JPH10284825A - プリント配線板の製造方法 - Google Patents

プリント配線板の製造方法

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JPH10284825A
JPH10284825A JP10662497A JP10662497A JPH10284825A JP H10284825 A JPH10284825 A JP H10284825A JP 10662497 A JP10662497 A JP 10662497A JP 10662497 A JP10662497 A JP 10662497A JP H10284825 A JPH10284825 A JP H10284825A
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glass epoxy
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copper
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JP10662497A
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English (en)
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Shuichi Ogasawara
修一 小笠原
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラスエポキシ樹脂表面上に、サブトラクテ
ィブ法、セミアディティブ法あるいはフルアディティブ
法によって高密度な回路を作製するに際し、回路間の電
気絶縁性を極めて効果的に改良したプリント配線板を製
造する方法を提供する。 【解決手段】 ガラスエポキシ樹脂表面に、レジスト層
を施してパターニングされたフォトマスクにより所定部
分を露出する工程、触媒を用いた無電解めっき処理によ
り金属被膜を形成する工程、および前記レジスト層を剥
離する工程とを用いることにより回路を形成するプリン
ト配線板の製造方法において、露出したガラスエポキシ
樹脂の表面部分に残留する触媒を0.01〜10モル/
リットルのエチレンジアミンを含有する溶液により除去
することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回路間における電
気絶縁性が改良されたプリント配線板の製造方法、特に
高密度配線可能なプリント配線板の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント配線板は、ガラスエポキ
シ樹脂の表面上に銅被膜を形成した、いわゆる銅張ガラ
スエポキシ樹脂基板などを用いて製造されている。プリ
ント配線板用の素材として用いられるこのような銅張ガ
ラスエポキシ樹脂基板は、ガラスクロスにエポキシ樹脂
を含浸させた、いわゆるガラスエポキシ樹脂板に対し接
合面に予め接着剤を塗布した銅箔を貼り合わせる方法、
ガラスエポキシ樹脂プリプレグと銅箔とを熱圧着する方
法などによって得られていた。従来、この種の銅張ガラ
スエポキシ樹脂基板の表面に形成される銅被覆層として
用いられる銅箔は、いわゆる電解銅箔であり、一般にそ
の厚みは35μmと18μm程度のものが主流となって
いる。
【0003】しかし、プリント配線板がテレビ、カメラ
などの民生用機器類、コンピューターなどの多種の産業
用機器類に幅広く使用されるにつれて、高密度な配線が
要求されてきた結果、微細な回路を精度よく形成するた
めに、銅被覆層の薄肉化が一層求められてきた。従っ
て、銅張ガラスエポキシ樹脂基板は、銅被覆層の薄肉化
に伴い、無電解めっきにより銅被膜を形成する開発が進
んでいる。そしてこのような銅張ガラスエポキシ樹脂基
板を用いてプリント配線板を製造する方法として、セミ
アディティブ法またはサブトラクティブ法などが一般的
に用いられている。
【0004】セミアディティブ法は、銅張ガラスエポキ
シ樹脂基板上の銅被覆層にさらにめっきにより導体回路
を形成する方法であって、詳細には銅張ガラスエポキシ
樹脂基板に形成された金属被膜を第1の金属層とし、そ
の上に所定パターンでめっきレジスト層を形成するもの
であるが、この場合めっきレジスト層を、第1の金属層
上にめっき処理により形成される回路の厚さ以上とす
る。次いでめっきレジスト層のパターン間に露出されて
いる金属被膜(第1の金属層)上に電気めっき処理によ
ってめっき被膜(第2の金属層)を形成し、その後前記
めっきレジスト層を剥離して、金属被膜(第1の金属
層)面を露出させ、前記電気めっき被膜(第2の金属
層)をマスクとして、露出した金属被膜(第1の金属
層)をエッチングにより除去して回路を形成するもので
ある。
【0005】またサブトラクティブ法は、銅張ガラスエ
ポキシ樹脂基板から銅被覆層を溶解除去して導体回路を
形成する方法であって、詳細には銅張ガラスエポキシ樹
脂基板に形成されている銅被膜上に、エッチングレジス
ト層を設け、回路として必要な領域を示すパターンに形
成し、次いで露出した金属被膜領域を溶解除去して、回
路パターンを形成し、その後前記レジスト層を剥離する
ことによりプリント配線板を製造するものである。
【0006】以上のような方法により得られたプリント
配線板は、従来の銅箔を素材として製造された銅張ガラ
スエポキシ樹脂基板を用いて作製されたプリント配線板
に比べ、高密度な回路を有することが可能となった。し
かしながら、このようなエッチング処理を用いる方法で
は、該エッチング処理に際して回路部の銅箔の側壁も同
時に溶解される、いわゆるサイドエッチングを生じ易
く、このサイドエッチングによる側壁の溶解は、被覆さ
れる銅箔の厚みが大きいほど顕著に生じ、また回路の位
置によってエッチングの程度が異なるため、形状性に優
れかつ寸法精度の正確な回路を形成することは極めて困
難であった。
【0007】このような問題を避けるために近年、いわ
ゆるフルアディティブ法により回路を形成する手法が採
られるようになってきた。一般にこのようなフルアディ
ティブ法による回路形成法は、絶縁体表面に所望の回路
厚以上の厚みを有するめっきレジスト層を形成し、露出
した絶縁体表面に無電解銅めっき法により銅層を形成し
た後、前記めっきレジスト層を剥離することによって回
路を形成するものである。このフルアディティブ法によ
って得られた回路の寸法精度はレジスト層の寸法精度に
起因するため、従来のサブトラクティブ法などによって
得られた回路に比べ寸法精度がよく、また回路の断面形
状が短形であるため回路幅、回路間隔の狭い、高密度配
線の回路の形成に適している。一方前述した通り最近の
電子機器の発達によって電子部品の高密度化、多機能化
への移行は著しく、プリント配線板に対しても高密度配
線が要求され、回路幅、回路間隔共さらに狭まる傾向に
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記セミアデ
ィティブ法やサブトラクティブ法のみならず、フルアデ
ィティブ法でもガラスエポキシ樹脂表面に回路を形成し
た場合、さらなる高密度化の要求に伴い回路間隔を極め
て狭くすると、回路間の電気絶縁性が低下するという問
題が発生し、この問題に対する対策が待たれている実情
にある。
【0009】したがって、本発明の目的は、ガラスエポ
キシ樹脂表面上に、セミアディティブ法、サブトラクテ
ィブ法あるいはフルアディティブ法によって高密度な回
路を作製するに際し、回路間の電気絶縁性を極めて効果
的に改良したプリント配線板を製造する方法を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ガラスエポ
キシ樹脂の表面に無電解めっき、あるいは無電解めっき
とその上の電気めっきの組合わせることにより金属被膜
を形成させた基板を用い、この基板上にセミアディティ
ブ法またはサブトラクティブ法によって高密度な回路を
形成する場合、またはフルアディティブ法によりガラス
エポキシ樹脂表面に回路を形成する場合、無電解めっき
の実施に際して利用した触媒がガラスエポキシ樹脂表面
に残留していると、ガラスエポキシ樹脂表面に水分、不
純物などが付着して前記した残留触媒と反応し、電気絶
縁性を低下させる原因となることを見出し本発明を完成
するに至った。
【0011】したがって上記目的を達成するため本発明
は、ガラスエポキシ樹脂表面に、レジスト層を施してパ
ターニングされたフォトマスクにより所定部分を露出す
る工程、触媒を用いた無電解めっき処理により金属被膜
を形成する工程、および前記レジスト層を剥離する工程
とを用いることにより回路を形成するプリント配線板の
製造方法において、露出したガラスエポキシ樹脂の表面
部分に残留する触媒を0.01〜10モル/リットルの
エチレンジアミンを含有する溶液により除去するプリン
ト配線板の製造方法を特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】一般に、無電解めっきにより金属
被膜を形成する際、あるいは形成に先立ちガラスエポキ
シ樹脂表面にめっき触媒としてパラジウム銀あるいはそ
れらを含む合金が用いられる。
【0013】そしてセミアディティブ法またはサブトラ
クティブ法を用いて回路を形成する場合は、ガラスエポ
キシ樹脂表面に前記触媒を用いためっき処理により金属
被膜を形成した後、エッチングにより上記金属被膜の一
部を除去することにより、ガラスエポキシ樹脂の表面に
回路を形成するものである。またフルアディティブ法を
用いて回路を形成する場合は、前記触媒を吸着させ、め
っきレジスト層を除去した後の回路間に露出したガラス
エポキシ樹脂の表面に金属被膜を形成して回路を形成す
るものである。
【0014】本発明者は上記したこれら方法において、
ガラスエポキシ樹脂の表面に残留する触媒を除去するこ
とにより高密度な回路を形成しても回路間の電気絶縁性
を低下させることがないことを見出した。この際に使用
される触媒を除去する溶液として、0.01〜10モル
/リットルのエチレンジアミンを含有する溶液を用いる
必要がある。これはエチレンジアミンがめっき触媒であ
るパラジウム、銀あるいはそれらを含む合金と錯体を形
成する能力を持つことを利用し、触媒を溶液中に溶出さ
せることによってガラスエポキシ樹脂表面から該触媒を
完全に除去するものである。上記エチレンジアミンの濃
度が0.01モル/リットルに満たない場合は触媒を錯
化する能力が著しく乏しくなるため、処理温度を高めた
り、処理時聞を長くしても充分な触媒の除去効果を得る
ことは難しくなる。一方エチレンジアミンは銅を錯化す
る能力も合わせ持つため、上記濃度が10モル/リット
ルを超えた場合は触媒の錯化には好都合であるが、回路
部の銅の溶出も著しくなり、回路の寸法精度に支障をき
たす問題が生じる。また触媒除去処理の時間および処理
温度は、触媒の種類、残留量、溶液中のエチレンジアミ
ン濃度によって適正条件が異なるため特に限定されな
い。
【0015】本発明が適用される、無電解めっき法によ
って得られる金属被覆ガラスエポキシ樹脂板の製造方法
は、特に限定されず公知の方法を用いて得られたもので
構わない。また、無電解めっきによって形成される金属
種も限定されず、無電解めっきによって折出可能な金属
であれば構わない。
【0016】
【実施例】次に本発明の実施例を比較例と共に説明す
る。
【0017】(実施例1)縦1m、幅1m、厚さ1.0
mmのガラスエポキシ樹脂板の表面に、サンドブラスト
処理によりRa0.3μm、Rmaxlμmの微細な凹
凸を形成し、エチルアルコールで洗浄し、水洗した後、
0.2g/リットルの塩化第1すず水溶液を用いて25
℃で2分間、当該ガラスエポキシ樹脂の表面を増感し水
洗した。その後0.2g/リットルの塩化パラジウムお
よび0.1ミリリットル/リットルの塩酸を含有する水
溶液を用いて25℃で2分間、触媒付与処理を行い、水
洗した。
【0018】このような処理を行ったガラスエポキシ樹
脂板の表面に、硫酸銅5水和物を10g/リットル、エ
チレンジアミン4酢酸2ナトリウムを30g/リット
ル、ポリエチレングリコール(平均分子量1000)を
0.5g/リットル、2,2’−ビピリジルを10mg
/リットル、37vol%ホルムアルデヒド溶液を5ミ
リリットル/リットル含有するめっき液を用い、溶液の
pHを12.5に設定し、10分間無電解銅めっきによ
り厚さ0.3μmの銅めっき被膜を形成した。
【0019】以上のようにして、ガラスエポキシ樹脂板
を基板として得られた銅被膜(第1の金属層)の表面
に、東京応化工業株式会社製のネガ型フォトレジスト
「ΡMΕR HC−600」を厚さ40μmで均一に塗
布し、60℃で30分間乾燥した。その後、フォトレジ
スト層上に回路幅、回路間隔が共に40μmとなるよう
にパタ−ニングされたフォトマスクを設置し、800m
J/cmの紫外線を照射した後、現像し、水洗、乾燥
した。
【0020】上記処理によって露出した銅被膜(第1の
金属層)の上に硫酸銅5水和物を80g/リットル、硫
酸を180g/リットル含有するめっき液を用い、陽極
として含リン銅を用い、空気攪拌を行いながら陰極電流
密度3A/dmとし、23℃で1時間電気銅めっきに
よって第2の金属層を形成した。その後、レジスト層を
剥離することによって露出した銅被膜(第1の金属層)
を、第2の金属層をマスクとして40ボーメの塩化第2
鉄溶液を用いて25℃で1分間溶解除去する、いわゆる
セミアディティブ法によって、ガラスエポキシ樹脂板の
表面に、回路幅、回路間隔が共に40μm、回路厚さが
35μmの回路が形成されたプリント配線板を得た。
【0021】得られたプリント配線板を10モル/リッ
トルのエチレンジアミンを含有する水溶液に25℃で1
0分間浸漬することによって、残留する触媒の除去処理
を行った。この触媒の除去処理によって溶解された回路
部の銅の厚みは約2μmであり、回路の寸法精度に特に
間題となる量ではなかった。さらに触媒除去処理後、プ
リント配線板を、回路間に50Vの電圧を印加しながら
121℃、95%RH、2atmに保持したチヤンバー
内に200時間静置し、加速試験を行った。この加速試
験後にプリント配線板を観察したところ、回路間にマイ
グレーションなどは観察されず、回路間の電気絶縁性は
良好であった。
【0022】(実施例2)実施例1により得られたプリ
ント配線板について触媒の除去処理を0.01モル/リ
ットルのエチレンジアミンを含有する水溶液に70℃で
1時間浸漬することによって実施した。この触媒の除去
処理によって溶解された回路部の銅の厚みは約0.5μ
mであり、回路の寸法精度に特に問題となる量ではなか
った。さらに触媒除去処理後に実施例1と同様な加速試
験を行い、この試験後のプリント配線板を観察したとこ
ろ、回路間にマイグレーションなどは観察されず、回路
間の電気絶縁性は良好であった。
【0023】(実施例3)実施例1と同様にガラスエポ
キシ樹脂板の表面に無電解銅めっき被膜を形成した後、
硫酸銅5水和物を80g/リットル、硫酸を180g/
リットル含有するめっき液を用い、陽極として含リン銅
を用い、空気攪拌を行いながら陰極電流密度3Α/dm
とし、23℃で9分間電気銅めっきにより厚さ5μm
の銅めっき被膜を形成した。
【0024】得られた銅めっき被膜の表面に、東京応化
工業株式会社製のネガ型フォトレジスト「ΡMER H
C−600」を厚さ3μmで均一に塗布し、60℃で3
0分間乾燥した。その後、フォトレジスト層上に回路
幅、回路間隔が共に40μmとなるようにパターニング
されたフォトマスクを設置し、60mJ/cmの紫外
線を照射した後現像し、水洗、乾燥した。
【0025】その後露出した銅めっき被膜を40ボーメ
の塩化第2鉄溶液を用いて40℃で3分間溶解除去した
後、レジスト層を剥離する、いわゆるサブトラクティブ
法によって、回路幅、回路間隔が共に40μm、回路厚
5μmのプリント配線板が得られた。
【0026】また得られたプリント配線板を実施例1と
同様にして残留する触媒の除去処理を行った。触媒除去
処理によって溶解された回路部の銅の厚みは、回路の寸
法精度に問題となる量ではなかった。さらに実施例1と
同様な加速試験を行い、この試験後のプリント配線板を
観察したところ、回路間にマイグレーションの発生は認
められず、回路間の絶縁性は良好であった。
【0027】(実施例4)実施例1と同様な手順でかつ
実施例1と同様な処理を行ったガラスエポキシ樹脂板の
表面に、富士薬品工業社製ネガ型フォトレジスト「FS
R−S」を厚さ40μmに均一に塗布し、70℃で30
分間乾燥した。その後、レジスト層の表面に回路幅、回
路間隔が共に40μmとなるようパターニングされたフ
ォトマスクを設置し、1000mJ/cmの紫外線を
照射した後現像し、130℃で30分乾燥した。
【0028】その後現像によって露出したガラスエポキ
シ樹脂の表面に、実施例1と同様のめっき液を用いて、
溶液のpHを12.5に設定し、銅濃度、ホルムアルデ
ヒド濃度、およびpHを管理しながら60℃で20時間
無電解銅めっきを行った後、レジスト層を剥離する、い
わゆるフルアディティブ法によってガラスエポキシ樹脂
表面に、幅、間隔が共に40μm、厚さが35μmの回
路が形成されたプリント配線板を得た。
【0029】得られたプリント配線板について実施例1
と同様にして残留する触媒の除去処理を行った。この触
媒の除去処理によって溶解された回路部の銅の厚みは約
2μmであり、回路の寸法精度に特に間題となる量では
なかった。さらに触媒除去処理後、実施例1と同様な加
速試験を行って、試験後のプリント配線板を観察したと
ころ、回路間にマイグレーションなどは観察されず、回
路間の電気絶縁性は良好であった。
【0030】(実施例5)実施例4によって得られたプ
リント配線板について残留触媒の除去処理を0.01モ
ル/リットルのエチレンジアミンを含有する水溶液に7
0℃で1時間浸漬することによって行った。この触媒の
除去処理によって溶解された回路部の銅の厚みは約0.
5μmであり、回路の寸法精度に特に問題となる量では
なかった。また触媒除去処理後に実施例1と同様な加速
試験を行って、試験後プリント配線板を観察したとこ
ろ、回路間にマイグレーションなどは観察されず、回路
間の電気絶縁性は良好であった。
【0031】(比較例1)実施例1と同様な手順でプリ
ント配線板を得た後、触媒の除去処理を行わずに実施例
1と同様な加速試験を行った。この加速試験後のプリン
ト配線板を観察したところ、回路間の一部に銅のマイグ
レーションが観察され、回路間の絶縁性は不良であっ
た。
【0032】(比較例2)実施例1と同様な手順でプリ
ント配線板を得た後、触媒の除去処理を0.005モル
/リットルのエチレンジアミンを含有する水溶液に80
℃で2時間浸漬することによって行ったところ溶解され
た回路部の銅の厚みは約0.3μmであったが、実施例
1と同様な加速試験後のプリント配線板を観察したとこ
ろ、回路間の一部に銅のマイグレーションが観察され、
回路間の絶縁性は不良であった。
【0033】(比較例3)実施例1と同様な手順でプリ
ント配線板を得た後、触媒の除去処理を15モル/リッ
トルのエチレンジアミンを含有する水溶液に25℃で2
分間浸漬することによって行った。触媒の除去処理によ
って溶解された回路部の銅の厚みは最も著しい部分で約
5μmであり、回路の寸法精度に支障をきたす間題が生
じ、これを電子部品として用いた場合電気伝導性などの
信頼性に欠ける。
【0034】(比較例4)実施例4と同様な手順でプリ
ント配線板を得た後、触媒の除去処理を行わずに実施例
1と同様な加速試験を行った。この試験後のプリント配
線板を観察したところ、回路間の一部に銅のマイグレー
ションが観察され、回路間の絶縁性は不良であった。
【0035】(比較例5)実施例3と同様な手順でプリ
ント配線板を得た後、触媒の除去処理を、エチレンジア
ミンの濃度を0.008モル/リットルとした以外は比
較例2と同様に行ったところ溶解された回路部の銅の厚
みは約0.4μmであったが、実施例1と同様な加速試
験後のプリント配線板を観察したところ、回路間の一部
に銅のマイグレーションが観察され、回路間の絶縁性は
不良であった。
【0036】(比較例6)実施例3と同様な手順でプリ
ント配線板を得た後、残留触媒の除去処理を、エチレン
ジアミンの濃度を13モル/リットルとした以外は比較
例4と同様にして行った。触媒の除去処理によって溶解
された回路部の銅の厚みは極めて厚く、回路の寸法精度
に支障をきたす間題が生じ、これを電子部品として用い
た場合電気伝導性などの信頼性に欠ける。
【0037】
【発明の効果】以上述べた通り本発明によれば、プリン
ト配線板の基板として用いるガラスエポキシ樹脂の表面
に、従来の技術による回路形成方法によって、極めて狭
い回路間隔で、高密度な回路を有し、しかも回路間の電
気絶縁性を損なうことがないプリント配線板を製造する
ことが可能となった。さらに、このようにして得られた
プリント配線板を利用することによって、電子部品の高
密度が可能となり、結果的に小型で高性能な電子機器を
提供することができるようになる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラスエポキシ樹脂表面に、レジスト層
    を施してパターニングされたフォトマスクにより所定部
    分を露出する工程、触媒を用いた無電解めっき処理によ
    り金属被膜を形成する工程、および前記レジスト層を剥
    離する工程とを用いることにより回路を形成するプリン
    ト配線板の製造方法において、露出したガラスエポキシ
    樹脂の表面部分に残留する触媒を0.01〜10モル/
    リットルのエチレンジアミンを含有する溶液により除去
    することを特徴とするプリント配線板の製造方法。
JP10662497A 1997-04-09 1997-04-09 プリント配線板の製造方法 Pending JPH10284825A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012102392A (ja) * 2010-11-09 2012-05-31 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd 無電解金属メッキの前処理剤およびこれを用いた回路基板の製造方法

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JP2012102392A (ja) * 2010-11-09 2012-05-31 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd 無電解金属メッキの前処理剤およびこれを用いた回路基板の製造方法

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