JP3472020B2

JP3472020B2 - 使い捨ておむつ

Info

Publication number: JP3472020B2
Application number: JP05797496A
Authority: JP
Inventors: 治三樋田; 茂人柳原
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 1996-03-14
Filing date: 1996-03-14
Publication date: 2003-12-02
Anticipated expiration: 2016-03-14
Also published as: TW393313B; JPH09248316A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、使い捨ておむつに
関し、更に詳細には、衛生的に廃棄処理ができる使い捨
ておむつに関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、使い捨ておむつとしては、液透過性の表面シート、
液不透過性の裏面シート及びこれら両シート間に介在す
る吸収体を有し、背側部の左右両側縁部に、機械的ファ
スナーの凸部材又は凹部材からなるおむつ止着用のファ
スニングテープが設けられている、いわゆる展開型の使
い捨ておむつが広く用いられている。

【０００３】しかし、このようなファスニングテープと
して機械的ファスナーを用いた使い捨ておむつにおいて
は、該機械的ファスナーが、通常の粘着テープからなる
ファスニングテープのように、おむつの如何なる部位に
も貼着できるものではないため、おむつ使用後に廃棄処
理する際に、おむつを丸めた状態で止着することが困難
であった。このため、従来の機械的ファスナーからなる
ファスニングテープを有する使い捨ておむつにおいて
は、使用後のおむつを衛生的に廃棄することができない
という問題があった。

【０００４】従って、本発明の目的は、機械的ファスナ
ーからなるファスニングテープを有する使い捨ておむつ
において、衛生的に廃棄処理をすることができる使い捨
ておむつを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、液透過性の表
面シート、液不透過性の裏面シート及びこれら両シート
間に介在する吸収体を有し、背側部の左右両側縁部に、
機械的ファスナーの凸部材又は凹部材を具備してなるお
むつ止着用のファスニングテープが設けられており、腹
側部の該裏面シート上に該ファスニングテープと締結さ
れるランディングテープが配されている、展開型の使い
捨ておむつにおいて、上記ランディングテープには、そ
の長手方向略中央部に、おむつの使用時には上記ファス
ニングテープの係合位置確認用の目印として用いられ且
つおむつの使用後には廃棄時止着用の廃棄テープとして
用いられる、細帯状のテープ部材が、その長手方向を該
ランディングテープの幅方向に向けて、着脱自在に配さ
れていることを特徴とする使い捨ておむつを提供するこ
とにより、上記目的を達成したものである

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の使い捨ておむつを
添付図面を参照して更に詳細に説明する。図１は、本発
明の使い捨ておむつの第１の形態を示す斜視図であり、
図２は、図１に示す使い捨ておむつにおけるランディン
グテープの拡大平面図である。また、図３は、図１に示
す使い捨ておむつを廃棄する態様を示す概略図である。

【０００７】本形態の使い捨ておむつ１は、図１に示す
ように、液透過性の表面シート２、液不透過性の裏面シ
ート３及びこれら両シート２，３間に介在する吸収体
（図示せず）を有し、背側部Ｂの左右両側縁部Ｂ１，Ｂ
２に、機械的ファスナーの凸部材を具備してなるおむつ
止着用のファスニングテープ８が設けられており、腹側
部Ａの該裏面シート３上に該ファスニングテープ８と係
合されるランディングテープ９が配されている、展開型
の使い捨ておむつである。

【０００８】更に詳細に説明すると、本形態の使い捨て
おむつ１は、吸収体が股下領域が縊れた砂時計状に湾曲
形成され、表面シート２及び裏面シート３も吸収体の形
状に即して股下領域が上述の如く湾曲形成されており、
該吸収体は、表面シート２及び裏面シート３により挟持
・固定されている。また、上記吸収体の周縁部における
ウエスト部５とレッグ部６とには、おむつを着用した際
に、着用者にウエスト部５とレッグ部６とをフィットさ
せるための弾性伸縮部材７が表面シート２と裏面シート
３とにより固定されて設けられている。このような構成
は、従来の展開型の使い捨ておむつと同じである。

【０００９】また、上記ファスニングテープ８，８は、
それぞれ、裏面シート側に貼着されており、非使用時に
おいては、止着部８ａが、上記表面シート２と剥離自在
に粘着されている。また、上記ランディングテープ９
は、機械的ファスナーの凹部材により形成されている。

【００１０】次に、上記使い捨ておむつ１を構成する各
部材の形成材料について説明する。上記表面シート２と
しては、排泄物を吸収体へ透過させる液透過性シートで
肌着に近い感触を有したものが好ましく、このような液
透過性シートとしては、例えば、織布、不織布、多孔性
フィルム等が好ましく挙げられる。また、表面シート２
の周縁にシリコン系油剤、パラフィンワックス等の疎水
性化合物を塗布する方法や、予めアルキルリン酸エステ
ルのような親水性化合物を全体に塗布し、周縁を温水で
洗浄する方法により、撥水処理を施し、周縁における尿
等の滲みによる漏れを防止することができる。

【００１１】また、上記裏面シート３としては、熱可塑
性樹脂にフィラーを加えて延伸した液不透過性かつ蒸気
透過性のフィルムシート、または繊維集合体が用いられ
る。

【００１２】また、上記吸収体としては、解繊パルプを
主材とした高分子吸水ポリマーを併用したものが好まし
い。該高分子吸水ポリマーは、上記吸収体の上層、中
層、下層のいずれに存在させてもよく、また、パルプと
混合したものであってもよい。また、該高分子吸水ポリ
マーは自重の２０倍以上の液体を吸収して保持し得る保
持性能を有し、ゲル化する性質を有する粒子状のものが
好ましく、このような高分子吸水ポリマーとしては、例
えば、デンプン−アクリル酸（塩）グラフト共重合体、
デンプン−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナト
リウムカルボキシメチルセルロースの架橋物、アクリル
酸（塩）重合体などが好ましく挙げられる。

【００１３】また、上記弾性伸縮部材７としては、糸ゴ
ム、平ゴム、フィルムタイプの弾性材あるいはフィルム
状の発泡ポリウレタン等が好ましく挙げられ、５０％伸
長時の応力が４０〜１５０グラムのものが好ましい。

【００１４】上記ファスニングテープ８を形成する上記
の機械的ファスナーの凸部材としては、「マジックテー
プ」（登録商標、ベルクロ社製）、「クイックロン」
（登録商標、ＹＫＫ社製）、「マジクロス」（登録商
標、カネボウベルタッチ社製）等、鍵状やキノコ形状な
どの凸状の係合部材が多数付設されてなるシート等の公
知の（市販の）メカニカルホックテープの凸部材を特に
制限なく用いることができる。また、上記ランディング
テープ９を形成する上記の機械的ファスナーの凹部材と
しては、不織布等の繊維シートの他、「トリコット」
（商品名、クラレ社製）等が用いられる。

【００１５】而して、本形態の使い捨ておむつ１は、図
１及び図２に示すように、上記ランディングテープ９に
は、その長手方向略中央部に、おむつの使用時には上記
ファスニングテープ８の係合位置確認用の目印として用
いられ且つおむつの使用後には廃棄時止着用に用いられ
る、細帯状のテープ部材１０が、その長手方向を該ラン
ディングテープ９の幅方向に向けて、即ち、該テープ部
材１０の長手方向と該ランディングテープ９の長手方向
とが直行するように着脱自在に配されている。

【００１６】更に詳述すると、上記テープ部材１０の長
さは、上記ランディングテープの幅とほぼ等しくなるよ
うにするのが好ましく、また、幅は、０．３〜２．５ｃ
ｍとするのが好ましい。

【００１７】また、上記テープ部材１０は、上記ランデ
ィングテープ９とは異なる色を有しており、その長手方
向全体に亘って連続の模様１１が付されている。具体的
には、上記ランディングテープ９は白色であるのに対し
て、上記テープ部材１０は、薄い緑色に形成されてい
る。また、該テープ部材１０には、ウサギ形状の模様１
１ａと、おむつのサイズを示すＬ字型の模様１１ｂとが
交互に連続して付されている。このように、ランディン
グテープ９と異なる色が付されており、且つ模様１１が
付されていることにより、目印として認識し易すさが一
段と向上する。

【００１８】また、上記テープ部材１０は、テープ基材
の裏面（ランディングテープ９と当接する面）に粘着剤
が塗布されて、また印刷処理が施されて着色及び模様が
付されて、形成されている。上記テープ基材としては、
ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン／ポリエ
ステルブレード品等が用いられる。また、上記粘着剤と
しては、ＳＩＳ（スチレン・イソプレン・スチレン）や
ＳＢＳ（スチレン・ブタジエン・スチレン）などのスチ
レンエラストマーをベースにしたホットメルト粘着剤、
及びアクリル系の粘着剤等が用いられる。また、上記印
刷処理は、通常の印刷方法を特に制限なく用いて行うこ
とができる。

【００１９】そして、上記使い捨ておむつ１を使用する
には、先ずおむつの着用時においては、図１に示すよう
に、上記テープ部材１０を目印にして（即ち、ランディ
ングテープ９の中央部を確認して）、上記ファスニング
テープ８を上記ランディングテープ９上に貼着して、お
むつを止着し、おむつを着用・使用する。そして、おむ
つの廃棄時においては、図３に示すように、上記テープ
部材１０を上記ランディングテープ９から剥離させ、お
むつ１を丸めた後、剥離させた該テープ部材１０でおむ
つを丸めたまま丸めた状態で止着し、廃棄処理する。

【００２０】本形態の使い捨ておむつ１は、上記テープ
部材１０を有しているので、おむつの使用時においては
ファスニングテープ８の係合位置を左右均等にするのが
容易であり、締め付けすぎたり、左右何れかに偏って止
着したりすることが防止できる。また、おむつの使用後
においては、おむつ１を丸めたままの状態で衛生的に且
つ容易に廃棄処理することができる。

【００２１】尚、本発明の使い捨ておむつは、上述の図
１及び図２に示す形態には何ら限定されるものではな
く、例えば、上記ファスニングテープ８を上記凹部材で
形成し、上記ランディングテープ９を上記凸部材で形成
することもできる。また、上記模様は、不連続に設けて
もよく、更には設けなくてもよい。尚、「不連続」と
は、例えば、上記のウサギの模様１１ａを一つのみ設け
るような場合を意味する。

【００２２】

【発明の効果】本発明の使い捨ておむつは、機械的ファ
スナーからなるファスニングテープを有する使い捨てお
むつにおいて、衛生的に廃棄処理をすることができるも
のである。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明の使い捨ておむつの第１の形態
を示す斜視図である。

【図２】図２は、図１に示す使い捨ておむつにおけるラ
ンディングテープの拡大平面図である。

【図３】図３は、図１に示す使い捨ておむつを廃棄する
態様を示す概略図である。

【符号の説明】

１使い捨ておむつ２表面シート３裏面シート４吸収体５ウエスト部６レッグ部７弾性伸縮部材８ファスニングテープ９ランディングテープ１０テープ部材Ａ腹側部Ｂ背側部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献特開平２−4372（ＪＰ，Ａ) 特開平９−103447（ＪＰ，Ａ) 実開平７−22725（ＪＰ，Ｕ) 実開平７−28518（ＪＰ，Ｕ) 実開昭63−183208（ＪＰ，Ｕ) 実開平６−61227（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A61F 13/15 - 13/84

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】液透過性の表面シート、液不透過性の裏
面シート及びこれら両シート間に介在する吸収体を有
し、背側部の左右両側縁部に、機械的ファスナーの凸部
材又は凹部材を具備してなるおむつ止着用のファスニン
グテープが設けられており、腹側部の該裏面シート上に
該ファスニングテープと係合されるランディングテープ
が配されている、展開型の使い捨ておむつにおいて、上記ランディングテープには、その長手方向略中央部
に、おむつの使用時には上記ファスニングテープの係合
位置確認用の目印として用いられ且つおむつの使用後に
は廃棄時止着用の廃棄テープとして用いられる、細帯状
のテープ部材が、その長手方向を該ランディングテープ
の幅方向に向けて着脱自在に配されていることを特徴と
する使い捨ておむつ。
【請求項２】上記テープ部材は、上記ランディングテ
ープとは異なる色を有しており、その長手方向全体に亘
って連続又は不連続の模様が付されていることを特徴と
する請求項１記載の使い捨ておむつ。