JPH09100334A - ウレタンプレポリマー、ウレタンプレポリマーの製造方法、イソシアネート化合物およびポリウレタンディスパージョン - Google Patents
ウレタンプレポリマー、ウレタンプレポリマーの製造方法、イソシアネート化合物およびポリウレタンディスパージョンInfo
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- JPH09100334A JPH09100334A JP8207726A JP20772696A JPH09100334A JP H09100334 A JPH09100334 A JP H09100334A JP 8207726 A JP8207726 A JP 8207726A JP 20772696 A JP20772696 A JP 20772696A JP H09100334 A JPH09100334 A JP H09100334A
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Abstract
することができ、しかも分散安定性が良好なポリウレタ
ンディスパージョンを実現する。 【解決手段】 ポリウレタンディスパージョンは、分子
内にアニオン基およびカチオン基の両者を有しかつ複数
個の末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリ
マーと、鎖伸長剤とを水中で反応させる工程を含む工程
により得られたものである。
Description
びディスパージョン、特に、ウレタンプレポリマーおよ
びポリウレタンディスパージョンに関する。
に加え、反発弾性、耐摩耗性に富む強靱な塗膜を形成す
ることができる自己乳化型ポリウレタンディスパージョ
ンが関心を集めている。ところで、水性塗料は、その形
態から水溶性型のもの、水分散型(コロイダルディ
スパージョン)のもの、およびエマルション型のもの
の3種に大別できるが、自己乳化型ポリウレタンディス
パージョンは、これらのうちの水分散型の水性塗料の範
疇に属し、水溶性型のものとエマルション型のものとの
中間的性質を有している。
パージョンとしては、アニオン型またはカチオン型のも
のと、ノニオン型のものとが一般に知られている。前者
は、分子内に−COO- 等のアニオンまたは4級アンモ
ニウム基等のカチオンを有するポリウレタンを水中に分
散させたものであり、後者は、例えば分子内にポリエチ
レンオキサイド鎖を有するポリウレタンを水中に分散さ
せたものである。
カチオン型の自己乳化型ポリウレタンディスパージョン
による塗膜は、耐酸性または耐アルカリ性のいずれかが
極めて低く、有効な塗膜特性、例えば反発弾性や耐摩耗
性などを実現することができるにもかかわらず実用性が
乏しい。
ンディスパージョンは、乳化能が小さいために分散安定
性が低く、また、外観が良好で、耐水性に優れた塗膜を
形成しにくい。
性が高い塗膜を形成することができ、しかも分散安定性
が良好なポリウレタンディスパージョンを実現すること
にある。
タンディスパージョンを実現できる新規なウレタンプレ
ポリマーを提供することにある。
子内にアニオン基およびカチオン基の両者を有し、かつ
複数個の末端にイソシアネート基を有している。
は、下記の一般式(1)で示される、アニオン基および
カチオン基の両者を有する構造単位U1 と、炭素数が4
〜13の炭化水素基からなる構造単位U2 と、ポリオー
ル化合物から少なくとも2個の水酸基を除いたものに相
当する鎖状構造を有する構造単位U3 とを含んでいる。
ここで、構造単位U1 、U2 およびU3 は、構造単位U
1 と構造単位U1 、構造単位U3 と構造単位U3 、また
は構造単位U1 と構造単位U3 が構造単位U2を挟んで
位置し、しかも末端に構造単位U2 が位置するよう複数
の単位が互いにウレタン結合しながら配列されており、
かつ末端に位置する構造単位U2 の端末にはイソシアナ
ート基が結合している。
は2のアルキレン基である。R2 は、炭素数が2〜4
の、構造単位U2 との結合点を1つ有するアルキレン基
または構造単位U2 との結合点を2つ有するアルキレン
基である。R3 は、R2 が構造単位U2 との結合点を1
つ有するアルキレン基の場合は炭素数が2〜4のアルキ
レン基、R2 が構造単位U2 との結合点を2つ有するア
ルキレン基の場合は水素または炭素数が1〜12のアル
キル基である。Xは、−SO3 -、−PO3 -または−CO
O- である。
構造単位U1 に含まれるR2 およびR3 が炭素数2〜4
でありかつ構造単位U2 との結合点を1つ有するアルキ
レン基であり、構造単位U2 が脂肪族炭化水素基であ
り、構造単位U3 がポリカーボネート鎖、ポリエステル
鎖、ポリエーテル鎖およびポリシロキサン鎖からなる群
から選ばれた少なくとも1つのポリマー鎖である。
例えば、構造単位U1 に含まれるXが−SO3 -であり、
構造単位U2 が下記の一般式(2)で示される脂肪族炭
化水素基であり、構造単位U3 がポリカーボネート鎖で
ある。
えば、重量平均分子量が1,500〜30,000であ
りかつ酸価が10〜100である。
方法は、下記の工程を含んでいる。
する第1のポリオール化合物と、第1のポリオール化合
物の少なくとも2倍当量のポリイソシアネート化合物と
を反応させて、複数個の末端にポリイソシアネート化合
物によるイソシアネート基を有するイソシアネート化合
物を得る工程。 ◎得られたイソシアネート化合物と、イソシアネート化
合物よりも少ない当量の第2のポリオール化合物とを反
応させて、複数個の末端にイソシアネート化合物による
イソシアネート基を有するポリマー化合物を得る工程。
製造方法は、下記の工程を含んでいる。
する第1のポリオール化合物と、第1のポリオール化合
物の少なくとも2倍当量のポリイソシアネート化合物と
を反応させて、複数個の末端に前記ポリイソシアネート
化合物によるイソシアネート基を有するイソシアネート
化合物を得る工程。 ◎得られたイソシアネート化合物と、イソシアネート化
合物よりも多い当量の第2のポリオール化合物とを反応
させて、複数個の末端に第2のポリオール化合物による
水酸基を有する第1のポリマー化合物を得る工程。 ◎第1のポリマー化合物と、第1のポリマー化合物の少
なくとも2倍当量のポリイソシアネート化合物とを反応
させて、複数個の末端にポリイソシアネート化合物によ
るイソシアネート基を有する第2のポリマー化合物を得
る工程。
他の製造方法は、生成物の複数個の末端にイソシアネー
ト基が位置するよう、ポリオール化合物とポリイソシア
ネート化合物とを反応させる工程を含んでいる。ここで
用いられるポリオール化合物は、分子内にアニオン基と
カチオン基とを有する両性ポリオール化合物を含んでい
る。
一般式(3)で示される。
(4)で示される構造単位であり、Zは炭素数が4〜1
3の炭化水素基を示す。
は2のアルキレン基である。R2 は、炭素数が2〜4
の、一般式(3)中に含まれる2つのウレタン結合部の
うちの一方との結合点を有するアルキレン基または一般
式(3)中に含まれる2つのウレタン結合部の双方との
結合点を有するアルキレン基である。R3 は、R2 が一
方のウレタン結合部との結合点を有する場合は炭素数が
2〜4のアルキレン基、R2 が双方のウレタン結合部と
の結合点を有するアルキレン基の場合は水素または炭素
数が1〜12のアルキル基である。Xは、−SO3 -、−
PO3 -または−COO- である。
は、分子内にアニオン基およびカチオン基の両者を有し
かつ複数個の末端にイソシアネート基を有するウレタン
プレポリマーと、鎖伸長剤とを水中で反応させる工程を
含む工程により得られるものである。
およびカチオン基の両者を有している。
および−COO- が例示できる。また、カチオン基とし
ては、4級アンモニウム基が例示できる。このようなア
ニオン基およびカチオン基は、1分子内に複数個含まれ
ていてもよい。この場合、1分子内には、1種類のアニ
オン基およびカチオン基のみが含まれていてもよいし、
複数種類のアニオン基およびカチオン基が含まれていて
もよい。
は、直鎖状または分枝を有するものであり、直鎖状の場
合は2つの末端(両末端)を、また分枝を有する場合は
少なくとも3つの末端を有している。このようなウレタ
ンプレポリマーの複数個の末端のうち、少なくとも2つ
にはイソシアネート基が結合している。
れを構成する構造単位で考えると、次の3種類の構造単
位を有している。
基の両者を有する構造単位。 構造単位U2 :炭化水素基からなる構造単位。 構造単位U3 :ポリオール化合物から少なくとも2つの
水酸基を除いたものに相当する鎖状構造を有する構造単
位。
(1)で示される。
たは2のアルキレン基であり、具体的にはメチレン基ま
たはエチレン基である。
である。ここでのアルキレン基は、他の構造単位(具体
的には、後述するように構造単位U2 )との結合点を1
つ有するもの、または他の構造単位(同様に構造単位U
2 )との結合点を2つ有するアルキレン基である。な
お、ここでの「結合点」は、後述するウレタン結合を介
して他の構造単位と結合し得る点を意味している。ここ
で、結合点を1つ有するアルキレン基としては、エチレ
ン基、プロピレン基、ブチレン基が挙げられる。また、
結合点を2つ有するアルキレン基としては、例えば下記
のものが挙げられる。なお、下記の例示では、いずれの
ものも右端部分が一般式(1)中のNとの結合部位であ
る。
体的には、R2 が結合点を1つ有するアルキレン基の場
合は、R3 はR2 と同様に炭素数が2〜4のアルキレン
基である。このようなアルキレン基としては、R2 の場
合と同様にエチレン基、プロピレン基、ブチレン基が挙
げられる。一方、R2 が結合点を2つ有するアルキレン
基の場合は、R3 は水素または炭素数が1〜12のアル
キル基である。炭素数が1〜12のアルキル基として
は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n
−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ドデシル基など
の直鎖状のアルキル基、i−プロピル基、i−ブチル
基、t−ブチル基などの分枝を有するアルキル基が挙げ
られる。
は、−SO3 -、−PO3 -または−COO- である。
ば次の通りである。
の場合)
の場合)
つ以上の構造単位U1 が含まれる場合、構造単位U1 は
2種以上であってもよい。
のであれば、脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基
のいずれの炭化水素基であってもよい。また、これらの
炭化水素基は、分岐を有していてもよい。なお、本明細
書において、脂肪族炭化水素基および芳香族炭化水素基
は、次のように区別する。すなわち、対象とする炭化水
素基において芳香環が存在する場合に、その芳香環が後
述するウレタン結合と結合していれば芳香族炭化水素基
とする。一方、対象とする炭化水素基に芳香環が存在し
ていても、その芳香環がウレタン結合と結合していなけ
れば、その炭化水素基は脂肪族炭化水素基とする。勿
論、芳香環が存在しなければ、脂肪族炭化水素基であ
る。
サメチレン基、トリメチルヘキサメチレン基などが例示
できる。脂肪族炭化水素基の中で脂環を含むものとして
は、下記の一般式(2)で示されるもの、メチルシクロ
ヘキシレン基、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシ
ル)基などが例示できる。また、芳香環を含んでいる
が、それがウレタン結合と結合していないために本明細
書中では脂肪族炭化水素基として考えるものとしては、
m−テトラメチルキシリレン基が例示できる。なお、下
記の一般式(2)で示される脂環を含んだ脂肪族炭化水
素基は、イソホロンジイソシアネートから2つのイソシ
アネート基を除いた残りの炭化水素基に相当している。
また、芳香族炭化水素基としては、例えば、トリレン
基、キシリレン基、4,4’−メチレンビス(フェニ
ル)基などが例示できる。
は、2種以上の構造単位U2 が含まれていてもよい。
化合物は、水酸基を2つ以上有するポリマー状のもの、
すなわち、ジオール化合物、トリオール化合物などであ
る。このような、ポリオール化合物としては、ポリカー
ボネートポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエ
ーテルポリオールおよびポリシロキサンポリオールが例
示できる。なお、このようなポリオール化合物は、本発
明に係るウレタンプレポリマーを用いて得られる後述す
るポリウレタンディスパージョンにより実現され得る諸
特性を達成しやすくするために、分子量が500〜2,
000のものが好ましい。
構造単位U3 は、各ポリオール化合物から少なくとも2
つの水酸基を除いた鎖状構造、例えば、ポリカーボネー
ト鎖、ポリエステル鎖、ポリエーテル鎖およびポリシロ
キサン鎖を有している。
つ以上の構造単位U3 が含まれる場合、構造単位U3 は
2種以上であってもよい。
次の3つの条件を満たすよう複数の単位がウレタン結合
により結合している。
造単位U3 と構造単位U3 、または構造単位U1 と構造
単位U3 は、構造単位U2 を挟んで位置する。 条件2:複数個の末端には構造単位U2 が位置してい
る。 条件3:末端に位置する構造単位U2 の端末には、イソ
シアネート基が結合している。
ンプレポリマーは、例えば、下記の〜のように模式
的に示すことができる。
リマーのうちののものでは、構造単位U2 を挟みなが
ら構造単位U1 と構造単位U3 とが交互に配列されてい
るが、本発明のウレタンプレポリマーは、構造単位U2
を挟んで構造単位U1 と構造単位U1 とが隣接して配列
している部分、または、構造単位U2 を挟んで構造単位
U3 と構造単位U3 とが隣接して配列されている部分を
含んでいてもよい。
マーが直鎖状に形成されているが、構造単位U2 が分岐
を有する炭化水素基である場合や構造単位U3 の基礎と
なるポリオール化合物が3つ以上の水酸基を有するもの
である場合には、本発明のウレタンプレポリマーは分岐
を有するものになり得る。
は、製造の容易性等の点で、構造単位U1 に含まれるR
2 およびR3 が他の構造単位、すなわち構造単位U2 と
の結合点を1つずつ有するアルキレン基であり、構造単
位U2 が脂肪族炭化水素基であり、構造単位U3 がポリ
カーボネート鎖、ポリエステル鎖、ポリエーテル鎖およ
びポリシロキサン鎖のうちの少なくとも1つからなるも
のであるのが好ましい。
リマーは、構造単位U1 に含まれるXが−SO3 -であ
り、構造単位U2 が上述の一般式(2)で示される脂肪
族炭化水素基であり、構造単位U3 がポリカーボネート
鎖である場合が最も好ましい。
分子量は、1,500〜30,000が好ましく、3,
000〜10,000がより好ましい。重量平均分子量
が1500未満の場合は、本発明のウレタンプレポリマ
ーにより得られる後述のポリウレタンディスパージョン
による膜の性能が低下する場合がある。逆に、30,0
00を越えると、乳化が困難になり、後述するポリウレ
タンディスパージョンの安定性が低下する。なお、重量
平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションクロマト
グラフィー(GPC)により求めることができる。
価は、10〜100が好ましく、20〜80がより好ま
しい。酸価が10未満の場合は、乳化が困難になり、後
述するポリウレタンディスパージョンの安定性が低下す
る。逆に、100を越えると、後述するポリウレタンデ
ィスパージョンにより得られる膜の耐水性が低下する。
なお、ここでの酸価は、本発明のウレタンプレポリマー
1g中に存在するアニオン基と当量の水酸化カリウムの
mg数であり、通常、滴定により求めることができる。
りの方法により製造することができる。
有する第1のポリオール化合物と、ポリイソシアネート
化合物とを反応させる。ここで用いる第1のポリオール
化合物は、上述のアニオン基とカチオン基とを有しかつ
少なくとも2つの水酸基を有するもの(好ましくは、2
つまたは3つの水酸基を有するもの)であり、2つの水
酸基を有するものについては、下記の一般式(5)また
は(6)で示すことができる。
数が1または2のアルキレン基である。R2 は、炭素数
が2〜4のアルキレン基である。R3 は、一般式(5)
においては炭素数が2〜4のアルキレン基であり、一般
式(6)においては水素または炭素数が1〜12のアル
キル基である。Xは、アニオン基であり、具体的には−
SO3 -、−PO3 -または−COO- である。
例としては、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−
タウリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミ
ノメチルスルホン酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシブ
チル)アミノエチルスルホン酸、(1,2−ジヒドロキ
シプロピル)メチルアミノエチルスルホン酸、(1,2
−ジヒドロキシプロピル)ドデシルアミノエチルスルホ
ン酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノエ
チルカルボン酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)アミノエチルリン酸などが挙げられる。
は、炭素数が4〜13でありかつイソシアネート基を少
なくとも2つ以上有するもの(好ましくは、2つのイソ
シアネート基を有するもの)が用いられる。具体的に
は、2,4−トリレンジイソシアネート,2,6−トリ
レンジイソシアネート,4,4’−ジフェニルメタンジ
イソシアネート,m−フェニレンジイソシアネート,キ
シリレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネー
ト、テトラメチレンジイソシアネート,ヘキサメチレン
ジイソシアネート,1,4−シクロヘキシレンジイソシ
アネート,4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシ
アネート,イソホロンジイソシアネート,テトラメチル
キシリレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネ
ートなどの、ポリウレタンの製造に一般的に使用される
ポリイソシアネート化合物が用いられる。なお、本明細
書において脂肪族イソシアネートおよび芳香族イソシア
ネートの区別は、「ウレタン結合」を「イソシアネート
基」と読み替える点を除いて上述の構造単位U2 での説
明と同様である。
シアネート化合物とを反応させる際には、ポリイソシア
ネート化合物が第1のポリオール化合物の少なくとも2
倍当量、好ましくは2倍当量になるよう両者の比率を設
定する。この比率でない場合は、後述するような複数個
の末端にイソシアネート基を有するイソシアネート化合
物を得るのが困難になる。
溶媒としては、そのもの自身はイソシアネート基と反応
せずに第1のポリオール化合物を溶解することができる
ものが好ましく、より好ましくは沸点が100℃以上の
ものである。具体的には、ジメチルスルホキシド、ジグ
ライム、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルホル
ムアニリド、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テト
ラヒドロ−2(H)−ピリミジノン、1,3−ジメチル
−2−イミダゾリジノンなどが用いられる。溶媒の使用
量は、ポリイソシアネート化合物と第1のポリオール化
合物との合計がその60〜70重量%になるよう設定す
るのが好ましい。
よい。触媒としては、通常のウレタン化反応で用いられ
る3級アミンまたはスズ化合物が用いられる。
オール化合物を加え、当該ポリオール化合物が溶解また
は溶融するまで加熱する。そして、第1のポリオール化
合物が析出しない温度に維持しながらポリイソシアネー
ト化合物を加える。反応の終了は、イソシアネート当量
を測定することにより判断することができる。このよう
な反応操作により、第1のポリオール化合物とポリイソ
シアネート化合物とがウレタン化反応を起こし、上述の
ポリイソシアネート化合物によるイソシアネート基を複
数個の末端に有するイソシアネート化合物が得られる。
このイソシアネート化合物は、下記の一般式(3)で示
される。
(4)で示される構造単位であり、これは、上述の第1
のポリオール化合物からウレタン化反応に関与した水酸
基を除いたものに相当している。
は2のアルキレン基である。R2 は、炭素数が2〜4
の、一般式(3)中に含まれる2つのウレタン結合部の
うちの一方との結合点を有するアルキレン基または一般
式(3)中に含まれる2つのウレタン結合部の双方との
結合点を有するアルキレン基である。R3 は、R2 が一
方のウレタン結合部との結合点を有する場合は炭素数が
2〜4でありかつ他方のウレタン結合との結合点を有す
るアルキレン基、R2 が双方のウレタン結合部との結合
点を有するアルキレン基の場合は水素または炭素数が1
〜12のアルキル基である。また、Xは、アニオン基で
あり、具体的には−SO3 -、−PO3 -または−COO-
である。
〜13の炭化水素基を示し、これは、上述のポリイソシ
アネート化合物からウレタン化反応に関与したイソシア
ネート基を除いたものに相当している。
アネート化合物と、第2のポリオール化合物とを反応さ
せる。ここで用いるイソシアネート化合物は、工程1の
反応操作で得られたものを単離したものであってもよい
し、単離していないものであってもよい。
物は、上述の第1のポリオール化合物とは異なるもので
あり、ポリウレタンを製造する際に広く用いられている
ものである。具体的には、ポリエチレングリコール,ポ
リプロピレングリコール,ポリテトラメチレングリコー
ルなどのポリエーテル類、エチレングリコール,プロピ
レングリコール,ブタンジオール,ヘキサンジオール,
ネオペンチルグリコール,シクロヘキシルジメタノール
などの多価アルコールとマレイン酸,コハク酸,アジピ
ン酸,フタル酸などの多価カルボン酸との脱水縮合反応
または環状エステルの開環重合反応で得られるポリエス
テル類、ポリカーボネートなどのポリジオール、エチレ
ングリコール,ジエチレングリコール,トリエチレング
リコール,1,2−プロピレングリコール,トリメチレ
ングリコール,1,3−ブチレングリコール,テトラメ
チレングリコール,ヘキサメチレングリコール,水添ビ
スフェノールA,ビスフェノールAのエチレンオキサイ
ドもしくはプロピレンオキサイド付加物などの低分子量
グリコール、およびポリシロキサンジオールなどを例示
することができる。なお、第2のポリオール化合物とし
ては、上述のジオール類の一部を、トリオール類などの
水酸基を3つ以上有するものに置き換えることができ
る。
第2のポリオール化合物とを反応させる際には、イソシ
アネート化合物よりも少ない当量割合で第2のポリオー
ル化合物を反応させる。第2のポリオール化合物の当量
割合が多い場合は、末端に水酸基を有するポリマーが形
成され、目的とするウレタンプレポリマーが得られな
い。なお、ここでの当量割合は、イソシアネート化合物
に含まれるイソシアネート基の当量と、第2のポリオー
ル化合物に含まれる水酸基の当量との割合を云う。好ま
しい当量割合は、イソシアネート基/水酸基の値が1.
1〜3.0、より好ましくは1.5〜2.0である。
り、ここでの操作は通常のウレタン化反応の手順に従う
ことができる。反応の終点は、イソシアネート基の当量
を測定することにより判断することができる。このよう
な反応により、複数個の末端に工程1で得られたイソシ
アネート化合物のイソシアネート基を有するポリマー化
合物、すなわち目的とするウレタンプレポリマーが得ら
れる。
方法1の工程2において、イソシアネート化合物よりも
多い当量割合で第2のポリオール化合物を反応させる。
ここでの好ましい当量割合は、イソシアネート基/水酸
基の値が0.3〜0.9、より好ましくは0.5〜0.
7である。これにより、複数個の末端に第2のポリオー
ル化合物の水酸基を有する第1のポリマー化合物が得ら
れる。
リイソシアネート化合物とを反応させる。ここでは、第
1のポリマー化合物の末端の水酸基とポリイソシアネー
ト化合物のイソシアネート基とがウレタン化反応し、複
数個の末端にポリイソシアネート化合物のイソシアネー
ト基を有する第2のポリマー化合物、すなわち目的とす
るウレタンプレポリマーが得られる。
物は、上述の製造方法1の工程1で用いたものと同様で
ある。反応割合は、第1のポリマー化合物に対して少な
くとも2倍当量のポリイソシアネート化合物を用いる。
ポリイソシアネート化合物の反応割合がこの割合よりも
小さい場合は、反応後も第1のポリマー化合物の末端の
水酸基が残存し、目的とするウレタンプレポリマーが得
られにくい。
数個の末端にイソシアネート基が位置するようにポリオ
ール化合物とポリイソシアネート化合物とを反応させ
る。
えば、上述の製造方法1で用いた第1のポリオール化合
物、即ち、分子内にアニオン基とカチオン基とを有する
両性ポリオール化合物と、同じく上述の製造方法1で用
いた第2のポリオール化合物との混合物である。ここで
は、第1のポリオール化合物(両性ポリオール化合物)
と第2のポリオール化合物との割合を1:0.2〜1:
20に設定するのが好ましい。
シアネート化合物は、上述の製造方法1で用いたポリイ
ソシアネート化合物と同様である。この方法において、
生成物の複数個の末端にイソシアネート基が位置するよ
う上述のポリオール化合物と上述のポリイソシアネート
化合物とを反応させるためには、ポリオール化合物より
も多い当量割合でポリイソシアネート化合物を反応させ
る。ここでの好ましい当量割合は、上述の製造方法1の
工程2の場合と同様に、イソシアネート基/水酸基の値
が1.1〜3.0、より好ましくは1.5〜2.0であ
る。なお、両化合物の当量割合を上述のように設定しな
い場合は、末端に水酸基を有するポリマーが生成し、目
的とするウレタンプレポリマーが得られない。
副生成物が生成しにくい点で製造方法1および2が好ま
しい。
チオン基の両者を有しているので、それ自体で乳化剤と
して利用することができる。また、後述するポリウレタ
ンディスパージョンの製造用材料として用いることがで
きる。
本発明に係るウレタンプレポリマーを用いて製造される
ものである。
する場合は、本発明のウレタンプレポリマーと鎖伸長剤
とを水中で反応させる。反応方法としては、ウレタンプ
レポリマーと鎖伸長剤とを用いてポリウレタンディスパ
ージョンを製造する場合に従来から採用されている一般
的な方法を採用することができる。
ノ基を有する化合物が用いられる。具体的には、ヒドラ
ジン水和物、ジアミン化合物およびトリアミン化合物な
どが例示できる。ここで、ジアミン化合物の具体例とし
ては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサ
メチレンジアミンが挙げられる。また、トリアミン化合
物の具体例としては、ジエチレントリアミン、トリエチ
レンテトラミンなどが挙げられる。
比は、ウレタンプレポリマー/鎖伸長剤の当量比が1/
0.5〜2.5になるよう設定するのが好ましい。当量
比がこの範囲外の場合は、高分子量の樹脂が得られず、
膜化した際に目的とする特性が達成されにくい。なお、
ここでの当量比は、ウレタンプレポリマーに含まれるイ
ソシアネート基の当量と、鎖伸長剤に含まれるアミノ基
の当量との比を意味する。
るポリウレタンディスパージョンの固形分量に応じて適
宜設定することができる。
ージョンは、その原料となるウレタンプレポリマーがア
ニオン基とカチオン基の両者を有しているので、乳化剤
やアミンなどの中和剤を用いなくても分散安定性が良好
である。勿論、アニオン基をアミン等で中和することに
より、または乳化剤を用いることにより、分散性を安定
化させることも可能である。
は、塗料、例えば、建築物の外装用塗料として用いるこ
とができる。このポリウレタンディスパージョンにより
得られた塗膜は、上述のウレタンプレポリマーを原料と
して用いているため、これまでのポリウレタンディスパ
ージョンにより実現できる塗膜性能に加えて、耐酸性お
よび耐アルカリ性も良好である。さらに、本発明のポリ
ウレタンディスパージョンにより得られた塗膜は、耐候
黄変性の点においても良好である。
スフロー用のガラス管を備えた300mlの四つ口丸底
セパラブルフラスコを用意した。この反応容器に、N,
N−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−タウリン42.
7g、イソホロンジイソシアネート133.4g(N,
N−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−タウリンの2倍
モル)および40重量%の1−メチル−2−ピロリドン
(115.7g)を仕込み、窒素ガスを流しながら撹拌
してオイルバスにより約160℃まで加熱した。
−タウリンが完全に溶融したことを確認した後に、2時
間かけて約80℃まで冷却した。これに、ジ−n−ブチ
ルチンジラウレート(0.06重量%/固形分)を滴下
してさらに30分間撹拌し、クリヤーなジイソシアネー
ト化合物を得た。ここでの反応式は下記の通りであり、
得られたジイソシアネート化合物は、下記の一般式
(7)で示される。
吸収スペクトルチャート(Jasco社製のフーリエ変
換赤外分光光度計:FT/IR−5300型を使用して
測定したもの)、平均分子量の測定結果(Shodex
社製のGPC System−IIを使用。カラム条
件:KF−80M→KF−803、キャリアー溶媒:T
HF、測定温度:40℃、ポリスチレン換算値によるG
PCチャート)をそれぞれ図1および図2に示す。ま
た、ジブチルアミン逆滴定法により求めたイソシアネー
ト当量の測定結果は、382(計算値は329)であっ
た。
分子量が500のポリカーボネートジオール(ダイセル
化学工業株式会社製のプラクセルCDソフト型)を1
5.0g添加し、窒素ガスを流しながら約80℃で30
分間撹拌した。さらに、分子量が800のポリカーボネ
ートジオール(ダイセル化学工業株式会社製のプラクセ
ルCDソフト型)を56.0g添加し、同様に3時間半
撹拌した。これにより得られたポリマーの末端に残って
いる未反応の水酸基を完全にイソシアネート基に置換す
るために、イソホロンジイソシアネートを先に用いた量
の0.5倍モル添加し、80℃で4時間撹拌した。これ
により目的とするウレタンプレポリマーが得られた。こ
こでの反応式は下記の通りであり、得られたウレタンプ
レポリマーは、下記の一般式(8)で示される。
先の方法と同様にしてIR分析および平均分子量測定を
行った。結果を図3および図4に示す。また、先と同様
の方法でイソシアネート当量を測定したところ、138
0(計算値は1013)であった。
の製造) N,N−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−タウリンの
量を7.6gに、また、イソホロンジイソシアネートの
量を52gにそれぞれ変更し、ジ−n−ブチルチンジラ
ウレートを加えない点以外は実施例1と同様にしてウレ
タンプレポリマーを得た。
液を50℃以下に冷却し、ヒドラジン一水和物5.9g
と蒸留水180gとを加えて乳化することにより、ポリ
ウレタンディスパージョンを得た。
の製造) 反応装置として、撹拌機、温度計、冷却管および窒素ガ
スフロー用のガラス管を備えた1リットルの四つ口丸底
セパラブルフラスコを用意した。この反応容器に、N,
N−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−タウリン21
g、イソホロンジイソシアネート45gおよび40重量
%の1−メチル−2−ピロリドン(44gを仕込み、窒
素ガスを流しながら撹拌してオイルバスにより約160
℃まで加熱した。
−タウリンが完全に溶解したことを確認した後に、2時
間かけて約80℃まで冷却した。これに、ジ−n−ブチ
ルチンジラウレート(0.06重量%/固形分)を滴下
してさらに30分間撹拌し、クリヤーなジイソシアネー
ト化合物を得た。
分子量が800のポリカーボネートジオール(ダイセル
化学工業株式会社製のプラクセルCD−208PL)1
20gと、分子量が1,000のポリカーボネートジオ
ール(ダイセル化学工業株式会社製のプラクセルCD−
210PL)50gとを1−メチル−2−ピロリドン1
13gとともに添加し、窒素ガスを流しながら約80℃
で4時間撹拌した。これにより得られたポリマーの末端
に残っている未反応の水酸基を完全にイソシアネート基
に置換するために、イソホロンジイソシアネートを先に
用いた量と等モル(45g)添加して80℃で4時間撹
拌し、ウレタンプレポリマーを得た。
0℃以下に冷却し、トリエチルアミン10gで中和した
後、ヒドラジン一水和物5gと蒸留水500gとを加え
て乳化することにより、ポリウレタンディスパージョン
を得た。
の製造) ウレタンプレポリマーを中和しない点を除いて実施例3
と同様の方法でポリウレタンディスパージョンを得た。
の製造) 実施例3で用いたものと同様の反応容器に、N,N−ビ
ス−(2−ヒドロキシエチル)−タウリン43g、イソ
ホロンジイソシアネート89gおよび40重量%の1−
メチル−2−ピロリドン(88g)を仕込み、窒素ガス
を流しながら撹拌してオイルバスにより約160℃まで
加熱した。
−タウリンが完全に溶融したことを確認した後に、2時
間かけて約80℃まで冷却した。これに、ジ−n−ブチ
ルチンジラウレート(0.06重量%/固形分)を滴下
してさらに30分間撹拌し、クリヤーなジイソシアネー
ト化合物を得た。
分子量が800のポリカーボネートジオール(ダイセル
化学工業株式会社製のプラクセルCD−208PL)4
gと、分子量が1,000のポリカーボネートジオール
(ダイセル化学工業株式会社製のプラクセルCD−21
0PL)145gとを1−メチル−2−ピロリドン99
gとともに添加し、窒素ガスを流しながら約80℃で4
時間撹拌してウレタンプレポリマーを得た。
0℃以下に冷却し、ヒドラジン一水和物2.5gと蒸留
水470gとを加えて乳化することにより、ポリウレタ
ンディスパージョンを得た。
の製造) 実施例3で用いたものと同様の反応容器に、N,N−ビ
ス−(2−ヒドロキシエチル)−アミノエチルカルボン
酸35g、イソホロンジイソシアネート89gおよび4
0重量%の1−メチル−2−ピロリドン(83g)を仕
込み、窒素ガスを流しながら撹拌してオイルバスにより
約110℃まで加熱した。
−アミノエチルカルボン酸が完全に溶融したことを確認
した後に、2時間かけて約80℃まで冷却した。これ
に、ジ−n−ブチルチンジラウレート(0.06重量%
/固形分)を滴下してさらに30分間撹拌し、クリヤー
なジイソシアネート化合物を得た。
分子量が1,000のポリカーボネートジオール(ダイ
セル化学工業株式会社製のプラクセルCD−210P
L)113gと、分子量が2,000のポリカーボネー
トジオール(ダイセル化学工業株式会社製のプラクセル
CD−220PL)40gとを1−メチル−2−ピロリ
ドン102gとともに添加し、窒素ガスを流しながら約
80℃で4時間撹拌してウレタンプレポリマーを得た。
0℃以下に冷却し、ヒドラジン一水和物3.3gと蒸留
水470gとを加えて乳化することにより、ポリウレタ
ンディスパージョンを得た。
の製造) 最終段階で用いたヒドラジン一水和物をエチレンジアミ
ン一水和物3.9gとする点を除いて実施例5と同様に
操作し、ポリウレタンディスパージョンを得た。
の製造) 実施例3で用いたものと同様の反応容器に、N,N−ビ
ス−(2−ヒドロキシエチル)−タウリン43g、分子
量が800のポリカーボネートジオール(ダイセル化学
工業株式会社製のプラクセルCD−208PL)4g、
分子量が1,000のポリカーボネートジオール(ダイ
セル化学工業株式会社製のプラクセルCD−210P
L)145g、イソホロンジイソシアネート89gおよ
び1−メチル−2−ピロリドン(187g)を仕込み、
窒素ガスを流しながら撹拌してオイルバスにより約16
0℃まで加熱した。
−タウリンが完全に溶融したことを確認した後に、4時
間かけて約80℃まで冷却した。これに、ジ−n−ブチ
ルチンジラウレート(0.06重量%/固形分)を滴下
してさらに30分間撹拌し、クリヤーなウレタンプレポ
リマーを得た。
0℃以下に冷却し、ヒドラジン一水和物2.5gと蒸留
水470gとを加えて乳化することにより、ポリウレタ
ンディスパージョンを得た。
の製造) 実施例3で用いたものと同様の反応器にジメチロールプ
ロピオン酸4.8g、イソホロンジイソシアネート40
g、ポリカーボネートジオール(ダイセル化学工業株式
会社製のプラクセルCD−210PL:分子量1,00
0)55gおよびN−メチル−2−ピロリドン67gを
仕込み、75〜80℃で5時間ウレタン化反応を行って
ウレタンプレポリマーを得た。このウレタンプレポリマ
ーを50℃以下に冷却し、トリエチルアミン3.6gを
加えて中和した。その後、ヒドラジン一水和物4.5g
と蒸留水176gとを加えてポリウレタンディスパージ
ョンを得た。
の製造) N−メチル−2−ピロリドン40gにポリエチレングリ
コールモノエーテル(分子量750)42gを溶解し、
これにイソホロンジイソシアネート13gを50℃で3
0分かけて滴下した。次に、この反応系を30℃以下に
冷却し、ジエタノールアミン5.3gを加えてポリエチ
レンオキサイド鎖を有するジオールを得た。
オール(ダイセル化学工業株式会社製のプラクセルCD
−210PL:分子量1,000)72g、イソホロン
ジイソシアネート47gおよびN−メチル−2−ピロリ
ドン79gを実施例3で用いたものと同様の反応器に仕
込み、75〜80℃で5時間ウレタン化反応させてウレ
タンプレポリマーを得た。このウレタンプレポリマーを
50℃以下に冷却し、ヒドラジン一水和物5.3gと蒸
留水271gとを加えてポリウレタンディスパージョン
を得た。
ンディスパージョンを基材に塗布し、これを室温で3日
間乾燥して塗膜を形成した。
耐溶剤性、耐酸性、耐アルカリ性および耐候黄変性を調
べた。評価方法は次の通りである。結果を表1に示す。
直後の様子を観察した。 ◎:異常なし。 ○:少し白化。 ×:白化。
ングした後の状態を観察した。評価の方法は耐水性の場
合と同様である。
い、JIS−K−5400に従い評価した。
水酸化ナトリウム水溶液を用い、JIS−K−5400
に従い評価した。
差計を用いて△Eおよび△bの平均値を求め、それによ
り評価した。
分子内にアニオン基およびカチオン基の両者を有してい
るため、耐酸性および耐アルカリ性が高い塗膜を形成す
ることができかつ分散安定性が良好なポリウレタンディ
スパージョンを実現することができる。
方法によれば、耐酸性および耐アルカリ性が高い塗膜を
形成することができかつ分散安定性が良好なポリウレタ
ンディスパージョンを実現することができる、分子内に
アニオン基およびカチオン基の両者を有するウレタンプ
レポリマーを製造することができる。
ば、分子内にアニオン基およびカチオン基の両者を有す
るウレタンプレポリマーを実現することができる。
ンは、分子内にアニオン基およびカチオン基の両者を有
するウレタンプレポリマーから製造されるので、分散安
定性が良好であり、しかも耐酸性および耐アルカリ性が
高い塗膜を形成することができる。さらに、得られた塗
膜は、耐候黄変性の点においても良好である。
赤外線吸収スペクトルチャート。
GPCチャート。
外線吸収スペクトルチャート。
PCチャート。
Claims (10)
- 【請求項1】分子内にアニオン基およびカチオン基の両
者を有し、かつ複数個の末端にイソシアネート基を有す
るウレタンプレポリマー。 - 【請求項2】下記の一般式(1)で示される、アニオン
基およびカチオン基の両者を有する構造単位U1 と、 炭素数が4〜13の炭化水素基からなる構造単位U2
と、 ポリオール化合物から少なくとも2個の水酸基を除いた
ものに相当する鎖状構造を有する構造単位U3 とを含
み、 前記構造単位U1 、U2 およびU3 は、前記構造単位U
1 と前記構造単位U1、前記構造単位U3 と前記構造単
位U3 、または前記構造単位U1 と前記構造単位U3 が
前記構造単位U2 を挟んで位置し、しかも末端に前記構
造単位U2 が位置するよう複数の単位が互いにウレタン
結合しながら配列されており、かつ前記末端に位置する
前記構造単位U2 の端末にはイソシアナート基が結合し
ている、ウレタンプレポリマー。 【化1】 (式中、R1 は、炭素数が1または2のアルキレン基、
R2 は、炭素数が2〜4の、構造単位U2 との結合点を
1つ有するアルキレン基または構造単位U2 との結合点
を2つ有するアルキレン基、R3 は、R2 が構造単位U
2 との結合点を1つ有するアルキレン基の場合は炭素数
が2〜4のアルキレン基、R2 が構造単位U2 との結合
点を2つ有するアルキレン基の場合は水素または炭素数
が1〜12のアルキル基、Xは、−SO3 -、−PO3 -ま
たは−COO- 、を示す。) - 【請求項3】前記構造単位U1 に含まれるR2 およびR
3 が炭素数2〜4でありかつ前記構造単位U2 との結合
点を1つ有するアルキレン基であり、 前記構造単位U2 が脂肪族炭化水素基であり、 前記構造単位U3 がポリカーボネート鎖、ポリエステル
鎖、ポリエーテル鎖およびポリシロキサン鎖からなる群
から選ばれた少なくとも1つのポリマー鎖である、請求
項2に記載のウレタンプレポリマー。 - 【請求項4】前記構造単位U1 に含まれるXが−SO3 -
であり、 前記構造単位U2 が下記の一般式(2)で示される脂肪
族炭化水素基であり、 前記構造単位U3 がポリカーボネート鎖である、請求項
3に記載のウレタンプレポリマー。 【化2】 - 【請求項5】重量平均分子量が1,500〜30,00
0でありかつ酸価が10〜100である、請求項1、
2、3または4に記載のウレタンプレポリマー。 - 【請求項6】分子内にアニオン基とカチオン基とを有す
る第1のポリオール化合物と、前記第1のポリオール化
合物の少なくとも2倍当量のポリイソシアネート化合物
とを反応させて、複数個の末端に前記ポリイソシアネー
ト化合物によるイソシアネート基を有するイソシアネー
ト化合物を得る工程と、 前記イソシアネート化合物と、前記イソシアネート化合
物よりも少ない当量の第2のポリオール化合物とを反応
させて、複数個の末端に前記イソシアネート化合物によ
るイソシアネート基を有するポリマー化合物を得る工程
と、を含むウレタンプレポリマーの製造方法。 - 【請求項7】分子内にアニオン基とカチオン基とを有す
る第1のポリオール化合物と、前記第1のポリオール化
合物の少なくとも2倍当量のポリイソシアネート化合物
とを反応させて、複数個の末端に前記ポリイソシアネー
ト化合物によるイソシアネート基を有するイソシアネー
ト化合物を得る工程と、 前記イソシアネート化合物と、前記イソシアネート化合
物よりも多い当量の第2のポリオール化合物とを反応さ
せて、複数個の末端に前記第2のポリオール化合物によ
る水酸基を有する第1のポリマー化合物を得る工程と、 前記第1のポリマー化合物と、前記第1のポリマー化合
物の少なくとも2倍当量のポリイソシアネート化合物と
を反応させて、複数個の末端に前記ポリイソシアネート
化合物によるイソシアネート基を有する第2のポリマー
化合物を得る工程と、を含むウレタンプレポリマーの製
造方法。 - 【請求項8】生成物の複数個の末端にイソシアネート基
が位置するよう、ポリオール化合物とポリイソシアネー
ト化合物とを反応させる工程を含み、 前記ポリオール化合物は、分子内にアニオン基とカチオ
ン基とを有する両性ポリオール化合物を含んでいる、ウ
レタンプレポリマーの製造方法。 - 【請求項9】下記の一般式(3)で示されるイソシアネ
ート化合物。 【化3】 (式中、Yは、下記の一般式(4)で示される構造単位
であり、Zは炭素数が4〜13の炭化水素基を示す。 【化4】 一般式(4)中、R1 は、炭素数が1または2のアルキ
レン基、R2 は、炭素数が2〜4の、一般式(3)中に
含まれる2つのウレタン結合部のうちの一方との結合点
を有するアルキレン基または一般式(3)中に含まれる
2つのウレタン結合部の双方との結合点を有するアルキ
レン基、R3 は、R2 が前記一方のウレタン結合部との
結合点を有する場合は炭素数が2〜4のアルキレン基、
R2 が前記双方のウレタン結合部との結合点を有するア
ルキレン基の場合は水素または炭素数が1〜12のアル
キル基、Xは、−SO3 -、−PO3 -または−COO- 、
を示す。) - 【請求項10】分子内にアニオン基およびカチオン基の
両者を有しかつ複数個の末端にイソシアネート基を有す
るウレタンプレポリマーと、鎖伸長剤とを水中で反応さ
せる工程を含む工程により得られるポリウレタンディス
パージョン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8207726A JPH09100334A (ja) | 1995-07-31 | 1996-07-17 | ウレタンプレポリマー、ウレタンプレポリマーの製造方法、イソシアネート化合物およびポリウレタンディスパージョン |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7-215193 | 1995-07-31 | ||
JP21519395 | 1995-07-31 | ||
JP8207726A JPH09100334A (ja) | 1995-07-31 | 1996-07-17 | ウレタンプレポリマー、ウレタンプレポリマーの製造方法、イソシアネート化合物およびポリウレタンディスパージョン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09100334A true JPH09100334A (ja) | 1997-04-15 |
Family
ID=26516435
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8207726A Pending JPH09100334A (ja) | 1995-07-31 | 1996-07-17 | ウレタンプレポリマー、ウレタンプレポリマーの製造方法、イソシアネート化合物およびポリウレタンディスパージョン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09100334A (ja) |
-
1996
- 1996-07-17 JP JP8207726A patent/JPH09100334A/ja active Pending
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