JPH10287753A - 二軸延伸ポリアミドフィルム - Google Patents

二軸延伸ポリアミドフィルム

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JPH10287753A
JPH10287753A JP9347697A JP9347697A JPH10287753A JP H10287753 A JPH10287753 A JP H10287753A JP 9347697 A JP9347697 A JP 9347697A JP 9347697 A JP9347697 A JP 9347697A JP H10287753 A JPH10287753 A JP H10287753A
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JP
Japan
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film
nylon
polyamide
biaxially stretched
surface tension
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JP9347697A
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Minoru Kishida
稔 岸田
Kazuhiro Kawaguchi
和浩 川口
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルムの透明性や、衛生性に優れるととも
に、フィルムの長手方向の引裂直進性に優れた二軸延伸
ポリアミドフィルムを提供する。 【解決手段】 ポリ−ε−カプラミド(N6)と、ポリ
メタキシリレンアジパミド(MXD6)と、N6以外の
脂肪族ポリアミド樹脂(PA)を、それぞれ77〜93/5
〜13/2〜10(重量%比)の割合で混合したポリアミド
樹脂組成物からなるフィルムであって、N6とPAの表
面張力(dyne/cm )の差が式(1)を満足するフィルム
長手方向に引裂直進性を有する二軸延伸ポリアミドフィ
ルム。 3.0≦γA −γB ≦15.0 (1) ただし、γA はN6の表面張力、γB はPAの表面張力
を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた透明性、実用強
度、寸法安定性を有し、しかも、フィルムの長手方向に
引き裂いた時の引裂直進性に優れた二軸延伸ポリアミド
フィルムに関するものであり、食品、医薬品、雑貨等の
有用な包装材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】食品、医薬品、雑貨等の包装には、各種
のプラスチックフィルム製包装袋が用いられ、特に、二
軸延伸されたプラスチックフィルムとヒートシール可能
な無延伸フィルムをラミネートした包装袋が広く使用さ
れている。特に、二軸延伸ポリアミドフィルムは機械的
強度やガスバリア性に優れた性能を有するため、食品等
の長期間の保存が必要な用途に有用に用いられている。
ところで、多くの包装袋には、開封性を良くするための
工夫としてノッチが付されている。しかし、このノッチ
から引き裂いた際に、包装袋の縦あるいは横方向に直線
的に引き裂けない現象がしばしば発生する。このような
場合には、開封と同時に内容物が飛散して無駄になるば
かりでなく、特に内容物が液体の場合には衣服を汚した
りする事故が起き易い。従来の二軸延伸ポリアミドフィ
ルムとヒートシール可能な無延伸フィルムをラミネート
した包装袋では、このような問題が発生するため改良を
求められていた。
【0003】ポリアミド樹脂の改質により、易引裂性を
付与する方法として、N6/MXD6=40〜85/15〜60
(重量%比)からなる混合ポリアミド組成物を溶融押し
出しし、インフレーション法を用いて、長手方向(M
D)、巾方向(TD)共に 2.8倍以上に延伸した易引裂
性フィルム、およびこの易引裂性フィルムが複数層の一
層として形成されたラミネートフィルムが提案されてい
る(特開平5−220837号公報、特開平5−200958公
報)。
【0004】また、N6/MXD6=80〜95/20〜5
(重量%比)の混合物からなり、MXD6の分散粒子の
形状を特定の形状に分散させた引裂直進性を有する二軸
延伸ポリアミドフィルムが提案されている(特開平7−
113015号公報)。
【0005】ところで、上記の従来の方法では、実用的
な引裂直進性を有する二軸延伸ポリアミドフィルムを得
るためにはMXD6の混合量を15重量%以上にしないと
満足のいく引裂性が得られない。しかしながら、MXD
6の混合量を15重量%以上にすると、得られる二軸延伸
ポリアミドフィルムの耐ピンホール性が低下したり、ま
た、食品包装分野における米国のFDA規格(Part 17
7, §177.1500,b,10.2 )によればMXD6の混合量を1
3重量%未満とすることが必要であり、日本国内におい
てもこの規格が採用されており、この規格をクリアしな
ければ実質的に使用できない状況にある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決しようとするものであり、ポリアミドフィルム
の優れた強靭性、透明性、及び特に食品包装材料として
強く要求される衛生性を有すると共に、フィルムの長手
方向に引き裂いた際の直進性に優れた易開封性包装材料
として好適な二軸延伸ポリアミドフィルムを提供しよう
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこのような
課題を解決するために鋭意検討した結果、特定のポリア
ミド樹脂組成物を主原料とした二軸延伸ポリアミドフィ
ルムが上記の課題を解決することができることを見いだ
し本発明に到達した。すなわち、本発明の要旨は次に示
すとおりである。
【0008】ポリ−ε−カプラミド(N6)と、ポリメ
タキシリレンアジパミド(MXD6)と、N6以外の脂
肪族ポリアミド樹脂(PA)を、それぞれ77〜93/5〜
13/2〜10(重量%比)の割合で混合したポリアミド樹
脂組成物からなるフィルムであって、N6とPAの表面
張力(dyne/cm )の差が式(1)を満足するフィルム長
手方向に引裂直進性を有する二軸延伸ポリアミドフィル
ム。 3.0≦γA −γB ≦15.0 (1) ただし、γA はN6の表面張力、γB はPAの表面張力
を表す。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明をさらに具体的に説
明する。
【0010】本発明において使用するN6は、N6単独
重合体のほか、N6を90モル%以上含有する共重合体を
含む。
【0011】本発明におけるMXD6としては、本発明
の効果を損ねない範囲であれば、パラキシリレンアジパ
ミド成分を5重量%以下程度含有したものでもよい。ま
た、MXD6の相対粘度は 2.0〜3.0 であることが好ま
しい。相対粘度が 2.0未満の場合、N6中でのMXD6
の分散粒子の生成が阻害され、得られるフィルムの引裂
直進性が低下する。また、相対粘度が3.0 より大きい
と、MXD6の分散粒子径が大きくなり、引裂直進性が
低下する。
【0012】本発明において用いられるPAは、N6と
の表面張力差(Δγ)が、3.0 〜15.0であることが必要
であり、好ましくは4.0 〜12.0、さらに好ましくは5.0
〜9.0 である。
【0013】本発明で用いる表面張力(γ)は、数1に
より求めた物質の化学構造のみに基づく計算値である。
〔式中、ΔEi は各原子と各原子の相互作用によるモル
凝集エネルギーへの寄与(J/mol )、ΔVi は van d
er Waals体積の増分(Å3 )、Aは繰り返し単位中の原
子数を示す。〕
【0014】
【数1】
【0015】すなわち、N6の表面張力は45.2であるの
で、N6と混合する場合のPAの表面張力は30.2〜42.2
の範囲に入るポリマーである必要がある。この場合に
は、N6とPAは互いに適度な相溶性を有し、PAがN
6中に適度な大きさで分散し、引裂直進性が発現する。
表面張力差が3.0 未満では両ポリマーの相溶性が良すぎ
て引裂直進性が得られず、15.0より大きくなると溶融張
力と分子鎖の応力緩和のバランス不良により、製膜した
未延伸シートの厚さむらが大きくなり、安定した引裂直
進性が得られない。
【0016】本発明におけるPAの融点は、N6よりも
低いことが望ましい。PAの融点がN6よりも高い場合
には、均一な未延伸シートが得られない場合がある。
【0017】また、PAの溶融粘度は、N6に対して0.
1 〜4.0 倍、好ましくは0.2 〜2.0倍の範囲であること
が望ましい。溶融粘度比(PR)が0.1 未満では、PA
の分散粒子径が小さくなりすぎてフィルムの引裂直進性
が悪くなり、また、PRが4.0 を超えると、分散粒子径
が大きくなりすぎてフィルムの引裂直進性が悪くなるの
で好ましくない。
【0018】また、PAのガラス転移温度は、N6の結
晶化温度(N6単独は166 ℃)よりも20℃以上、さらに
好ましくは30℃以上低いことが望ましい。この理由は、
PAのガラス転移温度がN6の結晶化温度よりも高い場
合、フィルム製造工程において、N6が結晶化を開始す
る時点でPAはガラス状態であり、延伸工程でのPAの
分散粒子の形状のコントロールが困難となり、安定した
引裂直進性が得られなくなるからである。
【0019】上記のような特性を有するPAとしては、
たとえば、ナイロン7、ナイロン8、ナイロン9、ナイ
ロン10、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン69、ナイロ
ン610 、ナイロン612 、ナイロン6/11、ナイロン6/12等
を90モル%以上含有するものが挙げられる。
【0020】本発明のフィルムの原料として用いられる
ポリアミドは、N6/MXD6/PAを、それぞれ77〜
93/5〜13/2〜10(重量%比)の割合で混合したポリ
アミド樹脂組成物を主原料としたものである。MXD6
が5重量%未満の場合、及びPAが2重量%未満の場合
のいずれの場合でも、安定した引裂直進性が得られな
い。また、MXD6が13重量%を超えるとフィルムの耐
ピンホール性が低下したり、上記の衛生性の問題が生
じ、PAが10重量%を超えると、ポリアミドフィルム特
有の優れた透明性や強度が損なわれるため好ましくな
い。
【0021】一般的に包装用フィルムには、透明性や熱
収縮率が低いことが求められるが、本発明のフィルム
は、ヘイズが10%以下で、 160℃で5分間処理したとき
の熱収縮率が5%以下である。
【0022】本発明のポリアミド樹脂組成物には、本発
明の効果を損なわない範囲の量の他のポリアミド、たと
えば、ナイロン46、ナイロン66等の脂肪族ポリアミド、
脂環式ポリアミド、芳香環含有ポリアミドや、ポリアミ
ド以外のポリマー、たとえば、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリスチレン等を含有してもよい。また、シリ
カ、炭酸カルシウム等の無機系滑剤や有機系滑剤、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、劣化防止剤、ブロッキング防止
剤、帯電防止剤、充填剤、顔料等の添加剤を添加しても
よい。
【0023】次に、本発明のフィルムの製造方法につい
て述べる。たとえば、N6とMXD6とPAを、それぞ
れ77〜93/5〜13/2〜10(重量%比)の割合で混合し
たポリアミド樹脂組成物を押出機に投入し、加熱溶融
し、口金からシート状に押し出し、冷却ドラムに巻きつ
けて急冷する。続いて、この未延伸シートを二軸延伸す
るが、二軸延伸方法としては、チューブラインフレーシ
ョン法、テンター同時二軸延伸法、ロールとテンターに
よる逐次二軸延伸法のいづれを用いることもできる。テ
ンター同時二軸延伸法を用いる場合、たとえば、未延伸
シートを温度約50℃の温水に浸し、シートの水分率を約
1〜6重量%に調整する。次に、このシートを同時二軸
延伸機に送り込み、延伸温度 150〜220 ℃、延伸倍率を
縦、横それぞれ 2.5倍以上で同時二軸延伸する。二軸延
伸したフィルムを引き続いて幅方向の弛緩率を5%程度
とし、温度 180〜220 ℃で熱処理して固定する。
【0024】以上のようにして製造した二軸延伸フィル
ムには、表面易接着性が要求される場合には、フィルム
の片面又は両面にコロナ放電やコーティング処理等の物
理化学的表面処理を付加してもよい。
【0025】本発明のフィルムを包装袋用として使用す
る場合には、ヒートシール性を付与したり、ガスバリア
性を高めるために、ポリプロピレン、ポリエチレン、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル等の他のプ
ラスチックフィルムや、紙、アルミニウム等の金属箔と
積層して用いられる。このような積層フィルムを、本発
明のフィルムの長手方向が引裂方向となるように製袋す
ることにより、易開封性包装袋を得ることができる。こ
のような包装袋は優れた引裂直進性を有するため、スー
プ、ジャム、レトルトパウチ等の食品をはじめ、医薬
品、日用品、トイレタリー等の包装袋として有用であ
る。
【0026】
【実施例】次に、実施例及び比較例により本発明を具体
的に説明する。なお、評価に用いた原料及び測定法等
は、次のとおりである。
【0027】(1)原料 N6;ユニチカ社製ナイロン6(商品名:A1030B
RF、相対粘度3.00) MXD6;三菱瓦斯化学社製(商品名:MXナイロン6
007、相対粘度2.64) ナイロン610 (N610 );(ヘキサメチレンジアミンと
セバシン酸とからの脂肪族ポリアミド)東レ社製、商品
名:アミランCM2001 ナイロン6/11( N6/11);オートクレーブにε−カプロラ
クタム 5.0kg、11−アミノウンデカン酸8.9 kg、水 1.0
kgを投入し、260 ℃までゆっくり昇温し、2時間後、内
圧を4kg/cm2に調整した。260 ℃で2時間反応させた
後、発生する水蒸気を徐々に除去し、放圧して常圧に戻
した後、更に減圧にして 1.5時間反応させ、ナイロン6/
11のポリマーを得た。 ナイロン6/12 (N6/12);オートクレーブにε−カプロラ
クタム 5.0kg、12−アミノドデカン酸 9.5kg、水 1.0kg
を投入し、260 ℃までゆっくり昇温し、2時間後、内圧
を4kg/cm2に調整した。260 ℃で2時間反応させた後、
発生する水蒸気を徐々に除去し、放圧して常圧に戻した
後、更に減圧にして 1.5時間反応させ、ナイロン 6/12
のポリマーを得た。 ナイロン612 (N612);等モルのヘキサメチレンジアミン
とドデカン二酸および水をオートクレーブ中に投入し、
若干の加圧下、150 ℃で約80%の塩濃度になるまで加
熱、濃縮し、15〜20気圧になるまで加熱した。その後、
15〜20気圧で 250℃にまで加熱し、発生する水蒸気を徐
々に除去し、放圧して常圧に戻した後、内温を 270〜28
0 ℃に上げて減圧し、ナイロン 612のポリマーを得た。 ナイロン 11(N11);(11−アミノウンデカン酸の重縮合
による脂肪族ポリアミド)東レ社製、商品名:リルサン
BMNO ナイロン 12(N12);(ω−ラウロラクタムの開環重合に
よって得られる脂肪族ポリアミド)EMS Chemie社
製、商品名:グリルアミドL16 ナイロン 66(N66);ICI社製、商品名:Maranyl A2
26
【0028】(2)測定法等 ガラス転移温度;Perkin Elmer 社製DSCにより各試
料の熱特性分析を行い、昇温、降温時のベースラインの
変化より求めた。実施例及び比較例に用いたポリマーの
ガラス転移温度を表1に示した。 表面張力;三菱総合研究所製のソフトウェア「高分子材
料設計支援システム EXPOD 」をソニー社製ワークステ
ーション NET WORK STATION NWS-1860 と NES-OS R
3.3上で動作させ、前記の式により求めた。実施例及び
比較例に用いたポリマーの表面張力を表1に示した。 溶融粘度;100 ℃で10時間真空乾燥した樹脂の溶融粘度
を、直径 0.5mm、長さ2.0mm のノズルを付けたフローテ
スター(島津製作所製 CFT−500 )を用い、温度 280℃
で予熱時間 180sec の条件で、荷重を変えて4点測定し
た。得られた剪断速度−溶融粘度曲線より、剪断速度 1
000sec-1時の見かけの溶融粘度を読みとった。単位は N
・ sec ・ m -2 実施例及び比較例に用いたポリマーの溶融粘度を表1に
示した。
【0029】
【表1】
【0030】熱収縮率;MD及びTDに、それぞれ標線
をいれた短冊試料を切り出し、オーブン内で 160℃で5
分間処理し、処理後の標線間寸法を 20 ℃、65%RH平衡
状態で測定し、処理による縮み量の処理前寸法に対する
百分率で表した。 ヘイズ(曇度);透明性を表す指標として、15μm厚の
フィルムのヘイズを ASTM D 1003−61に準拠して測定を
行った。フィルムの評価は、ヘイズ≦10%を○、10%<
ヘイズ≦20%を△、ヘイズ>20%を×とした。 長手方向の引裂直進性;二軸延伸フィルムより長手方向
に 155mm、巾方向に 20mm の短冊状のフィルム片を切り
出し、このフィルム片の一方の短辺の中央部に長さ5mm
の切り込みを入れた試料を 10 本作製する。次に、切り
込みより長辺方向に手で引き裂き、引裂終了点と引裂開
始点から長手方向に引いた直線からのズレ幅(mm)を測
定し、評価した。評価は、延伸後捲き取ったフィルムの
左端部、中央部、右端部それぞれについて実施した。
【0031】なお、実施例1〜10及び比較例1〜3の組
成物の配合組成(重量%)を表2に示した。
【0032】
【表2】
【0033】実施例1 N6/MXD6/N610 =83/12/5(重量%比)の割
合で混合したポリアミド樹脂組成物を、コートハンガー
Tダイを具備した65mmφ押出機を用いて、温度270℃で
溶融押出しし、20℃に温調された冷却ドラムに密着急冷
し、厚さ約 155μmの未延伸シートを得た。得られた未
延伸シートを 50 ℃に調整した温水槽に送り、2分間の
浸水処理を施して水分率 4.9%とし、このシートの端部
をテンター式同時二軸延伸機のクリップで保持し、180
℃の条件下で縦方向に 3.0倍、横方向に 3.3倍延伸した
後、横方向の弛緩処理を5%として、210 ℃で4秒間の
熱処理を施し、室温まで徐冷し、厚さ15μm の二軸延伸
フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルムについて、
引裂直線性、曇度、加熱収縮率を測定し、結果を表3に
示した。
【0034】実施例2〜4、比較例1〜2 N6、MXD6、及びN610 の混合割合を表2のように
変更した以外は、実施例1と同様にして延伸フィルムを
得た。得られたフィルムについて、実施例1と同じ評価
を行い、その結果を表3に示した。
【0035】実施例5〜10、比較例3 N610 の代わりに、表2に示したPAを使用した以外は
実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを得た。得られ
たフィルムについて、実施例1と同様の評価を行い、そ
の結果を表3に示した。
【0036】
【表3】
【0037】実施例11〜18、比較例4〜9 表4に示した包材構成の複層フィルムをドライラミネー
ト法で作成し、本発明の二軸延伸ポリアミドフィルムの
長手方向が引裂方向となるように製袋し、長手方向及び
巾方向が各 200mmの4方シール袋を作製した。得られた
包装袋の引裂直線性を評価した結果を表4に示した。な
お、包材構成の略号は、次に示すとおりである。 ON1:実施例1で得られた二軸延伸フィルム ON7:実施例7で得られた二軸延伸フィルム ON(1):比較例1で得られた二軸延伸フィルム ON(2):比較例2で得られた二軸延伸フィルム LLDPE:低密度線状ポリエチレン(東京セロファン
紙社製、TUX−TC、厚さ60μm ) PET:ポリエチレンテレフタレートフィルム(ユニチ
カ社製、厚さ12μm ) CPP:無延伸ポリプロピレンフィルム(東レ社製、厚
さ60μm ) AL:アルミ箔(昭和アルミニウム社製、厚さ7μm )
【0038】
【表4】
【0039】
【発明の効果】本発明の二軸延伸ポリアミドフィルム
は、ポリアミドフィルム特有の優れた透明性を有し、し
かも食品包装用として用いる場合の衛生性に優れ、か
つ、優れたフィルム長手方向の引裂直進性を有するの
で、このフィルムを少なくとも一層に用いた包装袋は優
れた開封性を有し、その工業的価値は極めて大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 7:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリ−ε−カプラミド(N6)と、ポリ
    メタキシリレンアジパミド(MXD6)と、N6以外の
    脂肪族ポリアミド樹脂(PA)を、それぞれ77〜93/5
    〜13/2〜10(重量%比)の割合で混合したポリアミド
    樹脂組成物からなるフィルムであって、N6とPAの表
    面張力(dyne/cm )の差が式(1)を満足するフィルム
    長手方向に引裂直進性を有する二軸延伸ポリアミドフィ
    ルム。 3.0≦γA −γB ≦15.0 (1) ただし、γA はN6の表面張力、γB はPAの表面張力
    を表す。
  2. 【請求項2】 ヘイズ10%以下、 160℃で5分間処理し
    たときの熱収縮率が5%以下である請求項1記載の二軸
    延伸ポリアミドフィルム。
  3. 【請求項3】 PAがナイロン11、ナイロン12、ナイロ
    ン69、ナイロン 610及びナイロン612 のうちの一種以上
    を90モル%以上含有するポリアミドである請求項1〜2
    のいずれかに記載の二軸延伸ポリアミドフィルム。
  4. 【請求項4】 少なくとも1層に請求項1〜3のいづれ
    かに記載の二軸延伸ポリアミドフィルムを使用した引裂
    直進性を有する複層フィルム。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の複層フィルムを使用し、
    製袋して得られた易開封性包装袋。
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