JPH10285710A - ハイブリッド車両の異常検出装置 - Google Patents

ハイブリッド車両の異常検出装置

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JPH10285710A
JPH10285710A JP8973697A JP8973697A JPH10285710A JP H10285710 A JPH10285710 A JP H10285710A JP 8973697 A JP8973697 A JP 8973697A JP 8973697 A JP8973697 A JP 8973697A JP H10285710 A JPH10285710 A JP H10285710A
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豊 多賀
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隆次 茨木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トルクセンサを用いて動力源の異常を高い精
度で検出できるとともに、コストを可能な限り低下させ
たハイブリッド車両を提供する。 【解決手段】 ステップSC5において、駆動軸におけ
る目標トルクTT * とトルクセンサによって実際に検出
されたトルクTR との偏差|ΔT|が所定の基準値ΔT
1 より大きいか否かにより動力源の異常の有無が判断さ
れ、異常がある場合には、ステップSC6、SC7、S
C9において実際のスロットル弁開度やモータ電流値と
それらの指令値とに基づいてエンジンおよびモータジェ
ネレータの何れが異常であるかが判断されるため、トル
クセンサを用いて動力源の異常が高い精度で検出される
とともに、エンジンおよびモータジェネレータにそれぞ
れトルクセンサを設ける場合に比較して安価に構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハイブリッド車両に
係り、特に、動力源の異常を検出する異常検出装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】エンジンおよび電動モータを車両走行時
の動力源として備えており、所定の走行条件に従って動
力源の作動状態が異なる複数の運転モードで走行するハ
イブリッド車両が、例えば特開平6−80048号公報
等に記載されている。かかるハイブリッド車両において
は、異常検出手段によって電動モータの異常が検出され
ると、エンジンを動力源として走行するエンジン駆動モ
ードの走行領域が通常よりも低速側に拡大されることに
より、可能な限り連続して走行できるようになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ハイブリッド車両の動力源の異常検出装置としては、動
力源であるエンジンおよび電動モータのそれぞれにトル
クセンサを設け、それらの実際のトルクを高い精度で検
出することが望ましいが、現状ではトルクセンサは高価
であるため、動力源毎にトルクセンサを設けるとコスト
が大幅に高くなるという問題があった。また、動力源毎
にトルクセンサを設ければ、その検出値に基づいて高い
精度でエンジンや電動モータの出力制御を行うことがで
きるが、やはりコスト高になるという問題がある。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、トルクセンサを用い
て動力源の異常を高い精度で検出したり動力源の出力制
御を高い精度で行ったりできるとともに、コストを可能
な限り低下させたハイブリッド車両を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1発明は、(a) 燃料の燃焼によって作動するエンジ
ンと、電気エネルギーで作動する電動モータとを車両走
行時の動力源として備えており、それらエンジンおよび
電動モータの両方を作動させて走行する運転モードを有
するハイブリッド車両の異常検出装置であって、(b) 前
記エンジンおよび前記電動モータの合成トルクを駆動輪
に伝達する駆動軸に設けられて、その駆動軸の実際の伝
達トルクを検出するトルクセンサと、(c) そのトルクセ
ンサのトルク検出値に基づいて動力源の異常の有無を判
断する動力源異常判断手段と、(d) 前記エンジンの出力
に関係するエンジン関係機器の作動状態を検出するエン
ジン関係機器作動状態検出手段と、(e) 前記電動モータ
の出力に関係する電動モータ関係機器の作動状態を検出
する電動モータ関係機器作動状態検出手段と、(f)前記
動力源異常判断手段によって動力源に異常がある旨の判
断が為された場合に、前記エンジン関係機器作動状態検
出手段および/または前記電動モータ関係機器作動状態
検出手段の検出値に基づいて、前記エンジン関係機器お
よび前記電動モータ関係機器の何れが異常かを特定する
異常動力源特定手段とを有することを特徴とする。
【0006】また、第2発明は、(a) 燃料の燃焼によっ
て作動するエンジンと、電気エネルギーで作動する電動
モータとを車両走行時の動力源として備えており、それ
らエンジンおよび電動モータの両方を作動させて走行す
る運転モードを有するとともに、要求出力に応じて前記
エンジンおよび前記電動モータの出力を制御する出力制
御手段を備えているハイブリッド車両の異常検出装置で
あって、(b) 前記エンジンおよび前記電動モータの合成
トルクを駆動輪に伝達する駆動軸に設けられて、その駆
動軸の実際の伝達トルクを検出するトルクセンサと、
(c) そのトルクセンサのトルク検出値に基づいて動力源
の異常の可能性を判断する動力源異常可能性判断手段
と、(d) 前記エンジンの出力に関係するエンジン関係機
器の作動状態を検出するエンジン関係機器作動状態検出
手段と、(e) そのエンジン関係機器作動状態検出手段の
検出値に基づいて前記エンジン関係機器の異常の有無を
判断するエンジン異常判断手段と、(f) 前記電動モータ
の出力に関係する電動モータ関係機器の作動状態を検出
する電動モータ関係機器作動状態検出手段と、(g) その
電動モータ関係機器作動状態検出手段の検出値に基づい
て前記電動モータ関係機器の異常の有無を判断する電動
モータ異常判断手段と、(h) 前記動力源異常可能性判断
手段によって動力源に異常の可能性がある旨の判断が為
され、且つ前記エンジン異常判断手段および前記電動モ
ータ異常判断手段によって前記エンジン関係機器および
前記電動モータ関係機器が共に正常である旨の判断が為
された場合には、前記実際の伝達トルクが前記要求出力
に基づいて求められる所定の目標トルクに近づくように
前記出力制御手段による制御を補正する補正手段とを有
することを特徴とする。
【0007】また、第3発明は、(a) 燃料の燃焼によっ
て作動するエンジンと、電気エネルギーで作動する電動
モータとを車両走行時の動力源として備えており、それ
らエンジンおよび電動モータの両方を作動させて走行す
る運転モードを有するハイブリッド車両の異常検出装置
であって、(b) 前記エンジンおよび前記電動モータの合
成トルクを駆動輪に伝達する駆動軸に設けられて、その
駆動軸の実際の伝達トルクを検出するトルクセンサと、
(c) そのトルクセンサのトルク検出値に基づいて動力源
の異常を判断する動力源異常判断手段と、(d) 前記エン
ジンの出力に関係するエンジン関係機器の作動状態を検
出するエンジン関係機器作動状態検出手段と、(e) その
エンジン関係機器作動状態検出手段の検出値に基づいて
前記エンジン関係機器の異常の有無を判断するエンジン
異常判断手段と、(f) 前記電動モータの出力に関係する
電動モータ関係機器の作動状態を検出する電動モータ関
係機器作動状態検出手段と、(g) その電動モータ関係機
器作動状態検出手段の検出値に基づいて前記電動モータ
関係機器の異常の有無を判断する電動モータ異常判断手
段とを有し、(h) 前記動力源異常判断手段によって動力
源に異常がある旨の判断が為された場合に、前記エンジ
ン異常判断手段および/または前記電動モータ異常判断
手段によって前記エンジン関係機器および前記電動モー
タ関係機器の何れが異常かを特定するとともに、それら
エンジン異常判断手段および電動モータ異常判断手段
は、前記動力源異常判断手段によって動力源が正常であ
る旨の判断が為された場合でも、それぞれ前記エンジン
関係機器、前記電動モータ関係機器の異常の有無を判断
するようになっていることを特徴とする。
【0008】
【発明の効果】第1発明においては、駆動軸に設けられ
たトルクセンサによってエンジンおよび電動モータの合
成トルクが検出され、それに基づいて動力源の異常の有
無が判断されるとともに、異常がある場合には、エンジ
ン関係機器作動状態検出手段や電動モータ関係機器作動
状態検出手段の検出値に基づいてエンジンおよび電動モ
ータの何れが異常であるか判断される。したがって、ト
ルクセンサを用いて動力源の異常が高い精度で検出され
るとともに、エンジンおよび電動モータにそれぞれトル
クセンサを設ける場合に比較して安価に構成される。
【0009】第2発明の異常検出装置は、トルクセンサ
の検出値に基づいて動力源の異常の可能性を判断する動
力源異常可能性判断手段の他に、エンジン関係機器作動
状態検出手段の検出値に基づいてエンジン関係機器の異
常の有無を判断するエンジン異常判断手段、および電動
モータ関係機器作動状態検出手段の検出値に基づいて電
動モータ関係機器の異常の有無を判断する電動モータ異
常判断手段を備えているため、動力源異常可能性判断手
段によって動力源に異常の可能性がある旨の判断が為さ
れた場合には、エンジン異常判断手段および電動モータ
異常判断手段によって異常のある動力源が特定される一
方、それらのエンジン異常判断手段および電動モータ異
常判断手段によって共に正常である旨の判断が為された
場合は、補正手段によってエンジンや電動モータの出力
が補正され、実際の伝達トルクが目標トルクに速やかに
近づけられる。すなわち、動力源に異常がなければ、ト
ルクセンサの検出値に基づいてエンジンや電動モータの
出力が目標トルクに応じて高い精度で制御されるように
なるのである。
【0010】第3発明の異常検出装置は、トルクセンサ
の検出値に基づいて動力源の異常を判断する動力源異常
判断手段の他に、エンジン関係機器作動状態検出手段の
検出値に基づいてエンジン関係機器の異常の有無を判断
するエンジン異常判断手段、および電動モータ関係機器
作動状態検出手段の検出値に基づいて電動モータ関係機
器の異常の有無を判断する電動モータ異常判断手段を備
えているため、動力源異常判断手段によって動力源に異
常がある旨の判断が為された場合には、エンジン異常判
断手段および/または電動モータ異常判断手段によって
エンジン関係機器および電動モータ関係機器の何れが異
常であるかが特定される一方、エンジン異常判断手段お
よび電動モータ異常判断手段は、動力源異常判断手段に
よって動力源が正常である旨の判断が為された場合でも
異常の有無を判断するようになっているため、トルクセ
ンサ等に異常が生じた場合でもエンジンや電動モータの
異常を検出することが可能で、高い信頼性が得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、エンジンおよび電動モ
ータの両方を作動させて走行する運転モードを有すると
ともに、それらのエンジンおよび電動モータの合成トル
クを駆動輪に伝達する駆動軸を有する種々のタイプのハ
イブリッド車両に適用され得る。エンジンおよび電動モ
ータの両方を作動させて走行する運転モードとしては、
エンジンおよび電動モータを共に動力源として走行する
場合は勿論、エンジンを動力源として走行しながら電動
モータを回生制動する場合であっても良い。
【0012】エンジン関係機器作動状態検出手段によっ
て作動状態が検出されるエンジン関係機器としては、吸
入空気量を調整する電子スロットル弁の他、燃料噴射装
置などであっても良い。電子スロットル弁の作動状態を
検出するエンジン関係機器作動状態検出手段としては、
スロットル弁開度を検出するスロットルセンサが好適に
用いられるが、吸入空気量を検出する吸入空気量センサ
等を利用することもできる。電動モータ関係機器作動状
態検出手段によって作動状態が検出される電動モータ関
係機器は、モータ電流を調整する電流調整手段の他、電
動モータにモータ電流を供給する蓄電装置などでも良
く、電動モータの種類などに応じて適宜定められる。作
動状態が検出されるエンジン関係機器および電動モータ
関係機器は、それぞれ単一であっても良いが、作動状態
検出手段を複数設けて複数の関係機器の作動状態を検出
するようにしても良い。また、トルクセンサとしては、
歪ゲージを利用したものが好適に用いられる。
【0013】異常判断の信頼性(精度)を高める上で、
自動変速機の変速中は、前記動力源異常判断手段や動力
源異常可能性判断手段、異常動力源特定手段、エンジン
異常判断手段、電動モータ異常判断手段による異常の有
無や可能性の判断を中止する異常判断制限手段を設ける
ことが望ましい。ブレーキ操作が行われている制動中
も、同様に異常判断制限手段によって異常判断が中止さ
れるようにすることが望ましい。
【0014】動力源異常判断手段や動力源異常可能性判
断手段は、好適には、アクセル操作量などの運転者の要
求出力に応じてエンジンおよび電動モータの出力を制御
する出力制御手段のトルク指令値に応じて求められる駆
動軸部分での目標トルクとトルクセンサのトルク検出値
とを比較して、異常の有無や可能性を判断するように構
成される。異常動力源特定手段やエンジン異常判断手
段、電動モータ異常判断手段についても、例えば出力制
御手段からエンジン関係機器や電動モータ関係機器に出
力される所定の指令値と、エンジン関係機器作動状態検
出手段や電動モータ関係機器作動状態検出手段の検出値
とを比較して異常の有無を判断するように構成される。
なお、トルクセンサのトルク検出値やエンジン関係機器
作動状態検出手段、電動モータ関係機器作動状態検出手
段の検出値が、所定の正常範囲から逸脱したか否か、そ
れらの検出値の変化率が所定の正常範囲から逸脱したか
否かなど、他の手法で異常の有無を判断することも可能
である。
【0015】第1発明の動力源異常判断手段および第2
発明の動力源異常可能性判断手段は、例えばトルクセン
サのトルク検出値TR と駆動軸部分での目標トルクTT
* との偏差ΔT=TR −TT * の絶対値が所定の基準値
ΔT1 、ΔT2 よりも大きいか否か等によって判断する
ように構成されるが、動力源異常判断手段の基準値ΔT
1 は、上記出力制御手段による通常の制御では起こりえ
ないような大きな値が設定されるのに対し、動力源異常
可能性判断手段の基準値ΔT2 は、出力制御手段による
通常の制御でも起こり得るが異常の可能性もある比較的
小さな値が設定される。
【0016】また、第3発明の動力源異常判断手段は、
第1発明の動力源異常判断手段と第2発明の動力源異常
可能性判断手段の何れの機能を有するものでも良く、例
えば上記偏差ΔTの絶対値が所定の基準値ΔT1 よりも
大きい場合に動力源の異常を判断しても良いし、上記偏
差ΔTの絶対値が所定の基準値ΔT2 よりも大きい場合
に動力源の異常を判断しても良い。
【0017】第2発明において、動力源異常可能性判断
手段によって動力源に異常の可能性がある旨の判断が為
され、且つエンジン異常判断手段および電動モータ異常
判断手段によってエンジン関係機器および電動モータ関
係機器が共に正常である旨の判断が為された場合とは、
例えば出力制御手段によるフィードバック制御の追従遅
れなどでトルク検出値TR が目標トルクTT * から基準
値ΔT2 以上ずれた場合などで、補正手段は、偏差ΔT
が小さくなるように出力制御手段によるエンジンおよび
電動モータの出力制御を補正するように構成される。な
お、偏差ΔT=TR −TT * が正の場合、すなわちトル
ク検出値TR が目標トルクTT * よりも大きい場合だ
け、補正手段による制御を行うようにしても良い。
【0018】第2発明は、常にはエンジンを動力源とし
て走行するとともに、所定のアシスト条件を満足する場
合に電動モータによりトルクアシストするアシスト制御
を行うハイブリッド車両に好適に採用されるもので、電
動モータによるトルクアシスト時に実際のトルクが必要
以上に高くなって違和感を生じさせることが防止され
る。補正手段は、トルク検出値TR と目標トルクTT *
との偏差ΔT=TR −T T * の大きさに応じて、例えば
以下のように出力制御手段を制御するように構成され
る。 (a) ΔTa ≦ΔT≦ΔTb の時は、電動モータによるト
ルクアシスト量を低減するとともに、所定時間以内にΔ
T<ΔT2 にならない場合は電動モータによるトルクア
シストを中止する。ΔTa としては、例えば基準値ΔT
2 が設定される。 (b) ΔTb ≦ΔT≦ΔTc の時は、電動モータによるト
ルクアシスト量を低減するとともに、所定時間以内にΔ
T<ΔT2 にならない場合は電動モータによるトルクア
シストを中止し、更に所定時間以内にΔT<ΔT2 にな
らない場合はエンジン出力を低減する。 (c) ΔTc <ΔTの時は、直ちに電動モータによるトル
クアシストを中止し、所定時間以内にΔT<ΔT2 にな
らない場合はエンジン出力を低減する。
【0019】上記補正手段は、第1発明のハイブリッド
車両の異常検出装置にも設けることが可能である。すな
わち、動力源異常判断手段によって動力源が正常である
旨の判断が為された場合でも、偏差ΔTが所定値以上、
例えばΔT2 以上の場合には上記と同様な出力補正を行
えば良いのである。
【0020】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ
詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例である異常
検出装置を備えているハイブリッド車両のハイブリッド
駆動装置10の骨子図である。このハイブリッド駆動装
置10はFR(フロントエンジン・リヤドライブ)車両
用のもので、燃料の燃焼によって作動するエンジン(ガ
ソリンエンジンなど)12と、電動モータおよび発電機
として使用されるモータジェネレータ14と、シングル
ピニオン型の遊星歯車装置16と、自動変速機18とを
車両の前後方向に沿って備えており、出力軸19から図
示しないプロペラシャフトや差動装置などを介して左右
の駆動輪(後輪)へ駆動力を伝達する。遊星歯車装置1
6は機械的に力を合成分配する合成分配機構で、モータ
ジェネレータ14と共に電気式トルコン24を構成して
おり、そのリングギヤ16rは第1クラッチCE1 を介
してエンジン12に連結され、サンギヤ16sはモータ
ジェネレータ14のロータ軸14rに連結され、キャリ
ア16cは自動変速機18の入力軸26に連結されてい
る。また、サンギヤ16sおよびキャリア16cは第2
クラッチCE2 によって連結されるようになっている。
なお、エンジン12の出力は、回転変動やトルク変動を
抑制するためのフライホイール28およびスプリング、
ゴム等の弾性部材によるダンパ装置30を介して第1ク
ラッチCE1 に伝達される。第1クラッチCE1 および
第2クラッチCE 2 は、何れも油圧アクチュエータによ
って係合、解放される摩擦式の多板クラッチである。
【0021】自動変速機18は、前置式オーバードライ
ブプラネタリギヤユニットから成る副変速機20と、単
純連結3プラネタリギヤトレインから成る前進4段、後
進1段の主変速機22とを組み合わせたものである。具
体的には、副変速機20はシングルピニオン型の遊星歯
車装置32と、油圧アクチュエータによって摩擦係合さ
せられる油圧式のクラッチC0 、ブレーキB0 と、一方
向クラッチF0 とを備えて構成されている。主変速機2
2は、3組のシングルピニオン型の遊星歯車装置34、
36、38と、油圧アクチュエータによって摩擦係合さ
せられる油圧式のクラッチC1 , C2 、ブレーキB1
2 ,B3 ,B4 と、一方向クラッチF 1 ,F2 とを備
えて構成されている。そして、図2に示されているソレ
ノイドバルブSL1〜SL4の励磁、非励磁により油圧
回路44が切り換えられたり、シフトレバー40に機械
的に連結されたマニュアルシフトバルブによって油圧回
路44が機械的に切り換えられたりすることにより、係
合手段であるクラッチC0,C1 ,C2 、ブレーキB
0 ,B1 ,B2 ,B3 ,B4 がそれぞれ係合、解放制御
され、図3に示されているようにニュートラル(N)と
前進5段(1st〜5th)、後進1段(Rev)の各
変速段が成立させられる。なお、上記自動変速機18や
前記電気式トルコン24は、中心線に対して略対称的に
構成されており、図1では中心線の下半分が省略されて
いる。
【0022】図3のクラッチ、ブレーキ、一方向クラッ
チの欄の「○」は係合、「●」はシフトレバー40がエ
ンジンブレーキレンジ、すなわち「3」、「2」、また
は「L」レンジ、或いは「DM(ダイレクトモード)」
レンジへ操作された場合に係合、そして、空欄は非係合
を表している。その場合に、ニュートラルN、後進変速
段Rev、及びエンジンブレーキレンジは、シフトレバ
ー40に機械的に連結されたマニュアルシフトバルブに
よって油圧回路44が機械的に切り換えられることによ
って成立させられ、シフトレバー40がD(前進)レン
ジへ操作された場合の1st〜5thの相互間の変速や
DMレンジでのエンジンブレーキの有無はソレノイドバ
ルブSL1〜SL4によって電気的に制御される。ま
た、前進変速段の変速比は1st(第1変速段)から5
th(第5変速段)となるに従って段階的に小さくな
り、4thの変速比i4 =1(直結)である。図3に示
されている変速比は一例である。
【0023】シフトレバー40は、図8に示すように
「P(パーキング)」、「R(リバース)」、「N(ニ
ュートラル)」、「D(ドライブ)」、「DM(ダイレ
クトモード)」、「4」、「3」、「2」、「L」の計
9つの操作レンジへ操作することが可能で、このうち図
の上下方向(車両前後方向)に位置する6つの操作位置
に対応してマニュアルシフトバルブは移動させられ、そ
の6つの操作位置はシフトポジションセンサ46によっ
て検知される。「DM」レンジは、前記5つの前進変速
段(エンジンブレーキ作動)を手動で切換操作できるレ
ンジで、「DM」レンジへ操作されたことはダイレクト
モードスイッチ41(図2参照)によって検出されるよ
うになっている。「DM」レンジでは、前後方向(図の
上下方向)へシフトレバー40を操作することが可能
で、「DM」レンジでのそのシフトレバー40の前後操
作が+スイッチ42および−スイッチ43によって検出
されるとともに、自動変速機18は+スイッチ42の操
作回数に応じてアップシフトされ、−スイッチ43の操
作回数に応じてダウンシフトされる。
【0024】油圧回路44は図4に示す回路を備えてい
る。図4において符号70は1−2シフトバルブを示
し、符号71は2−3シフトバルブを示し、符号72は
3−4シフトバルブを示している。これらのシフトバル
ブ70、71、72の各ポートの各変速段での連通状態
は、それぞれのシフトバルブ70、71、72の下側に
示している通りである。なお、その数字は各変速段を示
す。
【0025】2−3シフトバルブ71のポートのうち第
1変速段および第2変速段で入力ポート73に連通する
ブレーキポート74に、第3ブレーキB3 が油路75を
介して接続されている。この油路75にはオリフィス7
6が介装されており、そのオリフィス76と第3ブレー
キB3 との間にダンパーバルブ77が接続されている。
このダンパーバルブ77は、第3ブレーキB3 にライン
圧PLが急激に供給された場合に少量の油圧を吸入して
緩衝作用を行うものである。
【0026】符号78はB−3コントロールバルブであ
って、第3ブレーキB3 の係合圧を制御するようになっ
ている。すなわち、このB−3コントロールバルブ78
は、スプール79とプランジャ80とこれらの間に介装
したスプリング81とを備えており、スプール79によ
って開閉される入力ポート82に油路75が接続され、
またこの入力ポート82に選択的に連通させられる出力
ポート83が第3ブレーキB3 に接続されている。さら
にこの出力ポート83は、スプール79の先端側に形成
したフィードバックポート84に接続されている。一
方、上記スプリング81を配置した箇所に開口するポー
ト85には、2−3シフトバルブ71のポートのうち第
3変速段以上の変速段でDレンジ圧(ライン圧PL)を
出力するポート86が油路87を介して連通させられて
いる。また、プランジャ80の端部側に形成した制御ポ
ート88には、リニアソレノイドバルブSLUが接続さ
れ、信号圧PSLU が作用させられるようになっている。
したがって、B−3コントロールバルブ78は、スプリ
ング81の弾性力とポート85に供給される油圧とによ
って調圧レベルが設定され、且つ制御ポート88に供給
される信号圧PSLU が高いほどスプリング81による弾
性力が大きくなるように構成されている。
【0027】図4における符号89は、2−3タイミン
グバルブであって、この2−3タイミングバルブ89
は、小径のランドと2つの大径のランドとを形成したス
プール90と第1のプランジャ91とこれらの間に配置
したスプリング92とスプール90を挟んで第1のプラ
ンジャ91とは反対側に配置された第2のプランジャ9
3とを有している。2−3タイミングバルブ89の中間
部のポート94に油路95が接続され、また、この油路
95は2−3シフトバルブ71のポートのうち第3変速
段以上の変速段でブレーキポート74に連通させられる
ポート96に接続されている。油路95は途中で分岐し
て、前記小径ランドと大径ランドとの間に開口するポー
ト97にオリフィスを介して接続されており、上記ポー
ト94に選択的に連通させられるポート98は油路99
を介してソレノイドリレーバルブ100に接続されてい
る。そして、第1のプランジャ91の端部に開口してい
るポートにリニアソレノイドバルブSLUが接続され、
また第2のプランジャ93の端部に開口するポートに第
2ブレーキB2 がオリフィスを介して接続されている。
【0028】前記油路87は第2ブレーキB2 に対して
油圧を供給・排出するためのものであって、その途中に
は小径オリフィス101とチェックボール付きオリフィ
ス102とが介装されている。また、この油路87から
分岐した油路103には、第2ブレーキB2 から排圧す
る場合に開くチェックボールを備えた大径オリフィス1
04が介装され、この油路103は以下に説明するオリ
フィスコントロールバルブ105に接続されている。
【0029】オリフィスコントロールバルブ105は第
2ブレーキB2 からの排圧速度を制御するためのバルブ
であって、そのスプール106によって開閉されるよう
に中間部に形成したポート107には第2ブレーキB2
が接続されており、このポート107より図での下側に
形成したポート108に前記油路103が接続されてい
る。第2ブレーキB2 を接続してあるポート107より
図での上側に形成したポート109は、ドレインポート
に選択的に連通させられるポートであって、このポート
109には、油路110を介して前記B−3コントロー
ルバルブ78のポート111が接続されている。尚、こ
のポート111は、第3ブレーキB3 を接続してある出
力ポート83に選択的に連通させられるポートである。
【0030】オリフィスコントロールバルブ105のポ
ートのうちスプール106を押圧するスプリングとは反
対側の端部に形成した制御ポート112が油路113を
介して、3−4シフトバルブ72のポート114に接続
されている。このポート114は、第3変速段以下の変
速段で第3ソレノイドバルブSL3の信号圧を出力し、
また、第4変速段以上の変速段で第4ソレノイドバルブ
SL4の信号圧を出力するポートである。さらに、この
オリフィスコントロールバルブ105には、前記油路9
5から分岐した油路115が接続されており、この油路
115を選択的にドレインポートに連通させるようにな
っている。
【0031】なお、前記2−3シフトバルブ71におい
て第2変速段以下の変速段でDレンジ圧を出力するポー
ト116が、前記2−3タイミングバルブ89のうちス
プリング92を配置した箇所に開口するポート117に
油路118を介して接続されている。また、3−4シフ
トバルブ72のうち第3変速段以下の変速段で前記油路
87に連通させられるポート119が油路120を介し
てソレノイドリレーバルブ100に接続されている。
【0032】符号121は第2ブレーキB2 用のアキュ
ムレータを示し、その背圧室にはリニアソレノイドバル
ブSLNが出力する信号圧PSLN に応じて調圧されたア
キュムレータコントロール圧Pacが供給されるようにな
っている。2→3変速時に前記2−3シフトバルブ71
が切り換えられると、第2ブレーキB2 には油路87を
介してDレンジ圧(ライン圧PL)が供給されるが、こ
のライン圧PLによってアキュムレータ121のピスト
ン121pが上昇を開始する。このピストン121pが
上昇している間は、ブレーキB2 に供給される油圧(係
合圧)PB2は、スプリング121sの下向きの付勢力お
よびピストン121pを下向きに付勢する上記アキュム
レータコントロール圧Pacと釣り合う略一定、厳密には
スプリング121sの圧縮変形に伴って漸増させられ、
ピストン121pが上昇端に達するとライン圧PLまで
上昇させられる。すなわち、ピストン121pが移動す
る変速過渡時の係合圧PB2は、アキュムレータコントロ
ール圧Pacによって定まるのである。
【0033】アキュムレータコントロール圧Pacは、第
3変速段成立時に係合制御される上記第2ブレーキB2
用のアキュムレータ121の他、図示は省略するが第1
変速段成立時に係合制御されるクラッチC1 用のアキュ
ムレータ、第4変速段成立時に係合制御されるクラッチ
2 用のアキュムレータ、第5変速段成立時に係合制御
されるブレーキB0 用のアキュムレータにも供給され、
それ等の係合・解放時の過渡油圧が制御される。
【0034】図4の符号122はC−0エキゾーストバ
ルブを示し、さらに符号123はクラッチC0 用のアキ
ュムレータを示している。C−0エキゾーストバルブ1
22は2速レンジでの第2変速段のみにおいてエンジン
ブレーキを効かせるためにクラッチC0 を係合させるよ
うに動作するものである。
【0035】このような油圧回路44によれば、第2変
速段から第3変速段への変速、すなわち第3ブレーキB
3 を解放すると共に第2ブレーキB2 を係合する所謂ク
ラッチツウクラッチ変速において、入力軸26の入力ト
ルクなどに基づいて第3ブレーキB3 の解放過渡油圧や
第2ブレーキB2 の係合過渡油圧を制御することによ
り、変速ショックを好適に軽減することができる。その
他の変速についても、リニアソレノイドバルブSLNの
デューティ制御によってアキュムレータコントロール圧
acを調圧することにより、クラッチC1 、C2 やブレ
ーキB0 の過渡油圧が制御される。
【0036】ハイブリッド駆動装置10は、図2に示さ
れるようにハイブリッド制御用コントローラ50及び自
動変速制御用コントローラ52を備えている。これらの
コントローラ50、52は、CPUやRAM、ROM等
を有するマイクロコンピュータを備えて構成され、アク
セル操作量センサ62、車速センサ63、入力軸回転数
センサ64、パターンセレクトスイッチ65、電子スロ
ットル弁49に接続されたスロットルセンサ66、電流
センサ67、歪ゲージを利用したトルクセンサ68、ブ
レーキスイッチ69からそれぞれアクセルペダル48の
操作量θAC、車速V(自動変速機18の出力軸19の回
転数NO に対応)、自動変速機18の入力軸26の回転
数NI 、選択された変速パターン、スロットル弁開度θ
th、モータ電流、自動変速機18の出力軸19のトルク
R 、ブレーキのON、OFFを表す信号が供給される
他、エンジントルクTE やモータトルクTM 、エンジン
回転数NE 、モータ回転数NM 、蓄電装置58(図5参
照)の蓄電量SOC、シフトレバー40の操作レンジな
どに関する情報が、種々の検出手段などから供給される
ようになっており、予め設定されたプログラムに従って
信号処理を行う。なお、エンジントルクTE はスロット
ル弁開度θthや燃料噴射量などから求められ、モータト
ルクTM はモータ電流などから求められ、蓄電量SOC
はモータジェネレータ14がジェネレータとして機能す
る充電時のモータ電流や充電効率などから求められる。
また、スロットルセンサ66はエンジン関係機器作動状
態検出手段に対応しており、電流センサ67は電動モー
タ関係機器作動状態検出手段に対応しており、電子スロ
ットル弁49はエンジン関係機器に対応している。
【0037】前記エンジン12は、ハイブリッド制御用
コントローラ50から出力される各制御指令値に従って
スロットル弁開度θthや燃料噴射量、点火時期などが調
整されることにより、アクセル操作量θAC等の運転状態
に応じて出力が制御される。モータジェネレータ14
は、図5に示すようにM/G制御器(インバータ)56
を介してバッテリー等の蓄電装置58に接続されてお
り、ハイブリッド制御用コントローラ50から出力され
る電流指令値に従って蓄電装置58から供給されるモー
タ電流が調整されることにより所定のトルクで回転駆動
される回転駆動状態と、回生制動(モータジェネレータ
14自体の電気的な制動トルク)によりジェネレータと
して機能して蓄電装置58に電気エネルギーを充電する
充電状態と、ロータ軸14rが自由回転することを許容
する無負荷状態とに切り換えられる。尚、M/G制御器
56は電動モータ関係機器に対応しており、アクセル操
作量θ ACなどの運転者の要求出力に応じてエンジン12
およびモータジェネレータ14の出力を制御するハイブ
リッド制御用コントローラ50は前記出力制御手段に対
応している。
【0038】また、前記第1クラッチCE1 及び第2ク
ラッチCE2 は、ハイブリッド制御用コントローラ50
により電磁弁等を介して油圧回路44が切り換えられる
ことにより、係合或いは解放状態が切り換えられる。自
動変速機18は、自動変速制御用コントローラ52によ
って前記ソレノイドバルブSL1〜SL4、リニアソレ
ノイドバルブSLU、SLT、SLNの励磁状態が制御
され、油圧回路44が切り換えられたり油圧制御が行わ
れたりすることにより、運転状態(例えばアクセル操作
量θACおよび車速Vなど)に応じて予め設定された変速
パターンに従って変速段が自動的に切り換えられる。こ
の変速パターンは、前記パターンセレクトスイッチ65
によって選択されるパワーパターンおよびノーマルパタ
ーンに対応して2種類が用意されている。
【0039】ハイブリッド制御用コントローラ50は、
例えば本願出願人が先に出願した特願平7−29414
8号に記載されているように、図6に示すフローチャー
トに従って図7に示す9つの運転モードの1つを選択
し、その選択したモードでエンジン12及び電気式トル
コン24を作動させる。
【0040】図6において、ステップS1ではエンジン
始動要求があったか否かを、例えばエンジン12を動力
源として走行したり、エンジン12によりモータジェネ
レータ14を回転駆動して蓄電装置58を充電したりす
るために、エンジン12を始動すべき旨の指令があった
か否か等によって判断し、始動要求があればステップS
2でモード9を選択する。モード9は、図7から明らか
なように第1クラッチCE1 を係合(ON)し、第2ク
ラッチCE2 を係合(ON)し、モータジェネレータ1
4により遊星歯車装置16を介してエンジン12を回転
駆動すると共に、燃料噴射などのエンジン始動制御を行
ってエンジン12を始動する。このモード9は、車両停
止時には前記自動変速機18をニュートラルにして行わ
れ、モード1のように第1クラッチCE1 を解放したモ
ータジェネレータ14のみを動力源とする走行時には、
第1クラッチCE1 を係合すると共に走行に必要な要求
出力以上の出力でモータジェネレータ14を作動させ、
その要求出力以上の余裕出力でエンジン12を回転駆動
することによって行われる。また、車両走行時であって
も、一時的に自動変速機18をニュートラルにしてモー
ド9を実行することも可能である。
【0041】ステップS1の判断が否定された場合、す
なわちエンジン始動要求がない場合には、ステップS3
を実行することにより、制動力の要求があるか否かを、
例えばブレーキがONか否か、シフトレバー40の操作
レンジがLや2などのエンジンブレーキレンジ或いはD
Mレンジで、且つアクセル操作量θACが0か否か、或い
は単にアクセル操作量θACが0か否か、等によって判断
する。この判断が肯定された場合にはステップS4を実
行する。ステップS4では、蓄電装置58の蓄電量SO
Cが予め定められた最大蓄電量B以上か否かを判断し、
SOC≧BであればステップS5でモード8を選択し、
SOC<BであればステップS6でモード6を選択す
る。最大蓄電量Bは、蓄電装置58に電気エネルギーを
充電することが許容される最大の蓄電量で、蓄電装置5
8の充放電効率などに基づいて例えば80%程度の値が
設定される。
【0042】上記ステップS5で選択されるモード8
は、図7に示されるように第1クラッチCE1 を係合
(ON)し、第2クラッチCE2 を係合(ON)し、モ
ータジェネレータ14を無負荷状態とし、エンジン12
を停止状態すなわち電子スロットル弁49を閉じると共
に燃料噴射量を0とするものであり、これによりエンジ
ン12の引き擦り回転やポンプ作用による制動力、すな
わちエンジンブレーキが車両に作用させられ、運転者に
よるブレーキ操作が軽減されて運転操作が容易になる。
また、モータジェネレータ14は無負荷状態とされ、自
由回転させられるため、蓄電装置58の蓄電量SOCが
過大となって充放電効率等の性能を損なうことが回避さ
れる。
【0043】ステップS6で選択されるモード6は、図
7から明らかなように第1クラッチCE1 を解放(OF
F)し、第2クラッチCE2 を係合(ON)し、エンジ
ン12を停止し、モータジェネレータ14を充電状態と
するもので、車両の運動エネルギーでモータジェネレー
タ14が回転駆動されることにより、蓄電装置58を充
電するとともにその車両にエンジンブレーキのような回
生制動力を作用させるため、運転者によるブレーキ操作
が軽減されて運転操作が容易になる。また、第1クラッ
チCE1 が解放されてエンジン12が遮断されているた
め、そのエンジン12の回転抵抗によるエネルギー損失
がないとともに、蓄電量SOCが最大蓄電量Bより少な
い場合に実行されるため、蓄電装置58の蓄電量SOC
が過大となって充放電効率等の性能を損なうことがな
い。
【0044】ステップS3の判断が否定された場合、す
なわち制動力の要求がない場合にはステップS7を実行
し、エンジン発進が要求されているか否かを、例えばモ
ード3などエンジン12を動力源とする走行中の車両停
止時か否か、すなわち車速V≒0か否か等によって判断
する。この判断が肯定された場合には、ステップS8に
おいてアクセルがONか否か、すなわちアクセル操作量
θACが略零の所定値より大きいか否かを判断し、アクセ
ルONの場合にはステップS9でモード5を選択し、ア
クセルがONでなければステップS10でモード7を選
択する。
【0045】上記ステップS9で選択されるモード5
は、図7から明らかなように第1クラッチCE1 を係合
(ON)し、第2クラッチCE2 を解放(OFF)し、
エンジン12を運転状態とし、モータジェネレータ14
の回生制動トルクを制御することにより、車両を発進さ
せるものである。具体的に説明すると、遊星歯車装置1
6のギヤ比をρE とすると、エンジントルクTE :遊星
歯車装置16の出力トルク:モータトルクTM =1:
(1+ρE ):ρE となるため、例えばギヤ比ρEを一
般的な値である0.5程度とすると、エンジントルクT
E の半分のトルクをモータジェネレータ14が分担する
ことにより、エンジントルクTE の約1.5倍のトルク
がキャリア16cから出力される。すなわち、モータジ
ェネレータ14のトルクの(1+ρE )/ρE 倍の高ト
ルク発進を行うことができるのである。また、モータ電
流を遮断してモータジェネレータ14を無負荷状態とす
れば、ロータ軸14rが逆回転させられるだけでキャリ
ア16cからの出力は0となり、車両停止状態となる。
すなわち、この場合の遊星歯車装置16は発進クラッチ
およびトルク増幅装置として機能するのであり、モータ
トルク(回生制動トルク)TM を0から徐々に増大させ
て反力を大きくすることにより、エンジントルクTE
(1+ρE )倍の出力トルクで車両を滑らかに発進させ
ることができるのである。
【0046】ここで、本実施例では、エンジン12の最
大トルクの略ρE 倍のトルク容量のモータジェネレー
タ、すなわち必要なトルクを確保しつつできるだけ小型
で小容量のモータジェネレータ14が用いられており、
装置が小型で且つ安価に構成される。また、本実施例で
はモータトルクTM の増大に対応して、スロットル弁開
度θthや燃料噴射量を増大させてエンジン12の出力を
大きくするようになっており、反力の増大に伴うエンジ
ン回転数NE の低下に起因するエンジンストール等を防
止している。
【0047】ステップS10で選択されるモード7は、
図7から明らかなように第1クラッチCE1 を係合(O
N)し、第2クラッチCE2 を解放(OFF)し、エン
ジン12を運転状態とし、モータジェネレータ14を無
負荷状態として電気的にニュートラルとするもので、モ
ータジェネレータ14のロータ軸14rが逆方向へ自由
回転させられることにより、自動変速機18の入力軸2
6に対する出力が零となる。これにより、モード3など
エンジン12を動力源とする走行中の車両停止時に一々
エンジン12を停止させる必要がないとともに、前記モ
ード5のエンジン発進が実質的に可能となる。
【0048】ステップS7の判断が否定された場合、す
なわちエンジン発進の要求がない場合にはステップS1
1を実行し、要求出力Pdが予め設定された第1判定値
P1以下か否かを判断する。要求出力Pdは、走行抵抗
を含む車両の走行に必要な出力で、請求項1、2に記載
の目標トルクに対応するものであり、アクセル操作量θ
ACやその変化速度、車速V(出力軸回転数NO )、自動
変速機18の変速段などに基づいて、予め定められたデ
ータマップや演算式などにより算出される。また、第1
判定値P1はエンジン12のみを動力源として走行する
中負荷領域とモータジェネレータ14のみを動力源とし
て走行する低負荷領域の境界値であり、エンジン12に
よる充電時を含めたエネルギー効率を考慮して、排出ガ
ス量や燃料消費量などができるだけ少なくなるように実
験等によって定められている。
【0049】ステップS11の判断が肯定された場合、
すなわち要求出力Pdが第1判定値P1以下の場合に
は、ステップS12で蓄電量SOCが予め設定された最
低蓄電量A以上か否かを判断し、SOC≧Aであればス
テップS13でモード1を選択する一方、SOC<Aで
あればステップS14でモード3を選択する。最低蓄電
量Aはモータジェネレータ14を動力源として走行する
場合に蓄電装置58から電気エネルギーを取り出すこと
が許容される最低の蓄電量であり、蓄電装置58の充放
電効率などに基づいて例えば70%程度の値が設定され
る。
【0050】上記モード1は、前記図7から明らかなよ
うに第1クラッチCE1 を解放(OFF)し、第2クラ
ッチCE2 を係合(ON)し、エンジン12を停止し、
モータジェネレータ14を要求出力Pdで回転駆動させ
るもので、モータジェネレータ14のみを動力源として
車両を走行させる。この場合も、第1クラッチCE1
解放されてエンジン12が遮断されるため、前記モード
6と同様に引き擦り損失が少なく、自動変速機18を適
当に変速制御することにより効率の良いモータ駆動制御
が可能である。また、このモード1は、要求出力Pdが
第1判定値P1以下の低負荷領域で且つ蓄電装置58の
蓄電量SOCが最低蓄電量A以上の場合に実行されるた
め、エンジン12を動力源として走行する場合よりもエ
ネルギー効率が優れていて燃費や排出ガスを低減できる
とともに、蓄電装置58の蓄電量SOCが最低蓄電量A
より低下して充放電効率等の性能を損なうことがない。
【0051】ステップS14で選択されるモード3は、
図7から明らかなように第1クラッチCE1 および第2
クラッチCE2 を共に係合(ON)し、エンジン12を
運転状態とし、モータジェネレータ14を回生制動によ
り充電状態とするもので、エンジン12の出力で車両を
走行させながら、モータジェネレータ14によって発生
した電気エネルギーを蓄電装置58に充電する。エンジ
ン12は、要求出力Pd以上の出力で運転させられ、そ
の要求出力Pdより大きい余裕動力分だけモータジェネ
レータ14で消費されるように、そのモータジェネレー
タ14の電流制御が行われる。
【0052】ステップS11の判断が否定された場合、
すなわち要求出力Pdが第1判定値P1より大きい場合
には、ステップS15において、要求出力Pdが第1判
定値P1より大きく第2判定値P2より小さいか否か、
すなわちP1<Pd<P2か否かを判断する。第2判定
値P2は、エンジン12のみを動力源として走行する中
負荷領域とエンジン12およびモータジェネレータ14
の両方を動力源として走行する高負荷領域の境界値であ
り、エンジン12による充電時を含めたエネルギー効率
を考慮して、排出ガス量や燃料消費量などができるだけ
少なくなるように実験等によって予め定められている。
そして、P1<Pd<P2であればステップS16でS
OC≧Aか否かを判断し、SOC≧Aの場合にはステッ
プS17でモード2を選択し、SOC<Aの場合には前
記ステップS14でモード3を選択する。また、Pd≧
P2であればステップS18でSOC≧Aか否かを判断
し、SOC≧Aの場合にはステップS19でモード4を
選択し、SOC<Aの場合にはステップS17でモード
2を選択する。
【0053】上記モード2は、前記図7から明らかなよ
うに第1クラッチCE1 および第2クラッチCE2 を共
に係合(ON)し、エンジン12を要求出力Pdで運転
し、モータジェネレータ14を無負荷状態とするもの
で、エンジン12のみを動力源として車両を走行させ
る。また、モード4は、第1クラッチCE1 および第2
クラッチCE2 を共に係合(ON)し、エンジン12を
運転状態とし、モータジェネレータ14を回転駆動する
もので、エンジン12およびモータジェネレータ14の
両方を動力源として車両を高出力走行させる。このモー
ド4は、要求出力Pdが第2判定値P2以上の高負荷領
域で実行されるが、エンジン12およびモータジェネレ
ータ14を併用しているため、エンジン12およびモー
タジェネレータ14の何れか一方のみを動力源として走
行する場合に比較してエネルギー効率が著しく損なわれ
ることがなく、燃費や排出ガスを低減できる。また、蓄
電量SOCが最低蓄電量A以上の場合に実行されるた
め、蓄電装置58の蓄電量SOCが最低蓄電量Aより低
下して充放電効率等の性能を損なうことがない。
【0054】上記モード1〜4の運転条件についてまと
めると、蓄電量SOC≧Aであれば、Pd≦P1の低負
荷領域ではステップS13でモード1を選択してモータ
ジェネレータ14のみを動力源として走行し、P1<P
d<P2の中負荷領域ではステップS17でモード2を
選択してエンジン12のみを動力源として走行し、P2
≦Pdの高負荷領域ではステップS19でモード4を選
択してエンジン12およびモータジェネレータ14の両
方を動力源として走行する。また、SOC<Aの場合に
は、要求出力Pdが第2判定値P2より小さい中低負荷
領域でステップS14のモード3を実行することにより
蓄電装置58を充電するが、要求出力Pdが第2判定値
P2以上の高負荷領域ではステップS17でモード2が
選択され、充電を行うことなくエンジン12により高出
力走行が行われる。
【0055】ステップS17のモード2は、P1<Pd
<P2の中負荷領域で且つSOC≧Aの場合、或いはP
d≧P2の高負荷領域で且つSOC<Aの場合に実行さ
れるが、中負荷領域では一般にモータジェネレータ14
よりもエンジン12の方がエネルギー効率が優れている
ため、モータジェネレータ14を動力源として走行する
場合に比較して燃費や排出ガスを低減できる。また、高
負荷領域では、モータジェネレータ14およびエンジン
12を併用して走行するモード4が望ましいが、蓄電装
置58の蓄電量SOCが最低蓄電量Aより小さい場合に
は、上記モード2によるエンジン12のみを動力源とす
る運転が行われることにより、蓄電装置58の蓄電量S
OCが最低蓄電量Aよりも少なくなって充放電効率等の
性能を損なうことが回避される。
【0056】ハイブリッド制御用コントローラ50はま
た、上記モード切換制御とは別に運転者の選択などによ
り、図9に示すフローチャートに従ってモータジェネレ
ータ14によるアシスト制御を行う。
【0057】図9は、基本的にはエンジン12を動力源
として走行する(図7のモード2に相当)とともに、所
定の条件下でモータジェネレータ14によりアシストす
る(図7のモード4に相当)場合で、アクセル操作量θ
ACの増大時に実行される。ステップSA1では、シフト
ポジションセンサ46からの信号に基づいてシフトレバ
ー40の操作レンジが「4」、「D」、または「DM」
か否かを判断し、YESであればステップSA2以下を
実行するが、NOの場合はステップSA9でアクセル操
作量θACの増加に応じて通常のエンジン出力増大制御を
行う。このエンジン出力増大制御は、燃料噴射制御の増
量補正などを含むものである。
【0058】ステップSA2では、山間地走行か否かを
例えばアクセル操作量θACと車速Vとの関係などの走行
状態に基づいて判断し、山間地走行であればステップS
A4以下を実行するが、山間地走行でない場合はステッ
プSA3を実行する。ステップSA3では、ダイレクト
モードスイッチ41からの信号に基づいて「DM」レン
ジか否かを判断し、「DM」レンジであればステップS
A4以下を実行するが、「DM」レンジでなければ前記
ステップSA9を実行する。なお、パターンセレクトス
イッチ65によってパワーパターンが選択されている場
合にはステップSA4以下を実行するなど、更に別の実
行条件を付加することもできるし、それ等の実行条件を
省略して常にステップSA4以下を実行するようにして
も良い。
【0059】ステップSA4では、例えば1秒程度等の
所定時間内におけるアクセル操作量θACの増加幅(θ
AC2 −θAC1 )が予め定められた所定値α以上か否かを
判断し、(θAC2 −θAC1 )≧αであればステップSA
5を実行する。ステップSA5では、例えばデータの読
込みサイクル(例えば数十ns)当たりの増加量である
アクセル操作量θACの増加率dθAC/dtが予め定めら
れた所定値β以上か否かを判断し、dθAC/dt≧βで
あればステップSA6を実行する。これ等の所定値α、
βは、NVHや燃費、エミッションが大きく損なわれる
ような急激なアクセル変化を判断するように定められ、
NOの場合は前記ステップSA9を実行する。
【0060】ステップSA6では、蓄電量SOCが前記
最低蓄電量A以上か否か、すなわちモータジェネレータ
14を電動モータとして使用可能か否かを判断し、SO
C≧Aであれば、ステップSA7でモータジェネレータ
14を回転駆動してトルクアシストを行い、ステップS
A8でエンジン12の出力増大制御を行う。ステップS
A8のエンジン出力増大制御は、アクセル操作量θAC
大きさや増加率dθAC/dt等に基づく通常の出力増大
量からモータジェネレータ14によるトルクアシスト分
だけ差し引いたもので、図10に実線で示すようにエン
ジントルクTEは緩やかに上昇させられる。図10の破
線は、モータジェネレータ14によるトルクアシストを
行わない場合で、一番下の欄のTT は、モータトルクT
M とエンジントルクTE とを合わせた総トルクである。
【0061】次に、エンジン12を動力源とする走行時
に実行される制御作動を図11のフローチャートに基づ
いて説明する。図11において、ステップSB1では、
ガソリンの噴射時間制御が始動後噴射時間領域か否かを
判断し、始動後噴射時間であればステップSB2以下を
実行する。始動後噴射時間は、吸入空気質量情報に基づ
いて噴射時間を演算する制御で、吸入空気質量情報に基
づかない始動時の噴射時間と区別されている。ステップ
SB2では、蓄電量SOCが前記最低蓄電量A以上か否
か、すなわちモータジェネレータ14を電動モータとし
て使用可能か否かを判断し、SOC≧Aであればステッ
プSB3以下を実行するが、SOC<Aの場合はステッ
プSB12で通常のエンジン出力制御を行う。
【0062】ここで、上記通常のエンジン出力制御につ
いて一具体例を説明すると、例えば「自動車工学シリー
ズ 電子制御ガソリン噴射」(山海堂発行)に記載され
ているように、始動後のクランク角同期噴射制御におけ
るガソリン噴射時間TI は次式(1) に従って求められ
る。 TI =TP ×FC +TV ・・・(1) TI :ガソリン噴射時間 TP :基本噴射時間 FC :基本噴射時間の補正係数 TV :インジェクタの無効噴射時間
【0063】TP は所定空燃比(一般的には理論空燃比
14.7が設定される)を実現する噴射時間で、FC
P が実現する空燃比を変化させるときなどに用いる補
正係数であり、この補正係数FC は例えば次式(2) に示
すパラメータに基づいてデータマップなどから求められ
る。 FC =g(FET,FAC,FDC,FO ,FL ,FH )・・・(2) FET:エンジン温度にかかわる補正係数 FAC:加速運転時の補正係数 FDC:減速運転時の補正係数 FO :理論空燃比へのフィードバック補正係数 FL :学習制御による補正係数 FH :高負荷・高回転運転時の補正係数
【0064】上記加速運転時の補正係数(加速補正係
数)FACは、アクセル操作量の増加による燃料噴射量の
増量補正に相当するもので、例えば次式(3) に従って求
められる。FDL1 は、吸気管内圧力(吸気管内圧力は負
荷に相当する)が高いほど気化速度が遅くなることを補
正するためのもので、負荷としては、吸入行程1回あた
りの吸入空気量Q/NE やスロットル弁開度θthなどが
用いられ、それ等はアクセル操作量θACの変化から予測
される。図13はFDL1 の一例で、吸入空気量Q/NE
の変化ΔQ/NE が大きいほど補正係数FDL1 は大きく
なる。FTHW1は、ガソリン付着部温度が低いほど気化速
度が遅くなることを補正するためのもので、例えば図1
4に示すように、冷却水温度が低いほど補正係数FTHW1
は大きくなる。なお、アクセル操作量θACの変化率等を
パラメータとして負荷変化量に応じた補正係数FDL1
求められるようにすることもできる。 FAC=FDL1 ×FTHW1 ・・・(3) FDL1 :負荷変化量に応じた補正係数 FTHW1:冷却水温度に応じた補正係数
【0065】図11に戻って、ステップSB3では上記
(3) 式に従って通常のエンジン出力制御における加速補
正係数FACを算出し、ステップSB4では、その加速補
正係数FACが予め定められた所定値FAC * 以上か否かを
判断する。所定値FAC * は、NVHや燃費、エミッショ
ンが大きく損なわれるような急激なガソリン噴射量の増
量を判断するように定められ、FAC≧FAC * であればス
テップSB5以下のモータジェネレータ14によるアシ
スト制御を行う。
【0066】ステップSB5では、加速補正係数FAC
所定値FAC * より大きくならないようにするモータトル
クTM のアシスト量ΔTM 1を算出する。例えば、FAC
≒F AC * とした場合のエンジン出力と、実際の加速補正
係数FACをそのまま用いた場合のエンジン出力との差を
求め、その差に相当するトルクをアシスト量ΔTM 1と
して算出する。そして、ステップSB6ではアシスト量
ΔTM 1でモータジェネレータ14を作動させ、ステッ
プSB7ではFAC=FAC * としてガソリン噴射時間TI
を求めてエンジン出力制御、すなわち燃料噴射制御やス
ロットル弁制御を行う。図12は、このようなモータジ
ェネレータ14によるアシスト制御が行われた場合のタ
イムチャートの一例で、エンジントルクTE は緩やかに
立ち上げられる。なお、加速補正係数FAC=1、すなわ
ち増量補正が0となるようにモータジェネレータ14に
よるアシスト制御を行うことも可能である。
【0067】前記ステップSB4の判断がNOの場合、
すなわちFAC<FAC * の場合は、ステップSB8を実行
し、クランク角非同期噴射量TB が予め定められた所定
値T B * 以上か否かを判断する。クランク角非同期噴射
は、クランク角に同期しない急加速時の臨時的な噴射
で、アクセル操作量の増加による燃料噴射量の増量補正
に相当するものであり、非同期噴射量TB は例えばスロ
ットル弁開度θthの変化率などをパラメータとするデー
タマップや演算式から求められる。図15は、非同期噴
射量TB とスロットル弁開度θthの変化率との関係の一
例を示す図で、この場合のスロットル弁開度θthの変化
率はアクセル操作量θACの変化から予測されるが、アク
セル操作量θACの変化率等をパラメータとして非同期噴
射量TB が求められるようにすることもできる。所定値
B * は、NVHや燃費、エミッションが大きく損なわ
れるような急激なガソリン噴射量の増量を判断するよう
に定められ、TB ≧TB * であればステップSB9以下
のモータジェネレータ14によるアシスト制御を行う
が、TB <TB * の場合は前記ステップSB12を実行
する。
【0068】ステップSB9では、非同期噴射量TB
所定値TB * より大きくならないようにするモータトル
クTM のアシスト量ΔTM 2を算出する。例えば、TB
≒T B * で非同期噴射を行った場合のエンジン出力と、
実際の非同期噴射量TB をそのまま用いた場合のエンジ
ン出力との差を求め、その差に相当するトルクをアシス
ト量ΔTM 2として算出する。そして、ステップSB1
0ではアシスト量ΔT M 2でモータジェネレータ14を
作動させ、ステップSB11ではTB =TB *として非
同期噴射制御を行う。なお、スロットル弁開度θthの変
化率が、非同期噴射が不要となる変化率ΔTH0 (図1
5参照)以下となるようにするアシスト量を、噴射量T
B で非同期噴射制御を行った場合のエンジン出力の増加
量などから求め、そのアシスト量でモータジェネレータ
14を作動させることにより、非同期噴射を行わないよ
うにすることもできる。
【0069】次に、第1発明が適用された本実施例の特
徴部分、即ち、コストを可能な限り低下させつつ、トル
クセンサ68を用いて動力源の異常を高い精度で検出す
るための制御作動を図16のフローチャートに基づいて
説明する。尚、本制御作動は、図9、図11で説明した
モータアシスト走行時に好適に実行され、ステップSC
1、SC2は異常判断制限手段に対応しており、ステッ
プSC5は動力源異常判断手段に対応しており、ステッ
プSC6、SC7、SC9は異常動力源特定手段に対応
しており、それぞれハイブリッド制御用コントローラ5
0により実行される。
【0070】図16において、ステップSC1ではソレ
ノイドバルブSL1〜SL4の作動状態および実際の変
速比などに基づいて変速中であるか否かが判断される。
この判断が否定された場合は、ステップSC2におい
て、ブレーキスイッチ69から供給される信号に基づい
て、制動中であるか否かが判断される。この判断が否定
された場合は、ステップSC3においてスロットル弁開
度指令値θth * とエンジン回転数NE のマップなどから
求められるエンジントルクTE * と、モータ電流指令値
などから求められるモータトルクTM * と、自動変速機
18で現在選択されている変速段の変速比ig とから次
式(4) に従って、自動変速機18の出力軸19の目標ト
ルクTT * が演算される。 TT * =(TE * +TM * )×ig ・・・(4)
【0071】次に、ステップSC4において、自動変速
機18の出力軸19に設けられたトルクセンサ68によ
って実際のトルクTR が検出される。続いてステップS
C5において、目標トルクTT * と実際のトルクTR
の偏差ΔT(=TR −TT *)の絶対値|ΔT|が所定
の基準値ΔT1 以下か否かを判断する。基準値ΔT
1は、動力源に何らかの異常が生じているか否かを高い
精度で判断できる値で、ハイブリッド制御用コントロー
ラ50による通常のエンジン制御およびモータ制御では
起こり得ないような大きな値であり、例えば目標トルク
T * の1割程度の値が設定される。
【0072】この判断が否定された場合、すなわち動力
源に何らかの異常が存在する場合は、ステップSC6に
おいて、電子スロットル弁49が正常に作動しているか
否かが判断される。この判断は、例えばハイブリッド制
御用コントローラ50から電子スロットル弁49に出力
されるスロットル弁開度指令値θth * とスロットルセン
サ66によって検出される実際のスロットル弁開度
θth、すなわち電子スロットル弁49による調整量とが
略一致しているか否かを判断することにより行われる。
この判断が肯定された場合は、ステップSC7におい
て、モータジェネレータ14が正常に作動しているか否
かが判断される。この判断は、例えばハイブリッド制御
用コントローラ50からモータジェネレータ14に出力
されるモータ電流指令値と電流センサ67によって検出
される実際のモータ電流、すなわちM/G制御器56に
よる調整量とが略一致しているか否かを判断することに
より行われる。この判断が否定された場合、すなわちモ
ータジェネレータ14のみが異常の場合は、ステップS
C8において、モータジェネレータ14への供給電流が
遮断されることにより、モータジェネレータ14は無負
荷状態で自由回転させられる。
【0073】一方、ステップSC6の判断が否定された
場合は、ステップSC9においてステップSC7と同様
にモータジェネレータ14が正常に作動しているか否か
が判断される。この判断が肯定された場合、すなわちエ
ンジン12のみが異常の場合は、ステップSC10にお
いて電子スロットル弁49を駆動している電動モータに
対する供給電流が遮断されて電子スロットル弁49が全
閉状態とされる。また、ステップSC9の判断が否定さ
れた場合、すなわちエンジン12およびモータジェネレ
ータ14が共に異常の場合は、ステップSC11におい
てステップSC8と同様にしてモータジェネレータ14
は無負荷状態で自由回転させられる。続いてステップS
C12において、ステップSC10と同様にして電子ス
ロットル弁49が全閉状態とされる。
【0074】一方、ステップSC5の判断が肯定された
場合は、図17に示すフローチャートに従って信号処理
が行われる。図17のステップSC13〜SC15は図
16のステップSC6〜SC8と同じで、ステップSC
17〜SC20は図16のステップSC9〜SC12と
同じであり、ステップSC5において異常なしの判断が
為された場合でも、指令値等に基づいてエンジン12お
よびモータジェネレータ14の個々の異常判断が行われ
るようになっている。
【0075】ステップSC13、SC14の判断が共に
YESで何ら異常が認められない場合には、ステップS
C16の補正制御ルーチンが図18のフローチャートに
従って実行され、実際のトルクTR が目標トルクTT *
よりも所定値以上大きい場合にエンジン12やモータジ
ェネレータ14の出力制御を補正する。図18のステッ
プSD1では、トルクセンサ68により検出される実際
のトルクTR と上述した目標トルクTT * との偏差ΔT
が所定値ΔTa 以上であって所定値ΔTb 以下であるか
否かが判断される。この判断が肯定された場合は、ステ
ップSD2においてモータジェネレータ14への供給電
流が例えば偏差ΔTに応じて低減され、モータトルクT
M が低減される。尚、所定値ΔTa としては、例えば前
記基準値ΔT1 よりも充分に小さい値が設定されてい
る。
【0076】次にステップSD3では、所定時間以内に
偏差ΔTが所定値ΔTa よりも小さくなったか否かが判
断される。この判断が否定された場合は、ステップSD
4においてモータジェネレータ14への供給電流が遮断
されてモータトルクTM が0とされる。一方、ステップ
SD1の判断が否定された場合は、ステップSD5にお
いて、偏差ΔTが所定値ΔTb 以上であって所定値ΔT
c 以下であるか否かが判断される。この判断が肯定され
た場合は、ステップSD6においてステップSD2と同
様にしてモータトルクTM が低減される。
【0077】次にステップSD7では、所定時間以内に
偏差ΔTが所定値ΔTa よりも小さくなったか否かが判
断される。この判断が否定された場合は、ステップSD
8においてステップSD4と同様にしてモータトルクT
M が0とされる。続いてステップSD9において、所定
時間以内に偏差ΔTが所定値ΔTa よりも小さくなった
か否かが判断される。この判断が否定された場合は、ス
テップSD10においてスロットル弁開度θthが例えば
偏差ΔTに応じて低減されることによりエンジントルク
E が低減される。
【0078】一方、ステップSD5の判断が否定された
場合は、ステップSD11において偏差ΔTが所定値Δ
c よりも大きいか否かが判断される。この判断が肯定
された場合は、ステップSD12においてステップSD
4、SD8と同様にしてモータトルクTM が0とされ
る。次にステップSD13において所定時間以内に偏差
ΔTが所定値ΔTa よりも小さくなったか否かが判断さ
れる。この判断が否定された場合は、ステップSD14
においてステップSD10と同様にしてエンジントルク
E が低減される。
【0079】上述のように本実施例によれば、トルクセ
ンサ68によって検出される自動変速機18の出力軸1
9の実際のトルクTR と、スロットル弁開度指令値θth
* およびモータ電流指令値や変速比ig などから算出さ
れる出力軸19における目標トルクTT * との偏差|Δ
T|が基準値ΔT1 より大きいか否かを判断することに
より動力源の異常の有無が判断されるとともに、異常が
ある場合にはスロットル弁開度指令値と実際のスロット
ル弁開度θthとが略一致しているか否か、或いはモータ
電流指令値と実際のモータ電流とが略一致しているか否
かを判断することにより、エンジン12およびモータジ
ェネレータ14の何れが異常であるかが判断される。し
たがって、トルクセンサ68を用いて動力源の異常が高
い精度で検出されるとともに、エンジン12およびモー
タジェネレータ14にそれぞれトルクセンサ68を設け
る場合に比較して安価に構成される。
【0080】また、ステップSC5において異常なしの
判断が為された場合でも、ステップSC13以下におい
て、指令値等に基づいてエンジン12およびモータジェ
ネレータ14の個々の異常判断が行われるようになって
いるため、トルクセンサ68等に異常が生じた場合でも
エンジン12やモータジェネレータ14の異常を高い精
度で検出でき、高い信頼性が得られる。
【0081】また、本実施例では、エンジン制御やモー
タ制御のために元々設けられているスロットルセンサ6
6および電流センサ67を利用してエンジン異常やモー
タ異常を検出するようになっているため、装置が一層簡
単且つ安価に構成される。
【0082】また、エンジン12およびモータジェネレ
ータ14が共に正常である場合には、ステップSC16
において、実際のトルクTR と目標トルクTT * の偏差
ΔT等に応じてエンジン12やモータジェネレータ14
の出力が低減されるため、実際のトルクTR が目標トル
クTT * に速やかに近づけられる。すなわち、動力源に
異常がなければ、トルクセンサ68の検出値に基づいて
エンジン12およびモータジェネレータ14の出力が目
標トルクTT * に従って高い精度で制御されるのであ
る。
【0083】次に、第2、第3発明が適用された本実施
例の特徴部分、即ち、コストを可能な限り低下させつ
つ、トルクセンサ68を用いて動力源の異常を高い精度
で検出したり動力源の出力制御を高い精度で行ったりす
るための制御作動を図19、図20のフローチャートに
基づいて説明する。尚、本制御作動は、図9、図11で
説明したモータアシスト走行時に実行され、ステップS
E1、SE2は異常判断制限手段に対応しており、ステ
ップSE5は動力源異常可能性判断手段および動力源異
常判断手段に対応しており、ステップSE6およびSE
14はエンジン異常判断手段に対応しており、ステップ
SE7、SE10、SE15およびSE17は電動モー
タ異常判断手段に対応しており、ステップSE9は補正
手段に対応しており、それぞれハイブリッド制御用コン
トローラ50により実行される。
【0084】図19、図20において、ステップSE1
〜SE8は図16のステップSC1〜SC8と同様に実
行され、ステップSE9では図18の補正制御ルーチン
が実行され、ステップSE10〜SE13はステップS
C9〜SC12と同様に実行され、ステップSE14〜
SE20はステップSC6〜SC12と同様に実行され
る。
【0085】図19のステップSE5では、偏差|ΔT
|が所定の基準値ΔT2 以下か否かを判断するが、この
場合の基準値ΔT2 は、ハイブリッド制御用コントロー
ラ50による通常のエンジン制御およびモータ制御でも
起こり得るが異常の可能性もある比較的小さな値で、例
えば前記補正制御ルーチンの所定値ΔTa と同程度の値
が設定され、動力源に異常の可能性があるか否かを判断
する。したがって、かかるステップSE5の判断がYE
Sであれば出力制御の補正を行う必要はなく、本実施例
では、ステップSE5の判断がNOの場合で、ステップ
SE6、SE7の判断が共にYES、すなわちエンジン
12およびモータジェネレータ14が何れも異常なしの
場合に、ステップSE9において出力制御の補正を行う
ようになっている。
【0086】本実施例によれば、トルクセンサ68によ
って検出される実際のトルクTR と目標トルクTT *
の偏差|ΔT|が基準値ΔT2 より大きいか否かを判断
することにより動力源に異常の可能性があるか否かが判
断され、異常の可能性がある旨の判断が為された場合に
は、前記実施例と同様にスロットル弁開度指令値と実際
のスロットル弁開度θthとが略一致しているか否か、或
いはモータ電流指令値と実際のモータ電流とが略一致し
ているか否かを判断することにより、エンジン12およ
びモータジェネレータ14の何れが異常であるかが特定
される一方、エンジン12およびモータジェネレータ1
4が共に正常である旨の判断が為された場合は、ステッ
プSE9で補正制御ルーチンが実行されることにより、
自動変速機18の出力軸19の実際のトルクTR が目標
トルクTT * に速やかに近づけられる。すなわち、動力
源に異常がなければ、トルクセンサ68の検出値に基づ
いてエンジン12やモータジェネレータ14の出力が目
標トルクTT * に従って高い精度で制御されるのであ
る。
【0087】また、本実施例によれば、エンジン制御や
モータ制御のために一般に元々設けられているスロット
ルセンサ66および電流センサ67を利用してエンジン
異常やモータ異常を検出するようになっているため、装
置が一層安価に構成される。また、ステップSE5で動
力源が正常である旨の判断が為された場合でもステップ
SE14以下においてエンジン12およびモータジェネ
レータ14の異常の有無を判断するようになっているた
め、トルクセンサ68等に異常が生じた場合でもエンジ
ン12やモータジェネレータ14の異常を検出すること
が可能で、高い信頼性が得られる。
【0088】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、本発明は他の態様で実施することもで
きる。
【0089】例えば、前記実施例では後進1段および前
進5段の変速段を有する自動変速機18が用いられてい
たが、図21に示すように前記副変速機20を省略して
主変速機22のみから成る自動変速機60を採用し、図
22に示すように前進4段および後進1段で変速制御を
行うようにすることもできる。
【0090】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である異常検出装置を備えて
いるハイブリッド車両のハイブリッド駆動装置の構成を
説明する骨子図である。
【図2】図1のハイブリッド駆動装置が備えている制御
系統を説明する図である。
【図3】図1の自動変速機の各変速段を成立させる係合
要素の作動を説明する図である。
【図4】図1の自動変速機が備えている油圧回路の一部
を示す図である。
【図5】図2のハイブリッド制御用コントローラと電気
式トルコンとの接続関係を説明する図である。
【図6】図1のハイブリッド駆動装置の基本的な作動を
説明するフローチャートである。
【図7】図6のフローチャートにおける各モード1〜9
の作動状態を説明する図である。
【図8】シフトレバーの操作レンジの一例を示す図であ
る。
【図9】モータジェネレータ14によるアシスト制御の
要部を説明するフローチャートである。
【図10】図9のフローチャートに従ってモータアシス
ト制御が行われた場合のタイムチャートの一例である。
【図11】エンジンを動力源とする走行時に実行される
制御作動を説明するフローチャートである。
【図12】図11のフローチャートに従ってモータアシ
スト制御が行われた場合のタイムチャートの一例であ
る。
【図13】図11のステップSB3で加速補正係数FAC
を算出する際に用いられる補正係数FDL1 の一例を示す
図である。
【図14】加速補正係数FACを算出する際に用いられる
補正係数FTHW1の一例を示す図である。
【図15】図11のステップSB8で算出される非同期
噴射量TB の一例を示す図である。
【図16】第1発明が適用された制御作動の要部を図1
7と共に説明するフローチャートである。
【図17】第1発明が適用された制御作動の要部を図1
6と共に説明するフローチャートである。
【図18】トルク検出値TR と目標トルクTT * とを一
致させるための補正制御ルーチンを説明するフローチャ
ートである。
【図19】第2、第3発明が適用された制御作動の要部
を図20と共に説明するフローチャートである。
【図20】第2、第3発明が適用された制御作動の要部
を図19と共に説明するフローチャートである。
【図21】図1の実施例とは異なる自動変速機を備えて
いるハイブリッド車両のハイブリッド駆動装置の骨子図
である。
【図22】図21の自動変速機の各変速段を成立させる
係合要素の作動を説明する図である。
【符号の説明】
12:エンジン 14:モータジェネレータ(電動モータ) 49:電子スロットル弁(エンジン関係機器) 50:ハイブリッド制御用コントローラ(出力制御手
段) 56:M/G制御器(電動モータ関係機器) 66:スロットルセンサ(エンジン関係機器作動状態検
出手段) 67:電流センサ(電動モータ関係機器作動状態検出手
段) 68:トルクセンサ ステップSC5:動力源異常判断手段(請求項1) ステップSC6、SC7、SC9:異常動力源特定手段 ステップSE5:動力源異常可能性判断手段、動力源異
常判断手段(請求項3) ステップSE6、SE14:エンジン異常判断手段 ステップSE7、SE10、SE15、SE17:電動
モータ異常判断手段 ステップSE9:補正手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三上 強 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料の燃焼によって作動するエンジン
    と、電気エネルギーで作動する電動モータとを車両走行
    時の動力源として備えており、該エンジンおよび該電動
    モータの両方を作動させて走行する運転モードを有する
    ハイブリッド車両の異常検出装置であって、 前記エンジンおよび前記電動モータの合成トルクを駆動
    輪に伝達する駆動軸に設けられて、該駆動軸の実際の伝
    達トルクを検出するトルクセンサと、 該トルクセンサのトルク検出値に基づいて動力源の異常
    の有無を判断する動力源異常判断手段と、 前記エンジンの出力に関係するエンジン関係機器の作動
    状態を検出するエンジン関係機器作動状態検出手段と、 前記電動モータの出力に関係する電動モータ関係機器の
    作動状態を検出する電動モータ関係機器作動状態検出手
    段と、 前記動力源異常判断手段によって動力源に異常がある旨
    の判断が為された場合に、前記エンジン関係機器作動状
    態検出手段および/または前記電動モータ関係機器作動
    状態検出手段の検出値に基づいて、前記エンジン関係機
    器および前記電動モータ関係機器の何れが異常かを特定
    する異常動力源特定手段とを有することを特徴とするハ
    イブリッド車両の異常検出装置。
  2. 【請求項2】 燃料の燃焼によって作動するエンジン
    と、電気エネルギーで作動する電動モータとを車両走行
    時の動力源として備えており、該エンジンおよび該電動
    モータの両方を作動させて走行する運転モードを有する
    とともに、要求出力に応じて前記エンジンおよび前記電
    動モータの出力を制御する出力制御手段を備えているハ
    イブリッド車両の異常検出装置であって、 前記エンジンおよび前記電動モータの合成トルクを駆動
    輪に伝達する駆動軸に設けられて、該駆動軸の実際の伝
    達トルクを検出するトルクセンサと、 該トルクセンサのトルク検出値に基づいて動力源の異常
    の可能性を判断する動力源異常可能性判断手段と、 前記エンジンの出力に関係するエンジン関係機器の作動
    状態を検出するエンジン関係機器作動状態検出手段と、 該エンジン関係機器作動状態検出手段の検出値に基づい
    て前記エンジン関係機器の異常の有無を判断するエンジ
    ン異常判断手段と、 前記電動モータの出力に関係する電動モータ関係機器の
    作動状態を検出する電動モータ関係機器作動状態検出手
    段と、 該電動モータ関係機器作動状態検出手段の検出値に基づ
    いて前記電動モータ関係機器の異常の有無を判断する電
    動モータ異常判断手段と、 前記動力源異常可能性判断手段によって動力源に異常の
    可能性がある旨の判断が為され、且つ前記エンジン異常
    判断手段および前記電動モータ異常判断手段によって前
    記エンジン関係機器および前記電動モータ関係機器が共
    に正常である旨の判断が為された場合には、前記実際の
    伝達トルクが前記要求出力に基づいて求められる所定の
    目標トルクに近づくように前記出力制御手段による制御
    を補正する補正手段とを有することを特徴とするハイブ
    リッド車両の異常検出装置。
  3. 【請求項3】 燃料の燃焼によって作動するエンジン
    と、電気エネルギーで作動する電動モータとを車両走行
    時の動力源として備えており、該エンジンおよび該電動
    モータの両方を作動させて走行する運転モードを有する
    ハイブリッド車両の異常検出装置であって、 前記エンジンおよび前記電動モータの合成トルクを駆動
    輪に伝達する駆動軸に設けられて、該駆動軸の実際の伝
    達トルクを検出するトルクセンサと、 該トルクセンサのトルク検出値に基づいて動力源の異常
    を判断する動力源異常判断手段と、 前記エンジンの出力に関係するエンジン関係機器の作動
    状態を検出するエンジン関係機器作動状態検出手段と、 該エンジン関係機器作動状態検出手段の検出値に基づい
    て前記エンジン関係機器の異常の有無を判断するエンジ
    ン異常判断手段と、 前記電動モータの出力に関係する電動モータ関係機器の
    作動状態を検出する電動モータ関係機器作動状態検出手
    段と、 該電動モータ関係機器作動状態検出手段の検出値に基づ
    いて前記電動モータ関係機器の異常の有無を判断する電
    動モータ異常判断手段とを有し、前記動力源異常判断手
    段によって動力源に異常がある旨の判断が為された場合
    に、前記エンジン異常判断手段および/または前記電動
    モータ異常判断手段によって前記エンジン関係機器およ
    び前記電動モータ関係機器の何れが異常かを特定すると
    ともに、該エンジン異常判断手段および電動モータ異常
    判断手段は、前記動力源異常判断手段によって動力源が
    正常である旨の判断が為された場合でも、それぞれ前記
    エンジン関係機器、前記電動モータ関係機器の異常の有
    無を判断するようになっていることを特徴とするハイブ
    リッド車両の異常検出装置。
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