JPH10291857A - 高電気比抵抗SiC焼結体 - Google Patents
高電気比抵抗SiC焼結体Info
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- JPH10291857A JPH10291857A JP9104965A JP10496597A JPH10291857A JP H10291857 A JPH10291857 A JP H10291857A JP 9104965 A JP9104965 A JP 9104965A JP 10496597 A JP10496597 A JP 10496597A JP H10291857 A JPH10291857 A JP H10291857A
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- sic
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- sintered compact
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 107Ω−cm以上の電気比抵抗を有する高電
気比抵抗SiC焼結体を提供する。 【解決手段】 6H型SiC結晶の格子定数がc軸で1
5.10Å以上及び嵩密度が3.10g/cm3以上である
高電気比抵抗SiC焼結体。
気比抵抗SiC焼結体を提供する。 【解決手段】 6H型SiC結晶の格子定数がc軸で1
5.10Å以上及び嵩密度が3.10g/cm3以上である
高電気比抵抗SiC焼結体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造装置、
液晶デバイス製造装置などにおける静電チャック、チャ
ンバー部品、静電気除去端子等に用いられているセラミ
ックス部品やメカニカルシール、軸受等の摺動部品に適
した高電気比抵抗SiC焼結体に関する。
液晶デバイス製造装置などにおける静電チャック、チャ
ンバー部品、静電気除去端子等に用いられているセラミ
ックス部品やメカニカルシール、軸受等の摺動部品に適
した高電気比抵抗SiC焼結体に関する。
【0002】
【従来の技術】SiCは従来から耐熱、耐酸化性が良好
で、電気比抵抗も低いため、発熱体として使用されてき
た。このようなSiCは反応焼結法又は再結晶法と呼ば
れる方法で製造されており、嵩密度が2.5g/cm3以下
と低く、多孔質で強度の低いものであった。
で、電気比抵抗も低いため、発熱体として使用されてき
た。このようなSiCは反応焼結法又は再結晶法と呼ば
れる方法で製造されており、嵩密度が2.5g/cm3以下
と低く、多孔質で強度の低いものであった。
【0003】これに対し平均粒径が1μm以下のSiC
微粉を用い、焼結助剤として炭素及び硼素化合物を添加
してバインダーを加えて成形し、これを不活性雰囲気中
で焼成して高密度(3.0g/cm3以上)で、かつ高強度
のSiC焼結体を製造する方法が提案されている。この
ような方法で得られるSiC焼結体は、電気比抵抗が数
Ω−cm以上であることが知られている。
微粉を用い、焼結助剤として炭素及び硼素化合物を添加
してバインダーを加えて成形し、これを不活性雰囲気中
で焼成して高密度(3.0g/cm3以上)で、かつ高強度
のSiC焼結体を製造する方法が提案されている。この
ような方法で得られるSiC焼結体は、電気比抵抗が数
Ω−cm以上であることが知られている。
【0004】電気比抵抗を下げる方法としては、特開昭
56−120573号公報、特開昭57−9090号公
報、特開昭59−111979号公報等に示されるよう
に、SiCにドーピングする方法が提案されている。こ
のうち特開昭56−120573号公報によれば、Si
C焼結体は、アルゴン雰囲気焼成では電気比抵抗は10
5Ω−cmであるが、アルゴン雰囲気焼成で相対密度の9
3%まで焼結した後、200気圧の窒素雰囲気で再焼結
することにより4×10-3Ω−cmまで電気比抵抗が下が
ることが示されている。他にも特開昭57−27975
号公報に示されるように、焼結助剤に導電性の添加物、
例えばTiB2を用いて電気比抵抗を下げる方法があ
る。
56−120573号公報、特開昭57−9090号公
報、特開昭59−111979号公報等に示されるよう
に、SiCにドーピングする方法が提案されている。こ
のうち特開昭56−120573号公報によれば、Si
C焼結体は、アルゴン雰囲気焼成では電気比抵抗は10
5Ω−cmであるが、アルゴン雰囲気焼成で相対密度の9
3%まで焼結した後、200気圧の窒素雰囲気で再焼結
することにより4×10-3Ω−cmまで電気比抵抗が下が
ることが示されている。他にも特開昭57−27975
号公報に示されるように、焼結助剤に導電性の添加物、
例えばTiB2を用いて電気比抵抗を下げる方法があ
る。
【0005】一方、電気比抵抗を高くする方法として
は、特開昭62−153167号公報に示されるよう
に、SiC中の窒素成分を200ppm以下に制限するこ
とで電気比抵抗を104Ω−cm以上にするか又は特開昭
62−167253号公報に示されるように、焼結助剤
として炭素、硼素化合物及びアルミニウムを添加し、さ
らに窒素成分を300ppm以下に制限することで電気比
抵抗を105Ω−cm以上にする方法が提案されている。
他にも特開昭57−166365号公報などに示される
ように、焼結助剤にBeやBeOを使用し、ホットプレ
スして電気比抵抗を上げる方法がある。
は、特開昭62−153167号公報に示されるよう
に、SiC中の窒素成分を200ppm以下に制限するこ
とで電気比抵抗を104Ω−cm以上にするか又は特開昭
62−167253号公報に示されるように、焼結助剤
として炭素、硼素化合物及びアルミニウムを添加し、さ
らに窒素成分を300ppm以下に制限することで電気比
抵抗を105Ω−cm以上にする方法が提案されている。
他にも特開昭57−166365号公報などに示される
ように、焼結助剤にBeやBeOを使用し、ホットプレ
スして電気比抵抗を上げる方法がある。
【0006】従来の技術は上記に示すように、再焼結す
る際窒素成分の含有量を増加することで105Ω−cmか
ら4×10-3Ω−cmまで電気比抵抗を下げることができ
るが、逆に電気比抵抗を107Ω−cm以上に上げる良い
方法がないのが現状である。窒素成分の含有量を減らし
たり、焼結助剤としての炭素及び硼素化合物の他にアル
ミニウムを添加しても高々1.6×106Ω−cmまでが
限度でこれ以上電気比抵抗を上げることはできない。ま
た焼結助剤にBeやBeOを使用することは毒性の問題
があり、さらにホットプレスでは半導体製造装置のチャ
ンバー部品のような複雑な形状の製品を製造することが
極めて困難な問題もある。
る際窒素成分の含有量を増加することで105Ω−cmか
ら4×10-3Ω−cmまで電気比抵抗を下げることができ
るが、逆に電気比抵抗を107Ω−cm以上に上げる良い
方法がないのが現状である。窒素成分の含有量を減らし
たり、焼結助剤としての炭素及び硼素化合物の他にアル
ミニウムを添加しても高々1.6×106Ω−cmまでが
限度でこれ以上電気比抵抗を上げることはできない。ま
た焼結助剤にBeやBeOを使用することは毒性の問題
があり、さらにホットプレスでは半導体製造装置のチャ
ンバー部品のような複雑な形状の製品を製造することが
極めて困難な問題もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、107Ω−c
m以上の電気比抵抗を有する高電気比抵抗SiC焼結体
を提供するものである。
m以上の電気比抵抗を有する高電気比抵抗SiC焼結体
を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は6H型SiC結
晶の格子定数がc軸で15.10Å以上及び嵩密度が
3.10g/cm3以上である高電気比抵抗SiC焼結体に
関する。
晶の格子定数がc軸で15.10Å以上及び嵩密度が
3.10g/cm3以上である高電気比抵抗SiC焼結体に
関する。
【0009】
【発明の実施の形態】高電気比抵抗SiC焼結体(以下
SiC焼結体とする)を得るためのSiC原料粉として
は、α型、β型のいずれでもよいが、価格が安く、焼成
時の結晶構造変化の少ないα型のSiC原料粉を用いる
ことが好ましい。また純度は高純度の原料粉を用いれば
高抵抗化し易いので好ましいが、本発明においては通常
用いられているGCグレードの焼結用SiC原料粉であ
っても差し支えない。
SiC焼結体とする)を得るためのSiC原料粉として
は、α型、β型のいずれでもよいが、価格が安く、焼成
時の結晶構造変化の少ないα型のSiC原料粉を用いる
ことが好ましい。また純度は高純度の原料粉を用いれば
高抵抗化し易いので好ましいが、本発明においては通常
用いられているGCグレードの焼結用SiC原料粉であ
っても差し支えない。
【0010】SiCの結晶構造については、4H、6
H、15R、21R等があるが、このうち6Hが一番安
定で最も多く存在するため本発明においては、6H型S
iC結晶の格子定数をSiC焼結体の格子定数の代表値
として用いた。また格子定数にはa軸とc軸があるが、
本発明においてはc軸を代表値として用いた。なお格子
定数は、SiC焼結体を粉末状にし、この粉末状のSi
C焼結体粉80重量%に角度補正用に純度が99.99
%のSi粉を20重量%添加してX線回折法により、回
折角2θが75.5度付近の面指数(0012)のピー
クから次式により求めた。
H、15R、21R等があるが、このうち6Hが一番安
定で最も多く存在するため本発明においては、6H型S
iC結晶の格子定数をSiC焼結体の格子定数の代表値
として用いた。また格子定数にはa軸とc軸があるが、
本発明においてはc軸を代表値として用いた。なお格子
定数は、SiC焼結体を粉末状にし、この粉末状のSi
C焼結体粉80重量%に角度補正用に純度が99.99
%のSi粉を20重量%添加してX線回折法により、回
折角2θが75.5度付近の面指数(0012)のピー
クから次式により求めた。
【0011】
【数1】 ただし、dは面間隔、h、k、lは面指数及びa、cは
格子定数である。
格子定数である。
【0012】嵩密度は、アルキメデス法で測定し、また
電気比抵抗は、JIS C 2141の電気絶縁用セラ
ミック材料試験方法の体積抵抗率の測定法に準じて測定
した。
電気比抵抗は、JIS C 2141の電気絶縁用セラ
ミック材料試験方法の体積抵抗率の測定法に準じて測定
した。
【0013】本発明になるSiC焼結体は、6H型Si
C結晶の格子定数がc軸で15.10Å以上、好ましく
は15.104Å以上で、嵩密度が3.10g/cm3以
上、好ましくは3.13g/cm3以上とされ、このように
することによりSiC焼結体の電気比抵抗を107Ω−
cm以上にすることができる。なお格子定数がc軸で1
5.10Å未満又は嵩密度が3.10g/cm3未満である
と、例えばSiC焼結体を静電チャックに用いる場合、
被吸着物(シリコンウエハ)に形成されたLSIが破壊
するという欠点が生じる。
C結晶の格子定数がc軸で15.10Å以上、好ましく
は15.104Å以上で、嵩密度が3.10g/cm3以
上、好ましくは3.13g/cm3以上とされ、このように
することによりSiC焼結体の電気比抵抗を107Ω−
cm以上にすることができる。なお格子定数がc軸で1
5.10Å未満又は嵩密度が3.10g/cm3未満である
と、例えばSiC焼結体を静電チャックに用いる場合、
被吸着物(シリコンウエハ)に形成されたLSIが破壊
するという欠点が生じる。
【0014】格子定数がc軸で15.10Å以上である
と電気比抵抗が大きくなる理由については定かでない
が、SiC結晶のSiをBで置換すると格子定数の変化
に影響を及ぼし、電気比抵抗の変化として現れるものと
推定される。
と電気比抵抗が大きくなる理由については定かでない
が、SiC結晶のSiをBで置換すると格子定数の変化
に影響を及ぼし、電気比抵抗の変化として現れるものと
推定される。
【0015】また本発明になるSiC焼結体は、例えば
SiC原料粉に熱硬化性樹脂(焼成後炭素となる)又は
カーボンブラックと炭化硼素又は硼素を用い、それにバ
インダー、離型剤、水等を加えて混合し、造粒して成
形、その後格子定数がc軸で15.10Å以上及び嵩密
度が3.10g/cm3以上になる温度で焼成することによ
り得られる。
SiC原料粉に熱硬化性樹脂(焼成後炭素となる)又は
カーボンブラックと炭化硼素又は硼素を用い、それにバ
インダー、離型剤、水等を加えて混合し、造粒して成
形、その後格子定数がc軸で15.10Å以上及び嵩密
度が3.10g/cm3以上になる温度で焼成することによ
り得られる。
【0016】上記のバインダーとしては、ポリビニルア
ルコール、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロ
ース、ポリエチレングリコール等が用いられ、その添加
量はSiC原料粉、熱硬化性樹脂又はカーボンブラック
及び炭化硼素又は硼素100重量部に対して固形分で
0.5〜3重量部添加することが好ましく、0.7〜2
重量部添加することがより好ましい。また離型剤として
は、ステアリン酸、ポリエチレングリコール、ワックス
等が用いられ、その添加量はSiC原料粉、熱硬化性樹
脂又はカーボンブラック及び炭化硼素又は硼素100重
量部に対して固形分で0.5〜3重量部添加することが
好ましく、0.7〜2重量部添加することがより好まし
い。水は純水を用いることが好ましい。その添加量につ
いては特に制限はない。
ルコール、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロ
ース、ポリエチレングリコール等が用いられ、その添加
量はSiC原料粉、熱硬化性樹脂又はカーボンブラック
及び炭化硼素又は硼素100重量部に対して固形分で
0.5〜3重量部添加することが好ましく、0.7〜2
重量部添加することがより好ましい。また離型剤として
は、ステアリン酸、ポリエチレングリコール、ワックス
等が用いられ、その添加量はSiC原料粉、熱硬化性樹
脂又はカーボンブラック及び炭化硼素又は硼素100重
量部に対して固形分で0.5〜3重量部添加することが
好ましく、0.7〜2重量部添加することがより好まし
い。水は純水を用いることが好ましい。その添加量につ
いては特に制限はない。
【0017】熱硬化性樹脂としては特に制限はないが、
炭化率の高いフェノール樹脂、フラン樹脂、タールピッ
チ等の有機化合物から生成するものを用いることが好ま
しく、熱硬化性樹脂又はカーボンブラックの含有量はS
iC焼結体中に0.5〜5重量%含有することが好まし
く、1〜4重量%含有することがより好ましい。また硼
素化合物は炭化硼素を用いることが好ましく、炭化硼素
又は硼素の含有量はSiC焼結体中に0.15〜3重量
%含有することが好ましく0.3〜2重量%含有するこ
とがより好ましい。上記に示す割合で含有すれば、Si
C焼結体が焼結し易いので好ましい。熱硬化性樹脂とカ
ーボンブラックは焼結することにより最終的には炭素に
変化する。
炭化率の高いフェノール樹脂、フラン樹脂、タールピッ
チ等の有機化合物から生成するものを用いることが好ま
しく、熱硬化性樹脂又はカーボンブラックの含有量はS
iC焼結体中に0.5〜5重量%含有することが好まし
く、1〜4重量%含有することがより好ましい。また硼
素化合物は炭化硼素を用いることが好ましく、炭化硼素
又は硼素の含有量はSiC焼結体中に0.15〜3重量
%含有することが好ましく0.3〜2重量%含有するこ
とがより好ましい。上記に示す割合で含有すれば、Si
C焼結体が焼結し易いので好ましい。熱硬化性樹脂とカ
ーボンブラックは焼結することにより最終的には炭素に
変化する。
【0018】焼成雰囲気は、非酸化雰囲気中で焼成する
ことが好ましく、特にアルゴンガス雰囲気中で焼成する
ことが好ましい。また焼成温度は、上記に示すように格
子定数及び嵩密度との関係並びにSiC原料粉、熱硬化
性樹脂又はカーボンブラック及び炭化硼素又は硼素の配
合割合などにより適宜選定されるが1950〜2300
℃の温度で焼成すれば、ほぼ本発明の目的を達成するこ
とができる。
ことが好ましく、特にアルゴンガス雰囲気中で焼成する
ことが好ましい。また焼成温度は、上記に示すように格
子定数及び嵩密度との関係並びにSiC原料粉、熱硬化
性樹脂又はカーボンブラック及び炭化硼素又は硼素の配
合割合などにより適宜選定されるが1950〜2300
℃の温度で焼成すれば、ほぼ本発明の目的を達成するこ
とができる。
【0019】
【実施例】以下本発明の実施例を説明する。 実施例1、4、7、比較例1、4 SiC原料粉として表1に示す3種類(A、B、C)の
α型SiC原料粉97重量部、フェノール樹脂〔昭和高
分子(株)製、商品名BRL−219(不揮発分70重量
%)〕を固形分で2重量部及び平均粒径が1.5μmの
炭化硼素を1重量部配合し、これらの成分100重量部
に対してポリビニルアルコール〔クレラ(株)製、商品名
クラレポバール205(不揮発分10重量%)〕を固形
分で1重量部、ステアリン酸〔中京油脂(株)製、商品名
セロゾール920(不揮発分18重量%)〕を固形分で
1重量部及び純水を100重量部加えて合成樹脂製のボ
ールミルで混合した後、スプレードライヤーで造粒し、
成形粉を得た。
α型SiC原料粉97重量部、フェノール樹脂〔昭和高
分子(株)製、商品名BRL−219(不揮発分70重量
%)〕を固形分で2重量部及び平均粒径が1.5μmの
炭化硼素を1重量部配合し、これらの成分100重量部
に対してポリビニルアルコール〔クレラ(株)製、商品名
クラレポバール205(不揮発分10重量%)〕を固形
分で1重量部、ステアリン酸〔中京油脂(株)製、商品名
セロゾール920(不揮発分18重量%)〕を固形分で
1重量部及び純水を100重量部加えて合成樹脂製のボ
ールミルで混合した後、スプレードライヤーで造粒し、
成形粉を得た。
【0020】この後、成形粉を金型内に充填し、98MP
aの圧力を加えて外径が70mm及び厚さが2.5mmの円
盤を成形し、アルゴンガスを1リットル/分の条件で流
しながら、焼成温度が表2に示す温度で1時間保持して
SiC焼結体を得た。
aの圧力を加えて外径が70mm及び厚さが2.5mmの円
盤を成形し、アルゴンガスを1リットル/分の条件で流
しながら、焼成温度が表2に示す温度で1時間保持して
SiC焼結体を得た。
【0021】実施例2、5、8、比較例2、5、7、9 実施例1で用いたα型SiC原料粉95重量部、フェノ
ール樹脂を固形分で4重量部及び平均粒径が1.5μm
の炭化硼素を1重量部配合し、以下実施例1と同様の工
程を経てSiC焼結体を得た。
ール樹脂を固形分で4重量部及び平均粒径が1.5μm
の炭化硼素を1重量部配合し、以下実施例1と同様の工
程を経てSiC焼結体を得た。
【0022】実施例3、6、9、比較例3、6、8 実施例1で用いたα型SiC原料粉93重量部、フェノ
ール樹脂を固形分で6重量部及び平均粒径が1.5μm
の炭化硼素を1重量部配合し、以下実施例1と同様の工
程を経てSiC焼結体を得た。
ール樹脂を固形分で6重量部及び平均粒径が1.5μm
の炭化硼素を1重量部配合し、以下実施例1と同様の工
程を経てSiC焼結体を得た。
【0023】次に上記で得られた円盤状のSiC焼結体
の両面に銀ペーストを50μmの厚さに印刷し、それを
焼き付けて電極を形成し、厚さ方向に50V/cmの直流電
圧を印加してJIS C 2141の電気絶縁用セラミ
ック材料試験方法の体積抵抗率の測定法に準じて電気比
抵抗を測定した。また嵩密度は、アルキメデス法で測定
した。
の両面に銀ペーストを50μmの厚さに印刷し、それを
焼き付けて電極を形成し、厚さ方向に50V/cmの直流電
圧を印加してJIS C 2141の電気絶縁用セラミ
ック材料試験方法の体積抵抗率の測定法に準じて電気比
抵抗を測定した。また嵩密度は、アルキメデス法で測定
した。
【0024】一方、格子定数は、円盤状のSiC焼結体
を平均粒径が10μm以下に粉砕し、この粉砕粉80重
量%に純度が99.99%のSi粉を20重量%添加し
てX線回折法により、回折角2θが75.5度付近の面
指数(0012)のピークから前述の式により求めた。
これらの結果をまとめて表2に示す。
を平均粒径が10μm以下に粉砕し、この粉砕粉80重
量%に純度が99.99%のSi粉を20重量%添加し
てX線回折法により、回折角2θが75.5度付近の面
指数(0012)のピークから前述の式により求めた。
これらの結果をまとめて表2に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】表2に示されるように、格子定数が15.
10Å以上及び嵩密度が3.10g/cm3以上の実施例の
SiC焼結体の電気比抵抗は、107Ω−cmと高抵抗で
あることが明らかである。これに対し格子定数が15.
10Å未満又は嵩密度が3.10g/cm3未満の比較例の
SiC焼結体の電気比抵抗は、105〜106Ω−cmと低
い値であった。また、図1に嵩密度が3.10g/cm3以
上のSiC焼結体の格子定数と電気比抵抗の関係を示す
が、図1においても格子定数が15.10Å以上のSi
C焼結体は電気比抵抗が107Ω−cm以上であることが
明らかである。
10Å以上及び嵩密度が3.10g/cm3以上の実施例の
SiC焼結体の電気比抵抗は、107Ω−cmと高抵抗で
あることが明らかである。これに対し格子定数が15.
10Å未満又は嵩密度が3.10g/cm3未満の比較例の
SiC焼結体の電気比抵抗は、105〜106Ω−cmと低
い値であった。また、図1に嵩密度が3.10g/cm3以
上のSiC焼結体の格子定数と電気比抵抗の関係を示す
が、図1においても格子定数が15.10Å以上のSi
C焼結体は電気比抵抗が107Ω−cm以上であることが
明らかである。
【0028】
【発明の効果】本発明におけるSiC焼結体は、107
Ω−cm以上の電気比抵抗を有し、半導体製造装置、液晶
デバイス製造装置などにおける静電チャック、チャンバ
ー部品、静電気除去端子等に用いられている、セラミッ
ク部品やメカニカルシール、軸受等の摺動部品に好適で
ある。
Ω−cm以上の電気比抵抗を有し、半導体製造装置、液晶
デバイス製造装置などにおける静電チャック、チャンバ
ー部品、静電気除去端子等に用いられている、セラミッ
ク部品やメカニカルシール、軸受等の摺動部品に好適で
ある。
【図1】嵩密度が3.10g/cm3以上のSiC焼結体の
格子定数と電気比抵抗の関係を示すグラフである。
格子定数と電気比抵抗の関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩井 明仁 茨城県ひたちなか市大字足崎字西原1380番 地1 日立化成工業株式会社山崎工場内
Claims (1)
- 【請求項1】 6H型SiC結晶の格子定数がc軸で1
5.10Å以上及び嵩密度が3.10g/cm3以上である
高電気比抵抗SiC焼結体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9104965A JPH10291857A (ja) | 1997-04-22 | 1997-04-22 | 高電気比抵抗SiC焼結体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9104965A JPH10291857A (ja) | 1997-04-22 | 1997-04-22 | 高電気比抵抗SiC焼結体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10291857A true JPH10291857A (ja) | 1998-11-04 |
Family
ID=14394825
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9104965A Pending JPH10291857A (ja) | 1997-04-22 | 1997-04-22 | 高電気比抵抗SiC焼結体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10291857A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003053880A1 (fr) * | 2001-12-21 | 2003-07-03 | Ngk Insulators, Ltd. | Materiau a base de si a coefficient de conduction thermique eleve et son procede de fabrication |
KR100419778B1 (ko) * | 2001-02-16 | 2004-02-21 | 한국에너지기술연구원 | 액상 반응소결에 의한 탄화규소-탄화붕소 복합체 제조방법 |
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1997
- 1997-04-22 JP JP9104965A patent/JPH10291857A/ja active Pending
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