JPH10290792A - 生体磁場計測装置 - Google Patents

生体磁場計測装置

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JPH10290792A
JPH10290792A JP9101735A JP10173597A JPH10290792A JP H10290792 A JPH10290792 A JP H10290792A JP 9101735 A JP9101735 A JP 9101735A JP 10173597 A JP10173597 A JP 10173597A JP H10290792 A JPH10290792 A JP H10290792A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】静磁場に加えて変動磁場も存在する環境下で振
動センサあるいはその周囲の物体が振動するために発生
する雑音磁場を完全に除去する。 【解決手段】予め変動磁場及び静磁場における振動によ
って誘起される振動雑音磁場を推定する推定行列を求め
る第1の係数決定手段4と、この推定行列を使用して実
際の生体磁場測定における振動雑音磁場を推定する振動
磁場推定手段6と、この振動磁場推定手段6により推定
した振動雑音磁場により、生体磁場センサ1からの測定
データから振動雑音磁場成分を除去する振動磁場除去手
段8とを設けたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、被検体近傍に被
検体から発生する磁場を生体磁場として測定する複数の
生体磁場測定センサを配置し、これらの各生体磁場測定
センサにて測定される磁場に基づいて被検体の表面の磁
場分布を生体磁場分布として解析する生体磁場計測装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、医療診断装置の開発が進められる
中で、SQUID( 超伝導量子干渉素子 )磁束計を使用
した生体磁場計測装置が実用化されつつある。脳波図、
心磁図、肺磁図、筋磁図に代表される生体磁場は一般に
非常に微弱である。SQUID磁束計は非常に高感度
で、感度的にはこれらの測定が可能な程度の感度を実現
することが可能である。しかし、脳磁図、心磁図等の測
定対象は、それ以外の要因で発生する環境磁場に比較し
て非常に小さいため、生体磁場の計測のためには環境磁
場の除去を行う必要がある。環境磁場の除去には、測定
システムを磁気シールドルーム中に設置する方法、磁場
の1次勾配、2次勾配などを測定する方法があり、通常
はこれらを組合わせて環境磁場の除去を行っている。
【0003】環境磁場には、生体磁場構造体や測定シス
テムの振動によって発生する雑音磁場が含まれており、
この振動によって発生する雑音磁場の除去を考慮しなけ
ればならない。その方法としては、その振動によって発
生する雑音磁場を予め測定し、その間の関係を予め求め
ておき、実際の測定のとき、振動によって混入する雑音
磁場をその関係を用いて除去する。この方法は、特願平
6−251953号に記載されている。この特願平6−
251953号に記載されている方法では、レーザ変位
計、圧電式加速度ピックアップ、歪みゲージ等の振動セ
ンサをシールドルーム床、壁、天井、ガントリ、プロー
ブ、デュワー等の数箇所に設置し、振動センサの出力は
2階積分を行って、信号収集部に入力して振動センサを
設置した各部位の変位を計測する。環境磁場測定用ピッ
クアップコイルで計測された磁場や振動計測点での変位
と生体磁場測定用ピックアップコイルで入力される環境
磁場との間の関係が線形であると仮定して、前もってそ
れらの関係を計測しておき、環境磁場の推定の際はその
関係に基づいて環境磁場測定用ピックアップコイルでの
環境磁場の測定値からピックアップコイルに混入する環
境雑音磁場を推定し除去する。
【0004】例えば、図13に示すように、生体磁場計
測装置の数箇所に設置された振動センサ101は、検出
データとしてベクトルYを出力する。環境磁場センサ1
02は、後述する生体磁場センサ103の外側にこの生
体磁場センサ103の検出に影響せず、しかも生体磁場
センサ103に影響する関連を持つ環境磁場を検出でき
る位置に複数個配置され、検出データとしてベクトルV
F を出力する。生体磁場センサ103は、計測する対象
の表面形状に対応するように、複数個配置され、検出デ
ータとしてベクトルVP を出力する。
【0005】振動センサ101、環境磁場センサ102
及び生体磁場センサ103からそれぞれ出力されるベク
トルY、VF 、VP は係数決定手段104に入力され、
この係数決定手段104は、係数Aを次の( 式1 )によ
り算出する。
【0006】
【数1】
【0007】この算出された係数Aは、環境磁場推定手
段105へ入力される。また、振動センサ101及び環
境磁場センサ102からそれぞれ出力されるベクトル
Y、VF は環境磁場推定手段105に入力され、この環
境磁場推定手段105は、係数決定手段104からの係
数Aにより、入力されたベクトルY、VFから推定され
る環境磁場を表現するベクトルVQ を、次の( 式2 )に
より算出する。
【0008】
【数2】
【0009】この算出されたベクトルVQ は、環境磁場
除去手段106に入力される。この環境磁場除去手段1
06は、生体磁場センサ103から出力されたベクトル
P からベクトルVQ を使用して環境磁場の影響を受け
た成分を除去して、解析・表示手段107へ出力する。
この解析・表示手段107は、ベクトルVP から環境磁
場の影響を受けた成分を除去したものを解析して、生体
磁場の状態を表示するものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の方法で
は、振動と雑音磁場との関係を線形関係にあると仮定し
ている。そのため、静磁場の下で振動センサあるいはそ
の周囲の物体が振動するために発生する雑音磁場は振動
と線形関係にあるが、静磁場に加えて変動磁場も存在す
る環境下では振動センサあるいはその周囲の物体が振動
するために発生する雑音磁場は振動と単純な線形関係に
はないので、静磁場に加えて変動磁場も存在する環境下
で振動センサあるいはその周囲の物体が振動するために
発生する雑音磁場を完全には除去することができないと
いう問題があった。特に、地磁気を効率良く除去できる
ような環境( 磁気シールドルーム中 )下で生体磁場の測
定を行う場合、変動磁場の下で振動によって発生する雑
音磁場が大きく変動してより無視することができなくな
り、従って、静磁場及び変動磁場の下で振動によって発
生する全体の雑音磁場を上述した従来の方法では完全に
除去できないという問題があった。
【0011】そこでこの発明は、静磁場に加えて変動磁
場も存在する環境下で振動センサあるいはその周囲の物
体が振動するために発生する雑音磁場を完全に除去でき
る生体磁場計測装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1対応の発明は、
被検体近傍に被検体から発生する磁場を生体磁場として
測定する複数の生体磁場測定手段を配置し、これらの各
生体磁場測定手段にて測定される磁場に基づいて被検体
の表面の磁場分布を生体磁場分布として解析する生体磁
場計測装置において、生体磁場測定手段の被検体の磁場
測定に影響する被検体からの磁場を除く他の全ての磁場
を環境磁場として測定する複数の環境磁場測定手段と、
生体磁場測定手段の被検体の磁場計測に影響する磁場を
振動により誘起する部材の振動を測定する振動測定手段
と、予め静磁場及び変動磁場における振動によって誘起
される環境磁場と環境磁場測定手段及び振動測定手段に
より測定される測定データとの関係を求めておき、実際
の被検体の磁場分布の測定時に、環境磁場測定手段及び
振動測定手段により測定される測定データに基づいて、
静磁場及び変動磁場における振動によって誘起される環
境磁場を推定して、この推定した環境磁場成分を生体磁
場測定手段からの測定データから除去する振動雑音磁場
除去手段と、外来から混入する磁場成分を生体磁場測定
手段からの測定データから除去する外来雑音磁場除去手
段とを設けたものである。
【0013】請求項2対応の発明は、請求項1対応の発
明において、振動雑音磁場除去手段は、振動によって誘
起される環境磁場と環境磁場測定手段及び振動測定手段
の測定データとの間が線形関係にあると仮定して、線形
代数学的な手法を使用して、静磁場及び変動磁場におけ
る振動によって誘起される環境磁場を、環境磁場測定手
段及び振動測定手段の各測定データ及びそれらの測定デ
ータの積からなるベクトルから推定するための推定行列
を求め、実際の被検体の磁場分布の測定時に、推定行列
と環境磁場測定手段及び振動測定手段により測定される
測定データ及びそれらの測定データの積からなるベクト
ルとの積により、静磁場及び変動磁場における振動によ
って誘起される環境磁場を推定するものである。
【0014】請求項3対応の発明は、請求項1及び請求
項2のいずれか1項対応の発明において、振動測定手段
は、レーザ変位計、超音波変位計、歪みゲージ、圧電型
加速度計サーボ型加速度計のうち1種類により、あるい
は複数種類を組合わせて使用するものである。請求項4
対応の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項対
応の発明において、振動測定手段を電磁場遮蔽ケース内
に設置するものである。
【0015】請求項5対応の発明は、請求項1乃至請求
項4のいずれか1項対応の発明において、振動測定手段
を構成する部材中の慣性体は非磁性材料からなるもので
ある。 請求項6対応の発明は、振動測定手段は、特定
の棒形状部材の振動箇所に対して4個の歪みゲージを使
用し、そのうち2個の歪みゲージの歪み検出方向を、棒
形状部材の長手方向に平行に配置し、他の2個の歪みゲ
ージの歪み検出方向を、棒形状部材の長手方向に直交す
る方向に平行に配置し、これら4個の歪みゲージをブリ
ッジ回路に配線して、温度補償調整を行うものである。
請求項7対応の発明は、請求項3及び請求項6のいずれ
か1項対応の発明において、振動測定手段は、歪みゲー
ジを含み、この歪みゲージに対して電磁気シールドを施
し、歪みゲージのリード線として撚り線又はシールド線
を使用するものである。
【0016】請求項8対応の発明は、請求項1乃至請求
項7のいずれか1項対応の発明において、振動雑音磁場
除去手段は、概知の変動環境磁場を発生させて測定した
環境雑音磁場とこの概知の変動環境磁場を発生させると
共に概知の振動を発生させて測定した環境雑音磁場との
差から、変動環境磁場における振動によって誘起される
振動雑音磁場を推定するための推定データを作成するも
のである。請求項9対応の発明は、請求項1乃至請求項
7のいずれか1項対応の発明において、振動雑音磁場除
去手段は、変動環境磁場の発生及びその時の環境雑音磁
場の測定を複数回行い、これら複数回の測定により得た
測定データを統計処理を行って、振動雑音磁場を推定す
るための推定データとするものである。
【0017】請求項10対応の発明は、請求項2乃至請
求項9のいずれか1項対応の発明において、振動雑音磁
場除去手段は、予め設定された推定の安定化と測定精度
とのバランスがとれるように、環境磁場測定手段及び振
動測定手段の測定データに含まれる測定上の雑音成分を
考慮して、推定行列を求めるものである。請求項11対
応の発明は、請求項2乃至請求項10のいずれか1項対
応の発明において、振動雑音磁場除去手段は、推定行列
を特異値分解の技術を使用して求めるものである。
【0018】請求項12対応の発明は、請求項1乃至請
求項11のいずれか1項対応の発明において、振動測定
手段は、生体磁場測定手段が冷触媒体を使用する場合に
は少なくとも、生体磁場測定手段と、冷触媒体を再生す
る又は補充する冷触媒体再生補充装置と、この冷触媒体
再生補充装置から生体磁場測定手段へ冷触媒体を供給す
る供給路と、供給路と冷触媒体再生補充装置との接続部
と、生体磁場測定手段と供給路との接続部とにそれぞれ
振動センサを配置したものである。
【0019】請求項13対応の発明は、請求項1乃至請
求項11のいずれか1項対応の発明において、冷却装置
を備え、この冷却装置と生体磁場計測手段は熱伝導部材
で連結されており、少なくとも、冷却装置と、熱伝導部
材と、生体磁場測定手段と、冷却装置と熱伝導部材との
接続部と、生体磁場計測手段と熱伝導部材との接続部と
の全部、あるいはいずれかにそれぞれ振動センサを配置
したものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の第1の実施の形
態を図1乃至図8を参照して説明する。図1は、この発
明を適用して生体磁場計測装置の要部機能構成を示すブ
ロック図である。この生体磁場計測装置は、被検体とし
ての生体( 心臓、脳等 )から発生する磁場を計測する生
体磁場センサ1と、生体以外の電磁場源から侵入した外
来雑音磁場やこの生体磁場計測装置の各部( 導電体・磁
性体 )の振動によって誘起される振動雑音磁場を計測す
る環境磁場センサ2と、この生体磁場計測装置の前記各
部に対応する数箇所に設置された振動を計測する振動セ
ンサ3と、前記生体磁場センサ1、前記環境磁場センサ
2及び前記生体磁場センサ3からそれぞれ検出データと
して出力されるベクトルに基づいて振動雑音磁場を推定
するための第1の係数を算出して出力する第1の係数決
定手段4と、前記生体磁場センサ1及び前記環境磁場セ
ンサ2からそれぞれ出力されるベクトルに基づいて外来
雑音磁場を推定するための第2の係数を算出して出力す
る第2の係数決定手段5と、前記環境磁場センサ2及び
前記振動センサ3からそれぞれ出力されるベクトル及び
前記第1の係数決定手段4からの第1の係数に基づいて
振動雑音磁場を推定する振動磁場推定手段6と、前記環
境磁場センサ2から出力されるベクトル及び前記第2の
係数決定手段5からの第2の係数に基づいて外来雑音磁
場を推定する外来磁場推定手段7と、前記生体磁場セン
サ1からのベクトルに対して前記振動磁場推定手段6で
推定された振動雑音磁場成分を除去する振動磁場除去手
段8と、前記生体磁場センサ1から前記振動磁場除去手
段8を通して振動雑音磁場成分を除去されたベクトルに
対して前記外来磁場推定手段7で推定された外来雑音磁
場成分を除去する外来磁場除去手段9と、前記生体磁場
センサ1から前記振動磁場除去手段8及び前記外来磁場
除去手段9を通して振動雑音磁場成分及び外来雑音磁場
成分を除去されたベクトル( 生体磁場の検出データ )を
解析して電位・磁場分布として表示する解析表示手段1
0とを備えている。
【0021】前記生体磁場センサ1及び前記環境磁場セ
ンサ2は、それぞれほとんど同一の構成になっており、
詳細には図示しないが、ピックアップコイル、SQUI
Dセンサ及びSQUID駆動回路から構成される。図2
は、ピックアップコイルの配置の一例を示す図である。
生体磁場測定用ピックアップコイル1-1は生体から発生
する磁場を計測するため、生体のなるべく近傍に配置
し、環境磁場測定用ピックアップコイル2-1は生体から
発生する磁場が混入せず環境磁場のみを計測するため、
生体から少し離れた位置に配置する。
【0022】この図2では、1次微分スカラー型( 1成
分 )の生体磁場測定用ピックアップコイル1-1と1次微
分ベクトル型( 2成分又は3成分 )の環境磁場測定用ピ
ックアップコイル2-1を使用する一例を示しているが、
生体磁場測定用ピックアップコイルにマグネットメータ
や2次微分など他の形式のピックアップコイルを使用す
ることができる。また、環境磁場測定用ピックアップコ
イルも同様に他の形式のものを使用することができる。
【0023】前記振動センサ3は、例えば図3に示すよ
うに、シールドルーム基礎11、天井12、壁13、ガ
ントリ14、デュワー( 冷却媒体容器 )15、インサー
ト(冷却媒体収納空間 )16などの数箇所に設置す
る。振動センサとしては、レーザ変位計、圧電式加速度
計、静電容量式変位センサ、歪みゲージ、サーボ式加速
度計などが使用できる。この図3の例では、シールドル
ーム基礎11に、地震や建築物の常微動の振動計測に使
用される高感度圧電式加速度センサ3-1を設置する。代
表的には0.001[m/s2 ]程度の加速度の常微動
を精度良く測定するために、使用する加速度センサの分
解能としては、およそ10-5〜10-6[m/s2 ]の高
分解能のものを使用するのが望ましい。また、シールド
ルームの天井12、壁13及びガントリ14の底部に
は、サーボ型加速度計3-2〜3-5をその計測軸が壁や天
井に直交するように設置する。これらのサーボ型加速度
計の分解能としては、10-5[m/s2 ]程度の高分解
能のものを使用するのが望ましい。特に、ガントリ14
の底部に設置する振動センサは、ガントリ14が駆動体
であり、デュワー15内の生体磁場測定用ピックアップ
コイル1-1に近いため、非磁性タイプのものを使用する
かあるいはパーマロイなどの高透磁率磁性体のケース内
に封入して、ガントリ14の駆動によるサーボ型加速度
計の振動による余計な雑音磁場の発生を防ぐ配慮が必要
である。
【0024】また、デュワー15の外壁には、圧電型加
速度計3-6,3-7を設置する。この圧電型加速度計の分
解能としては10-4[m/s2 ]以下のものを使用する
のが望ましい。使用する部品は全て非磁性体とし、特に
この圧電型加速度計3-6,3-7の慣性体は、非磁性体を
使用すると共に分解能を高くするためにサイズが大きい
ものを使用する。また、電流による雑音磁場の発生を抑
制するため、アンプなどが内蔵されていない電荷出力型
の振動センサを使用する。
【0025】インサート16には、極低温用圧電型加速
度センサ3-8を設置する。この極低温用圧電型加速度セ
ンサ3-8も使用する部品としては、全て非磁性体とし、
特にこの極低温用圧電型加速度センサ3-8の慣性体は非
磁性体を使用すると共に分解能を高くするためにサイズ
の大きいものを使用する。また、電流による雑音磁場の
発生を抑制するため、アンプなどが内蔵されていない電
荷出力型の振動センサを使用する。
【0026】インサート16の支持体17には歪みゲー
ジ3-9,3-10 を設置する。歪みゲージ3-9,3-10
は、その流れる電流を小さくして電流による雑音磁場の
発生を小さくするため、各歪みゲージ3-9,3-10 の抵
抗値は1kΩ〜10kΩ程度の高抵抗タイプのものを使
用する。
【0027】図4は、前記各歪みゲージ3-9,3-10 の
取付け方法を示す図であり、図5は、前記各歪みゲージ
3-9,3-10 の構成を示す回路図である。この各歪みゲ
ージ3-9,3-10 は、図4に示すように、それぞれ4個
の歪み検出素子H1〜H4から構成されており、この歪
み検出素子H1〜H4は、歪みの検出の指向性があり、
インサート16の円柱状の支持体17の側表面に軸方向
及び軸に直交する方向に歪みを検出するように縦・横に
配置すると共に、その反対側表面に同じく軸方向及び軸
に直交する方向に歪みを検出するように縦・横に配置し
ている。
【0028】各歪み検出素子H1〜H4はそれぞれ歪み
( 伸び応力、縮み応力 )を受けるとその歪みの変化に対
応して抵抗値が変化する。従って、図5に示すように、
歪み検出素子H1〜H4でブリッジ回路を構成して、こ
のブリッジ回路に所定のブリッジ電圧を印加すると、イ
ンサート16の支持体17の曲げ歪みを示す出力電圧が
出力される。
【0029】また、このブリッジ回路では温度補償を行
うことができ、各歪みゲージ3-9,3-10 の温度特性に
よる影響を小さくすることができる。ブリッジ回路の出
力電圧の計測には低雑音アンプを使用し、各歪みゲージ
3-9,3-10 には低温環境用のものを使用する。また、
各歪みゲージ3-9,3-10 は銅箔やアルミ箔などでシー
ルドを施し、リード線は撚り線かシールド線を使用して
雑音の重畳を防止する。このように構成することで、イ
ンサート支持体の10-6程度の曲げ歪みをデュワー内部
の低温環境下にて測定することができるようになる。
【0030】以上、振動センサ3の選択配置の一例を説
明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、
各種種類方式の振動を直接又は間接的に検出できるセン
サを電磁気的要素を考慮しながら適切に選択して配置す
れば良い。
【0031】図6は、各種振動センサ3からの出力を処
理する構成を示すブロック図である。 レーザ変位計や
静電容量式変位センサ等の変位センサ21、歪みゲージ
等の歪み型センサ22の出力は、センサ駆動装置23に
より変位や歪みに比例したアナログ信号として電圧信号
又は電流信号の形式で信号収集部24へ入力する。速度
型センサ25及び圧電式加速度センサ等の加速度型セン
サ26は、センサ駆動装置23により検出した速度及び
加速度に比例したアナログ信号として電圧信号又は電流
信号の形式で出力し、積分器27及び積分器28、29
を使用して1階積分及び2階積分を行い信号収集部24
へ入力する。
【0032】この信号収集部24では、入力された各電
圧信号又は各電流信号を例えば、最大で±10 [V] 程
度の振幅になるような電圧信号に変換し、さらにアナロ
グ−デジタル変換を行ってデジタル信号に変換する。
【0033】ここで、環境磁場、すなわち振動雑音磁場
及び外来雑音磁場について考察する。 磁場測定点の番号( チャンネルの番号 ):i i番目の環境磁場センサ2( 磁場測定点 )の位置:ri i番目の環境磁場測定点における振動による環境磁場セ
ンサ2の変位量:xi i番目の環境磁場測定点における環境雑音磁場又はその
勾配:fi ( ri ) i番目の環境磁場センサ2の測定値:vi [振動がなければvi =fi ( ri ) ] 環境磁場センサ2の測定値を縦に並べたベクトル:Vf 生体磁場センサ1の測定値に含まれる 環境磁場成分を縦に並べたベクトル:Vp ベクトルVf とベクトルVp を縦に並べたベクトル:V fi ( ri ) のうち時間的に変動しない直流成分:si
( ri ) fi ( ri ) のうち時間的に変動する交流成分( 変動成
分 ):ti ( ri ) 従って、fi ( ri ) =si ( ri ) +ti ( ri ) i番目の振動センサ3のある時刻での振動によるその位
置の変位量:xi 振動センサ( 変位、歪み、速度、加速度 )3の測定値を
縦に並べたベクトル:Y とする。
【0034】まず、i番目の環境磁場センサの測定値v
i について考察する。i番目の測定点に振動により混入
する振動雑音磁場qi は、直流環境磁場si( ri ) に
起因する成分と変動環境磁場ti ( ri ) に起因する成
分との和で、 qi =▽fi ・xi =▽si ・xi +▽ti ・xi …( 式3 ) と表現される。上式では、si ( ri ) 、ti ( ri )
は、簡単にsi 、ti と省略して記載している。磁場セ
ンサの測定値vi は、外来の環境雑音磁場を無視する
と、振動がない場合の測定値fi と振動により混入する
振動雑音磁場qi の和であるから、 vi =fi +qi =fi +▽si ・xi +▽ti ・xi …( 式4 ) と表現される。
【0035】次に、振動センサ3の測定値と振動により
混入する振動雑音磁場との関係について考察する。振動
センサ3の測定値を縦に並べたベクトルYは、位置変位
量xi と同じ時刻の測定値のみで構成されても良く、相
対的に異なる時刻の測定値で構成されても良い。また、
同じ振動センサ3の異なる時刻の測定値が含まれても良
い。例えば、i番目のサンプルでの振動センサ3の計測
値を全て縦に並べたベクトルをyとして、 Y=( yi-L T …yi T …yi+M T )T とベクトルYを構成する。ここで、Lは推定する時刻よ
り前のサンプル数、Mは推定する時刻より後のサンプル
数である。
【0036】ここでは、振動センサ3の測定値と磁場セ
ンサの振動は線形関係にあると近似する。 すなわち、xi =Wi Y …( 式5 ) ここで、Wi はxi とYの関係を記述する行列である。
従って、振動により混入する振動雑音磁場qi は、 qi =▽si ・xi +▽ti ・xi =▽si ・Wi Y+▽ti ・Wi Y …( 式6 ) さらに、変動環境磁場成分の勾配▽ti と環境磁場セン
サとしてのリファレンスコイルでの測定値Vf が線形関
係にあると仮定する。すなわち、 ▽ti =Aif …( 式7 ) Ai は係数行列である。これを( 式6 )へ代入すると2
番目の項▽ti ・WiYは、 ▽ti ・Wi Y=Aif ・Wi Y =Vf T ( Ai Ti )Y=di T u …( 式8 ) と表される。
【0037】ここで、di は行列Ai Ti の全ての要
素を縦にならべたベクトル、uは行列VfT の全ての
要素を縦に並べたベクトルである。両ベクトルを構成す
るとき、各要素の並び順は同一とする。
【0038】( 式6 )の1番目の項▽si ・Wi Yはc
i T =( ▽si )Ti なるベクトルci を導入すれ
ば、 ▽si ・Wi Y=ci T Y …( 式9 ) と表される。従って、( 式4 )から vi =fi +qi =fi +ci T Y+di T u …( 式10 ) 行列形式で表現すると、V=F+CT Y+DT u …( 式11 ) あるいは、 Q=CT Y+DT u …( 式12 ) ここで、Vは各測定点の測定値vi を縦に並べたベクト
ル、Fは各測定点出測定しようとする物理量fi を縦に
並べたベクトル、Qは各測定点での振動により混入する
振動雑音磁場の値qi を縦に並べたベクトル、Cは各測
定点のベクトルci を横に並べた行列、Dは各測定点の
ベクトルdi を横に並べた行列である。
【0039】以上の考察をまとめて図示したのが図7で
ある。( 式12 )に基づいて、振動に起因する振動雑音
磁場Qの推定値Q′、すなわち振動雑音磁場推定手段が
算出する推定値Q′を次の( 式13 )により算出する。
【0040】
【数3】
【0041】ここで、Yは振動センサ3の測定値を縦に
並べたベクトル、uは行列VfTの全ての要素を縦に
並べたベクトル、Vf は環境磁場センサ2のリファレン
スコイルでの測定値を縦に並べたベクトルである。G1
はYとuとからQ′を推定する推定行列であり、この推
定行列G1 は、振動磁場推定手段6が振動雑音磁場を算
出するための第1の係数決定手段4により決定される係
数である。
【0042】この第1の係数決定手段4により決定され
る推定行列G1 の算出方法について説明する。ここで
は、図8に示すように、図1で説明した構成の他に変動
磁場印加手段31及び振動印加手段32を使用する。な
お、中央制御手段33は、変動磁場印加手段31及び振
動印加手段32を制御すると共に、図1で説明した各セ
ンサ1〜3及び各手段4〜10を制御するようになって
いる。
【0043】磁束計に被検者( 被検体 )を設置しない状
態で、( 好ましくは交通量や工事が少なくなる深夜など
外部からの環境雑音磁場や振動がなるべく少ない環境下
で )変動磁場印加手段31を使用して変動環境磁場を人
工的に加えて、環境磁場センサ2による環境雑音磁場の
測定を行う。磁場は空間パターンを変えて( 磁場発生用
コイルを制御して空間の磁場パターンを変える )N回印
加し、環境磁場センサ2のそれぞれの磁場の測定値をH
i とする。このとき、変動環境磁場の印加は複数回行
い、測定した磁場を加算平均すると、外部からの環境磁
場や磁束計のノイズの影響を少なくすることができる。
【0044】次に、変動環境磁場を印加した上、振動印
加手段32を使用して振動も印加して測定を行い、環境
磁場センサ2による環境雑音磁場の測定値V、振動セン
サ3による振動の測定値Yの組をN回測定し、Vi 、Y
i 、( i=1,…,N )を得て、Qi =Vi −Hi によ
りQi を得る。環境雑音磁場の測定値Vi のうち、環境
磁場センサ2の測定値あるいはそのうち数チャンネル抜
き出して構成したベクトルをVfiとする。また、行列V
fii T の全ての要素を縦に並べてベクトルui を構成
する。これらの値及び2重平均推定( 鏡分散行列、相関
行列 )の手法を使用して推定行列G1 を次式の( 式14
)により求める。
【0045】
【数4】
【0046】振動磁場除去手段8は、生体磁場センサ1
からのベクトル( 検出データ )に対して振動磁場推定手
段6により推定された振動雑音磁場Qの推定値Q′に基
づいて振動雑音磁場成分を除去する。
【0047】第2の係数決定手段5及び外来磁場推定手
段7は、従来の技術の応用( 振動センサからのデータを
考慮しない方法 )で外来雑音磁場を算出するための係数
を求め、外来雑音磁場の推定値を算出して、外来磁場除
去手段9は、生体磁場センサ1から振動磁場除去手段8
を通して振動雑音磁場を除去したベクトルに対して外来
磁場推定手段7により推定された外来雑音磁場成分を除
去して、環境雑音磁場を除去したベクトルを解析表示手
段10へ出力する。
【0048】このようにこの第1の実施の形態によれ
ば、静磁場に加えて変動磁場も存在する環境下で振動セ
ンサあるいはその周囲の物体が振動するために発生する
振動雑音磁場を完全に除去できる。従って、生体磁場セ
ンサ1からの検出信号のS/N比を向上させることがで
き、生体磁場源推定の分解能及び精度の向上を図ること
ができる。
【0049】この発明の第2の実施の形態を説明する。
この第2の実施の形態と前述の第1の実施の形態との相
違点は、第1の係数決定手段4及び振動磁場推定手段6
による振動雑音磁場の推定方法だけである。すなわち、
振動により起因する振動雑音磁場Qの推定値Q′を前述
の第1の実施の形態の( 式13 )ではなく、次の( 式1
5 )により算出する。 Q′=G2 Y+G3 u …( 式15 ) G2 はQ′のうち直流環境磁場に起因する成分をYから
推定する推定行列であり、G3 はQ′のうち変動環境磁
場に起因する成分をuから推定する推定行列である。
【0050】この第1の係数決定手段4により決定され
る推定行列G2 、G3 の算出方法について説明する。な
お、前述の第1の実施の形態の推定行列G1 が求められ
ている場合には、この推定行列G1 の部分行列としてG
1 =( G23 )の関係から各推定行列G2 、G3 をそ
れぞれ求めることができるが、この第2の実施の形態で
は推定行列G2 、G3 を直接求める方法を説明する。
【0051】第1の実施の形態と同様に測定環境に配慮
して、まず、変動磁場印加手段31及び振動印加手段3
2を使用して、振動印加手段32により振動のみを印加
して、環境磁場センサ2による環境雑音磁場の測定値V
i 及び振動センサ3による振動の測定値Yi をN回測定
する。このとき、Hi は0と仮定してQi =Vi とす
る。 これらの値から次の( 式16 )より推定行列G2
を構成する。
【0052】
【数5】
【0053】次に、変動環境磁場印加手段31を使用し
て変動環境磁場だけを印加し、前述の第1の実施の形態
のG1 の算出のときと同様に、M個のHi を測定する。
次に、変動環境磁場に加えて振動も印加して、Vj 、Y
j のM個の組を測定する。Qj =Vj −Fj −G2j
によりQj を求め、また行列Vjj T の全ての要素を
縦に並べてベクトルuj を構成して、次式の( 式17 )
により推定行列G3 を算出する。
【0054】
【数6】
【0055】このような構成の第2の実施の形態におい
ても、前述した第1の実施の形態と同様な効果を得るこ
とができる。この発明の第3の実施の形態を説明する。
この第3の実施の形態と前述の第1の実施の形態との相
違点は、前述の第2の実施の形態と同様に、第1の係数
決定手段4及び振動磁場推定手段6による振動雑音磁場
の推定方法だけである。すなわち、振動により起因する
磁場Qの推定値Q′を次式の( 式18 )により得る。
【0056】Q′=G4 u…( 式18 ) G4 は直流環境磁場成分と変動環境磁場成分との双方に
起因する振動雑音磁場Qの推定値Q′をuから推定する
推定行列、uは行列Vf ・YT の全ての要素を縦に並べ
たベクトル、Vf は環境磁場センサ2のリファレンスコ
イルの測定値を縦に並べたベクトルである。Vf はある
値からの相対値ではなく磁場0からの絶対値を測定する
環境磁場センサ2の測定値を含むことが望ましい。
【0057】この第1の係数決定手段4により決定され
る推定行列G4 の算出方法について説明する。前述の第
1の実施の形態G1 の算出のときと同様に、変動磁場印
加手段31を使用して変動環境磁場を人工的に加えてH
i をN回測定し、次に、変動磁場及び振動を加えてV
i 、Yi を測定する。Qi =Vi −Hi によりQi を得
る。磁場の測定値Vi のうち、環境磁場センサ2の測定
値で構成したベクトルをVfiはある値からの相対値のみ
ではなく、磁場0からの絶対値を含むことが望ましい。
行列Vfii T の全ての要素を縦に並べてベクトルui
を構成する。これらの値を使用して次式の( 式19 )に
より推定行列G4 を求める。
【0058】
【数7】
【0059】Vf と、Vi のうちのVfiを構成するチャ
ンネルは、ある値からの相対値ではなく磁場0からの絶
対値として測定することが望ましい。このように第3の
実施の形態によれば、前述の第1の実施の形態と同様な
効果を得ることができる。
【0060】この発明の第4の実施の形態を図9を参照
して説明する。なお、この第4の実施の形態は、環境磁
場センサ2により測定した磁場検出信号に対する信号処
理について説明するものである。推定行列の構成の際及
び振動雑音磁場を実際に推定する際、環境磁場センサ2
のリファレンスコイルでの測定値を縦に並べたベクトル
f は、前述の第1の実施の形態及び第2の実施の形態
の場合は、交流成分( 変動磁場成分 )のみで良い。従っ
て、測定した磁場に直流成分や低い周波数成分が重畳す
る場合、図9に示すように、フィルタ34を設ける等に
より除去するのが良い。このフィルタ34は振動により
混入する雑音磁場を含む周波数帯域を通過し、それ以外
の周波数を阻止するような特性を備えたフィルタを使用
する。このようなフィルタ34を使用することにより、
環境磁場センサ2の1/f雑音や温度ドリフト、高い周
波数成分のセンサ固有雑音などの雑音の影響を少なくす
ることができる。これらの影響を最小にするためにマッ
チドフィルタによってフィルタ34の周波数特性を設計
するのも良い。
【0061】前述の第3の実施の形態の場合、Vf ある
いはVi のうちVfiを構成する測定値は少なくともその
一部が直流成分まで含んだ磁場の絶対値であることが望
ましい。絶対磁場を測定するにはフラックスゲート磁束
計を使用する方法やピックアップコイルが回転するよう
に構成したSQUID磁束計を使用する方法、その他の
磁気抵抗素子を使用する方法等がある。絶対磁場を測定
するSQUID磁束計を使用する場合は低い周波数成分
しか測定することができないので、他の通常のSQUI
D磁束計を併設し変動磁場まで測定できるようにするこ
とが必要である。
【0062】他の方法も信号対雑音比を向上させるた
め、複数のセンサを設置し重み付き加算を行うか、フィ
ルタでそれぞれ異なる特定の周波数のみを抽出した後に
加算するなどの方法を使用して、信号対雑音比を向上さ
せるのが望ましい。例えば、0から0.1[Hz]の磁
場をフラックスゲート磁束計で測定し、0.1から40
[Hz]までをSQUID磁束計で測定し、それぞれを
加算( フラックスゲート磁束計とSQUID磁束計の位
置が離れている場合は重み付き加算 )する方法で絶対磁
場を精度良く測定することが可能になる。ただし、フラ
ックスゲート磁束計の測定値とSQUID磁束計の測定
値を合成せず、そのまま別々にVf を構成しても良い。
同様に他の組合わせのセンサを使用してVf を合成し
て、合成せず別々にVf を構成しても良い。
【0063】このように第4の実施の形態によれば、第
1、第2及び第3の実施の形態と併用して実施すれば、
第1、第2及び第3の実施の形態の効果を得ることがで
きると共に、推定行列の構成及び振動雑音磁場の推定に
おいて精度の向上を図ることができる。
【0064】この発明の第5の実施の形態を図10を参
照して説明する。前述の第1乃至第4の実施の形態で
は、環境雑音磁場について振動雑音磁場と外来雑音磁場
とを別々に推定して除去する例で説明したが、第5の実
施の形態では、振動雑音磁場と外来雑音磁場とを1つの
環境雑音磁場としてまとめて推定して除去する方法を説
明する。なお、図10は従来の技術で説明した図13と
同じようなブロック構成になっているが、係数決定手段
及び環境磁場推定手段の内部の詳細な構成が図示しない
が大きく異なっている。また、同一部材には同一符号を
付してその説明は省略する。
【0065】各生体磁場センサ1に振動によって混入す
る振動雑音及び外来雑音の双方を含む環境磁場を縦に並
べたベクトルFp の推定値Fp ′を環境磁場推定手段4
2は次式の( 式20 )により推定する。
【0066】
【数8】
【0067】ここで、G5 は、環境磁場センサ2の測定
値Vf と、振動センサ3の測定値Yと、それらの積Vf
T から得られるuとから、Fp の推定値Fp ′を得る
推定行列である。
【0068】G5 を求めるためには、望ましくは環境磁
場の除去を行う生体磁場の計測の直前、又は直後、ある
いは同日中の任意の時期、あるいはあまり望ましくない
が装置据付時やその後の適当な時期に、生体磁場計測装
置に被検者を設置しない状態で生体磁場センサ1の測定
値に含まれる環境磁場成分を縦に並べたベクトルVp
f 、YのN個の組を測定し、Vpi、Vfi、Yi とす
る。また、行列Vfii T の全ての要素を縦に並べてベ
クトルui を構成する。これらの値を使用して係数決定
手段41は次式の( 式21 )によりG5 を計算する。
【0069】
【数9】
【0070】上記の計算には振動により混入する環境雑
音磁場の推定が含まれており、変動環境磁場及び静磁場
の環境下で振動により誘起される環境雑音の除去が行え
ると共に、さらに環境磁場測定センサ2の測定値をもと
に混入する外来磁場を同時に除去できる。従って、環境
磁場除去手段43は、前記環境磁場推定手段42により
計算された各生体磁場センサ1に振動によって誘起され
る振動雑音及び外来雑音の双方を含む環境磁場を縦に並
べたベクトルFp の推定値Fp ′に基づいて、各生体磁
場センサ1からの検出データとしてのベクトルから振動
雑音磁場成分及び外来雑音磁場成分を同時に除去する。
【0071】このように第5の実施の形態によれば、振
動により混入する環境雑音磁場を同時に除去することに
より、振動により混入する環境雑音磁場と振動の関係を
予め直接求めておく必要がなくなるので、環境雑音磁場
( 変動磁場 )や振動を人工的に印加しなくても、振動と
外来雑音磁場により混入する環境雑音磁場を除去するこ
とが可能になるという特別な効果がある。しかし、この
第5の実施の形態により推定行列G5 を求め、それを使
用して生体磁場センサ1に混入する環境雑音磁場を推定
する場合においても、第1、第2及び第3の実施の形態
と同様に環境磁場や振動を意図的に印加した時の磁場セ
ンサや振動センサの測定値を使用して推定行列G5 を求
めても良い。この場合、振動と環境磁場を両方印加して
も良く、また、いずれか一方のみ印加しても良い。
【0072】この発明の第6の実施の形態を図11を参
照して説明する。第1の実施の形態では速度センサ25
の出力は1回積分を行い、加速度センサ26の出力は2
回積分を行って変位に比例する出力を得て、これらの出
力を縦に並べて振動の計測値Yを構成したが、この第6
の実施の形態では、速度センサ25の出力や加速度セン
サ25の出力に、図11に示すように、増幅及びフィル
タ処理を行う増幅及びフィルタ回路51,52を設けて
積分器27,28,29を省略し、積分は行わないで計
測し、これらの出力を縦に並べて振動の計測値Yを構成
する。この場合も計測値Yは推定する時刻の計測値の他
に推定する時刻より前の計測値や後の計測値も使用して
振動の計測値Yを構成するのが良い。例えばi番目のサ
ンプルでの振動センサの計測値を全て縦に並べたベクト
ルyi とし、 Y=( yi-L T …yi T …yi+M T )T によりYを構成する。ここでLは推定する時刻より前の
サンプル数、Mは推定する時刻より後のサンプル数であ
る。その他の構成は、前述の第1乃至第5の実施の形態
のいずれでも良いものである。
【0073】このように第6の実施の形態によれば、前
述の第1乃至第5の実施の形態と同様な効果を得ること
ができ、さらに積分器27,28,29を省略すること
ができるので、回路が単純になり、測定精度の向上を図
ることができる。
【0074】この発明の第7の実施の形態を説明する。
この第7の実施の形態では、上述した実施の形態におけ
る係数決定手段4,41の構成の改善を図る例を説明す
るものである。前述の実施の形態において( 式14 )、
( 式16 )、( 式17 )、( 式19 )、( 式21 )につ
いて、G=AB-1の形式で推定行列の計算を行ってい
る。ここで、A及びBは( 式14 )、( 式16 )、( 式
17 )、( 式19 )、( 式21 )において、右側及び左
側から乗じている行列である。
【0075】この第7の実施の形態では推定行列をG=
A( B+C )-1の形式で推定行列の計算を行う。ここ
で、Cは振動センサ3の雑音レベルσY に定数αを乗算
した数値ασY と生体磁場センサ1及び環境磁場センサ
2の雑音レベルσV に定数βを乗じた数値βσV と、そ
の両者の積αβσY σV を対角要素とする行列である。
対角要素の並び順は行列Bの元になるベクトルの並び順
と対応させる。例えば、第1の実施の形態の場合は行列
Cの対角要素として左上隅から順にベクトルYの次数だ
けασY を並べ、続いてベクトルuの次数だけαβσY
σV をを並べて、行列Cを構成する。定数αはほとんど
振動を印加したとき振動センサ3で観測される振動レベ
ルの値を通常観測される雑音レベルで除算した値とす
る。また、定数βはほとんど環境磁場雑音を意図的に印
加したとき磁場センサ1,2で観測される磁場レベルの
値を通常観測される雑音レベルで除算した値とする。
【0076】ただし、α、βには正確な値でなくおおよ
その値を与えれば良く、意図的に大きな値を与えても良
い。大きな値を使用すると推定を安定化させる働きがあ
る代わりに推定精度の劣化が発生する。従って、推定安
定化と推定精度とのバランスを考慮してα、βを決定す
れば良い。特に、意図的に環境磁場や振動を与えない場
合にα、βに0以外の値を使用することは推定を安定化
させるのに役立つことがある。
【0077】このようにこの第7の実施の形態によれ
ば、前述の実施の形態の効果に加えて、振動センサ3、
生体磁場センサ1及び環境磁場センサ2の測定の雑音レ
ベルに応じて、推定の安定化及び推定精度を調整するこ
とができるという効果を得ることができる。
【0078】この発明の第8の実施の形態を説明する。
この第8の実施の形態では、上述した実施の形態におけ
る係数決定手段4,41の構成の改善を図る例を説明す
るものである。
【0079】前述の実施の形態において、行列B又はB
+Cを次の形式 B=LDRT 又はB+C=LDRT のように特異値分解し、推定行列Gを次のような形式と
して求める。 G=ARD′LT ここで、Lは特異値分解をしたときの左側行列、Rは右
側行列、Dは特異値を対角要素として持つ行列である。
D′はDの対角要素の逆数を対角要素とする行列であ
る。ただし、Dの対角要素が0に近いとき対応するD′
の対角要素は0に置換える。
【0080】このように第8の実施の形態によれば、前
述した実施の形態と同様な効果を得ることができ、さら
に特異値分解における数学的技術を利用して環境雑音磁
場の推定をより効率的に行うことができる。
【0081】この発明の第9の実施の形態を図12を参
照して説明する。この第9の実施の形態では、生体磁場
計測装置に接続して使用する冷凍機( 又はHe再凝縮機
)の振動により発生する雑音磁場を除去する例を説明す
る。図12に示すように、シールドルーム基礎11、天
井12、壁13( 床 )等から構成された磁気シールドル
ーム内のデュワー15の中に収容されている冷却媒体(
液体ヘリウム )を常に一定温度に保つために、冷凍機(
又はHe再凝縮機 )61はデュワー15内の液体ヘリウ
ムを常に一定量を維持するように補充している。
【0082】冷凍機61は、磁気シールドルームの外部
の安定した据付部62上に設置されており、磁気シール
ドルームの内部と外部とを結ぶトランスファーチューブ
63によりデュワー15と接続されている。冷凍機61
からトランスファーチューブ63を通して液体ヘリウム
がデュワー15へ供給され、デュワー15で気化したヘ
リウムがトランスファーチューブ63を通して冷凍機6
1へ送り出される。冷凍機61は、送り込まれた気化し
たヘリウムを液化して液体ヘリウムをデュワー15へ戻
すものである。このようにしてデュワー15はデュワー
15内のSQUIDを常に超電導状態にしている。
【0083】冷凍機61は、例えばコンプレッサやシリ
ンダ等から構成されているので振動が大きい。そこで、
この冷凍機( 又はヘリウム凝縮機 )61の振動により誘
起される振動雑音磁場を除去するために、振動センサ6
4〜67を、冷凍機61本体、据付部62、冷凍機61
とデュワーとの間を接続するトランスファーチューブ6
3、トランスファーチューブ63と冷凍機61との接続
部、トランスファーチューブ63とデュワー15との取
付け部に設置する。なお、これらの振動センサ64〜6
7としては、質量の小さい加速度センサを使用するのが
望ましい。
【0084】このように第9の実施の形態によれば、変
動環境磁場の環境下で振動により混入する環境雑音磁場
を除去することが可能であるので、冷凍機( 又はHe再
凝縮機 )61自体が大きな変動環境磁場の発生源であ
り、この冷凍機61が発生する変動環境磁場が磁場セン
サに伝わることにより生じる環境雑音磁場( 振動により
誘起される振動雑音磁場及び外来雑音磁場 )を除去する
ことが可能である。従って、冷凍機( 又はHe再凝縮機
)61を運転しながら生体磁場を測定することができ
る。
【0085】なお、この第9の実施の形態では、液体ヘ
リウムを冷媒として使用し、液体He再凝縮機を使用し
て生体磁場計測手段を冷却する場合を例として説明した
が、この発明はこれに限定されるものではなく、能動的
冷却装置を使用して、生体磁場計測手段を冷却する場合
等の冷却システム全般について適用可能であり、例え
ば、液体窒素を冷媒として使用することも可能である。
また、冷媒を使用せずに、冷却装置と生体磁場計測手段
とを熱伝導部材で接続することにより生体磁場計測手段
を冷却する場合にも適用可能である。
【0086】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
静磁場に加えて変動磁場も存在する環境下で振動センサ
あるいはその周囲の物体が振動するために発生する雑音
磁場を完全に除去できる生体磁場計測装置を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の生体磁場計測装置の要
部機能構成を示すブロック図。
【図2】同実施の形態の生体磁場計測装置のピックアッ
プコイルの配置の一例を示す図。
【図3】同実施の形態の生体磁場計測装置の振動センサ
の配置の一例を示す図。
【図4】同実施の形態の生体磁場計測装置の振動センサ
の歪みゲージの取り付け方法を示す図。
【図5】同実施の形態の生体磁場計測装置の図4に示す
振動センサの歪みゲージの構成を示す回路図。
【図6】同実施の形態の生体磁場計測装置の各種振動セ
ンサからの出力を処理する構成を示すブロック図。
【図7】同実施の形態の生体磁場計測装置により検出さ
れるデータを示す図。
【図8】同実施の形態の生体磁場計測装置の制御に関す
る要部構成を示すブロック図。
【図9】この発明の第4の実施の形態の生体磁場計測装
置の環境磁場センサに関する要部構成を示すブロック
図。
【図10】この発明の第5の実施の形態の生体磁場計測
装置の要部機能構成を示すブロック図。
【図11】この発明の第6の実施の形態の生体磁場計測
装置の各種振動センサからの出力を処理する構成を示す
ブロック図。
【図12】この発明の第9の実施の形態の生体磁場計測
装置の振動センサの配置の一例を示す図。
【図13】従来の生体磁場計測装置の要部機能構成を示
すブロック図。
【符号の説明】
1…生体磁場センサ、 1-1…生体磁場測定用ピックアップコイル、 2…環境磁場センサ、 2-1…環境磁場測定用ピックアップコイル、 3…振動センサ、 4…第1の係数決定手段、 6…振動磁場推定手段、 8…振動磁場除去手段、 9…外来磁場除去手段、 27〜29…積分器、 31…変動磁場印加手段、 32…振動印加手段、 33…中央制御手段、 34…フィルタ、 41…係数決定手段、 42…環境磁場推定手段、 43…環境磁場除去手段、 51,52…増幅及びフィルタ回路、 61…冷凍機( 又はHe再凝縮機 )、 63…トランスファーチューブ。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体近傍に被検体から発生する磁場を
    生体磁場として測定する複数の生体磁場測定手段を配置
    し、これらの各生体磁場測定手段にて測定される磁場に
    基づいて前記被検体の表面の磁場分布を生体磁場分布と
    して解析する生体磁場計測装置において、 前記生体磁場測定手段の前記被検体の磁場測定に影響す
    る前記被検体からの磁場を除く他の全ての磁場を環境磁
    場として測定する複数の環境磁場測定手段と、 前記生体磁場測定手段の前記被検体の磁場計測に影響す
    る磁場を振動により誘起する部材の振動を測定する振動
    測定手段と、 予め静磁場及び変動磁場における振動によって誘起され
    る環境磁場と前記環境磁場測定手段及び前記振動測定手
    段により測定される測定データとの関係を求めておき、
    実際の前記被検体の磁場分布の測定時に、前記環境磁場
    測定手段及び前記振動測定手段により測定される測定デ
    ータに基づいて、静磁場及び変動磁場における振動によ
    って誘起される環境磁場を推定して、この推定した環境
    磁場成分を前記生体磁場測定手段からの測定データから
    除去する振動雑音磁場除去手段と、 外来から混入する磁場成分を前記生体磁場測定手段から
    の測定データから除去する外来雑音磁場除去手段とを設
    けたことを特徴とする生体磁場計測装置。
  2. 【請求項2】 前記振動雑音磁場除去手段は、振動によ
    って誘起される環境磁場と前記環境磁場測定手段及び前
    記振動測定手段の測定データとの間が線形関係にあると
    仮定して、線形代数学的な手法を使用して、静磁場及び
    変動磁場における振動によって誘起される環境磁場を、
    前記環境磁場測定手段及び前記振動測定手段の各測定デ
    ータ及びそれらの測定データの積からなるベクトルから
    推定するための推定行列を求め、実際の前記被検体の磁
    場分布の測定時に、前記推定行列と前記環境磁場測定手
    段及び前記振動測定手段により測定される測定データ及
    びそれらの測定データの積からなるベクトルとの積によ
    り、静磁場及び変動磁場における振動によって誘起され
    る環境磁場を推定することを特徴とする請求項1記載の
    生体磁場計測装置。
  3. 【請求項3】 前記振動測定手段は、レーザ変位計、超
    音波変位計、歪みゲージ、圧電型加速度計サーボ型加速
    度計のうち1種類により、あるいは複数種類を組合わせ
    て使用することを特徴とする請求項1及び請求項2のい
    ずれか1項記載の生体磁場計測装置。
  4. 【請求項4】 前記振動測定手段を電磁場遮蔽ケース内
    に設置することを特徴とする請求項1乃至請求項3のい
    ずれか1項記載の生体磁場計測装置。
  5. 【請求項5】 前記振動測定手段を構成する部材中の慣
    性体は非磁性材料からなることを特徴とする請求項1乃
    至請求項4のいずれか1項記載の生体磁場計測装置。
  6. 【請求項6】 前記振動測定手段は、特定の棒形状部材
    の振動箇所に対して4個の歪みゲージを使用し、そのう
    ち2個の歪みゲージの歪み検出方向を、前記棒形状部材
    の長手方向に平行に配置し、他の2個の歪みゲージの歪
    み検出方向を、前記棒形状部材の長手方向に直交する方
    向に平行に配置し、これら4個の歪みゲージをブリッジ
    回路に配線して、温度補償調整を行うことを特徴とする
    請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の生体磁場計
    測装置。
  7. 【請求項7】 前記振動測定手段は、歪みゲージを含
    み、この歪みゲージに対して電磁気シールドを施し、歪
    みゲージのリード線として撚り線又はシールド線を使用
    することを特徴とする請求項3及び請求項6のいずれか
    1項記載の生体磁場計測装置。
  8. 【請求項8】 前記振動雑音磁場除去手段は、概知の変
    動環境磁場を発生させて測定した環境雑音磁場とこの概
    知の変動環境磁場を発生させると共に概知の振動を発生
    させて測定した環境雑音磁場との差から、変動環境磁場
    における振動によって誘起される振動雑音磁場を推定す
    るための推定データを作成することを特徴とする請求項
    1乃至請求項7のいずれか1項記載の生体磁場計測装
    置。
  9. 【請求項9】 前記振動雑音磁場除去手段は、変動環境
    磁場の発生及びその時の環境雑音磁場の測定を複数回行
    い、これら複数回の測定により得た測定データを統計処
    理を行って、振動雑音磁場を推定するための推定データ
    とすることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれ
    か1項記載の生体磁場計測装置。
  10. 【請求項10】 前記振動雑音磁場除去手段は、予め設
    定された推定の安定化と測定精度とのバランスがとれる
    ように、前記環境磁場測定手段及び前記振動測定手段の
    測定データに含まれる測定上の雑音成分を考慮して、前
    記推定行列を求めることを特徴とする請求項2乃至請求
    項9のいずれか1項記載の生体磁場計測装置。
  11. 【請求項11】 前記振動雑音磁場除去手段は、前記推
    定行列を特異値分解の技術を使用して求めることを特徴
    とする請求項2乃至請求項10のいずれか1項記載の生
    体磁場計測装置。
  12. 【請求項12】 前記振動測定手段は、前記生体磁場測
    定手段が冷触媒体を使用する場合には少なくとも、前記
    生体磁場測定手段と、冷触媒体を再生する又は補充する
    冷触媒体再生補充装置と、この冷触媒体再生補充装置か
    ら前記生体磁場測定手段へ冷触媒体を供給する供給路
    と、前記供給路と前記冷触媒体再生補充装置との接続部
    と、前記生体磁場測定手段と前記供給路との接続部との
    全部、あるいはいずれかにそれぞれ振動センサを配置し
    たことを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか
    1項記載の生体磁場計測装置。
  13. 【請求項13】 冷却装置を備え、この冷却装置と前記
    生体磁場計測手段は熱伝導部材で連結されており、少な
    くとも、前記冷却装置と、前記熱伝導部材と、前記生体
    磁場測定手段と、前記冷却装置と前記熱伝導部材との接
    続部と、前記生体磁場計測手段と前記熱伝導部材との接
    続部との全部、あるいはいずれかにそれぞれ振動センサ
    を配置したことを特徴とする請求項1乃至請求項11の
    いずれか1項記載の生体磁場計測装置。
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