JPH10289477A - 光記録媒体用のディスク板及びその製造方法 - Google Patents

光記録媒体用のディスク板及びその製造方法

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JPH10289477A
JPH10289477A JP9093553A JP9355397A JPH10289477A JP H10289477 A JPH10289477 A JP H10289477A JP 9093553 A JP9093553 A JP 9093553A JP 9355397 A JP9355397 A JP 9355397A JP H10289477 A JPH10289477 A JP H10289477A
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JP
Japan
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enhancement layer
recording medium
disk plate
optical recording
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JP9093553A
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Riki Matsuda
理樹 松田
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Brother Industries Ltd
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンハンスメント層の均一性が高く、且つ、
エラーレートが低く、さらに短時間での製造が可能な光
記録媒体用のディスク板及びその製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】 基板12上に、多重干渉によって光信号
の強度を増大させるためのエンハンスメント層13を介
して、トラッキング用のガイド層14を形成した光記録
媒体用のディスク板において、前記エンハンスメント層
13は、タンタル等の金属膜を形成した後、酸化させる
ことにより透明誘電体として形成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体用のデ
ィスク板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光記録媒体としては、特開平6−
111374号公報に記載されているように、ガラス等
の透明な基板上に、カー回転角を増大させるためのエン
ハンスメント層、トラッキング用のガイド層、干渉層を
順次形成したディスク板上に、記録層を形成した光記録
媒体が知られている。
【0003】そして、その光記録媒体は、基板上に、誘
電体材料を用いてスパッタリング等によりエンハンスメ
ント層を直接形成した後、トラッキング用のガイド層、
干渉層を順次形成し、その後に記録層を形成することに
より製造していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のエンハンスメント層を誘電体材料を用いてスパッタ
リング等により直接形成する方法では、形成に長時間を
要するという問題があり、エンハンスメント層の均一性
を制御することも困難である。
【0005】また、スパッタリングによる形成方法で
は、製造装置内において発塵を起こしやすいという欠点
があり、そのため、製造された光記録媒体のエラーレー
トが上昇する等、歩留まりの低下を引き起こす原因にも
なり、生産性を大きく低下させている。
【0006】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、エンハンスメント層の均一性が
高く、且つ、エラーレートが低く、さらに短時間での製
造が可能な光記録媒体用のディスク板及びその製造方法
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の請求項1に記載の光記録媒体用のディスク
板は、基板上に、多重干渉によって光信号の強度を増大
させるためのエンハンスメント層を介して、トラッキン
グ用のガイド層を形成したものを対象として、特に、前
記エンハンスメント層は、酸化前は金属膜であり、且
つ、酸化後に透明誘電体となったものにより形成されて
いる。従って、前記エンハンスメント層により、前記基
板とガイド層との間で光信号の多重干渉が生じるので、
ガイド層からの光信号の強度を増大させることができ
る。また、基板上に金属膜を形成した後に、その金属膜
を酸化により透明誘電体からなるエンハンスメント層と
することができるので、従来の方法より短時間に形成す
ることができ、さらに、エンハンスメント層を均一に形
成することができる。また、前記金属膜が酸化されて透
明誘電体からなるエンハンスメント層が形成される過程
で、前記エンハンスメント層とガイド層との段差が縮小
するので、光記録媒体として使用する際に低ノイズ化を
図ることができる。
【0008】また、請求項2に記載の光記録媒体用のデ
ィスク板の製造方法は、基板上に、酸化によって透明誘
電体となる金属により金属膜を形成し、その金属膜上に
トラッキング用のガイド層を形成し、その後に、前記金
属膜を酸化することにより、多重干渉によって光信号の
強度を増大させるためのエンハンスメント層を形成す
る。従って、基板上に金属膜を形成した後に、その金属
膜を酸化により透明誘電体からなるエンハンスメント層
とすることができるので、従来より短時間に形成するこ
とができ、さらに、エンハンスメント層を均一に形成す
ることができる。また、製造装置内での発塵がないた
め、光記録媒体のエラーレートを低く抑えて生産性を向
上させることができる。
【0009】また、請求項3に記載の光記録媒体用のデ
ィスク板の製造方法は、前記ガイド層には、前記エンハ
ンスメント層を形成する金属よりも酸化されにくい金属
を用いている。従って、基板上に、酸化によって透明誘
電体となる金属からなる金属膜と、トラッキング用のガ
イド層とを積層形成したものを用いて、全体を酸化した
場合、ガイド層が上に積層形成されているエンハンスメ
ント層部分の方が体積変化が少ないために、ガイド層と
ガイド層が積層されていないエンハンスメント層との高
さの差は、酸化を行う前と比べて縮小する。この結果、
光記録媒体として使用する際に、段差部分から発生する
ノイズを減少させることができ、ディスクの低ノイズ化
を図ることができる。
【0010】また、請求項4に記載の光記録媒体用のデ
ィスク板の製造方法は、前記ガイド層は、エッチング加
工により形成され、前記エンハンスメント層には、前記
ガイド層をエッチング加工により形成する際にエッチン
グされない金属を用いている。従って、前記ガイド層を
エッチング加工するとき、前記エンハンスメント層に用
いる金属膜が、エッチングされないので、エンハンスメ
ント層の表面がエッチングにより荒れることなく、低ノ
イズのディスク板を製造することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光記録媒体用のデ
ィスク板を具体化した実施の形態について図面を参照し
て説明する。
【0012】図1は、本実施の形態の光記録媒体用のデ
ィスク板を使用した光記録媒体10の要部断面図であ
る。光記録媒体10は、ガラス等の透明な基板12上
に、多重干渉によって光信号の強度を増大させるための
エンハンスメント層13、トラッキング用ガイド層1
4、透明誘電体からなる干渉層16を順次積層すること
により形成されたディスク板24を使用し、そのディス
ク板24の干渉層16の上に、記録層18、保護層2
0、反射層22を順次積層することにより構成されてい
る。尚、ディスク板24が、本発明の光記録媒体用のデ
ィスク板に相当する。
【0013】エンハンスメント層13は、酸化前は金属
膜であり、且つ、酸化後に透明誘電体となった層であ
り、前記記録層18からの反射光を干渉させることによ
り、光信号の強度を増大させる働きを有する。
【0014】ガイド層14は、良好なトラッキングサー
ボを行うために設けられる金属層であり、クロム等の酸
化されにくい金属を好適に用いることができる。
【0015】干渉層16は、シリコンナイトライド(S
iN)、サイアロン(SiAlON)等であり、真空蒸
着、スパッタリング等の手段で形成される。
【0016】記録層18は、稀土類鉄系記録材料等、例
えば、テルビウム鉄コバルト(TeFeCo)等により
形成され、真空蒸着、スパッタリング等の方法により形
成される。
【0017】保護層20は、前記干渉層16と同様の材
料により形成される。
【0018】反射層22は、アルミニウム等の材料によ
り形成される。
【0019】次に、前記記録層18への情報の記録再生
方法について説明する。
【0020】前記記録層18への情報の記録、即ち、書
き込みに際しては、まず、レーザ光の照射により記録層
18をキュリー点あるいは補償温度まで局部加熱する。
そして、この局部の冷却時に外部磁界の方向を所望する
方向へ制御することにより磁化方向に対応した情報を記
録する。
【0021】一方、情報の再生、即ち、読み出しに際し
ては、基板12を通してレーザ光を記録層18に照射
し、磁気光学効果により記録層18における局部磁化方
向に関連して反射光のカー回転角が変化させられ、この
反射光のカー回転角に基づいて、情報が読み出される。
【0022】また、前記構成を有する光記録媒体10で
は、基板12側より入射したレーザ光はガイド層14で
反射し、ガイド層14のない部分では干渉層16を透過
し記録層18で反射する。そして、両者の反射光の回折
を利用することで、従来と同様プッシュプル法で良好な
トラッキングサーボが可能となる。このとき干渉層の厚
みは特に限定されないが、λ/8n1(λ:レーザ光波
長、n1:干渉層屈折率)程度に設定すればトラッキン
グ信号を最大とすることができる。
【0023】基板12とガイド層14との間に設けられ
たエンハンスメント層13により、基板12とガイド層
14との間で多重反射が生じ、カー効果エンハンスメン
トによりガイド層からの記録信号のキャリア・ノイズ比
(CNR)が増大するという効果が生じる。また、エン
ハンスメント層13の膜厚は、特に限定されないが、λ
/8n2(λ:レーザ光波長、n2:エンハンスメント層
屈折率)程度の膜厚に設定すれば、カー効果エンハンス
メントを最大とすることができる。
【0024】次に、前記光記録媒体10の製造方法につ
いて、図2を参照して説明する。
【0025】基板12の材料としては、ガラス、アクリ
ル樹脂、ポリカーボネイト樹脂、アモルファスポリオレ
フィン樹脂、ガドリニウムガリウムガーネット(Gd3
Ga512)等の結晶基板等を用いることができる。
【0026】そして、図2(a)に示すように、ガラス
等の透明な基板12上にエンハンスメント層13を形成
するために、酸化前は金属膜であって、酸化後に透明誘
電体となる金属膜、例えば、タンタル膜をスパッタリン
グ、真空蒸着、化学的気相成長法(CVD)等により、
厚さ約5nmから約40nmに形成する。このタンタル
膜の厚さは、酸化後の誘電体膜の厚さが、前記式λ/8
2を満たす値に調整する。尚、タンタル膜は、本発明
の金属膜に相当するものである。
【0027】ここで、タンタル以外の金属として、ハフ
ニウム、ジルコニウム、タングステン、モリブデン、ニ
オブ等を用いることができる。
【0028】次に、前記エンハンスメント層13上に、
前記と同様の方法によって、トラッキング用のガイド層
14を形成するための金属膜、例えば、クロムを、約1
0nmから約70nmの厚さに形成する。そして、半導
体素子の製造においてよく知られている方法であるフォ
トリソグラフィーとエッチングとを用い、スパイラル状
若しくは同心円状であって、連続若しくは非連続又はこ
れらを組み合わせた形状に加工する。ガイド層14用の
金属には、クロム以外にも酸化されにくい金属、あるい
は表面だけが酸化されそれ以上の酸化が進みにくい金属
たとえば白金、金、銀、アルミニウム、ニッケル、コバ
ルト等を用いることができる。
【0029】次に、フォトリソグラフィー及びエッチン
グ工程について、その概略を説明する。
【0030】図2(b1)に示す方法では、まず、ガイ
ド層14用の金属膜の上に、フォトレジスト膜30を、
スピンコート法により約200nmの膜厚で塗布する。
次に、波長λ=458nmのArレーザを用いたカッテ
ィング装置により、ガイド層14をマスクしない部分を
露光する。現像液により現像すると前記露光した部分の
レジスト膜30のみが除去され、露光されなかった部分
のレジスト膜30はガイド層14上に残留する。
【0031】また、量産する場合には、図2(b2)に
示すように、マスク32を重ね、紫外線光を露光するこ
とにより、前述したのと同様の状態とすることができ
る。
【0032】この後、エッチングガスとして四塩化炭素
(CCl4)とO2 との混合ガスを用いて、クロム膜の
エッチングを行う。このエッチング処理においては、前
記ガイド層14上にレジストが残留した部分はレジスト
がマスクとなるためクロム膜はエッチングされず、レジ
ストが残留していない部分はマスクされていないためク
ロム膜がエッチングされる。このエッチングガスによっ
て、タンタル膜はエッチングされることがなく、また、
クロム膜のエッチングによってもタンタル膜の表面を荒
らされることなく、ディスク板24を製造することがで
きる。エッチングガスとしては、他に、三塩化ホウ素
(BCl3)、三臭化ホウ素(BCl3)など塩素系、臭
素系等のハロゲン化ガスを用いることが可能である。
【0033】そして、エッチングされなかったクロム膜
上のレジストを除去した後(図2(c))、ディスク板
24を、図2(e)に示すように、約450℃以上に保
った加熱炉、例えば、電気炉34内におよそ20分ほど
保持することによって、エンハンスメント層のタンタル
膜を酸化し、透明誘電体を形成する。尚、前述した保持
時間は、加熱条件により変動するものであり、要は、エ
ンハンスメント層の材料が完全に酸化し透明誘電体層と
なるまでの時間である。
【0034】加熱炉は、密閉型、あるいは開放型のいず
れのものも使用可能である。
【0035】また、この高温に保った炉内に、酸化性の
ガス、例えば、酸素、空気、酸素と水素の混合気等の不
活性なガスをキャリアガスとして導入することによっ
て、エンハンスメント層および干渉層のための透明誘電
体層の形成を効率よく行うことができる。また、高温に
保った炉の雰囲気についても、大気圧以上の高圧、大気
圧、大気圧以下の低圧のいずれを用いても構わない。ま
た、加熱方法には、ランプ加熱、高周波誘導加熱等、多
数の方法があるが、要は、ディスク板24とディスク板
のおかれた雰囲気との温度を上昇させ、エンハンスメン
ト層となる金属膜をその周りにある酸素を用いて酸化す
ることができればよいのである。
【0036】加熱炉にディスク板24を配置する作業
は、温度を上昇させる前、上昇途中、上昇後のいずれに
おいて行ってもよい。また、ディスク板24の配置方法
は、棚に平面的に配列する方法、あるいは横または縦方
向に一定間隔をもって配列する方法等、使用する炉の形
状等によって決定する。
【0037】以上の工程により製造されたディスク板2
4に対し、干渉層16、記録層18、保護層20、反射
層22は、公知のように真空蒸着、スパッタリング等の
手段により形成される。
【0038】尚、図2(d)に示すように、この干渉層
16の膜厚は、先に述べたエンハンスメント層13のた
めのタンタルの膜厚d1と干渉層の膜厚d2との和、即
ち、d1+d2=λ/4n(ここでは、エンハンスメン
ト層と干渉層との屈折率は等しい)とすることにより、
カー効果エンハンスメントが最大となり、高いCNRを
得ることができる。
【0039】以上詳述したように、基板12上にタンタ
ル膜を形成した後に、そのタンタル膜を酸化により透明
誘電体からなるエンハンスメント層13とすることがで
きるので、短時間に形成することができ、さらに、エン
ハンスメント層13を均一に形成することができる。ま
た、製造装置内の発塵がないため、光記録媒体10のエ
ラーレートを低く抑えて生産性を向上させることができ
る。
【0040】また、ガイド層14が上に積層形成されて
いるエンハンスメント層13部分の方が体積変化が少な
いために、ガイド層14とガイド層14が積層されてい
ないエンハンスメント層13との高さの差は、酸化を行
う前と比べて縮小する。この結果、光記録媒体として使
用する際に、段差部分から発生するノイズを減少させる
ことができ、ディスクの低ノイズ化を図ることができ
る。
【0041】また、前記ガイド層14をエッチング加工
するとき、タンタル膜が、エッチングされないので、エ
ンハンスメント層13の表面がエッチングにより荒れる
ことなく、低ノイズのディスク板を製造することができ
る。
【0042】尚、本発明は以上詳述した実施の形態に限
定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲にお
いて、種々の変更を加えることができる。
【0043】例えば、前記実施の形態においては、記録
層18に、稀土類鉄系記録材料等、例えば、テルビウム
鉄コバルト(TeFeCo)等の垂直磁気異方性をもつ
磁性媒体を用いて、光磁気ディスクとして構成した例を
示したが、テルルセレン(TeSe)系の材料を用いる
ことにより相変化光ディスクとして構成することも可能
である。
【0044】また、前記実施の形態においては、ガイド
層14にクロム等の金属を用いたが、白金コバルト(P
tCo)や、マンガンビスマス(MnBi)等の材料を
用いることにより、記録層18と同様に記録再生可能に
構成することも可能である。この場合には、ガイド層1
4への記録再生は、記録層18と同様の原理・方法によ
り行うことができる。そして、記録層18への記録再生
はガイド層14の無い部分のトラックに対してなされ、
記録層18への記録再生とガイド層14への記録再生の
区別はレーザ照射位置およびフォーカス深さを調整する
ことにより行われる。
【0045】また、前記実施の形態においては、タンタ
ルを酸化して透明誘電体としたものを、エンハンスメン
ト層13とし、クロムをガイド層14として説明を行っ
たが、一定温度下において、エンハンスメント層13に
使用される金属がガイド層14を形成する金属よりも酸
化され易い関係にあれば、どのような組み合わせを用い
ても構わない。
【0046】
【発明の効果】 以上説
明したことから明かなように、本発明の請求項1に記載
の光記録媒体用のディスク板は、前記エンハンスメント
層が、酸化前は金属膜であり、且つ、酸化後に透明誘電
体となったものにより形成されている。従って、前記エ
ンハンスメント層により、前記基板とガイド層との間で
光信号の多重干渉が生じるので、ガイド層からの光信号
の強度を増大させることができる。また、基板上に金属
膜を形成した後に、その金属膜を酸化により透明誘電体
からなるエンハンスメント層とすることができるので、
短時間に形成することができ、さらに、エンハンスメン
ト層を均一に形成することができる。また、前記金属膜
が酸化されて透明誘電体からなるエンハンスメント層が
形成される過程で、前記エンハンスメント層とガイド層
との段差が縮小するので、光記録媒体として使用する際
の低ノイズ化を図ることができる。
【0047】また、請求項2に記載の光記録媒体用のデ
ィスク板の製造方法は、基板上に、酸化によって透明誘
電体となる金属により金属膜を形成し、その金属膜上に
トラッキング用のガイド層を形成し、その後に、前記金
属膜を酸化することにより、多重干渉によって光信号の
強度を増大させるためのエンハンスメント層を形成す
る。従って、基板上に金属膜を形成した後に、その金属
膜を酸化により透明誘電体からなるエンハンスメント層
とすることができるので、短時間に形成することがで
き、さらに、エンハンスメント層を均一に形成すること
ができる。また、製造装置内の発塵がないため、光記録
媒体のエラーレートを低く抑えて生産性を向上させるこ
とができる。
【0048】また、請求項3に記載の光記録媒体用のデ
ィスク板の製造方法は、前記ガイド層には、前記エンハ
ンスメント層を形成する金属よりも酸化されにくい金属
を用いている。従って、基板上に、酸化によって透明誘
電体となる金属からなる金属膜と、トラッキング用のガ
イド層とを積層形成したものを用いて、全体を酸化した
場合、ガイド層が上に積層形成されているエンハンスメ
ント層部分の方が体積変化が少ないために、ガイド層と
ガイド層が積層されていないエンハンスメント層との高
さの差は、酸化を行う前と比べて縮小する。この結果、
光記録媒体として使用する際に、段差部分から発生する
ノイズを減少させることができ、ディスクの低ノイズ化
を図ることができる。
【0049】また、請求項4に記載の光記録媒体用のデ
ィスク板の製造方法は、前記ガイド層は、エッチング加
工により形成され、前記エンハンスメント層には、前記
ガイド層をエッチング加工により形成する際にエッチン
グされない金属を用いている。従って、前記ガイド層を
エッチング加工するとき、前記エンハンスメント層に用
いる金属膜が、エッチングされないので、エンハンスメ
ント層の表面がエッチングにより荒れることなく、低ノ
イズのディスク板を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である光記録媒体の要部断
面図である。
【図2】光記録媒体の製造工程を示す説明図である。
【符号の説明】
12 基板 13 エンハンスメント層 14 ガイド層 16 干渉層 18 記録層 24 ディスク板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、多重干渉によって光信号の強
    度を増大させるためのエンハンスメント層を介して、ト
    ラッキング用のガイド層を形成した光記録媒体用のディ
    スク板において、 前記エンハンスメント層は、酸化前は金属膜であり、且
    つ、酸化後に透明誘電体となったものにより形成されて
    いることを特徴とする光記録媒体用のディスク板。
  2. 【請求項2】 基板上に、酸化によって透明誘電体とな
    る金属により金属膜を形成し、 その金属膜上にトラッキング用のガイド層を形成し、 その後に、前記金属膜を酸化することにより、多重干渉
    によって光信号の強度を増大させるためのエンハンスメ
    ント層を形成することを特徴とする光記録媒体用のディ
    スク板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ガイド層には、前記エンハンスメン
    ト層を形成する金属よりも酸化されにくい金属を用いる
    ことを特徴とする請求項2に記載の光記録媒体用のディ
    スク板の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ガイド層は、エッチング加工により
    形成され、 前記エンハンスメント層には、前記ガイド層をエッチン
    グ加工により形成する際にエッチングされない金属を用
    いることを特徴とする請求項2若しくは3に記載の光記
    録媒体用のディスク板の製造方法。
JP9093553A 1997-04-11 1997-04-11 光記録媒体用のディスク板及びその製造方法 Pending JPH10289477A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018026587A (ja) * 2017-10-18 2018-02-15 シチズン時計株式会社 光学素子用基板及び光学素子パッケージ

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018026587A (ja) * 2017-10-18 2018-02-15 シチズン時計株式会社 光学素子用基板及び光学素子パッケージ

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