JPH10293262A - 光走査装置および回転多面鏡 - Google Patents
光走査装置および回転多面鏡Info
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- JPH10293262A JPH10293262A JP9101714A JP10171497A JPH10293262A JP H10293262 A JPH10293262 A JP H10293262A JP 9101714 A JP9101714 A JP 9101714A JP 10171497 A JP10171497 A JP 10171497A JP H10293262 A JPH10293262 A JP H10293262A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】回転多面鏡による偏向光束が回転多面鏡の回転
軸に対して直交しないにも拘らず、偏向光束を実質的に
平面内で偏向させて光走査を行うことができる光走査装
置を実現する。 【解決手段】光源10側からの光束を回転多面鏡50に
より偏向させ、偏向光束を走査結像光学系16,18に
より被走査面上に光スポットとして集光して光走査を行
う光走査装置において、光源側からの光束を回転多面鏡
の偏向反射面へ、回転多面鏡の回転軸50Bを含む平面
内で入射させ、且つ、上記回転多面鏡における各偏向反
射面501の、回転軸50Bに対する傾き角:Eを回転
多面鏡50の回転角:θに応じて変化させ、回転角:θ
における傾き角:E(θ)を、偏向光束の主光線OUの掃
引する面が、回転直交面50Aに対して角:ξをなす実
質的な平面となるように定めた。
軸に対して直交しないにも拘らず、偏向光束を実質的に
平面内で偏向させて光走査を行うことができる光走査装
置を実現する。 【解決手段】光源10側からの光束を回転多面鏡50に
より偏向させ、偏向光束を走査結像光学系16,18に
より被走査面上に光スポットとして集光して光走査を行
う光走査装置において、光源側からの光束を回転多面鏡
の偏向反射面へ、回転多面鏡の回転軸50Bを含む平面
内で入射させ、且つ、上記回転多面鏡における各偏向反
射面501の、回転軸50Bに対する傾き角:Eを回転
多面鏡50の回転角:θに応じて変化させ、回転角:θ
における傾き角:E(θ)を、偏向光束の主光線OUの掃
引する面が、回転直交面50Aに対して角:ξをなす実
質的な平面となるように定めた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は光走査装置および
回転多面鏡に関する。
回転多面鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】光源側からの光束を回転多面鏡により偏
向させ、偏向光束を、走査結像光学系により被走査面上
に光スポットとして集光して光走査を行う光走査装置
は、従来から光プリンタやデジタル複写機等に関連して
広く知られている。
向させ、偏向光束を、走査結像光学系により被走査面上
に光スポットとして集光して光走査を行う光走査装置
は、従来から光プリンタやデジタル複写機等に関連して
広く知られている。
【0003】このような光走査装置においては一般に、
光源側からの光束は、回転多面鏡の回転軸に直交する面
内で回転多面鏡に入射し、偏向される。偏向がこのよう
に行われるため、光走査装置を上記回転多面鏡の回転軸
の方向から見ると、光源側から回転多面鏡に至る光路上
の光学系と走査結像光学系とを、同じ平面内に角度を持
たせて配備しなければならず、このため、光走査装置の
平面形状(床面積)が大きくなり、これを小さくするこ
とが困難であった。
光源側からの光束は、回転多面鏡の回転軸に直交する面
内で回転多面鏡に入射し、偏向される。偏向がこのよう
に行われるため、光走査装置を上記回転多面鏡の回転軸
の方向から見ると、光源側から回転多面鏡に至る光路上
の光学系と走査結像光学系とを、同じ平面内に角度を持
たせて配備しなければならず、このため、光走査装置の
平面形状(床面積)が大きくなり、これを小さくするこ
とが困難であった。
【0004】光源側からの光束を、回転多面鏡の回転軸
に直交する面に対して傾けて入射させるようにすれば、
光源から回転多面鏡に至る光路上の光学系と、走査結像
光学系とを、回転多面鏡の回転軸方向に重ねるように配
備でき、光走査装置の床面積を有効に縮小できる。しか
しこの場合、回転多面鏡による偏向光束は、回転多面鏡
の回転軸に対して傾くため、偏向光束の主光線は円錐面
に沿って偏向することに成り、これが原因して、被走査
面上における光スポットの軌跡である走査線が直線にな
らずに湾曲してしまう。
に直交する面に対して傾けて入射させるようにすれば、
光源から回転多面鏡に至る光路上の光学系と、走査結像
光学系とを、回転多面鏡の回転軸方向に重ねるように配
備でき、光走査装置の床面積を有効に縮小できる。しか
しこの場合、回転多面鏡による偏向光束は、回転多面鏡
の回転軸に対して傾くため、偏向光束の主光線は円錐面
に沿って偏向することに成り、これが原因して、被走査
面上における光スポットの軌跡である走査線が直線にな
らずに湾曲してしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、回転多面
鏡による偏向光束が回転多面鏡の回転軸に対して直交し
ないにもからわらず、実質的に平面内で偏向させて光走
査を行うことができる光走査装置の実現を課題とする。
鏡による偏向光束が回転多面鏡の回転軸に対して直交し
ないにもからわらず、実質的に平面内で偏向させて光走
査を行うことができる光走査装置の実現を課題とする。
【0006】この発明の別の課題は、上記偏向を可能な
らしめる回転多面鏡の実現を課題とする。
らしめる回転多面鏡の実現を課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の光走査装置は
「光源側からの光束を回転多面鏡により偏向させ、偏向
光束を走査結像光学系により被走査面上に光スポットと
して集光して光走査を行う光走査装置」であって、以下
の如き特徴を有する。
「光源側からの光束を回転多面鏡により偏向させ、偏向
光束を走査結像光学系により被走査面上に光スポットと
して集光して光走査を行う光走査装置」であって、以下
の如き特徴を有する。
【0008】即ち、光源側からの光束を回転多面鏡の偏
向反射面へ、回転多面鏡の回転軸を含む平面内で入射さ
せ、且つ、回転多面鏡における各偏向反射面の「回転軸
に対する傾き角:E」を回転多面鏡の回転角:θに応じ
て変化させ、回転角:θにおける傾き角:E(θ)を、偏
向光束の主光線の掃引する面が、回転直交面に対して
角:ξをなす実質的な平面となるように定めた。上記
「回転角」は、各偏向反射面が光束を偏向させていると
きの回転多面鏡の回転角であり、回転多面鏡における偏
向反射面数をNとするとき、|θ|≦180度/Nの範
囲内にあり、この範囲内で偏向光束が光走査に寄与する
範囲内の回転角:θに対して、上記傾き角:E(θ)が定
められる。
向反射面へ、回転多面鏡の回転軸を含む平面内で入射さ
せ、且つ、回転多面鏡における各偏向反射面の「回転軸
に対する傾き角:E」を回転多面鏡の回転角:θに応じ
て変化させ、回転角:θにおける傾き角:E(θ)を、偏
向光束の主光線の掃引する面が、回転直交面に対して
角:ξをなす実質的な平面となるように定めた。上記
「回転角」は、各偏向反射面が光束を偏向させていると
きの回転多面鏡の回転角であり、回転多面鏡における偏
向反射面数をNとするとき、|θ|≦180度/Nの範
囲内にあり、この範囲内で偏向光束が光走査に寄与する
範囲内の回転角:θに対して、上記傾き角:E(θ)が定
められる。
【0009】「回転直交面」は、回転多面鏡の回転軸に
直交する平面を言う。「傾き角:E」は、回転多面鏡の
回転軸に対する傾き角である。回転多面鏡の「偏向反射
面数」は2以上が可能であるが、3面〜8面程度が好適
である。「走査結像光学系」は、偏向光束を被走査面上
に光スポットとして集光させる光学系であるが、1以上
のレンズによる「レンズ構成」のものでもよいし、「結
像機能を持つ凹面鏡」により構成することもでき、「結
像機能を持つ凹面鏡とレンズとの合成系」として構成し
てもよい。
直交する平面を言う。「傾き角:E」は、回転多面鏡の
回転軸に対する傾き角である。回転多面鏡の「偏向反射
面数」は2以上が可能であるが、3面〜8面程度が好適
である。「走査結像光学系」は、偏向光束を被走査面上
に光スポットとして集光させる光学系であるが、1以上
のレンズによる「レンズ構成」のものでもよいし、「結
像機能を持つ凹面鏡」により構成することもでき、「結
像機能を持つ凹面鏡とレンズとの合成系」として構成し
てもよい。
【0010】回転多面鏡の偏向反射面に光源側から入射
する光束は「平行光束」とすることもできるし、弱い集
束性もしくは弱い発散性の光束としてもよく、あるい
は、線像結像光学系により、偏向反射面近傍に主走査対
応方向(光源から被走査面に至る光路上で主走査方向と
対応する方向。上記光路上で副走査方向に対応する方向
を副走査対応方向という)に長い線像として結像させ、
走査結像光学系を主・副走査対応方向でパワーの異なる
「アナモフィックな光学系」とすることにより、副走査
対応方向において偏向反射面と被走査面とを「幾何光学
的に略共役な関係」とすることにより、回転多面鏡の面
倒れを補正できるようにしてもよい。この場合、「線像
結像光学系」としては凸のシリンダレンズや凹のシリン
ダミラー等を用いることができる。
する光束は「平行光束」とすることもできるし、弱い集
束性もしくは弱い発散性の光束としてもよく、あるい
は、線像結像光学系により、偏向反射面近傍に主走査対
応方向(光源から被走査面に至る光路上で主走査方向と
対応する方向。上記光路上で副走査方向に対応する方向
を副走査対応方向という)に長い線像として結像させ、
走査結像光学系を主・副走査対応方向でパワーの異なる
「アナモフィックな光学系」とすることにより、副走査
対応方向において偏向反射面と被走査面とを「幾何光学
的に略共役な関係」とすることにより、回転多面鏡の面
倒れを補正できるようにしてもよい。この場合、「線像
結像光学系」としては凸のシリンダレンズや凹のシリン
ダミラー等を用いることができる。
【0011】光源側からの光束を線像結像光学系として
の線像結像レンズにより回転多面鏡の偏向反射面近傍に
主走査対応方向に長い線像として結像させ、回転多面鏡
により偏向された偏向光束を、走査結像光学系により被
走査面上に光スポットとして集光させて光走査を行う場
合は、線像結像レンズと、走査結像光学系の一部をなす
走査結像レンズとを同一のレンズとして構成することが
できる(請求項2)。
の線像結像レンズにより回転多面鏡の偏向反射面近傍に
主走査対応方向に長い線像として結像させ、回転多面鏡
により偏向された偏向光束を、走査結像光学系により被
走査面上に光スポットとして集光させて光走査を行う場
合は、線像結像レンズと、走査結像光学系の一部をなす
走査結像レンズとを同一のレンズとして構成することが
できる(請求項2)。
【0012】光源側からの光束は、(その主光線が)回
転多面鏡の回転直交面に対して角:ξをなすように入射
させてもよいし(請求項3)、回転多面鏡の回転軸に直
交するように入射させてもよい(請求項4)。
転多面鏡の回転直交面に対して角:ξをなすように入射
させてもよいし(請求項3)、回転多面鏡の回転軸に直
交するように入射させてもよい(請求項4)。
【0013】請求項5記載の回転多面鏡は、請求項1〜
4の任意の1に記載の光走査装置に用いられる回転多面
鏡である。この発明の回転多面鏡において、上記偏向反
射面の回転直交面に対する傾き角:E(θ)は、角:ξを
用いて、 E(θ)=E(0)−(1/2)・[ξ−tan~1{cos2θ・tanξ}] (1) を満足するように定めることができる(請求項6)。E
(0)は偏向角が0となるとき(このとき、入射光束の主
光線と偏向光束の主光線とは、回転多面鏡の回転軸を含
む平面内にある)の傾き角である。この場合、E(0)
は、0度またはξ/2度に設定できる(請求項7)。
4の任意の1に記載の光走査装置に用いられる回転多面
鏡である。この発明の回転多面鏡において、上記偏向反
射面の回転直交面に対する傾き角:E(θ)は、角:ξを
用いて、 E(θ)=E(0)−(1/2)・[ξ−tan~1{cos2θ・tanξ}] (1) を満足するように定めることができる(請求項6)。E
(0)は偏向角が0となるとき(このとき、入射光束の主
光線と偏向光束の主光線とは、回転多面鏡の回転軸を含
む平面内にある)の傾き角である。この場合、E(0)
は、0度またはξ/2度に設定できる(請求項7)。
【0014】あるいはまた、偏向反射面あたりの有効回
転角を±θ0とするとき、E(θ)が、角:ξを用いて、 E(θ)=E(θ0)+(1/2)・[tan~1{cos2θ・tanξ/cos2θ0}-ξ] (2) を満足するように定めることができる(請求項7)。
「有効回転角」は、一つの偏向反射面において偏向され
る偏向光束が被走査面を有効に走査できる範囲を「有効
走査領域」とするとき、この有効走査領域の偏向に始点
と終点とに対応する偏向方向を与える回転角である。
転角を±θ0とするとき、E(θ)が、角:ξを用いて、 E(θ)=E(θ0)+(1/2)・[tan~1{cos2θ・tanξ/cos2θ0}-ξ] (2) を満足するように定めることができる(請求項7)。
「有効回転角」は、一つの偏向反射面において偏向され
る偏向光束が被走査面を有効に走査できる範囲を「有効
走査領域」とするとき、この有効走査領域の偏向に始点
と終点とに対応する偏向方向を与える回転角である。
【0015】この場合、E(θ0)は0度またはξ/2度に
設定できる(請求項9)。
設定できる(請求項9)。
【0016】なお、前記式(1)は、 E(θ)=E(0)−(1/2)・cos~1[{cos2ξ+cos2θ・sin2ξ} /√(cos2ξ+sin2ξ・cos2ξ}] (1’ )と表すこともできる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は請求項1,3記載の光走査
装置の実施の1形態を要部のみ説明図的に略示してい
る。図1(a)において、「光源」である半導体レーザ1
0からの光束は、カップリングレンズ12により以後の
光学系にカップリングされる。カップリングされた光束
は平行光束となることも、弱い発散性の光束となること
も、あるいは弱い集束性の光束となることもできるが、
説明の具体性のため、この実施の形態においては平行光
束にコリメートされるものとする。
装置の実施の1形態を要部のみ説明図的に略示してい
る。図1(a)において、「光源」である半導体レーザ1
0からの光束は、カップリングレンズ12により以後の
光学系にカップリングされる。カップリングされた光束
は平行光束となることも、弱い発散性の光束となること
も、あるいは弱い集束性の光束となることもできるが、
説明の具体性のため、この実施の形態においては平行光
束にコリメートされるものとする。
【0018】カップリングレンズ12からの平行光束は
アパーチュア14により光束周辺部を遮光されて所望の
光束断面形状に「ビーム整形」される。アパーチュア1
4を通過した光束は、fθレンズ16の下側を通って、
回転多面鏡50の偏向反射面に入射して反射される。偏
向反射面による反射光束は回転多面鏡50の等速回転に
より偏向され、fθレンズ16と長尺シリンダレンズ1
8とを透過し、これらレンズ16,18の作用により被
走査面上に「光スポット」として集光し、走査線20を
等速的に走査する。なお、図示していないが、被走査面
には光導電性の感光体の感光面が配備されるので走査線
20は上記感光面上にある。fθレンズ16と長尺シリ
ンダレンズ18とは「走査結像光学系」を構成する。
アパーチュア14により光束周辺部を遮光されて所望の
光束断面形状に「ビーム整形」される。アパーチュア1
4を通過した光束は、fθレンズ16の下側を通って、
回転多面鏡50の偏向反射面に入射して反射される。偏
向反射面による反射光束は回転多面鏡50の等速回転に
より偏向され、fθレンズ16と長尺シリンダレンズ1
8とを透過し、これらレンズ16,18の作用により被
走査面上に「光スポット」として集光し、走査線20を
等速的に走査する。なお、図示していないが、被走査面
には光導電性の感光体の感光面が配備されるので走査線
20は上記感光面上にある。fθレンズ16と長尺シリ
ンダレンズ18とは「走査結像光学系」を構成する。
【0019】即ち、図1(a)に示す光走査装置は、光源
側からの光束を回転多面鏡50により偏向させ、偏向光
束を走査結像光学系16,18により被走査面上に光ス
ポットとして集光して光走査を行う光走査装置である。
側からの光束を回転多面鏡50により偏向させ、偏向光
束を走査結像光学系16,18により被走査面上に光ス
ポットとして集光して光走査を行う光走査装置である。
【0020】図1(b)は、図1(a)における、回転多面
鏡50の偏向反射面501への光源側からの入射光束の
主光線INと、偏向反射面501による反射光(偏向光
束)の主光線OUとの様子を示している。符号50A
は、回転多面鏡50の回転軸50Bに直交する平面、即
ち「回転直交面」を示す。光源側からの入射光束の主光
線INは、回転多面鏡50の偏向反射面501へ、回転
多面鏡50の回転軸50Bを含む平面内で入射する。回
転多面鏡50における各偏向反射面501の、回転軸5
0Bに対する傾き角:Eは回転多面鏡の回転角:θ(図
1(c)参照)に応じて変化している。即ち、回転角:θ
は、図1(c)に示すように、偏向反射面ごとに定められ
る。偏向反射面501による反射光束の主光線OUが
「入射光束の主光線INと光軸50Bとを含む平面内」
にあるときを回転角:θの基準として、回転角:θ=0
とし、この基準状態から回転多面鏡50の回転する角:
θを「回転角」と称する。
鏡50の偏向反射面501への光源側からの入射光束の
主光線INと、偏向反射面501による反射光(偏向光
束)の主光線OUとの様子を示している。符号50A
は、回転多面鏡50の回転軸50Bに直交する平面、即
ち「回転直交面」を示す。光源側からの入射光束の主光
線INは、回転多面鏡50の偏向反射面501へ、回転
多面鏡50の回転軸50Bを含む平面内で入射する。回
転多面鏡50における各偏向反射面501の、回転軸5
0Bに対する傾き角:Eは回転多面鏡の回転角:θ(図
1(c)参照)に応じて変化している。即ち、回転角:θ
は、図1(c)に示すように、偏向反射面ごとに定められ
る。偏向反射面501による反射光束の主光線OUが
「入射光束の主光線INと光軸50Bとを含む平面内」
にあるときを回転角:θの基準として、回転角:θ=0
とし、この基準状態から回転多面鏡50の回転する角:
θを「回転角」と称する。
【0021】図1(b)に示すように、入射光線の主光線
INは回転直交面50Aに対して角:ηをなして入射す
る。上記回転角:θにおける偏向反射面501の、回転
軸50Bに対する傾き角:E(θ)は回転角:θに応じて
変化しており、E(θ)は、偏向光束の主光線OUの掃引
する面が、回転直交面50Aに対して所定の角:ξをな
す「実質的な平面」となるように定められているのであ
る。
INは回転直交面50Aに対して角:ηをなして入射す
る。上記回転角:θにおける偏向反射面501の、回転
軸50Bに対する傾き角:E(θ)は回転角:θに応じて
変化しており、E(θ)は、偏向光束の主光線OUの掃引
する面が、回転直交面50Aに対して所定の角:ξをな
す「実質的な平面」となるように定められているのであ
る。
【0022】図2を参照する。図2(a)は、回転多面
鏡の偏向反射面における傾き角:E(θ)が回転角:θに
依って変化せず、任意の回転角:θに対してE(θ)=E
(0)であるとしたときの偏向光束の主光線OUが掃引す
る面形状を示している。このとき、上記面形状は、偏向
反射面による偏向の起点Pを頂点とし、回転多面鏡の回
転軸に平行な直線Axを軸とする「円錐面」の一部にな
る。
鏡の偏向反射面における傾き角:E(θ)が回転角:θに
依って変化せず、任意の回転角:θに対してE(θ)=E
(0)であるとしたときの偏向光束の主光線OUが掃引す
る面形状を示している。このとき、上記面形状は、偏向
反射面による偏向の起点Pを頂点とし、回転多面鏡の回
転軸に平行な直線Axを軸とする「円錐面」の一部にな
る。
【0023】この状態において、この円錐面と交わる仮
想的な平面FLを、軸Axに平行に考えてみると、円錐
面と平面FLとの交叉部は、図示の如く、円錐曲線Or
bになる。図2(b)の直線AYは、図2(a)において偏
向の起点Pを通り、軸Axに直交する仮想的な平面(図
2(b)に符号flで示す)と平面FLとの仮想的な交線
を表す。図2(b)において、直線Axから上の部分は平
面FLを示し、直線Axから下の部分は平面flを軸A
xの方向から見た状態を示している。図示の如く、距
離:L,X,L’,X’および角:2θを定める。角:
2θは、回転多面鏡の回転角:θにおける、偏向光束の
主光線OUの反射角の、軸Axに直交する平面flへの
射影成分を与える。
想的な平面FLを、軸Axに平行に考えてみると、円錐
面と平面FLとの交叉部は、図示の如く、円錐曲線Or
bになる。図2(b)の直線AYは、図2(a)において偏
向の起点Pを通り、軸Axに直交する仮想的な平面(図
2(b)に符号flで示す)と平面FLとの仮想的な交線
を表す。図2(b)において、直線Axから上の部分は平
面FLを示し、直線Axから下の部分は平面flを軸A
xの方向から見た状態を示している。図示の如く、距
離:L,X,L’,X’および角:2θを定める。角:
2θは、回転多面鏡の回転角:θにおける、偏向光束の
主光線OUの反射角の、軸Axに直交する平面flへの
射影成分を与える。
【0024】上述した傾き角:E(θ)=E(0)は、反射
光束の主光線OUが図1(b)に示した回転直交面(これ
は、図2(b)の平面flに相当する)に対して角:ξだ
け傾くように設定されているものとする。すると、反射
光束の主光線は回転直交面に対しては常に角:ξだけ傾
いているが、角:2θが変化するとき、偏向の起点Pか
ら平面FLに至る距離:L’が変化するために、上記主
光線OUが平面FL上で描く軌跡Orbは曲線になって
しまうのである。
光束の主光線OUが図1(b)に示した回転直交面(これ
は、図2(b)の平面flに相当する)に対して角:ξだ
け傾くように設定されているものとする。すると、反射
光束の主光線は回転直交面に対しては常に角:ξだけ傾
いているが、角:2θが変化するとき、偏向の起点Pか
ら平面FLに至る距離:L’が変化するために、上記主
光線OUが平面FL上で描く軌跡Orbは曲線になって
しまうのである。
【0025】この状況を図2(c)に示す。図2(b),
(c)から明らかなように、 X=L・tanξ (3a) X’=L’・tanξ (3b) L=L’・cos2θ (3c) が成り立つ。
(c)から明らかなように、 X=L・tanξ (3a) X’=L’・tanξ (3b) L=L’・cos2θ (3c) が成り立つ。
【0026】図2(c)を参照すれば明らかなように、偏
向の起点Pから平面FLに至る距離がL’であるとき
に、「主光線OUと平面FLとの交点」の直線AYから
の距離:X’が距離:Xに等しくなるようにするには、
このときの主光線が平面fl(即ち、回転直交面)に対
して図2(c)に示す角:γだけ傾くようにすればよい。
このようにすれば、 X=L’・tanγ (4a) である。図2(c)の如く、角:ξと角:γの差を角:2
βとすると、式(4a)は、 X=L’・tan(ξ−2β) (4b) となる。
向の起点Pから平面FLに至る距離がL’であるとき
に、「主光線OUと平面FLとの交点」の直線AYから
の距離:X’が距離:Xに等しくなるようにするには、
このときの主光線が平面fl(即ち、回転直交面)に対
して図2(c)に示す角:γだけ傾くようにすればよい。
このようにすれば、 X=L’・tanγ (4a) である。図2(c)の如く、角:ξと角:γの差を角:2
βとすると、式(4a)は、 X=L’・tan(ξ−2β) (4b) となる。
【0027】式(3c)により、 L’=L/cos2θ (3c’) であるから、これを式(4b)の右辺に代入すると、 X=(L/cos2θ)・tan(ξ−2β) (4b’) であり、これと式(3a)とを組み合わせれば、 L・tanξ=(L/cos2θ)・tan(ξ−2β) 即ち、 tanξ=(1/cos2θ)・tan(ξ−2β) (5) が得られる。この式(5)を、 cos2θ・tanξ=tan(ξ−2β) と変形すると、この式から、 ξ−2β=tan~1{cos2θ・tanξ} が得られ、これから、角:βとして、 (1/2)・[ξ−tan~1{cos2θ・tanξ}] (6) が得られる。回転多面鏡の偏向反射面が回転軸に対して
角:βだけ変化すれば、偏向光束の反射方向は、回転直
交面に対して角:2βだけ変化することを考えれば、回
転多面鏡の偏向反射面の傾き角:E(θ)が、回転角:θ
に対し、式: E(θ)=E(0)−(1/2)・[ξ−tan~1{cos2θ・tanξ}] (1) に従って変化していれば、偏向光束の主光線は、図2の
平面FLを直線状に光走査することになる。式(1)の
右辺の(−)記号は、傾き角:E(θ)の回転角:θによ
る変化が、回転角:θの増大とともに、主光線OUが回
転直交面に近づくように変化することを意味する。
角:βだけ変化すれば、偏向光束の反射方向は、回転直
交面に対して角:2βだけ変化することを考えれば、回
転多面鏡の偏向反射面の傾き角:E(θ)が、回転角:θ
に対し、式: E(θ)=E(0)−(1/2)・[ξ−tan~1{cos2θ・tanξ}] (1) に従って変化していれば、偏向光束の主光線は、図2の
平面FLを直線状に光走査することになる。式(1)の
右辺の(−)記号は、傾き角:E(θ)の回転角:θによ
る変化が、回転角:θの増大とともに、主光線OUが回
転直交面に近づくように変化することを意味する。
【0028】式(1)には、図2(b),(c)に示した距
離:L,L’が入っていない。このことは、式(1)が
満足されるとき、平面FLが軸Axからどのような距離
にあろうとも、平面FL上の主光線OUの軌跡が直線に
なることを意味する。そしてこのことは、式(1)が満
足されれば、主光線OUの偏向は、図1(b)に示すよう
に、主走査対応方向(図面に直交する方向)から見て
「回転直交面50Aに対して角:ξをなす平面」内で生
じることになる。このため、この「平面」をfθレンズ
16や長尺シリンダレンズ18の光軸と主走査対応方向
とに平行にすることにより、被走査面上における走査線
の湾曲を有効に除去できるのである。
離:L,L’が入っていない。このことは、式(1)が
満足されるとき、平面FLが軸Axからどのような距離
にあろうとも、平面FL上の主光線OUの軌跡が直線に
なることを意味する。そしてこのことは、式(1)が満
足されれば、主光線OUの偏向は、図1(b)に示すよう
に、主走査対応方向(図面に直交する方向)から見て
「回転直交面50Aに対して角:ξをなす平面」内で生
じることになる。このため、この「平面」をfθレンズ
16や長尺シリンダレンズ18の光軸と主走査対応方向
とに平行にすることにより、被走査面上における走査線
の湾曲を有効に除去できるのである。
【0029】図1に示す実施の形態においては、回転
角:θが0のときの偏向反射面は、回転軸50Bに平行
であるから傾き角:E(0)=0度であり(請求項7)、
このとき図1(b)における入射角:ηと角:ξとは互
いに等しくなる(請求項3)。
角:θが0のときの偏向反射面は、回転軸50Bに平行
であるから傾き角:E(0)=0度であり(請求項7)、
このとき図1(b)における入射角:ηと角:ξとは互
いに等しくなる(請求項3)。
【0030】もし、E(0)=0とする代わりに、E(0)
=ξ/2に設定しておけば(請求項7)、光源側からの
光束を、その主光線INが回転多面鏡の回転軸に直交す
るように入射させても(請求項4)、上記実施の形態と
同様の結果が得られる。
=ξ/2に設定しておけば(請求項7)、光源側からの
光束を、その主光線INが回転多面鏡の回転軸に直交す
るように入射させても(請求項4)、上記実施の形態と
同様の結果が得られる。
【0031】図3に偏向反射面501の形状を説明図的
に示す。鎖線503は、偏向反射面における回転軸50
B方向(回転多面鏡の厚み方向)の中央部を示す。鎖線
503は直線となる。傾き角:E(θ)が回転角:θとと
もに変化するので、偏向反射面501の副走査方向の上
縁部5011と下縁部5012とは、互いに逆向きに湾
曲した曲線となる。なお、図3は図示の容易性のため
に、回転多面鏡50の上下を第1図とは反転させて描い
てある。
に示す。鎖線503は、偏向反射面における回転軸50
B方向(回転多面鏡の厚み方向)の中央部を示す。鎖線
503は直線となる。傾き角:E(θ)が回転角:θとと
もに変化するので、偏向反射面501の副走査方向の上
縁部5011と下縁部5012とは、互いに逆向きに湾
曲した曲線となる。なお、図3は図示の容易性のため
に、回転多面鏡50の上下を第1図とは反転させて描い
てある。
【0032】上に説明した実施の形態においては、回転
角:θが0のときを基準とし、回転角がθのときの偏向
光束が、回転=0のとき偏向光束の主光線を含み、回転
直交面に対して角:ξだけ傾いた平面内にあるように、
傾き角:E(θ)を設定した。
角:θが0のときを基準とし、回転角がθのときの偏向
光束が、回転=0のとき偏向光束の主光線を含み、回転
直交面に対して角:ξだけ傾いた平面内にあるように、
傾き角:E(θ)を設定した。
【0033】傾き角の設定はこれに限らない。例えば、
偏向反射面による有効偏向角を±θ0とするとき、E
(θ)が、角:ξを用いて、 E(θ)=E(θ0)+(1/2)・[tan~1{cos2θ・tanξ/cos2θ0}-ξ] (2) を満足するように定めても、偏向光束の主光線の掃引す
る面が、回転直交面に対して角:ξをなす実質的な平面
となるようにすることができる(請求項8)。式(2)
は、式(1)の場合と類似の考え方で導けるので、結果
のみを示す。この場合は、E(θ0)=0度もしくはE(θ
0)=ξ/2度とすることができ(請求項9)、E(θ0)=
0のとき、光源側からの光束を回転直交面に対して角:
ξ傾けて入射させることができ、E(θ0)=ξ/2度のと
きは、光源側からの光束を回転多面鏡の回転軸に直交す
るように入射させることができる。式(2)の右辺の
(+)記号は、傾き角:E(θ)の回転角:θによる変化
が、回転角:θが0に近づくにつれてに、主光線OUが
回転直交面から離れるように変化することを意味する。
偏向反射面による有効偏向角を±θ0とするとき、E
(θ)が、角:ξを用いて、 E(θ)=E(θ0)+(1/2)・[tan~1{cos2θ・tanξ/cos2θ0}-ξ] (2) を満足するように定めても、偏向光束の主光線の掃引す
る面が、回転直交面に対して角:ξをなす実質的な平面
となるようにすることができる(請求項8)。式(2)
は、式(1)の場合と類似の考え方で導けるので、結果
のみを示す。この場合は、E(θ0)=0度もしくはE(θ
0)=ξ/2度とすることができ(請求項9)、E(θ0)=
0のとき、光源側からの光束を回転直交面に対して角:
ξ傾けて入射させることができ、E(θ0)=ξ/2度のと
きは、光源側からの光束を回転多面鏡の回転軸に直交す
るように入射させることができる。式(2)の右辺の
(+)記号は、傾き角:E(θ)の回転角:θによる変化
が、回転角:θが0に近づくにつれてに、主光線OUが
回転直交面から離れるように変化することを意味する。
【0034】他に、回転角:θの特定の値:θA(0<
θA<θ0)の部分での反射光束の方向を基準として、偏
向光束の偏向が同一平面内で行われるように傾き角を設
定することもできる。
θA<θ0)の部分での反射光束の方向を基準として、偏
向光束の偏向が同一平面内で行われるように傾き角を設
定することもできる。
【0035】図4は、請求項2,3記載の光走査装置の
実施の1形態を示す図であり、光学配置を主走査対応方
向(図面に直交する方向)から見た状態を示している。
半導体レーザ10からの光束は、カップリングレンズ1
2のコリメート作用により平行光束(平行光束とせず
に、弱い集束性もしくは弱い発散性の光束とすることも
可能である)とされて以後の光学系にカップリングされ
る。カップリングされた光束は、アパーチュア14によ
り光束周辺部を遮光されて所望の光束断面形状にビーム
整形され、線像結像レンズ17を透過し、同レンズの集
束作用により、回転多面鏡60の偏向反射面近傍に主走
査対応方向(図面に直交する方向)に集光し、偏向反射
面により反射されるとfθレンズ17と長尺シリンダレ
ンズ18とを透過し、これらレンズ16,18の作用に
より被走査面100上に光スポットとして集光し、走査
線を等速的に走査する。被走査面100位置には勿論、
光導電性の感光体(図示されず)の感光面が配備され
る。
実施の1形態を示す図であり、光学配置を主走査対応方
向(図面に直交する方向)から見た状態を示している。
半導体レーザ10からの光束は、カップリングレンズ1
2のコリメート作用により平行光束(平行光束とせず
に、弱い集束性もしくは弱い発散性の光束とすることも
可能である)とされて以後の光学系にカップリングされ
る。カップリングされた光束は、アパーチュア14によ
り光束周辺部を遮光されて所望の光束断面形状にビーム
整形され、線像結像レンズ17を透過し、同レンズの集
束作用により、回転多面鏡60の偏向反射面近傍に主走
査対応方向(図面に直交する方向)に集光し、偏向反射
面により反射されるとfθレンズ17と長尺シリンダレ
ンズ18とを透過し、これらレンズ16,18の作用に
より被走査面100上に光スポットとして集光し、走査
線を等速的に走査する。被走査面100位置には勿論、
光導電性の感光体(図示されず)の感光面が配備され
る。
【0036】即ち、図4に示す光走査装置は、光源側か
らの光束を、線像結像レンズ17により回転多面鏡60
の偏向反射面近傍に主走査対応方向に長い線像として結
像させ、回転多面鏡60により偏向された偏向光束を、
走査結像光学系17,18により被走査面100上に光
スポットとして集光させて光走査を行う光走査装置であ
って、線像結像レンズ17と、走査結像光学系の一部を
なす走査結像レンズ即ちfθレンズ17とが「同一のレ
ンズ」として構成されている(請求項2)。
らの光束を、線像結像レンズ17により回転多面鏡60
の偏向反射面近傍に主走査対応方向に長い線像として結
像させ、回転多面鏡60により偏向された偏向光束を、
走査結像光学系17,18により被走査面100上に光
スポットとして集光させて光走査を行う光走査装置であ
って、線像結像レンズ17と、走査結像光学系の一部を
なす走査結像レンズ即ちfθレンズ17とが「同一のレ
ンズ」として構成されている(請求項2)。
【0037】回転多面鏡60は、偏向反射面の傾き角:
E(θ)が、前記式(1)でE(0)=0としたものに従っ
て設定され、光源側からの光束(の主光線)は、回転直
交面60Aに対して角:ξをなすように(回転軸60B
を含む平面内)で入射し(請求項3)、偏向光束の主光
線は、回転直交面60Aに対して角:ξをなす平面内で
偏向する。
E(θ)が、前記式(1)でE(0)=0としたものに従っ
て設定され、光源側からの光束(の主光線)は、回転直
交面60Aに対して角:ξをなすように(回転軸60B
を含む平面内)で入射し(請求項3)、偏向光束の主光
線は、回転直交面60Aに対して角:ξをなす平面内で
偏向する。
【0038】なお、回転多面鏡60は図3の偏向反射面
形状とは異なり、偏向反射面における回転軸60B方向
の図における下縁部(符号qで示す部分)が直線状であ
る。
形状とは異なり、偏向反射面における回転軸60B方向
の図における下縁部(符号qで示す部分)が直線状であ
る。
【0039】光源側からの光束が、線像結像レンズであ
るfθレンズ17により偏向反射面位置に主走査対応方
向に長い線像として結像するように、偏向反射面とfθ
レンズ17との距離:lはfθレンズ17の副走査対応
方向の焦点距離に等しく設定される。従って、偏向光束
はfθレンズ17を透過後、副走査対応方向には平行光
束となる。光束は、主走査対応方向に関しては、fθレ
ンズ17の主走査対応方向の正のパワーを2度作用され
るので、主走査対応方向のパワーは、この事実を考慮し
て適宜の大きさに設定する。
るfθレンズ17により偏向反射面位置に主走査対応方
向に長い線像として結像するように、偏向反射面とfθ
レンズ17との距離:lはfθレンズ17の副走査対応
方向の焦点距離に等しく設定される。従って、偏向光束
はfθレンズ17を透過後、副走査対応方向には平行光
束となる。光束は、主走査対応方向に関しては、fθレ
ンズ17の主走査対応方向の正のパワーを2度作用され
るので、主走査対応方向のパワーは、この事実を考慮し
て適宜の大きさに設定する。
【0040】図4の実施の形態の変形例を図6に示す。
繁雑を避けるため、混同の虞れが無いと思われるものに
就いては図4におけるのと同一の符号を用いた。図6の
実施の形態では、線像結像レンズを兼ねたfθレンズ1
9において、光源側からの光束が透過する部分19A
で、主走査対応方向のパワーを他の部分よりも弱めてお
り、主走査対応方向におけるfθレンズ19のパワー
は、主として偏向光束に対して作用するようなってい
る。
繁雑を避けるため、混同の虞れが無いと思われるものに
就いては図4におけるのと同一の符号を用いた。図6の
実施の形態では、線像結像レンズを兼ねたfθレンズ1
9において、光源側からの光束が透過する部分19A
で、主走査対応方向のパワーを他の部分よりも弱めてお
り、主走査対応方向におけるfθレンズ19のパワー
は、主として偏向光束に対して作用するようなってい
る。
【0041】図7に回転多面鏡の形態を3例示す。(a)
に示す回転多面鏡50は、図1,図3に即して説明した
タイプのもので、厚み方向中央部で偏向反射面は直線
(破線で示す)になる。(b)に示す回転多面鏡60は、
図4に即して説明したタイプのもので「厚み方向の下縁
部が直線」になっており、(c)は(b)に示すのとは逆の
タイプで「厚み方向の上縁部が直線」になっている。
に示す回転多面鏡50は、図1,図3に即して説明した
タイプのもので、厚み方向中央部で偏向反射面は直線
(破線で示す)になる。(b)に示す回転多面鏡60は、
図4に即して説明したタイプのもので「厚み方向の下縁
部が直線」になっており、(c)は(b)に示すのとは逆の
タイプで「厚み方向の上縁部が直線」になっている。
【0042】なお、このような回転多面鏡の製造は、例
えば、コンピュータ制御の3次元面形状形成装置で偏向
反射面形状の駒型面を形成し、この駒型を用いてプラス
チックの整形で所望の偏向反射面形状を持つ多面体を形
成し、その表面に金属膜の蒸着により反射面を形成する
ことにより行うことができる。
えば、コンピュータ制御の3次元面形状形成装置で偏向
反射面形状の駒型面を形成し、この駒型を用いてプラス
チックの整形で所望の偏向反射面形状を持つ多面体を形
成し、その表面に金属膜の蒸着により反射面を形成する
ことにより行うことができる。
【0043】
【実施例】図4に示す実施の形態において、回転多面鏡
60として偏向反射面数:4、内接円半径(厚み方向下
縁部の直線上部分による正方形の内接円の半径):9m
m、E(0)=0で、E(θ)が図5に示す如きもの(図5
(b)は数値、(a)は(b)のグラフ表示)を用いた。図か
ら明らかなように有効偏向角は±20度である。図4に
おける角ξを5度に設定し、走査線の湾曲の無い良好な
光走査を行うことができた。
60として偏向反射面数:4、内接円半径(厚み方向下
縁部の直線上部分による正方形の内接円の半径):9m
m、E(0)=0で、E(θ)が図5に示す如きもの(図5
(b)は数値、(a)は(b)のグラフ表示)を用いた。図か
ら明らかなように有効偏向角は±20度である。図4に
おける角ξを5度に設定し、走査線の湾曲の無い良好な
光走査を行うことができた。
【0044】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明によれ
ば新規な回転多面鏡と光走査装置を実現できる。この発
明の回転多面鏡によれば、偏向反射面への入射光束の主
光線の方向と、偏向光束の主光線の方向とが副走査対応
方向に互いに異なっても、偏向光束の主光線が常に同一
平面内にあるように偏向を行わせることが可能であり、
光走査の走査線の湾曲を有効に防止することができる。
ば新規な回転多面鏡と光走査装置を実現できる。この発
明の回転多面鏡によれば、偏向反射面への入射光束の主
光線の方向と、偏向光束の主光線の方向とが副走査対応
方向に互いに異なっても、偏向光束の主光線が常に同一
平面内にあるように偏向を行わせることが可能であり、
光走査の走査線の湾曲を有効に防止することができる。
【0045】この発明の光走査装置は上記回転多面鏡を
用いるので、光源から回転多面鏡に至る光路上の光学系
と、走査結像光学系とを、回転多面鏡の回転軸方向に重
ねるように配備でき、光走査装置の床面積を有効に縮小
でき、光源側からの光束の回転多面鏡の偏向反射面への
入射方向を適宜に設定できるので、設計の自由度も大き
い。
用いるので、光源から回転多面鏡に至る光路上の光学系
と、走査結像光学系とを、回転多面鏡の回転軸方向に重
ねるように配備でき、光走査装置の床面積を有効に縮小
でき、光源側からの光束の回転多面鏡の偏向反射面への
入射方向を適宜に設定できるので、設計の自由度も大き
い。
【0046】なお、図2に関する説明で、偏向の起点P
を定位置として説明したが、回転多面鏡の偏向反射面と
回転軸とは離れているため、回転多面鏡の回転に伴い、
偏向の起点が僅かながら空間的に変動する(所謂サグ)
問題がある。しかし、上に説明したところは近似的には
十分であり、実際にはサグがあっても、走査線の曲がり
への影響は実用上無視することができる。
を定位置として説明したが、回転多面鏡の偏向反射面と
回転軸とは離れているため、回転多面鏡の回転に伴い、
偏向の起点が僅かながら空間的に変動する(所謂サグ)
問題がある。しかし、上に説明したところは近似的には
十分であり、実際にはサグがあっても、走査線の曲がり
への影響は実用上無視することができる。
【図1】この発明の光走査装置および回転多面鏡の実施
の1形態を説明するための図である。
の1形態を説明するための図である。
【図2】回転多面鏡の作用を説明するための図である。
【図3】回転多面鏡の偏向反射面形状の1例を説明する
ための図である。
ための図である。
【図4】請求項2,3記載の光走査装置の実施の1形態
を説明するための図である。
を説明するための図である。
【図5】実施例における傾き角:E(θ)を示す図であ
る。
る。
【図6】図4に示した実施の形態の変形例を説明するた
めの図である。
めの図である。
【図7】回転多面鏡の3つのタイプを示す図である。
10 光源 12 カップリングレンズ 14 アパーチュア 16 fθレンズ 18 長尺シリンダレンズ 50 回転多面鏡 501 偏向反射面 50A 回転直交面 OU 偏向光束の主光線
Claims (9)
- 【請求項1】光源側からの光束を回転多面鏡により偏向
させ、偏向光束を走査結像光学系により被走査面上に光
スポットとして集光して光走査を行う光走査装置におい
て、 光源側からの光束を回転多面鏡の偏向反射面へ、回転多
面鏡の回転軸を含む平面内で入射させ、且つ、上記回転
多面鏡における各偏向反射面の、上記回転軸に対する傾
き角:Eを回転多面鏡の回転角:θに応じて変化させ、 上記回転角:θにおける傾き角:E(θ)を、偏向光束の
主光線の掃引する面が、上記回転軸に直交する回転直交
面に対して角:ξをなす実質的な平面となるように定め
たことを特徴とする光走査装置。 - 【請求項2】請求項1記載の光走査装置において、 光源側からの光束を、線像結像レンズにより回転多面鏡
の偏向反射面近傍に主走査対応方向に長い線像として結
像させ、上記回転多面鏡により偏向された偏向光束を、
走査結像光学系により被走査面上に光スポットとして集
光させて光走査を行い、 上記線像結像レンズと、上記走査結像光学系の一部をな
す走査結像レンズとを同一のレンズとしたことを特徴と
する光走査装置。 - 【請求項3】請求項1または2記載の光走査装置におい
て、 光源側からの光束を、回転直交面に対して角:ξをなす
ように入射させることを特徴とする光走査装置。 - 【請求項4】請求項1または2記載の光走査装置におい
て、 光源側からの光束を、回転多面鏡の回転軸に直交するよ
うに入射させることを特徴とする光走査装置。 - 【請求項5】請求項1〜4の任意の1に記載の光走査装
置に用いられる回転多面鏡。 - 【請求項6】請求項5記載の回転多面鏡において、 E(θ)が、角:ξを用いて、 E(θ)=E(0)−(1/2)・[ξ−tan~1{cos2θ・tan
ξ}] を満足するように定められたことを特徴とする回転多面
鏡。 - 【請求項7】請求項6記載の回転多面鏡において、 E(0)=0度またはE(0)=ξ/2度であることを特徴
とする回転多面鏡。 - 【請求項8】請求項5記載の回転多面鏡において、 偏向反射面あたりの有効回転角を±θ0とするとき、E
(θ)が、角:ξを用いて、 E(θ)=E(θ0)+(1/2)・[tan~1{cos2θ・tanξ/cos
2θ0}-ξ] を満足するように定められたことを特徴とする回転多面
鏡。 - 【請求項9】請求項8記載の回転多面鏡において、 E(θ0)=0度またはE(θ0)=ξ/2度であることを特
徴とする回転多面鏡。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9101714A JPH10293262A (ja) | 1997-04-18 | 1997-04-18 | 光走査装置および回転多面鏡 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9101714A JPH10293262A (ja) | 1997-04-18 | 1997-04-18 | 光走査装置および回転多面鏡 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10293262A true JPH10293262A (ja) | 1998-11-04 |
Family
ID=14307981
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9101714A Pending JPH10293262A (ja) | 1997-04-18 | 1997-04-18 | 光走査装置および回転多面鏡 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10293262A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103018899A (zh) * | 2011-09-26 | 2013-04-03 | 普来斯姆公司 | 利用光栅多边形在成像表面上进行2d直线扫描 |
-
1997
- 1997-04-18 JP JP9101714A patent/JPH10293262A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103018899A (zh) * | 2011-09-26 | 2013-04-03 | 普来斯姆公司 | 利用光栅多边形在成像表面上进行2d直线扫描 |
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CN104977715A (zh) * | 2011-09-26 | 2015-10-14 | 普来斯姆公司 | 利用光栅多边形在成像表面上进行2d直线扫描 |
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