JPH10292436A - 旋回式建設機械の走行制御装置 - Google Patents

旋回式建設機械の走行制御装置

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Publication number
JPH10292436A
JPH10292436A JP11333797A JP11333797A JPH10292436A JP H10292436 A JPH10292436 A JP H10292436A JP 11333797 A JP11333797 A JP 11333797A JP 11333797 A JP11333797 A JP 11333797A JP H10292436 A JPH10292436 A JP H10292436A
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JP
Japan
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traveling
switching valve
switched
pilot
signal
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Application number
JP11333797A
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English (en)
Inventor
Shinji Akino
真司 秋野
Kenzo Yanagibashi
憲三 柳橋
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 岸壁近傍等での作業時に岸壁側に向けて車両
を誤って走行させるのを防止し、オペレータの負担を減
らして疲労を軽減できるようにする。 【解決手段】 パイロット管路24A,24Bの途中に
は走行用切換弁22とパイロット弁23との間に位置し
て電磁弁36を設ける。油圧ショベルのオペレータが選
択スイッチ31を手動操作し、選択スイッチ31から制
限信号を出力させたときには、電磁弁36を中立位置
(ニ)から切換位置(ホ),(ヘ)のいずれかに切換え
る。電磁弁36を切換位置(ホ)に切換えたときには、
操作レバー25を矢示a方向に傾転操作しても、パイロ
ット管路24Aを電磁弁36で遮断することにより、走
行用切換弁22が中立位置(イ)から切換位置(ロ)に
切換わるのを禁止させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル等の走行を制御するのに好適に用いられる旋回式建設
機械の走行制御装置に関し、特に、上部旋回体を下部走
行体に対して任意の方向に旋回させた状態でも走行時の
安全性を確保できるようにした旋回式建設機械の走行制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図10ないし図14に従来技術の旋回式
建設機械として油圧ショベルを例に挙げて示す。
【0003】図において、1は下部走行体、2は該下部
走行体1上に旋回可能に搭載された上部旋回体を示し、
該上部旋回体2は、骨組構造をなす旋回フレーム3と、
該旋回フレーム3上にそれぞれ設けられた運転室4,機
械室5およびカウンタウエイト6とから大略構成されて
いる。そして、上部旋回体2は下部走行体1上で図10
に示す旋回中心O−Oを中心にして、例えば360度の
範囲に亘り旋回モータ(図示せず)等で旋回駆動される
構成となっている。
【0004】ここで、下部走行体1はトラックフレーム
7を有し、該トラックフレーム7の前後方向両端側のう
ち一側には遊動輪8が回転可能に設けられている。ま
た、トラックフレーム7の他側には駆動輪9が回転可能
に設けられ、該駆動輪9は図12に示す走行用の油圧モ
ータ10により減速機(図示せず)等を介して回転駆動
される。そして、トラックフレーム7には遊動輪8と駆
動輪9との間に履帯11が巻回され、該履帯11は走行
用の油圧モータ10により駆動輪9を介して走行駆動さ
れるものである。
【0005】12は上部旋回体2の前部に設けられた作
業装置を示し、該作業装置12はブーム13,アーム1
4およびバケット15等によって構成され、ブーム1
3,アーム14を俯仰動させつつ、バケット15を回動
させることにより、土砂等の掘削作業を行うものであ
る。
【0006】16は上部旋回体2の機械室5内に設けら
れるディーゼルエンジン等の原動機で、該原動機16は
図12に示す如く、タンク17と共に油圧源を構成する
メインの油圧ポンプ18を駆動し、該油圧ポンプ18は
タンク17内の作動油を高圧の圧油としてポンプ管路1
9A側に吐出させる。
【0007】ここで、ポンプ管路19Aは、後述の走行
用切換弁22が中立位置(イ)にある間はタンク管路1
9Bに接続され、切換位置(ロ),(ハ)に切換えられ
たときにはモータ管路20A,20Bを介して油圧モー
タ10に接続される。そして、ポンプ管路19A、タン
ク管路19Bおよびモータ管路20A,20Bは油圧モ
ータ10用の主管路を構成している。また、原動機16
はメインの油圧ポンプ18と共にパイロットポンプ21
を回転駆動し、該パイロットポンプ21はタンク17と
共に後述のパイロット弁23等に対するパイロット油圧
源を構成するものである。
【0008】22はポンプ管路19A、タンク管路19
Bとモータ管路20A,20Bとの間に配設された走行
用の走行用切換弁で、該走行用切換弁22は図12に示
す如く、例えば6ポート3位置の油圧パイロット操作式
方向切換弁からなり、その左,右両側には一対の油圧パ
イロット部22A,22Bが設けられている。そして、
走行用切換弁22は油圧パイロット部22A,22Bに
パイロット圧が供給されることにより、中立位置(イ)
から前,後進側の切換位置(ロ),(ハ)に切換えら
れ、油圧モータ10を矢示A,B方向に正,逆転させる
ものである。
【0009】23は上部旋回体2の運転室4に設けられ
る遠隔操作手段としての減圧弁型パイロット弁を示し、
該パイロット弁23は高圧側が管路23Aを介してパイ
ロットポンプ21に接続され、低圧側が管路23Bを介
してタンク17と接続されている。そして、パイロット
弁23は出力側がパイロット管路24A,24Bに接続
され、該パイロット管路24A,24Bはパイロット弁
23から出力される指令信号としてのパイロット圧を走
行用切換弁22の油圧パイロット部22A,22Bに供
給する構成となっている。
【0010】ここで、パイロット弁23は走行用の操作
レバー25を有し、該操作レバー25は油圧ショベルの
オペレータによって図12中の矢示a,b方向に傾転操
作されることにより、パイロット管路24A,24B内
にパイロット圧を発生させるものである。そして、操作
レバー25を矢示a方向に傾転操作したときには、パイ
ロット管路24Aからのパイロット圧により走行用切換
弁22が中立位置(イ)から切換位置(ロ)に切換えら
れ、走行用の油圧モータ10は矢示A方向に回転駆動さ
れる。また、操作レバー25を矢示b方向に傾転操作し
たときには、パイロット管路24Bからのパイロット圧
が走行用切換弁22の油圧パイロット部22Bに供給さ
れることにより、走行用切換弁22は切換位置(ハ)に
切換えられ、油圧モータ10は矢示B方向に回転駆動さ
れる。
【0011】さらに、26はパイロットポンプ21の吐
出側とタンク17との間に介挿された低圧リリーフ弁
で、該低圧リリーフ弁26はパイロットポンプ21の吐
出圧を低圧設定するものである。
【0012】このように構成される油圧ショベルでは、
運転室4内のオペレータが操作レバー25を、例えば図
10および図12に示す中立位置から矢示a方向に傾転
操作したときに、パイロット弁23からパイロット管路
24Aを介して走行用切換弁22の油圧パイロット部2
2Aにパイロット圧が供給され、これにより走行用切換
弁22は中立位置(イ)から切換位置(ロ)に切換えら
れる。そして、走行用の油圧モータ10は油圧ポンプ1
8からポンプ管路19A、モータ管路20Aを介して圧
油が供給され、戻り油がモータ管路20B、タンク管路
19Bを介してタンク17へと排出されることにより、
図12中の矢示A方向に回転駆動される。
【0013】また、オペレータが操作レバー25を中立
位置から矢示b方向に傾転操作したときには、パイロッ
ト弁23からのパイロット圧がパイロット管路24Bを
介して走行用切換弁22の油圧パイロット部22Bに供
給されるので、走行用切換弁22は中立位置(イ)から
切換位置(ハ)に切換えられ、油圧ポンプ18からの圧
油によって油圧モータ10は矢示B方向に回転駆動され
る。
【0014】一方、上部旋回体2は下部走行体1上で旋
回モータ等より旋回中心O−Oを中心として旋回駆動さ
れ、例えば図10に示す通常の前向き位置では下部走行
体1の遊動輪8が前側となるように上部旋回体2は配向
される。そして、この前向き位置ではオペレータが操作
レバー25を矢示a方向に傾転操作すると、油圧モータ
10が図12中の矢示A方向に回転駆動されることによ
り、油圧ショベルは図10に示す岸壁27側に向けて矢
示C方向に前進する。
【0015】また、操作レバー25を矢示b方向に傾転
操作したときには、油圧モータ10が図12中の矢示B
方向に回転駆動されることにより、油圧ショベルは図1
0に示す矢示D方向へと後進するように走行駆動され
る。そして、この場合には操作レバー25の傾転操作方
向(矢示a,b方向)と油圧ショベルの走行方向(矢示
C,D方向)とが実質的に一致することになる。
【0016】しかし、上部旋回体2を図10に示す前向
き位置から図13に示す後向き位置へと約180度分だ
け旋回させ、下部走行体1の駆動輪9が前側となり遊動
輪8が後側となるように上部旋回体2を下部走行体1上
で配向したときには、操作レバー25の傾転操作方向
(矢示a,b方向)と油圧ショベルの走行方向(矢示
D,C方向)とが完全に逆転してしまう。
【0017】即ち、図13に示す後向き位置ではオペレ
ータが操作レバー25を矢示a方向に傾転操作したとき
に、油圧モータ10が図12中の矢示A方向に回転駆動
されることにより、油圧ショベルは図13に示す岸壁2
7から離れるように矢示D方向へと前進する。また、操
作レバー25を矢示b方向に傾転操作したときには、油
圧モータ10が図12中の矢示B方向に回転駆動される
ことにより、油圧ショベルは図13に示す岸壁27側に
向けて矢示C方向へと後進するように走行駆動される。
【0018】さらに、図14に示す後向き位置にあって
は、オペレータが操作レバー25を矢示a方向に傾転操
作したときに、油圧モータ10が図12中の矢示A方向
に回転駆動されることにより、油圧ショベルは図14に
示す岸壁27から離れるように矢示D方向へと後進す
る。また、操作レバー25を矢示b方向に傾転操作した
ときには、油圧モータ10が図12中の矢示B方向に回
転駆動されることによって、油圧ショベルは図14に示
す岸壁27側に向けて矢示C方向へと前進するように走
行駆動される。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、上部旋回体2を下部走行体1に対して図1
0に示す前向き位置に配向したときに、運転室4内のオ
ペレータが操作レバー25を矢示a方向へと前方に傾転
させれば、下部走行体1を操作レバー25の操作方向に
対応させて図10に示す矢示C方向へと前方に走行(前
進)させることができ、矢示b方向へと後方に傾転させ
れば、これに対応して下部走行体1を矢示D方向へと後
方に走行(後進)させることができる。
【0020】しかし、上部旋回体2を下部走行体1に対
して図13に示す如く後向き位置に旋回させたときに
は、運転室4が下部走行体1の駆動輪9側へと後向きに
配向されるから、操作レバー25を矢示a方向へとオペ
レータの前方に傾転させたときに、下部走行体1は矢示
C方向に矢示a方向とは逆方向に走行するようになり、
矢示b方向に傾転させたときには、矢示D方向へと逆向
きに走行してしまう。また、図14に示す後向き位置に
あっても、操作レバー25の傾転操作方向(矢示a,b
方向)と油圧ショベルの走行方向(矢示D,C方向)と
が逆転してしまう。
【0021】このため、従来技術では、岸壁27に近い
場所で浚渫作業等を行うときに、図10に示す前向き位
置と図14に示す後向き位置とで、操作レバー25の傾
転操作方向を逆向きにしない限り、油圧ショベルを岸壁
27側に誤って前進させることがあり、オペレータは岸
壁27側での作業時に下部走行体1の遊動輪8または駆
動輪9の位置から上部旋回体2が前向きの位置に配向さ
れているか、後向きの位置に配向されているかを常に確
認し、このときの配向位置を勘案した上で操作レバー2
5の傾転操作方向を決めなければならず、オペレータに
余分な負担をかけ、疲労を増大させるという問題があ
る。
【0022】また、他の従来技術として、下部走行体と
上部旋回体との間に、上部旋回体が下部走行体に対して
前向き位置と後向き位置とのいずれの方向に配向されて
いるかを検出するスイッチを設け、該スイッチからの検
出信号に従って走行用油圧モータの回転方向を反転させ
ることにより、オペレータによる操作レバーの傾転操作
方向と油圧ショベル等の走行方向とを常に一致させるこ
とができるようにした走行制御装置が、例えば実開平4
−15661号等に開示されている。
【0023】しかし、この場合には、運転室内でオペレ
ータの足等が操作レバーに誤って当たったりしたとき
に、オペレータの意図に反して操作レバーを傾転させて
しまうことがあり、例えば岸壁に近い場所での浚渫作業
時等には必ずしも安全性を確保することができないとい
う問題がある。
【0024】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は油圧ショベル等の車両が予め決
めた方向に走行駆動されるのを適宜に制限することによ
り、例えば岸壁近傍での作業時に岸壁側に向けて車両を
誤って走行させるのを確実に防止でき、作業上の安全性
を確保できると共に、オペレータの負担を減らして疲労
を軽減させることができ、岸壁近傍等での作業性を向上
できるようにした旋回式建設機械の走行制御装置を提供
することを目的としている。
【0025】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、走行用の油圧モータにより前,後進方
向に走行駆動される下部走行体と、該下部走行体上に旋
回可能に搭載された上部旋回体と、前記油圧モータを油
圧源に接続する主管路の途中に設けられ、外部からの指
令信号により中立位置から前,後進側の切換位置に切換
えられる走行用の走行用切換弁と、前記下部走行体を
前,後進させるときに傾転操作され、該走行用切換弁に
走行方向を指令するため前記指令信号を出力する遠隔操
作手段とからなる旋回式建設機械の走行制御装置に適用
される。
【0026】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記遠隔操作手段が前,後進側のいずれか一の
方向に傾転操作されたときに前記走行用切換弁の作動を
制限するための制限信号を出力する信号出力手段と、前
記走行用切換弁と遠隔操作手段との間に設けられ、該信
号出力手段からの制限信号を受けることにより、前記走
行用切換弁が前,後進側のうち前記制限信号に対応した
一方の切換位置に切換えられるのを禁止し、他方の切換
位置に切換えられるのを許す走行方向制限手段とを備え
たことにある。
【0027】これにより、例えば遠隔操作手段が一方向
に傾転操作されたときに走行用切換弁の作動を制限する
ための制限信号を信号出力手段から出力したときには、
この制限信号で走行方向制限手段が作動し、走行用切換
弁が制限信号に対応した一方の切換位置に切換えられる
のを禁止する。そして、遠隔操作手段を他方向に傾転操
作したときには、遠隔操作手段からの指令信号に従って
走行用切換弁を他方の切換位置に切換えさせることがで
きる。
【0028】また、請求項2の発明が採用する構成の特
徴は、前記遠隔操作手段が前,後進側のいずれか一の方
向に傾転操作されたときに前記走行用切換弁の作動を制
限するための制限信号を出力する信号出力手段と、前記
走行用切換弁と遠隔操作手段との間に設けられ、該信号
出力手段からの制限信号を受けることにより、前記走行
用切換弁が前,後進側のうち前記制限信号に対応した一
方の切換位置に切換えられるのを禁止し、他方の切換位
置に切換えられるのを許す走行方向制限手段と、前記遠
隔操作手段が前,後進側のいずれの方向に傾転操作され
たかを検出する操作方向検出手段と、該操作方向検出手
段と前記信号出力手段との信号を受けることにより、前
記遠隔操作手段が前記制限信号に対応した方向に傾転操
作されたときに警報を発する警報手段とを備えたことに
ある。
【0029】この場合でも、前記請求項1の発明と同様
に、信号出力手段から制限信号を出力したときに、この
制限信号で走行方向制限手段を作動させることによっ
て、走行用切換弁が制限信号に対応した一方の切換位置
に切換えられるのを禁止でき、遠隔操作手段を他方向に
傾転操作したときには、遠隔操作手段からの指令信号に
従って走行用切換弁を他方の切換位置に切換えさせるこ
とができる。また、遠隔操作手段を前記一方向に傾転操
作したときには、前記制限信号で警報手段が作動して警
報を発することにより、前記走行用切換弁の一方向への
切換制御が禁止されていることをオペレータ等に知らせ
ることができる。
【0030】さらに、請求項3の発明では、前記遠隔操
作手段は操作用のパイロット圧を発生させるパイロット
弁により構成し、前記走行用切換弁は該パイロット弁か
ら前記指令信号としてのパイロット圧が供給されること
により切換操作される油圧パイロット操作式方向切換弁
により構成し、かつ前記走行方向制限手段を、常時は前
記パイロット弁からのパイロット圧に従って前記方向切
換弁が切換操作されるのを許す中立位置にあり、前記信
号出力手段からの制限信号によって中立位置から切換え
られたときに、前記パイロット弁から方向切換弁に供給
されるパイロット圧の方向を強制的に切換えるパイロッ
ト圧切換弁により構成している。
【0031】これにより、遠隔操作手段をパイロット弁
で構成できると共に、走行用切換弁を該パイロット弁か
ら前記指令信号としてのパイロット圧が供給されること
により切換操作される油圧パイロット式方向切換弁で構
成でき、かつ前記走行方向制限手段をパイロット圧切換
弁により構成できる。そして、該パイロット圧切換弁が
中立位置に復帰している間は、前記パイロット弁からの
パイロット圧に従って前記方向切換弁が前,後進側の切
換位置に切換操作されるのを許すことができる。また、
パイロット圧切換弁を前記制限信号によって中立位置か
ら切換えたときには、前記パイロット弁から方向切換弁
に供給されるパイロット圧の方向を強制的に切換えるこ
とができ、前記方向切換弁が制限信号に対応した一方の
切換位置に切換えられるのを禁止できる。
【0032】また、請求項4の発明では、前記パイロッ
ト圧切換弁は、一対のソレノイド部を有し、該各ソレノ
イド部が前記制限信号で励磁されることにより中立位置
から第1,第2の切換位置に選択的に切換えられる電磁
弁により構成し、前記信号出力手段は該電磁弁の各ソレ
ノイド部に前記制限信号を選択的に出力する選択スイッ
チにより構成している。
【0033】これにより、パイロット圧切換弁を電磁弁
で構成でき、該電磁弁の各ソレノイド部に制限信号を出
力する選択スイッチにより信号出力手段を構成できる。
【0034】一方、請求項5の発明が採用する構成の特
徴は、前記遠隔操作手段が前,後進側のいずれか一の方
向に傾転操作されたときに前記走行用切換弁の作動を制
限するための制限信号を出力する信号出力手段と、前記
遠隔操作手段が前,後進側のいずれの方向に傾転操作さ
れたかを検出する操作方向検出手段と、該操作方向検出
手段と前記信号出力手段との信号を受けることにより、
前記遠隔操作手段が前記制限信号に対応した方向に傾転
操作されたときに警報を発する警報手段とを備えたこと
にある。
【0035】この場合には、信号出力手段から制限信号
を出力することにより、遠隔操作手段を一方向に傾転操
作したときに、前記制限信号で警報手段を作動させるこ
とができ、遠隔操作手段の一方向への傾転操作を早期に
止めるべきことをオペレータ等に知らせることができ
る。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って詳述する。
【0037】ここで、図1ないし図5は本発明の第1の
実施例を示している。なお、本実施例では前述した図1
0ないし図14に示す従来技術と同一の構成要素に同一
の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0038】図中、31は操作レバー25等と共に運転
室4内に設けられる信号出力手段としての選択スイッチ
で、該選択スイッチ31は可動接点32と固定接点3
3,34とを有し、可動接点32は一端側が油圧ショベ
ルの電源となるバッテリ35に接続されている。また、
選択スイッチ31の固定接点33は後述する電磁弁36
のソレノイド部36Aに接続され、固定接点34はソレ
ノイド部36Bに接続されている。
【0039】ここで、選択スイッチ31は通常の作業時
等に可動接点32が図1に示すように中立位置におか
れ、固定接点33,34をバッテリ35から遮断した状
態に保持することにより、走行用切換弁22の作動を制
限するための制限信号が電磁弁36に向けて出力される
のを禁止する。そして、選択スイッチ31は可動接点3
2がオペレータにより手動操作され、固定接点33,3
4に接続されたときに、前記制限信号を電磁弁36に出
力する構成となっている。
【0040】36は走行用切換弁22とパイロット弁2
3との間に位置してパイロット管路24A,24Bの途
中に設けられた走行方向制限手段としての電磁弁で、該
電磁弁36は例えば5ポート3位置の電磁式方向切換弁
からなり、パイロット弁23から走行用切換弁22の油
圧パイロット部22A,22に供給するパイロット圧の
方向を強制的に切換えるパイロット圧切換弁を構成する
ものである。
【0041】ここで、電磁弁36は中立位置(ニ)にあ
る間、パイロット弁23からのパイロット圧がパイロッ
ト管路24A,24Bを介して走行用切換弁22の油圧
パイロット部22A,22Bにそのまま供給されるのを
許し、ソレノイド部36A,36Bが選択スイッチ31
からの制限信号で励磁されたときには、中立位置(ニ)
から第1,第2の切換位置(ホ),(ヘ)に切換えられ
る。
【0042】そして、電磁弁36は図2、図3に示す如
く第1の切換位置(ホ)に切換えられたときに、パイロ
ット弁23からのパイロット圧がパイロット管路24A
を介して走行用切換弁22の油圧パイロット部22Aに
供給されるのを禁止し、パイロット圧がパイロット管路
24Bを介して走行用切換弁22の油圧パイロット部2
2Bに供給されるのを許す構成となっている。
【0043】また、電磁弁36が図4、図5に示す如く
第2の切換位置(ヘ)に切換えられたときには、パイロ
ット弁23からのパイロット圧がパイロット管路24A
を介して走行用切換弁22の油圧パイロット部22Aに
供給されるのを許し、パイロット圧がパイロット管路2
4Bを介して走行用切換弁22の油圧パイロット部22
Bに供給されるのを禁止するものである。
【0044】さらに、37は一端側が電磁弁36の排出
側ポートに接続され、他端側が管路23Bを介してタン
ク17に接続されたパイロット圧の排出管路で、該排出
管路37は電磁弁36が中立位置(ニ)にある間はパイ
ロット管路24A,24Bから遮断され、電磁弁36が
中立位置(ニ)から切換位置(ホ),(ヘ)に切換えら
れたときにはパイロット管路24A,24Bのうち、パ
イロット圧の供給が遮断されたパイロット管路24Aま
たはパイロット管路24Bをタンク17に接続させるも
のである。
【0045】本実施例による油圧ショベルの走行制御装
置は、上述の如き構成を有するもので、その基本的な作
動については従来技術によるものと格別差異はない。
【0046】然るに、本実施例によれば、走行用切換弁
22とパイロット弁23との間に位置してパイロット管
路24A,24Bの途中に電磁弁36を設け、オペレー
タにより手動操作される選択スイッチ31により制限信
号を選択的に出力したときには、電磁弁36を中立位置
(ニ)から切換位置(ホ),(ヘ)に切換える構成とし
たから、下記のような作用効果を得ることができる。
【0047】即ち、油圧ショベルの上部旋回体2を図1
0に示す如く、前向き位置に配向したとき状態で岸壁2
7側の浚渫作業等を行うときには、下部走行体1を矢示
C方向に前進させると、油圧ショベル(車両)が岸壁2
7側に落下する虞れが生じ、運転室4内のオペレータは
操作レバー25の傾転操作に過剰な注意を払う必要があ
る。
【0048】そこで、本実施例にあっては、オペレータ
が予め下部走行体1の遊動輪8等の位置を確認し、上部
旋回体2が下部走行体1に対して前向き位置にあるか否
かを認識しておくことにより、例えば選択スイッチ31
を固定接点33側に切換えたときには、電磁弁36のソ
レノイド部36Aに選択スイッチ31からの制限信号を
出力でき、これによって電磁弁36を中立位置(ニ)か
ら図2、図3に示す如く切換位置(ホ)に切換えておく
ことができる。
【0049】そして、この状態では電磁弁36が切換位
置(ホ)に切換わることにより、例えばオペレータが操
作レバー25を図3に示すように矢示a方向に傾転操作
しても、パイロット管路24Aが電磁弁36により途中
部位で遮断され、パイロット弁23からのパイロット圧
がパイロット管路24Aを介して走行用切換弁22の油
圧パイロット部22Aに供給されることはなくなる。
【0050】この結果、走行用切換弁22が中立位置
(イ)から切換位置(ロ)に切換わるのを選択スイッチ
31からの制限信号よって禁止させることができ、オペ
レータが操作レバー25を矢示a方向に傾転操作した場
合でも、油圧モータ10が矢示A方向に回転駆動される
のを制限でき、車両が図10中の矢示C方向へと誤って
前進してしまうのを確実に防止できる。
【0051】また、この場合には電磁弁36が切換位置
(ホ)に切換わったまま保持されるから、オペレータが
操作レバー25を矢示b方向に傾転操作したときには、
パイロット弁23からのパイロット圧をパイロット管路
24Bを介して走行用切換弁22の油圧パイロット部2
2Bに供給でき、走行用切換弁22を図2に示すように
中立位置(イ)から切換位置(ハ)に切換えることがで
きる。
【0052】この結果、操作レバー25を矢示b方向に
傾転操作することにより、油圧モータ10を走行用切換
弁22を介して矢示B方向に回転させ、車両を図10に
示す矢示D方向へと岸壁27から離れる方向に走行駆動
することができる。また、この状態で上部旋回体2を図
13に示す後向きの位置に旋回させた場合でも、オペレ
ータが操作レバー25を矢示a方向に傾転操作して車両
が矢示C方向に走行駆動されるのを防止でき、操作レバ
ー25を矢示b方向に傾転操作して車両が矢示D方向に
走行駆動されるのを許すことができる。
【0053】一方、上部旋回体2を図14に示すように
後向き位置に配向させた状態では、オペレータが選択ス
イッチ31を固定接点34側に切換えておくことによ
り、電磁弁36のソレノイド部36Bに選択スイッチ3
1からの制限信号を出力でき、これによって電磁弁36
を中立位置(ニ)から図4、図5に示す如く切換位置
(ヘ)に切換えておくことができる。
【0054】そして、この状態では電磁弁36が切換位
置(ヘ)に切換わることにより、例えばオペレータが操
作レバー25を図4に示す如く矢示a方向に傾転操作し
たときには、パイロット弁23からのパイロット圧がパ
イロット管路24Aを介して走行用切換弁22の油圧パ
イロット部22Aに供給されることにより、走行用切換
弁22を中立位置(イ)から切換位置(ロ)に切換える
ことができ、油圧モータ10を矢示A方向に回転させ、
オペレータが操作レバー25を矢示b方向に傾転操作す
るに応じて車両を図14中の矢示D方向へと岸壁27か
ら離れる方向に走行駆動することができる。
【0055】また、この場合には電磁弁36が切換位置
(ヘ)に切換わったまま保持されるから、オペレータが
図5に示す如く操作レバー25を矢示b方向に傾転操作
したとしても、パイロット弁23からのパイロット圧が
パイロット管路24Bを介して走行用切換弁22の油圧
パイロット部22Bされるのを電磁弁36により禁止で
き、走行用切換弁22を中立位置(イ)に保持し続ける
ことができる。
【0056】この結果、油圧ショベルにより図14に示
す状態で浚渫作業等を行っているときには、オペレータ
が操作レバー25を矢示b方向に傾転操作した場合で
も、選択スイッチ31からの制限信号よって走行用切換
弁22が中立位置(イ)から切換わるのを禁止でき、こ
れによって油圧モータ10が矢示B方向に回転駆動され
るのを制限でき、車両が図14中の矢示C方向へと岸壁
27側に誤って走行駆動されるのを確実に防止できる。
【0057】従って、本実施例によれば、岸壁27に近
い場所で浚渫作業等を行うときに、上部旋回体2の旋回
位置を予め確認して選択スイッチ31を切換操作してお
くことにより、車両が岸壁27側に誤って走行駆動され
るのを確実に禁止することができ、作業上の安全性を確
保できると共に、オペレータの負担を減らして疲労等を
確実に軽減でき、岸壁27の近傍で浚渫作業等を行う場
合の作業性を大幅に向上させることができる。
【0058】また、前方または後方に障害物がある作業
現場にあっても、選択スイッチ31を予め切換操作して
おくことにより、車両が障害物の方向に向け誤って走行
してしまうのを確実に防止でき、走行時の安全性を確保
することができる。そして、運転室4内でオペレータの
足等が操作レバー25に誤って当たったりした場合で
も、オペレータの意図に反して車両が走行駆動されるの
を防止でき、作業性や安全性を確実に向上させることが
できる。
【0059】次に、図6および図7は本発明の第2の実
施例を示し、本実施例では前記第1の実施例と同一の構
成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する。しか
し、本実施例の特徴は、操作レバー25の傾転操作方向
を検出する操作方向検出手段としての圧力スイッチ41
A,41Bを、走行用切換弁22とパイロット弁23と
の間に位置してパイロット管路24A,24Bの途中に
設け、前記操作レバー25が走行を制限すべき方向に傾
転されたことを圧力スイッチ41A,41Bで検出した
ときには、油圧ショベルのオペレータ等に対して警報す
るために一対のリレー42A,42B、警報ブザー43
および報知ランプ等のインジケータ44を備える構成と
したことにある。
【0060】ここで、圧力スイッチ41A,41Bは操
作レバー25が中立位置にあるとき共に開成に保持さ
れ、操作レバー25が図7に示す如く矢示a方向に傾転
操作されたときには、操作レバー25の傾転操作に応じ
たパイロット圧がパイロット管路24Aに電磁弁36の
下流側で発生することにより圧力スイッチ41Aが閉成
される。また、操作レバー25が図6に示す如く矢示b
方向に傾転操作されたときには、操作レバー25の傾転
操作に応じたパイロット圧がパイロット管路24Bに発
生し、この場合には圧力スイッチ41Bが閉成され、圧
力スイッチ41Aは開成した状態となる。
【0061】さらに、前記一対のリレー42A,42B
は選択スイッチ31の固定接点33,34と圧力スイッ
チ41A,41Bとの間に接続され、常時は開成状態に
保持されることにより、警報ブザー43および報知ラン
プ等のインジケータ44をバッテリ35から遮断し、警
報ブザー43およびインジケータ44を停止状態に保持
している。
【0062】また、選択スイッチ31の可動接点32を
図6に例示するように固定接点33側に切換え、油圧モ
ータ10が矢示A方向に回転するのを禁止すべく電磁弁
36を切換位置(ホ)に切換えている状態では、矢示b
方向に向けた操作レバー25の傾転操作を制限または禁
止する必要がない。そこで、この場合には圧力スイッチ
41Bが閉成されてもリレー42Bは開成状態に保持さ
れ、警報ブザー43および報知ランプ等のインジケータ
44をバッテリ35から遮断し続ける。
【0063】そして、油圧ショベルのオペレータが図7
に示す如く操作レバー25を誤って矢示a方向に傾転操
作したときには、パイロット管路24A側のパイロット
圧を圧力スイッチ41Aが検出して閉成されることによ
り、リレー42Aはバッテリ35から可動接点32、固
定接点33を介して通電され閉成状態に切換わる。この
結果、警報ブザー43およびインジケータ44はバッテ
リ35から給電されて作動し、オペレータ等に矢示a方
向に向けた操作レバー25の傾転操作を早期に停止すべ
きことを音声と視覚情報とで注意することができる。
【0064】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、車両の走行を制限ま
たは禁止すべき方向に操作レバー25を傾転操作したと
きに、警報ブザー43およびインジケータ44等でオペ
レータに早期に知らせることができ、操作レバー25の
誤操作を即座に止めさせることができる。
【0065】次に、図8および図9は本発明の第3の実
施例を示し、本実施例でも前記第1の実施例と同一の構
成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する。しか
し、本実施例の特徴は、第1の実施例で用いている電磁
弁36等を省略し、選択スイッチ31からの制限信号に
より一対の圧力スイッチ51A,51B、一対のリレー
52A,52Bを介して警報ブザー53および報知ラン
プ等のインジケータ54を作動、停止させる構成とした
ことにある。
【0066】ここで、圧力スイッチ51A,51B、リ
レー52A,52B、警報ブザー53およびインジケー
タ54は、前記第2の実施例で述べた圧力スイッチ41
A,41B、リレー42A,42B、警報ブザー43お
よびインジケータ44と同様に構成されるものである。
【0067】そして、選択スイッチ31の可動接点32
を図8に例示するように固定接点33側に切換え、油圧
モータ10が矢示A方向に回転するのを制限するために
選択スイッチ31から制限信号を出力している状態で
は、矢示b方向に向けた操作レバー25の傾転操作を制
限または禁止する必要がないので、この場合には圧力ス
イッチ51Bが閉成されてもリレー52Bは開成状態に
保持され、警報ブザー53および報知ランプ等のインジ
ケータ54をバッテリ35から遮断し続ける。
【0068】しかし、油圧ショベルのオペレータが図9
に示す如く操作レバー25を誤って矢示a方向に傾転操
作したときには、パイロット管路24A側のパイロット
圧を圧力スイッチ51Aが検出して閉成されることによ
り、リレー52Aはバッテリ35から可動接点32、固
定接点33を介して通電され閉成状態に切換わる。この
結果、警報ブザー53およびインジケータ54はバッテ
リ35から給電されて作動し、オペレータ等に矢示a方
向に向けた操作レバー25の傾転操作を早期に停止すべ
きことを音声と視覚情報とで注意することができる。
【0069】かくして、このように構成される本実施例
でも、油圧ショベルのオペレータが車両の走行を制限ま
たは禁止すべき方向に操作レバー25を傾転操作したと
きには、警報ブザー53およびインジケータ54等でオ
ペレータに警報を発して、操作レバー25の誤操作を即
座に止めるべきことを知らせることができる。
【0070】なお、前記第2,第3の実施例では、警報
手段として警報ブザー43(53)およびインジケータ
44(54)を用いる場合を例に挙げて説明したが、本
発明はこれに限らず、例えば警報手段として音声合成装
置等を用いるようにしてもよい。
【0071】また、前記各実施例では、旋回式建設機械
として油圧ショベルを例に挙げて説明したが、本発明は
これに限らず、例えば油圧クレーン等のように走行制御
装置が装備された旋回式建設機械に広く適用することが
できる。
【0072】
【発明の効果】以上詳述した通り本発明によれば、請求
項1に記載の如く、遠隔操作手段が前,後進側のいずれ
か一の方向に傾転操作され走行用切換弁が作動するのを
制限するために信号出力手段から必要に応じて制限信号
を出力させ、この制限信号で走行方向制限手段を作動さ
せることにより、走行用切換弁が制限信号に対応した一
方の切換位置に切換えられるのを禁止する構成としたか
ら、油圧ショベル等の車両が信号出力手段で予め決めた
方向に走行駆動されるのを制限でき、例えば岸壁近傍で
の作業時に岸壁側に向けて車両を誤って走行させるのを
確実に防止することができる。従って、岸壁や障害物の
近傍等で行う作業時の安全性を確保でき、作業性を向上
できると共に、オペレータの負担を減らして疲労を軽減
させることができる。
【0073】また、請求項2に記載の発明では、信号出
力手段から制限信号を出力したときに、この制限信号で
走行方向制限手段を作動させることによって、走行用切
換弁が制限信号に対応した一方の切換位置に切換えられ
るのを禁止できると共に、遠隔操作手段を誤って傾転操
作したときには、前記制限信号で警報手段を作動させる
ことによって警報を発することができ、前記走行用切換
弁の一方向への切換制御が禁止されていることをオペレ
ータ等に即座に知らせることができる。
【0074】さらに、請求項3の発明では、遠隔操作手
段をパイロット弁で構成すると共に、走行用切換弁を該
パイロット弁から指令信号としてのパイロット圧が供給
されることにより切換操作される油圧パイロット操作式
方向切換弁で構成し、走行方向制限手段をパイロット圧
切換弁により構成しているから、パイロット圧切換弁を
前記制限信号によって中立位置から切換えたときに、前
記パイロット弁から方向切換弁に供給されるパイロット
圧の方向を強制的に切換えることができ、前記方向切換
弁が制限信号に対応した一方の切換位置に切換えられる
のを確実に禁止できる。
【0075】また、請求項4の発明では、パイロット圧
切換弁を電磁弁で構成すると共に、該電磁弁の各ソレノ
イド部に制限信号を出力する選択スイッチにより信号出
力手段を構成しているから、下部走行体に対して上部旋
回体が前向き位置に旋回されているか後向き位置に旋回
されているかを、例えば油圧ショベル等のオペレータが
予め確認して選択スイッチを操作することにより、電磁
弁を中立位置から第1,第2の切換位置のいずれかに切
換えておくことができ、油圧ショベル等の車両が走行を
制限または禁止すべき方向に走行してしまうのを簡単な
操作のみで確実に防止できる。
【0076】一方、請求項5に記載の発明では、遠隔操
作手段が前,後進側のいずれか一の方向に傾転操作され
走行用切換弁が作動するのを制限するために信号出力手
段から必要に応じて制限信号を出力させ、この制限信号
で警報手段を作動させる構成としたから、遠隔操作手段
を誤った方向に傾転操作したときに、前記制限信号で警
報手段を作動させつつ、遠隔操作手段の傾転操作を早期
に止めるべきことをオペレータ等に知らせることがで
き、例えば岸壁近傍での作業時に岸壁側に向けて車両を
誤って走行させるのを防止できる。従って、岸壁や障害
物の近傍等で行う作業時の安全性を確保でき、作業性を
向上できると共に、オペレータの負担を減らすことがで
き、余分な疲労を与えることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による油圧ショベルの走
行制御装置を示す油圧回路図である。
【図2】図1中の電磁弁を中立位置から切換えて油圧モ
ータを回転駆動している状態を示す油圧回路図である。
【図3】油圧モータの回転を制限した状態を示す図2と
関連した油圧回路図である。
【図4】図2とは異なる方向に油圧モータを回転駆動し
ている状態を示す油圧回路図である。
【図5】油圧モータの回転を制限した状態を示す図4に
関連した油圧回路図である。
【図6】本発明の第2の実施例による油圧ショベルの走
行制御装置を示す油圧回路図である。
【図7】油圧モータの回転を制限した状態を示す図6に
関連した油圧回路図である。
【図8】本発明の第3の実施例による油圧ショベルの走
行制御装置を示す油圧回路図である。
【図9】警報ランプおよびブザーを作動させた状態を示
す図8に関連した油圧回路図である。
【図10】従来技術による油圧ショベルを示す正面図で
ある。
【図11】図10中の作業装置を取外した状態の油圧シ
ョベルを示す平面図である。
【図12】従来技術による油圧ショベルの走行制御装置
を示す油圧回路図である。
【図13】図10中の上部旋回体を旋回させた状態を示
す正面図である。
【図14】図13とは異なる方向に油圧ショベルを移動
させた状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1 下部走行体 2 上部旋回体 3 旋回フレーム 4 運転室 5 機械室 7 トラックフレーム 8 遊動輪 9 駆動輪 10 油圧モータ 11 履帯 12 作業装置 17 タンク 18 油圧ポンプ(油圧源) 20A,20B モータ管路(主管路) 21 パイロットポンプ 22 走行用切換弁 23 パイロット弁(遠隔操作手段) 24A,24B パイロット管路 25 操作レバー 31 選択スイッチ(信号出力手段) 36 電磁弁(走行方向制限手段) 41A,41B,51A,51B 圧力スイッチ(操作
方向検出手段) 42A,42B,52A,52B リレー 43,53 警報ブザー(警報手段) 44,54 インジケータ(警報手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行用の油圧モータにより前,後進方向
    に走行駆動される下部走行体と、該下部走行体上に旋回
    可能に搭載された上部旋回体と、前記油圧モータを油圧
    源に接続する主管路の途中に設けられ、外部からの指令
    信号により中立位置から前,後進側の切換位置に切換え
    られる走行用切換弁と、前記下部走行体を前,後進させ
    るときに傾転操作され、該走行用切換弁に走行方向を指
    令するため前記指令信号を出力する遠隔操作手段とから
    なる旋回式建設機械の走行制御装置において、 前記遠隔操作手段が前,後進側のいずれか一の方向に傾
    転操作されたときに前記走行用切換弁の作動を制限する
    ための制限信号を出力する信号出力手段と、 前記走行用切換弁と遠隔操作手段との間に設けられ、該
    信号出力手段からの制限信号を受けることにより、前記
    走行用切換弁が前,後進側のうち前記制限信号に対応し
    た一方の切換位置に切換えられるのを禁止し、他方の切
    換位置に切換えられるのを許す走行方向制限手段とを備
    える構成としたことを特徴とする旋回式建設機械の走行
    制御装置。
  2. 【請求項2】 走行用の油圧モータにより前,後進方向
    に走行駆動される下部走行体と、該下部走行体上に旋回
    可能に搭載された上部旋回体と、前記油圧モータを油圧
    源に接続する主管路の途中に設けられ、外部からの指令
    信号により中立位置から前,後進側の切換位置に切換え
    られる走行用切換弁と、前記下部走行体を前,後進させ
    るときに傾転操作され、該走行用切換弁に走行方向を指
    令するため前記指令信号を出力する遠隔操作手段とから
    なる旋回式建設機械の走行制御装置において、 前記遠隔操作手段が前,後進側のいずれか一の方向に傾
    転操作されたときに前記走行用切換弁の作動を制限する
    ための制限信号を出力する信号出力手段と、 前記走行用切換弁と遠隔操作手段との間に設けられ、該
    信号出力手段からの制限信号を受けることにより、前記
    走行用切換弁が前,後進側のうち前記制限信号に対応し
    た一方の切換位置に切換えられるのを禁止し、他方の切
    換位置に切換えられるのを許す走行方向制限手段と、 前記遠隔操作手段が前,後進側のいずれの方向に傾転操
    作されたかを検出する操作方向検出手段と、 該操作方向検出手段と前記信号出力手段との信号を受け
    ることにより、前記遠隔操作手段が前記制限信号に対応
    した方向に傾転操作されたときに警報を発する警報手段
    とを備える構成としたことを特徴とする旋回式建設機械
    の走行制御装置。
  3. 【請求項3】 前記遠隔操作手段は操作用のパイロット
    圧を発生させるパイロット弁により構成し、 前記走行用切換弁は該パイロット弁から前記指令信号と
    してのパイロット圧が供給されることにより切換操作さ
    れる油圧パイロット操作式方向切換弁により構成し、 かつ前記走行方向制限手段を、常時は前記パイロット弁
    からのパイロット圧に従って前記方向切換弁が切換操作
    されるのを許す中立位置にあり、前記信号出力手段から
    の制限信号によって中立位置から切換えられたときに、
    前記パイロット弁から方向切換弁に供給されるパイロッ
    ト圧の方向を強制的に切換えるパイロット圧切換弁によ
    り構成してなる請求項1または2に記載の旋回式建設機
    械の走行制御装置。
  4. 【請求項4】 前記パイロット圧切換弁は、一対のソレ
    ノイド部を有し、該各ソレノイド部が前記制限信号で励
    磁されることにより中立位置から第1,第2の切換位置
    に選択的に切換えられる電磁弁により構成し、 前記信号出力手段は該電磁弁の各ソレノイド部に前記制
    限信号を選択的に出力する選択スイッチにより構成して
    なる請求項3に記載の旋回式建設機械の走行制御装置。
  5. 【請求項5】 走行用の油圧モータにより前,後進方向
    に走行駆動される下部走行体と、該下部走行体上に旋回
    可能に搭載された上部旋回体と、前記油圧モータを油圧
    源に接続する主管路の途中に設けられ、外部からの指令
    信号により中立位置から前,後進側の切換位置に切換え
    られる走行用切換弁と、前記下部走行体を前,後進させ
    るときに傾転操作され、該走行用切換弁に走行方向を指
    令するため前記指令信号を出力する遠隔操作手段とから
    なる旋回式建設機械の走行制御装置において、 前記遠隔操作手段が前,後進側のいずれか一の方向に傾
    転操作されたときに前記走行用切換弁の作動を制限する
    ための制限信号を出力する信号出力手段と、 前記遠隔操作手段が前,後進側のいずれの方向に傾転操
    作されたかを検出する操作方向検出手段と、 該操作方向検出手段と前記信号出力手段との信号を受け
    ることにより、前記遠隔操作手段が前記制限信号に対応
    した方向に傾転操作されたときに警報を発する警報手段
    とを備える構成としたことを特徴とする旋回式建設機械
    の走行制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009243077A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Hitachi Constr Mach Co Ltd 作業機械の走行制御装置
KR101156859B1 (ko) 2004-12-29 2012-06-20 두산인프라코어 주식회사 굴삭기의 오작동 방지장치

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