JPH10287723A - ウレタンプレポリマーの製造方法およびポリウレタンディスパージョン - Google Patents
ウレタンプレポリマーの製造方法およびポリウレタンディスパージョンInfo
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- JPH10287723A JPH10287723A JP9113344A JP11334497A JPH10287723A JP H10287723 A JPH10287723 A JP H10287723A JP 9113344 A JP9113344 A JP 9113344A JP 11334497 A JP11334497 A JP 11334497A JP H10287723 A JPH10287723 A JP H10287723A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐酸性および耐アルカリ性が高い塗膜を形成
することができ、しかも分散安定性が良好なポリウレタ
ンディスパージョンを実現するために有用なウレタンプ
レポリマーを効率的に製造する。 【解決手段】 ウレタンプレポリマーの製造方法は、分
子内に−SO3 -基とカチオン基とを有する第1のポリオ
ール化合物と、第1のポリオール化合物の少なくとも2
倍当量の、立体障害の大きなジイソシアネート化合物と
を反応させて、複数個の末端に当該ジイソシアネート化
合物によるイソシアネート基を有するイソシアネート化
合物を得る工程;および、得られたイソシアネート化合
物と、当該イソシアネート化合物よりも少ない当量の第
2のポリオール化合物とを反応させて、複数個の末端に
当該イソシアネート化合物によるイソシアネート基を有
するポリマー化合物を得る工程を含んでいる。
することができ、しかも分散安定性が良好なポリウレタ
ンディスパージョンを実現するために有用なウレタンプ
レポリマーを効率的に製造する。 【解決手段】 ウレタンプレポリマーの製造方法は、分
子内に−SO3 -基とカチオン基とを有する第1のポリオ
ール化合物と、第1のポリオール化合物の少なくとも2
倍当量の、立体障害の大きなジイソシアネート化合物と
を反応させて、複数個の末端に当該ジイソシアネート化
合物によるイソシアネート基を有するイソシアネート化
合物を得る工程;および、得られたイソシアネート化合
物と、当該イソシアネート化合物よりも少ない当量の第
2のポリオール化合物とを反応させて、複数個の末端に
当該イソシアネート化合物によるイソシアネート基を有
するポリマー化合物を得る工程を含んでいる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウレタンプレポリ
マーの製造方法、特に、ジオール化合物とジイソシアネ
ート化合物とを用いるウレタンプレポリマーの製造方法
に関する。
マーの製造方法、特に、ジオール化合物とジイソシアネ
ート化合物とを用いるウレタンプレポリマーの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】水性塗料の分野では、耐薬品
性、耐水性に加え、反発弾性、耐摩耗性に富む強靱な塗
膜を形成することができる自己乳化型ポリウレタンディ
スパージョンが関心を集めている。ところで、水性塗料
は、その形態から水溶性型のもの、水分散型(コロ
イダルディスパージョン)のもの、およびエマルショ
ン型のものの3種に大別できるが、自己乳化型ポリウレ
タンディスパージョンは、これらのうちの水分散型の水
性塗料の範疇に属し、水溶性型のものとエマルション型
のものとの中間的性質を有している。
性、耐水性に加え、反発弾性、耐摩耗性に富む強靱な塗
膜を形成することができる自己乳化型ポリウレタンディ
スパージョンが関心を集めている。ところで、水性塗料
は、その形態から水溶性型のもの、水分散型(コロ
イダルディスパージョン)のもの、およびエマルショ
ン型のものの3種に大別できるが、自己乳化型ポリウレ
タンディスパージョンは、これらのうちの水分散型の水
性塗料の範疇に属し、水溶性型のものとエマルション型
のものとの中間的性質を有している。
【0003】このような自己乳化型ポリウレタンディス
パージョンとしては、アニオン型またはカチオン型のも
のと、ノニオン型のものとが一般に知られている。前者
は、分子内に−COO- 等のアニオンまたは4級アンモ
ニウム基等のカチオンを有するポリウレタンを水中に分
散させたものであり、後者は、例えば分子内にポリエチ
レンオキサイド鎖を有するポリウレタンを水中に分散さ
せたものである。
パージョンとしては、アニオン型またはカチオン型のも
のと、ノニオン型のものとが一般に知られている。前者
は、分子内に−COO- 等のアニオンまたは4級アンモ
ニウム基等のカチオンを有するポリウレタンを水中に分
散させたものであり、後者は、例えば分子内にポリエチ
レンオキサイド鎖を有するポリウレタンを水中に分散さ
せたものである。
【0004】上述のアニオン型またはカチオン型の自己
乳化型ポリウレタンディスパージョンによる塗膜は、耐
酸性または耐アルカリ性のいずれかが極めて低く、有効
な塗膜特性、例えば反発弾性や耐摩耗性などを実現する
ことができるにもかかわらず実用性が乏しい。一方、ノ
ニオン型の自己乳化型ポリウレタンディスパージョン
は、乳化能が小さいために分散安定性が低く、また、外
観が良好で耐水性に優れた塗膜を形成しにくい。
乳化型ポリウレタンディスパージョンによる塗膜は、耐
酸性または耐アルカリ性のいずれかが極めて低く、有効
な塗膜特性、例えば反発弾性や耐摩耗性などを実現する
ことができるにもかかわらず実用性が乏しい。一方、ノ
ニオン型の自己乳化型ポリウレタンディスパージョン
は、乳化能が小さいために分散安定性が低く、また、外
観が良好で耐水性に優れた塗膜を形成しにくい。
【0005】このため、本出願人は、耐酸性および耐ア
ルカリ性が高い塗膜を形成することができ、しかも分散
安定性が良好なポリウレタンディスパージョン、並びに
そのようなポリウレタンディスパージョンを実現するた
めの新規なウレタンプレポリマーおよびその製造方法の
開発に着手し、その成果を先に出願している(特願平8
−207726号)。
ルカリ性が高い塗膜を形成することができ、しかも分散
安定性が良好なポリウレタンディスパージョン、並びに
そのようなポリウレタンディスパージョンを実現するた
めの新規なウレタンプレポリマーおよびその製造方法の
開発に着手し、その成果を先に出願している(特願平8
−207726号)。
【0006】しかし、先の出願において示した新規なウ
レタンプレポリマーの製造方法は、副反応が進行し易い
場合があり、目的とするポリウレタンディスパージョン
を実現するためのウレタンプレポリマーを効率的に製造
するのは困難な場合が多い。
レタンプレポリマーの製造方法は、副反応が進行し易い
場合があり、目的とするポリウレタンディスパージョン
を実現するためのウレタンプレポリマーを効率的に製造
するのは困難な場合が多い。
【0007】本発明の目的は、耐酸性および耐アルカリ
性が高い塗膜を形成することができ、しかも分散安定性
が良好なポリウレタンディスパージョンを実現するため
に有用なウレタンプレポリマーを効率的に製造すること
にある。
性が高い塗膜を形成することができ、しかも分散安定性
が良好なポリウレタンディスパージョンを実現するため
に有用なウレタンプレポリマーを効率的に製造すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るウレタンプ
レポリマーの製造方法は、分子内に−SO3 -基とカチオ
ン基とを有する第1のジオール化合物と、第1のジオー
ル化合物の少なくとも2倍当量の、2級ジイソシアネー
ト化合物および3級ジイソシアネート化合物から選ばれ
た少なくとも1つのジイソシアネート化合物とを反応さ
せて、両末端に当該ジイソシアネート化合物によるイソ
シアネート基を有するイソシアネート化合物を得る工程
と;このイソシアネート化合物と、このイソシアネート
化合物よりも少ない当量の第2のジオール化合物とを反
応させて、両末端に当該イソシアネート化合物によるイ
ソシアネート基を有するポリマー化合物を得る工程とを
含んでいる。
レポリマーの製造方法は、分子内に−SO3 -基とカチオ
ン基とを有する第1のジオール化合物と、第1のジオー
ル化合物の少なくとも2倍当量の、2級ジイソシアネー
ト化合物および3級ジイソシアネート化合物から選ばれ
た少なくとも1つのジイソシアネート化合物とを反応さ
せて、両末端に当該ジイソシアネート化合物によるイソ
シアネート基を有するイソシアネート化合物を得る工程
と;このイソシアネート化合物と、このイソシアネート
化合物よりも少ない当量の第2のジオール化合物とを反
応させて、両末端に当該イソシアネート化合物によるイ
ソシアネート基を有するポリマー化合物を得る工程とを
含んでいる。
【0009】本発明に係る他のウレタンプレポリマーの
製造方法は、分子内に−SO3 -基とカチオン基とを有す
る第1のジオール化合物と、第1のジオール化合物の少
なくとも2倍当量の、2級ジイソシアネート化合物およ
び3級ジイソシアネート化合物から選ばれた少なくとも
1つの第1のジイソシアネート化合物とを反応させて、
両末端に第1のジイソシアネート化合物によるイソシア
ネート基を有するイソシアネート化合物を得る工程と;
このイソシアネート化合物と、このイソシアネート化合
物よりも多い当量の第2のジオール化合物とを反応させ
て、両末端に第2のジオール化合物による水酸基を有す
る第1のポリマー化合物を得る工程と;第1のポリマー
化合物と、第1のポリマー化合物の少なくとも2倍当量
の、2級ジイソシアネート化合物および3級ジイソシア
ネート化合物から選ばれた少なくとも1つの第2のジイ
ソシアネート化合物とを反応させて、両末端に第2のジ
イソシアネート化合物によるイソシアネート基を有する
第2のポリマー化合物を得る工程とを含んでいる。
製造方法は、分子内に−SO3 -基とカチオン基とを有す
る第1のジオール化合物と、第1のジオール化合物の少
なくとも2倍当量の、2級ジイソシアネート化合物およ
び3級ジイソシアネート化合物から選ばれた少なくとも
1つの第1のジイソシアネート化合物とを反応させて、
両末端に第1のジイソシアネート化合物によるイソシア
ネート基を有するイソシアネート化合物を得る工程と;
このイソシアネート化合物と、このイソシアネート化合
物よりも多い当量の第2のジオール化合物とを反応させ
て、両末端に第2のジオール化合物による水酸基を有す
る第1のポリマー化合物を得る工程と;第1のポリマー
化合物と、第1のポリマー化合物の少なくとも2倍当量
の、2級ジイソシアネート化合物および3級ジイソシア
ネート化合物から選ばれた少なくとも1つの第2のジイ
ソシアネート化合物とを反応させて、両末端に第2のジ
イソシアネート化合物によるイソシアネート基を有する
第2のポリマー化合物を得る工程とを含んでいる。
【0010】本発明に係るさらに他のウレタンプレポリ
マーの製造方法は、第1のジオール化合物と、当該第1
のジオール化合物の少なくとも2倍当量の、2級ジイソ
シアネート化合物および3級ジイソシアネート化合物か
ら選ばれた少なくとも1つの第1のジイソシアネート化
合物とを反応させて、両末端に当該第1のジイソシアネ
ート化合物によるイソシアネート基を有する第1のイソ
シアネート化合物を得る工程と;第1のイソシアネート
化合物と、当該第1のイソシアネート化合物の少なくと
も2倍当量の、分子内に−SO3 -基とカチオン基とを有
する第2のジオール化合物とを反応させて、両末端に当
該第2のジオール化合物による水酸基を有するポリマー
化合物Aを得る工程と;ポリマー化合物Aと、当該ポリ
マー化合物Aの少なくとも2倍当量の、2級ジイソシア
ネート化合物および3級ジイソシアネート化合物から選
ばれた少なくとも1つの第2のジイソシアネート化合物
とを反応させて、両末端に当該第2のジイソシアネート
化合物によるイソシアネート基を有する第2のイソシア
ネート化合物を得る工程とを含んでいる。
マーの製造方法は、第1のジオール化合物と、当該第1
のジオール化合物の少なくとも2倍当量の、2級ジイソ
シアネート化合物および3級ジイソシアネート化合物か
ら選ばれた少なくとも1つの第1のジイソシアネート化
合物とを反応させて、両末端に当該第1のジイソシアネ
ート化合物によるイソシアネート基を有する第1のイソ
シアネート化合物を得る工程と;第1のイソシアネート
化合物と、当該第1のイソシアネート化合物の少なくと
も2倍当量の、分子内に−SO3 -基とカチオン基とを有
する第2のジオール化合物とを反応させて、両末端に当
該第2のジオール化合物による水酸基を有するポリマー
化合物Aを得る工程と;ポリマー化合物Aと、当該ポリ
マー化合物Aの少なくとも2倍当量の、2級ジイソシア
ネート化合物および3級ジイソシアネート化合物から選
ばれた少なくとも1つの第2のジイソシアネート化合物
とを反応させて、両末端に当該第2のジイソシアネート
化合物によるイソシアネート基を有する第2のイソシア
ネート化合物を得る工程とを含んでいる。
【0011】本発明のポリウレタンディスパージョン
は、上述の3種類の製造方法のうちのいずれかにより製
造されたウレタンプレポリマーと、鎖伸長剤とを水中で
反応させる工程を含む工程により得られるものである。
は、上述の3種類の製造方法のうちのいずれかにより製
造されたウレタンプレポリマーと、鎖伸長剤とを水中で
反応させる工程を含む工程により得られるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】ウレタンプレポリマー 本発明の製造方法により製造されるウレタンプレポリマ
ーは、分子内に−SO3 -基とカチオン基の両者を有する
ものである。ここで、カチオン基としては、アンモニウ
ム基を例示することができる。このようなウレタンプレ
ポリマーにおいて、−SO3 -基およびカチオン基は、そ
れぞれ1分子内に複数個含まれていてもよい。カチオン
基を複数個含むウレタンプレポリマーの場合、カチオン
基の種類は1種類であってもよいし、2種類以上であっ
てもよい。
ーは、分子内に−SO3 -基とカチオン基の両者を有する
ものである。ここで、カチオン基としては、アンモニウ
ム基を例示することができる。このようなウレタンプレ
ポリマーにおいて、−SO3 -基およびカチオン基は、そ
れぞれ1分子内に複数個含まれていてもよい。カチオン
基を複数個含むウレタンプレポリマーの場合、カチオン
基の種類は1種類であってもよいし、2種類以上であっ
てもよい。
【0013】このウレタンプレポリマーは、2つの末端
(両末端)を有している。このようなウレタンプレポリ
マーの両末端には、それぞれイソシアネート基が結合し
ている。
(両末端)を有している。このようなウレタンプレポリ
マーの両末端には、それぞれイソシアネート基が結合し
ている。
【0014】このウレタンプレポリマーは、それを構成
する構造単位で考えると、次の3種類の構造単位を有し
ている。
する構造単位で考えると、次の3種類の構造単位を有し
ている。
【0015】構造単位U1 :−SO3 -基およびカチオン
基の両者を有する構造単位。 構造単位U2 :炭化水素基からなる構造単位。 構造単位U3 :ジオール化合物から少なくとも2つの水
酸基を除いたものに相当する構造単位。
基の両者を有する構造単位。 構造単位U2 :炭化水素基からなる構造単位。 構造単位U3 :ジオール化合物から少なくとも2つの水
酸基を除いたものに相当する構造単位。
【0016】構造単位U1 は、例えば、下記の一般式
(1)で示される。
(1)で示される。
【0017】
【化1】
【0018】一般式(1)中、R1 は、炭素数が1また
は2のアルキレン基であり、具体的にはメチレン基また
はエチレン基である。
は2のアルキレン基であり、具体的にはメチレン基また
はエチレン基である。
【0019】R2 は、炭素数が2〜4のアルキレン基で
ある。ここでのアルキレン基は、他の構造単位(具体的
には、後述するように構造単位U2 )との結合点を1つ
有するもの、または他の構造単位(同様に構造単位U
2 )との結合点を2つ有するアルキレン基である。な
お、ここでの「結合点」は、後述するウレタン結合を介
して他の構造単位と結合し得る点を意味している。ここ
で、結合点を1つ有するアルキレン基としては、エチレ
ン基、プロピレン基、ブチレン基が挙げられる。また、
結合点を2つ有するアルキレン基としては、例えば下記
のものが挙げられる。なお、下記の例示では、いずれの
ものも右端部分が一般式(1)中のNとの結合部位であ
る。
ある。ここでのアルキレン基は、他の構造単位(具体的
には、後述するように構造単位U2 )との結合点を1つ
有するもの、または他の構造単位(同様に構造単位U
2 )との結合点を2つ有するアルキレン基である。な
お、ここでの「結合点」は、後述するウレタン結合を介
して他の構造単位と結合し得る点を意味している。ここ
で、結合点を1つ有するアルキレン基としては、エチレ
ン基、プロピレン基、ブチレン基が挙げられる。また、
結合点を2つ有するアルキレン基としては、例えば下記
のものが挙げられる。なお、下記の例示では、いずれの
ものも右端部分が一般式(1)中のNとの結合部位であ
る。
【0020】
【化2】
【0021】R3 は、R2 の種類により決定される。具
体的には、R2 が結合点を1つ有するアルキレン基の場
合は、R3 はR2 と同様に炭素数が2〜4のアルキレン
基である。このようなアルキレン基としては、R2 の場
合と同様にエチレン基、プロピレン基、ブチレン基が挙
げられる。一方、R2 が結合点を2つ有するアルキレン
基の場合は、R3 は水素または炭素数が1〜12のアル
キル基である。炭素数が1〜12のアルキル基として
は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n
−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ドデシル基など
の直鎖状のアルキル基、i−プロピル基、i−ブチル
基、t−ブチル基などの分枝を有するアルキル基が挙げ
られる。
体的には、R2 が結合点を1つ有するアルキレン基の場
合は、R3 はR2 と同様に炭素数が2〜4のアルキレン
基である。このようなアルキレン基としては、R2 の場
合と同様にエチレン基、プロピレン基、ブチレン基が挙
げられる。一方、R2 が結合点を2つ有するアルキレン
基の場合は、R3 は水素または炭素数が1〜12のアル
キル基である。炭素数が1〜12のアルキル基として
は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n
−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ドデシル基など
の直鎖状のアルキル基、i−プロピル基、i−ブチル
基、t−ブチル基などの分枝を有するアルキル基が挙げ
られる。
【0022】このような構造単位U1 の具体例は、例え
ば次の通りである。
ば次の通りである。
【0023】(R2 が結合点を1つ有するアルキレン基
の場合)
の場合)
【0024】
【化3】
【0025】(R2 が結合点を2つ有するアルキレン基
の場合)
の場合)
【0026】
【化4】
【0027】なお、製造すべきウレタンプレポリマーに
2つ以上の構造単位U1 が含まれる場合、構造単位U1
は2種以上であってもよい。
2つ以上の構造単位U1 が含まれる場合、構造単位U1
は2種以上であってもよい。
【0028】構造単位U2 は、炭素数が2〜13個のも
のでありかつ立体障害の大きなジイソシアネート化合物
から2つのイソシアネート基を除いたものに相当する、
脂肪族または芳香族の炭化水素基である。この炭化水素
基は、分岐を有していてもよい。なお、本明細書におい
て、脂肪族炭化水素基および芳香族炭化水素基は、次の
ように区別する。すなわち、対象とする炭化水素基にお
いて芳香環が存在する場合に、その芳香環が後述するウ
レタン結合と結合していれば芳香族炭化水素基とする。
一方、対象とする炭化水素基に芳香環が存在していて
も、その芳香環がウレタン結合と結合していなければ、
その炭化水素基は脂肪族炭化水素基とする。勿論、芳香
環が存在しなければ、脂肪族炭化水素基である。
のでありかつ立体障害の大きなジイソシアネート化合物
から2つのイソシアネート基を除いたものに相当する、
脂肪族または芳香族の炭化水素基である。この炭化水素
基は、分岐を有していてもよい。なお、本明細書におい
て、脂肪族炭化水素基および芳香族炭化水素基は、次の
ように区別する。すなわち、対象とする炭化水素基にお
いて芳香環が存在する場合に、その芳香環が後述するウ
レタン結合と結合していれば芳香族炭化水素基とする。
一方、対象とする炭化水素基に芳香環が存在していて
も、その芳香環がウレタン結合と結合していなければ、
その炭化水素基は脂肪族炭化水素基とする。勿論、芳香
環が存在しなければ、脂肪族炭化水素基である。
【0029】なお、上述の立体障害の大きなジイソシア
ネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネ
ート,ジアニシジンジイソシアネート,ジフェニルメタ
ンジイソシアネート,ジシクロヘキシルメタンジイソシ
アネート,イソプロピリデンビス(シクロヘキシルイソ
シアネート),フェニレンジイソシアネート,ジフェニ
ルエーテルジイソシアネート,ナフタレンジイソシアネ
ート,および例えばイソホロンジイソシアネートのよう
な1級ジイソシアネート化合物と2級ジイソシアネート
化合物とが混在するジイソシアネート化合物をイソシア
ヌレート化した後にモノアルコールと反応させて得られ
るジイソシアネート化合物などの2級ジイソシアネート
化合物、並びにテトラメチルキシリレンジイソシアネー
トなどの3級ジイソシアネート化合物を挙げることがで
きる。このうち、芳香環を含んでいるが、それがウレタ
ン結合と結合していないために本明細書中では脂肪族炭
化水素基として考えるものは、例えば、テトラメチルキ
シリレンジイソシアネートから2つのイソシアネート基
を除いたものに相当する炭化水素基である。
ネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネ
ート,ジアニシジンジイソシアネート,ジフェニルメタ
ンジイソシアネート,ジシクロヘキシルメタンジイソシ
アネート,イソプロピリデンビス(シクロヘキシルイソ
シアネート),フェニレンジイソシアネート,ジフェニ
ルエーテルジイソシアネート,ナフタレンジイソシアネ
ート,および例えばイソホロンジイソシアネートのよう
な1級ジイソシアネート化合物と2級ジイソシアネート
化合物とが混在するジイソシアネート化合物をイソシア
ヌレート化した後にモノアルコールと反応させて得られ
るジイソシアネート化合物などの2級ジイソシアネート
化合物、並びにテトラメチルキシリレンジイソシアネー
トなどの3級ジイソシアネート化合物を挙げることがで
きる。このうち、芳香環を含んでいるが、それがウレタ
ン結合と結合していないために本明細書中では脂肪族炭
化水素基として考えるものは、例えば、テトラメチルキ
シリレンジイソシアネートから2つのイソシアネート基
を除いたものに相当する炭化水素基である。
【0030】なお、製造すべきウレタンプレポリマーに
2つ以上の構造単位U2 が含まれる場合、構造単位U2
は2種以上であってもよい。
2つ以上の構造単位U2 が含まれる場合、構造単位U2
は2種以上であってもよい。
【0031】構造単位U3 の基礎となり得るジオール化
合物は、水酸基を2つ有するポリマー状のものである。
このような、ジオール化合物としては、ポリカーボネー
トジオール、ポリエステルジオール、ポリエーテルジオ
ールおよびポリシロキサンジオールが例示できる。な
お、このようなジオール化合物は、本発明により製造さ
れるウレタンプレポリマーを用いて得られる後述するポ
リウレタンディスパージョンにより実現され得る諸特性
を達成しやすくするために、分子量が500〜2,00
0のものが好ましい。
合物は、水酸基を2つ有するポリマー状のものである。
このような、ジオール化合物としては、ポリカーボネー
トジオール、ポリエステルジオール、ポリエーテルジオ
ールおよびポリシロキサンジオールが例示できる。な
お、このようなジオール化合物は、本発明により製造さ
れるウレタンプレポリマーを用いて得られる後述するポ
リウレタンディスパージョンにより実現され得る諸特性
を達成しやすくするために、分子量が500〜2,00
0のものが好ましい。
【0032】このようなジオール化合物を基礎とする構
造単位U3 は、各ジオール化合物から2つの水酸基を除
いた鎖状構造、例えば、ポリカーボネート鎖、ポリエス
テル鎖、ポリエーテル鎖およびポリシロキサン鎖を有し
ている。
造単位U3 は、各ジオール化合物から2つの水酸基を除
いた鎖状構造、例えば、ポリカーボネート鎖、ポリエス
テル鎖、ポリエーテル鎖およびポリシロキサン鎖を有し
ている。
【0033】なお、製造すべきウレタンプレポリマーに
2つ以上の構造単位U3 が含まれる場合、構造単位U3
は2種以上であってもよい。
2つ以上の構造単位U3 が含まれる場合、構造単位U3
は2種以上であってもよい。
【0034】上述の構造単位U1 、U2 およびU3 は、
次の3つの条件を満たすよう複数の単位がウレタン結合
により結合している。
次の3つの条件を満たすよう複数の単位がウレタン結合
により結合している。
【0035】条件1:構造単位U1 と構造単位U1 、構
造単位U3 と構造単位U3 、または構造単位U1 と構造
単位U3 は、構造単位U2 を挟んで位置する。 条件2:複数個の末端には構造単位U2 が位置してい
る。 条件3:末端に位置する構造単位U2 の端末には、イソ
シアネート基が結合している。
造単位U3 と構造単位U3 、または構造単位U1 と構造
単位U3 は、構造単位U2 を挟んで位置する。 条件2:複数個の末端には構造単位U2 が位置してい
る。 条件3:末端に位置する構造単位U2 の端末には、イソ
シアネート基が結合している。
【0036】このような条件によれば、上述のウレタン
プレポリマーは、例えば、下記の〜のように模式的
に示すことができる。
プレポリマーは、例えば、下記の〜のように模式的
に示すことができる。
【0037】
【化5】
【0038】
【化6】
【0039】なお、上に模式的に示したウレタンプレポ
リマーのうちののものでは、構造単位U2 を挟みなが
ら構造単位U1 と構造単位U3 とが交互に配列されてい
るが、製造すべきウレタンプレポリマーは、構造単位U
2 を挟んで構造単位U1 と構造単位U1 とが隣接して配
列している部分、または、構造単位U2 を挟んで構造単
位U3 と構造単位U3 とが隣接して配列されている部分
を含んでいてもよい。
リマーのうちののものでは、構造単位U2 を挟みなが
ら構造単位U1 と構造単位U3 とが交互に配列されてい
るが、製造すべきウレタンプレポリマーは、構造単位U
2 を挟んで構造単位U1 と構造単位U1 とが隣接して配
列している部分、または、構造単位U2 を挟んで構造単
位U3 と構造単位U3 とが隣接して配列されている部分
を含んでいてもよい。
【0040】また、これらの例では、ウレタンプレポリ
マーが直鎖状に形成されているが、構造単位U2 が分岐
を有する炭化水素基である場合、ウレタンプレポリマー
は分岐を有するものになり得る。
マーが直鎖状に形成されているが、構造単位U2 が分岐
を有する炭化水素基である場合、ウレタンプレポリマー
は分岐を有するものになり得る。
【0041】上述のウレタンプレポリマーの重量平均分
子量は、1,500〜30,000が好ましく、3,0
00〜10,000がより好ましい。重量平均分子量が
1500未満の場合は、このウレタンプレポリマーによ
り得られる後述のポリウレタンディスパージョンによる
膜の性能が低下する場合がある。逆に、30,000を
越えると、乳化が困難になり、後述するポリウレタンデ
ィスパージョンの安定性が低下する。
子量は、1,500〜30,000が好ましく、3,0
00〜10,000がより好ましい。重量平均分子量が
1500未満の場合は、このウレタンプレポリマーによ
り得られる後述のポリウレタンディスパージョンによる
膜の性能が低下する場合がある。逆に、30,000を
越えると、乳化が困難になり、後述するポリウレタンデ
ィスパージョンの安定性が低下する。
【0042】また、上述のウレタンプレポリマーの酸価
は、10〜100が好ましく、20〜80がより好まし
い。酸価が10未満の場合は、乳化が困難になり、後述
するポリウレタンディスパージョンの安定性が低下す
る。逆に、100を越えると、後述するポリウレタンデ
ィスパージョンにより得られる膜の耐水性が低下する。
なお、ここでの酸価は、上述のウレタンプレポリマー1
g中に存在する−SO3 -基と当量の水酸化カリウムのm
g数であり、通常、滴定により求めることができる。
は、10〜100が好ましく、20〜80がより好まし
い。酸価が10未満の場合は、乳化が困難になり、後述
するポリウレタンディスパージョンの安定性が低下す
る。逆に、100を越えると、後述するポリウレタンデ
ィスパージョンにより得られる膜の耐水性が低下する。
なお、ここでの酸価は、上述のウレタンプレポリマー1
g中に存在する−SO3 -基と当量の水酸化カリウムのm
g数であり、通常、滴定により求めることができる。
【0043】ウレタンプレポリマーの製造方法 本発明に係る、上述のウレタンプレポリマーの製造方法
は、次の3通りの方法である。
は、次の3通りの方法である。
【0044】(製造方法1) 〔工程1〕先ず、分子内に−SO3 -基とカチオン基とを
有する第1のジオール化合物と、ジイソシアネート化合
物とを反応させる。ここで用いる第1のジオール化合物
は、−SO3 -基と上述のカチオン基とを有しかつ2つの
水酸基を有するものであり、下記の一般式(2)または
(3)で示すことができる。
有する第1のジオール化合物と、ジイソシアネート化合
物とを反応させる。ここで用いる第1のジオール化合物
は、−SO3 -基と上述のカチオン基とを有しかつ2つの
水酸基を有するものであり、下記の一般式(2)または
(3)で示すことができる。
【0045】
【化7】
【0046】一般式(2)および(3)中、R1 は炭素
数が1または2のアルキレン基である。R2 は、炭素数
が2〜4のアルキレン基である。R3 は、一般式(2)
においては炭素数が2〜4のアルキレン基であり、一般
式(3)においては水素または炭素数が1〜12のアル
キル基である。
数が1または2のアルキレン基である。R2 は、炭素数
が2〜4のアルキレン基である。R3 は、一般式(2)
においては炭素数が2〜4のアルキレン基であり、一般
式(3)においては水素または炭素数が1〜12のアル
キル基である。
【0047】このような第1のジオール化合物の具体例
としては、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−タ
ウリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ
メチルスルホン酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシブチ
ル)アミノエチルスルホン酸、(1,2−ジヒドロキシ
プロピル)メチルアミノエチルスルホン酸、(1,2−
ジヒドロキシプロピル)ドデシルアミノエチルスルホン
酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノエチ
ルカルボン酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)
アミノエチルリン酸などが挙げられる。
としては、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−タ
ウリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ
メチルスルホン酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシブチ
ル)アミノエチルスルホン酸、(1,2−ジヒドロキシ
プロピル)メチルアミノエチルスルホン酸、(1,2−
ジヒドロキシプロピル)ドデシルアミノエチルスルホン
酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノエチ
ルカルボン酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)
アミノエチルリン酸などが挙げられる。
【0048】一方、この工程で用いられるジイソシアネ
ート化合物(このジイソシアネート化合物は、後述する
製造方法2の場合、第1のジイソシアネート化合物にな
る)は、通常、炭素数が2〜13個(但し、イソシアネ
ート基に含まれる炭素を除く)でありかつ立体障害の大
きなジイソシアネート化合物、すなわち、上述のウレタ
ンプレポリマーに含まれる構造単位U2 の説明で示した
2級ジイソシアネート化合物および3級ジイソシアネー
ト化合物から選ばれた少なくとも1つのジイソシアネー
ト化合物である。
ート化合物(このジイソシアネート化合物は、後述する
製造方法2の場合、第1のジイソシアネート化合物にな
る)は、通常、炭素数が2〜13個(但し、イソシアネ
ート基に含まれる炭素を除く)でありかつ立体障害の大
きなジイソシアネート化合物、すなわち、上述のウレタ
ンプレポリマーに含まれる構造単位U2 の説明で示した
2級ジイソシアネート化合物および3級ジイソシアネー
ト化合物から選ばれた少なくとも1つのジイソシアネー
ト化合物である。
【0049】上述の第1のジオール化合物とジイソシア
ネート化合物とを反応させる際には、ジイソシアネート
化合物が第1のジオール化合物の少なくとも2倍当量、
好ましくは2倍当量になるよう両者の比率を設定する。
ネート化合物とを反応させる際には、ジイソシアネート
化合物が第1のジオール化合物の少なくとも2倍当量、
好ましくは2倍当量になるよう両者の比率を設定する。
【0050】両者を反応させる際には、溶媒を用いる。
溶媒としては、そのもの自身はイソシアネート基と反応
せずに第1のジオール化合物を溶解することができるも
のが好ましく、より好ましくは沸点が100℃以上のも
のである。具体的には、ジメチルスルホキシド、ジグラ
イム、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルホルム
アニリド、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラ
ヒドロ−2(H)−ピリミジノン、1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノンなどが用いられる。溶媒の使用量
は、ジイソシアネート化合物と第1のジオール化合物と
の合計がその60〜70重量%になるよう設定するのが
好ましい。
溶媒としては、そのもの自身はイソシアネート基と反応
せずに第1のジオール化合物を溶解することができるも
のが好ましく、より好ましくは沸点が100℃以上のも
のである。具体的には、ジメチルスルホキシド、ジグラ
イム、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルホルム
アニリド、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラ
ヒドロ−2(H)−ピリミジノン、1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノンなどが用いられる。溶媒の使用量
は、ジイソシアネート化合物と第1のジオール化合物と
の合計がその60〜70重量%になるよう設定するのが
好ましい。
【0051】また、反応の際には、触媒が用いられても
よい。触媒としては、通常のウレタン化反応で用いられ
る3級アミンまたはスズ化合物が用いられる。
よい。触媒としては、通常のウレタン化反応で用いられ
る3級アミンまたはスズ化合物が用いられる。
【0052】反応操作では、先ず、溶媒中に第1のジオ
ール化合物を加え、当該ジオール化合物が溶解または溶
融するまで加熱する。そして、第1のジオール化合物が
析出しない温度に維持しながらジイソシアネート化合物
を加える。反応の終了は、イソシアネート当量を測定す
ることにより判断することができる。このような反応操
作により、第1のジオール化合物とジイソシアネート化
合物とがウレタン化反応を起こし、上述のジイソシアネ
ート化合物によるイソシアネート基を両末端に有するイ
ソシアネート化合物が得られる。このイソシアネート化
合物は、例えば下記の一般式(4)で示される。
ール化合物を加え、当該ジオール化合物が溶解または溶
融するまで加熱する。そして、第1のジオール化合物が
析出しない温度に維持しながらジイソシアネート化合物
を加える。反応の終了は、イソシアネート当量を測定す
ることにより判断することができる。このような反応操
作により、第1のジオール化合物とジイソシアネート化
合物とがウレタン化反応を起こし、上述のジイソシアネ
ート化合物によるイソシアネート基を両末端に有するイ
ソシアネート化合物が得られる。このイソシアネート化
合物は、例えば下記の一般式(4)で示される。
【0053】
【化8】
【0054】一般式(4)中、Yは、下記の一般式
(5)で示される構造単位であり、これは、上述の第1
のジオール化合物からウレタン化反応に関与した水酸基
を除いたものに相当している。
(5)で示される構造単位であり、これは、上述の第1
のジオール化合物からウレタン化反応に関与した水酸基
を除いたものに相当している。
【0055】
【化9】
【0056】一般式(5)中、R1 は、炭素数が1また
は2のアルキレン基である。R2 は、炭素数が2〜4
の、一般式(4)中に含まれる2つのウレタン結合部の
うちの一方との結合点を有するアルキレン基または一般
式(4)中に含まれる2つのウレタン結合部の双方との
結合点を有するアルキレン基である。R3 は、R2 が一
方のウレタン結合部との結合点を有する場合は炭素数が
2〜4でありかつ他方のウレタン結合との結合点を有す
るアルキレン基、R2 が双方のウレタン結合部との結合
点を有するアルキレン基の場合は水素または炭素数が1
〜12のアルキル基である。
は2のアルキレン基である。R2 は、炭素数が2〜4
の、一般式(4)中に含まれる2つのウレタン結合部の
うちの一方との結合点を有するアルキレン基または一般
式(4)中に含まれる2つのウレタン結合部の双方との
結合点を有するアルキレン基である。R3 は、R2 が一
方のウレタン結合部との結合点を有する場合は炭素数が
2〜4でありかつ他方のウレタン結合との結合点を有す
るアルキレン基、R2 が双方のウレタン結合部との結合
点を有するアルキレン基の場合は水素または炭素数が1
〜12のアルキル基である。
【0057】また、一般式(4)中のZは、炭素数が3
〜13の炭化水素基を示し、これは、上述のジイソシア
ネート化合物からウレタン化反応に関与したイソシアネ
ート基を除いたものに相当している。
〜13の炭化水素基を示し、これは、上述のジイソシア
ネート化合物からウレタン化反応に関与したイソシアネ
ート基を除いたものに相当している。
【0058】〔工程2〕次に、工程1で得られたイソシ
アネート化合物と、第2のジオール化合物とを反応させ
る。ここで用いるイソシアネート化合物は、工程1の反
応操作で得られたものを単離したものであってもよい
し、単離していないものであってもよい。
アネート化合物と、第2のジオール化合物とを反応させ
る。ここで用いるイソシアネート化合物は、工程1の反
応操作で得られたものを単離したものであってもよい
し、単離していないものであってもよい。
【0059】一方、ここで用いる第2のジオール化合物
は、上述の第1のジオール化合物とは異なるものであ
り、ポリウレタンを製造する際に広く用いられているも
のである。具体的には、ポリエチレングリコール,ポリ
プロピレングリコール,ポリテトラメチレングリコール
などのポリエーテル類、エチレングリコール,プロピレ
ングリコール,ブタンジオール,ヘキサンジオール,ネ
オペンチルグリコール,シクロヘキシルジメタノールな
どの多価アルコールとマレイン酸,コハク酸,アジピン
酸,フタル酸などの多価カルボン酸との脱水縮合反応ま
たは環状エステルの開環重合反応で得られるポリエステ
ル類、ポリカーボネートなどのポリジオール、エチレン
グリコール,ジエチレングリコール,トリエチレングリ
コール,1,2−プロピレングリコール,トリメチレン
グリコール,1,3−ブチレングリコール,テトラメチ
レングリコール,ヘキサメチレングリコール,水添ビス
フェノールA,ビスフェノールAのエチレンオキサイド
もしくはプロピレンオキサイド付加物などの低分子量グ
リコール、およびポリシロキサンジオールなどを例示す
ることができる。
は、上述の第1のジオール化合物とは異なるものであ
り、ポリウレタンを製造する際に広く用いられているも
のである。具体的には、ポリエチレングリコール,ポリ
プロピレングリコール,ポリテトラメチレングリコール
などのポリエーテル類、エチレングリコール,プロピレ
ングリコール,ブタンジオール,ヘキサンジオール,ネ
オペンチルグリコール,シクロヘキシルジメタノールな
どの多価アルコールとマレイン酸,コハク酸,アジピン
酸,フタル酸などの多価カルボン酸との脱水縮合反応ま
たは環状エステルの開環重合反応で得られるポリエステ
ル類、ポリカーボネートなどのポリジオール、エチレン
グリコール,ジエチレングリコール,トリエチレングリ
コール,1,2−プロピレングリコール,トリメチレン
グリコール,1,3−ブチレングリコール,テトラメチ
レングリコール,ヘキサメチレングリコール,水添ビス
フェノールA,ビスフェノールAのエチレンオキサイド
もしくはプロピレンオキサイド付加物などの低分子量グ
リコール、およびポリシロキサンジオールなどを例示す
ることができる。
【0060】工程1で得られたイソシアネート化合物と
第2のジオール化合物とを反応させる際には、イソシア
ネート化合物よりも少ない当量割合で第2のジオール化
合物を反応させる。第2のジオール化合物の当量割合が
多い場合は、末端に水酸基を有するポリマーが形成さ
れ、目的とするウレタンプレポリマーが得られない。な
お、ここでの当量割合は、イソシアネート化合物に含ま
れるイソシアネート基の当量と、第2のジオール化合物
に含まれる水酸基の当量との割合を云う。好ましい当量
割合は、イソシアネート基/水酸基の値が1.1〜3.
0、より好ましくは1.5〜2.0である。
第2のジオール化合物とを反応させる際には、イソシア
ネート化合物よりも少ない当量割合で第2のジオール化
合物を反応させる。第2のジオール化合物の当量割合が
多い場合は、末端に水酸基を有するポリマーが形成さ
れ、目的とするウレタンプレポリマーが得られない。な
お、ここでの当量割合は、イソシアネート化合物に含ま
れるイソシアネート基の当量と、第2のジオール化合物
に含まれる水酸基の当量との割合を云う。好ましい当量
割合は、イソシアネート基/水酸基の値が1.1〜3.
0、より好ましくは1.5〜2.0である。
【0061】この工程での反応は、ウレタン化反応であ
り、ここでの操作は通常のウレタン化反応の手順に従う
ことができる。反応の終点は、イソシアネート基の当量
を測定することにより判断することができる。このよう
な反応により、両末端に工程1で得られたイソシアネー
ト化合物のイソシアネート基を有するポリマー化合物、
すなわち目的とするウレタンプレポリマーが得られる。
り、ここでの操作は通常のウレタン化反応の手順に従う
ことができる。反応の終点は、イソシアネート基の当量
を測定することにより判断することができる。このよう
な反応により、両末端に工程1で得られたイソシアネー
ト化合物のイソシアネート基を有するポリマー化合物、
すなわち目的とするウレタンプレポリマーが得られる。
【0062】(製造方法2)この方法では、上述の製造
方法1の工程2において、イソシアネート化合物よりも
多い当量割合で第2のジオール化合物を反応させる。こ
こでの好ましい当量割合は、イソシアネート基/水酸基
の値が0.3〜0.9、より好ましくは0.5〜0.7
である。これにより、両末端に第2のジオール化合物の
水酸基を有する第1のポリマー化合物が得られる。
方法1の工程2において、イソシアネート化合物よりも
多い当量割合で第2のジオール化合物を反応させる。こ
こでの好ましい当量割合は、イソシアネート基/水酸基
の値が0.3〜0.9、より好ましくは0.5〜0.7
である。これにより、両末端に第2のジオール化合物の
水酸基を有する第1のポリマー化合物が得られる。
【0063】次に、得られた第1のポリマー化合物とジ
イソシアネート化合物(第2のジイソシアネート化合
物)とを反応させる。ここでは、第1のポリマー化合物
の末端の水酸基と第2のジイソシアネート化合物のイソ
シアネート基とがウレタン化反応し、複数個の末端に第
2のジイソシアネート化合物のイソシアネート基を有す
る第2のポリマー化合物、すなわち目的とするウレタン
プレポリマーが得られる。
イソシアネート化合物(第2のジイソシアネート化合
物)とを反応させる。ここでは、第1のポリマー化合物
の末端の水酸基と第2のジイソシアネート化合物のイソ
シアネート基とがウレタン化反応し、複数個の末端に第
2のジイソシアネート化合物のイソシアネート基を有す
る第2のポリマー化合物、すなわち目的とするウレタン
プレポリマーが得られる。
【0064】この工程で用いる第2のジイソシアネート
化合物は、上述の製造方法1の工程1で用いることがで
きるジイソシアネート化合物と同様のものである。第2
のジイソシアネート化合物の反応割合は、第1のポリマ
ー化合物に対して少なくとも2倍当量に設定する。第2
のジイソシアネート化合物の反応割合がこの割合よりも
小さい場合は、反応後も第1のポリマー化合物の末端の
水酸基が残存し、目的とするウレタンプレポリマーが得
られにくい。
化合物は、上述の製造方法1の工程1で用いることがで
きるジイソシアネート化合物と同様のものである。第2
のジイソシアネート化合物の反応割合は、第1のポリマ
ー化合物に対して少なくとも2倍当量に設定する。第2
のジイソシアネート化合物の反応割合がこの割合よりも
小さい場合は、反応後も第1のポリマー化合物の末端の
水酸基が残存し、目的とするウレタンプレポリマーが得
られにくい。
【0065】なお、この工程での反応は上述の通りウレ
タン化反応であり、ここでの操作は通常のウレタン化反
応の手順に従うことができる。
タン化反応であり、ここでの操作は通常のウレタン化反
応の手順に従うことができる。
【0066】(製造方法3) 〔工程1〕この方法では、先ず、ジオール化合物(第1
のジオール化合物)に対してジイソシナネート化合物
(第1のジイソシアネート化合物)を反応させ、両末端
に当該ジイソシアネート化合物によるイソシアネート基
を有する第1のイソシアネート化合物を調製する。ここ
で用いられるジオール化合物は、上述の製造方法1の工
程2において用いる第2のジオール化合物と同様のも
の、すなわち、分子内に−SO3 -基とカチオン基とを有
するジオール化合物以外のものであって、ポリウレタン
を製造する際に広く用いられているものである。一方、
ここで用いられるジイソシアネート化合物は、上述の製
造方法1の工程1で用いられるものと同様のものであ
る。
のジオール化合物)に対してジイソシナネート化合物
(第1のジイソシアネート化合物)を反応させ、両末端
に当該ジイソシアネート化合物によるイソシアネート基
を有する第1のイソシアネート化合物を調製する。ここ
で用いられるジオール化合物は、上述の製造方法1の工
程2において用いる第2のジオール化合物と同様のも
の、すなわち、分子内に−SO3 -基とカチオン基とを有
するジオール化合物以外のものであって、ポリウレタン
を製造する際に広く用いられているものである。一方、
ここで用いられるジイソシアネート化合物は、上述の製
造方法1の工程1で用いられるものと同様のものであ
る。
【0067】上述のジオール化合物と上述のジイソシナ
ネート化合物とを反応させる際には、上述のジイソシナ
ネート化合物が上述のジオール化合物の少なくとも2倍
当量、好ましくは2倍当量になるよう両者の比率を設定
する。
ネート化合物とを反応させる際には、上述のジイソシナ
ネート化合物が上述のジオール化合物の少なくとも2倍
当量、好ましくは2倍当量になるよう両者の比率を設定
する。
【0068】〔工程2〕次に、工程1で得られた第1の
イソシアネート化合物とジオール化合物(第2のジオー
ル化合物)とを反応させ、両末端に当該ジオール化合物
による水酸基を有するポリマー化合物Aを調製する。こ
こで用いられるジオール化合物は、分子内に−SO3 -基
とカチオン基とを有するジオール化合物、すなわち、製
造方法1の工程1で用いた第1のジオール化合物と同様
のものであり、本製造方法3の工程1で用いたジオール
化合物とは異なるものである。
イソシアネート化合物とジオール化合物(第2のジオー
ル化合物)とを反応させ、両末端に当該ジオール化合物
による水酸基を有するポリマー化合物Aを調製する。こ
こで用いられるジオール化合物は、分子内に−SO3 -基
とカチオン基とを有するジオール化合物、すなわち、製
造方法1の工程1で用いた第1のジオール化合物と同様
のものであり、本製造方法3の工程1で用いたジオール
化合物とは異なるものである。
【0069】この工程において、上述のジオール化合物
と第1のイソシナネート化合物とを反応させる際には、
上述のジオール化合物が第1のイソシナネート化合物の
少なくとも2倍当量、好ましくは2倍当量になるよう両
者の比率を設定する。
と第1のイソシナネート化合物とを反応させる際には、
上述のジオール化合物が第1のイソシナネート化合物の
少なくとも2倍当量、好ましくは2倍当量になるよう両
者の比率を設定する。
【0070】〔工程3〕次に、工程2で得られたポリマ
ー化合物Aとジイソシナネート化合物(第2のジイソシ
ナネート化合物)とを反応させ、両末端に当該ジイソシ
アネート化合物によるイソシアネート基を有する第2の
イソシアネート化合物を調製する。これにより、目的と
するウレタンプレポリマーが得られる。ここで用いられ
るジイソシアネート化合物は、工程1で利用可能なもの
と同様のものである。
ー化合物Aとジイソシナネート化合物(第2のジイソシ
ナネート化合物)とを反応させ、両末端に当該ジイソシ
アネート化合物によるイソシアネート基を有する第2の
イソシアネート化合物を調製する。これにより、目的と
するウレタンプレポリマーが得られる。ここで用いられ
るジイソシアネート化合物は、工程1で利用可能なもの
と同様のものである。
【0071】上述のポリマー化合物Aと上述のジイソシ
ナネート化合物とを反応させる際には、上述のジイソシ
ナネート化合物が上述のポリマー化合物Aの少なくとも
2倍当量、好ましくは2倍当量になるよう両者の比率を
設定する。
ナネート化合物とを反応させる際には、上述のジイソシ
ナネート化合物が上述のポリマー化合物Aの少なくとも
2倍当量、好ましくは2倍当量になるよう両者の比率を
設定する。
【0072】なお、この工程で得られた第2のイソシア
ネート化合物は、所望によりジオール化合物とさらに反
応されてもよい。因に、ここで用いられるジオール化合
物は、本製造方法3の工程1で利用可能なものと同様の
ものである。
ネート化合物は、所望によりジオール化合物とさらに反
応されてもよい。因に、ここで用いられるジオール化合
物は、本製造方法3の工程1で利用可能なものと同様の
ものである。
【0073】第2のイソシアネート化合物と上述のジオ
ール化合物とを反応させる際には、第2のイソシアネー
ト化合物よりも少ない当量割合でジオール化合物を反応
させる。ジオール化合物の当量割合が多い場合は、末端
に水酸基を有するポリマーが形成され、目的とするウレ
タンプレポリマーが得られない。なお、ここでの当量割
合は、第2のイソシアネート化合物に含まれるイソシア
ネート基の当量と、上述のジオール化合物に含まれる水
酸基の当量との割合を云う。好ましい当量割合は、イソ
シアネート基/水酸基の値が1.1〜3.0、より好ま
しくは1.5〜2.0である。
ール化合物とを反応させる際には、第2のイソシアネー
ト化合物よりも少ない当量割合でジオール化合物を反応
させる。ジオール化合物の当量割合が多い場合は、末端
に水酸基を有するポリマーが形成され、目的とするウレ
タンプレポリマーが得られない。なお、ここでの当量割
合は、第2のイソシアネート化合物に含まれるイソシア
ネート基の当量と、上述のジオール化合物に含まれる水
酸基の当量との割合を云う。好ましい当量割合は、イソ
シアネート基/水酸基の値が1.1〜3.0、より好ま
しくは1.5〜2.0である。
【0074】この製造方法における上述の工程1〜3で
の反応は、いずれもウレタン化反応である。このため、
各工程での具体的な反応方法、反応条件および反応操作
などは、上述の製造方法1,2で示した反応方法、反応
条件および反応操作に倣って適宜設定することができ
る。
の反応は、いずれもウレタン化反応である。このため、
各工程での具体的な反応方法、反応条件および反応操作
などは、上述の製造方法1,2で示した反応方法、反応
条件および反応操作に倣って適宜設定することができ
る。
【0075】なお、この製造方法の工程2で得られるポ
リマー化合物Aは、分子内に−SO3 -基とカチオン基と
を有しかつ両末端に水酸基を有するジオール化合物であ
る。したがって、このジオール化合物は、製造方法1の
工程1で用いる第1のジオール化合物として用いること
ができる。したがって、このポリマー化合物Aを製造方
法1および2において第1のポリオール化合物として用
いた場合、目的とするウレタンプレポリマーを製造する
ことができる。
リマー化合物Aは、分子内に−SO3 -基とカチオン基と
を有しかつ両末端に水酸基を有するジオール化合物であ
る。したがって、このジオール化合物は、製造方法1の
工程1で用いる第1のジオール化合物として用いること
ができる。したがって、このポリマー化合物Aを製造方
法1および2において第1のポリオール化合物として用
いた場合、目的とするウレタンプレポリマーを製造する
ことができる。
【0076】本発明に係る上述の各製造方法は、ジイソ
シアネート化合物として立体障害の大きな2級ジイソシ
アネート化合物や3級ジイソシアネート化合物を用いて
いるので、ジイソシアネート化合物を用いる工程におい
て三量化反応などに起因するゲル化などの副反応が起こ
りにくい。このため、本発明の製造方法によれば、目的
とするウレタンプレポリマーを高収率で効率的に製造す
ることができる。
シアネート化合物として立体障害の大きな2級ジイソシ
アネート化合物や3級ジイソシアネート化合物を用いて
いるので、ジイソシアネート化合物を用いる工程におい
て三量化反応などに起因するゲル化などの副反応が起こ
りにくい。このため、本発明の製造方法によれば、目的
とするウレタンプレポリマーを高収率で効率的に製造す
ることができる。
【0077】ウレタンプレポリマーの用途(ポリウレタ
ンディスパージョン) 本発明の製造方法により製造されるウレタンプレポリマ
ーは、−SO3 -基およびカチオン基の両者を有している
ので、それ自体で乳化剤として利用することができる
他、耐酸性および耐アルカリ性が高い塗膜を形成するこ
とができかつ分散性が良好なポリウレタンディスパージ
ョンを製造するための材料として用いることができる。
ンディスパージョン) 本発明の製造方法により製造されるウレタンプレポリマ
ーは、−SO3 -基およびカチオン基の両者を有している
ので、それ自体で乳化剤として利用することができる
他、耐酸性および耐アルカリ性が高い塗膜を形成するこ
とができかつ分散性が良好なポリウレタンディスパージ
ョンを製造するための材料として用いることができる。
【0078】上述のポリウレタンディスパージョンを製
造する場合は、本発明の製造方法、すなわち、上述の製
造方法1〜3に従って得られたウレタンプレポリマーと
鎖伸長剤とを水中で反応させる。反応方法としては、ウ
レタンプレポリマーと鎖伸長剤とを用いてポリウレタン
ディスパージョンを製造する場合に従来から採用されて
いる一般的な方法を採用することができる。なお、ウレ
タンプレポリマーは、2種以上のものが併用されてもよ
い。
造する場合は、本発明の製造方法、すなわち、上述の製
造方法1〜3に従って得られたウレタンプレポリマーと
鎖伸長剤とを水中で反応させる。反応方法としては、ウ
レタンプレポリマーと鎖伸長剤とを用いてポリウレタン
ディスパージョンを製造する場合に従来から採用されて
いる一般的な方法を採用することができる。なお、ウレ
タンプレポリマーは、2種以上のものが併用されてもよ
い。
【0079】鎖伸長剤としては、分子中に複数個のアミ
ノ基を有する化合物が用いられる。具体的には、ヒドラ
ジン水和物、ジアミン化合物およびトリアミン化合物な
どが例示できる。ここで、ジアミン化合物の具体例とし
ては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサ
メチレンジアミンが挙げられる。また、トリアミン化合
物の具体例としては、ジエチレントリアミン、トリエチ
レンテトラミンなどが挙げられる。
ノ基を有する化合物が用いられる。具体的には、ヒドラ
ジン水和物、ジアミン化合物およびトリアミン化合物な
どが例示できる。ここで、ジアミン化合物の具体例とし
ては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサ
メチレンジアミンが挙げられる。また、トリアミン化合
物の具体例としては、ジエチレントリアミン、トリエチ
レンテトラミンなどが挙げられる。
【0080】ウレタンプレポリマーと鎖伸長剤との混合
比は、ウレタンプレポリマー/鎖伸長剤の当量比が1/
0.5〜2.5になるよう設定するのが好ましい。当量
比がこの範囲外の場合は、高分子量の樹脂が得られず、
膜化した際に目的とする特性が達成されにくい。なお、
ここでの当量比は、ウレタンプレポリマーに含まれるイ
ソシアネート基の当量と、鎖伸長剤に含まれるアミノ基
の当量との比を意味する。
比は、ウレタンプレポリマー/鎖伸長剤の当量比が1/
0.5〜2.5になるよう設定するのが好ましい。当量
比がこの範囲外の場合は、高分子量の樹脂が得られず、
膜化した際に目的とする特性が達成されにくい。なお、
ここでの当量比は、ウレタンプレポリマーに含まれるイ
ソシアネート基の当量と、鎖伸長剤に含まれるアミノ基
の当量との比を意味する。
【0081】反応時に用いる水の量は、製造しようとす
るポリウレタンディスパージョンの固形分量に応じて適
宜設定することができる。
るポリウレタンディスパージョンの固形分量に応じて適
宜設定することができる。
【0082】このようにして得られるポリウレタンディ
スパージョンは、その原料となるウレタンプレポリマー
が−SO3 -基とカチオン基の両者を有しているので、乳
化剤やアミンなどの中和剤を用いなくても分散安定性が
良好である。勿論、−SO3 -基をアミン等で中和するこ
とにより、または乳化剤を用いることにより、分散性を
より安定化させることも可能である。
スパージョンは、その原料となるウレタンプレポリマー
が−SO3 -基とカチオン基の両者を有しているので、乳
化剤やアミンなどの中和剤を用いなくても分散安定性が
良好である。勿論、−SO3 -基をアミン等で中和するこ
とにより、または乳化剤を用いることにより、分散性を
より安定化させることも可能である。
【0083】上述のポリウレタンディスパージョンは、
塗料、例えば、建築物の外装用塗料として用いることが
できる。このポリウレタンディスパージョンにより得ら
れた塗膜は、上述のウレタンプレポリマーを原料として
用いているため、これまでのポリウレタンディスパージ
ョンにより実現できる塗膜性能に加えて、耐酸性および
耐アルカリ性も良好である。さらに、このポリウレタン
ディスパージョンにより得られた塗膜は、耐候黄変性の
点においても良好である。
塗料、例えば、建築物の外装用塗料として用いることが
できる。このポリウレタンディスパージョンにより得ら
れた塗膜は、上述のウレタンプレポリマーを原料として
用いているため、これまでのポリウレタンディスパージ
ョンにより実現できる塗膜性能に加えて、耐酸性および
耐アルカリ性も良好である。さらに、このポリウレタン
ディスパージョンにより得られた塗膜は、耐候黄変性の
点においても良好である。
【0084】
【実施例】実施例1 反応装置として、撹拌機、温度計、冷却管および窒素ガ
スフロー用のガラス管を備えた四つ口丸底セパラブルフ
ラスコを用意した。この反応容器に、N,N−ビス−
(2−ヒドロキシエチル)−タウリン63.9g、3級
ジイソシアネート化合物であるテトラメチルキシリレン
ジイソシアネート146.6g(N,N−ビス−(2−
ヒドロキシエチル)−タウリンの2倍モル)および40
重量%の1−メチル−2−ピロリドン(140.3g)
およびジ−n−ブチルチンジラウレート(0.06重量
%/固形分)を仕込み、窒素ガスを流しながら撹拌して
マントルヒーターにより160℃まで加熱した。N,N
−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−タウリンが完全に
溶融したことを確認した後に2時間撹拌し、クリヤーな
ジイソシアネート化合物を得た。
スフロー用のガラス管を備えた四つ口丸底セパラブルフ
ラスコを用意した。この反応容器に、N,N−ビス−
(2−ヒドロキシエチル)−タウリン63.9g、3級
ジイソシアネート化合物であるテトラメチルキシリレン
ジイソシアネート146.6g(N,N−ビス−(2−
ヒドロキシエチル)−タウリンの2倍モル)および40
重量%の1−メチル−2−ピロリドン(140.3g)
およびジ−n−ブチルチンジラウレート(0.06重量
%/固形分)を仕込み、窒素ガスを流しながら撹拌して
マントルヒーターにより160℃まで加熱した。N,N
−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−タウリンが完全に
溶融したことを確認した後に2時間撹拌し、クリヤーな
ジイソシアネート化合物を得た。
【0085】次に、得られたジイソシアネート化合物に
分子量が800のポリカーボネートジオール(ダイセル
化学工業株式会社製のプラクセルCDソフト型)を12
0g添加し、窒素ガスを流しながら約120℃で3時間
撹拌した。これにより、目的とするウレタンプレポリマ
ーが得られた。
分子量が800のポリカーボネートジオール(ダイセル
化学工業株式会社製のプラクセルCDソフト型)を12
0g添加し、窒素ガスを流しながら約120℃で3時間
撹拌した。これにより、目的とするウレタンプレポリマ
ーが得られた。
【0086】なお、上述の操作に従って目的とするウレ
タンプレポリマーを4回製造したところ、各回の収率は
95%以上であった。
タンプレポリマーを4回製造したところ、各回の収率は
95%以上であった。
【0087】得られたウレタンプレポリマーにヒドラジ
ン一水和物20.0gを滴下しながら約3分間撹拌し
た。その後、イオン交換水751.2gを添加し、さら
に10分間撹拌した。これにより、平均粒径が46n
m、不揮発分濃度が29.6重量%、粘度が330cp
sの分散安定性が良好なポリウレタンディスパージョン
が得られた。
ン一水和物20.0gを滴下しながら約3分間撹拌し
た。その後、イオン交換水751.2gを添加し、さら
に10分間撹拌した。これにより、平均粒径が46n
m、不揮発分濃度が29.6重量%、粘度が330cp
sの分散安定性が良好なポリウレタンディスパージョン
が得られた。
【0088】実施例2 反応装置として、撹拌機、温度計、冷却管および窒素ガ
スフロー用のガラス管を備えた四つ口丸底セパラブルフ
ラスコを用意した。この反応容器に、N,N−ビス−
(2−ヒドロキシエチル)−タウリン63.9g、2級
ジイソシアネート化合物であるジシクロヘキシルメタン
ジイソシアネート157.2g(N,N−ビス−(2−
ヒドロキシエチル)−タウリンの2倍モル)および40
重量%の1−メチル−2−ピロリドン(147.4g)
およびジ−n−ブチルチンジラウレート(0.06重量
%/固形分)を仕込み、窒素ガスを流しながら撹拌して
マントルヒーターにより160℃まで加熱した。N,N
−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−タウリンが完全に
溶融したことを確認した後に2時間撹拌し、クリヤーな
ジイソシアネート化合物を得た。
スフロー用のガラス管を備えた四つ口丸底セパラブルフ
ラスコを用意した。この反応容器に、N,N−ビス−
(2−ヒドロキシエチル)−タウリン63.9g、2級
ジイソシアネート化合物であるジシクロヘキシルメタン
ジイソシアネート157.2g(N,N−ビス−(2−
ヒドロキシエチル)−タウリンの2倍モル)および40
重量%の1−メチル−2−ピロリドン(147.4g)
およびジ−n−ブチルチンジラウレート(0.06重量
%/固形分)を仕込み、窒素ガスを流しながら撹拌して
マントルヒーターにより160℃まで加熱した。N,N
−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−タウリンが完全に
溶融したことを確認した後に2時間撹拌し、クリヤーな
ジイソシアネート化合物を得た。
【0089】次に、得られたジイソシアネート化合物に
分子量が800のポリカーボネートジオール(ダイセル
化学工業株式会社製のプラクセルCDソフト型)を12
0g添加し、窒素ガスを流しながら約80℃で3時間半
撹拌した。これにより、目的とするウレタンプレポリマ
ーが得られた。
分子量が800のポリカーボネートジオール(ダイセル
化学工業株式会社製のプラクセルCDソフト型)を12
0g添加し、窒素ガスを流しながら約80℃で3時間半
撹拌した。これにより、目的とするウレタンプレポリマ
ーが得られた。
【0090】なお、上述の操作に従って目的とするウレ
タンプレポリマーを4回製造したところ、各回の収率は
95%以上であった。
タンプレポリマーを4回製造したところ、各回の収率は
95%以上であった。
【0091】得られたウレタンプレポリマーにヒドラジ
ン一水和物20.0gを滴下しながら、これを約50℃
で3分間撹拌した。その後、イオン交換水648.5g
を添加し、さらに10分間撹拌した。これにより、平均
粒径が60nm、不揮発分濃度が29.5重量%、粘度
が270cpsの分散安定性が良好なポリウレタンディ
スパージョンが得られた。
ン一水和物20.0gを滴下しながら、これを約50℃
で3分間撹拌した。その後、イオン交換水648.5g
を添加し、さらに10分間撹拌した。これにより、平均
粒径が60nm、不揮発分濃度が29.5重量%、粘度
が270cpsの分散安定性が良好なポリウレタンディ
スパージョンが得られた。
【0092】比較例 反応装置として、撹拌機、温度計、冷却管および窒素ガ
スフロー用のガラス管を備えた300mlの四つ口丸底
セパラブルフラスコを用意した。この反応容器に、N,
N−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−タウリン42.
7g、イソホロンジイソシアネート133.4g(N,
N−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−タウリンの2倍
モル)および40重量%の1−メチル−2−ピロリドン
(115.7g)を仕込み、窒素ガスを流しながら撹拌
してオイルバスにより約160℃まで加熱した。
スフロー用のガラス管を備えた300mlの四つ口丸底
セパラブルフラスコを用意した。この反応容器に、N,
N−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−タウリン42.
7g、イソホロンジイソシアネート133.4g(N,
N−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−タウリンの2倍
モル)および40重量%の1−メチル−2−ピロリドン
(115.7g)を仕込み、窒素ガスを流しながら撹拌
してオイルバスにより約160℃まで加熱した。
【0093】N,N−ビス−(2−ヒドロキシエチル)
−タウリンが完全に溶融したことを確認した後に、2時
間かけて約80℃まで冷却した。これに、ジ−n−ブチ
ルチンジラウレート(0.06重量%/固形分)を滴下
してさらに30分間撹拌し、クリヤーなジイソシアネー
ト化合物を得た。
−タウリンが完全に溶融したことを確認した後に、2時
間かけて約80℃まで冷却した。これに、ジ−n−ブチ
ルチンジラウレート(0.06重量%/固形分)を滴下
してさらに30分間撹拌し、クリヤーなジイソシアネー
ト化合物を得た。
【0094】次に、得られたジイソシアネート化合物に
分子量が500のポリカーボネートジオール(ダイセル
化学工業株式会社製のプラクセルCDソフト型)を1
5.0g添加し、窒素ガスを流しながら約80℃で30
分間撹拌した。さらに、分子量が800のポリカーボネ
ートジオール(ダイセル化学工業株式会社製のプラクセ
ルCDソフト型)を56.0g添加し、同様に3時間半
撹拌した。これにより得られたポリマーの末端に残って
いる未反応の水酸基を完全にイソシアネート基に置換す
るために、イソホロンジイソシアネートを先に用いた量
の0.5倍モル添加し、80℃で4時間撹拌した。これ
により目的とするウレタンプレポリマーが得られた。
分子量が500のポリカーボネートジオール(ダイセル
化学工業株式会社製のプラクセルCDソフト型)を1
5.0g添加し、窒素ガスを流しながら約80℃で30
分間撹拌した。さらに、分子量が800のポリカーボネ
ートジオール(ダイセル化学工業株式会社製のプラクセ
ルCDソフト型)を56.0g添加し、同様に3時間半
撹拌した。これにより得られたポリマーの末端に残って
いる未反応の水酸基を完全にイソシアネート基に置換す
るために、イソホロンジイソシアネートを先に用いた量
の0.5倍モル添加し、80℃で4時間撹拌した。これ
により目的とするウレタンプレポリマーが得られた。
【0095】上述の操作に従って目的とするウレタンプ
レポリマーを4回製造したところ、その平均収率は20
%であった。なお、この比較例は、特願平8−2077
26号の実施例1と同じである。
レポリマーを4回製造したところ、その平均収率は20
%であった。なお、この比較例は、特願平8−2077
26号の実施例1と同じである。
【0096】実施例3 反応装置として、撹拌機、温度計、冷却管および窒素ガ
スフロー用のガラス管を備えた四つ口丸底セパラブルフ
ラスコを用意した。この反応容器に、N,N−ビス−
(2−ヒドロキシエチル)−タウリン63.9g、3級
ジイソシアネート化合物であるテトラメチルキシリレン
ジイソシアネート146.6g(N,N−ビス−(2−
ヒドロキシエチル)−タウリンの2倍モル)、ジブチル
チンジラウレート0.13gおよび40重量%の1−メ
チル−2−ピロリドン(140.3g)を仕込み、窒素
ガスを流しながら撹拌して165℃まで加熱した。均一
な溶液が得られたことを確認した後に120℃まで冷却
し、ポリカーボネートジオール(分子量=1,500)
を900g加えて赤外線吸収スペクトルによりイソシア
ネート基の吸収の消失が確認できるまで反応させた。
スフロー用のガラス管を備えた四つ口丸底セパラブルフ
ラスコを用意した。この反応容器に、N,N−ビス−
(2−ヒドロキシエチル)−タウリン63.9g、3級
ジイソシアネート化合物であるテトラメチルキシリレン
ジイソシアネート146.6g(N,N−ビス−(2−
ヒドロキシエチル)−タウリンの2倍モル)、ジブチル
チンジラウレート0.13gおよび40重量%の1−メ
チル−2−ピロリドン(140.3g)を仕込み、窒素
ガスを流しながら撹拌して165℃まで加熱した。均一
な溶液が得られたことを確認した後に120℃まで冷却
し、ポリカーボネートジオール(分子量=1,500)
を900g加えて赤外線吸収スペクトルによりイソシア
ネート基の吸収の消失が確認できるまで反応させた。
【0097】この溶液に、テトラメチルキシリレンジイ
ソシアネート146.6gをさらに加え、120℃で5
時間反応させた。これにより、目的とするウレタンプレ
ポリマーが得られた。なお、上述の操作に従って目的と
するウレタンプレポリマーを4回製造したところ、平均
収率は48%であった。
ソシアネート146.6gをさらに加え、120℃で5
時間反応させた。これにより、目的とするウレタンプレ
ポリマーが得られた。なお、上述の操作に従って目的と
するウレタンプレポリマーを4回製造したところ、平均
収率は48%であった。
【0098】得られた反応液を70℃まで冷却した後、
ヒドラジン一水和物15.1gと蒸留水620gとを加
えて乳化したところ、平均粒径が120nm、不揮発分
濃度が29.4重量%、粘度が300cpsの分散安定
性が良好なポリウレタンディスパージョンが得られた。
ヒドラジン一水和物15.1gと蒸留水620gとを加
えて乳化したところ、平均粒径が120nm、不揮発分
濃度が29.4重量%、粘度が300cpsの分散安定
性が良好なポリウレタンディスパージョンが得られた。
【0099】実施例4 ポリカーボネートジオール(分子量=1,000)1,
000gとジブチルチンジラウレート1.2gとを1−
メチル−2−ピロリドン1276gに溶解し、80℃ま
で加熱した。この溶液に、テトラメチルキシリレンジイ
ソシアネート488gを1時間かけて滴下し、その後1
時間保温した。得られた反応液にN,N−ビス−(2−
ヒドロキシエチル)−タウリン426gを加えて165
℃まで加熱し、赤外線吸収スペクトルによりイソシアネ
ート基の吸収の消失が確認できるまで反応させた。得ら
れた反応液を120℃まで冷却した後にテトラメチルキ
シリレンジイソシアネート488gを追加し、120℃
で4時間反応させた。これにより、目的とするウレタン
プレポリマーが得られた。なお、上述の操作に従って目
的とするウレタンプレポリマーを4回製造したところ、
平均収率は63%であった。
000gとジブチルチンジラウレート1.2gとを1−
メチル−2−ピロリドン1276gに溶解し、80℃ま
で加熱した。この溶液に、テトラメチルキシリレンジイ
ソシアネート488gを1時間かけて滴下し、その後1
時間保温した。得られた反応液にN,N−ビス−(2−
ヒドロキシエチル)−タウリン426gを加えて165
℃まで加熱し、赤外線吸収スペクトルによりイソシアネ
ート基の吸収の消失が確認できるまで反応させた。得ら
れた反応液を120℃まで冷却した後にテトラメチルキ
シリレンジイソシアネート488gを追加し、120℃
で4時間反応させた。これにより、目的とするウレタン
プレポリマーが得られた。なお、上述の操作に従って目
的とするウレタンプレポリマーを4回製造したところ、
平均収率は63%であった。
【0100】得られた反応液を70℃まで冷却した後、
ヒドラジン一水和物100gと蒸留水4,000gとを
加えて乳化したところ、平均粒径が60nm、不揮発分
濃度が30.2重量%、粘度が150cpsの分散安定
性が良好なポリウレタンディスパージョンが得られた。
ヒドラジン一水和物100gと蒸留水4,000gとを
加えて乳化したところ、平均粒径が60nm、不揮発分
濃度が30.2重量%、粘度が150cpsの分散安定
性が良好なポリウレタンディスパージョンが得られた。
【0101】
【発明の効果】本発明に係るウレタンプレポリマーの製
造方法では、原料として用いるジイソシアネート化合物
として、立体障害の大きな2級ジイソシアネート化合物
および3級ジイソシアネート化合物から選ばれたものを
用いている。このため、この製造方法によれば、耐酸性
および耐アルカリ性が高い塗膜を形成することができ、
しかも分散安定性が良好なポリウレタンディスパージョ
ンを実現するために有用なウレタンプレポリマーを効率
的に製造することができる。
造方法では、原料として用いるジイソシアネート化合物
として、立体障害の大きな2級ジイソシアネート化合物
および3級ジイソシアネート化合物から選ばれたものを
用いている。このため、この製造方法によれば、耐酸性
および耐アルカリ性が高い塗膜を形成することができ、
しかも分散安定性が良好なポリウレタンディスパージョ
ンを実現するために有用なウレタンプレポリマーを効率
的に製造することができる。
【0102】また、本発明のポリウレタンディスパージ
ョンは、本発明の製造方法により製造されるウレタンプ
レポリマー、すなわち、分子内に−SO3 -基およびカチ
オン基の両者を有するウレタンプレポリマーから製造さ
れるので、分散安定性が良好であり、しかも耐酸性およ
び耐アルカリ性が高い塗膜を形成することができる。
ョンは、本発明の製造方法により製造されるウレタンプ
レポリマー、すなわち、分子内に−SO3 -基およびカチ
オン基の両者を有するウレタンプレポリマーから製造さ
れるので、分散安定性が良好であり、しかも耐酸性およ
び耐アルカリ性が高い塗膜を形成することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】分子内に−SO3 -基とカチオン基とを有す
る第1のジオール化合物と、前記第1のジオール化合物
の少なくとも2倍当量の、2級ジイソシアネート化合物
および3級ジイソシアネート化合物から選ばれた少なく
とも1つのジイソシアネート化合物とを反応させて、両
末端に前記ジイソシアネート化合物によるイソシアネー
ト基を有するイソシアネート化合物を得る工程と、 前記イソシアネート化合物と、前記イソシアネート化合
物よりも少ない当量の第2のジオール化合物とを反応さ
せて、両末端に前記イソシアネート化合物によるイソシ
アネート基を有するポリマー化合物を得る工程と、を含
むウレタンプレポリマーの製造方法。 - 【請求項2】分子内に−SO3 -基とカチオン基とを有す
る第1のジオール化合物と、前記第1のジオール化合物
の少なくとも2倍当量の、2級ジイソシアネート化合物
および3級ジイソシアネート化合物から選ばれた少なく
とも1つの第1のジイソシアネート化合物とを反応させ
て、両末端に前記第1のジイソシアネート化合物による
イソシアネート基を有するイソシアネート化合物を得る
工程と、 前記イソシアネート化合物と、前記イソシアネート化合
物よりも多い当量の第2のジオール化合物とを反応させ
て、両末端に前記第2のジオール化合物による水酸基を
有する第1のポリマー化合物を得る工程と、 前記第1のポリマー化合物と、前記第1のポリマー化合
物の少なくとも2倍当量の、2級ジイソシアネート化合
物および3級ジイソシアネート化合物から選ばれた少な
くとも1つの第2のジイソシアネート化合物とを反応さ
せて、両末端に前記第2のジイソシアネート化合物によ
るイソシアネート基を有する第2のポリマー化合物を得
る工程と、を含むウレタンプレポリマーの製造方法。 - 【請求項3】第1のジオール化合物と、前記第1のジオ
ール化合物の少なくとも2倍当量の、2級ジイソシアネ
ート化合物および3級ジイソシアネート化合物から選ば
れた少なくとも1つの第1のジイソシアネート化合物と
を反応させて、両末端に前記第1のジイソシアネート化
合物によるイソシアネート基を有する第1のイソシアネ
ート化合物を得る工程と、 前記第1のイソシアネート化合物と、前記第1のイソシ
アネート化合物の少なくとも2倍当量の、分子内に−S
O3 -基とカチオン基とを有する第2のジオール化合物と
を反応させて、両末端に前記第2のジオール化合物によ
る水酸基を有するポリマー化合物Aを得る工程と、 前記ポリマー化合物Aと、前記ポリマー化合物Aの少な
くとも2倍当量の、2級ジイソシアネート化合物および
3級ジイソシアネート化合物から選ばれた少なくとも1
つの第2のジイソシアネート化合物とを反応させて、両
末端に前記第2のジイソシアネート化合物によるイソシ
アネート基を有する第2のイソシアネート化合物を得る
工程と、を含むウレタンプレポリマーの製造方法。 - 【請求項4】請求項1、請求項2または請求項3の製造
方法により製造されたウレタンプレポリマーと、鎖伸長
剤とを水中で反応させる工程を含む工程により得られる
ポリウレタンディスパージョン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9113344A JPH10287723A (ja) | 1997-04-14 | 1997-04-14 | ウレタンプレポリマーの製造方法およびポリウレタンディスパージョン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9113344A JPH10287723A (ja) | 1997-04-14 | 1997-04-14 | ウレタンプレポリマーの製造方法およびポリウレタンディスパージョン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10287723A true JPH10287723A (ja) | 1998-10-27 |
Family
ID=14609875
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9113344A Pending JPH10287723A (ja) | 1997-04-14 | 1997-04-14 | ウレタンプレポリマーの製造方法およびポリウレタンディスパージョン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10287723A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030016951A (ko) * | 2001-08-23 | 2003-03-03 | 조욱제 | 액체 코팅제 |
-
1997
- 1997-04-14 JP JP9113344A patent/JPH10287723A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030016951A (ko) * | 2001-08-23 | 2003-03-03 | 조욱제 | 액체 코팅제 |
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