JPH10289509A

JPH10289509A - 回転ヘッド装置

Info

Publication number: JPH10289509A
Application number: JP9093531A
Authority: JP
Inventors: Ryoichi Hachiman; 亮一八幡
Original assignee: Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
Current assignee: Nidec Instruments Corp
Priority date: 1997-04-11
Filing date: 1997-04-11
Publication date: 1998-10-27

Abstract

(57)【要約】【課題】磁気テープの歪みによる消去率低下を抑え、
かつ録音特性を良好とした回転ヘッド装置を得る。【解決手段】ヘッドホルダー３に消去ヘッド２と録再
ヘッド１とを磁気テープ走行方向に併設するとともに、
磁気テープ走行方向の少なくとも片側に第１テープガイ
ド４を配設し、前記消去ヘッド２と録再ヘッド１と第１
テープガイド４を保持するヘッドホルダー３が正逆テー
プ走行方向に応じて回転する回転ヘッド装置において、
磁気テープ面に対し、略垂直に移動する移動ユニット６
に上記ヘッドホルダー３を取り付けるとともに、移動ユ
ニット６の上記両ヘッドを挟んで磁気テープ走行方向両
側に一対の第２テープガイド５、５を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、往復記録再生可能
なカセット式テープレコーダに適用するための録再ヘッ
ドと消去ヘッドを有する回転ヘッド装置に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】テープを定速でフォワード方向およびリ
バース方向に走行可能とし、フォワード方向でもリバー
ス方向でも記録再生を可能にしたカセット式テープレコ
ーダがある。以下、これを往復記録再生可能なテープレ
コーダという。往復記録再生可能なテープレコーダで
は、フォワード方向とリバース方向とでは記録再生ヘッ
ドのギャップを摺接させるべきテープの記録トラックが
異なるため、テープの走行方向に応じて記録再生ヘッド
を切り換え、記録時には消去ヘッドも切り換える必要が
ある。一般のカセット式テープレコーダでは、テープを
幅方向に４つに区分して４トラックとし、フォワード方
向とリバース方向とでそれぞれテープの幅方向片側半分
の２トラックを使用するようになっている。そのため、
フォワード方向とリバース方向とで記録再生ヘッドをテ
ープ面と平行な面内で１８０゜回転させ、それぞれのテ
ープ走行方向に対応した記録トラックに磁気ヘッドのギ
ャップが摺接するようにしたものがある。

【０００３】上記磁気ヘッドは、磁気ヘッドのギャップ
を記録トラックに適切な位置となる様調整（これをアジ
マス調整という）する必要があるが、アジマス無調整型
ヘッドの例として、本出願人の出願にかかる特開平５−
１８２１６２号公報記載のものがある。これは、録再ヘ
ッドと消去ヘッドとが１組になってヘッドホルダー上に
載置され、この録再ヘッドと消去ヘッドを挟んだ両側に
磁気テープガイドが設けられ、これにより磁気テープの
走行位置をガイドし、テープの走行方向に応じてヘッド
ホルダーが１８０゜回転することで録再ヘッドのギャッ
プが摺接するテープの記録トラックを切り換え、磁気テ
ープの１〜４ｃｈを往復で録音及び再生することができ
るようにしたものである。しかし、上記のような従来型
の磁気ヘッドでは、ヘッドホルダー上に設けられた磁気
テープガイドだけで、すなわち、録再ヘッド及び消去ヘ
ッドに近い位置のみで磁気テープ走行位置規制を行って
いるため、確実な磁気テープ走行規制ができず、アジマ
ス無調整型ヘッドとしては特性が満たせず、結局、通常
の金属ガイド付のホルダーを用いたもので磁気テープ走
行に合わせてヘッドを一つ一つ調整して位置出ししなけ
ればならず、工数的に調整負荷が高く、コストアップに
つながっていた。

【０００４】一方、録再ヘッドと消去ヘッドの側面以外
に磁気テープ走行規制用サブガイド設けたものもある
が、このサブガイドは磁気テープを摺接させるものでは
ないため、サブガイドのみでは十分な磁気テープ走行規
制を行うことはできなかった。

【０００５】上記の他にもアジマス無調整型ヘッドとい
うものもあるが、これは録再特性は満足するが、消去特
性は満足できないか、又はその逆で、同時に両方を満足
させることはできないといった問題点があった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたもので、磁気テープの歪みによる消
去率低下を抑え、かつ良好な録音特性を得ることができ
る回転ヘッド装置を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に請求項１記載の発明は、ヘッドホルダーに消去ヘッド
と録再ヘッドとを磁気テープ走行方向に併設するととも
に、磁気テープ走行方向の少なくとも録再ヘッド側に第
１テープガイドを配設し、前記消去ヘッドと録再ヘッド
と第１テープガイドを保持するヘッドホルダーが正逆テ
ープ走行方向に応じて回転する回転ヘッド装置におい
て、磁気テープ面に対し、略垂直に移動する移動ユニッ
トに上記ヘッドホルダーを取り付けるとともに、移動ユ
ニットの上記両ヘッドを挟んで磁気テープ走行方向両側
に一対の第２テープガイドを配置したことを特徴とす
る。

【０００８】前記課題を解決するために請求項２記載の
発明は、請求項１記載の発明において、前記第２テープ
ガイドは凹部を有し、磁気テープ走行中に上記凹部の底
に磁気テープが摺接するようにしたことを特徴とする。

【０００９】前記課題を解決するために請求項３記載の
発明は、請求項１記載の発明において、前記第２テープ
ガイドは、カセットテープのヘッド挿入孔の両側に設け
られた窓孔に挿入可能に配置されていることを特徴とす
る。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
にかかる回転ヘッド装置の実施の形態について説明す
る。図１において、録音・再生用の録再ヘッド１と消去
ヘッド２は磁気テープ走行方向に併設され、ヘッドホル
ダー３の所定の位置に位置決めされている。ヘッドホル
ダー３には録再ヘッド１と消去ヘッド２を挟む両側に、
第１テープガイド４、４が設けられている。ヘッドホル
ダー３は、磁気テープ面に対し、略垂直に移動する移動
ユニット６に組み付けられ、ユニット６上には第１テー
プガイド４、４に似た形状の第２テープガイド５、５が
ヘッドホルダー３を挟んだ両側に磁気テープ走行方向に
一対となって設けられている。

【００１１】録再ヘッド１、消去ヘッド２、第１テープ
ガイド４、４は一体となってヘッドホルダー３に取り付
けられている。ヘッドホルダー３は図示しない回転機構
に取り付けられており、テープ走行方向が正逆に切り換
えられることによりテープ面と平行な面内で１８０゜回
転するようになっている。

【００１２】上記第１テープガイド４、４は互いにほぼ
同じ形に形成されている。すなわち、図４に示すように
先端部に磁気テープの幅とほぼ同等の幅の凹部４１が形
成され、この凹部４１内を磁気テープが通り、凹部４１
の両側に突出している規制部４２、４２がテープの幅方
向の位置を規制するようになっている。また、上記凹部
４１の底に磁気テープは摺接しないようになっている。
この第１テープガイド４自体の構成は従来のものと変わ
りない。磁気テープは一対の第１テープガイド４、４に
よって幅方向が規制され、規制された状態で録再ヘッド
１および消去ヘッド２に摺接するようになっている。

【００１３】ユニット６上には第１テープガイド４、４
に似た形状の第２テープガイド５、５が、ヘッドホルダ
ー３を挟んで磁気テープ走行方向両側に一対となって設
けられている。この第２テープガイド５、５は、図２に
示すように、先端部に磁気テープの幅とほぼ同等の幅の
凹部１１が形成され、この凹部１１内を磁気テープが通
り、凹部１１の両側に突出している規制部１２、１２が
テープの幅方向の位置を規制するようになっている。ま
た、上記凹部１１の底は、図２（ｃ）に示すように側面
から見た縦断面形状が山形になっていて、この断面山形
の凹部１１の底に磁気テープが摺接するようになってい
る。図３に示すようなカセットテープ２１をカセットデ
ッキ内にセットし、さらに録音再生モードで移動ユニッ
ト６が進出したときに、カセットテープ２１のヘッド挿
入孔２２の両側に設けられた窓孔２３、２３に挿入可能
に配置されている。また、ヘッドホルダー３から適度な
距離をもって配置された一対のテープガイド５、５で磁
気テープ８をガイドすることができるため、磁気テープ
８の所定のトラックに録再ヘッド１及び消去ヘッド２が
確実に摺接するようにすることができ、所定のトラック
に対する記録、再生、消去特性を安定化することができ
る。

【００１４】ここで、第１テープガイドと第２テープガ
イドの幅は、同等若しくは第１テープガイドの方がやや
広めに設定されている。

【００１５】このように構成された磁気ヘッド装置は、
磁気テープ８の正逆テープ走行方向に対応した２つの位
置に回転する図示しないリバース機構を有するテープレ
コーダのメカデッキに取り付けられている。そして、磁
気テープ８を第１テープガイド４の凹部４１及び第２テ
ープガイド５の凹部１１に沿って摺接させ、所定のテン
ションをもって走行させると、磁気テープ８のテープエ
ッジは、一対の第２テープガイド５、５の規制部１２及
び及び凹部１１の底に当接しながら一定のパスラインを
走行することができる。

【００１６】上記のように磁気テープ幅とほぼ同等の幅
の凹部１１を有する磁気テープガイド４、４をヘッドホ
ルダー上に設け、一方、カセットデッキのメカ側にはヘ
ッドホルダー３から所定の距離をもった磁気テープガイ
ド５、５を設けることで、磁気テープ８の走行を確実に
規制することができる。すなわち、カセットデッキのメ
カ側の第２テープガイド５、５で磁気テープ規制力を上
げたことで、消去ヘッド２における消去特性と録再ヘッ
ド１での録再特性を同時に満足させることができる。こ
れは、第２テープガイド５、５を設けたことで、第２テ
ープガイド５、５付近で生じていたテープ歪みがヘッド
ホルダー３まで伝わらなくなり、これにより従来はテー
プ歪みによりスペーシングロス等を起こしていたものが
無くなったためである。さらに、第２テープガイド５、
５の凹部１１、１１の底にテープを摺接させるため、磁
気テープの規制力が強化され、諸特性をさらに向上させ
ることができる。

【００１７】本実施の形態においては、録再ヘッド１と
消去ヘッド２を磁気テープガイド付モールド製のヘッド
ホルダー３に組み付けてユニット化することで、このユ
ニットをメカ側に取り付けるときは、調整を不要とな
り、単に組み付けるだけで必要な特性が得られるように
なっている。さらにカセットデッキのメカ側にカセット
ケース２１の小窓部２３へ挿入できるような磁気テープ
ガイド５、５を設け、ヘッド側の第１テープガイド４、
４とメカ側の第２テープガイド５、５で磁気テープ走行
を規制させることにより、確実なテープ走行位置決めを
行っている。

【００１８】上記実施の形態において、ヘッドホルダー
３は、第２テープガイド５に似た構造の第１テープガイ
ド４を設けたものとしているが、通常の金属ガイド付の
ホルダーとしても十分に上記の特性は得られる。この場
合、新たなホルダーを設ける必要がなくなり、コストダ
ウンを図ることができる。

【００１９】また、図示の実施の形態においては、第１
テープガイド４、４をヘッドホルダー３上に載置された
録再ヘッド１と消去ヘッド２を挟むようにして両側に設
けた例になっていたが、第１テープガイドはヘッドホル
ダー３の少なくとも録再ヘッド側に設けられていればよ
い。また、録再ヘッド１や消去ヘッド２等の構成物品の
個々の構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲
で任意に設計変更可能である。

【００２０】

【発明の効果】請求項１記載の発明によれば、ヘッドホ
ルダーに消去ヘッドと録再ヘッドとを磁気テープ走行方
向に併設するとともに、磁気テープ走行方向の少なくと
も録再ヘッド側に第１テープガイドを配設し、前記消去
ヘッドと録再ヘッドと第１テープガイドを保持するヘッ
ドホルダーが正逆テープ走行方向に応じて回転する回転
ヘッド装置において、磁気テープ面に対し、略垂直に移
動する移動ユニットに上記ヘッドホルダーを取り付ける
とともに、移動ユニットの上記両ヘッドを挟んで磁気テ
ープ走行方向の両側に一対の第２テープガイドを配置し
たため、ヘッドから離れた位置にある一対の第２テープ
ガイド間で磁気テープが規制され、その上で第１テープ
ガイドで規制されて磁気ヘッドに摺接することになり、
磁気テープの走行を確実に規制でき、磁気テープに歪み
が生じず、消去率低下を抑え、かつ録音再生特性を良好
とすることができる。

【００２１】請求項２記載の発明によれば、請求項１記
載の発明において、前記第２テープガイドは凹部を有
し、磁気テープ走行中に上記凹部の底に磁気テープが摺
接するようにしたため、第２テープガイド間で確実にテ
ープ走行を規制することができ、磁気テープの歪みを除
去した状態で磁気テープをヘッドに摺接させることがで
き、消去率低下を抑え、かつ録音再生特性を良好とする
ことができる。

【００２２】請求項３記載の発明によれば、請求項１記
載の発明において、前記第２テープガイドは、カセット
テープのヘッド挿入孔の両側に設けられた窓孔に挿入可
能に配置したため、通常のカセットテープにおいて確実
に磁気テープ歪みによる消去率低下を抑え、かつ録音再
生特性を良好とすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかる回転ヘッド装置の実施の形態を
示す平面図である。

【図２】同上実施の形態中の第２テープガイドを示す
（ａ）は正面図、（ｂ）は平面図、（ｃ）は側面図であ
る。

【図３】本発明に用いることができるカセットテープの
例を示す正面図である。

【図４】上記実施の形態中の第１テープガイド示す正面
図である。

【符号の説明】

１録再ヘッド２消去ヘッド３ヘッドホルダー４第１テープガイド５第２テープガイド６移動ユニット８磁気テープ２３窓孔

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ヘッドホルダーに消去ヘッドと録再ヘッ
ドとを磁気テープ走行方向に併設するとともに、磁気テ
ープ走行方向の少なくとも録再ヘッド側に第１テープガ
イドを配設し、前記消去ヘッドと録再ヘッドと第１テー
プガイドを保持するヘッドホルダーが正逆テープ走行方
向に応じて回転する回転ヘッド装置において、磁気テープ面に対し、略垂直に移動する移動ユニットに
上記ヘッドホルダーを取り付けるとともに、移動ユニッ
トの上記両ヘッドを挟んで磁気テープ走行方向両側に一
対の第２テープガイドを配置したことを特徴とする回転
ヘッド装置。
【請求項２】請求項１記載の発明において、前記第２
テープガイドは凹部を有し、磁気テープ走行中に上記凹
部の底に磁気テープが摺接するようにしたことを特徴と
する回転ヘッド装置。
【請求項３】請求項１記載の発明において、前記第２
テープガイドは、カセットテープのヘッド挿入孔の両側
に設けられた窓孔に挿入可能に配置されていることを特
徴とする回転ヘッド装置。