JPH10293352A - 磁気記録再生機能付きカメラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気記録層を有する写真フルイムに磁気情報
の記録再生を行う磁気記録再生機能付きカメラにおい
て、本カメラ又は他のカメラによってフイルムに記録さ
れた磁気信号を好適に再生することができる磁気記録再
生機能付きカメラを提供する。 【解決手段】本カメラの磁気記録再生ヘッド１２が磁気
信号の記録再生を行う磁気トラック８０の位置は、規定
により決められた規定ラインＬを含み、且つ、磁気トラ
ック８０の中心線が規定ラインＬ上から所定距離偏倚す
るように設定される。通常の他のカメラで設定される磁
気トラックの位置は、規定ラインが中心線となるように
設定されるため、本カメラと他のカメラの磁気トラック
は一部の領域のみで重なり、他のカメラによって磁気記
録されたフイルムが途中取出しされた後、本カメラに再
装填された場合には、狭いトラック幅により磁気信号を
再生することになり、アジマス角が異なる場合でも最低
限の再生信号の出力レベルを確保することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録再生機能付
きカメラに係り、特に磁気記録層を有する写真フイルム
に磁気情報の記録再生を行う磁気記録ヘッド及び磁気再
生ヘッドを有する磁気記録再生機能付きカメラに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】近年、新規格の写真フイルムとして提案
されたＡＰＳ（アドバンスド・フォト・システム）フイ
ルムが知られている。また、このＡＰＳフイルムを使用
したカメラも実用化されている。ＡＰＳフイルムは、フ
イルム全体に磁気コーティングがなされており、フイル
ム上に撮影時の光源の種類や焦点距離、その他の撮影情
報や、写真タイトル等のユーザーメッセージの情報を磁
気記録できるようになっている。

【０００３】また、ＡＰＳフイルムは、フイルムカート
リッジ内に完全に遮光された状態で収納され、撮影終了
後、現像所で現像されたフイルムは、再びフイルムカー
トリッジに収納された状態で返却される。このようなＡ
ＰＳフイルムを使用するカメラにおいて、撮影途中のフ
イルムカートリッジを取り出して、別のフイルムカート
リッジを使用して撮影し、再び元のフイルムカートリッ
ジを再装填できる途中取出し機能（ＭＲＣ（Ｍｉｄ Ｒ
ｏｌｌ Ｃｈａｎｇｅ）機能）を備えたものが知られて
いる。このカメラは、フイルムの磁気トラックに記録さ
れた磁気情報を再生するための磁気再生ヘッドを有して
おり、途中取出しされたフイルムカートリッジが再装填
されると、その磁気ヘッドにより磁気情報を読み取り、
磁気情報の記録されていない最初の未露光コマまでフイ
ルムを給送することにより、最初の未露光コマから再度
撮影が行えるようになっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、ＭＲＣ機能
を備えたカメラにおいて、他のカメラによって途中取出
しされたフイルムカートリッジが再装填される場合があ
る。この場合も、上述の様に磁気トラックに記録された
磁気情報を再生して未露光コマを検出する。しかしなが
ら、他のカメラによって記録された磁気情報を再生する
場合、他のカメラの記録ヘッドと本カメラの再生ヘッド
のギャップの傾き角（アジマス角）の一致が図られてい
ないため、記録ヘッドと再生ヘッドのアジマス角が異な
る場合がある。このため、再生信号の強度が十分に得ら
れず未露光コマの検出を誤る場合があった。

【０００５】通常、記録ヘッドと再生ヘッドのアジマス
角の差が大きくなる程、再生ヘッドによって得られる再
生信号の強度は小さくなるが、特に磁気トラックの幅が
大きい程、この傾向は顕著に現れる。従って、記録ヘッ
ドと再生ヘッドのアジマス角を精度良く一致させること
ができる同一カメラのみでのフイルムの使用を考えれ
ば、再生信号の強度を大きくするために磁気トラックの
幅をできるだけ広くすることが好ましいが、記録ヘッド
と再生ヘッドのアジマス角の一致を図れない異なるカメ
ラ間でのフイルムの使用を考えた場合には磁気トラック
の幅をなるべく狭くして再生信号の最低限の強度を確保
する必要がある。

【０００６】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、磁気記録層を有する写真フルイムに磁気情報の
記録再生を行う磁気記録再生機能付きカメラにおいて、
本カメラ又は他のカメラによってフイルムに記録された
磁気信号を好適に再生することができる磁気記録再生機
能付きカメラを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決する為の手段】本発明は上記目的を解決す
るために、磁気記録層を有する写真フイルムのエッジと
平行な所定ライン上に磁気信号を記録するとともに、該
写真フイルムに記録された磁気信号を再生する磁気記録
再生機能付きカメラにおいて、前記磁気信号が記録され
又は再生される所定幅の磁気トラックの中心線が前記所
定ラインから偏倚し、且つ前記磁気トラックが前記所定
ラインを含むように磁気ヘッドを設けたことを特徴とし
ている。

【０００８】本発明によれば、磁気信号が記録され又は
再生される所定幅の磁気トラックの中心線が写真フイル
ムのエッジと平行な所定ラインから偏倚し、且つこの磁
気トラックが前記所定ラインを含むように磁気ヘッドを
設けたことにより、本カメラの磁気ヘッドにより記録し
た磁気信号を本カメラの磁気ヘッドにより再生する場合
には広幅の磁気トラックで再生し、他のカメラの磁気ヘ
ッドにより記録された磁気信号を本カメラの磁気ヘッド
で再生する場合には狭幅の磁気トラックで再生すること
ができる。

【０００９】即ち、本カメラの磁気ヘッドにより記録し
た磁気信号を本カメラの磁気ヘッドにより再生する場合
には、同一磁気トラックにより磁気信号を記録再生する
ため、この場合の磁気トラックの幅を広幅にすることが
できる。一方、他のカメラにおいては通常、磁気トラッ
クの中心線が上記所定ラインと一致するように磁気信号
が記録されるため、本カメラの磁気ヘッドによって記録
又は再生される磁気トラックと一部のみが重なる状態と
なる。従って、他のカメラの磁気ヘッドにより記録され
た磁気信号を本カメラの磁気ヘッドにより再生する場合
には、他のカメラの磁気ヘッドにより記録される磁気ト
ラックの幅より狭いトラック幅で再生するため、この場
合の磁気トラックの幅を狭幅にすることができる。

【００１０】これにより、本カメラの磁気ヘッドにより
記録した磁気信号を本カメラの磁気ヘッドにより再生す
る場合のように、記録と再生の磁気ヘッドのアジマス角
が略一致する場合には、広幅の磁気トラックでできるだ
け強度の大きい再生信号を得るようにすることができ、
他のカメラの磁気ヘッドにより記録された磁気信号を本
カメラの磁気ヘッドにより再生する場合のように、記録
と再生の磁気ヘッドのアジマス角の差が大きいおそれが
ある場合には、狭幅の磁気トラックでできるだけアジマ
ス角による再生信号の強度の減衰を少なくして、最低限
必要な強度の再生信号を確保することができるようにな
る。

【００１１】例えば、ＭＲＣ機能付きカメラにおいて、
他のカメラによって途中のコマまで撮影された未露光コ
マと露光コマを有する途中取り出しされたフイルムカー
トリッジが本カメラに装填された場合に、磁気ヘッドの
アジマス角の差にかかわらず好適に磁気信号を再生する
ことができ、磁気記録の有無を誤認することなく確実に
最初の未露光コマから再撮影することができる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
る磁気記録再生機能付きカメラの好ましい実施の形態に
ついて詳説する。図１には、本発明に係る磁気記録再生
機能付きカメラの一実施の形態が示されている。このカ
メラは、新規格カートリッジロールフイルム（ＡＰＳフ
イルム）が用いられるカメラであり、撮影が完了する毎
にマイクロコンピュータ３０からモータドライバ３１に
巻き上げ指令が入力され、スプール２８に内蔵されたモ
ータ２９が駆動される。モータ２９の回転により、駆動
伝達機構３２を介してスプール２８がフイルム巻き上げ
方向に回転し、フイルムＦの給送が開始される。これに
より、カートリッジ３３からフイルムＦが引き出され、
巻取りスプール２８に巻き取られていく。

【００１３】前記駆動伝達機構３２は、マイクロコンピ
ュータ３０からの指令でモータ２９の駆動力をフイルム
巻き上げ用、フイルム巻き戻し用に切り替える。フイル
ム巻き上げ用に切り替えられているときには、モータ２
９は巻取りスプール２８を駆動し、これによりフイルム
Ｆが巻取りスプール２８に巻き取られる。フイルム巻き
戻し時にはモータ２９によってフォーク３４が駆動さ
れ、フイルムＦはカートリッジ３３に巻き込まれる。

【００１４】フイルムＦのベース面全面には透明な磁気
記録層が塗布されており、その一部が撮影データの記録
用の磁気記録エリア３５として利用される。尚、磁気記
録エリア３５内に実際に磁気信号が記録される部分を磁
気トラックというが、磁気トラックについては後述す
る。写真フイルムＦの一方の側縁には１コマあたり２個
のパーフォレーションＰａ、Ｐｂが設けられ、磁気記録
エリア３５の位置は各コマごとに先頭側のパーフォレー
ションＰａから一定の間隔を隔てた位置に決められてい
る。フイルムＦの第１コマ目については、前記パーフォ
レーションＰａよりもフイルム先端側にさらに１個のパ
ーフォレーションＰc が設けられている。したがって、
反射型のフォトセンサ３６により２個のパーフォレーシ
ョンが通過したときにモータ２９の駆動を停止すること
によって、各コマについて１コマ送りを行うことができ
る。なお、巻取りスプール２８の表面はゴムシートで覆
われており、これに弾性的に圧着しているローラ３７と
の間にフイルム先端部が挟持され、巻取りスプール２８
の駆動によりフイルムＦが給送される。

【００１５】フォトセンサ３６からの光電信号はパーフ
ォレーション信号発生器３８に入力され、パーフォ信号
ＰＦがマイクロコンピュータ３０に入力される。マイク
ロコンピュータ３０は、２個のＰＦ信号が入力されてき
たことによってフイルムＦの先端部が巻取りスプール２
８まで送られ、第１コマ目がカメラのアパーチャー４０
の背後に位置決めされたことを検知してモータ２９の駆
動を停止して第１コマ目のセット処理を完了する。以後
は、撮影を行うごとにモータ２９を駆動し、ＰＦ信号が
２個検知された時点でモータ２９の駆動を停止してフイ
ルム１コマ給送制御を行う。

【００１６】アパーチャー４０の枠外には、データ記録
再生用の磁気記録再生ヘッド１２が設けられている。磁
気記録再生ヘッド１２は、磁気ヘッドドライバ１０によ
ってフイルム１コマ給送時に駆動され、磁気記録層中の
所定の位置に予め設定されている磁気記録エリア３５
に、例えばシャッタ速度、絞り値等の撮影情報を２進コ
ードで磁気記録する。このため、マイクロコンピュータ
３０には磁気記録の対象となる情報を２進コードデータ
として格納したデータＲＯＭ４２が接続されている。

【００１７】プログラムＲＯＭ４３には、上述したモー
タ２９や駆動伝達機構３２の制御用シーケンス、及び、
磁気記録制御用のシーケンスプログラム等が格納されて
いる。磁気記録制御用のシーケンスプログラムには、磁
気記録の開始時及び完了時に本発明独特の処理を行うプ
ログラムが含まれている。ＲＡＭ４４は、撮影シーケン
ス、磁気記録シーケンスの遂行に必要なデータを一時的
に格納するワークエリアとして用いられ、磁気記録を行
う際には、事前に２進コードに変換された撮影データが
書き込まれる。コマ数カウンタ４５は、１コマ目がアパ
ーチャー４０にセットされた後、ＰＦ信号が２個検出さ
れるごとに１ずつカウントアップされ、そのカウント内
容は撮影コマ数に対応する。

【００１８】磁気記録を行う際には、フイルムＦの給送
速度が変化しても単位ビット長が変化することがないよ
うに、エンコーダ４６が設けられている。エンコーダ４
６は、フイルムＦに従動して回転するローラ４６ａと、
ローラ４６ａと一体に回転するエンコード板４６ｂと、
エンコード板４６ｂに放射状に多数本形成されたスリッ
トの通過を光電検出するセンサ４６ｃとからなる。エン
コード板４６ｂが回転すると、フォトセンサ４６ｃから
の光電信号を受け、フイルムＦが単位長さ送られるごと
にエンコードパルス（ＥＮＣパルス）を出力し、これは
マイクロコンピュータ３０に入力される。

【００１９】磁気記録時、マイクロコンピュータ３０
は、エンコードパルスの間隔を監視しながら磁気ヘッド
ドライバ１０に記録信号を送り、磁気ヘッドドライバ１
０は、この記録信号に基づいて磁気記録の単位ビット長
の中で２値コードの「１」、「０」に対応したタイミン
グで磁気ヘッド１２が発生する磁界を反転させる。ま
た、上記磁気記録再生ヘッド１２は、途中取出しされた
撮影途中のカートリッジ３３が再装填された際のフイル
ム給送時に磁気ヘッドドライバ１０によって駆動され、
各コマの磁気記録エリア３５に記録されている磁気信号
を再生する。磁気再生時、マイクロコンピュータ３０
は、上記エンコードパルスの間隔を監視しながら磁気ヘ
ッドドライバ１０の再生回路から再生信号を読み込み、
磁気信号の有無により未露光コマを検出する。

【００２０】次に、上記磁気記録再生ヘッド１２によっ
て磁気信号の記録再生が行われるフイルムＦ上の磁気ト
ラックの位置について説明する。図２に、フイルムＦ上
の磁気トラックの位置、即ち、磁気記録再生ヘッド１２
のギャップ部が、カートリッジ３３から引き出されて給
送されるフイルムＦに接触する位置を示す。同図に示す
ように上記磁気記録再生ヘッド１２は、フイルムＦの側
縁部に配設され、このフイルムＦの側縁部に磁気信号を
記録する磁気トラック８０が設定される。磁気トラック
８０は、磁気記録再生ヘッド１２のギャップ部が接触す
る位置であり、その幅（トラック幅）は磁気記録再生ヘ
ッド１２のギャップ部の幅Ｔr1となる。上記磁気記録再
生ヘッド１２は、磁気トラック８０にトラック幅Ｔr1で
磁気信号を記録し、又は、この磁気トラック８０のトラ
ック幅Ｔr1で磁気信号を再生する。

【００２１】ＡＰＳフイルムの磁気記録に関する規格で
は、フイルムＦのエッジから所定距離離間したエッジと
平行な規定ライン（同図の点線Ｌで示す位置）を含むよ
うに磁気トラックを設定しなければならない旨が規定さ
れている。この規定に従い本カメラでは上記磁気トラッ
ク８０が規定ラインＬを含むとともに、磁気トラック８
０の中心線がこの規定ラインＬから所定距離偏倚した位
置に設定されている。

【００２２】即ち、他のカメラ（磁気記録再生機能付き
カメラ）では、通常、規定ラインＬの位置を中心として
上下対称のトラック幅で磁気トラックを設定し、このト
ラック幅で磁気信号の記録再生を行うようにしているの
に対し、本カメラでは、同図規定ラインＬの位置をわず
かに含む程度に上下非対称に（上方に広く）磁気トラッ
ク８０のトラック幅Ｔr1が設定される。

【００２３】これにより、本カメラと他のカメラの磁気
トラックは一部のみが重なることになり、本カメラの磁
気トラック８０のトラック幅Ｔr1を広く設定して、この
トラック幅Ｔr1で磁気信号の記録再生を行うことができ
る一方で、他のカメラによって記録された磁気信号を再
生する場合には、その磁気トラックの一部、即ち、実質
上は狭いトラック幅で磁気信号を再生することが可能と
なる。

【００２４】このように本カメラで記録された磁気信号
を広いトラック幅で再生し、他のカメラで記録された磁
気信号を狭いトラック幅で再生することによる効果は、
図３に示すアジマス角と再生信号の振幅（比）の関係図
から説明される。同図は本カメラにおける上記トラック
幅Ｔr1と、トラック幅Ｔr1より０．１ｍｍオーダーでト
ラック幅を狭くした場合のトラック幅Ｔr2、Ｔr3（Ｔr1
＞Ｔr2＞Ｔr3）のそれぞれについて、記録ヘッドに対す
る再生ヘッドのアジマス角を相対的に変化させた場合の
再生信号の振幅比を示したものである。

【００２５】まず、この関係図からアジマス角が所定角
度ａ（約０．６度）より小さい範囲ではトラック幅が大
きい程、振幅大の再生信号が得られることが分かる。本
カメラでは、記録ヘッドと再生ヘッドのアジマス角を精
度良く一致させることが可能であり、特に記録ヘッドと
再生ヘッドのギャップ部を共通に使用する一体型の磁気
記録再生ヘッド１２を使用していることから記録ヘッド
と再生ヘッドのアジマス角が精度良く一致する。従っ
て、本カメラで記録された磁気信号を本カメラで再生す
る場合には、常にアジマス角が上記所定角度範囲内にあ
ることが保証されるため、上述のように広いトラック幅
Ｔr1で再生することにより、再生信号の出力強度を大き
くすることができる。

【００２６】また、他のカメラによって記録された磁気
信号を本カメラで再生する場合において、アジマス角が
上記所定角度ａより小さい場合には、本カメラのように
狭いトラック幅で再生すると再生信号の振幅は広いトラ
ック幅で再生した場合より小さくなるが、トラック幅を
ある下限より広くすれば所定レベル以上の出力を確保す
ることが可能である。

【００２７】一方、図３に示すようにアジマス角が上記
所定角度ａより大きい場合には、トラック幅が狭い程、
振幅の大きな再生信号が得られることが分かる。ここで
アジマス角が上記所定角度ａより大きくなる恐れがある
のは、他のカメラによって記録された磁気信号を再生す
る場合である。この場合、上述のように本カメラは磁気
信号を狭いトラック幅で再生するようにしているため
（例えばトラック幅Ｔr2で再生することになる。）、少
なくとも広いトラック幅で再生するよりも振幅の大きな
再生信号を得ることができ、他のカメラの磁気ヘッドと
本カメラの再生ヘッド（磁気記録再生ヘッド１２）のア
ジマス角が比較的大きな場合にでも最低限の再生信号の
出力強度を確保することができる。

【００２８】これにより、本カメラによって途中取出し
されたフイルムが再装填された場合には再生信号の出力
強度を大きく、他のカメラによって途中取出しされたフ
イルムが本カメラに再装填された場合には、他のカメラ
の磁気ヘッドとのアジマス角の違いによる再生信号の減
衰を抑止することが可能となり、未露光コマの検出を正
確に行うことができる。

【００２９】尚、上記実施の形態では、磁気記録と磁気
再生を一体型の磁気記録再生ヘッド１２によって行う場
合について説明したが、記録ヘッドと再生ヘッドが別々
に設けられている場合についても上記実施の形態と同様
の位置に磁気トラックを設定することにより、広範囲の
アジマス角に対して再生信号の出力強度を所定レベル以
上に確保することができる。

【００３０】また、上記実施の形態では、途中取出し可
能なＭＲＣカメラについて説明したが、本発明はフイル
ムスキャナ等の磁気記録と磁気再生を行う装置にも適用
できる。

【００３１】

【発明の効果】以上説明したように本発明に係る磁気記
録再生機能付きカメラによれば、磁気信号が記録され又
は再生される所定幅の磁気トラックの中心線が写真フイ
ルムのエッジと平行な所定ラインから偏倚し、且つこの
磁気トラックが前記所定ラインを含むように磁気ヘッド
を設けたことにより、本カメラの磁気ヘッドにより記録
した磁気信号を本カメラの磁気ヘッドにより再生する場
合には広幅の磁気トラックで再生し、他のカメラの磁気
ヘッドにより記録された磁気信号を本カメラの磁気ヘッ
ドで再生する場合には狭幅の磁気トラックで再生するこ
とができる。

【００３２】これにより、本カメラの磁気ヘッドにより
記録した磁気信号を本カメラの磁気ヘッドにより再生す
る場合のように、記録と再生の磁気ヘッドのアジマス角
が略一致する場合には、広幅の磁気トラックでできるだ
け強度の大きい再生信号を得るようにし、他のカメラの
磁気ヘッドにより記録された磁気信号を本カメラの磁気
ヘッドにより再生する場合のように、記録と再生の磁気
ヘッドのアジマス角の差が大きいおそれがある場合に
は、狭幅の磁気トラックでできるだけアジマス角による
再生信号の減衰を少なくして、最低限必要な強度の再生
信号を確保することができるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明に係る磁気記録再生機能付きカ
メラの一実施の形態を示した構成図である。

【図２】図２は、本発明に係る磁気記録再生機能付きカ
メラによって磁気信号の記録再生が行われる磁気トラッ
クの位置を示した図である。

【図３】図３は、アジマス角と再生信号の振幅比の関係
を示した図である。

【符号の説明】

１０…磁気ヘッドドライバ １２…磁気記録再生ヘッド ２８…巻取りスプール ２９…モータ ３０…マイクロコンピュータ ３１…モータドライバ ３２…駆動伝達機構 ３３…カートリッジ ３５…磁気記録エリア ４０…アパーチャー ４２…データＲＯＭ ４３…プログラムＲＯＭ ４４…ＲＡＭ ４５…コマ数カウンタ ４６…エンコーダ ８０…磁気トラック

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 磁気記録層を有する写真フイルムのエッ
   ジと平行な所定ライン上に磁気信号を記録するととも
   に、該写真フイルムに記録された磁気信号を再生する磁
   気記録再生機能付きカメラにおいて、 前記磁気信号が記録され又は再生される所定幅の磁気ト
   ラックの中心線が前記所定ラインから偏倚し、且つ前記
   磁気トラックが前記所定ラインを含むように磁気ヘッド
   を設けたことを特徴とする磁気記録再生機能付きカメ
   ラ。
2. 【請求項２】 前記磁気ヘッドは、同一コアのギャップ
   部により磁気信号の記録又は再生を行う一体化された記
   録再生ヘッドであることを特徴とする請求項１の磁気記
   録再生機能付きカメラ。