JPH10293489A - 定着器用加圧ロール - Google Patents

定着器用加圧ロール

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JPH10293489A
JPH10293489A JP10186297A JP10186297A JPH10293489A JP H10293489 A JPH10293489 A JP H10293489A JP 10186297 A JP10186297 A JP 10186297A JP 10186297 A JP10186297 A JP 10186297A JP H10293489 A JPH10293489 A JP H10293489A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】定着画像のずれ、定着不良、紙詰まり、及び無
端状の定着用フィルムの蛇行を回避しえる定着器用加圧
ロールを得る。 【解決手段】芯金53と、この芯金53の周面に設けられ
た、JIS−A硬度計で硬度15以下の付加反応架橋硬化
型シリコーンゴムからなる耐熱ゴム弾性体層63と、この
耐熱ゴム弾性体層63の周面に設けられた厚さ70μm以
下のフッ素樹脂表面層52とを具備し、前記耐熱ゴム弾性
体層63が粒径2μm以上のシリコーン樹脂パウダー62を
5重量含むことを特徴とする定着器用加圧ロール61。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小型、軽量、低消
費電力型の電子写真複写機、プリンター、ファクシミリ
ー装置等に用いられる定着器用加圧ロールに関する。
【0002】
【従来の技術】図1は、電子複写機等に用いられる定着
器の説明図である。この定着器は、熱定着ロール11と、
この熱定着ロール11とともにニップ部を形成する加圧ロ
ール12とから構成されている。前記熱定着ロール11は、
内部にヒータ13を備えた芯金14と、この芯金14の周面に
被覆されたフッ素樹脂層15とを具備している。前記加圧
ロール12は、芯金16と、この芯金16の周面に設けられた
弾性体層17とを具備している。前記熱定着ロール11と加
圧ロール12間を紙等の基材18が走行し、この基材18上の
トナー(インク)19aはロール11,12間を通過後、定着
されたトナー19bとなる。
【0003】ところで、近年、プリンター等の軽量化、
小型化、低消費電力化に伴ない、熱定着ロールとともに
使用される定着器用加圧ロールとしては、図2〜図4に
示すような定着器用加圧ロールが提案され、実用化され
ている。
【0004】(1) 図2のタイプ(USP−391290
1) 図中の符番21は加圧ロールであり、芯金22と、この芯金
22の周面に設けられた耐熱ゴム弾性体層23と、この耐熱
ゴム弾性体層23の周面に設けられたフッ素樹脂層24とか
ら構成されている。ここで、前記耐熱ゴム弾性体層23に
使用されるゴム材料としては、耐熱性のあるエチレン・
プロピレンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどとそ
れらの発泡体(スポンジ)形状の構造のゴムが一般的で
ある。また、最外層としてフッ素樹脂層24を用いるの
は、フッ素樹脂が耐熱性および定着トナー(インク)と
の離形性の良い材料であるからである。こうしたフッ素
樹脂としては、PFA樹脂(パーフルオロアルキルビニ
ールエーテル)が一般的である。前記フッ素樹脂層24の
厚みは、チューブ形状を使用するにあたっては30〜4
50μmが使用可能で、プリンター等の定着器において
は50〜100μmが一般的である。また、フッ素樹脂
でコーティングする方法においては、大体20〜30μ
mが一般的に使用されている。一方、熱定着ロール25
は、内部にヒータ26を有した芯金27と、該芯金27の周面
に設けられたフッ素樹脂層28とから構成されている。前
記加圧ロール21と熱定着ロール25との間を紙等の基材29
が走行するようになっている。
【0005】(2) 図3のタイプ(特開平7−3630
2) このタイプは、熱定着側が、加圧ロール21と近接した位
置に設けられたセラミックヒータ31と、駆動ロール32
と、テンションロール33と、前記セラミックヒータ31,
駆動ロール32及びテンションロール33を囲むように配置
された無端ベルト形状の定着用フィルム34とから構成さ
れている。前記定着用フィルム34は、駆動ローラ32の回
転によって時計回りの方向に走行するようになってい
る。前記加圧ローラ21は、下方から定着用フィルム34を
セラミックヒータ31に押し付けニップ部を形成させる。
【0006】(3) 図4のタイプ(特開平8−6411) このタイプは図3の改良型で、熱定着側が、加圧ロール
21に近接した位置にヒータ41を有し2つ湾曲部42a,42
bをもつ支持体42と、この支持体42の上部に設けられた
フィルム走行用ガイド43と、前記支持体42及びガイド43
を囲むように配置された無端ベルト形状の定着用フィル
ム44とから構成されている。
【0007】ところで、図2〜図4のように使用される
前記加圧ロール21としては、極低硬度の耐熱ゴム弾性体
層(スポンジ体を含む)の表面にフッ素樹脂層を被覆し
た構造が一般的である。また、装置の小型化は加圧ロー
ルの小形化を伴い、被覆する耐熱ゴム弾性体層の厚さも
制限されている。前記耐熱ゴム弾性体層として極低硬度
のものを使用する理由は、小径化した加圧ロールの問題
点を解決するため、つまり小さなニップ圧でも定着に必
要なニップ幅を稼ぐことであり、同時に機械エネルギー
を節約し、熱エネルギーの有効利用を図ったものであ
る。更に、図3及び図4のように定着に無端ベルト形状
の定着フィルムを用いかつセラミック・ヒータを熱源に
使用したタイプは、定着時にのみ通電する方式を採用し
ており、待ち時間ゼロ、オン・デマンド、低消費電力が
可能となる利点を有している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
膨大な情報処理と低電力化、低価格化、小型化に伴い、
低荷重、ニップ幅の拡大等による高速処理が定着器に求
められており、これらの使用条件下での適応性及び耐久
性の良い定着器用加圧ロールが求められている。特に、
プリンターにおいては、小型化における加圧ロールの外
径の縮小化(小径化)の条件下でのニップ幅の拡大の要
求が求められているが、図2及び図3のような従来のタ
イプでは充分満足する結果がえられない。
【0009】一方、図4のタイプの装置においては、加
圧ロール21により基材29と定着用フィルム44を搬送させ
るため低圧条件下におけるニップ幅の拡大を図るため、
耐熱ゴム弾性体層23のゴム硬度を従来のJIS A20
°より更に低く1°〜5°としている。その結果、図4
の装置の場合、基材(主としてコピー用紙)29と加圧ロ
ール21の最外層であるフッ素樹脂層24との間でスリップ
が不連続に発生するという問題点を有する。この原因
は、図3の方式から駆動ロールとテンションロールを省
き、加圧ロール21に基材29の搬送と定着用フィルム44の
駆動をさせたことにある。ところが、加圧ロール21の表
面に設けられているフッ素樹脂層24は動摩擦係数が低い
ので、基材29との摩擦力が不足し、基材29との間でスリ
ップが発生しがちである。そして、このスリップが、定
着画像のずれ、定着不良、紙詰まり及び定着用フィルム
の蛇行をひき起こす。そこで、耐熱ゴム弾性体層の反発
弾性を小さくしてニップ時間を稼ぐ方法や、加圧ロール
の表面層であるフッ素樹脂層に細工をして(例えば多孔
質化)動摩擦係数を上げる方法が開発されているが、未
だ満足すべき結果は得られていない。
【0010】本発明はこうした事情を考慮してなされた
もので、耐熱ゴム弾性体層に粒径2μm以上のシリコー
ン樹脂パウダー3重量部以上及び/又は耐熱高分子ゲル
2重量部以上を含ませる構成とすることによって、基材
とフッ素樹脂層との間にスリップが生じるのを抑制し
て、定着画像のずれ、定着不良、紙詰まり、及び無端状
の定着用フィルムの蛇行を回避しえる定着器用加圧ロー
ルを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、図4のよう
に加圧ロールで基材の搬送と定着用フィルムの駆動を行
うオン・デマンド型の装置を種々研究して改良したもの
で、二液付加反応架橋硬化型シリコーンゴムの原料が低
粘度の液状なので、シリコーン樹脂パウダー及び/又は
耐熱高分子ゲルを適宜耐熱ゴム弾性体層に含ませること
により、粘度の上昇が少なく加工安定性があり、しかも
高速架橋硬化が可能で生産性に優れた定着器用加圧ロー
ルを得るに至った。
【0012】本発明は、芯金と、該芯金の周面に設けら
れた、JIS−A硬度計で硬度15以下の付加反応架橋
硬化型シリコーンゴムからなる耐熱ゴム弾性体層と、こ
の耐熱ゴム弾性体層の周面に設けられた厚さ70μm以
下のフッ素樹脂表面層とを具備し、前記耐熱ゴム弾性体
層が、粒径2μm以上のシリコーン樹脂パウダー3重量
部以上及び/又は耐熱高分子ゲル2重量部以上含むこと
を特徴とする定着器用加圧ロールである。
【0013】本発明において、前記耐熱ゴム弾性体層と
して、付加反応架橋硬化型シリコーンゴムを適用する理
由は、液状で低粘度の材料の使用が可能で、加えられる
シリコーン樹脂パウダー及び耐熱高分子ゲルによる粘度
の極度の上昇が抑えられ、加工安定性が良く架橋速度が
早く、均一な架橋が可能であると共に低硬度な成形物が
得られ易いからである。
【0014】本発明において、耐熱弾性体層にシリコー
ン樹脂パウダーを加える理由は、前述の加圧変形時にフ
ッ素樹脂表面層が変形するとともにゴム弾性体とシリコ
ーン樹脂パウダーの熱膨脹係数の違いにより、基材のス
リップの発生を押さえるためである。ここで、前記シリ
コーン樹脂パウダーとしては、市販の材料、例えば商品
名:KMP−590、X−52−854、X−52−8
21、X−52−830、X−52−831、X−52
−1032、X−52−1139K(いずれも信越化学
工業株式会社製)が挙げられる。標準タイプは表面がメ
チル基であり、また他の官能基としてビニル基、エポキ
シ基、アミノ基等が含まれたパウダーである。また、上
記商品名:X−52−1032に示されるように、シリ
コーンゴムパウダー表面をシリコーン樹脂で被覆した樹
脂パウダーもこの中に含まれる。
【0015】なお、従来より、ロールにおいてシリコー
ンゴムにシリコーン樹脂パウダーを添加する技術は知ら
れており、シリコーン組成物に関して例えば特開昭61
−159448、特開平3−115358、及び特開平
4−100861に具体的に開示されているが、その目
的は、滑り性、耐摩耗性、離型性を向上することであ
り、本願発明と目的を異にするものである。また、加熱
定着ロールは特開昭61−158362に開示されてい
る。
【0016】本発明において、シリコーン樹脂パウダー
の粒径は平均粒径で0.8〜20μmが一般的である
が、加工安定性の点を考慮して2μm以上とする。ま
た、シリコーン樹脂パウダーの耐熱ゴム弾性体層に対す
る添加量は、最終的な加圧ロールの硬度を考慮して、少
なくとゴム100重量部に対し3重量部以上とする。
【0017】本発明において、前記耐熱ゴム弾性体層に
は、弾性率低下剤としての耐熱高分子ゲルを前記したよ
うに2重量部以上添加する。ここで、耐熱ゴム弾性体層
に耐熱高分子ゲルを加えるのは、耐熱高分子ゲルの弾性
率が非常に低いからである。例えば、引張り弾性率は
0.001〜0.01Kgf/mm2 の値であり、この
ため低荷重で高変形の定着ロールが得られる。即ち、加
圧ロールの小径化に伴い低荷重で高ニップ幅が得られる
ことになる。これに、適用されるゲルは一般の高分子ゴ
ム材料を1/5〜1/10の架橋密度で硬化させたゲル化
物であり、耐熱性ゲルとしては、例えばフッ素ゲル、シ
リコーンゲル、フルオロシリコンゲル、エチレンプロピ
レンゲル、アクリルゲル、エポキシゲルが挙げられる。
耐熱高分子ゲルの配合量を上記のように規定した理由
は、2重量部未満の場合、低荷重下でのニップ幅拡大に
は期待できず、駆動される加圧ロール表面層のフッ素樹
脂層と用紙の間でスリップが発生してしまうからであ
る。
【0018】前記耐熱ゴム弾性体層には、以下の物質が
加えられることに特に制約を受けない。 1)カーボン、金属、セラミックス等の導電性付与剤 2)チタン酸バリウム等の高誘電物質 3)金属粉、金属酸化物、合金、ウィスカー等の高熱伝導
付与剤 4)酸化第二鉄、酸化セリウム、酸化チタン等の耐熱性向
上剤 5)各種界面活性剤等の帯電防止剤 6)各種シリコーンオイル等の可塑剤及び軟化剤 7)フェライト等の磁性粉 前記耐熱高分子ゲルとして付加反応型ゲルを具体的に示
すと、例えば信越化学工業株式会社製の商品名:KE1
04GEL、KE1051GEL、KE1062GE
L、KE110GEL、FE−63GELが挙げられ、
主にジメチル、フェニル、フルオロシリコーンゲルであ
る。また、付加反応架橋硬化型シリコーンゴムにこの付
加型ゲルを加える例は、特開昭63−128996に述
べられている。
【0019】本発明において、耐熱ゴム弾性体層に耐熱
高分子ゲルを含有させる方法としては、下記の1)〜3)方
法が挙げられる。 1)ゴム弾性体とゲルを同時に加え、架橋硬化させる方
法。
【0020】2)予めゲル化物を生成し、その後ゴム弾性
体にこのゲル化物を加え架橋硬化させる方法。 3)ゴム弾性体中に架橋によって一部ゲル化物が生成しう
る構造のゴム弾性体ポリマーを使用する方法。
【0021】本発明において、フッ素樹脂表面層の厚さ
を70μm以下としたのは、70μmを越えると、低硬
度で低加重下で高ニップ幅のロールが期待できないから
である。前記フッ素樹脂の材料としては、PFA(パー
フルオロアルキルビニルエーテル)樹脂、PTFE(ポ
リテトラフルオロエチレン)樹脂、FEP(4−フッ化
エチレン−6フッ化プロピレン)樹脂、及びこれらの混
合物を使用可能であり、軟化剤としてフッ素ゴムあるい
は熱可塑剤フッ素ゴム等を加えることが可能である。前
記フッ素樹脂表面層は、単層、多層構造、あるいは多孔
質構造であってもよい。又、これらの樹脂に、導電性付
与剤として、カーボン、金属、合金、セラミックス、フ
ァイバー、ウィスカー、高誘電物質、耐摩耗材料、磁性
粉を含有してもいいし、表面の形状及び表面の摩擦係数
に制約は受けない。
【0022】(作用)耐熱ゴム弾性体層の最外層にフッ
素樹脂層を被覆した加圧ロールにおいて、シリコーンゴ
ムで形成した耐熱ゴム弾性体層上にフッ素樹脂層を形成
した状態で加圧変形させても表面のフッ素樹脂層は変形
しないが、シリコーン樹脂パウダー及び/又は耐熱高分
子ゲルを含ませた耐熱ゴム弾性体層上にフッ素樹脂層を
形成した状態で加圧変形させると、表面のフッ素樹脂層
が変形して微細な凹凸が発生する。本発明は、こうした
状況を踏まえてなされたもので、耐熱ゴム弾性体層中に
シリコーン樹脂パウダー及び/又は耐熱高分子ゲルを加
えることによって、低加重下において基材の走行時にス
リップの発生を抑制して、定着画像のずれ、定着不良、
紙詰まり、及び無端状の定着用フィルムの蛇行を回避し
える防止できる定着器用加圧ロールが得られる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例及び比較例
について説明する。まず、定着器用加圧ロールを図5の
ようにして製作する。まず、内径φ20mmの金属製シ
リンダー51を用意し、内面に外径φ20.0mmで厚さ
50μmのPFA製からなるフッ素樹脂チューブ52をセ
ットする。このフッ素樹脂チューブ52は、予め内面にケ
ミカルエッチングを施し、接着剤としてプライマーKE
101A/13(信越化学工業株式会社製の商品名)に
て塗布したものを用いた。次いで、プライマーKE10
1A/B(信越化学工業株式会社製の商品名)のプライ
マー処理を施した径φ10mmの芯金53を前記シリンダ
ー51の中央にセットする。つづいて、下部注入口より付
加反応架橋硬化型液状シリコーンゴムを圧入により注入
し、パイプ54を取り外した後、恒温槽中で120℃で3
0分加熱硬化を行う。
【0024】更に、冷却後、前記シリンダー51よりロー
ルを取り外し、この得られたロールを200℃で4時間
後加硫を行い、最外層にフッ素樹脂層が被覆された外径
φ20mm±0.15の定着器用加圧ロールを得る。こ
の後、得られた加圧ロールを図4に示されるようなオン
・デマンド型定着装置に組み入れ、スイッチONスター
ト時より、用紙が300枚に達するまでに紙のスリップ
による用紙のシワ、カール、定着不良、画像ズレなどを
チェックした。
【0025】フッ素樹脂表面層の材質は、比較例及び実
施例ともにPFAでその厚みは50μmとした。 (比較例1)上記方法で加圧ロールを作製した。使用し
たPFAフッ素樹脂チューブの厚みは50μmとし、他
の比較例及び実施例も同様の厚みを使用した。材料は、
付加反応架橋硬化型シリコーンゴムとして、商品名:X
−34−951A(信越化学工業(株)製)50重量
部、商品名:X−34−951B(信越化学工業(株)
製)50重量部とし、ロールの硬度はアスカーC500
g加重で55°である。
【0026】(比較例2、実施例1,2)付加反応架橋
硬化型シリコーンゴムとして、商品名:X−34−95
1A(信越化学工業(株)製)50重量部、商品名:X
−34−951B(信越化学工業(株)製)50重量部
に、シリコーン樹脂パウダー(商品名:KMP−59
0、信越化学工業(株)製)2重量部加えたものを比較
例2とした。また、付加反応架橋硬化型シリコーンゴム
の配合割合は比較例1と同じで、上記シリコーン樹脂パ
ウダーを夫々5重量部、10重量部としたものを、夫々
実施例1、実施例2とした。比較例2、実施例2,3の
ロール硬度は、夫々55°、56°、58°であった。
下記表1はこれらの結果をまとめたものである。
【0027】
【表1】
【0028】図6は、実施例1に係る定着器用加圧ロー
ル61の断面図であり、芯金53と、この芯金53の周面に設
けられ、JIS−A硬度15以下の付加反応架橋硬化型
液状シリコーンゴムに粒径2μm以上のシリコーン樹脂
パウダー62を5重量部含む材料からなる耐熱ゴム弾性体
層63と、この耐熱ゴム弾性体層63の周面に設けられた厚
さ50μm以下のフッ素樹脂表面層(弗素樹脂チュー
ブ)52とから構成されている。
【0029】(比較例3、実施例3,4)付加反応架橋
硬化型シリコーンゴムの商品名及び配合量は比較例1と
同様で、シリコーンゲルとして商品名:KE110GE
L(信越化学工業(株)製)を、1重量部、3重量部
1、7重量部夫々用いたものを、比較例3,実施例3,
実施例4とした。比較例3、実施例3,4のロール硬度
は、夫々55°、53°、52°であった。下記表2は
これらの結果をまとめたものである。
【0030】
【表2】
【0031】(比較例4、実施例5,6)付加反応架橋
硬化型シリコーンゴムの商品名及び配合量は、比較例1
と同様である。シリコーン樹脂パウダーとして前記KM
P−590を2重量部及び前記KE110GELを1重
量部含有したものを比較例4、前記KMP−590を3
重量部及び前記KE110GELを2重量部含有したも
のを実施例5、前記KMP−590を10重量部及び前
記KE110GELを7重量部含有したものを実施例6
とした。比較例4、実施例5,6のロール硬度は、夫々
55°、55°、56°であった。下記表3はこれらの
結果をまとめたものである。
【0032】
【表3】 また、上記比較例1〜4及び各実施例1〜6について、
定着不良、画像ズレ、シワ、カールの数を調べたとこ
ろ、下記表4に示す結果が得られた。
【0033】
【表4】
【0034】表4より、比較例1〜4の場合は、オン・
デマンド型定着装置の問題点である用紙のスリップに起
因して定着不良、画像ズレ、シワ、カールの発生が確認
された。一方、実施例1〜6の場合は、シリコーン樹脂
パウダーを5重量部以上及び/又は耐熱高分子ゲルを3
重量部以上を含んだ耐熱ゴム弾性体層の最外層にフッ素
樹脂層で被覆された定着器用加圧ロールを用いることに
より、上記スリップを減少させて、これに伴う定着不
良、画像ズレ、シワ、カールなどの問題が解決されたこ
とが確認された。
【0035】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、耐
熱ゴム弾性体層に粒径2μm以上のシリコーン樹脂パウ
ダーを3重量以上及び/又は弾性低下剤としての耐熱高
分子ゲルを2−重量部以上含ませることにより、基材と
フッ素樹脂層との間にスリップが生じるのを抑制して、
定着画像のずれ、定着不良、紙詰まり、及び無端状の定
着フィルムの蛇行を回避しえる定着器用加圧ロールを提
供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の一般的な定着装置の説明図。
【図2】従来の他の定着装置の説明図。
【図3】従来のその他の定着装置の説明図。
【図4】従来のオン・デマンド型定着装置の説明図。
【図5】本発明に係る定着器用加圧ロールを製造するた
めの装置の説明図。
【図6】本発明の実施例1に係る定着器用加圧ロールの
断面図。
【符号の説明】
52…フッ素樹脂表面層、 53…芯金、 61…定着器用加圧ロール、 62…シリコーン樹脂パウダー、 63…耐熱ゴム弾性体層。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯金と、該芯金の周面に設けられた、J
    IS−A硬度計で硬度15以下の付加反応架橋硬化型シ
    リコーンゴムからなる耐熱ゴム弾性体層と、この耐熱ゴ
    ム弾性体層の周面に設けられた厚さ70μm以下のフッ
    素樹脂表面層とを具備し、 前記耐熱ゴム弾性体層が、粒径2μm以上のシリコーン
    樹脂パウダー3重量部以上及び/又は耐熱高分子ゲル2
    重量部以上含むことを特徴とする定着器用加圧ロール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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