JPH10285785A - 車両用電源供給装置 - Google Patents

車両用電源供給装置

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JPH10285785A
JPH10285785A JP8674497A JP8674497A JPH10285785A JP H10285785 A JPH10285785 A JP H10285785A JP 8674497 A JP8674497 A JP 8674497A JP 8674497 A JP8674497 A JP 8674497A JP H10285785 A JPH10285785 A JP H10285785A
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良和 長嶋
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亮 芹澤
Akira Baba
晃 馬場
Yukihiko Umeda
幸彦 梅田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各電線を流れる電流の検出精度を向上させる
ことにより一段と良好な電線の損傷防止処理を行うこと
ができる簡易な構成の車両用電源供給装置を提案する。 【解決手段】 第1及び第2の差動増幅回路(OPA及
びOPB)それぞれの一方の入力端には共通入力抵抗
(R0)を介して共通電源ライン(L1)の電源電圧V
Bが入力されるため、各差動増幅回路(OPA及びOP
B)の一方の入力端の電圧を共通化することができる。
この結果、従来のように第1及び第2の差動増幅回路
(OPA及びOPB)それぞれの一方の入力端に別々の
入力抵抗を介して電圧を入力させる場合と比較して、第
1及び第2の差動増幅回路(OPA及びOPB)の出力
電圧のばらつきを低減することができるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用電源供給装置
に関し、特に電源線に流れる電流を検出し、当該検出結
果に基づいて適応的に電源供給をオンオフすることによ
り電線や負荷の損傷或いは破損等を防止するようになさ
れた車両用電源供給装置に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の車両用電源供給装置とし
て、図5に示すような車両用電源供給装置1が提案され
ている(特願平8−200234号参照)。車両用電源
供給装置1は、ジャンクションボックス2内に負荷3
A、……、3Xに対応させてスイッチング部4A、…
…、4Xが設けられており、当該各スイッチング部4
A、……、4X内の半導体スイッチ5A、……、5Xを
スイッチング制御信号S1A、……、S1Xに基づいて
オンオフ制御することにより、バッテリ等の電源部10
0からの電源を電線6A、……、6Xを介して各負荷3
A、……、3Xに選択的に供給するようになされてい
る。
【0003】各スイッチング部4A、……、4Xは、い
わゆるインテリジェントパワースイッチと呼ばれるもの
で、半導体スイッチ5A、……、5Xに過電流が流れた
り、半導体スイッチ5A、……、5Xが過熱した場合
に、半導体スイッチ5A、……、5Xがオン制御されて
いる場合でも、当該半導体スイッチ5A、……、5Xを
強制的にオフ制御することにより、半導体スイッチ5
A、……、5Xを過電流や過熱から保護する自己保護機
能をもっている。
【0004】これをスイッチング部4Aについて説明す
ると、半導体スイッチ5Aの下流側にはシャント抵抗R
1Aが設けられており、当該シャント抵抗R1Aの上流
側が入力抵抗R2Aを介してオペアンプ7Aの反転入力
端に接続されていると共にシャント抵抗R1Aの下流側
が入力抵抗R3Aを介してオペアンプ7Aの非反転入力
端に接続されている。この結果、オペアンプ7Aからは
電線6Aを流れる電流(≒半導体スイッチ5Aに流れる
電流)に応じた電圧値(以下、この電圧を電流検出信号
S2Aと呼ぶ)が出力される。
【0005】そしてこの電流検出信号S2Aが自己保護
回路8Aに入力される。自己保護回路8Aは基本的には
コンパレータ構成でなり、電流検出信号S2Aと半導体
スイッチ5Aの定格電流値に対応した基準電圧値とを比
較し、電流検出信号S2Aが基準電圧値よりも大きかっ
たときにはこのことを示す過電流信号を出力する。
【0006】また自己保護回路8Aは半導体スイッチ5
Aの近傍に設けられている温度検出回路(図示せず)か
らの温度検出信号電圧と、所定の温度閾値電圧とを比較
し、温度検出信号電圧が温度閾値電圧よりも大きかった
ときにはこのことを示す過熱信号を出力する。
【0007】論理回路9Aはマイクロコンピュータ(マ
イコン)からのスイッチング制御信号S1Xと自己保護
回路8Aからの信号とを入力する。そしてそしてこれら
の信号に基づく論理演算をしてバッファ10Aに正論理
又は負論理の信号を出力する。具体的には、マイコン1
01から正論理のスイッチング制御信号S1Aが入力さ
れ、かつ自己保護回路8Aから過電流信号又は過熱信号
が入力されていないときのみバッファ10Aに正論理の
信号を出力するようになっている。
【0008】バッファ10Aにはチャージポンプ103
により電源電圧VBが昇圧された駆動電圧VCが供給され
ており、これによりバッファ10Aは論理回路9Aから
正論理の信号を入力したときこれを駆動電圧VCに基づ
いてレベルシフトし、半導体スイッチ5Aのゲートに当
該半導体スイッチ5Aをオン動作させるのに必要な電圧
を印加する。すなわちこの例の場合、論理回路9Aから
出力された5〔V〕の正論理出力は、バッファ10Aに
よって12〔V〕だけレベルシフトされて半導体スイッ
チ5Aのゲートには17〔V〕のオン制御電圧が印加さ
れる。因みに、この例の場合電源電圧VBは12〔V〕
である。
【0009】かくして、スイッチング部4Aにおいて
は、スイッチング制御信号S1Aが正論理であり、かつ
半導体スイッチ5Aに過電流が流れたり半導体スイッチ
5Aが過熱していないときのみ、半導体スイッチ5Aが
オン制御されることにより、半導体スイッチ5Aの過電
流や過熱による破損が防止される。
【0010】また車両用電源供給装置1においては、各
オペアンプ7A、……、7Xからの出力である電流検出
信号(電流検出電圧)S2A、……、S2Xがマイコン
101に送出される。マイコン101には、各電線6
A、……、6Xの損傷特性を考慮した過電流閾値データ
が格納されており、当該閾値データと電線6A、……、
6Xから得られた電流検出信号S2A、……、S2Xと
を比較し、電流検出信号S2A、……、S2Xが過電流
閾値データを超えた場合にスイッチング制御信号S1
A、……、S1Xとして負論理の信号を出力することに
より半導体スイッチ5A、……、5Xをオフ制御する。
これにより車両用電源供給装置1においては、各電線6
A、……、6Xの損傷を未然に防止し得るようになされ
ている。
【0011】またマイコン101は上記過電流閾値デー
タを超えるような電流検出信号S2A、……、S2Xが
入力され半導体スイッチ5Aをオフ制御すると、これを
表す異常信号S3をインタフェース(I/F)102を
介して車両の所定位置に設けられた異常表示部に送出す
る。因みに、インタフェース102を介してマイコン1
01に入力されている信号S1は各負荷3A、……、3
Xに対応した操作部からのスイッチング信号を表す。
【0012】このようにして車両用電源供給装置1は、
ヒューズを設けなくても、負荷3A、……、3Xや電線
6A、……、6Xにデッドショートやレアショートが発
生した場合に、スイッチング部4Aの自己保護機能によ
り半導体スイッチ5Aの過電流による破損を防止し得る
と共に、マイコン101の過電流判定処理により電線6
A、……、6Xの損傷(特に過電流で生じる熱が絶縁被
覆に蓄熱されて上昇する温度による絶縁被覆の破損或い
は損傷)さらには負荷3A、……、3Xの破損を防止し
得るようになされている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のよう
に電線を流れる電流値を検出して電線の損傷を未然に防
止するようになされた車両用電源供給装置1において
は、電流検出のためのオペアンプ7A、……、7Xの入
力抵抗R2A、R3A、……、R2X、R3Xが各オペ
アンプ7A、……、7Xについて2つずつ必要となるこ
とにより、抵抗素子数が多くなり、コストアップに繋が
る欠点があった。
【0014】さらに各入力抵抗R2A、R3A、……、
R2X、R3Xの抵抗値を高精度で理想的な値に設定し
ないと、各オペアンプ7A、……、7Xの入力抵抗の公
差の累積によりオペアンプ7A、……、7Xの出力にば
らつきが生じることになる。すなわち電線6Aと電線6
Xに同じ大きさの電流が流れているにも拘わらず、オペ
アンプ7Aからの電流検出信号S2Aの方がオペアンプ
7Xからの電流検出信号S2Xよりも大きくなるといっ
た場合が生じる。この結果、マイコン101による損傷
防止処理やスイッチング部4A、……、4Xによる自己
保護機能が良好に働かなくなる場合がある。
【0015】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、各電線を流れる電流の検出精度を向上させることに
より一段と良好な損傷防止処理を行うことができる簡易
な構成の車両用電源供給装置を提案しようとするもので
ある。
【0016】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明により成された請求項1に記載の車両用電源供
給装置は、図1に示すように、電源部(100)からの
電源を電線(6A〜6X)を介して各負荷(3A〜3
X)に供給すると共に、電線(6A〜6X)に流れる電
流値を検出し当該電流値が所定値以上のとき負荷(3A
〜3X)への電源供給を停止するようになされた車両用
電源供給装置(200)において、電源部(100)に
接続された共通電源ライン(L1)と第1の負荷(3
A)及び第2の負荷(3B)とをそれぞれ接続する第1
及び第2の電線(6A及び6B)と、第1及び第2の電
線(6A及び6B)上にそれぞれ設けられ、閉成状態の
とき第1及び第2の電線(6A及び6B)を介して第1
及び第2の負荷(3A及び3B)に電源を供給する第1
及び第2のスイッチ手段(5A及び5B)と、第1及び
第2の電線(6A及び6B)を流れる電流値を電圧に変
換するために共通電源ライン(L1)と第1のスイッチ
手段(5A)との間及び共通電源ライン(L1)と第2
のスイッチ手段(5B)との間に設けられ、それぞれ微
小な抵抗値を有する第1及び第2の電流電圧変換用抵抗
(R4A及びR4B)と、第1の電流電圧変換用抵抗
(R4A)の両端の電位差及び第2の電流電圧変換用抵
抗(R4B)の両端の電位差を増幅することによりそれ
ぞれ第1及び第2の電線(6A及び6B)を流れる電流
の大きさに相当する電流検出信号(S4A及びS4B)
を出力する第1及び第2の差動増幅回路(OPA及びO
PB)と、一端が共通電源ライン(L1)に接続されて
いると共に他端が第1の差動増幅回路(OPA)の一方
の入力端及び第2の差動増幅回路(OPB)の一方の入
力端に共通接続されている共通入力抵抗(R0)と、一
端が第1のスイッチ手段(5A)と第1の電流電圧変換
用抵抗(R4A)との接続中点に接続されていると共に
他端が第1の差動増幅回路(OPA)の他方の入力端に
接続されている第1の入力抵抗(R5A)と、一端が第
2のスイッチ手段(5B)と第2の電流電圧変換用抵抗
(R4B)との接続中点に接続されていると共に他端が
第2の差動増幅回路(OPB)の他方の入力端に接続さ
れている第2の入力抵抗(R5B)とを備えるようにす
る。
【0017】以上の構成において、第1及び第2の差動
増幅回路(OPA及びOPB)それぞれの一方の入力端
には共通入力抵抗(R0)を介して共通電源ライン(L
1)の電源電圧VBが入力されるため、各差動増幅回路
(OPA及びOPB)の一方の入力端の電圧を共通化す
ることができる。
【0018】この結果、従来のように第1及び第2の差
動増幅回路(OPA及びOPB)それぞれの一方の入力
端に別々の入力抵抗を介して電圧を入力させる場合と比
較して、第1及び第2の差動増幅回路(OPA及びOP
B)の出力電圧のばらつきを低減することができるよう
になる。
【0019】また従来のように第1及び第2の差動増幅
回路(OPA及びOPB)それぞれの一方の入力端に別
々の入力抵抗を介して電圧を入力させる場合と比較し
て、入力抵抗の素子数を低減できることにより、構成を
簡易化し得る。例えば差動増幅回路が4つ必要であった
場合には、従来は8個必要であった入力抵抗が、5個で
済むようになる。
【0020】かくして、入力抵抗のばらつきに起因する
電流検出信号(S4A及びS4B)のばらつきを簡易な
構成により抑制し得ることにより、第1及び第2の電線
(6A及び6B)を流れる電流の検出精度を向上させる
ことができ、当該電線の損傷を確実に防止することがで
きるようになる。
【0021】また本発明により成された請求項2に記載
の車両用電源供給装置は、第1及び第2のスイッチ手段
(5A及び5B)は半導体スイッチであり、車両用電源
供給装置(200)は、電源部(100)の電圧(V
B)を昇圧する昇圧手段(103)を有し、半導体スイ
ッチ(5A及び5B)の制御信号入力端に昇圧手段(1
03)によって昇圧した電圧(VC)を印加することに
より半導体スイッチ(5A及び5B)をオン制御すると
共に、昇圧手段(103)により昇圧した電圧(VC)
を第1及び第2の差動増幅回路(0PA及びOPB)の
駆動電圧として用いるようにした。
【0022】以上の構成において、第1及び第2の差動
増幅回路(0PA及びOPB)は昇圧手段(103)に
より昇圧された電源VBよりも高い電圧VCによって駆動
されるようになる。この結果、第1及び第2の差動増幅
回路(0PA及びOPB)はダイナミックレンジの広い
電流検出信号(S4A及びS4B)を出力することがで
きるようになる。
【0023】因みに、第1及び第2の差動増幅回路(0
PA及びOPB)それぞれの一方の入力端には共通入力
抵抗R0を介して電源電圧VBが入力されているので、
例えば第1及び第2の差動増幅回路(0PA及びOP
B)を電源電圧VBと同じ電圧で駆動した場合には、電
流検出信号(S4A及びS4B)のダイナミックレンジ
が狭くなることにより、第1及び第2の電線(6A及び
6B)を流れる電流値の検出精度が劣化する。
【0024】さらに本発明により成された請求項3に記
載の車両用電源供給装置は、共通電源ライン(L1)、
第1及び第2のスイッチ手段(5A及び5B)、第1及
び第2の電流電圧変換用抵抗(R4A及びR4B)、第
1及び第2の差動増幅回路(0PA及びOPB)、共通
入力抵抗(R0)、第1の入力抵抗(R5A)、第2の
入力抵抗(R5B)は、それぞれ一つの回路基板上で接
続されると共に、共通電源ライン(L1)と第1及び第
2のスイッチ手段(5A及び5B)とは、それぞれ第1
及び第2の電流電圧変換用抵抗(R4A及びR4B)分
の抵抗値を有するジャンパ線により接続するようにす
る。
【0025】以上の構成において、ジャンパ線が第1及
び第2の電流電圧変換用抵抗(R4A及びR4B)を兼
ねることになるので、実装時にわざわざ第1及び第2の
電流電圧変換用抵抗(R4A及びR4B)を形成しなく
ても済むようになる。またジャンパ線の下方の回路基板
上に所望の配線パターンを形成することができるため、
回路基板上の配線パターンの自由度を高めることができ
ると共に、回路基板の集積度を高めることができるよう
になる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の具体
例を図面を参照して説明する。図5との対応部分に同一
符号を付して示す図1において、200は全体として実
施の形態の車両用電源供給装置を示す。車両用電源供給
装置200はジャンクションボックス2内に負荷3A、
……、3Xに対応させて半導体スイッチ5A、……、5
Xを含む複数のスイッチング部が設けられており、当該
半導体スイッチ5A、……、5Xをスイッチング制御信
号S1A、……、S1Xに基づいてオンオフ制御するこ
とにより、バッテリ等の電源部100からの電源を電線
6A、……、6Xを介して各負荷3A、……、3Xに選
択的に供給するようになされている。
【0027】ここで半導体スイッチ5A、コンパレータ
11A、論理積否定回路12A、バッファ10Aはいわ
ゆるインテリジェントパワースイッチを構成し、同様に
半導体スイッチ5B、コンパレータ11B、論理積否定
回路12B、バッファ10Bはインテリジェントパワー
スイッチを構成し、図5において上述したスイッチング
部4Aと同様に半導体スイッチ5A、5Bに過電流が流
れた場合に当該半導体スイッチ5A、5Bをオフ制御す
ることにより半導体スイッチ5A、5Bの破損を防止す
るようになされている。
【0028】すなわち半導体スイッチ5Aを含むインテ
リジェントパワースイッチでは、コンパレータ11Aに
オペアンプOPAからの電流検出信号S4A及び基準電
圧Vrefが入力され、コンパレータ11Aは電流検出信
号S4Aの電圧レベルが基準電圧Vrefよりも大きいと
き正論理の信号を出力する。論理積否定回路12Aはコ
ンパレータ11Aの出力論理値を入力すると共にスイッ
チング制御信号S1Aを入力し、その論理和否定出力を
バッファ10Aに出力する。バッファ10Aは論理回路
9Aから正論理の信号を入力したときこれを駆動電圧V
Cに基づいてレベルシフトし、半導体スイッチ5Aのゲ
ートに当該半導体スイッチ5Aをオン動作させるのに必
要な電圧を印加する。
【0029】なお図1では、半導体スイッチ5C以降に
ついては、コンパレータ11A、論理積否定回路12
A、バッファ10Aに相当する部分は、同様の構成なの
で点線により省略した。
【0030】また車両用電源供給装置200では、各電
線6A、6B、6C、……、6Xに対応して、差動増幅
手段として複数のオペアンプOPA、OPB、OPC、
……、OPXが設けられており、当該オペアンプOPA
〜OPXによって各電線6A〜6Xを流れる電流値に応
じた電流検出信号S4A〜S4Xを形成するようになさ
れている。
【0031】この実施形態の車両用電源供給装置200
では、電源部100に接続された共通電源ラインL1に
共通抵抗R0が設けられている。この共通抵抗R0の他
端は接続端子T0を介して各オペアンプOPA、OP
B、OPC、……、OPXの非反転入力端に共通接続さ
れている。
【0032】また車両用電源供給装置200では、電流
電圧変換用抵抗としてのシャント抵抗R4A、R4B、
R4C、……、R4Xを介して共通電源ラインL1と各
半導体スイッチ(実施形態の場合、パワーMOS FE
T)のドレインとが接続されている。ここで各シャント
抵抗R4A〜R4Xとしては、電圧降下をほとんど起こ
させないように抵抗値が10〔mΩ〕で抵抗許容値が±
5〔%〕程度といった微小抵抗値のものが用いられてい
る。また各シャント抵抗R4A〜R4Xは、後述するよ
うにジャンパ線となっている。
【0033】またシャント抵抗R4Aと半導体スイッチ
5Aとの接続中点、シャント抵抗R4Bと半導体スイッ
チ5Bとの接続中点、シャント抵抗R4Cと半導体スイ
ッチ5Cとの接続中点、……、シャント抵抗R4Xと半
導体スイッチ5Xとの接続中点にはそれぞれオペアンプ
OPA、OPB、OPC、……、OPXの入力抵抗R
5A、R5B、R5C、……、R5Xの一端が接続され
ている。すなわち各オペアンプ OPA、OPB、OP
C、……、OPXの反転入力端に、それぞれ各入力抵抗
R5A、R5B、R5C、……、R5Xの他端に接続さ
れた端子T1、T2、T3、……、TXを接続すること
により、各入力抵抗R5A、R5B、R5C、……、R
5Xが各オペアンプ OPA、OPB、OPC、……、
OPXの入力抵抗として機能するようになる。
【0034】これにより車両用電源供給装置200にお
いては、各オペアンプOPA〜OPXの非反転入力端の
電圧値を全て同じにすることができることにより、図5
のように各オペアンプ毎にそれぞれ独立に入力抵抗を設
けた場合と比較して、当該入力抵抗の差に起因する各オ
ペアンプOPA〜OPXの出力のばらつきを低減するこ
とができるようになる。
【0035】また各オペアンプOPA〜OPXの一方の
入力端の入力抵抗を共通化したことにより、当該入力抵
抗の素子数を低減することができるようになる。例えば
オペアンプが4つであった場合には、従来は8個必要で
あった入力抵抗を5個で済ますことができるようにな
る。
【0036】かかる構成に加えて、この実施形態の場
合、チャージポンプ103によって昇圧した電圧VCを
各インテリジェントパワースイッチのバッファ10A、
10B、……に供給するのに加えて、各オペアンプOP
A〜OPXにも供給するようになされている。各オペア
ンプOPA〜OPXは当該チャージポンプ103によっ
て昇圧された電源電圧VBよりも高い電圧VCを駆動電圧
として非反転入力端と反転入力端との電位差を増幅す
る。これにより各オペアンプOPA〜OPXはダイナミ
ックレンジの広い電流検出信号S4A〜S4Xを出力す
ることができるようになる。
【0037】すなわちこの実施形態の場合、各オペアン
プOPA〜OPXの非反転入力端には電源電圧VBが入
力されるため、各オペアンプOPA〜OPXの駆動電圧
をVBにすると、出力電圧のダイナミックレンジが狭く
なってしまう。
【0038】かくしてこの実施形態の車両用電源供給装
置200においては、各オペアンプOPA〜OPX間で
の入力抵抗の差に起因する出力電圧のばらつきを抑制し
得ると共に、当該出力電圧のダイナミックレンジを広く
することができる。この結果、電線6A〜6Xを流れる
電流の大きさを良好に反映した検出精度の高い電流検出
信号S4A〜S4Xを少ない抵抗素子数で得ることがで
きる。
【0039】マイコン101には、MOS FET13
A〜13によって増幅された電流検出信号S4A’〜S
4X’が入力される。ここでマイコン101は、図2に
示すように構成されている。マイコン101は各電流検
出信号S4A’〜S4X’をアナログディジタル変換回
路(A/D)105A〜105Xによりディジタル信号
D1A〜D1Xに変換した後セレクタ106に送出す
る。
【0040】セレクタ106は入力された複数の電流検
出データD1A〜D1XのうちCPU(中央処理ユニッ
ト)107により指定されたいずれか一つの電流検出デ
ータをCPU107に送出する。このときCPU107
は制御信号S1により電源投入開始が指定された負荷3
A、3B、……、又は3Xに対応する電線に流れている
電流値を示す電流検出データD1A、D1B、……、又
はD1Xをセレクタ106から取り込む。なお同時に電
源投入が指定された負荷が複数あったときには、例えば
大電流を必要とする負荷に対応する電流検出データから
優先して取り込むようにする。
【0041】ここでROM(read only memory)108
には、CPU107が後述する損傷防止処理ルーチンを
実行するためのプログラムや、上述したセレクタ106
から電流検出データを取り込む際の優先順位情報等が格
納されている。またROM107には、各電線6A〜6
Xの損傷特性に応じた閾値データが格納されている。
【0042】ここでCPU107は、図3に示すような
損傷防止処理ルーチンRT1を実行し、各電線6A〜6
Xに損傷が発生するような電流が流れていると判断した
場合には、半導体スイッチ5A〜5Xをオフ制御するこ
とにより電流を遮断し及び又は所定の異常表示部(図示
せず)に損傷が生じるような電流が流れていることを表
示する。
【0043】すなわちCPU107は、RT1で当該損
傷防止処理ルーチンを開始すると、続くステップSP1
において検出対象の電線6A、6B、……、又は6Xを
選択する。このときCPU107は電源が供給されてい
る電線が複数ある場合には、予めROM108に格納さ
れている優先順位に基づいて検出対象の電線を順次選択
するようになっている。
【0044】ステップSP1で検出対象の電線6A、6
B、……、又は6Xが選択されると、次にCPU107
はステップSP2においてROM109に格納されてい
る複数の閾値データのうち当該電線6A、6B、……、
又は6Xに対応した閾値データを取り込む。
【0045】次にCPU107はステップSP3におい
てセレクタ106にセレクト信号を送出することにより
セレクタ106から検出対象となっている電線6A、6
B、……、又は6Xの電流検出データD1A、D1B、
……、又はD1Xを入力する。
【0046】続くステップSP4では、ステップSP2
で取り込んだ閾値データと、ステップSP3で取り込ん
だ電流値検出データD1A、D1B、……、又はD1X
とを比較し、電流検出データが閾値データ未満の場合に
はこの電線には正常な電流が流れていると判断して、再
びステップSP3に戻る。
【0047】CPU107はステップSP4で肯定結果
が得られた場合、すなわち電流検出データが閾値データ
以上になった場合、ステップSP5移る。ステップSP
5では、当該電線6A、6B、……、又は6Xに対応す
る半導体スイッチ5A、5B、……、又は5Xをオフ制
御させるためのスイッチング制御信号S1A、S1B、
……、又はS1Xを送出することにより当該電線6A、
6B、……、又は6Xを遮断し及び又は所定の異常表示
部(図示せず)に異常信号S3を送出することにより当
該電線に過電流が流れたことを示す異常表示をさせる。
【0048】例えばヘッドライトのように車両走行に非
常に重要な負荷については譬え過電流が流れたという検
出結果が得られたとしても、すぐに電流を遮断してしま
ったのでは走行時の安全性が確保できなくなるため、ス
テップSP5では、このような負荷に対しては過電流が
検出されたとしてもすぐには電流を遮断せずに、異常表
示のみに止めるようにする。CPU107はステップS
P5の処理の後、ステップSP6に移り当該過電流検出
処理ルーチンRT1を終了する。
【0049】ここで図4は、車両用電源供給装置200
のジャンクションボックス2内に収納されている部分の
様子を簡略的に示したもので、各回路がパッケージング
されて回路基板300上に実装されている。ここで各半
導体スイッチ5A〜5X及びマイコン101はそれぞれ
別々にパッケージングされて回路基板300に取り付け
られている。
【0050】またパッケージ301内には、図1のジャ
ンクションボックス2内の回路のうち、半導体スイッチ
5A〜5X、マイコン101、インタフェース102及
びシャント抵抗R4A〜R4Xを除く全ての回路が収納
されている。
【0051】ここで各半導体スイッチ5A〜5Xのドレ
イン端子はシャント抵抗R4A〜R4Xをジャンパ線と
して用いて共通電源ラインL1(バスバー)に接続され
ている。これによりジャンパ線の下方の回路基板上に所
望の配線パターンを形成することができるため、回路基
板上の配線パターンの自由度を高めることができると共
に、回路基板の集積度を高めることができるようにな
る。なお図において、Gはゲート端子を表し、Sはソー
ス端子を表す。
【0052】なお上述の実施形態においては、スイッチ
手段として半導体スイッチを用いる場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、例えば電磁リレー等の機械
的なスイッチを用いるようにしてもよい。
【0053】
【発明の効果】上述のように請求項1に記載の発明によ
れば、入力抵抗のばらつきに起因する電流検出信号のば
らつきを簡易な構成により抑制し得ることにより、各電
線を流れる電流の検出精度を向上させることができ、当
該電線の損傷を確実に防止することができる車両用電源
供給装置を実現できる。
【0054】また請求項2に記載の発明によれば、ダイ
ナミックレンジの広い電流検出信号を得ることができる
ようになるので、一段と各電線を流れる電流の検出精度
を向上させることができる車両用電源供給装置を実現で
きる。
【0055】さらに請求項3に記載の発明によれば、実
装時にわざわざ電流電圧変換用抵抗を形成しなくても済
むようになり、さらにジャンパ線の下方の回路基板上に
所望の配線パターンを形成することができるため、回路
基板上の配線パターンの自由度を高めることができると
共に、回路基板の集積度を高めることができる車両用電
源供給装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態による車両用電源供給装置の全体構
成を示す接続図である。
【図2】図1中のマイコンの構成を示すブロック図であ
る。
【図3】マイコンによる損傷防止処理ルーチンを示すフ
ローチャートである。
【図4】図1の回路を回路基板上に実装する際の実装形
態の説明に供給する略線図である。
【図5】従来の車両用電源供給装置の構成を示す接続図
である。
【符号の説明】
3A、3B 第1及び第2の負荷(負荷) 5A、5B 第1及び第2のスイッチ手段(半導
体スイッチ) 6A、6B 第1及び第2の電線(電線) R4A、R4B 第1及び第2の電流電圧変換用抵抗
(シャント抵抗) R5A、R5B 第1及び第2の入力抵抗(入力抵
抗) OPA、OPB 第1及び第2の作動増幅回路(オペ
アンプ) L1 共通電源ライン R0 共通入力抵抗 103 昇圧手段(チャージポンプ) S4A、S4B 電流検出信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 馬場 晃 静岡県湖西市鷲津2464−48 矢崎部品株式 会社内 (72)発明者 梅田 幸彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源部からの電源を電線を介して各負荷
    に供給すると共に、前記電線に流れる電流値を検出し当
    該電流値が所定値以上のとき前記負荷への電源供給を停
    止するようになされた車両用電源供給装置において、 前記電源部に接続された共通電源ラインと第1の負荷及
    び第2の負荷とをそれぞれ接続する第1及び第2の電線
    と、 前記第1及び第2の電線上にそれぞれ設けられ、閉成状
    態のとき前記第1及び第2の電線を介して前記第1及び
    第2の負荷に電源を供給する第1及び第2のスイッチ手
    段と、 第1及び第2の電線を流れる電流値を電圧に変換するた
    めに前記共通電源ラインと前記第1のスイッチ手段との
    間及び前記共通電源ラインと前記第2のスイッチ手段と
    の間に設けられ、それぞれ微小な抵抗値を有する第1及
    び第2の電流電圧変換用抵抗と、 前記第1の電流電圧変換用抵抗の両端の電位差及び前記
    第2の電流電圧変換用抵抗の両端の電位差を増幅するこ
    とによりそれぞれ前記第1及び第2の電線を流れる電流
    の大きさに相当する電流検出信号を出力する第1及び第
    2の差動増幅回路と、 一端が前記共通電源ラインに接続されていると共に他端
    が前記第1の差動増幅回路の一方の入力端及び第2の差
    動増幅回路の一方の入力端に共通接続されている共通入
    力抵抗と、 一端が前記第1のスイッチ手段と前記第1の電流電圧変
    換用抵抗との接続中点に接続されていると共に他端が前
    記第1の差動増幅回路の他方の入力端に接続されている
    第1の入力抵抗と、 一端が前記第2のスイッチ手段と前記第2の電流電圧変
    換用抵抗との接続中点に接続されていると共に他端が前
    記第2の差動増幅回路の他方の入力端に接続されている
    第2の入力抵抗とを具えることを特徴とする車両用電源
    供給装置。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2のスイッチ手段は半導
    体スイッチであり、前記車両用電源供給装置は、前記電
    源部の電圧を昇圧する昇圧手段を具え、前記半導体スイ
    ッチの制御信号入力端に当該昇圧手段によって昇圧した
    電圧を印加することにより前記半導体スイッチをオン制
    御すると共に、当該昇圧手段により昇圧した電圧を前記
    第1及び第2の差動増幅回路の駆動電圧として用いるよ
    うにしたことを特徴とする請求項1に記載の車両用電源
    供給装置。
  3. 【請求項3】 前記共通電源ライン、前記第1及び第2
    のスイッチ手段、前記第1及び第2の電流電圧変換用抵
    抗、前記第1及び第2の差動増幅回路、前記共通入力抵
    抗、前記第1の入力抵抗、前記第2の入力抵抗は、それ
    ぞれ一つの回路基板上で接続されると共に、 前記共通電源ラインと前記第1及び第2のスイッチ手段
    とは、それぞれ前記第1及び第2の電流電圧変換用抵抗
    分の抵抗値を有するジャンパ線により接続されているこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用電
    源供給装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010178528A (ja) * 2009-01-30 2010-08-12 Panasonic Corp 蓄電装置
CN108495771A (zh) * 2016-02-10 2018-09-04 株式会社自动网络技术研究所 车载电源用的开关装置及车载用的电源装置
CN111497618A (zh) * 2019-01-23 2020-08-07 矢崎总业株式会社 保护电路单元以及车辆用电源装置

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