JP6787207B2 - SiC焼結体 - Google Patents

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Description

本発明は、SiC(炭化ケイ素)の焼結体に関するものである。
SiCは硬度が高く、化学的な安定性が高いという特性を有する。このため、SiC焼結体は、半導体の製造工程で用いられるプラズマエッチング装置の電極などの部材として利用されている。またSiC焼結体は、耐摩耗性や摺動性に優れていることから、メカニカルシール装置用のリング(回転リング、シートリング)の材料としても利用されている。
特許文献1には、p型またはn型用の不純物がドープされたSiCを、プラズマエッチング装置の電極板として用いることが開示されている。
特許文献2には、メカニカルシール装置用のリングとして、平均結晶粒径が5μm以下、気孔率が5.0%以下、平均気孔径が2.0μm以下であって、比抵抗が室温で1Ω・cm以下であり、β−SiC相を80%以上の割合で含むとともに、Al、Y、La、Gd、Tb、Dy、Ho、Erからなる群から選ばれる少なくとも一種の成分とBを含有するSiC焼結体が開示されている。この特許文献2に開示されているSiC焼結体では、Al、Y、La、Gd、Tb、Dy、Ho、Erは、Al、Y、La、Gd、Tb、Dy、Ho、Erの群から選ばれる少なくとも一種の酸化物粉末として含有されている。
特許第4935149号公報 特許第5148523号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているように、不純物がドープされたSiCの焼結体は、SiCに不純物を均一にドープするのが困難であるため、抵抗率が不均一になるおそれがある。抵抗率が不均一なSiC焼結体をプラズマエッチング装置の電極板として用いると、発生するプラズマの密度にばらつきが生じて、均一なプラズマエッチング処理を行うことが困難となるおそれがある。
また、特許文献2に記載されているSiC焼結体は、α−SiCと比較して相対的に熱伝導率が低いβ−SiCを多く含み、また添加されている酸化物粉末も熱伝導率が低いため、熱伝導性を向上させるのが難しいという問題がある。
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、導電性と熱伝導性と耐プラズマ性の各特性がバランスよく向上したSiC焼結体を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明のSiC焼結体は、YとOとを含み、残部がSiC及び不可避不純物からなるSiC焼結体であって、前記Yと前記Oとの含有量比が質量比で3.8以上4.6以下の範囲にあり、前記Yの含有量が0.80質量%以上4.82質量%以下の範囲にあることを特徴としている。
この構成のSiC焼結体は、前記Yと前記Oとの含有量比Y/Oが質量比で3.8以上とされているので、導電性と熱伝導性が向上する。また、前記Yと前記Oとの含有量比Y/Oが質量比で4.6以下とされているので、耐プラズマ性が向上する。
さらに、この構成のSiC焼結体は、Yの含有量が0.80質量%以上4.82質量%以下の範囲とされているので、導電性、熱伝導性および耐プラズマ性の各特性がバランスよく向上する。
ここで、本発明のSiC焼結体においては、密度比が、95%以上であることが好ましい。
この場合、密度比が95%以上と高く、SiC焼結体が緻密となるので、導電性、熱伝導性および耐プラズマ性の各特性がよりバランスよく向上する。
さらに、本発明のSiC焼結体においては、前記Yと前記Oとの含有量比が質量比で4.0以上であることが好ましい。
この場合、YとOとの含有量比が質量比で4.0以上と高いので、導電性と熱伝導性がさらに向上する。
またさらに、本発明のSiC焼結体においては、前記Yの含有量が1.0質量%以上であることが好ましい。
この場合、Yの含有量が1.0質量%以上と多いので、導電性、熱伝導性および耐プラズマ性の各特性がさらにバランスよく向上する。
本発明によれば、導電性と熱伝導性と耐プラズマ性の各特性がバランスよく向上したSiC焼結体を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るSiC焼結体のSEM写真である。
以下に、本発明の一実施形態に係るSiC焼結体及びその製造方法について説明する。
本実施形態であるSiC焼結体は、例えば、半導体の製造工程で用いられるプラズマエッチング装置の電極および内部部材、メカニカルシール装置用のリング(回転リング、シートリング)として利用できる。
本実施形態のSiC焼結体は、YとOとを含み、残部がSiC及び不可避不純物からなるSiC焼結体であって、前記Yと前記Oとの含有量比Y/Oが質量比で3.8以上4.6以下の範囲にあり、前記Yの含有量が0.80質量%以上4.82質量%以下の範囲とされている。なお、Yの含有量は、SiC焼結体全体量に対する比率である。さらに、本実施形態のSiC焼結体は、密度比が95%以上とされている。
図1は、本発明の一実施形態に係るSiC焼結体のSEM(走査型電子顕微鏡)写真である。
図1に示すSEM写真から、本実施形態のSiC焼結体では、黒く見える結晶の粒界に3次元の網目状に白色物質が存在していることわかる。EPMAを用いて元素分布を測定すると、黒く見える結晶にはSiとCが検出され、白色物質にはYとOが検出される。すなわち、本実施形態のSiC焼結体では、SiC結晶の粒界にY酸化物が3次元の網目状に存在している。
本実施形態のSiC焼結体では、YとOとの含有量比Y/Oは質量比で3.8以上とされており、Y酸化物として最も安定的なY(Y/O=3.7)と比較してY/Oが高いことから、YとOとが酸素欠損を有するY酸化物を形成していると考えられる。すなわち、本実施形態のSiC焼結体では、酸素欠損を有するY酸化物がSiC結晶の粒界に3次元の網目状に存在していると考えられる。
酸素欠損を有するY酸化物は、Yと比較して金属Yに近い物性を示し、導電性と熱伝導性が高くなる。このため、本実施形態のSiC焼結体は、導電性と熱伝導性が向上すると考えられる。
次に、本実施形態であるSiC焼結体において、YとOの含有量比、Yの含有量および密度比を上述のように規定した理由について説明する。
(YとOの含有量比Y/O:質量比で3.8以上4.6以下)
本実施形態のSiC焼結体において、Y/Oが3.8未満の場合は、Y酸化物の酸素欠損が少なくなりすぎて、SiC焼結体の導電性と熱伝導性が低下するおそれがある。一方、Y/Oが4.6を超える場合は、Y酸化物の酸素欠損が多くなりすぎて、Y酸化物の強度が低下し、SiC焼結体の耐プラズマ性が低下するおそれがある。
このような理由から、本実施形態のSiC焼結体においては、YとOの含有量比Y/Oを質量比で3.8以上4.6以下の範囲に設定している。なお、SiC焼結体の導電性と熱伝導性をより向上させるためには、Y/Oを4.0以上とすることが好ましい。また、SiC焼結体の耐プラズマ性が低下するのをより抑えるためには、Y/Oを4.5以下とすることが好ましい。
本実施形態のSiC焼結体において、酸素欠損を有するY酸化物は、下記の式(I)で表される酸化物であることが好ましい。
3−x ・・・(I)
式(I)中、xは、0.08以上0.58以下の範囲、好ましくは0.22以上0.53以下の範囲である。
(Yの含有量:0.80質量%以上4.82質量%以下の範囲)
本実施形態のSiC焼結体において、Yの含有量が0.80質量%未満の場合は、SiC結晶の粒界に3次元の網目状に存在するY酸化物の量が少なくなりすぎて、SiC焼結体の導電性と熱伝導性が低下するおそれがある。一方、Yの含有量が4.82質量%を超える場合は、Y(27W/(m・K))、金属Y(17.2W/(m・K))ともにSiCの熱伝導率よりも低いため、SiC焼結体の熱伝導性が低下するおそれがある。
このような理由から、本実施形態のSiC焼結体においては、Yの含有量を0.80質量%以上4.82質量%以下の範囲と設定している。なお、SiC焼結体の導電性と熱伝導性をより向上させるためには、Yの含有量を1.0質量%以上とすることが好ましい。
(密度比:95%以上)
本実施形態のSiC焼結体において、密度比が95%未満となる場合は、SiC結晶とY酸化物との間に形成される空隙が多くなりすぎて、導電性、熱伝導性および耐プラズマ性の各特性が低下するおそれがある。
このため、本実施形態のSiC焼結体においては、密度比を95%以上に設定している。SiC焼結体の導電性、熱伝導性および耐プラズマ性の各特性をよりバランスよく向上させるためには、密度比を97%以上とすることが好ましい。
本実施形態のSiC焼結体において、SiCの結晶構造については特に制限はない。α−SiC、β−SiCのいずれであってもよい。本実施形態のSiC焼結体では、酸素欠損を有するY酸化物がSiC結晶の粒界に3次元の網目状に存在させることによって導電性と熱伝導性を向上させるので、相対的に熱伝導率が低いβ−SiCを用いることができる。
本実施形態のSiC焼結体は、抵抗率が0.5Ω・cm以下であることが好ましい。抵抗率のばらつきは、SiC焼結体の同一面の5箇所で測定した抵抗率のばらつきとして0.05Ω・cm以下であることが好ましい。また、SiC焼結体の熱伝導率は200W/m・K以上であることが好ましい。
次に、本実施形態のSiC焼結体の製造方法について説明する。
本実施形態のSiC焼結体は、例えば、原料粉末を混合して原料粉末混合物を得る混合工程と、原料粉末混合物を焼成して焼結体を得る焼結工程と、得られた焼結体を機械加工する機械加工工程とを備える方法によって製造することができる。以下に、各工程について説明する。
(混合工程)
混合工程では、まず、原料粉末としてSiC粉末とY酸化物粉末とを用意する。
SiC粉末としては、α−SiC粉末を用いてもよいし、β−SiC粉末を用いてもよい。SiC粉末は、D50(メジアン径)が0.2μm以上0.4μm以下であることが好ましい。また、SiC粉末は、純度が99.9質量%以上99.999質量%以下の範囲にあることが好ましい。
Y酸化物粉末としては、Y粉末を用いてもよいし、前記式(1)で表される酸素欠損を有するY酸化物の粉末を用いてもよい。Y粉末は、D50が3μm以上4μm以下であることが好ましい。また、Y粉末は、純度が99.9質量%以上99.999質量%以下の範囲にあることが好ましい。
SiC粉末とY酸化物粉末とは、粉砕機能を有する混合装置を用いて混合することが好ましい。粉砕機能を有する混合装置としては、ボールミル装置を用いることができる。ボールミル装置のボールとしては、Si製ボール、SiC製ボールおよびSiCより硬度が高い材質からなるボールを用いることが好ましい。ボールミル装置の容器としては金属成分を含まない樹脂製容器を用いることが好ましい。
(焼結工程)
焼結工程において、焼結体を作製する方法としては、ホットプレス法を用いることができる。具体的には、上記の混合工程で得られた原料粉末混合物を、所定形状のモールド内に充填し、ホットプレス装置を用いて加圧焼成して焼結体を作製する。原料粉末混合物をホットプレス法を用いて焼結させることにより、SiC粒同士の間隙に軟化したY酸化物粉末が含浸する。これによりSiC粒子の周囲にY酸化物粉末からなる三次元網目構造が形成される。
ホットプレス装置内の雰囲気は、Y酸化物粉末としてY粉末を用いた場合は還元雰囲気とする。還元雰囲気としては、炭化ガスや水素ガスを含む雰囲気とすることができる。また、Y酸化物粉末として、あらかじめ炭化ガスや水素ガスを含む還元雰囲気中で焼成して得た酸素欠損を有するY酸化物粉末を用いた場合は、真空雰囲気もしくは不活性ガス雰囲気とする。不活性ガスとしては、アルゴンガス、窒素ガスを用いることができる。
焼成温度は、1900℃以上2100℃以下の範囲にあることが好ましい。焼成時の圧力は、20MPa以上40MPaの範囲にあることが好ましい。
なお、Y酸化物粉末としてY粉末を用いた場合、焼結工程の前に、原料粉末混合物を還元雰囲気中にて焼成し、原料粉末混合物中のY粉末を還元して、酸素欠損を有するY酸化物粉末を生成させてもよい。この場合は、ホットプレス焼結の際の雰囲気は、真空雰囲気もしくは不活性ガス雰囲気とすることができる。
(機械加工工程)
機械加工工程では、上記の焼結工程で得られた焼結体に対して切削加工又は研削加工を施すことにより、所定形状のSiC焼結体に加工する。
以上のような構成とされた本実施形態に係るSiC焼結体は、YとOとの含有量比Y/Oが質量比で3.8以上とされており、SiC結晶の粒界に存在するY酸化物が酸素欠損を有するので、導電性と熱伝導性が向上する。また、YとOとの含有量比が質量比で4.6以下とされているので、耐プラズマ性が向上する。さらに、本実施形態のSiC焼結体は、Yの含有量が0.80質量%以上4.82質量%以下の範囲とされているので、導電性、熱伝導性および耐プラズマ性の各特性がバランスよく向上する。
また、本実施形態のSiC焼結体においては、密度比が95%以上と高く、緻密となるので、導電性、熱伝導性および耐プラズマ性の各特性がよりバランスよく向上する。
以下に、本発明の作用効果を確認するために行った評価試験の結果について説明する。
[本発明例1〜5および比較例1〜4]
原料粉末として、SiC粉末(純度:99.9質量%、平均粒子径:0.4μm)とY粉末(純度:99.9質量%、平均粒子径:3.5μm)とを用意した。
SiC粉末とY粉末とを、下記表1に示す配合割合となるように秤量し、ボールミル装置の容器にボールと共に投入し、16時間混合した。ボールミル装置の容器は、樹脂製容器を用い、ボールはSi製ボールを用いた。
得られた原料粉末混合物を、グラファイト製のモールドに充填し、次いで真空ホットプレス装置を用いて加圧焼成して焼結体を作製した。その際の焼成温度は1950℃とし、焼成時の圧力は34.3MPaとして、モールドなどのグラファイト製部材から発生する炭化ガスにより還元雰囲気とした。焼成時間は下記の表1に示す焼成時間とした。
得られた焼結体を、砥石を用いた研削加工により所定の形状に加工し、次いでエッチング加工した後、研磨加工を施して、プラズマエッチング装置用の部材(直径380mm×厚さ10mmの円板で、直径が0.5mmのガス孔を1000個有するシャワープレート形状の電極)を作製した。
<元素分布>
本発明例1〜5で作製したプラズマエッチング装置用部材について、EPMAを用いて元素分布を測定した。その結果、プラズマエッチング装置用部材はいずれも、YとOとがSiC結晶の粒界に存在していることが確認された。
<組成分析>
組成分析は、焼結体を所定の形状に切削加工する際に発生した粉末を回収し、回収した粉末中のYとOの含有量を測定することにより行った。Yの含有量は高周波アルゴンプラズマ発光分光分析装置を用いて測定した。Oの含有量は、不活性ガス融解赤外吸収法により測定した。その結果を下記の表2に示す。
<密度比>
作製したプラズマエッチング装置用部材の密度(g/cm)を、アルキメデス法により測定した。密度比は、測定した密度を理論密度で割ることで算出した。なお、理論密度ρは、原料粉末混合物中のSiC粉末とY粉末の配合比率と、SiCとYの理論密度に基づいて下記の式より算出した値とした。なお、下記の式中、CはSiC粉末の配合比率(質量%)、ρはSiCの理論密度(3.21g/cm)、CはY粉末の配合比率(質量%)、ρはYの理論密度(5.01g/cm)である。
<抵抗率>
作製したプラズマエッチング装置用部材の研削面(円)の中心の1点と、その中心で互いに直交する2本の直線のそれぞれ両端部分の4点の合計5点で、抵抗値を四探針法により測定し、その平均値をプラズマエッチング装置用部材の抵抗率とした。
<抵抗率のばらつき>
四探針法により測定した5点の抵抗値における最大値と最小値の差を抵抗率の面内ばらつきの値として評価した。
<熱伝導率>
作製したプラズマエッチング装置用部材を所定の形状に加工して得た試験片を、レーザーフラッシュ法により熱定数測定装置を用いて室温での熱伝導率を測定した。
<耐プラズマ性>
作製した半導体製造装置用部材の表面の一部にマスキングを施した。このマスキングを施した半導体製造装置用部材を、RIEプラズマエッチング装置に取付けた。次いで、RIEプラズマエッチング装置内を真空とした後、SFガスを50sccmで導入し、300Wで、1時間プラズマを半導体製造装置用部材に照射した。プラズマ照射後マスキングを除去し、マスキング部分とマスキングしていなかった部分の段差をプラズマによる消耗量として測定した。測定した消耗量を、同条件で測定したSi単体の消耗量を1とした消耗比率(=半導体製造装置用部材の消耗量/Si単体の消耗量)として、表2に示す。なお、消耗比率は、0.1未満であることが好ましい。
Y/Oが3.8未満の比較例1は、抵抗率が高く、熱伝導率が低くなった。これは、Y酸化物が酸素欠損を有しないYとして存在しているためであると考えられる。
Y/Oが4.6を超える比較例2は、耐プラズマ性が低くなった。これは、Y酸化物の酸素欠損が多くなりすぎて、Y酸化物の強度が低下したためであると考えられる。
Y含有量が0.80質量%未満の比較例3は、抵抗率が高くなった。これは、Y酸化物の含有量が少なく、Y酸化物による網目状の導電経路が十分に形成されにくくなったためであると考えられる。
Y含有量が4.82質量%を超える比較例4は、熱伝導率が低くなった。これは、Y酸化物はSiCと比較して熱伝導率が低いため、Y酸化物の含有量が多くなりすぎて熱伝導率が低下したと考えられる。
これに対して、YとOとの含有量比Y/OとY含有量が本発明の範囲内とされた本発明例1〜5においては、抵抗率が低く(導電性が高く)、また熱伝導率が高く、そして耐プラズマ性に優れていた。
以上の結果から、本発明例によれば、導電性と熱伝導性と耐プラズマ性の各特性がバランスよく向上したSiC焼結体を提供することが可能となることが確認された。

Claims (4)

  1. YとOとを含み、残部がSiC及び不可避不純物からなるSiC焼結体であって、
    前記Yと前記Oとの含有量比が質量比で3.8以上4.6以下の範囲にあり、前記Yの含有量が0.80質量%以上4.82質量%以下の範囲にあることを特徴とするSiC焼結体。
  2. 密度比が95%以上であることを特徴とする請求項1に記載のSiC焼結体。
  3. 前記Yと前記Oとの含有量比が質量比で4.0以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のSiC焼結体。
  4. 前記Yの含有量が1.0質量%以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のSiC焼結体。
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