JPH10284127A - リチウム電池 - Google Patents
リチウム電池Info
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- JPH10284127A JPH10284127A JP9084060A JP8406097A JPH10284127A JP H10284127 A JPH10284127 A JP H10284127A JP 9084060 A JP9084060 A JP 9084060A JP 8406097 A JP8406097 A JP 8406097A JP H10284127 A JPH10284127 A JP H10284127A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lithium
- polymer electrolyte
- copolymer
- weight
- hexafluoropropylene
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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Abstract
(57)【要約】
【課題】電解質の保持性が良好で安定性に優れたリチウ
ム電池、特にサイクル寿命に優れたリチウム二次電池を
提供する。 【解決手段】フッ化ビニリデンに基づく重合単位とヘキ
サフルオロプロピレンに基づく重合単位を含む共重合体
(重量比で40/60〜70/30)又はフッ化ビニリ
デンに基づく重合単位とヘキサフルオロプロピレンに基
づく重合単位とを40/60〜80/20の重量比で含
みかつ1〜30重量%のテトラフルオロエチレンに基づ
く重合単位を含む共重合体とリチウム塩溶液とを含有す
るポリマー電解質を有するリチウム電池。
ム電池、特にサイクル寿命に優れたリチウム二次電池を
提供する。 【解決手段】フッ化ビニリデンに基づく重合単位とヘキ
サフルオロプロピレンに基づく重合単位を含む共重合体
(重量比で40/60〜70/30)又はフッ化ビニリ
デンに基づく重合単位とヘキサフルオロプロピレンに基
づく重合単位とを40/60〜80/20の重量比で含
みかつ1〜30重量%のテトラフルオロエチレンに基づ
く重合単位を含む共重合体とリチウム塩溶液とを含有す
るポリマー電解質を有するリチウム電池。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリマー電解質を使
用したリチウム電池、特にサイクル寿命に優れるリチウ
ム二次電池に関する。
用したリチウム電池、特にサイクル寿命に優れるリチウ
ム二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】電極活物質としてアルカリ金属、アルカ
リ金属イオンを吸蔵、放出可能な材料を用いる電池が、
高エネルギー密度を有するものとして注目されており、
なかでもリチウム二次電池は特にエネルギー密度が高い
ため、電子機器の電源として広く用いられつつある。
リ金属イオンを吸蔵、放出可能な材料を用いる電池が、
高エネルギー密度を有するものとして注目されており、
なかでもリチウム二次電池は特にエネルギー密度が高い
ため、電子機器の電源として広く用いられつつある。
【0003】近年、一次電池及び二次電池に液状である
電解液を用いることによって生じる漏液の対策、可燃性
電解液の着火性低減対策、及び電池のフィルム状化によ
る電子機器への組み込み性の向上とスペースの有効利用
等の見地より、ポリマー電解質が提案されている(特表
平8−507407、特表平4−506726)。
電解液を用いることによって生じる漏液の対策、可燃性
電解液の着火性低減対策、及び電池のフィルム状化によ
る電子機器への組み込み性の向上とスペースの有効利用
等の見地より、ポリマー電解質が提案されている(特表
平8−507407、特表平4−506726)。
【0004】そのなかで、ポリエチレンオキシド系ポリ
マー電解質は電気化学的には安定であるが、有機電解液
の溶媒の保持性が低い難点がある。三次元構造のポリア
クリレート系ポリマー電解質は、溶媒の保持性はよいも
のの電気化学的に不安定で4V級電池には適さない。ポ
リフッ化ビニリデンからなるポリマー電解質は電気化学
的に安定であり、フッ素原子を含むのでポリマーが燃え
にくい特徴があるが、ポリマー電解質の温度を上げると
電解液がポリマーよりにじみ出る。
マー電解質は電気化学的には安定であるが、有機電解液
の溶媒の保持性が低い難点がある。三次元構造のポリア
クリレート系ポリマー電解質は、溶媒の保持性はよいも
のの電気化学的に不安定で4V級電池には適さない。ポ
リフッ化ビニリデンからなるポリマー電解質は電気化学
的に安定であり、フッ素原子を含むのでポリマーが燃え
にくい特徴があるが、ポリマー電解質の温度を上げると
電解液がポリマーよりにじみ出る。
【0005】これに対し、特定組成のフッ化ビニリデン
/ヘキサフルオロプロピレン共重合体を使用することに
よりこの問題を解決する試みもある(USP5,29
6,318)。しかし、ヘキサフルオロプロピレンの含
量が増えると電解液のにじみだしは少なくなるものの、
ポリマー電解質の強度が低下する。
/ヘキサフルオロプロピレン共重合体を使用することに
よりこの問題を解決する試みもある(USP5,29
6,318)。しかし、ヘキサフルオロプロピレンの含
量が増えると電解液のにじみだしは少なくなるものの、
ポリマー電解質の強度が低下する。
【0006】したがって、電解液のにじみだし防止と強
度向上の両立が課題となっており、さらにイオン伝導度
のより高いポリマーマトリックスの開発が要請されてい
る。さらに、従来のポリマー電解質使用リチウム二次電
池は、充放電サイクル耐久性が液体電解質を用いた電池
より劣る欠点があった。
度向上の両立が課題となっており、さらにイオン伝導度
のより高いポリマーマトリックスの開発が要請されてい
る。さらに、従来のポリマー電解質使用リチウム二次電
池は、充放電サイクル耐久性が液体電解質を用いた電池
より劣る欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はポリマー電解
質の新規組成を検討することにより、ポリマー電解質が
溶媒の保持性がよく高イオン伝導性であり、安定で、特
に二次電池として使用したときの充放電サイクル耐久性
が優れたリチウム電池を提供する。
質の新規組成を検討することにより、ポリマー電解質が
溶媒の保持性がよく高イオン伝導性であり、安定で、特
に二次電池として使用したときの充放電サイクル耐久性
が優れたリチウム電池を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、正極、負極及
び電解質を有するリチウム電池において、前記電解質
が、フッ化ビニリデンに基づく重合単位とヘキサフルオ
ロプロピレンに基づく重合単位とを40/60〜70/
30の重量比で含有する共重合体をマトリックスとし、
リチウム塩の溶質と該リチウム塩を溶解できる溶媒とか
らなる溶液を含有するポリマー電解質であることを特徴
とするリチウム電池を提供する。
び電解質を有するリチウム電池において、前記電解質
が、フッ化ビニリデンに基づく重合単位とヘキサフルオ
ロプロピレンに基づく重合単位とを40/60〜70/
30の重量比で含有する共重合体をマトリックスとし、
リチウム塩の溶質と該リチウム塩を溶解できる溶媒とか
らなる溶液を含有するポリマー電解質であることを特徴
とするリチウム電池を提供する。
【0009】また、正極、負極及び電解質を有するリチ
ウム電池において、前記電解質が、フッ化ビニリデンに
基づく重合単位とヘキサフルオロプロピレンに基づく重
合単位とテトラフルオロエチレンに基づく重合単位とを
含み、フッ化ビニリデンに基づく重合単位とヘキサフル
オロプロピレンに基づく重合単位とが40/60〜80
/20の重量比であり、テトラフルオロエチレンに基づ
く重合単位を1〜30重量%含む共重合体をマトリック
スとし、リチウム塩の溶質と該リチウム塩を溶解できる
溶媒とからなる溶液を含有するポリマー電解質であるこ
とを特徴とするリチウム電池を提供する。
ウム電池において、前記電解質が、フッ化ビニリデンに
基づく重合単位とヘキサフルオロプロピレンに基づく重
合単位とテトラフルオロエチレンに基づく重合単位とを
含み、フッ化ビニリデンに基づく重合単位とヘキサフル
オロプロピレンに基づく重合単位とが40/60〜80
/20の重量比であり、テトラフルオロエチレンに基づ
く重合単位を1〜30重量%含む共重合体をマトリック
スとし、リチウム塩の溶質と該リチウム塩を溶解できる
溶媒とからなる溶液を含有するポリマー電解質であるこ
とを特徴とするリチウム電池を提供する。
【0010】本発明のリチウム電池は、一次電池、二次
電池のいずれの電池としても使用できる。特に二次電池
として使用する場合は、負極へのリチウムの析出がなく
安全であることを考慮すると、負極にリチウムの層間化
合物を用いるいわゆるリチウムイオン二次電池が好まし
い。
電池のいずれの電池としても使用できる。特に二次電池
として使用する場合は、負極へのリチウムの析出がなく
安全であることを考慮すると、負極にリチウムの層間化
合物を用いるいわゆるリチウムイオン二次電池が好まし
い。
【0011】フッ化ビニリデンに基づく重合単位とヘキ
サフルオロプロピレンに基づく重合単位とを含む共重合
体又はフッ化ビニリデンに基づく重合単位とヘキサフル
オロプロピレンに基づく重合単位とテトラフルオロエチ
レンに基づく重合単位とを含む共重合体は、これらと共
重合体を形成できる他の単量体に基づく重合単位を10
モル%を超えない範囲で適宜含有させた共重合体であっ
てもよい。
サフルオロプロピレンに基づく重合単位とを含む共重合
体又はフッ化ビニリデンに基づく重合単位とヘキサフル
オロプロピレンに基づく重合単位とテトラフルオロエチ
レンに基づく重合単位とを含む共重合体は、これらと共
重合体を形成できる他の単量体に基づく重合単位を10
モル%を超えない範囲で適宜含有させた共重合体であっ
てもよい。
【0012】他の単量体としては、例えばクロロトリフ
ルオロエチレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニ
ル、エチレン、プロピレン、イソブチレン、エチルビニ
ルエーテル、クロロエチルビニルエーテル、シクロヘキ
シルビニルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、ピ
バリン酸ビニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル、エチル
アリルエーテル、シクロヘキシルアリルエーテル、ノル
ボルナジエン、クロトン酸及びそのエステル、アクリル
酸及びそのアルキルエステル、メタクリル酸及びそのア
ルキルエステル等が挙げられる。
ルオロエチレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニ
ル、エチレン、プロピレン、イソブチレン、エチルビニ
ルエーテル、クロロエチルビニルエーテル、シクロヘキ
シルビニルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、ピ
バリン酸ビニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル、エチル
アリルエーテル、シクロヘキシルアリルエーテル、ノル
ボルナジエン、クロトン酸及びそのエステル、アクリル
酸及びそのアルキルエステル、メタクリル酸及びそのア
ルキルエステル等が挙げられる。
【0013】また、必要に応じて添加される他の成分の
重量比、共重合体の分子量等は、フィルムを形成するた
めの有機溶媒へのマトリックスの溶解性又は分散性、マ
トリックスのリチウム塩溶液との混和性及びリチウム塩
溶液の保持性、ポリマー電解質の集電体金属への接着
性、強度、成形性、ハンドリング性、マトリックスの入
手の容易性などにより適宜選定できる。
重量比、共重合体の分子量等は、フィルムを形成するた
めの有機溶媒へのマトリックスの溶解性又は分散性、マ
トリックスのリチウム塩溶液との混和性及びリチウム塩
溶液の保持性、ポリマー電解質の集電体金属への接着
性、強度、成形性、ハンドリング性、マトリックスの入
手の容易性などにより適宜選定できる。
【0014】フッ化ビニリデンに基づく重合単位とヘキ
サフルオロプロピレンに基づく重合単位とを含む共重合
体において、フッ化ビニリデンに基づく重合単位とヘキ
サフルオロプロピレンに基づく重合単位との重量比が7
0/30よりフッ化ビニリデンに基づく重合単位が多い
と、ポリマー電解質のマトリックスを形成する共重合体
の結晶性が高くなり、柔軟性が低下して成形性が低下し
たり、リチウム塩溶液がマトリックス中に侵入しにくく
なったり、ポリマー電解質の電気伝導度が低くなる。
サフルオロプロピレンに基づく重合単位とを含む共重合
体において、フッ化ビニリデンに基づく重合単位とヘキ
サフルオロプロピレンに基づく重合単位との重量比が7
0/30よりフッ化ビニリデンに基づく重合単位が多い
と、ポリマー電解質のマトリックスを形成する共重合体
の結晶性が高くなり、柔軟性が低下して成形性が低下し
たり、リチウム塩溶液がマトリックス中に侵入しにくく
なったり、ポリマー電解質の電気伝導度が低くなる。
【0015】また、重量比が40/60よりフッ化ビニ
リデンに基づく重合単位が少ないと、ポリマー電解質の
柔軟性が高くなりすぎ、強度が低くなる。好ましくは、
フッ化ビニリデンに基づく重合単位とヘキサフルオロプ
ロピレンに基づく重合単位との重量比が45/55〜7
0/30である共重合体が使用される。
リデンに基づく重合単位が少ないと、ポリマー電解質の
柔軟性が高くなりすぎ、強度が低くなる。好ましくは、
フッ化ビニリデンに基づく重合単位とヘキサフルオロプ
ロピレンに基づく重合単位との重量比が45/55〜7
0/30である共重合体が使用される。
【0016】フッ化ビニリデンに基づく重合単位とヘキ
サフルオロプロピレンに基づく重合単位とテトラフルオ
ロエチレンに基づく重合単位とを含む共重合体の場合
は、フッ化ビニリデンに基づく重合単位とヘキサフルオ
ロプロピレンに基づく重合単位との重量比が80/20
よりフッ化ビニリデンに基づく重合単位が多いと、ポリ
マー電解質のマトリックスを形成する共重合体の結晶性
が高くなり、柔軟性が低下して成形加工性が低下した
り、リチウム塩溶液がマトリックス中に侵入しにくくな
ったり、ポリマー電解質の電気伝導度が低くなる。
サフルオロプロピレンに基づく重合単位とテトラフルオ
ロエチレンに基づく重合単位とを含む共重合体の場合
は、フッ化ビニリデンに基づく重合単位とヘキサフルオ
ロプロピレンに基づく重合単位との重量比が80/20
よりフッ化ビニリデンに基づく重合単位が多いと、ポリ
マー電解質のマトリックスを形成する共重合体の結晶性
が高くなり、柔軟性が低下して成形加工性が低下した
り、リチウム塩溶液がマトリックス中に侵入しにくくな
ったり、ポリマー電解質の電気伝導度が低くなる。
【0017】また、重量比が40/60よりフッ化ビニ
リデンに基づく重合単位が少ないと、ポリマー電解質の
柔軟性が高くなり、強度が低下するので強度向上のため
には適当な架橋の実施が必要となる。また、テトラフル
オロエチレンに基づく重合単位が30重量%を超える
と、共重合体の結晶性と疎油性が高くなり、高温でリチ
ウム塩溶液を保持しがたくなったり、フィルムを形成す
るときに溶媒に溶解しにくくなり、その結果フィルムを
形成できなくなる。テトラフルオロエチレンの重合単位
が1重量%未満であるとポリマー電解質の強度の向上効
果が少なくなる。
リデンに基づく重合単位が少ないと、ポリマー電解質の
柔軟性が高くなり、強度が低下するので強度向上のため
には適当な架橋の実施が必要となる。また、テトラフル
オロエチレンに基づく重合単位が30重量%を超える
と、共重合体の結晶性と疎油性が高くなり、高温でリチ
ウム塩溶液を保持しがたくなったり、フィルムを形成す
るときに溶媒に溶解しにくくなり、その結果フィルムを
形成できなくなる。テトラフルオロエチレンの重合単位
が1重量%未満であるとポリマー電解質の強度の向上効
果が少なくなる。
【0018】好ましくは、フッ化ビニリデンに基づく重
合単位とヘキサフルオロプロピレンに基づく重合単位の
重量比率が45/55〜70/30であり、かつテトラ
フルオロエチレンが2〜25重量%含有される共重合体
が使用される。
合単位とヘキサフルオロプロピレンに基づく重合単位の
重量比率が45/55〜70/30であり、かつテトラ
フルオロエチレンが2〜25重量%含有される共重合体
が使用される。
【0019】ポリマー電解質のマトリックスを形成する
共重合体のガラス転移温度は、25℃以下が好ましい。
ガラス転移温度が25℃を超えると、室温においてポリ
マー電解質のリチウムイオンのイオン伝導度が低下した
り、室温におけるフィルムの柔軟性が欠けるので好まし
くない。また、本発明ではポリマー電解質のマトリック
スを形成する共重合体が明確な融点を示さないものが好
ましい。
共重合体のガラス転移温度は、25℃以下が好ましい。
ガラス転移温度が25℃を超えると、室温においてポリ
マー電解質のリチウムイオンのイオン伝導度が低下した
り、室温におけるフィルムの柔軟性が欠けるので好まし
くない。また、本発明ではポリマー電解質のマトリック
スを形成する共重合体が明確な融点を示さないものが好
ましい。
【0020】本発明で使用する共重合体の分子量は1万
〜100万が好ましい。分子量が100万超であると、
溶解粘度が著しく高くリチウム塩溶液との均一混合が困
難となったり、リチウム塩溶液の保持量が少なくなって
ポリマー電解質の電気伝導度が低下したりするため好ま
しくない。一方、1万未満であると、ポリマー電解質の
強度が著しく低下するので好ましくない。特に好ましく
は3万〜50万が採用される。
〜100万が好ましい。分子量が100万超であると、
溶解粘度が著しく高くリチウム塩溶液との均一混合が困
難となったり、リチウム塩溶液の保持量が少なくなって
ポリマー電解質の電気伝導度が低下したりするため好ま
しくない。一方、1万未満であると、ポリマー電解質の
強度が著しく低下するので好ましくない。特に好ましく
は3万〜50万が採用される。
【0021】本発明におけるリチウム塩溶液の溶媒とし
ては炭酸エステルが好ましい。炭酸エステルは環状、鎖
状いずれも使用できる。環状炭酸エステルとしてはプロ
ピレンカーボネート、エチレンカーボネート等が例示さ
れる。鎖状炭酸エステルとしてはジメチルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネー
ト、メチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピル
カーボネート等が例示される。
ては炭酸エステルが好ましい。炭酸エステルは環状、鎖
状いずれも使用できる。環状炭酸エステルとしてはプロ
ピレンカーボネート、エチレンカーボネート等が例示さ
れる。鎖状炭酸エステルとしてはジメチルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネー
ト、メチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピル
カーボネート等が例示される。
【0022】本発明では上記炭酸エステルを単独で又は
2種以上を混合して使用できる。他の溶媒と混合して使
用してもよい。また、負極活物質の材料によっては、鎖
状炭酸エステルと環状炭酸エステルを併用すると、放電
特性、サイクル耐久性、充放電効率が改良できる場合が
ある。
2種以上を混合して使用できる。他の溶媒と混合して使
用してもよい。また、負極活物質の材料によっては、鎖
状炭酸エステルと環状炭酸エステルを併用すると、放電
特性、サイクル耐久性、充放電効率が改良できる場合が
ある。
【0023】本発明で使用されるリチウム塩としては、
ClO4 -、CF3 SO3 -、BF4 -、PF6 -、AsF6 -、
SbF6 -、CF3 CO2 -、(CF3 SO2 )2 N- 等を
アニオンとするリチウム塩のいずれか1種以上を使用す
ることが好ましい。
ClO4 -、CF3 SO3 -、BF4 -、PF6 -、AsF6 -、
SbF6 -、CF3 CO2 -、(CF3 SO2 )2 N- 等を
アニオンとするリチウム塩のいずれか1種以上を使用す
ることが好ましい。
【0024】本発明におけるリチウム塩溶液は、リチウ
ム塩を前記溶媒に0.2〜2.0mol/lの濃度で溶
解するのが好ましい。この範囲を逸脱すると、イオン伝
導度が低下し、ポリマー電解質の電気伝導度が低下す
る。より好ましくは0.5〜1. 5mol/lが選定さ
れる。
ム塩を前記溶媒に0.2〜2.0mol/lの濃度で溶
解するのが好ましい。この範囲を逸脱すると、イオン伝
導度が低下し、ポリマー電解質の電気伝導度が低下す
る。より好ましくは0.5〜1. 5mol/lが選定さ
れる。
【0025】本発明では、マトリックス中に前記リチウ
ム塩溶液が均一に分布したポリマー電解質を使用する。
ポリマー電解質中のリチウム塩溶液の含有量は30〜8
0重量%が好ましい。30重量%未満であると電気伝導
度が低くなるので好ましくない。80重量%を超えると
ポリマー電解質が固体状態を保てなくなるので好ましく
ない。特に好ましくは40〜65重量%が採用される。
ム塩溶液が均一に分布したポリマー電解質を使用する。
ポリマー電解質中のリチウム塩溶液の含有量は30〜8
0重量%が好ましい。30重量%未満であると電気伝導
度が低くなるので好ましくない。80重量%を超えると
ポリマー電解質が固体状態を保てなくなるので好ましく
ない。特に好ましくは40〜65重量%が採用される。
【0026】本発明におけるポリマー電解質は種々の方
法で作製できる。例えば、マトリックスを形成する共重
合体を有機溶媒に溶解又は均一に分散させ、リチウム塩
を溶媒に溶解させた溶液と混合する(以下、この混合液
をポリマー電解質形成用混合液という)。この2種の溶
液を混合し、ガラス板上にバーコータ又はドクターブレ
ードによる塗布、キャスト又はスピンコートした後、乾
燥して主として前記共重合体を溶解又は分散させた有機
溶媒を除去し、ポリマー電解質フィルムを得る。乾燥時
にリチウム塩溶液に用いた溶媒が一部蒸発する場合は、
該フィルムに新たにその溶媒を含浸させるか又はフィル
ムをその溶媒蒸気に暴露して所望の組成にする。
法で作製できる。例えば、マトリックスを形成する共重
合体を有機溶媒に溶解又は均一に分散させ、リチウム塩
を溶媒に溶解させた溶液と混合する(以下、この混合液
をポリマー電解質形成用混合液という)。この2種の溶
液を混合し、ガラス板上にバーコータ又はドクターブレ
ードによる塗布、キャスト又はスピンコートした後、乾
燥して主として前記共重合体を溶解又は分散させた有機
溶媒を除去し、ポリマー電解質フィルムを得る。乾燥時
にリチウム塩溶液に用いた溶媒が一部蒸発する場合は、
該フィルムに新たにその溶媒を含浸させるか又はフィル
ムをその溶媒蒸気に暴露して所望の組成にする。
【0027】前記共重合体を溶解又は分散させる有機溶
媒としては、テトラヒドロフラン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン、N
−メチルピロリドン、アセトン、アセトニトリル、ジメ
チルカーボネート、酢酸エチル、酢酸ブチル等が使用で
きるが、乾燥により選択的にこの有機溶媒を除去するた
め、テトラヒドロフラン、アセトン等の沸点100℃以
下の揮発性の有機溶媒が好ましい。
媒としては、テトラヒドロフラン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン、N
−メチルピロリドン、アセトン、アセトニトリル、ジメ
チルカーボネート、酢酸エチル、酢酸ブチル等が使用で
きるが、乾燥により選択的にこの有機溶媒を除去するた
め、テトラヒドロフラン、アセトン等の沸点100℃以
下の揮発性の有機溶媒が好ましい。
【0028】本発明における負極活物質は、一次電池の
場合はリチウムイオンを放出可能な材料であり、二次電
池の場合はリチウムイオンを吸蔵、放出可能な材料であ
る。これらの負極活物質を形成する材料は特に限定され
ないが、例えばリチウム金属、リチウム合金、炭素材
料、周期表14、15族の金属を主体とした酸化物、炭
素化合物、炭化ケイ素化合物、酸化ケイ素化合物、硫化
チタン、炭化ホウ素化合物等が挙げられる。
場合はリチウムイオンを放出可能な材料であり、二次電
池の場合はリチウムイオンを吸蔵、放出可能な材料であ
る。これらの負極活物質を形成する材料は特に限定され
ないが、例えばリチウム金属、リチウム合金、炭素材
料、周期表14、15族の金属を主体とした酸化物、炭
素化合物、炭化ケイ素化合物、酸化ケイ素化合物、硫化
チタン、炭化ホウ素化合物等が挙げられる。
【0029】炭素材料としては、様々な熱分解条件で有
機物を熱分解したものや人造黒鉛、天然黒鉛、土壌黒
鉛、膨張黒鉛、鱗片状黒鉛等を使用できる。また、酸化
物としては、酸化スズを主体とする化合物が使用でき
る。
機物を熱分解したものや人造黒鉛、天然黒鉛、土壌黒
鉛、膨張黒鉛、鱗片状黒鉛等を使用できる。また、酸化
物としては、酸化スズを主体とする化合物が使用でき
る。
【0030】本発明における正極活物質は一次電池の場
合はリチウムイオンを吸蔵可能な物質であり、二次電池
の場合はリチウムイオンを吸蔵、放出可能な物質であ
る。例えば、周期表4族のTi、Zr、Hf、5族の
V、Nb、Ta、6族のCr、Mo、W、7族のMn、
8族のFe、Ru、9族のCo、10族のNi、11族
のCu、12族のZn、Cd、13族のAl、Ga、I
n、14族のSn、Pb、15族のSb、Bi及び16
族のTe等の金属を主成分とする酸化物及び複合酸化
物、硫化物等のカルコゲン化物、オキシハロゲン化物、
前記金属とリチウムとの複合酸化物等が使用できる。ま
た、ポリアニリン誘導体、ポリピロール誘導体、ポリチ
オフェン誘導体、ポリアセン誘導体、ポリパラフェニレ
ン誘導体、又はそれらの共重合体等の導電性高分子材料
も使用できる。
合はリチウムイオンを吸蔵可能な物質であり、二次電池
の場合はリチウムイオンを吸蔵、放出可能な物質であ
る。例えば、周期表4族のTi、Zr、Hf、5族の
V、Nb、Ta、6族のCr、Mo、W、7族のMn、
8族のFe、Ru、9族のCo、10族のNi、11族
のCu、12族のZn、Cd、13族のAl、Ga、I
n、14族のSn、Pb、15族のSb、Bi及び16
族のTe等の金属を主成分とする酸化物及び複合酸化
物、硫化物等のカルコゲン化物、オキシハロゲン化物、
前記金属とリチウムとの複合酸化物等が使用できる。ま
た、ポリアニリン誘導体、ポリピロール誘導体、ポリチ
オフェン誘導体、ポリアセン誘導体、ポリパラフェニレ
ン誘導体、又はそれらの共重合体等の導電性高分子材料
も使用できる。
【0031】本発明では、リチウムを吸蔵、放出可能な
物質を負極活物質に使用した二次電池とする場合、負極
及び/又は正極にリチウムを含有させる。一般的には正
極活物質の合成時にリチウム含有化合物とし、正極活物
質の固体マトリックス中にリチウムを含有させておく。
また、電池組立前に負極に化学的又は電気化学的方法で
リチウムを含有させたり、電池組立時にリチウム金属を
負極及び/又は正極に接触させて組み込むといった方法
でリチウムを含有させることもできる。
物質を負極活物質に使用した二次電池とする場合、負極
及び/又は正極にリチウムを含有させる。一般的には正
極活物質の合成時にリチウム含有化合物とし、正極活物
質の固体マトリックス中にリチウムを含有させておく。
また、電池組立前に負極に化学的又は電気化学的方法で
リチウムを含有させたり、電池組立時にリチウム金属を
負極及び/又は正極に接触させて組み込むといった方法
でリチウムを含有させることもできる。
【0032】正極活物質に使用するリチウム含有化合物
としては、特にリチウムとマンガンの複合酸化物、リチ
ウムとコバルトの複合酸化物、リチウムとニッケルの複
合酸化物が好ましい。
としては、特にリチウムとマンガンの複合酸化物、リチ
ウムとコバルトの複合酸化物、リチウムとニッケルの複
合酸化物が好ましい。
【0033】本発明における正極及び負極は、活物質を
有機溶媒と混練してスラリとし、該スラリを金属箔集電
体に塗布、乾燥して得ることが好ましい。より好ましく
は、前記正極及び負極にポリマー電解質形成用混合液を
含浸させるか又は塗布し、電極層の内部までポリマー電
解質を浸透させる。また、ポリマー電解質形成用混合液
をスラリに混合してから金属箔集電体に塗布して電極を
形成してもよい。
有機溶媒と混練してスラリとし、該スラリを金属箔集電
体に塗布、乾燥して得ることが好ましい。より好ましく
は、前記正極及び負極にポリマー電解質形成用混合液を
含浸させるか又は塗布し、電極層の内部までポリマー電
解質を浸透させる。また、ポリマー電解質形成用混合液
をスラリに混合してから金属箔集電体に塗布して電極を
形成してもよい。
【0034】また、本発明では、前記共重合体を有機溶
媒に溶解又は分散させずに多孔質フィルム状に形成し、
活物質を含むスラリを金属箔集電体に塗布、乾燥して得
た正極及び負極の間にはさみ、その後にリチウム塩溶液
を吸収せしめて電池素子を形成することもできる。
媒に溶解又は分散させずに多孔質フィルム状に形成し、
活物質を含むスラリを金属箔集電体に塗布、乾燥して得
た正極及び負極の間にはさみ、その後にリチウム塩溶液
を吸収せしめて電池素子を形成することもできる。
【0035】本発明のリチウム電池の形状には特に制約
はない。シート状(いわゆるフイルム状)、折り畳み
状、巻回型有底円筒形、ボタン形等が用途に応じて選択
される。
はない。シート状(いわゆるフイルム状)、折り畳み
状、巻回型有底円筒形、ボタン形等が用途に応じて選択
される。
【0036】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
るが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
【0037】[例1]内容積200mlの撹拌機付きス
テンレス製オートクレーブを用い、水を溶媒とし、触媒
として過硫酸アンモニウムを添加し、液体窒素を用いて
固化、脱気により溶存空気を除去した後、フッ化ビニリ
デンとヘキサフルオロプロピレンとを重量比が30/7
0でかつ圧力が8kg/cm2 となるように仕込んで昇
温することにより乳化重合を行った。反応に伴い低下す
る圧力を補うように、フッ化ビニリデンとヘキサフルオ
ロプロピレンとの組成比が重量比で60/40の混合ガ
スを導入しながら反応を続けた。しかる後、オートクレ
ーブを冷却して反応を停止し、残存のガス単量体をパー
ジし、得られたフッ化ビニリデンに基づく重合単位とヘ
キサフルオロプロピレンに基づく重合単位とからなる共
重合体の凝集、洗浄、乾燥を行い、これを回収した。
テンレス製オートクレーブを用い、水を溶媒とし、触媒
として過硫酸アンモニウムを添加し、液体窒素を用いて
固化、脱気により溶存空気を除去した後、フッ化ビニリ
デンとヘキサフルオロプロピレンとを重量比が30/7
0でかつ圧力が8kg/cm2 となるように仕込んで昇
温することにより乳化重合を行った。反応に伴い低下す
る圧力を補うように、フッ化ビニリデンとヘキサフルオ
ロプロピレンとの組成比が重量比で60/40の混合ガ
スを導入しながら反応を続けた。しかる後、オートクレ
ーブを冷却して反応を停止し、残存のガス単量体をパー
ジし、得られたフッ化ビニリデンに基づく重合単位とヘ
キサフルオロプロピレンに基づく重合単位とからなる共
重合体の凝集、洗浄、乾燥を行い、これを回収した。
【0038】この共重合体の組成は、フッ化ビニリデン
に基づく重合単位とヘキサフルオロプロピレンに基づく
重合単位との重量比が61/39で、分子量は10万で
あり、ガラス転移温度は5℃であった。また、示差熱分
析測定装置を用い、窒素ガス雰囲気中で加熱速度10℃
/分の条件で、基準物質としてのインジウムを用いて融
点を調べたが、融点は認められなかった。
に基づく重合単位とヘキサフルオロプロピレンに基づく
重合単位との重量比が61/39で、分子量は10万で
あり、ガラス転移温度は5℃であった。また、示差熱分
析測定装置を用い、窒素ガス雰囲気中で加熱速度10℃
/分の条件で、基準物質としてのインジウムを用いて融
点を調べたが、融点は認められなかった。
【0039】アルゴン雰囲気中で、上記共重合体10重
量部をアセトン32重量部に撹拌しながら加温して溶解
させた。これを溶液1とする。次にエチレンカーボネー
トとプロピレンカーボネートを体積比で1/1に混合し
た溶媒にLiPF6 を1mol/lの濃度でアルゴン雰
囲気中で溶解した。これを溶液2とする。
量部をアセトン32重量部に撹拌しながら加温して溶解
させた。これを溶液1とする。次にエチレンカーボネー
トとプロピレンカーボネートを体積比で1/1に混合し
た溶媒にLiPF6 を1mol/lの濃度でアルゴン雰
囲気中で溶解した。これを溶液2とする。
【0040】溶液1に21重量部に溶液2を5重量部加
え、60℃に加熱し撹拌した。この混合溶液をガラス板
上にバーコータにて塗布し、40℃で1時間乾燥してア
セトンを除去し、厚さ100μmの透明なポリマー電解
質フィルムを得た。このフィルムの組成は、上記共重合
体、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートと
の混合溶媒、LiPF6 が重量比で50/44.3/
5.7であった。
え、60℃に加熱し撹拌した。この混合溶液をガラス板
上にバーコータにて塗布し、40℃で1時間乾燥してア
セトンを除去し、厚さ100μmの透明なポリマー電解
質フィルムを得た。このフィルムの組成は、上記共重合
体、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートと
の混合溶媒、LiPF6 が重量比で50/44.3/
5.7であった。
【0041】このフィルムをガラス基板より剥離し、交
流インピーダンス法により電気伝導度を25℃、アルゴ
ン雰囲気中で測定した。電気伝導度は4. 8×10-4S
/cmであった。
流インピーダンス法により電気伝導度を25℃、アルゴ
ン雰囲気中で測定した。電気伝導度は4. 8×10-4S
/cmであった。
【0042】正極活物質としてLiCoO2 粉末を11
重量部、導電材としてアセチレンブラックを1. 5重量
部、上記共重合体を6重量部、溶液2を11重量部、及
びアセトン70重量部をアルゴン雰囲気下で混合し、撹
拌しながら加温してスラリを得た。このスラリを表面を
粗面化した厚さ20μmのアルミニウム箔にバーコータ
にて塗布、乾燥し、正極を得た。
重量部、導電材としてアセチレンブラックを1. 5重量
部、上記共重合体を6重量部、溶液2を11重量部、及
びアセトン70重量部をアルゴン雰囲気下で混合し、撹
拌しながら加温してスラリを得た。このスラリを表面を
粗面化した厚さ20μmのアルミニウム箔にバーコータ
にて塗布、乾燥し、正極を得た。
【0043】負極活物質としてメソフェーズカーボンフ
ァイバ粉末(平均直径8μm、平均長さ50μm、(0
02)面間隔0.336nm)を12重量部、上記共重
合体を6重量部、溶液2を11重量部、及びアセトン7
0重量部をアルゴン雰囲気中で混合し、撹拌しながら加
温してスラリを得た。このスラリを表面を粗面化した厚
さ20μmの銅箔にバーコータにて塗布、乾燥し、負極
を得た。
ァイバ粉末(平均直径8μm、平均長さ50μm、(0
02)面間隔0.336nm)を12重量部、上記共重
合体を6重量部、溶液2を11重量部、及びアセトン7
0重量部をアルゴン雰囲気中で混合し、撹拌しながら加
温してスラリを得た。このスラリを表面を粗面化した厚
さ20μmの銅箔にバーコータにて塗布、乾燥し、負極
を得た。
【0044】上記ポリマー電解質フィルムを1.5cm
角に成形し、これを介して有効電極面積1cm×1cm
の正極と負極を対向させ、厚さ1.5mmで3cm角の
2枚のポリテトラフルオロエチレン背板で挟み締め付
け、その外側を外装フィルムで覆うことによりリチウム
イオン二次電池素子を組み立てた。この操作もすべてア
ルゴン雰囲気中で行った。
角に成形し、これを介して有効電極面積1cm×1cm
の正極と負極を対向させ、厚さ1.5mmで3cm角の
2枚のポリテトラフルオロエチレン背板で挟み締め付
け、その外側を外装フィルムで覆うことによりリチウム
イオン二次電池素子を組み立てた。この操作もすべてア
ルゴン雰囲気中で行った。
【0045】充放電条件は、0.5Cの定電流で、充電
電圧は4. 2Vまで、放電電圧は2.5Vまでの電位規
制で充放電サイクル試験を行った。その結果、500サ
イクル後の容量維持率は91%であった。
電圧は4. 2Vまで、放電電圧は2.5Vまでの電位規
制で充放電サイクル試験を行った。その結果、500サ
イクル後の容量維持率は91%であった。
【0046】[例2]フッ化ビニリデンとヘキサフルオ
ロプロピレンに加えてテトラフルオロエチレンを仕込
み、仕込み量の重量比を40/40/20とし、圧力を
維持するために補充するガスをフッ化ビニリデンとヘキ
サフルオロプロピレンとテトラフルオロエチレンとの重
量比が45/25/30の混合ガスとする以外は例1と
同様にして、フッ化ビニリデンに基づく重合単位とヘキ
サフルオロプロピレンに基づく重合単位とテトラフルオ
ロエチレンに基づく重合単位とからなる(重量比で4
4.7/26. 2/29. 1)共重合体を得た。分子量
は15万であった。この共重合体のガラス転移温度は1
4℃であった。また、例1と同様にして融点を調べた
が、融点は認められなかった。
ロプロピレンに加えてテトラフルオロエチレンを仕込
み、仕込み量の重量比を40/40/20とし、圧力を
維持するために補充するガスをフッ化ビニリデンとヘキ
サフルオロプロピレンとテトラフルオロエチレンとの重
量比が45/25/30の混合ガスとする以外は例1と
同様にして、フッ化ビニリデンに基づく重合単位とヘキ
サフルオロプロピレンに基づく重合単位とテトラフルオ
ロエチレンに基づく重合単位とからなる(重量比で4
4.7/26. 2/29. 1)共重合体を得た。分子量
は15万であった。この共重合体のガラス転移温度は1
4℃であった。また、例1と同様にして融点を調べた
が、融点は認められなかった。
【0047】この共重合体を用いた以外は例1と同様に
して厚さ100μmのポリマー電解質フィルムを得た。
このフィルムの電気伝導度を例1と同様にして測定した
ところ4.1×10-4S/cmであった。
して厚さ100μmのポリマー電解質フィルムを得た。
このフィルムの電気伝導度を例1と同様にして測定した
ところ4.1×10-4S/cmであった。
【0048】このポリマー電解質を用いた以外は例1と
同様にして電池素子を組み立て、例1と同様に充放電サ
イクル試験を行った。500サイクル後の容量維持率は
93%であった。
同様にして電池素子を組み立て、例1と同様に充放電サ
イクル試験を行った。500サイクル後の容量維持率は
93%であった。
【0049】[例3]負極として厚さ100μmのリチ
ウム/アルミニウム合金箔を用いた他は例1と同様にし
てリチウム二次電池素子を組み立て、例1と同様に充放
電サイクル試験を行った。500サイクル後の容量維持
率は84%であった。
ウム/アルミニウム合金箔を用いた他は例1と同様にし
てリチウム二次電池素子を組み立て、例1と同様に充放
電サイクル試験を行った。500サイクル後の容量維持
率は84%であった。
【0050】
【発明の効果】本発明によるリチウム電池は、ポリマー
電解質がリチウム塩溶液の保持性がよく良好な電気伝導
度を保ちつつ、かつポリマー電解質と電極活物質との密
着性がよいので、充放電サイクル耐久性が優れている。
また、本発明のリチウム電池は、正極活物質及び負極活
物質の選択により、一次電池、二次電池両方に適用でき
る。
電解質がリチウム塩溶液の保持性がよく良好な電気伝導
度を保ちつつ、かつポリマー電解質と電極活物質との密
着性がよいので、充放電サイクル耐久性が優れている。
また、本発明のリチウム電池は、正極活物質及び負極活
物質の選択により、一次電池、二次電池両方に適用でき
る。
フロントページの続き (72)発明者 斉藤 正幸 神奈川県川崎市幸区塚越3丁目474番地2 旭硝子株式会社玉川分室内 (72)発明者 田村 正之 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内
Claims (5)
- 【請求項1】正極、負極及び電解質を有するリチウム電
池において、前記電解質が、フッ化ビニリデンに基づく
重合単位とヘキサフルオロプロピレンに基づく重合単位
とを40/60〜70/30の重量比で含有する共重合
体をマトリックスとし、リチウム塩の溶質と該リチウム
塩を溶解できる溶媒とからなる溶液を含有するポリマー
電解質であることを特徴とするリチウム電池。 - 【請求項2】正極、負極及び電解質を有するリチウム電
池において、前記電解質が、フッ化ビニリデンに基づく
重合単位とヘキサフルオロプロピレンに基づく重合単位
とテトラフルオロエチレンに基づく重合単位とを含み、
フッ化ビニリデンに基づく重合単位とヘキサフルオロプ
ロピレンに基づく重合単位とが40/60〜80/20
の重量比であり、テトラフルオロエチレンに基づく重合
単位を1〜30重量%含む共重合体をマトリックスと
し、リチウム塩の溶質と該リチウム塩を溶解できる溶媒
とからなる溶液を含有するポリマー電解質であることを
特徴とするリチウム電池。 - 【請求項3】前記共重合体のガラス転移温度が25℃以
下である請求項1又は2記載のリチウム電池。 - 【請求項4】前記溶媒が炭酸エステルである請求項1、
2又は3記載のリチウム電池。 - 【請求項5】ポリマー電解質が、リチウム塩を溶解した
溶液を30〜80重量%含有する請求項1、2、3又は
4記載のリチウム電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9084060A JPH10284127A (ja) | 1997-04-02 | 1997-04-02 | リチウム電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9084060A JPH10284127A (ja) | 1997-04-02 | 1997-04-02 | リチウム電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10284127A true JPH10284127A (ja) | 1998-10-23 |
Family
ID=13819962
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9084060A Pending JPH10284127A (ja) | 1997-04-02 | 1997-04-02 | リチウム電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10284127A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000149905A (ja) * | 1998-11-10 | 2000-05-30 | Sony Corp | 固体電解質電池 |
JP2003187870A (ja) * | 2001-12-18 | 2003-07-04 | Japan Storage Battery Co Ltd | ポリマー電解質、および非水電解質二次電池 |
KR100456645B1 (ko) * | 1999-08-05 | 2004-11-10 | 에스케이씨 주식회사 | 리튬 이온 폴리머 전지 및 그 제조방법 |
JPWO2021221112A1 (ja) * | 2020-05-01 | 2021-11-04 |
-
1997
- 1997-04-02 JP JP9084060A patent/JPH10284127A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000149905A (ja) * | 1998-11-10 | 2000-05-30 | Sony Corp | 固体電解質電池 |
KR100456645B1 (ko) * | 1999-08-05 | 2004-11-10 | 에스케이씨 주식회사 | 리튬 이온 폴리머 전지 및 그 제조방법 |
JP2003187870A (ja) * | 2001-12-18 | 2003-07-04 | Japan Storage Battery Co Ltd | ポリマー電解質、および非水電解質二次電池 |
JPWO2021221112A1 (ja) * | 2020-05-01 | 2021-11-04 | ||
WO2021221112A1 (ja) * | 2020-05-01 | 2021-11-04 | ダイキン工業株式会社 | 複合体、ポリマー電解質、電気化学デバイス、ポリマー系固体電池及びアクチュエーター |
CN115461404A (zh) * | 2020-05-01 | 2022-12-09 | 大金工业株式会社 | 复合体、聚合物电解质、电化学器件、聚合物系固态电池和致动器 |
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