JP3721484B2 - 光走査装置および光走査装置用の線像結像光学系 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は光走査装置および光走査装置用の線像結像光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】
光偏向器により偏向される光束を、走査結像光学系により被走査面上に光スポットとして集光させて光走査を行う光走査装置は、光プリンタやデジタル複写装置等の画像形成装置に関連して広く知られている。
このような光走査装置において、LD等の光源からの光束はカップリングレンズによりカップリングされて「以下の光学系に適合する光束」に変換され、シリンドリカルレンズ等の線像結像光学系により副走査対応方向(光源から被走査面に至る光路上で副走査方向に対応する方向)に集束され、光偏向器の偏向反射面近傍に主走査対応方向(光源から被走査面に至る光路上で主走査方向に対応する方向)に長い線像に結像される。これは、走査結像光学系の結像における副走査対応方向の物点を上記線像とすることにより、光偏向器における「面倒れ」を補正するためである。
光源側からの光束を偏向反射面に入射させるための「光源側光学系」は、従来、光偏向器における偏向反射面の回転軸に直交する面内で、走査結像光学系と同一面内に配備されるのが一般的であった。このような場合、走査結像光学系の光軸と光源側光学系の光軸とは互いに角をなすが、この「角」がある程度小さくなると、光偏向器で偏向される光束が光源側光学系により「ケラれる」ことになるので、上記角は「ある程度の大きさ」が必要である。また、上記「角」が大きくなると、偏向光束に所望の偏向角を確保するために偏向反射面を大きくする必要があり、結果的に光偏向器が大型化することになる。
【0003】
このような問題を解消できる光学配置として、図5(a),(b)に示す如きものが意図されている。即ち、光源側からの光束を、図示されない線像結像光学系により副走査対応方向に集束させつつ入射平面鏡4に入射させ、入射平面鏡4により反射させて光偏向器である回転多面鏡16の偏向反射面に入射させる。偏向反射面による反射光束は回転多面鏡16の回転とともに偏向し、走査結像光学系であるfθレンズ18に入射し、「被走査面」の実体をなす光導電性の感光体20の周面上に光スポットとして集光し感光体20の光走査を行う。
光源側からの光束の主光線は、図5(a)に示すように、回転多面鏡16の回転軸AXの方向からみると、回転軸AXとfθレンズ18の光軸とを実質的に含む平面内で入射平面鏡に入射して反射され、回転多面鏡16の偏向反射面に入射する。光源側からの光束の主光線は、図5(b)に示すように、回転多面鏡16の回転軸に直交する方向から見ると、回転多面鏡16の回転軸に直交する方向から入射平面鏡4に入射する。入射平面鏡4の鏡面は、図5(b)に示すように、副走査対応方向(図の上下方向)に対して角:θだけ傾けられ、入射平面鏡4による反射光線(主光線)は、入射平面鏡4への入射光線に対して「2θ」だけ傾いて偏向反射面に入射する。従って、偏向反射面への入射光線と偏向光束の主光線とは、副走査対応方向(図5(b)の上下方向)において、互いに角:4θをなすことになる。なお、光源側からの光束は、図示されない線像結像光学系の作用により、回転多面鏡16の偏向反射面位置に「主走査対応方向に長い線像」として結像する。
【0004】
図5(a),(b)に示す光学配置の利点は、入射平面鏡4を介して回転多面鏡16の偏向反射面に入射する光束が、実質的に回転多面鏡16の回転軸とfθレンズ18の光軸とを含む平面内になるので、偏向反射面を小さくしても大きい偏向角を実現でき、回転多面鏡を小型化できることである。
図5(a),(b)に示す光学配置において、入射平面鏡4の「副走査対応方向に対する傾き角:θ」を2度に設定した。このとき、偏向反射面へ入射する光束と偏向光束とは副走査対応方向において互いに「8度の角」をなす。このような光学配置で、fθレンズ18の光学特性を良好に補正したときの主・副走査方向の像面湾曲を図5(c)に示す。破線で示す主走査方向の像面湾曲も実線で示す像面湾曲も共に良好に補正されている。
図5(a),(b)に示す光学配置では、回転多面鏡16による光束偏向が、fθレンズ18の光軸と回転多面鏡16の回転軸とを含む平面に対して対称的に行われるため、偏向反射面近傍に結像する「主走査対応方向に長い線像」と偏向反射面との回転多面鏡の回転に伴うずれ(所謂「サグ」)も主走査方向の中央部に対して主走査方向の各側に対して対称的に発生するので、像面湾曲は主・副走査方向とも、図5(c)に示すように「光スポットの像高:0に対して対称的」に発生している。
【0005】
図5(a),(b)の光学配置は上記の如き利点を有するが、レイアウトの面から見ると、光源側光学系と光偏向器とを「空間的に互いに干渉し合わない」ようにレイアウトするのが難しい。そこでレイアウトの面から、図5の光学配置を改良した光学配置として、図6(a),(b)に示す如きものが考えられる。
即ち、入射平面鏡14を、図6(a)に示すように「主走査対応方向に対して角:α傾ける」と共に、図6(b)に示すように「副走査対応方向に対して角:β傾ける」ことにより、光源10側から線像結像光学系12を経て入射平面鏡14に至る光路を図6(a)のように、回転多面鏡16から離すのである。このような光学配置だと、光学系のレイアウトは、図5(a),(b)に示すものに比してずっと容易になる。なお、図6(a)において符号11はカップリングレンズ、符号APはビーム整形用のアパーチュアを示す。
図6(a),(b)に示す光学配置で、入射平面鏡14の主走査対応方向に対する傾き角:αを30.04度、副走査対応方向に対する傾き角:βを2.31度に設定すると、入射平面鏡14に反射されて回転多面鏡16の偏向反射面に入射する光束の主光線は、図5の光学配置と同様に、回転多面鏡16の回転軸に直交する平面に対して4度の角をなし、偏向反射面への入射光束と偏向光束とは副走査対応方向において8度の角をなして分離する。光源側光学系における線像結像光学系12により、偏向反射面への入射光束を偏向反射面近傍に線像として結像させ、図5に示したfθレンズ18で、感光体20上に光スポットを集光して光走査を行うようにした場合、偏向光束に関する像面湾曲は、図6(c)のように、図5の場合(同図(c))に比して劣化することが分かった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、光源側光学系のレイアウトが容易で、なおかつ光学性能の良い光走査装置の実現を課題とする。
この発明はまた、上記光走査装置に好適に用いられる線像結像光学系の実現を別の課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の光走査装置は「光源側からの光束を線像結像光学系により一方向的に集束させつつ、入射平面鏡により反射させて光偏向器の偏向反射面近傍に線像として結像させ、光偏向器による偏向光束を走査結像光学系により被走査面上に光スポットとして集光させて、被走査面の光走査を行う光走査装置」であって、以下の如き特徴を有する(請求項4)。
即ち、入射平面鏡は、その鏡面が主走査対応方向および副走査対応方向に対して傾いており、光偏向器の偏向反射面への入射光束と偏向反射面による反射光束とが副走査対応方向に有限の角をなし、1方向にのみ正のパワーを有する線像結像光学系におけるパワーの無い方向を主査応対方向に対して傾ける傾き角を調整することにより、上記線像結像光学系により偏向反射面近傍に結像する線像の長手方向が主走査対応方向に合致するようにした。そして、線像結像光学系として、請求項1〜3の任意の1に記載のものを用いる。
光源側において、光源としては半導体レーザ(LD)やLEDを好適に利用することができる。光源からの光束はカップリングレンズにより以下の光学系にカップリングされるが、カップリング後の光束は「平行光束」となることも「弱い発散性の光束もしくは弱い集束性の光束」となることもできる。
「光偏向器」としては、3面以上の偏向反射面をもつ回転多面鏡や回転2面鏡、回転単面鏡等を利用できる。
「走査結像光学系」は、fθ機能のような光走査等速化機能を持つアナモルフィックなレンズや、結像機能と光走査等速化機能とを持つ凹面鏡、あるいはレンズと凹面鏡の組合せ等として実現できる。
【0008】
この発明の光走査装置において、光偏向器による光束の偏向が、入射平面鏡側から偏向反射面に入射する入射光束の主光線と、偏向反射面の回転軸を含む平面に対して略対称的に行われるようにすることができる(請求項5)。
「線像結像光学系」としては、「凹シリンドリカルミラー」を用いることができるが、勿論、凸のシリンドリカルレンズを用いることができる。
線像結像光学系として凸のシリンドリカルレンズを用いる場合、これを「平凸のシリンドリカルレンズとし、凸シリンダ面の母線方向を、シリンドリカルレンズのコバ面である取付基準面に対して傾けた形態のもの」とすることができる(請求項1)。あるいはまた、線像結像光学系を「シリンドリカルレンズと、該シリンドリカルレンズと一体で取付基準面を有する取付部とを有し、シリンドリカルレンズと取付部とがモールド成形加工により形成され、取付部における取付基準面に対して、シリンドリカルレンズのパワーの無い方向を傾けた」ものを用いることもでき(請求項2)、この場合に、シリンドリカルレンズを平凸レンズとし、平レンズ面が取付部の片面と同一面であるように構成できる(請求項3)。
【0009】
【発明の実施の形態】
光走査装置の1例を図1に即して説明する。煩雑を避けるため、混同の虞れが無いと思われるものについては、図6におけると同一の符号を用いた。
LDである光源10からの光束は、カップリングレンズ11により以後の光学系にカップリングされ、アパーチュアAPにより周辺光束を除去されてビーム整形され、「線像結像光学系」としてのシリンドリカルレンズ12を透過して1方向的に集束されつつ入射平面鏡14に入射して反射され、「光偏向器」としての回転多面鏡16の偏向反射面に入射し、偏向反射面近傍に線像に結像する。偏向反射面による反射光束は、回転多面鏡16の回転に伴い等角速度的に偏向しつつ走査結像光学系であるfθレンズ18に入射し、感光体20の周面(被走査面の実体をなす)上に光スポットとして集光し、感光体20を等速的に光走査する。
【0010】
ここで、図6に即して説明した光学配置の場合に、像面湾曲が劣化する原因を説明する。図6(a),(b)に示した光学配置では、カップリングレンズ11によりカップリングされた光束は、アパーチュアAPによりビーム成形されたのちシリンドリカルレンズ12により1方向的に集光されるが、このとき、シリンドリカルレンズ12の「パワーを持たない方向」は主走査対応方向に平行となっており、シリンドリカルレンズ12を透過した光束は副走査対応方向に集束しつつ入射平面鏡14に反射され、偏向反射面近傍に線像として結像する。
図2(a)は、シリンドリカルレンズにより一方向的に集束する光束が入射平面鏡14により反射されて線像LIを結像する様子を、図6(a)の図面に直交する方向から見た様子を示している。シリンドリカルレンズ側から入射平面鏡14に入射する光束FXは、図2(a)の図面に直交する方向(副走査対応方向)にのみ集束している。光束FXの主走査対応方向両端部の光線L1,L2を考えると、光線L1,L2は、それぞれ入射平面鏡14上の点A,Bで反射されて線像LIを結像する。このとき、図2(a)から分かるように、光線L1と光線L2とで「入射平面鏡14から線像LIに至る距離」が異なる。即ち、入射平面鏡14により反射されてから線像LIが結像されるまでの距離は、光線L1の方が光線L2よりも長い。
入射平面鏡14は、前述の如く副走査対応方向に対しても傾いているから、図2(b)に示すように、光線L1とL2とは、入射平面鏡14に反射された後は副走査対応方向に分離することになり、このため、結像される線像LIは「主走査対応方向に長い線像」とならず、線像の長手方向が主走査対応方向に対して傾いてしまう。これが、図6の光学配置で像面湾曲が劣化する原因である。
そこで、図1の光走査装置では、図1(d)に示すようなシリンドリカルレンズ14を、図1(e)に示すように「主走査対応方向に対して角:γだけ傾」けることにより、偏向反射面近傍に結像する線像が「主走査対応方向に長い線像」となるようにした。図1の実施の形態では、図1(e)に示すように、シリンドリカルレンズ12を設けるハウジング側の台座12Aを角:γだけ傾けることにより、光学配置において、シリンドリカルレンズ12のパワーの無い方向が、主走査対応方向に対して各:γだけ傾くようにした。
【0011】
即ち、図1に即して説明した光走査装置は、光源10側からの光束を線像結像光学系12により一方向的に集束させつつ、入射平面鏡14により反射させて光偏向器16の偏向反射面近傍に線像として結像させ、光偏向器16による偏向光束を走査結像光学系18により被走査面20上に光スポットとして集光させて、被走査面20の光走査を行う光走査装置において、入射平面鏡14は、その鏡面が主走査対応方向および副走査対応方向に対して傾いており、光偏向器16の偏向反射面への入射光束と偏向反射面による反射光束とが副走査対応方向に有限の角をなし、1方向にのみ正のパワーを有する線像結像光学系12におけるパワーの無い方向を主査応対方向に対して傾ける傾き角:γを調整することにより、線像結像光学系12により偏向反射面近傍に結像する線像の長手方向が主走査対応方向に合致するようにしたものである。
また、光偏向器16による光束の偏向は、入射平面鏡14側から偏向反射面に入射する入射光束の主光線と、偏向反射面の回転軸AXを含む平面に対して略対称的に行われ(請求項5)、線像結像光学系12は「シリンドリカルレンズ」により構成されている。
上記「線像結像光学系」は、図1(d)に示すごとき通常のシリンドリカルレンズ12を傾けて用いても良いが、図3(a)に示す如く、通常の、やや大型の凸の平凸シリンドリカルレンズ120から、光軸LXを含む部分を、長手方向が「光軸を含む母線BSに対して傾く」ように四辺形12Aの部分を切り出す(実際にはモールド加工で形成する)と、図3(b)に示すごとく「平凸のシリンドリカルレンズ12aにより構成され、凸シリンダ面の母線方向bsが、シリンドリカルレンズ12aのコバ面である取付基準面KMに対して傾いているもの(請求項1)を得ることができる。このシリンドリカルレンズ12aを用いると、これを配備するハウジング側の台座は主走査対応方向に平行なものでよく、ハウジングの製造が容易になり、シリンドリカルレンズ12aの取付も容易である。
あるいはまた図3(c)に示すように、線像結像光学系を、シリンドリカルレンズ121と、シリンドリカルレンズ121と一体で、取付基準面KM1を有する取付部122とを有し、シリンドリカルレンズ121と取付部122とがモールド成形加工により形成され、取付部122における取付基準面KM1に対してシリンドリカルレンズ121のパワーの無い方向が傾いているものにより構成することも可能である(請求項2)。この場合にも、ハウジング側の台座は主走査対応方向に平行なものでよく、ハウジングの製造が容易になり、シリンドリカルレンズ12aの取付も容易である。なお、図3(c)に示す線像結像光学系ではシリンドリカルレンズ121は平凸レンズであり、平レンズ面が取付部122の片面(裏面側)と同一面であり、成形による製造が容易である(請求項3)。
【0012】
【実施例】
具体的な実施例を挙げる。光学配置は図1(a),(b)に示す如くである。
LDである光源10からの光束は、カップリングレンズ11により実質的な平行光束に変換され、アパーチュアAPでビーム整形された後、焦点距離:68.5mmのシリンドリカルレンズ12により、一方向に集束されつつ入射平面鏡14により反射され、光偏向器である回転多面鏡16の偏向反射面近傍に線像として結像し、回転多面鏡16による偏向光束は、走査結像光学系18により被走査面の実体をなす感光体20上に光スポットとして集光され、被走査面20の光走査を行う。回転多面鏡16による光束の偏向は、入射平面鏡14側から偏向反射面に入射する入射光束の主光線と、偏向反射面の回転軸AXを含む平面に対して略対称的に行われる(請求項5)。走査結像光学系を構成する単玉レンズによるfθレンズ18は図5に即して説明したもので、図5(a),(b)の如き光学配置に対して図5(c)の如き良好な像面湾曲を示す。
図1(a)に示す、入射平面鏡14の主走査対応方向に対する傾き角:αを30.04度、図1(b)に示す、入射平面鏡14の副走査対応方向に対する傾き角:βを2.31度に設定すると、入射平面鏡14による反射光束の主光線の偏向反射面への入射角:δは図5に示す光学配置の場合と同じく「4度」になる。なお、光源側から入射平面鏡14への光束入射角:ηは60度である。
【0013】
線像結像光学系であるシリンダレンズ12の「パワーを持たない方向」が主走査対応方向となす角:γを、先ずγ=0とした(このとき光学配置は図6(a),(b)に示す如きものとなる)。
アパーチュアAPの開口部の中心を原点として、主走査対応方向をX軸、副走査対応方向をY軸として、座標(X,Y)として、(0,0),(3mm,0),(−3mm,0),(0,1.5mm),(0,−1.5mm)を通る光線C1,R1,R2,R3,R4を光線追跡し、これら光線が入射平面鏡14の鏡面により反射されて、偏向反射面近傍に線像として結像する位置における座標を求めた。結果を図4(b)に示す。
図4では、上の図が「アパーチュアAPの開口部における光線入射位置」であり、下の図が「線像結像位置における光線位置」である。
図4(b)下図から、図6(a),(b)の光学配置では、シリンドリカルレンズ12により結像する線像が「主走査対応方向(横軸方向)から旋回」しているのが分かる。因みに、図5(a),(b)に示すごとき光学配置の場合には、図4(c)下図のように、シリンドリカルレンズ12による線像は「主走査対応方向に合致」して結像している。
実施例の場合において、シリンドリカルレンズ12のパワーを持たない方向が主走査対応方向に対してなす角:γを「γ=2.31度」に設定したところ、線像の結像位置における各光線の座標は図4(a)下図に示すように(線像は実質的に主走査対応方向に合致している。また、アパーチュア開口部における光束の主走査対応方向、即ち、光源側からシリンドリカルレンズ12に入射する光束における主走査対応方向は、線像の長手方向と対応している。即ち、アパーチュア開口部において主走査対応方向であるX軸上の光線C1、R1、R2は何れも線像の長手方向に並んでいる。)、図4(c)下図と同様になった。このとき、fθレンズ18による像面湾曲は図1(c)に示す如きものとなった。図1(c)と図5(c)を比較すれば明らかなように、上記実施例においても図5の光学配置と実質的に同じく良好な光学性能が得られていることが分かる。
【0014】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明によれば新規な光走査装置および光走査装置用の線像結像光学系を実現できる。この発明の光走査装置は、光源側光学系配備のレイアウトが容易で且つ、良好な光走査を実現できる。請求項5記載の光走査装置は「サグの発生が、主走査方向の中央部に対して主走査方向の各側に対して対称的」になるので、サグの影響を主走査対応方向に光軸対称な線像結像光学系で容易に補正できる。この発明の線像結像光学系は、シリンドリカルレンズにより構成でき、光学系を配備するハウジングの製造が容易であり、シリンドリカルレンズ自体の取付も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】光走査装置の1形態を説明するための図である。
【図2】この発明の原理を説明するための図である。
【図3】この発明の線像結像光学系の実施の形態を説明するための図である。
【図4】実施例を説明するための図である。
【図5】従来技術とその問題点を説明するための図である。
【図6】図5の光学配置の改良例とその問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
10 光源
11 カップリングレンズ
12 シリンドリカルレンズ
14 入射平面鏡
18fθレンズ
Claims (5)
- 光源側からの光束を線像結像光学系により一方向的に集束させつつ、入射平面鏡により反射させて光偏向器の偏向反射面近傍に線像として結像させ、上記光偏向器による偏向光束を走査結像光学系により被走査面上に光スポットとして集光させて上記被走査面の光走査を行い、
上記入射平面鏡は、その鏡面が主走査対応方向および副走査対応方向に対して傾けられ、光偏向器の偏向反射面への入射光束と上記偏向反射面による反射光束とが副走査対応方向に有限の角をなし、
1方向にのみ正のパワーを有する上記線像結像光学系におけるパワーの無い方向を主査応対方向に対して傾ける傾き角を調整することにより、上記線像結像光学系により偏向反射面近傍に結像する線像の長手方向が主走査対応方向に合致するようにした光走査装置における線像結像光学系であって、
平凸のシリンドリカルレンズにより構成され、凸シリンダ面の母線方向が、シリンドリカルレンズのコバ面である取付基準面に対して傾いていることを特徴とする線像結像光学系。 - 光源側からの光束を線像結像光学系により一方向的に集束させつつ、入射平面鏡により反射させて光偏向器の偏向反射面近傍に線像として結像させ、上記光偏向器による偏向光束を走査結像光学系により被走査面上に光スポットとして集光させて上記被走査面の光走査を行い、
上記入射平面鏡は、その鏡面が主走査対応方向および副走査対応方向に対して傾けられ、光偏向器の偏向反射面への入射光束と上記偏向反射面による反射光束とが副走査対応方向に有限の角をなし、
1方向にのみ正のパワーを有する上記線像結像光学系におけるパワーの無い方向を主査応対方向に対して傾ける傾き角を調整することにより、上記線像結像光学系により偏向反射面近傍に結像する線像の長手方向が主走査対応方向に合致するようにした光走査装置における線像結像光学系であって、
シリンドリカルレンズと、該シリンドリカルレンズと一体で取付基準面を有する取付部とを有し、上記シリンドリカルレンズと取付部とはモールド成形加工により形成され、上記取付部における取付基準面に対して、上記シリンドリカルレンズのパワーの無い方向が傾いていることを特徴とする、光走査装置用の線像結像光学系。 - 請求項2記載の線像結像光学系において、
シリンドリカルレンズは平凸レンズであり、平レンズ面が取付部の片面と同一面であることを特徴とする、光走査装置用の線像結像光学系。 - 光源側からの光束を線像結像光学系により一方向的に集束させつつ、入射平面鏡により反射させて光偏向器の偏向反射面近傍に線像として結像させ、上記光偏向器による偏向光束を走査結像光学系により被走査面上に光スポットとして集光させて上記被走査面の光走査を行い、
上記入射平面鏡は、その鏡面が主走査対応方向および副走査対応方向に対して傾けられ、光偏向器の偏向反射面への入射光束と上記偏向反射面による反射光束とが副走査対応方向に有限の角をなし、
1方向にのみ正のパワーを有する線像結像光学系におけるパワーの無い方向を主査応対方向に対して傾ける傾き角を調整することにより、上記線像結像光学系により偏向反射面近傍に結像する線像の長手方向が主走査対応方向に合致するようにした光走査装置において、
線像結像光学系として、請求項1〜3の任意の1に記載のものを用いることを特徴とする光走査装置。 - 請求項4記載の光走査装置において、
光偏向器による光束の偏向が、入射平面鏡側から偏向反射面に入射する入射光束の主光線と、上記偏向反射面の回転軸を含む平面に対して略対称的に行われることを特徴とする光走査装置。
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