JPH10286122A - 歯ブラシおよび歯ブラシに植設されるフィラメントの製造方法 - Google Patents

歯ブラシおよび歯ブラシに植設されるフィラメントの製造方法

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JPH10286122A
JPH10286122A JP4262097A JP4262097A JPH10286122A JP H10286122 A JPH10286122 A JP H10286122A JP 4262097 A JP4262097 A JP 4262097A JP 4262097 A JP4262097 A JP 4262097A JP H10286122 A JPH10286122 A JP H10286122A
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Masabumi Kato
正文 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弾力性・反発性・耐久性に富み、力を入れて
歯を磨くときにもフィラメントがいわゆる毛倒れ・腰折
れし難く、その先端部における歯の清掃作用が有効に発
揮されるとともに、更にフィラメントの腹部においても
歯の汚れや歯垢を効果的に清掃することが可能であっ
て、刷子部の基盤構造形成や植設作業も容易であるとい
う歯ブラシを、簡単な構成により安価に提供する 【解決手段】 複数本のフィラメントが植設された歯ブ
ラシにおいて、フィラメントの少なくとも一部が、芯材
1と、この芯材1に固着・巻着された線材2とからなる
フィラメント10であること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯を磨く歯ブラシ
に関し、詳しくは刷子部を構成するフィラメントが芯材
とその外面の線材とからなり、いわゆる腰の強い刷子を
有して歯磨きの力が毛先に集中して伝達され、歯の清掃
を効果的に行える歯ブラシに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、歯の汚れ、特には歯間部の汚れや
歯垢を効果的に清掃するための歯ブラシとして、例えば
フィラメントの先端をテーパー状に細くした歯ブラシ
(特開平3−198808号、特開平6−141923
号等)、或いはフィラメントの腹部に凹凸を設けた歯ブ
ラシ(特開平6−141929号、特開平8−4742
3号等)、或いはフィラメントの先端に扁平部を設けた
歯ブラシ(特開平8−182694号等)が提案されて
いる。
【0003】しかし、これらの歯ブラシは、歯間部に毛
先を挿入し易い或いは歯垢を削ぎ落とし易いといった作
用効果を奏するものの、力を入れて(歯ブラシを歯に強
く当接させて)歯を磨くときには、歯間部に挿入された
フィラメントがいわゆる毛倒れ・腰折れ状態となり、歯
ブラシの上下動に合わせてフィラメントの腹部が単に滑
るように摺動するだけで、結局歯間部の汚れや歯垢を効
果的に清掃することが困難となるものである。
【0004】一方、フィラメントの毛倒れ・腰折れを防
止するためには、フィラメントを太くすれば良いのであ
るが、太過ぎれば歯間部に毛先を挿入し難くなる。ま
た、かかるフィラメントの腰折れを防止するために、例
えば数本のフィラメントを、丁度「鉄塔の脚」の如く、
基端部には間隔を設け一方先端部を集結させて一組の束
とし、この束を刷子部に適宜数植設した歯ブラシ(特開
平8−164025号)が提案されている。しかしこの
歯ブラシの場合には、毛倒れし難くなるものの、一般の
垂直植毛の場合と異なり各フィラメントを刷子部に傾斜
して植設するという刷子部の基盤構造形成や植設作業に
困難が伴う。
【0005】さらに、上記種々の歯ブラシにおいて、そ
のフィラメントを角柱形にしたものや或いはこれを捻っ
たものなど、フィラメントの腹部に鋭角部を設けてより
効果的に歯の清掃が行える工夫もなされているが、これ
らのフィラメントも通常の円柱或いは楕円柱状のものと
同様にその太さが下方部も先端部も略同じであるため、
従来のものと弾力性・反発力において大差なくやはり毛
倒れ・腰折れし易いものである。従って歯ブラシ先端部
における歯の清掃作用が発揮され難いものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑みてなされたものであり、歯間部に毛先を挿入し易
く歯垢を削ぎ落とし易いことは勿論のこと、弾力性・反
発性・耐久性に富み、力を入れて歯を磨くときにもフィ
ラメントがいわゆる毛倒れ・腰折れし難く、その先端部
における歯の清掃作用が有効に発揮されるとともに、更
にフィラメントの腹部においても歯の汚れや歯垢を効果
的に清掃することが可能であって、刷子部の基盤構造形
成や植設作業も容易であるという歯ブラシを、簡単な構
成により安価に提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の歯ブラシが採用した手段は、「複数本の
フィラメントが植設された歯ブラシにおいて、前記フィ
ラメントの少なくとも一部が、芯材と、露出部を設けて
この芯材に固着された線材とからなるフィラメントであ
ること」を特徴とする。これにより、芯材とその外面の
線材とが二重構造を呈し、共動してフィラメントの弾力
性・反発性・耐久性を向上させ、その結果歯ブラシの毛
倒れ・腰折れが起こりにくくなる。さらに、芯材と線材
との固着位置及び面積の決定は極めて容易であり、且
つ、硬質線材を用いるなどの如くこれら芯材と線材の材
質を容易に相違させることができるため、フィラメント
全体の弾力性・反発性・耐久性を自在に且つ簡単に増大
させ又変化させることもできる。
【0008】また、線材を露出部を設けて芯材に固着さ
せることから、線材の一部が芯材から突出する状態に又
は逆に芯材の側面が凹形状になる如く線材を芯材内に凹
ませて固着すれば、フィラメントの腹部において稜角部
を簡単に形成することができ、該部分において歯の汚れ
や歯垢を効果的に清掃することを可能とする。一方、例
えば芯材の外方から線材を当接押圧することにより、線
材の露出面部と芯材外面とが面一状となるように埋設す
れば、フィラメントの従来形状を変更することなく二重
構造部を簡単に形成し、且つ強固な連結状態を形成する
ことができる。
【0009】請求項2の発明が採用した手段は、上記請
求項1に記載した歯ブラシにおいて「線材が螺旋状に固
着されていること」を特徴とする。これにより、上記作
用に加えて、芯材の全側面に対して且つ簡単に線材を固
着させることができ、さらには螺旋間隔を調整すること
により例えばフィラメントの先端部のみ弾力性・反発性
を増大させる等の如く、その上下方向における弾力性・
反発力・硬性等を任意の位置に付加することが可能とな
る。さらに硬質線材を螺旋状に巻着させた場合には、線
材がバネの作用を果たし芯材との共動により、フィラメ
ントの先端はねじれたり回転したりするなど複雑な動き
の反発力・弾力性を発揮しつつ歯に当接する。従って歯
磨きの力はフィラメントの先端に集中して伝達され、歯
の汚れや歯垢を極めて効果的に清掃することができる。
【0010】請求項3の歯ブラシは、「複数本のフィラ
メントが植設された歯ブラシにおいて、前記フィラメン
トの少なくとも一部が、芯材とこの芯材の外面に巻着さ
れた線材とからなるフィラメントであること」を手段の
特徴とする。これにより上述の作用の他さらに、線材を
芯材に巻き付けて取着するという簡単な手段によって、
線材を芯材に固着する作業およびフィラメントの二重構
造部の形成が一層容易となり、且つその配設位置の選択
決定も極めて簡単に行うことが可能となる。従って、そ
の弾力性・反発性・耐久性をより一層自在に且つ簡単に
増大させ又変化させることができる。
【0011】請求項4の発明が採用した手段は、上記請
求項1、請求項2、または請求項3に記載した歯ブラシ
において、その「芯材とこの芯材の外面に巻着された線
材とからなるフィラメントの外面を、被覆材により被覆
する」ことを特徴とする。これにより、上記作用に加え
て、フィラメントは三重構造となりその弾力性・反発性
・耐久性を一層向上させる。更に、この発明において
は、軟質な線材を用いることも可能となり、この場合線
材に代わって被覆材が螺旋状巻着構造を構成するため、
極めて弾力性・反発性・耐久性に富むフィラメントが得
られる。そして被覆材が一層強力なバネの作用をなし、
フィラメントの先端はねじれたり回転したりするなど複
雑な動きのより強い反発力・弾力性を発揮して歯に当接
し、歯磨きの力がフィラメントの先端に効果的に集中伝
達される。
【0012】請求項5の発明が採用した手段は、上記請
求項2又は請求項3記載の歯ブラシに植設されるフィラ
メントの製造方法であって、「芯材へその長手方向直線
状に線材を取着した後にこれら芯材と線材とを一体的に
捻って、芯材に線材が螺旋状に固着されてなるフィラメ
ント又は芯材に線材が巻着されてなるフィラメントを形
成する」ことを特徴とする製造方法である。これによ
り、芯材に線材を固着させる際これを螺旋状に巻き付け
ながら行うという作業が不要となり、芯材に線材が螺旋
状に固着され又は巻着されてなるフィラメントを、簡単
に形成することができる。
【0013】請求項6の発明が採用した手段は、上記請
求項2又は請求項3記載の歯ブラシに植設されるフィラ
メントの製造方法であって、「芯材へその長手方向直線
状に線材を取着し且つこれら芯材及び線材の外面を被覆
材により被覆した後にこれら芯材、線材、及び被覆材を
一体的に捻って、芯材に線材が螺旋状に固着され又は芯
材に線材が巻着され且つ被覆材により被覆されてなるフ
ィラメントを形成する」ことを特徴とする製造方法であ
る。これにより、被覆材により被覆された、芯材に線材
が螺旋状に固着され又は巻着されてなるフィラメント
を、簡単に形成することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】上記本発明を、後に示す実施例に
用いた図及び符号を引用して以下具体的に説明する。本
発明において、フィラメント10の芯材1は、従来より
一般に用いられているフィラメントと同様のナイロンそ
の他の化学樹脂素材等が使用される。その成形方法や形
状また弾力性・反発性・耐久性の各種属性は、従来の歯
ブラシの単一体からなるフィラメントと同様のものでよ
く、さらにその断面形状は、円形、楕円形、三角形、四
角形、その他の多角形など何れの形状でも良い。なお、
天然毛を排除するものではない。
【0015】線材2は、やはり従来より一般に用いられ
ているフィラメントと同様のナイロンその他の化学樹脂
材等が使用され、その成形方法や断面形状また硬性軟性
・弾力性・反発性・耐久性等の各種属性は、上記芯材1
と同様に従来の歯ブラシのフィラメントと同様のもので
よい。なおその径の太さは、芯材1のそれよりも小とす
るのが植設構造および刷子部の全体のバランス上好まし
いが、同径或いは芯材1より大径な太いものであっても
本発明の作用効果は奏されるのであり、これを除外する
ものではない。また、例えば請求項2や請求項3の発明
に係る「芯材1に線材2が螺旋状に固着され又巻着され
たフィラメント10」の場合には、線材2の巻き付け間
隔等の調整によって自在に弾力性や硬性を増大させまた
変更可能であるから、例えば、歯間用糸ブラシに用いら
れる束になった軟質糸のその単体等を用いることも可能
であり一例として挙げられる。但しこれより細い線材2
で十分に作用効果が奏されることは言うまでもない。な
お、線材2を硬質のものする等、芯材1の材質と相違を
持たせれば、この線材2がスプリング作用を発揮し得る
ため有効である。
【0016】線材2は、請求項1の発明にあっては、露
出部を有する状態で芯材1に固着されており、例えば、
極細ひも状の1本のナイロン線材2を、直線状に芯材1
の上下方向全長にわたって或いは先端部のみ、或いは先
端部を除く下方部のみの如く、その一部分を芯材1の側
表面から突出する状態に(図1、図2参照)また逆に凹
状態に埋設される。なおこの線材2の芯材1への固着態
様は、上記埋設するものに限られず、例えば芯材1と線
材2とを当接させて張り合わせたもの(図3参照)、図
示はしないが線材2を複数本用いたものや分断状態に埋
設させるものなど、自由に設定できる。従って線材2の
太さや固着数・固着位置により如何なる弾力性・反発性
・耐久性も任意に選択できる。固着方法は、加熱や加圧
による接着或いは溶着など手段を問わない。
【0017】請求項2および請求項3の発明にあって
は、線材2は芯材1に螺旋状固着または巻着されてお
り、例えば、極細ひも状の1本のナイロン線材2を、螺
旋状に芯材1の上下方向全長にわたって(図4参照)或
いは先端部のみ、或いは先端部を除く下方部のみの如く
巻き付けて固着する。なお、この芯材1の螺旋間隔或い
は巻着間隔は、均一であれ偏りを持たせてであれ自由に
設定できる。また線材2の巻き付けは1本のみならず複
数本を用いても良く、更に連続状と分断状とを問うもの
ではない。その他例えばリング状の線材2を芯材1の外
面に複数個嵌着するもの(図7参照)であってもよい。
【0018】この場合、例えば、硬質の細ひも状線材2
を螺旋状に芯材1へ巻き付ける際、巻回数を増やし螺旋
間隔を狭めれば弾力性・反発性・耐久性は増大する。一
方巻回数を減らし螺旋間隔を広げれば弾力性・反発性・
耐久性の増加率は減少する。従って、線材2の太さや巻
回数・巻間隔の程度により如何なる弾力性・反発性・耐
久性も任意に選択できる。また、同様に細ひも状線材2
を螺旋状に芯材1へ巻き付ける際、例えば芯材1を細く
しその先端部を除く下方部のみに巻き付ければ、上端部
は特段テイパー成形しなくともそのまま歯間部に毛先を
挿入し易く歯垢を削ぎ落とし易い形状が形成され、且つ
上端部は適度に弾力性・反発性を有し一方中段部及び下
段部は硬性が確保され、好適なフィラメント10が得ら
れることとなる。つまり、本発明によれば、線材2の太
さや巻回数・巻間隔の程度によりフィラメントの如何な
る箇所にも任意の弾力性・反発性・硬性・耐久性を付与
できる。
【0019】更に、上記芯材1と線材2とからなるフィ
ラメント10の外面を、被覆材3により被覆することに
より、本発明の歯ブラシは一層弾力性・反発性に富みま
た毛倒れ・腰折れし難くなり、歯の汚れや歯垢は効果的
に清掃される。この被覆材3は、やはり上記ナイロンそ
の他の化学樹脂素材等を使用するのが好ましいものの、
ナイロンに限定されるものではない。なお、被覆方法
は、例えば線材2が巻着された芯材1(フィラメント1
0)を化学樹脂溶液に浸漬しておこなうが、その他樹脂
溶液を塗布する方法などその手段は如何なるものであっ
ても良い。また、被覆された後のフィラメント10の周
面形状は、たとえば上記芯材1に巻着されて突出する線
材2に対応して凸凹状に形成されるものと、これら凸凹
を埋めて従来の歯ブラシのフィラメントと同様の円柱状
に形成されるもの、その他を問わない。この場合に、線
材2は例えば天然糸の如く軟質なものであっても良い。
たとえ軟性の線材2であっても、これを被覆する被覆材
3が螺旋状等の構造を形成するため、バネの如き強力且
つ複雑な弾力性・反発性等を発揮する。
【0020】上記芯材に線材が螺旋状に固着され又は巻
着されてなるフィラメント10、さらにはその外面を被
覆材により被覆したフィラメント10は、請求項5又は
請求項6の発明に係る製造方法により、極めて簡単に形
成することができる。先ず、芯材1の長手方向に沿って
直線状に線材2を取着する。この場合線材2は芯材1の
長手方向全長にわたり連続する一本ものと或いは分断状
態に複数本を取り付けるものとを問はない。次に、請求
項6の発明においてはこれら芯材1及び線材2の外面を
被覆材3により被覆する。最後に、芯材、線材、或いは
これらと被覆材を一体的に捻って、芯材に線材が螺旋状
に固着され又は芯材に線材が巻着され、或いは更に被覆
材により被覆されてなるフィラメントを形成するのであ
る。この製造方法によれば、芯材に線材を固着させる際
これを螺旋状に巻き付けながら行うという作業が不要と
なり、単にフィラメント10を捻るだけで芯材に線材が
螺旋状に固着され又は巻着されてなるフィラメント等を
得ることができ、作業工程が簡略化される。
【0021】これら請求項1ないし6の発明に係る、芯
材1と線材2とからなるフィラメント10、或いは更に
被覆材3を被覆したフィラメント10は、歯ブラシ10
0の刷子部の全てに植設されても良く、また従来の通常
のフィラメントと混合して植設しても良い。本発明に係
るフィラメント10を使用する割合により、本発明の歯
ブラシ100の全体として弾力性・反発性・耐久性、ま
た毛倒れ・腰折れの度合い、及び毛先の反発力を自在に
調整変化させることができることとなる。
【0022】
【実施例】以下、実施例について図面を参照して説明す
る。 (実施例1)図1及び図2は、本発明に係る歯ブラシ1
00の第1の実施例を示し、フィラメント10に係る要
部拡大図である。歯ブラシ100に植設されたフィラメ
ント10を、ナイロン製の円柱状芯材1とこのナイロン
製芯材1の側面に上下にわたって埋め込み固定された、
極細の硬質ナイロン素材を用いた断面矩形の線材2とか
らなるフィラメント10、としたものである。本実施例
によれば、フィラメント10の二重構造によって、毛倒
れ・腰折れがし難く、毛先部の弾力性・反発性・耐久性
が極めて有効に発揮される歯ブラシ100が得られる。
【0023】(実施例2)図3は、本発明に係る歯ブラ
シ100の第2の実施例を示し、フィラメント10に係
る要部拡大図である。上記第1の実施例との相違は、ナ
イロン製の判円柱状芯材1と硬質ナイロン素材を用いた
同形の線材2とを、両材の平坦側面同士を水平方向へず
らせて溶着固定してフィラメント10、とした点にあ
る。
【0024】本実施例によれば、上記第1の実施例と同
様、毛倒れ・腰折れがし難く、毛先部の弾力性・反発性
・耐久性が極めて有効に発揮される歯ブラシ100が得
られる他、フィラメント10の腹部に稜角部が形成さ
れ、この腹部においても歯の汚れを効果的に清掃するこ
とができる。
【0025】(実施例3)図4は、本発明に係る歯ブラ
シ100の第3の実施例を示し、フィラメント10に係
る要部拡大図である。上記第1の実施例に示すフィラメ
ント10を、加熱下で捻って形成されたものである。本
実施例によれば、上記と同様のフィラメント10の二重
構造による作用効果に加えて、更には、線材2の螺旋状
固着によって、フィラメント10は丁度バネの如く捻れ
・回転等の複雑な動きの反発力・弾力性を発揮し、歯磨
きの力はフィラメントの先端に集中して伝達され、歯の
汚れを効果的に清掃することができる。 (実施例4)図5は、本発明に係る歯ブラシ100の第
4の実施例を示し、フィラメント10に係る要部拡大図
である。歯ブラシ100に植設されたフィラメント10
を、ナイロン製の円柱状芯材1とこのナイロン製芯材1
の外面に螺旋状に巻着された、やはり極細のナイロン素
材を用いた断面矩形の線材2とからなるフィラメント1
0、としたものである。上記線材2の螺旋状巻き付け
は、芯材1の下方部には疎く一方その上方部が密になる
よう行ってある。
【0026】本実施例によれば、歯ブラシの刷子部の基
台(柄)の近辺すなわち芯材1の下方部は、固定部(基
台)に近接しているため巻き付けが疎くともそれほど毛
倒れ・腰折れしないものの、一方芯材1の先端部におい
ても線材2の巻き付け密度の高さから、フィラメント1
0の先端部の弾力性・反発性・耐久性が極めて有効に発
揮される。そして、フィラメント10の二重構造、更に
は硬質線材2の螺旋状巻着によって、バネの如く捻れ・
回転等の複雑な動きの反発力・弾力性を発揮し、歯磨き
の力はフィラメントの先端に集中して伝達され、歯の汚
れを効果的に清掃することができる。
【0027】(実施例5)図6は、本発明に係る歯ブラ
シ100の要部拡大図であり、フィラメント10の第5
の実施例を示すものである。上記第4の実施例との基本
的相違は、上記実施例4のフィラメント10の外面を、
ナイロン(被覆材3)により被覆した点にある。 ま
た、この実施例の場合は、硬質のナイロン製の円柱状芯
材1と軟質の糸状ナイロン製線材2とが使用され、芯材
1と線材2との材質を変えてある。なお、軟質のナイロ
ン製線材2に代えて例えば絹その他の天然糸を用いても
良い。そして硬質のナイロンにより被覆されたフィラメ
ント10の周面形状は、上記芯材1に巻着されて突出す
る線材2に対応して螺旋状に凸凹形成されている。
【0028】本実施例によれば、線材2が軟質なため芯
材1の弾力性・硬性等に直接変化を与える度合いは少な
いものの、この線材2に代わって硬質ナイロン製被覆材
3が螺旋状巻着構造を構成するため、一層弾力性・反発
性・耐久性に富むフィラメント10が得られる。また更
に、芯材1と特には螺旋状被覆材3との共動により、フ
ィラメント10の先端部はバネの如く捻れ・回転等の複
雑な動きの反発力・弾力性を発揮し、歯磨きの力はフィ
ラメントの先端に一層集中して伝達される。
【0029】(実施例6)図7は、本発明に係る歯ブラ
シ100の要部拡大図であり、フィラメント10の第6
の実施例を示すものである。上記第1、第3、又は第4
の実施例との対比において、極細のナイロン素材の線材
2を芯材1の外面に環状に独立して巻き付けて固着した
点においてのみ、相違するものである。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし請
求項6の本発明に係る歯ブラシによれば、複数本のフィ
ラメントが植設された歯ブラシにおいて、前記フィラメ
ントの少なくとも一部を、芯材とこの芯材に固着或いは
巻着等された線材とからなるフィラメント、さらにはそ
の外面を被覆材により被覆したため、フィラメントの二
重構造、或いは三重構造により弾力性・反発性・耐久性
を向上させ、その結果歯ブラシの毛倒れ・腰折れが防止
される。また、フィラメントの二重或いは三重構造部を
容易に形成し且つその配設位置を選択決定し易いため、
その弾力性・反発性・耐久性を自在に増大させ且つ簡単
に変化させることができる。更に、フィラメント10の
先端はねじれたり回転したりするなどバネの如く複雑な
動きの反発力・弾力性を発揮しつつ歯に当接し、それ故
歯磨きの力はフィラメントの先端に集中して伝達される
こととなり、強力な反発力をもって有効に歯の清掃を行
うことができる。
【0031】以上の通り、本発明は、弾力性・反発性・
耐久性に富み、毛倒れ・腰折れし難く、複雑な弾力・反
発力により毛先の反発力を確保し得て、またフィラメン
トの腹部においても歯の汚れや歯垢を効果的に清掃する
ことができ、しかも簡単な構成により安価に提供するこ
とができるという、優れた効果を奏する。
【0032】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る歯ブラシの第1の実施例を示
す、要部拡大正面図である。
【図2】 図1のA−A線における矢視横断面図であ
る。
【図3】 本発明に係る歯ブラシの第2の実施例を示
す、要部拡大斜視図である。
【図4】 本発明に係る歯ブラシの第3の実施例を示
す、要部拡大正面図である。
【図5】 本発明に係る歯ブラシの第4の実施例を示
す、要部拡大正面図である。
【図6】 本発明に係る歯ブラシの第5の実施例を示
す、要部拡大正面図である。
【図7】 本発明に係る歯ブラシの第6の実施例を示
す、要部拡大正面図である。
【符号の説明】
1 芯材 2 線材 3 被覆材 10 フィラメント 100歯ブラシ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本のフィラメントが植設された歯ブ
    ラシにおいて、前記フィラメントの少なくとも一部が、
    芯材と、露出部を設けてこの芯材に固着された線材とか
    らなるフィラメントであることを特徴とする歯ブラシ。
  2. 【請求項2】 前記線材が螺旋状に固着されていること
    を特徴とする請求項1記載の歯ブラシ。
  3. 【請求項3】 複数本のフィラメントが植設された歯ブ
    ラシにおいて、前記フィラメントの少なくとも一部が、
    芯材と、この芯材の外面に巻着された線材とからなるフ
    ィラメントであることを特徴とする歯ブラシ。
  4. 【請求項4】 前記芯材と線材とからなるフィラメント
    の外面を、被覆材により被覆したことを特徴とする請求
    項1、請求項2、又は請求項3記載の歯ブラシ。
  5. 【請求項5】 芯材へその長手方向直線状に線材を取着
    した後にこれら芯材と線材とを一体的に捻って、芯材に
    線材が螺旋状に固着されてなるフィラメント又は芯材に
    線材が巻着されてなるフィラメントを形成することを特
    徴とする、前記請求項2又は請求項3記載の歯ブラシに
    植設されるフィラメントの製造方法。
  6. 【請求項6】 芯材へその長手方向直線状に線材を取着
    し且つこれら芯材及び線材の外面を被覆材により被覆し
    た後にこれら芯材、線材、及び被覆材を一体的に捻っ
    て、芯材に線材が螺旋状に固着され又は芯材に線材が巻
    着され且つ被覆材により被覆されてなるフィラメントを
    形成することを特徴とする、前記請求項2又は請求項3
    記載の歯ブラシに植設されるフィラメントの製造方法。
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