JPH1028704A - 使い捨ておむつ - Google Patents

使い捨ておむつ

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JPH1028704A
JPH1028704A JP8189442A JP18944296A JPH1028704A JP H1028704 A JPH1028704 A JP H1028704A JP 8189442 A JP8189442 A JP 8189442A JP 18944296 A JP18944296 A JP 18944296A JP H1028704 A JPH1028704 A JP H1028704A
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隆一 納城
Haruzo Toida
治三 樋田
Hiroki Minowa
浩樹 箕輪
Haruko Kawaguchi
晴子 川口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ファスニングテープとして機械的ファスナー
を有する使い捨ておむつにおいて、該ファスニングテー
プが締結力に優れ、着用者の誤操作やいたずらによって
は容易に外れることがない使い捨ておむつを提供するこ
と。 【解決手段】 トップシート2とバックシート3と吸収
体4とを具備してなり、機械的ファスナーの凸部材11
を有するおむつ止着用のファスニングテープ10が配さ
れており、ファスニングテープ10は、基端部12aが
背側部Bの左右両側縁部B1,B2に固着されているテ
ープ本体12と、テープ本体12に固着された凸部材1
1とからなり、凸部材11は、基端部12a側のみがテ
ープ本体12に固着されて、テープ本体12と固着され
ている固着域14を基端部12a側において形成すると
共に、テープ本体12と固着されていない非固着域15
をテープ本体12の先端部12b側において形成してい
る使い捨ておむつ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械的ファスナー
を有するおむつ止着用のファスニングテープを具備する
展開型の使い捨ておむつに関し、更に詳しくは、着用者
の誤操作などでファスニングテープが外れることがな
い、ファスニングテープの締結力に優れた使い捨ておむ
つに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明の解決しようとする課題】従来よ
り、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシ
ートと、両シート間に介在された液保持性の吸収体とを
具備してなり、背側部の左右両側縁部におむつ止着用の
ファスニングテープが配されており、該ファスニングテ
ープが機械的ファスナーの凸部材を用いて形成されてい
る展開型の使い捨ておむつは、広く用いられている。そ
して、従来の機械的ファスナーの凸部材を用いて形成さ
れているファスニングテープは、その一面全面に凸部材
を固着して形成されていた。
【0003】しかし、このような従来のファスニングテ
ープは幼児等の装着者の弱い力によっても外れるもので
あったため、着用者の誤操作やいたずらによってファス
ニングテープが外れてしまい、おむつが緩んだり外れた
りして排泄物が漏れてしまうという問題があった。ま
た、かかる問題があることにより、母親などの着用者に
付き添う者において、着用時にファスニングテープが外
れていないか否かを頻繁に確認する必要が生じ、安心感
に乏しいという問題もあった。
【0004】従って、本発明の目的は、ファスニングテ
ープとして機械的ファスナーを有する使い捨ておむつに
おいて、該ファスニングテープが締結力に優れ、着用者
の誤操作やいたずらによっては容易に外れることがない
使い捨ておむつを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解消すべく鋭意検討した結果、上記凸部材の一部を上
記テープ本体に固着させて形成されたファスニングテー
プを具備してなる使い捨ておむつが上記目的を達成しう
ることを知見した。
【0006】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、液透過性のトップシートと、液不透過性のバック
シートと、両シート間に介在された液保持性の吸収体と
を具備してなり、背側部の左右両側縁部に機械的ファス
ナーの凸部材を有するおむつ止着用のファスニングテー
プが配されている展開型の使い捨ておむつにおいて、上
記ファスニングテープは、基端部が上記背側部の左右両
側縁部に固着されているテープ本体と、該テープ本体に
固着された上記凸部材とからなり、上記凸部材は、上記
基端部側のみが上記テープ本体に固着されて、該テープ
本体と固着されている固着域を上記基端部側において形
成すると共に、該テープ本体と固着されていない非固着
域を該テープ本体の先端部側において形成している、こ
とを特徴とする使い捨ておむつを提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の使い捨ておむつの
一形態について図面を参照して詳細に説明する。ここ
で、図1は、本発明の使い捨ておむつの一形態を示す平
面図であり、図2は、図1に示す形態におけるファスニ
ングテープを示す拡大側面図であり、図3は、図1に形
態におけるファスニングテープの使用態様を示す拡大斜
視図である。また、図4〜8は、それぞれ、本発明の使
い捨ておむつにおいて用いられるファスニングテープの
他の形態を示す拡大側面図である。
【0008】図1に示す本発明の使い捨ておむつ1は、
液透過性のトップシート2と、液不透過性のバックシー
ト3と、両シート間に介在された液保持性の吸収体4と
を具備してなり、背側部Bの左右両側縁部B1、B2に
機械的ファスナーの凸部材11を有するおむつ止着用の
ファスニングテープ10が配されている展開型の使い捨
ておむつである。
【0009】更に詳細に説明すると、本形態の使い捨て
おむつは、図1に示すように、吸収体4が股下領域が縊
れた砂時計状に湾曲形成され、トップシート2及びバッ
クシート3も吸収体4の形状に即して股下領域が上述の
如く湾曲形成されており、該吸収体4は、トップシート
2及びバックシート3により挟持・固定されている。ま
た、上記吸収体4の周縁部におけるウエスト部5とレッ
グ部6とには、おむつを着用した際に、着用者にウエス
ト部5とレッグ部6とをフィットさせるための弾性伸縮
部材7がトップシート2とバックシート3とにより固定
されて設けられている。このような構成は、従来の展開
型の使い捨ておむつと同じである。
【0010】また、上記ファスニングテープ10は、そ
れぞれ、バックシート3側に貼着されており、非使用時
においては、機械的ファスナーの凸部材11が、上記ト
ップシート2と剥離自在に締結されている。また、おむ
つの腹側部Aの上記バックシート3上には、該ファスニ
ングテープ10を剥離自在に締結させるためのランディ
ングテープ8が設けられている。
【0011】次に、上記使い捨ておむつ1を構成する各
部材の形成材料について説明する。上記トップシート2
としては、排泄物を吸収体へ透過させる液透過性シート
で肌着に近い感触を有したものが好ましく、このような
液透過性シートとしては、例えば、織布、不織布、多孔
性フィルム等が好ましく挙げられる。また、トップシー
ト2の周縁にシリコン系油剤、パラフィンワックス等の
疎水性化合物を塗布する方法や、予めアルキルリン酸エ
ステルのような親水性化合物を全体に塗布し、周縁を温
水で洗浄する方法により、撥水処理を施し、周縁におけ
る尿等の滲みによる漏れを防止することができる。
【0012】また、上記バックシート3としては、熱可
塑性樹脂にフィラーを加えて延伸した液不透過性かつ蒸
気透過性のフィルムシート、または繊維集合体が用いら
れる。
【0013】また、上記吸収体4としては、解繊パルプ
を主材とした高分子吸水ポリマーを併用したものが好ま
しい。該高分子吸水ポリマーは、上記吸収体4の上層、
中層、下層のいずれに存在させてもよく、また、パルプ
と混合したものであってもよい。また、該高分子吸水ポ
リマーは自重の20倍以上の液体を吸収して保持し得る
保持性能を有し、ゲル化する性質を有する粒子状のもの
が好ましく、このような高分子吸水ポリマーとしては、
例えば、デンプン−アクリル酸(塩)グラフト共重合
体、デンプン−アクリロニトリル共重合体のケン化物、
ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物、アク
リル酸(塩)重合体などが好ましく挙げられる。
【0014】また、上記弾性伸縮部材7としては、糸ゴ
ム、平ゴム、フィルムタイプの弾性材あるいはフィルム
状の発泡ポリウレタン等が好ましく挙げられ、50%伸
長時の応力が40〜150グラムのものが好ましい。
【0015】上記ファスニングテープ10を構成する機
械的ファスナーの凸部材11としては、「マジックテー
プ」(登録商標、ベルクロ社製)、「クイックロン」
(登録商標、YKK社製)、「マジクロス」(登録商
標、カネボウベルタッチ社製)等、鍵状やキノコ形状な
どの凸状の係合部材11a(図2参照)が多数付設され
てなるシート等の公知の(市販の)メカニカルホックテ
ープの凸部材を特に制限なく用いることができる。ま
た、上記ランディングテープ8は、機械的ファスナーの
凹部材からなっており、該凹部材としては、不織布等の
繊維シートの他、トリコット編物生地、たとえばフロン
ト糸50デニール、18フィラメントバック糸20デニ
ール、1フィラメントの構成糸を用いて、フロント3針
飛びで編んだ26ゲージ/インチの編物等が用いられ
る。
【0016】而して、本形態の使い捨ておむつ1におい
ては、図1及び図2に示すように、上記ファスニングテ
ープ10は、基端部12aが上記背側部Bの左右両側縁
部B1、B2に固着されているテープ本体12と、該テ
ープ本体12に固着された上記凸部材11とからなり、
上記凸部材11は、上記基端部12a側のみが上記テー
プ本体12に固着されて、該テープ本体12と固着され
ている固着域14を上記基端部12a側において形成す
ると共に、該テープ本体12と固着されていない非固着
域15を該テープ本体12の先端部12b側において形
成している、
【0017】更に詳述すると、上記凸部材11は、長方
形状であり、上記テープ本体12の一面12c側(トッ
プシート2側)において、接着剤を介して該テープ本体
12に固着されている。この際用いられる接着剤として
は、上記凸部材の接着に通常用いられるものであれば特
に制限なく用いられる。また、上記凸部材11は、長方
形状に固着されている。即ち、上記固着域14及び非固
着域15は、何れもファスニングテープ10の巾方向を
長手方向とする長方形状になされている。ここで、上記
凸部材11の長さLは、非固着部分がない場合の凸部材
とランディングテープ8とのT剥離力が30g以上にな
るように設定するのが好ましく、上記固着域14の巾X
と非固着域15の巾Yとの比X/Yは、該巾Yが0.3
cm以上であれば係合力を自由に調整する目的で任意の
比率とすることができる。上記T剥離力が30g未満に
なると、ランディングテープ8との係合力が不足する場
合が発生するので好ましくない。また、上記巾Y巾が
0.3cm未満であると、摘み部13を引っ張っても境
16に剪断力が働きにくくなり、係合力の調整ができな
くなるので好ましくない。
【0018】また、上記テープ本体12の形成材料は特
に制限されず、通常おむつのファスニングテープとして
用いられるものであれば特に制限なく用いられる。
【0019】また、上記テープ本体12の先端部12a
は、上記一面12c側に向けて折り返されて且つこの折
り返された状態で固定されて、摘み部13を形成してい
る。
【0020】本形態の使い捨ておむつ1は、通常の展開
型の使い捨ておむつと同様に使用することができる。そ
して、上記ファスニングテープ10は、上記摘み部13
を持って外そうとすると、図3に示すように、上記固着
域14と上記非固着域15との境16に引張力(図3の
矢印D1方向の力)がかかるため、該固着域14と該非
固着域15とにはそれぞれ矢印D3、D2方向の力が働
く。このため、該固着域14と該非固着域15とにおけ
る境16近傍において高い剪断力がかかり、その結果と
して、該ファスニングテープ10は、乳幼児の誤操作や
いたずら程度の力では外しにくくなっている。尚、スム
ーズに引き剥がすためには、上記凸部材11の先端部1
2b側端部11bをもって引き剥がすことにより、通常
の凸部材11の引き剥がしに要する力と同程度の力でス
ムーズに引き剥がすことができる。
【0021】また、本形態の使い捨ておむつ1は、常法
に従って、図2に示す形態で上記凸部材11を上記テー
プ本体12に固着させて形成したファスニングテープ1
0を用い、通常の使い捨ておむつと同様にして製造する
ことができる。
【0022】次いで、図4〜8を参照して、本発明の使
い捨ておむつにおいて用いられる上記ファスニングテー
プの他の例について説明する。尚、ここでは、特に上記
の図1〜3に示す形態と異なる点について説明する。特
に詳述しない点については上述した図1〜3に示す形態
の説明においてした説明が適宜適用される。
【0023】図4に示す形態のファスニングテープ10
Aは、上記テープ本体12Aは、その先端部12bAに
おいて基端部12aA側に且つ一面12cA側に向けて
折り曲げられており、更に固着域14Aと非固着域15
Aとの境16Aの近傍において、先端部12bA側に且
つ一面12cA側に向けて折り曲げられている。そし
て、凸部材11Aは、先端部12bA側の端部11bA
において、折り曲げられたテープ本体12Aと、仮止め
材17Aを介して剥離自在に粘着されている。このよう
に構成されていることにより、上記の図1〜3に示す形
態の使い捨ておむつが奏する効果と同じ効果に加えて、
更に装着がより容易になるという効果をも奏する。この
際用いることができる上記仮止め材17Aとしては、上
記テープ本体12Aと上記凸部材11Aとを剥離自在に
粘着するものであれば特に制限なく用いることができる
が、具体的には、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、あ
るいはこれらの粘着剤を塗布した両面テープ等が挙げら
れる。本形態において示すように、本発明における「固
着されていない非固着域」とは、何ら粘着などされてい
ない状態のみならず、剥離自在に粘着されている場合を
も含む。
【0024】図5に示すファスニングテープ10Bは、
凸部材11Bが部分的に固着されてテープ本体12Bに
固着されている。この際の部分的に固着するパターンと
しては、ドットや波状のパターン等が挙げられる。
【0025】図6に示すファスニングテープ10Cは、
非固着域15Cがテープ本体12の先端部12bBの先
端から延出するようになされており、摘み部13が非固
着域15C上に位置するようになされている。
【0026】図7に示すファスニングテープ10Dは、
テープ本体が先端側テープ本体12Dと基端側テープ本
体12D’とにより構成されている。このようにテープ
本体は、必ずしも連続である必要はなく、2以上の部材
により構成されていても良い。
【0027】図8に示すファスニングテープ10Eは、
テープ本体が先端側テープ本体12Eと基端側テープ本
体12E’とにより構成されている。そして、基端側テ
ープ本体12E’は、凸部材11Eの基端部側に連結さ
れている。
【0028】尚、本発明の使い捨ておむつは、上述の形
態には制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種
々変更が可能である。例えば、上記摘み部13には、色
づけやエンボス等を施して、目印として区別できるよう
にしてもよい(特に上記の図6に示すファスニングテー
プにおいては有用である)。
【0029】
【発明の効果】本発明の使い捨ておむつは、ファスニン
グテープとして機械的ファスナーを有する使い捨ておむ
つにおいて、該ファスニングテープが締結力に優れ、着
用者の誤操作やいたずらによっては容易に外れることが
ないものである。更に詳述すると、本発明の使い捨てお
むつは、乳幼児などの力によっては、ファスニングテー
プが容易に外れることがないため、おむつが緩んだり外
れたりして漏れることがなく、更には、おむつの装着状
態を確認する必要がないので、母親などの付き添う者の
安心感も高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の使い捨ておむつの一形態を示
す平面図である。
【図2】図2は、図1に示す形態におけるファスニング
テープを模式的に示す拡大側面図である。
【図3】図3は、図1に形態におけるファスニングテー
プの使用態様を模式的に示す拡大斜視図である。
【図4】図4は、本発明の使い捨ておむつにおいて用い
られるファスニングテープの他の形態を模式的に示す拡
大側面図である。
【図5】図5は、本発明の使い捨ておむつにおいて用い
られるファスニングテープの他の形態を模式的に示す拡
大側面図である。
【図6】図6は、本発明の使い捨ておむつにおいて用い
られるファスニングテープの他の形態を模式的に示す拡
大側面図である。
【図7】図7は、本発明の使い捨ておむつにおいて用い
られるファスニングテープの他の形態を模式的に示す拡
大側面図である。
【図8】図8は、本発明の使い捨ておむつにおいて用い
られるファスニングテープの他の形態を模式的に示す拡
大側面図である。
【符号の説明】
1 使い捨ておむつ 2 トップシート 3 バックシート 4 吸収体 5 ウエスト部 6 レッグ部 7 弾性伸縮部材 8 ランディングテープ 10 ファスニングテープ 11 凸部材 11a 係合部材 12 テープ本体 12a 基端部 12b 先端部 12c 一面 13 摘み部 14 固着域 15 非固着域 A 腹側部 B 背側部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川口 晴子 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液透過性のトップシートと、液不透過性
    のバックシートと、両シート間に介在された液保持性の
    吸収体とを具備してなり、背側部の左右両側縁部に機械
    的ファスナーの凸部材を有するおむつ止着用のファスニ
    ングテープが配されている展開型の使い捨ておむつにお
    いて、 上記ファスニングテープは、基端部が上記背側部の左右
    両側縁部に固着されているテープ本体と、該テープ本体
    に固着された上記凸部材とからなり、 上記凸部材は、上記基端部側のみが上記テープ本体に固
    着されて、該テープ本体と固着されている固着域を上記
    基端部側において形成すると共に、該テープ本体と固着
    されていない非固着域を該テープ本体の先端部側におい
    て形成している、 ことを特徴とする使い捨ておむつ。
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