JP2000037362A - 環境雑音磁場の除去装置 - Google Patents

環境雑音磁場の除去装置

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JP2000037362A
JP2000037362A JP10205570A JP20557098A JP2000037362A JP 2000037362 A JP2000037362 A JP 2000037362A JP 10205570 A JP10205570 A JP 10205570A JP 20557098 A JP20557098 A JP 20557098A JP 2000037362 A JP2000037362 A JP 2000037362A
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canceling
environmental noise
sensor
cancel
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JP10205570A
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English (en)
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Shigeharu Oyu
重治 大湯
Yoichi Takada
洋一 高田
Katashi Adachi
確 足立
Katsuo Takahashi
克夫 高橋
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アクティブシールド法に拠り環境雑音磁場を除
去するときに、被験者の計測部位の位置の違いなどに応
じて生体磁場計測装置の検出部を自在に動かした場合で
も、雑音除去能の低下を防止できるようにする。 【解決手段】生体の磁場を検出する生体磁場計測センサ
を配置した空間に存在する環境雑音磁場を検出するリフ
ァレンスセンサ30と、環境雑音磁場をキャンセルさせ
るための磁場を発生させるキャンセル磁場発生コイル3
1と、リファレンスセンサ30の検出値に応じてキャン
セル磁場発生コイル31で発生させる磁場を制御する制
御手段32、33とを備え、リファレンスセンサ30は
生体磁場計測センサよりも高い勾配次数を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被験者の心臓や脳
から発生する磁場を計測する生体磁場計測システムに用
いる環境雑音磁場の除去装置に係り、とくに、生体磁場
の計測信号に混入する、生体の測定部位以外から発生す
る磁場(すなわち、環境雑音磁場)を好適に除去する除
去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在の生体磁場を計測するシステムにお
いて、高精度な計測を実施するには環境雑音磁場を除去
することは必須の管理項目となっている。従来知られて
いる環境雑音磁場を除去する手法としては、高透磁率材
料を用いてシールドルームを作る磁気シールドルーム
法、計測信号を磁場の勾配とすることで遠方で発生した
磁場をキャンセルするグラジオメータ法、計測領域の磁
場と逆向きの磁場を印加し、常に計測領域の磁場を一定
に保持するアクティブシールド法などが在る。
【0003】この内、アクティブシールド法の範疇に入
る従来技術の一例として、特開平4−357481号に
記載の技術が知られている。この従来技術によれば、所
望の空間に、ノイズキャンセルコイルを所要数だけ設
け、このノイズキャンセルコイルにより形成される空間
の所定位置にSQUID(スクイド)磁束計の磁場セン
サを配設し、このSQUID磁束計から出力されるフィ
ードバック電流をノイズキャンセルコイルに供給するこ
とを要部としている。
【0004】具体的には、生体磁場計測用の磁場センサ
(以下、「生体磁場計測センサ」という)と環境雑音磁
場を計測するための磁場センサ(以下、「リファレンス
センサ」という)とを設け、このセンサ部を囲むように
ノイズキャンセルコイルとしてのヘルムホルツコイルを
設置し、リファレンスセンサのチャンネル毎の計測値が
零になるようにヘルムホルツコイルに流す電流を制御す
るものである。
【0005】この公報記載の技術によれば、リファレン
スセンサとヘルムホルツコイルとの組を3組設置すれ
ば、環境雑音磁場の3方向の成分全てをキャンセルでき
ることが教示されている。また、ヘルムホルツコイルの
代わりに、環境雑音磁場の1次勾配を発生させるコイル
を設けるとともに、リファレンスセンサとして環境磁場
雑音の1次勾配を計測するセンサを用いることで、環境
雑音磁場の1次勾配をキャンセルできることも教示され
ている。さらに、計測したい環境雑音磁場の勾配次数ま
たはそれ以下の勾配次数のリファレンスセンサを設ける
例が説明されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た公報記載のアクティブシールド法の基づく従来技術に
は以下のような種々の解決しなけれがならない課題があ
った。
【0007】この従来技術によると、ヘルムホルツコイ
ルをキャンセル用の磁場を発生させるコイルとして使用
しているが、このコイルにより発生されるキャンセル用
磁場が均一である領域はヘルムホルツコイルの中央部に
限られる。つまり、生体磁場計測センサはその中央部に
置く必要がある。このため、生体磁場計測装置の検出部
(すなわち、SQUIDセンサなどのピックアップコイ
ル)がヘルムホルツコイルの中央部から離れた位置に在
る場合、リファレンスセンサの位置での磁場を時間的に
一定に保つことはできるが、キャンセル用磁場に勾配成
分が含まれてしまう。したがって、通常の設置状態にお
いてリファレンスセンサから離れた位置に在る生体磁場
計測用の検出部による検出信号に環境雑音磁場が混入し
てしまうという問題があった。この問題は、リファレン
スセンサやキャンセル磁場発生コイルとして、1次以上
の勾配成分を有する素子を用いた場合でも生じる。
【0008】この問題は、次のような困難な状況を生じ
る。生体磁場計測装置は、被験者の測定部位の位置に対
応して装置の位置や向きを自在に動かせるように構成す
ることが望ましい。にもかかわらず、上述の従来技術の
場合、環境雑音磁場を均一に形成できる空間が固定され
ており、環境雑音磁場の除去をより高精度に行おうとす
ると、キャンセル磁場発生コイルの構造により決められ
る位置以外の位置に生体磁場検出部を動かすことができ
ない。つまり、生体磁場計測装置の位置や向きを自在に
動かすことはできない。
【0009】さらに、環境雑音磁場の複数成分(x,
y,z成分)を除去する場合にも問題が生じる。上述し
た従来技術の場合、環境雑音磁場の複数成分をそれぞれ
独立に制御する構成であるため、生体磁場計測装置を大
きな距離にわたって移動させるか、向きを変えると、例
えばx軸方向のキャンセル磁場発生コイルが発生し、そ
の方向のリファレンスセンサで検出される環境雑音磁場
の値が小さくなるといった事態に陥るため、その磁場の
除去効率が減少してしまう。
【0010】このことは、計測時の生体磁場計測装置の
移動量や回転量をさらに大きくした場合にも当てはま
り、そのようにすると、キャンセル磁場発生コイルによ
り発生する磁場が正帰還の状態でリファレンスコイルに
フィードバックされることがあり、動作が非常に不安定
になるのみならず、場合によっては雑音の制御不能の状
態になるという問題がある。
【0011】
【外1】
【0012】そこで、本発明は、上述した従来技術が有
する種々の問題に鑑みてなされたもので、アクティブシ
ールド法に拠り環境雑音磁場を除去する、生体磁場計測
システムに用いる除去装置において、被験者の計測部位
の位置の違いなどに応じて生体磁場計測装置の検出部を
自在に動かした場合でも、雑音除去能の低下を防止する
ことを、その目的とする。
【0013】また、これに加えて、動作が安定し、高精
度に環境雑音磁場を除去することを、本発明の別の目的
とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この目的を達成させるた
めに、本発明の構成は概略的には以下の特徴を有する。
その1つの特徴は、生体磁場計測センサの微分(勾配)
次数よりも高い次数のリファレンスセンサやキャンセル
磁場発生コイルを設けることである。また、別の特徴
は、同じ次数のリファレンスセンサを複数個設けること
である。
【0015】さらに別の特徴は、キャンセル磁場発生コ
イルのそれぞれで発生させるキャンセル用磁場の量を、
リファレンスセンサそれぞれの検出信号から、例えば行
列演算やニューラルネットワークを用いた演算処理によ
り求める。この演算処理に使用する係数は、適時適宜な
値に変更される。また、フラックスゲート磁束計など、
環境雑音磁場の絶対値を計測することが可能な磁場セン
サをリファレンスセンサとして用いることができる。
【0016】具体的な1つの態様は、生体の磁場を検出
する生体磁場計測センサを配置した空間に存在する環境
雑音磁場を検出するリファレンスセンサと、前記環境雑
音磁場をキャンセルさせるための磁場を発生させるキャ
ンセル磁場発生コイルと、前記リファレンスセンサの検
出値に応じて前記キャンセル磁場発生コイルで発生させ
る磁場を制御する制御手段とを備え、前記リファレンス
センサは前記生体磁場計測センサよりも高い勾配次数を
有することを特徴とする。
【0017】また別の態様は、生体の磁場を検出する生
体磁場計測センサを配置した空間に存在する環境雑音磁
場を検出するリファレンスセンサと、前記環境雑音磁場
をキャンセルさせるための磁場を発生させるキャンセル
磁場発生コイルと、前記リファレンスセンサの検出値に
応じて前記キャンセル磁場発生コイルで発生させる磁場
を制御する制御手段とを備え、前記リファレンスセンサ
を、前記環境雑音磁場の複数の勾配成分を計測するセン
サで形成したことを特徴とする。
【0018】好適には、前記リファレンスセンサの少な
くとも一部をフラックスゲート磁束計で形成できる。ま
た、前記リファレンスセンサの数と前記キャンセル磁場
発生コイルの数が互いに異なるように設けることができ
る。
【0019】さらに好適には、前記キャンセル用磁場の
勾配成分毎の前記キャンセル磁場発生コイルの数と前記
勾配成分毎の前記リファレンスセンサの数とは異なるよ
うに形成できる。
【0020】例えば、前記キャンセル磁場発生コイル
を、同一構造に構成した4組以上のキャンセル磁場発生
コイル、または、同一構造で同一向きに構成した複数の
キャンセル磁場発生コイルで形成してもよい。また、例
えば、前記リファレンスセンサを、同一構造に構成した
4組以上のリファレンスセンサ、または、同一構造で同
一向きに構成した複数のリファレンスセンサで形成して
もよい。
【0021】さらに、前記キャンセル磁場発生コイル
を、前記生体磁場計測センサを囲む閉曲面に沿って配置
しることもできる。前記リファレンスセンサを、前記生
体磁場計測センサを囲む閉曲面全部またはその一部に沿
って配置してもよい。
【0022】さらに、本発明の別の態様として、生体の
磁場を検出する生体磁場計測センサを配置した空間に存
在する環境雑音磁場を検出する複数個のリファレンスセ
ンサと、前記環境雑音磁場をキャンセルさせるための磁
場を発生させる1個または複数個のキャンセル磁場発生
コイルとを備え、前記1個のキャンセル磁場発生コイル
または前記複数個のキャンセル磁場発生コイルのそれぞ
れから発生させる前記キャンセル用磁場の大きさを前記
複数個のリファレンスセンサの検出値を用いて演算する
キャンセル用磁場発生量演算手段と、このキャンセル用
磁場発生量演算手段による演算値に応じて前記キャンセ
ル磁場発生コイルからの発生磁場を制御する制御手段と
を備える。
【0023】この場合、好適には、前記キャンセル磁場
発生量演算手段は、制御パラメータの決定に必要な磁場
を発生させるための信号を発生する入力発生手段と、こ
の信号に応じて前記制御パラメータを演算する制御パラ
メータ演算手段とを備える。また、前記キャンセル磁場
発生量演算手段は、前記キャンセル用磁場の発生量演算
に必要な制御パラメータを適応的に決定する適応決定手
段を備える。
【0024】これにより、生体磁場計測センサよりも高
い微分次数の環境雑音磁場を同時にキャンセルして環境
雑音磁場の除去率を著しく向上させ、振動に起因する雑
音磁場ノイズも除去してその除去性能を向上させる。ま
た、従来は点位置であった、環境磁場雑音の零の大きな
空間を確保できる。したがって、設置する部屋の都合に
拠り、生体磁場計測装置のSQUID磁束計(検出部)
を、環境磁場雑音が零の大きな空間内の任意の位置に置
くことができ、また、診断時に、そのSQUID磁束計
を自在に動かしたり、回転させることができ、診断の容
易化、効率化が図られる。
【0025】本発明のそのほかの特徴および効果は、以
下に説明する発明の実施の形態および添付の図面により
明らかになる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。
【0027】本発明の生体磁場計測システムは、アクテ
ィブシールド法に基づき環境雑音磁場を除去する除去装
置と、被験者の磁場を計測する生体磁場計測装置とを備
える。以下の実施形態では環境磁場の除去装置の構成お
よび動作を中心に説明するが、その前に、各実施形態に
用いることができる生体磁場計測装置を説明する。
【0028】この生体磁場計測装置の概要を図1に示
す。この装置は、一例として心臓からの磁場を計測する
装置に適用したものである。この計測装置は、生体磁場
計測センサを備えたSQUID(超伝導量子干渉素子)
磁束計11、画像収集装置12、画像転送装置13、お
よびコンピュータ装置14を備える。なお、生体磁場計
測センサとしては、SQUID磁束計のほかに、フラッ
クスゲート磁束計も使用できる。
【0029】SQUID磁束計11は、複数のピックア
ップコイルを備えたSQUIDセンサ11a(生体磁場
計測センサ)、駆動回路11b、および信号収集回路1
1cを備え、高感度な磁気センサであるマルチチャネル
SQUID磁束計に構成されている。このSQUID磁
束計11は、SQUIDセンサ11aを用いて胸面上の
数点(測定点)での心臓磁場波形を計測し、この波形信
号を増幅/フィルタ処理し、Α/D変換によりデジタル
データに変換する。このデジタル量の磁場波形データは
コンピュータ装置14に供給される。
【0030】画像収集装置12は例えばMRI(磁気共
鳴イメージング)装置、X線CT(X−CT)、超音波
診断装置などの3次元画像データを取得するモダリティ
の1つまたは複数で構成され、患者の体内の画像データ
(生画像データ)を収集し、画像転送装置13に供給す
る。画像転送装置13は例えばCPUおよびメモリを備
えて構成され、送られてきた画像データを保管するとと
もに、コンピュータ装置14からの指令に応じて画像デ
ータをコンピュータ装置14に供給する。画像転送装置
13は好ましくは、ネットワーク経由または記憶媒体経
由で画像データをコンピュータ装置14に供給するよう
に構成され、また必要に応じて画像フォーマットの変換
や3次元画像データへの再構成も行うように構成されて
いる。
【0031】コンピュータ装置14は、心臓内の興奮伝
播過程を推定するための解析および演算を行うもので、
CPUを要部とする演算処理器14a、メモリ14b、
入力器14c、および表示器14dを備える。メモリ1
4bには、かかる解析/演算用のプログラムが予め内蔵
されており、演算処理器14aがこのプログラムを実行
する。
【0032】この生体磁場計測装置の内、少なくとも、
SQUID磁束計などで形成される生体磁場計測センサ
は、後述する環境雑音磁場の除去装置のキャンセル磁場
発生コイルで形成されるキャンセル用磁場の雰囲気中に
配置される。
【0033】第1の実施の形態 本発明の第1の実施形態に係る、生体磁場計測システム
における環境雑音磁場の除去装置を図2〜図4に基づき
説明する。
【0034】この環境雑音磁場の除去装置は、キャンセ
ル磁場発生量演算手段を設けて、アクティブシールド法
に拠る環境雑音磁場をより効果的に制御しようとするも
のである。
【0035】この実施形態の特徴をより明瞭にするた
め、ここで、前述した従来技術による環境雑音磁場の除
去装置の例を図2で説明する。従来法の場合、複数のリ
ファレンスセンサ20…20それぞれの各検出値が独立
した制御手段21に供給され、この制御手段21がそれ
ぞれのキャンセル磁場発生コイル22に与える電流量を
独立に制御していた。例えばx軸方向のキャンセル磁場
発生コイル22が作るキャンセル用磁場はx軸方向のリ
ファレンスセンサ20のみで検出されるようにする必要
があるため、リファレンスセンサ20…20はそれぞれ
特定の位置および向きに設置する必要がある。また、リ
ファレンスセンサ20…20をキャンセル磁場発生コイ
ル22…22の形状や配置により決められた位置および
向きに設置する必要がある。
【0036】これに対し、本実施形態の環境雑音磁場の
除去装置は図3に示すように、複数のリファレンスセン
サ30…30の検出値に応じて各々のキャンセル磁場発
生コイル31…31で発生させるキャンセル用磁場の大
きさを決定するキャンセル磁場発生量演算手段32を備
えている。また、このキャンセル磁場発生量演算手段3
2の演算値に応じて各キャンセル磁場発生コイル31に
電流を流すキャンセル磁場発生コイル駆動手段33を備
える。
【0037】キャンセル磁場発生量演算手段32および
キャンセル磁場発生コイル駆動手段33の構成の一例を
図4に示す。この構成の場合、リファレンスセンサをM
個、キャンセル磁場発生コイルをΝ個用いて次のように
環境雑音磁場のキャンセルを行う。
【0038】
【外2】
【0039】ここで、行列Hは行列−βAHの固有値が
全て負の値になるように決める。例えば行列Aのムーア
・ペンローズ一般逆行列とし、βを正の値にすれば、A
H=Ι(Ιは単位行列)であるので、−βAHの固有値
は全て負の値−βとなる。このとき、βは環境雑音磁場
を除去したい周波数の上限よりも十分に大きな値として
おくことが好適である。行列Aは各キャンセル磁場発生
コイルの形状や位置と、各リファレンスセンサの位置と
向きおよび感度、磁気シールドルームの形状や特性(た
だし、磁気シールドルームを設けた場合)が与えられと
計算で求めることができる。従って、これらの値が既知
であればキャンセル磁場発生量演算手段32の設計時
や、生体磁場計測装置の据え付け時などに、行列Ηの値
を決定しておくことができる。
【0040】キャンセル磁場発生量演算手段32は、演
算増幅器と電気抵抗回路網を用いたハードウェア的な構
成でもよく、コンピュータやデジタル信号プロセッサを
用いたソフトウェア的な構成でもよい。キャンセル磁場
発生コイル駆動手段33は、キャンセル磁場発生量演算
手段32で得られた信号(アナログ信号またはデジタル
信号)を電流に変換する手段であり、D/Α変換器や電
圧/電流変換回路、電流増幅器などにより構成される。
【0041】このように本実施例では、複数のリファレ
ンスセンサ30…30の検出値に応じて各キャンセル磁
場発生コイル31で発生させるキャンセル用磁場の大き
さを決定することができる。このため、リファレンスセ
ンサ30を自由な位置や向きに設置することができる。
また、リファレンスセンサ30の数とキャンセル磁場発
生コイル31の数を必ずしも同一にする必要はなく、互
いに違えてもよい。このため、前述した従来技術による
雑音除去構成より自由度の大きい設計が可能になる。
【0042】第2の実施の形態 第2の実施形態に係る環境雑音磁場の除去装置を図5〜
7に基づき説明する。この実施形態は、リファレンスセ
ンサとキャンセル磁場発生コイルとの好適な組み合わせ
の一例に関する。
【0043】この除去装置は、図5に示すように、複数
のリファレンスセンサ34…34,35…35の検出値
に応じて各々のキャンセル磁場発生コイル31で発生さ
せるキャンセル用磁場の大きさを決定するキャンセル磁
場発生量演算手段32を備えている。また、このキャン
セル磁場発生量演算手段32の演算値に応じて各キャン
セル磁場発生コイル31に電流を流すキャンセル磁場発
生コイル駆動手段33を備える。複数のリファレンスセ
ンサは、ここでは、1個以上のSQUID磁束計34お
よび1個以上のフラックス磁束計35により構成され
る。
【0044】この構成において、リファレンスセンサと
キャンセル磁場発生コイルの好適な組み合わせは以下の
ようである。
【0045】生体磁場計測センサ(SQUIDセンサ1
1a)が1次微分のとき、リファレンスセンサは0、
1、2次微分で、キャンセル磁場発生コイルは0,1,
2次微分である。具体的な勾配成分は以下のようであ
る。
【0046】このときのリファレンスセンサの具体的な
勾配成分を図6に示す。
【0047】
【外3】
【0048】また、キャンセル磁場発生コイルによる具
体的な勾配成分を図7に示す。リファレンスセンサと同
じである。
【0049】各リファレンスセンサとキャンセル磁場発
生コイルは、各成分同士の素子を接続しても良いが、リ
ファレンスセンサとキャンセル磁場発生コイルの軸がず
れていてもS/Nを劣化させないため、キャンセル磁場
演算手段(後述)を用いることが好適である。
【0050】本実施形態によれば、0次微分成分を除去
できるため、コイルバランスの崩れによる環境雑音磁場
の混入を除去できる。また、1次微分成分を除去できる
ため、リファレンスセンサに混入する環境雑音磁場を除
去できる。さらに、2次微分成分を除去できるため、リ
ファレンスセンサの振動に伴う環境雑音磁場の混入を除
去できる。
【0051】環境雑音磁場の1次微分、2次微分成分を
一定値に保つため、リファレンスセンサから離れた位置
の生体磁場計測センサで計測される環境雑音磁場の0次
微分成分を一定に保つことができ、生体磁場計測センサ
(検出部)を自由に動かした場合でもコイルバランスの
崩れによる雑音磁場の混入を除去できる。
【0052】また、環境雑音磁場の1次、2次微分を一
定値にするため、1次微分成分が均一になる空間を広く
とることができ、生体磁場計測センサを自由に動かした
場合でもそのセンサに直接混入する環境雑音磁場を除去
できる。
【0053】さらに、環境雑音磁場の2次微分を零に保
つため、振動により混入する環境雑音磁場を低減するこ
ともできる。
【0054】第3の実施形態 第3の実施形態に係る環境雑音磁場の除去装置を図8,
9に基づき説明する。この実施形態は、リファレンスセ
ンサとキャンセル磁場発生コイルとの好適な組み合わせ
の別の例に関する。
【0055】この除去装置は、前述した図5に示す如く
構成される。この構成において、リファレンスセンサと
キャンセル磁場発生コイルの好適な組み合わせの例は以
下のようである。
【0056】生体磁場計測センサ(SQUIDセンサ1
1a)が1次微分のとき、リファレンスセンサは0、
1、2次微分で、キャンセル磁場発生コイルは0,1,
2次微分である。具体的な勾配成分は以下のようであ
る。
【0057】このときのリファレンスセンサの具体的な
勾配成分を図8に示す。
【0058】
【外4】
【0059】また、キャンセル磁場発生コイルによる具
体的な勾配成分を図9に示す。リファレンスセンサと同
じである。
【0060】この実施形態によっても、リファレンスセ
ンサやキャンセル磁場発生コイルの設置数を減らすこと
ができる一方で、第2の実施形態の作用効果とほぼ同等
または匹敵する作用効果を得ることができる。
【0061】第4の実施形態 第4の実施形態に係る環境雑音磁場の除去装置を図10
に基づき説明する。
【0062】この実施形態およびこれに続く第5、第6
の実施形態は、リファレンスセンサとして種々のセンサ
を用いた例である。
【0063】第4の実施形態の除去装置は、複数個のリ
ファレンスセンサのそれぞれとして図10に示す如く、
SQUID磁束計を用いている。
【0064】SQUID磁束計は通常、磁場の絶対値は
計測できない。このため、SQUID磁束計をリファレ
ンスセンサに用いた本構成の場合、環境雑音磁場または
その勾配成分の絶対値を零にすることはできないが、環
境雑音磁場またはその勾配成分の絶対値を時間的に一定
な値に保つことができる。これにより、以下のような利
点がある。
【0065】(1)生体磁場計測センサ(SQUIDセ
ンサ11a)と同じ微分次数のリファレンスセンサにS
QUID磁束計を用いた場合、環境雑音磁場の交流成分
を除去することが可能で、通常は交流成分である生体磁
場信号の雑音を低減することができる。 (2)生体磁場計測センサより低い微分次数のリファレ
ンスセンサにSQUID磁束計を用いた場合、コイルバ
ランスの崩れにより混入する環境雑音磁場を一定値に保
つことができ、生体磁場信号の雑音を低減させる。 (3)生体磁場計測センサと同じ微分次数のリファレン
スセンサにSQUID磁束計を用いた場合、生体磁場計
測センサより1次だけ低い微分次数の環境雑音磁場の勾
配をリファレンスセンサの位置で時間的に一定に保つこ
とができ、生体磁場の検出部を自由に動かした場合でも
コイルバランスの崩れに因り混入する環境雑音磁場を除
去することたできる。 (4)生体磁場計測センサより高い微分次数のリファレ
ンスセンサにSQUID磁束計を用いた場合、キャンセ
ル磁場発生コイルに囲まれる空間の中心部以外の位置で
も、生体磁場計測センサより高い微分次数の環境雑音磁
場の成分を一定値に保つことができる。このため、リフ
ァレンスセンサから離れた位置の生体磁場計測センサに
混入する環境雑音磁場を一定に保つことができ、生体磁
場の検出部を自由に動かした場合でも生体磁場計測セン
サと同じ勾配次数の環境雑音磁場を除去できる。
【0066】第5の実施形態 第5の実施形態に係る環境雑音磁場の除去装置を図11
により説明する。この実施形態は、複数個のリファレン
スセンサをSQUID磁束計およびフラックスゲート磁
束計の組み合わせで構成したことを特徴とする。
【0067】つまり、図11に示すように、複数個のリ
ファレンスセンサの内、適宜な数のセンサをSQUID
磁束計34で構成し、一方、残りのセンサをフラックス
ゲート磁束計35で構成している。
【0068】SQUID磁束計34は、環境雑音磁場の
交流成分のみしか計測できないため、その外に環境磁場
の絶対値を計測するセンサとしてフラックスゲート磁束
計35を設けたものである。このとき、フラックスゲー
ト磁束計35の周波数帯域は直流からとし、その帯域は
例えば、0.1Ηz以下にするなど、狭い帯域でよい。
【0069】本構成のリファレンスセンサを生体磁場計
測センサより高い微分次数にした場合、生体磁場計測セ
ンサより高い微分次数の環境雑音磁場成分を零にでき
る。このため、振動に起因する環境雑音磁場を除去でき
るという効果がある。
【0070】また、生体磁場計測センサより高い微分次
数のリファレンスセンサを全てフラックスゲート磁束計
で構成し、その他は全てSQUID磁束計で構成しても
よい。この場合、フラックスゲート磁束計の周波数帯域
を狭くすると、環境雑音磁場の変動磁場成分で振動によ
り混入する環境磁場は除去できないものの、その場合で
も静磁場成分で振動により混入する環境磁場を除去する
ことができる。
【0071】図11の構成の場合、リファレンスセンサ
の種類が異なっても共通のキャンセル磁場発生量演算手
段およびキャンセル磁場発生コイル駆動手段33を用い
て、キャンセル磁場発生コイル31…31を駆動するよ
うにしている。しかし、フラックスゲート磁束計35に
よるリファレンスセンサと、SQUID磁束計34によ
るリファレンスセンサとでは、キャンセル磁場発生量演
算手段やキャンセル磁場発生コイル駆動手段は周波数お
よび信号レベルが異なる。そこで、図12に示す如く、
リファレンスセンサとして使用する磁束計の種類毎に独
立したキャンセル磁場発生量演算手段32A,32Bお
よびキャンセル磁場発生コイル駆動手段33A,33B
を設ける。この別系統のキャンセル磁場発生コイル駆動
手段33A,33Bの出力電流を電流合成手段36によ
り、各コイル31毎に電流合成してキャンセル磁場発生
コイル31…31のそれぞれにに与える構成することが
望ましい。
【0072】第6の実施形態 第6の実施形態に係る環境雑音磁場の除去装置を図13
により説明する。この実施形態は、複数個のリファレン
スセンサ全部をフラックスゲート磁束計のみにより構成
したことを特徴とする。
【0073】つまり、図13に示すように、複数個のリ
ファレンスセンサ全部をフラックスゲート磁束計35…
35で構成している。これにより、環境雑音磁場および
勾配成分の絶対磁場のみが検出される。この構成によ
り、生体磁場計測センサの微分次数より高い微分次数の
環境雑音磁場を除去する場合、環境雑音磁場の静磁場成
分で振動により混入する雑音磁場を除去することができ
る。さらに、生体磁場計測センサの位置を自在に移動で
きる。
【0074】第7の実施形態 第7の実施形態に係る環境雑音磁場の除去装置を図14
により説明する。この除去装置は、前述したキャンセル
磁場発生量演算手段の演算法の別の例を提供するもの
で、とくに、前述した行列Hの値の決定法に関する。簡
単には、既知入力を与えて行列Aを求める方法である。
【0075】図14にキャンセル磁場発生量演算手段3
2の機能ブロック図を示す。同図に示す入力発生手段4
1はキャンセル磁場発生コイル駆動手段33に与えるた
めの信号を生成する。その信号を元にキャンセル磁場発
生コイル31…31に電流が流れ、キャンセル用磁場が
発生される。
【0076】このキャンセル用磁場に環境雑音磁場が加
わり、その磁場が出力計測手段42(キャンセル磁場計
測手段や信号収集手段)で計測される。この入力と出力
の関係により行列Aを同定する。行列Aの同定にはシス
テム同定理論で知られる様々な方法を用いることができ
るが、簡単には次のように行えばよい。
【0077】
【外5】
【0078】
【数1】
【0079】行列H計算手段44は、前述した第1の実
施形態のときと同様に行列Hの計算を行う。
【0080】本実施例による行列Hの計算は、設計時、
据え付け時に行うこともできるが、オペレータの指示に
より任意の時点で行うように構成してもよい。また、生
体磁場を計測していないときに一定時間毎に行うように
構成してもよい。さらに、リファレンスセンサの測定値
に関する統計量(例えば測定値の各チャネルにわたるR
MSの一定期間にわたる2乗平均値など)が予め定めた
閾値を超えたときに、行列Hの計算処理を起動させるよ
うに構成してもよい。さらには、オペレータが生体磁場
計測センサを動かし、その動きが止まった後、一定時刻
後にかかる計算処理をさせるように構成してもよい。
【0081】このように構成することで、生体磁場の計
測時に、被験者の測定したい部位に応じて生体磁場計測
装置をオペレータが任意に動かし、計測装置を適宜な位
置に設定することができる。したがって、磁場計測の能
率、精度が向上する。
【0082】第8の実施形態 第8の実施形態に係る環境雑音磁場の除去装置を図15
により説明する。この除去装置は、前述したキャンセル
磁場発生量演算手段の演算法のさらに別の例を提供する
もので、とくに、前述した行列Hの値を適応制御理論に
基づき決定する方法に関する。
【0083】図15に、キャンセル磁場発生量演算手段
32(制御器45および適応手段46を備える)の機能
ブロック図を示す。つまり、キャンセル磁場発生量演算
手段32に含まれる制御パラメータを制御器45および
適応手段45(制御パラメータ演算器および同定機構よ
り成る)によって適応的に変化させる。
【0084】この構成によれば、被験者の測定したい部
位に応じて生体磁場計測装置を計測時に任意に移動又は
回転した場合でも、その都度、制御パラメータが最適な
値に変更される。このため、従来見られた、被験者の測
定部位に応じて生体磁場計測装置を任意に移動又は回転
した場合に雑音除去効率が低下したり、制御不能に陥る
という事態を確実に回避できる一方で、前述した第7の
実施形態のように行列Ηを再計算する度に生体磁場計測
装置を稼動停止させる必要はなくなる。
【0085】第9の実施形態 第9の実施形態に係る環境雑音磁場の除去装置を図16
により説明する。この実施形態はキャンセル磁場発生コ
イルの構成に関する。
【0086】前述した第1の実施形態によれば、キャン
セル磁場発生コイルの数とリファレンスセンサの数が同
一ではない構成が可能である。また、キャンセル磁場発
生コイルで発生させる磁場の勾配成分毎のキャンセル磁
場発生コイルの数が、リファレンスセンサの勾配成分毎
の数と同一ではない構成も可能である。さらに、キャン
セル磁場発生コイルとしてへルムホルツ型ではないコイ
ルの構成も可能である。そこで、この実施形態では、図
16に示すキャンセル磁場発生コイル31…31を提供
する。
【0087】同図において、各キャンセル磁場発生コイ
ル31は、一例として、円形の複数巻きのループコイル
で形成されている。そして、生体磁場計測装置の検出部
(SQUIDセンサ)を囲む6面体状の空間の各面に9
個ずつ、全部で54個設置してある。当然に、このキャ
ンセル磁場発生コイル31の個々の形状や数、および、
全体の配置状態は他の値、構造であってもよい。
【0088】この実施形態によれば、0次勾配、1次勾
配などの磁場を発生する複雑な構造のキャンセル磁場発
生コイルを用いずとも、簡単な構造のコイルを多数設置
するだけで済む。また、夫々のキャンセル磁場発生コイ
ルが独立しており、調整が不要であることから、コイル
の製造が大幅に簡単化されるという利点がある。
【0089】第10の実施形態 第10の実施形態に係る環境雑音磁場の除去装置を図1
7により説明する。この実施形態はリファレンスセンサ
の構成例に関する。
【0090】
【外6】
【0091】そこで、この実施形態では、円筒状の面に
マグネットメータ型のリファレンスセンサ(リファレン
スコイル)30…30を配置し、生体磁場計測センサは
その円筒の内部に設置する。この設置構成では、円筒面
上の底部を除く曲面上にて、曲面に垂直な磁場を一定値
に保つことができる。理想的には、かかる閉曲面に垂直
な磁場が全て零であれば、その内部の磁場はあらゆる位
置で零になるが、図17の構成の場合のように、閉曲面
の一部で有限個のリファレンスセンサの磁場が一定値を
保つように構成する場合でも、曲面の内部に進入する交
流磁界を低減することができる。
【0092】この実施形態は、リファレンスセンサを配
置する閉曲面を円筒状とし、マグネットメータ型のリフ
ァレンスセンサを配置する構成を説明したが、他の実施
形態も可能である。例えば、任意の形状の閉曲面や、勾
配型のリファレンスセンサを用いても同様の効果を得る
ことができる。特に、複数種類のリファレンスセンサを
曲面上に組み合わせて配置する方法や、曲面上の全ての
或いは一部の位置において同一点に複数種類のリファレ
ンスセンサを配置すると、図17の構成よりもさらに環
境雑音磁場の除去能を向上させることができる。
【0093】第11の実施形態 第11の実施形態に係る環境雑音磁場の除去装置を図1
8により説明する。この実施形態はキャンセル磁場発生
コイル駆動手段の構成例に関する。
【0094】図18に示すこの駆動駆動手段33は、複
数のキャンセル磁場発生コイル31−1〜31−mを駆
動する回路であり、その入力側に、キャンセル磁場発生
量演算手段32からのn個の出力信号をS1〜Snを個
別に受けて、対応する電流を発生する電流発生手段50
−1〜50−nを備える。この内、1つの電流発生手段
50−1が発生した電流は電流分流手段51−1〜51
−mにより分流され、それぞれのキャンセル磁場発生コ
イル31−1〜31−mに供給される。電流分流手段5
1−1〜51−mによる分流比に応じてキャンセル磁場
発生コイル31−1〜31−mに流れる電流比を選択す
ることができる。
【0095】ほかの電流発生手段50−2〜50−nに
ついても同様で、電流分流手段52−1〜52−m…に
より各系統毎に分流され、キャンセル磁場発生コイル3
1−1〜31−mに供給される。このため、キャンセル
磁場発生コイル31−1〜31−mのそれぞれに供給さ
れる電流は信号S1〜Snの分流成分の和となる。
【0096】この構成により、キャンセル磁場発生量演
算手段32の出力信号の数、あるいは電流発生手段50
−1〜50−nの数よりも多数のキャンセル磁場発生コ
イルを駆動することができる。従って、電流分流手段の
分流比を適切に選べば、電流発生手段と同数のキャンセ
ル磁場発生コイルで発生させるキャンセル用磁場よりも
空間的に滑らかなキャンセル用磁場を発生させることが
でき、生体磁場計測装置の検出部付近の磁場をより均一
に保つことができる。
【0097】図18では,1つの系統の電流発生手段の
出力側が全てのキャンセル磁場発生コイルに接続されて
いるが、これに代えて、一部のキャンセル磁場発生コイ
ルにのみ接続するようにしてもよい。
【0098】なお、これまで説明してきた説明では、本
発明に係る環境雑音磁場の除去装置としての演算手段、
コイルの組み合わせ、コイル設置構造、コイル駆動手段
など、個々の特徴をそれぞれの実施形態またはその変形
例として単独に説明してきたが、本発明に係る1台の除
去装置に、そのような個々の特徴の全部または一部を組
み合わせて搭載してもよいことは勿論である。
【0099】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、以
下のような種々の効果が得られる。
【0100】つまり、生体磁場計測センサ(コイル)の
微分次数よりも高いリファレンスセンサを設けるので、
生体磁場計測装置の検出部(生体磁場計測センサを内蔵
したデュワ)をリファレンスセンサの構造に特有な位置
以外の位置に自由に移動できる。また、生体磁場計測セ
ンサの微分次数よりも高い次数のリファレンスセンサや
キャンセル磁場発生コイルを設けるので、振動に起因し
て混入する環境雑音磁場を除去することができる。さら
に、同次数のリファレンスセンサを複数個設けるので、
生体磁場計測装置の検出部をキャンセル用磁場の特有な
位置以外の位置に置いた場合でも、リファレンスセンサ
それぞれの位置の勾配磁場を一定値に保持することがで
きるので、検出部を自由に動かすことができる。
【0101】また、リファレンスセンサに絶対磁場を計
測できるセンサを用いるので、静磁場勾配に起因する環
境雑音磁場を除去することができる。また、リファレン
スセンサに交流成分を計測できるセンサを用いるので、
変動磁場の勾配による環境雑音磁場を除去することがで
きる。勿論、それらの両方のセンサを用いれば、静磁場
勾配および変動磁場勾配の両方に起因する環境雑音磁場
を除去することができる。
【0102】さらに、キャンセル磁場発生コイルそれぞ
れから発生させる磁場の量を、各リファレンスセンサの
出力信号から行列演算やニューラルネットワークを用い
て演算して求めるので、リファレンスセンサが検出する
磁場の方向とキャンセル磁場発生コイルが発生する磁場
の方向が互いに異なるときに生じる、リファレンスセン
サやキャンセル用の電流発生回路の雑音に起因して発生
する環境雑音磁場の除去能力の劣化を抑えることができ
る。
【0103】また、上記演算処理に使用する係数を、計
測領域の移動に合わせて随時変更するように構成するこ
ともでき、そのようにすると、計測したい対象に合わせ
て計測領域を随時移動、回転してもリファレンスセンサ
やキャンセル用電流発生回路の雑音に起因する環境磁場
除去能力の劣化を常に小さく保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る生体磁場計測システム
の本体部分である生体磁場計測装置の一例を示す概略ブ
ロック図。
【図2】従来技術の一例に係る環境雑音磁場を除去する
構成の概略ブロック図。
【図3】第1の実施形態の係る環境雑音磁場の除去装置
を示す概略ブロック図。
【図4】第1の実施形態で用いるキャンセル磁場発生量
演算手段およびキャンセル磁場発生コイル駆動手段の動
作説明図。
【図5】第2の実施形態の係る環境雑音磁場の除去装置
を示す概略ブロック図。
【図6】第2の実施形態で用いられるリファレンスセン
サの勾配成分の種類を説明する図。
【図7】第2の実施形態で用いられるキャンセル磁場発
生コイルの勾配成分の種類を説明する図。
【図8】第3の実施形態で用いられるリファレンスセン
サの勾配成分の種類を説明する図。
【図9】第3の実施形態で用いられるキャンセル磁場発
生コイルの勾配成分の種類を説明する図。
【図10】第4の実施形態の係る環境雑音磁場の除去装
置のリファレンスセンサ部分の構成を示す概略ブロック
図。
【図11】第5の実施形態の環境雑音磁場の除去装置の
構成を示す概略ブロック図。
【図12】第5の実施形態の変形例に係る環境雑音磁場
の除去装置の構成を示す概略ブロック図。
【図13】第6の実施形態の環境雑音磁場の除去装置の
構成を示す概略ブロック図。
【図14】第7の実施形態におけるキャンセル磁場発生
量演算手段の機能ブロック図。
【図15】第8の実施形態におけるキャンセル磁場発生
量演算手段の機能ブロック図。
【図16】第9の実施形態におけるキャンセル磁場発生
コイルの配置状況を示す図。
【図17】第10の実施形態におけるリファレンスセン
サの配置状況を示す図。
【図18】第11の実施形態におけるキャンセル磁場発
生コイル駆動手段の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
11 SQUID磁束計 11a 生体磁場計測センサとしてのSQUIDセンサ 12 画像収集装置 13 画像転送装置 14 コンピュータ装置 30 リファレンスセンサ 31(31−1〜31−m) キャンセル磁場発生コイ
ル 32 キャンセル磁場発生量演算手段 32A,32B キャンセル磁場発生量演算手段 33 キャンセル磁場発生コイル駆動手段 33A,33B キャンセル磁場発生コイル駆動手段 34 リファレンスセンサとしてのSQUID磁束計 35 リファレンスセンサとしてのフラックスゲート磁
束計 36 電流合成手段 41 入力発生手段 42 出力計測手段 43 行列同定手段 44 行列計算手段 45 制御器 46 適応手段 50−1〜50−n 電流発生手段 51−1〜51−m、52−1〜52−m 電流分流手
フロントページの続き (72)発明者 足立 確 栃木県大田原市下石上1385番の1 株式会 社東芝那須工場内 (72)発明者 高橋 克夫 栃木県大田原市下石上1385番の1 株式会 社東芝那須工場内 Fターム(参考) 2G017 AA01 AA04 AA13 AB00 AD32 AD42 AD45 AD55 BA05 BA11 4C027 AA10 CC01 DD09 EE01

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体の磁場を検出する生体磁場計測セン
    サを配置した空間に存在する環境雑音磁場を検出するリ
    ファレンスセンサと、前記環境雑音磁場をキャンセルさ
    せるための磁場を発生させるキャンセル磁場発生コイル
    と、前記リファレンスセンサの検出値に応じて前記キャ
    ンセル磁場発生コイルで発生させる磁場を制御する制御
    手段とを備え、 前記リファレンスセンサは前記生体磁場計測センサより
    も高い勾配次数を有することを特徴とする環境雑音磁場
    の除去装置。
  2. 【請求項2】 生体の磁場を検出する生体磁場計測セン
    サを配置した空間に存在する環境雑音磁場を検出するリ
    ファレンスセンサと、前記環境雑音磁場をキャンセルさ
    せるための磁場を発生させるキャンセル磁場発生コイル
    と、前記リファレンスセンサの検出値に応じて前記キャ
    ンセル磁場発生コイルで発生させる磁場を制御する制御
    手段とを備え、 前記リファレンスセンサを、前記環境雑音磁場の複数の
    勾配成分を計測するセンサで形成したことを特徴とする
    環境雑音磁場の除去装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の発明におい
    て、 前記リファレンスセンサの少なくとも一部をフラックス
    ゲート磁束計で形成したことを特徴とする環境雑音磁場
    の除去装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の発明におい
    て、 前記リファレンスセンサの数と前記キャンセル磁場発生
    コイルの数が互いに異なるように設けたことを特徴とす
    る環境雑音磁場の除去装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の発明において、 前記キャンセル用磁場の勾配成分毎の前記キャンセル磁
    場発生コイルの数と前記勾配成分毎の前記リファレンス
    センサの数とは異なるように形成したことを特徴とする
    環境雑音磁場の除去装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の発明において、 前記キャンセル磁場発生コイルを、同一構造に構成した
    4組以上のキャンセル磁場発生コイル、または、同一構
    造で同一向きに構成した複数のキャンセル磁場発生コイ
    ルで形成したことを特徴とする環境雑音磁場の除去装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の発明において、 前記リファレンスセンサを、同一構造に構成した4組以
    上のリファレンスセンサ、または、同一構造で同一向き
    に構成した複数のリファレンスセンサで形成したことを
    特徴とする環境雑音磁場の除去装置。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載の発明において、 前記キャンセル磁場発生コイルを、前記生体磁場計測セ
    ンサを囲む閉曲面に沿って配置したことを特徴とする環
    境雑音磁場の除去装置。
  9. 【請求項9】 請求項5に記載の発明において、 前記リファレンスセンサを、前記生体磁場計測センサを
    囲む閉曲面全部またはその一部に沿って配置したことを
    特徴とする環境雑音磁場の除去装置。
  10. 【請求項10】 生体の磁場を検出する生体磁場計測セ
    ンサを配置した空間に存在する環境雑音磁場を検出する
    複数個のリファレンスセンサと、前記環境雑音磁場をキ
    ャンセルさせるための磁場を発生させる1個または複数
    個のキャンセル磁場発生コイルとを備え、 前記1個のキャンセル磁場発生コイルまたは前記複数個
    のキャンセル磁場発生コイルのそれぞれから発生させる
    前記キャンセル用磁場の大きさを前記複数個のリファレ
    ンスセンサの検出値を用いて演算するキャンセル用磁場
    発生量演算手段と、このキャンセル用磁場発生量演算手
    段による演算値に応じて前記キャンセル磁場発生コイル
    からの発生磁場を制御する制御手段とを備えたことを特
    徴とする環境雑音磁場の除去装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の発明において、 前記キャンセル磁場発生量演算手段は、制御パラメータ
    の決定に必要な磁場を発生させるための信号を発生する
    入力発生手段と、この信号に応じて前記制御パラメータ
    を演算する制御パラメータ演算手段とを備えたことを特
    徴とする環境雑音磁場の除去装置。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載の発明において、 前記キャンセル磁場発生量演算手段は、前記キャンセル
    用磁場の発生量演算に必要な制御パラメータを適応的に
    決定する適応決定手段を備えたことを特徴とする環境雑
    音磁場の除去装置。
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