アルカリ現像等の湿式現像処理を行
ってグレーティングイメージ(回折格子画像)を形成
し、ホログラム原版を作製する方法が一般的に採用され
ている。特に文字等の2値画像であるグレーティングイ
メージを形成する場合には、さらにホログラム原版のホ
トレジスト層の表面に銀塩乾板等によって作成されたマ
スクを密着させた後、露光を行い、現像処理することが
行われている。
【0004】上記ホログラム画像原版から複製を行うた
めには、上記のように作製されたホログラム画像原版の
ホトレジスト層の表面から金属めっき等の手法を用いて
型取りし、得られた金型を被画像形成材に密着させ、加
圧・加熱して被画像形成材にレリーフを転写することが
行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上に述べたように、従
来のレリーフ型ホログラム原版の作製方法においては、
複製しようとする画像毎に、ホトレジストの塗布、レー
ザ干渉縞の露光、湿式現像等の長時間を要する一連の工
程と複雑な作業を要し、特に少量多品種のレリーフ画像
の複製に際しても、複製しようとするレリーフ画像毎に
ホトレジストの塗布から始まるホログラム原版の作製過
程を経る必要がある。
【0006】従って、本発明の課題は、複製しようとす
るレリーフ画像毎にホログラム原版の作製過程を経る必
要がなく、より簡単で効率的なレリーフ画像を複製し得
るレリーフ画像複製用原版およびこれを用いたレリーフ
画像の複製方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、支持体上に、表面に凹凸形状のレリーフ
パターンを設けた光硬化性で室温では固体状態にある熱
可塑性樹脂組成物層を形成し、前記熱可塑性樹脂組成物
層に所望の画像の階調に応じた強度のレーザ光を走査す
ることにより該レーザ光の強度に対応して硬化度の異な
る領域を形成し、前記硬化度の異なる領域が形成された
熱可塑性樹脂組成物層を一定の温度で加熱することによ
り前記硬化度の異なる領域をその硬化度に対応して熱変
形させ、前記熱変形した熱可塑性樹脂組成物層に光を照
射することにより熱変形パターンを定着させることによ
って製造されたレリーフ画像複製用原版を提供する。
【0008】さらに本発明は、上記本発明のレリーフ画
像複製用原版から複製型を作製し、この複製型を用いて
被画像形成材にエンボス加工を施すことによって画像を
複製することを特徴とするレリーフ画像の複製方法を提
供する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1(a)に示すように、まず、
支持体11上に、光硬化性で、室温(15℃〜35℃)
において固体状態にある熱可塑性樹脂組成物の層12を
形成する。
【0010】本発明において、室温で固体状態にある熱
可塑性で光硬化性の樹脂組成物としては、通常の熱可塑
性樹脂と少なくとも2官能以上を有する架橋性化合物と
の混合物に光重合開始剤を配合したものを用いることが
できる。通常の熱可塑性樹脂としては、アクリル樹脂、
スチレン−アクリル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リビニルブチラール樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、スチレン樹脂、塩化ビ
ニル樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂、熱
可塑性ポリウレタン樹脂等を使用することができる。ま
た、架橋性化合物の例を挙げると、各種アクリレートお
よびメタクリレート等である。光重合開始剤としては、
使用する波長のレーザ光を吸収し得るものであれば、特
に限定されるものではなが、以下説明する定着には紫外
光の全面照射を行うことが好ましいので、ベンゾイン、
ベンジルケタール、アセトフェノン等の誘導体に代表さ
れる自己開裂型化合物、さらにはベンゾフェノン、芳香
族ケトン、ミヒラーズケトン等の分子構造を有する種々
の水素引き抜き型の光重合開始剤を好ましく使用するこ
とができる。これら光重合開始剤は、種々の光増感剤と
併用することもできる。
【0011】架橋性化合物がそれ自体室温で固体状態で
あって熱可塑性を示すものであれば、通常の熱可塑性樹
脂を用いる必要はない。そのような架橋性化合物の例を
挙げると、種々のウレタンアクリレートおよびメタクリ
レート、分子内にビスフェノールA、ビスフェノールS
等の構造を有するエポキシアクリレートおよびメタクリ
レート、ポリブタジエンウレタンメタクリレート、ポリ
スチレンエチルメタクリレート等である。なお、本発明
において、水性紫外光硬化性樹脂を用いることもでき
る。
【0012】このような熱可塑性樹脂組成物層12は、
例えばスピンコート、ナイフコート、ロールコート、バ
ーコート等既知の塗布方法により支持体11上に形成す
ることができる。なお、熱可塑性樹脂層を支持体上に部
分的に形成しようとする場合には、スクリーン印刷、グ
ラビア印刷等の一般的な印刷技術を用いるか、転写技術
を用いることができる。
【0013】支持体11は、上記熱可塑性樹脂組成物と
の接着性が十分確保できるものであれば特に制限はな
い。例えば、金属、紙、高分子材料、ガラス、セラミッ
ク等の有機または無機材料によりこれを形成することが
できる。支持体11の形状も、プレート状、シート状あ
るいはフィルム状のいずれのものであってもよい。
【0014】ついで、図1(b)に示すように、熱可塑
性樹脂組成物層12の表面に凹凸状のレリーフパターン
13を形成する。より具体的には、レリーフパターン金
型14のレリーフ面を熱可塑性樹脂層12に密着させ、
加熱・加圧することによりレリーフパターン13を形成
する。レリーフパターン金型14は、加熱・加圧により
好ましくは均一凹凸状のレリーフパターンを熱可塑性樹
脂組成物層12の表面に付与(転写)し得るものであれ
ば特に制限はないが、特に表面レリーフ型ホログラムを
複製する場合には、常法に従い、ガラス板上にホトレジ
スト層を形成し、このホトレジスト層にレーザ干渉縞の
露光を行った後、アルカリ現像等によりグレーティング
パターンを形成し、このパターンから型取りすることに
より作製することができる。またガラス板に回折格子パ
ターン状に微細な溝を形成することによっても作製する
ことができる。
【0015】なお、本発明において、熱可塑性樹脂組成
物層12が室温で固体状態にあるとは、上に述べたよう
に加熱・加圧により付与されたレリーフパターンを室温
においてそのまま保持し得るという程度に固体状態にあ
ることを意味する。
【0016】上記の如く熱可塑性樹脂組成物層12の表
面に任意の凹凸状レリーフパターン13を形成した後、
この熱可塑性樹脂組成物層12に所望の画像の階調に応
じた強度のレーザ光(ビーム)15を走査により照射す
る。より具体的には、例えば、図1(c)に示すよう
に、熱可塑性樹脂組成物層12の中央領域12bにのみ
レーザビームを走査しつつ照射する。レーザ光源として
は、アルゴンイオンレーザやヘリウム−ネオンレーザ等
の気体レーザ、Nd:YAGレーザ等の固体レーザ、G
aAs等で構成される半導体レーザを用いることができ
る。これらレーザ光源からのレーザ光を各種レンズや空
間フィルター等の光学素子によりビーム状に成形したも
のを用いることができる。これらレーザビームにより画
像を描画するためには、レーザ光の強度変調を行うこと
が必要である。ただし、上記気体レーザと固体レーザは
電気光学効果や音響光学効果による光強度変調器を別に
必要とするが、半導体レーザは、駆動電流の変調により
レーザ光強度を変調できるので、光強度変調器を必要と
せず、装置構成が簡単になるという利点を有する。レー
ザの走査方法としては、多角形の回転ミラーを用いる方
法、共振型のガルバノミラーを用いる方法、通常のガル
バノミラーを用いる方法等レーザビーム自体を走査する
方法、あるいはレーザビーム自体は固定しておき、画像
形成材を載置したステージ(例えばXYステージ)を移
動させることによってレーザビームが樹脂組成物上で走
査されるようにする方法を採用することができ、これら
の方法の中から、必要な露光エネルギー量とレーザ光強
度で設定される走査速度範囲に適合するものを選択す
る。
【0017】こうしてレーザビームが照射された熱可塑
性樹脂組成物層12の領域12bは、光硬化するが、レ
ーザビームを照射しない領域12aおよび12cにおい
ては、熱可塑性樹脂組成物は光硬化しない。このよう
に、熱可塑性樹脂組成物層12には、レーザ光の強度に
応じて硬化度合いの異なる複数の領域12a、12bお
よび12cが形成される。これらは光硬化潜像領域とい
うことができる。
【0018】ついで、複数の光硬化潜像領域12a、1
2bおよび12cが形成された熱可塑性樹脂組成物層1
2を一定の温度で加熱することにより光硬化潜像領域1
2a、12bおよび12cをその硬化度に対応して熱変
形させる。層12は、硬化度が異なるが、元は熱可塑性
のものであるから、図1(d)に示すように、例えば硬
化していない領域12a、12cのレリーフパターンを
平坦化するに十分な加熱条件(温度、時間)で加熱処理
することにより、領域12a、12cの凹凸状レリーフ
パターンは消滅し、それらの表面16、17は平坦化
し、他方硬化度の最も高い領域12bは、光硬化により
熱可塑性を失い、この加熱処理によってはほとんど熱変
形せず、表面の凹凸レリーフパターン13はほぼそのま
ま保持される。かくして、光硬化潜像領域の潜像は、こ
の熱処理により可視化され、視認可能な状態となる。
【0019】しかる後、図1(e)に示すように、可視
化された熱変形領域を有する熱可塑性樹脂組成物層12
に全面露光18を行って、可視化像を定着させることに
よって、レリーフ画像複製用原版20が得られる。
【0020】以上の説明からも明らかなように、上記熱
変形を行う際の加熱条件(温度、時間)は、光の露光量
によって決定され得る。従って、所望の可視化像間のコ
ントラスト比に応じて、光硬化性熱可塑性樹脂組成物の
配合比、照射光の露光量を決め、それに応じて加熱条件
を設定するようにする。これは、簡単な予備実験により
行うことができる。
【0021】次に、上に述べたように作製されたレリー
フ画像複製用原版20を用いて、複製型を作製する。こ
の複製型を作製するためには、いわゆる金属めっき法を
採用することができる。より具体的には、図2(a)に
示すように、レリーフ画像複製用原版20の画像パター
ン面に、まず、アルミニウム、金、銀、これら金属を含
有す合金等の金属材料からなる薄膜21を真空蒸着、ス
パッタ、イオンプレーティング等の方法により形成す
る。金属薄膜21の厚さは、100オングストローム〜
10000オングストロームであることが好適である。
【0022】ついで、図2(b)に示すように、金属薄
膜21を電極として、常法によりニッケルめっき等の金
属めっき22を金属薄膜21上に形成する。次に、図2
(c)に示すように、金属めっき層22を金属薄膜21
とともに原版20から剥離する。
【0023】しかる後、図2(d)に示すように、金属
めっき層22から金属薄膜21を常法により除去するこ
とにより、複製型(22)を得る。いうまでもなく、複
製型は、樹脂によっても作製することができる。すなわ
ち、複製用原版のレリーフ面に熱可塑性樹脂からなるシ
ートもしくは板を密着させ、加熱・加圧することにより
シートもしくは板に複製用原版のレリーフパターンを転
写させるものである。
【0024】このように作製された複製型22に、図1
(e)に示すように、熱可塑性樹脂もしくは熱硬化性樹
脂からなるシートもしくはフィルム等の被画像形成材2
3を密着させ、加熱・加圧(エンボス成形)を行うこと
によって、被画像形成材23にレリーフパターン24が
複製される(図1(f))。
【0025】
【実施例】
実施例1 <レリーフパターン形成用金型の作製>厚さ3mmのガ
ラス板からなる支持体上に、スピンコート法によってホ
トレジスト(シップレー社製MICROPOSIT14
00)を約1.5μmの厚さに形成し、アルゴンレーザ
(波長457.9nm、強度50mJ/cm2 )を用い
た2光束干渉法によって、面積が9cm(正方形)で、
空間周波数が1300ライン/mmの干渉縞を約1分間
露光した。しかる後、アルカリ現像によりホトレジスト
表面にグレーティングパターンを作製し、レリーフ原版
を得た。ついで、レリーフ原版のホトレジスト表面全体
に真空蒸着法により厚さ約200オングストロームの金
薄膜を形成した後、これを電極としてその上に厚さ約2
50μmのニッケルめっきを施した。しかる後、常法に
よりレリーフ原版からニッケルめっき層を剥離するとと
もに、そのニッケルめっき層に付着した金薄膜およびホ
トレジストを除去し、レリーフパターン形成用金型を得
た。
【0026】<レリーフ画像複製用原版の作製>厚さ4
00μmのポリメチルメタクリレート(PMMA)シー
ト上に、飽和共重合ポリエステル樹脂(ユニチカ社製エ
リーテルUE−3201)2重量部、アクリル樹脂(三
菱レイヨン社製ダイヤナールBR−77)4.5重量
部、ペンタエリスリトールヘキサアクリレート3重量
部、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート
0.5重量部並びに光重合開始剤A(チバガイギー社製
CG1−784))0.7重量部および光重合開始剤B
(チバガイギー社製イルガキュアー651)0.4重量
部からなる光硬化性熱可塑性樹脂組成物を2−ブタノン
15重量部およびトルエン10重量部に溶かした溶液
を、乾燥後の樹脂組成物層の厚さが約5μmとなるよう
にワイヤーバーコーティングにより塗布した。乾燥は、
80℃で20分間行った。
【0027】上記樹脂組成物層の表面に、上記レリーフ
パターン形成用金型のレリーフパターン面を密着させ、
圧力10kg/cm2 、温度80℃で15秒間平圧プレ
ス処理を行った。ついで、上記圧力を保ったまま冷却水
により室温まで急速冷却した後、金型を除去することに
より、上記樹脂組成物層表面に金型の均一な凹凸状レリ
ーフパターンを転写した(エンボス成形)。
【0028】次に、樹脂組成物層のレリーフパターン面
にレーザビーム露光を行った。すなわち、レーザ露光装
置として、アルゴンイオン連続波レーザ(Liconi
x社製5304AH)を使用し、E/O変調機(Con
optics社製モデル10)とそのドライバー(Co
noptics社製モデル380)とを組み合わせた強
度変調装置および凹凸状レリーフパターンを形成した樹
脂組成物層を有する支持体を取り付けた。樹脂組成物層
に対するレーザの走査は、XYステージ(中央精機社製
PS120EX・Y、コントローラーCAT−11、ド
ライバーパックSD−Pを組み合わせたもの)からなる
移動手段を用いて行った。レーザ露光は、パーソナルコ
ンピュータ内にメモリされている画像情報に応じて強度
変調装置を駆動し、レーザ光をオン/オフすることによ
って行った。露光は、レーザ出力0.3Wで、波長48
8nmのレーザを1/e2 直径が100μmとなるよう
に集光したビームを主走査定速度20mm/秒、副走査
ピッチ75μmでレーザ光を走査することによって行っ
た。
【0029】上記レーザ露光により、樹脂組成物層のレ
リーフ表面に面積5×5cmのベタパターンの硬化潜像
を記録した。ついで、上記構成物を予め90℃に加熱し
たホットプレート上に5分間放置した後、樹脂組成物層
表面の軟化変形の度合いを目視観察した。その結果、レ
ーザ露光された硬化領域と未露光の非露光領域とのコン
トラストは鮮明であった。
【0030】上記熱変形処理後、樹脂組成物層に紫外光
による全面露光(積算光量500mJ/cm2 )を行っ
て樹脂組成物層全体を完全に硬化させ、熱変形パターン
を定着させた。
【0031】上記目視による観察結果を定量的に評価す
るために、各露光量領域における上記エンボス成形後お
よび定着後のグレーティングレリーフパターンの回折効
率を下記計算式: 回折効率(%)=(R1 /R0 )×100 (ここで、R1 は1次回折光強度、R0 は0次回折光強
度(通常の反射光の成分))に従って算出した。光源と
してはヘリウム−ネオンレーザ(波長633nm)を使
用し、光強度はホトダイオードによる起電力として測定
した。なお、金型のグレーティングレリーフの回折効率
は、9.2%であった。この測定により、露光領域の回
折効率は8.86%であり、未露光領域の回折効率は
0.48%であり、視認性に優れた良好な回折効率のコ
ントラストが得られたことが確認された。
【0032】<複製金型の作製>上記定着処理を行って
得たレリーフ画像複製用原版のレリーフ画像面全体に真
空蒸着法により厚さ約200オングストロームの金薄膜
を形成した後、これを電極としてその上に厚さ約250
μmのニッケルめっきを施した。しかる後、常法によ
り、ニッケルめっき層を剥離するとともに、そのニッケ
ルめっき層に付着した金薄膜およびホトレジストを除去
し、複製用金型を得た。
【0033】<複製>コロナ放電処理した厚さ25μm
のポリエステルからなる基材上に、アクリル共重合樹脂
(三菱レイヨン社性ダイヤナールBR−101)15重
量部をイソプロパノール40重量部および2−ブタノン
45重量部に溶かした溶液をロールコーターにより塗布
し、乾燥して厚さ3μmの熱可塑性樹脂層を形成した。
ついで、この熱可塑性樹脂層の表面に上記複製用金型の
レリーフパターン面を圧力6kg/cm、温度80℃で
密着させ、ロールエンボス法により、約6m/分の速度
でレリーフ像の連続複製を行った。これによりコントラ
ストに優れた複製レリーフ製品が大量に得られた。
【0034】実施例2 レーザビームの走査を文字パターン情報に基づきレーザ
ビームのオン/オフ操作により行った以外は実施例1と
全く同じ操作を行った。その結果、途切れのない、高コ
ントラストで視認性の高い良好な品質の文字画像を複製
することができた。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、所
望のレリーフ画像の形成は、光硬化性熱可塑性樹脂組成
物に対する当該画像の階調に対応する強度のレーザビー
ムの照射とその後の熱変形によるものであるから、例え
ばレリーフ型ホログラム画像を複製する場合にあって
も、長時間を要する複雑な工程を経るホログラム原版を
異なる画像毎にいちいち作製する必要がなく、ホログラ
ム原版は1つ作製すれば、これを用いて多種類のレリー
フ画像を効率的に複製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレリーフ画像複製用原版を作製する各
工程を示す概略断面図。
【図2】本発明のレリーフ画像複製用原版を用いてレリ
ーフ画像を複製するまで各工程を示す概略断面図。
【符号の説明】
11…支持体 12…光硬化性熱可塑性樹脂組成物層 13…レリーフパターン 14…レリーフパターン形成用金型 15…レーザビーム 18…光 20…レリーフ画像複製用原版 21…電極層 22…金属めっき層 23…被画像形成材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、表面に凹凸形状のレリーフ
    パターンを設けた光硬化性で室温では固体状態にある熱
    可塑性樹脂組成物層を形成し、前記熱可塑性樹脂組成物
    層に所望の画像の階調に応じた強度のレーザ光を走査す
    ることにより該レーザ光の強度に対応して硬化度の異な
    る領域を形成し、前記硬化度の異なる領域が形成された
    熱可塑性樹脂組成物層を一定の温度で加熱することによ
    り前記硬化度の異なる領域をその硬化度に対応して熱変
    形させ、前記熱変形した熱可塑性樹脂組成物層に光を照
    射することにより熱変形パターンを定着させることによ
    って製造されたレリーフ画像複製用原版。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のレリーフ画像複製用原版
    から複製型を作製し、この複製型を用いて被画像形成材
    にエンボス加工を施すことによって画像を複製すること
    を特徴とするレリーフ画像の複製方法。
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