JPH10282866A - 記録紙冷却装置 - Google Patents

記録紙冷却装置

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JPH10282866A
JPH10282866A JP9082504A JP8250497A JPH10282866A JP H10282866 A JPH10282866 A JP H10282866A JP 9082504 A JP9082504 A JP 9082504A JP 8250497 A JP8250497 A JP 8250497A JP H10282866 A JPH10282866 A JP H10282866A
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cooling
recording paper
heat pipe
heat
temperature
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JP9082504A
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Inventor
Hitoshi Nakamura
均 中村
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで冷却効率を向上させて効果的に記
録紙の温度を低下し、ブロッキング現象を確実に防止し
て高品質の画像を得ることができる記録紙冷却装置を提
供すること。 【解決手段】 熱定着装置1によってトナーを定着され
た記録紙9を冷却する本発明にかかる記録紙冷却装置2
は、その端部13Bを放熱部とするヒートパイプ13を
回転可能に設け、この端部を冷却液体17で満たされて
いる貯溜装置4内に配置して、ヒートパイプ13の冷却
効率を向上させて熱定着装置1から排出され溶融したト
ナーが付着した記録紙9の温度を低下させるように構成
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱によってトナー
を記録紙に定着する熱定着装置を備える電子写真、複写
機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に適用さ
れる記録紙冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】潜像担持体上にトナー像を形成し、この
トナー像を記録紙に転写して画像形成を行う画像形成装
置では、記録紙にトナーを定着させるのに熱定着装置が
用いられている。一般に、熱定着時の温度は、トナーの
種類によっても異なるが約170℃程度であり、この定
着熱が熱定着装置からの排紙後も記録紙に蓄熱している
ため、排紙後の記録紙でも約100℃程度の表面温度を
有しており、記録紙上のトナーは完全に固化せずに粘着
性を有する状態となっている。
【0003】このような状態で、1分間に例えば60枚
以上の高速複写が行われて次々に複写動作が繰り返され
ると、記録紙上のトナーが十分に冷却されないうちに次
の記録紙が排紙され、記録紙同士が貼り付いてしまう、
所謂、ブロッキング現象が生じてしまい、画像品質が劣
化してしまうという問題点がある。これは複写速度が速
くなるほど顕著となる。
【0004】そこで、熱定着装置の下流側にガイド板を
設け、その内部に、一端にペルチェ素子を備えた冷却装
置を有するヒートパイプを埋設して、熱定着装置から排
出され記録紙を冷却する技術が特開平4−260065
号公報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような冷却装置に
おいて問題となるのが、転写紙から吸収した熱をヒート
パイプから如何に効率良く放熱させて繰返しの冷却効果
を高めるかである。すなわち、ヒートパイプの放熱部で
の熱が逸散し難い場合、ヒートパイプは熱くなり記録紙
の温度を十分に下げられなくなる。上記公報に開示され
た技術では、ヒートパイプで記録紙の熱を急速に吸収し
て記録紙の冷却効率を向上させるようにペルチェ素子を
用いて電子冷却しているが、このペルチェ素子が高価で
あると共に電流を多く使用するためコスト高を免れない
という問題点がある。
【0006】ペルチェ素子ではなくヒートパイプからの
放熱を効率良く行うためにファンを用いてヒートパイプ
の端部等を空冷することも考えられるが、空冷で効率良
く放熱するには大きな風量が必要となる。しかし、大き
な風量を機器内で発生させると騒音が大きくなってしま
う。
【0007】本発明は、上述の問題点を解決し、低コス
トで冷却効率を向上させて効果的に記録紙の温度を低下
し、ブロッキング現象を確実に防止して高品質の画像を
得ることができる記録紙冷却装置を提供することを1つ
の目的とし、低コストでヒートパイプの繰返しの冷却効
率を向上させて効果的に記録紙の温度を低下し、ブロッ
キング現象を確実に防止して高品質の画像を得ることが
できる記録紙冷却装置を提供することを今一つの目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、熱定着装置によってトナーを定着された記録紙の搬
送経路に設けられたヒートパイプで上記記録紙を冷却す
る記録紙冷却装置に冷却液体を収容した貯溜装置を配備
し、同貯溜装置内にヒートパイプの端部を配置するの
で、ヒートパイプの端部には、冷却液体が直にしかも常
時接触することになり、記録紙からの熱を受けたヒート
パイプが冷却液体によって冷却されて、記録紙の温度を
特別な素子やファンを用いることなく低減させることが
できる。
【0009】請求項2記載の発明では、貯溜装置内に配
置したヒートパイプの端部にフィンや凹凸部を形成する
ため、冷却液体と接触するヒートパイプの表面積が増大
してヒートパイプがより効率的に冷却され、記録紙の温
度を特別な素子やファンを用いることなく一層低減させ
ることができる。
【0010】請求項3記載の発明では、ヒートパイプの
端部、あるいは同端部とフィンまたは凹凸部とに、腐食
防止のための表面処理加工を施するので、ヒートパイプ
やフィンあるいは凹凸部の腐食が防止され、冷却液体の
汚染がなくなると共に冷却装置の耐久性が良くなる。
【0011】請求項4記載の発明では、貯溜装置に放熱
手段を設けるので、この貯溜装置の熱が放熱手段により
放熱されて冷却液体の温度が低下し易くなり、貯溜装置
の放熱効果の低下を防止して長期に渡ってヒートパイプ
の冷却効率を維持できる。
【0012】請求項5記載の発明では、放熱手段を冷却
する冷却手段と、貯溜装置内の温度を検出する温度検出
手段と、温度検出手段からの温度情報が所定温度となる
と冷却手段を動作させる制御手段とを備えているので、
貯溜装置内温度が所定温度となると、冷却手段が動作し
て放熱手段の放熱効率が上昇して貯溜装置の放熱効果の
低下を防止でき、ヒートパイプの冷却効率をより一層安
定維持できる。
【0013】請求項6記載の発明では、冷却液体を水と
しているため、その調達が容易であり、かつ廃棄場所に
も困らないので装置の低コスト化を図れる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明にかかる記録紙冷却装置
は、熱定着装置によってトナーを定着された記録紙を、
転写紙の搬送経路に設けたヒートパイプで冷却するもの
である。ヒートパイプの端部は、空冷用のファンやペル
チェ素子ではなく、記録紙冷却装置に設けた冷却液体が
収容された貯溜装置内に配置され、その冷却液体によっ
て冷却される。
【0015】冷却液体とヒートパイプの接触面を多くす
れば、ヒートパイプの放熱面積が大きくなってヒートパ
イプの熱がより多く媒体液体に伝熱されるため、貯溜装
置内に配置したヒートパイプには、フィンや凹凸部を溶
接や圧入あるいは一体成型で設けると良い。
【0016】冷却液体としては、水や自動車等のラジエ
ータに用いられるクーラントと称する液体あるいはオイ
ル等が挙げられるが、価格やその廃棄場所等を考慮する
と水が好ましい。水も蒸留水ではなく水道水を用いれば
価格を抑えるという点ではなお好ましい。
【0017】ヒートパイプの端部やフィン、凹凸部等を
長期間冷却媒体中に入れておくと、腐食のおそれがあ
り、その結果冷却液体の汚染や転写紙冷却装置の寿命が
短くなるので、少なくともヒートパイプの端部、あるい
は同端部とフィンあるいは凹凸部とには、腐食防止のた
めの表面処理加工を施すると良い。この表面処理加工と
しては、クローム等に代表される腐食に適したメッキ処
理、あるいはヒートパイプに使用されている材質の表面
改質処理等を施せば良い。これら各処理は、価格やヒー
トパイプの材質との相性を考慮して適宜選択するのが好
ましい。また、この処理は冷却液体にオイルを用いた場
合には、必ずしも施さなくとも良い。
【0018】貯溜装置の放熱効果が低下すると、複写さ
れた転写紙が連続排出されて冷却装置を継続的に機能す
る場合に冷却液体の温度低下が鈍くなるので、貯溜装置
に放熱手段を設けると良い。放熱手段としては、凹凸状
のフィンが多数設けられた放熱器を貯溜装置に装着した
り、あるいは貯溜装置の外面に凹凸部を直接形成あるい
は成型して放熱手段としても良い。放熱手段は、熱伝導
率の良い材料で構成するのが好ましい。このように、貯
溜装置の放熱面を多くするような放熱手段を設けること
で、貯溜装置の熱が放熱手段により放熱されて冷却液体
の温度が低下し易くなり、長期間に渡ってヒートパイプ
の冷却効率を維持できるようになる。
【0019】放熱手段を冷却するための冷却手段を設け
ると、放熱手段の放熱効率が良くなるので、貯溜装置の
放熱効率の低下を防止でき、ヒートパイプの冷却効率を
より一層安定維持することができる。
【0020】貯溜装置内の温度を検出する温度検出手段
を貯溜装置に設け、冷却手段と温度検出手段とを温度調
整機構を備える制御手段に接続し、この温度検出手段か
らの温度情報が制御手段に設定した所定温度となると冷
却手段を動作させるようにすると良い。この所定温度
は、貯溜装置の放熱効果が低下する水温に設定すると、
貯溜装置の放熱効果の低下を効果的に抑えられる。温度
検知手段としては周知の温度センサ全般を用いれば良
い。
【0021】ヒートパイプを貯溜装置に対して回転自在
に設けると、貯溜装置内の端部が貯溜装置内で回転して
装置内部の冷却液体が撹拌されるので、ヒートパイプか
ら冷却液体に効率的に熱が伝熱されて該ヒートパイプの
温度低下を効率良く行える。この場合、ヒートパイプの
端部にフィンや凹凸部が設けられていると、冷却液体の
撹拌が促進されるため、より効果的にヒートパイプから
冷却液体に伝熱されて該ヒートパイプのさらなる温度低
下を行える。
【0022】転写紙としては、普通紙、OHP等に用い
られる樹脂シート、光沢紙あるいは上質紙等の一般的に
用いられているシート材であれば良い。
【0023】
【実施例】
(第1実施例)図1において、符号1は熱定着装置、符
号2は記録紙冷却装置(以下「冷却装置」と記す)、符
号3A,3Bはガイド板、符号5は排紙トレイをそれぞ
れ示している。熱定着装置1は、ヒータ6を内蔵した回
転自在な加熱ローラ7、図示しない付勢手段によって加
熱ローラ7に圧接された加圧ローラ8、加熱ローラ7と
加圧ローラ8とによって熱定着され記録紙9を搬送する
搬送ローラ対10、加熱ローラ7及び加圧ローラ8と搬
送ローラ対10との間に配設されたガイド板11等から
主に構成されている。加熱ローラ7及び加圧ローラ8の
外周面には、ゴム層7a,8aがそれぞれ設けられてい
る。
【0024】熱定着装置1の記録紙搬送方向下流側に
は、記録紙9の搬送経路Zに設けたガイド板3Bを介し
て冷却装置2が配設されている。冷却装置2は、図2に
示すように、ヒートパイプ13とその上方に配置された
押圧ローラ12、及び冷却液体としての水17が収容さ
れた貯溜装置4、上支持部材14A,14B、下支持部
材15A,15B及び、モータ16を中心とした駆動手
段等から主に構成されている。
【0025】押圧ローラ12は、図示しない画像形成装
置に取付けられた支持部材14A,14Bに支軸12
a,12bを介して回転自在に支持されている。支持部
材14A,14Bは、支軸12a,12bに若干の上下
動を許容するように構成されている。
【0026】ヒートパイプ13は、大径部13aとその
長手方向の両端に突設した小径軸部13B,13Cを一
体的に設けた金属製のローラ部材であって、内部に図示
しない熱媒体が封入されている。小径軸部13B,13
Cは、ヒートパイプ13の支軸を成し、図示しない画像
形成装置本体に取付けられた支持部材15A,15Bに
軸受25,25を介して回転自在に支持されている。押
圧ローラ12とヒートパイプ13とは、支軸12a,1
2bと小径軸部13B,13C間に取り付けられた引張
バネ24,24によって互いの周面を圧接されている。
【0027】小径軸部13Bは、小径軸部13Cよりも
長く形成されていてヒートパイプ13の放熱部を成して
いる。小径軸部13Cには、プーリ19Aが取り付けら
れている。このプーリ19Aには、図示しない画像形成
装置本体に取付けられたモータ16の出力軸16aに装
着した駆動プーリ19Bとの間で無端ベルト20が掛け
渡されている。これらモータ16、プーリ19A,19
B及びベルト20でヒートパイプ13の駆動手段を構成
して、ヒートパイプ13を回転駆動可能としている。ベ
ルトとプーリに替えて小径軸部13Cと出力軸16とに
互いに噛合する歯車をそれぞれ設けても良い。
【0028】押圧ローラ12は駆動手段を持たないの
で、ヒートパイプ13の回転に伴い従動するが、押圧ロ
ーラ12にヒートパイプ13と同様の駆動手段を設けて
駆動押圧ローラとしても良い。
【0029】貯溜装置4の内側面4aには、図3に示す
ように小径軸部13Bを貯溜装置4内に回転可能に貫入
する孔4bが穿設されている。小径軸部13Bは、この
孔4bを貫通することで貯溜装置4内に配置される。小
径軸部13Bには、周溝13Baが形成されている。周
溝13Baには、グリス等を塗布してシールリング28
が装着されており、貯溜装置4内の水17が外部に漏れ
ないようにシールされている。
【0030】図示しない転写装置によってトナー像を転
写され記録紙9は、図1のガイド板3Aにガイドされて
熱定着装置1に搬送される。記録紙9は、加熱ローラ7
と加圧ローラ8との間を通過する際にトナー像を熱定着
され、ガイド板11を介して搬送ローラ対10に搬送さ
れ、搬送ローラ対10によって熱定着装置1より送り出
される。その後、記録紙9はガイド板3Bに案内されて
冷却装置2に送られ、押圧ローラ12とヒートパイプ1
3との間を通過する際に冷却された後、排紙トレイ5に
排出される。この時、熱定着装置1から排出された記録
紙9の温度を測定したところ95℃を示した。貯溜装置
4の容量を約1500ccとして、その中に水17を略
満杯状態に入れてヒートパイプ13の小径軸部13Bを
貯溜装置4に挿入した状態とし、冷却装置2から排出さ
れた記録紙9の温度を測定すると60℃であった。これ
は、ヒートパイプ13の放熱部としての小径軸部13B
に、水17が直にしかも常時接触するのでヒートパイプ
13が冷却されたためであると考えられる。
【0031】貯溜装置4に替えて小径軸部13Bをファ
ンにより空冷した場合の記録紙9の温度を測定したとこ
ろ70℃であり、ヒートパイプ13の端部となる小径軸
部13Bを水17の入った貯溜装置4で冷却すること
で、記録紙9の著しい冷却効果が得られた。従って、風
きり音等の騒音を出すことなくヒートパイプ13の冷却
効率を上げられ、記録紙9の温度を低減でき、トナー溶
着を防止してコピーの品質の低下を抑えることができ
る。
【0032】(第2実施例)第1実施例に示した構成の
貯溜装置4内に位置する小径軸部13Bに、中央に孔1
8aを設けられた円板状をフィン18を複数設ける。フ
ィン18は、この孔18aを小径軸部13Bに挿通して
溶接されて当間隔に固定する。フィン18を直径60m
mのアルミ製の円板とし8mm間隔で9枚、小径軸部1
3Bに装着したところ冷却装置2から排出された記録紙
9の温度は50℃であり、更なる記録紙9の温度低下が
みられた。これは、放熱部となる小径軸部13Bにフィ
ン18を設けたため放熱面積が増大し、ヒートパイプ1
3を効率良く冷却できたためであると思われる。
【0033】貯溜装置4内に配置される小径軸部13B
とフィン18には、腐食防止のための表面処理加工の一
つとしてクロームメッキを施す。小径軸部13Bとフィ
ン18とは、このメッキ処理により水17と直接接触し
なくなるので、メッキ処理をしない場合に比べて耐腐食
性が良くなり、装置の耐久性の向上や安定した冷却効果
を期待できると共に、小径軸部13Bやフィン18の腐
食による水17の汚染も防止できる。
【0034】(第3実施例)第2実施例に示した構成の
貯溜装置4の外側面4cに、貯溜装置4を冷却する放熱
手段としての放熱器21を装着する。放熱器21は、図
4に示すように、その内部に複数のフィン22が並設さ
れたもので、貯溜装置4の放熱面積の増大を図ってい
る。この放熱器21はアルミ材で形成されている。
【0035】このように放熱器21を貯溜装置4の外側
面4cに装着し、連続使用で1000枚のコピー動作を
行った後、貯溜装置4の水温を測定したところ室温に対
して15℃程度の温度上昇に抑えることができ、記録紙
9間のトナー融着も起こらなかった。一方、放熱器21
を装着せずに、連続使用で1000枚のコピー動作を行
った後に貯溜装置4の水温を測定したところ、室温に対
して25℃温度が上昇し、冷却装置2から排出される記
録紙9の温度は70℃に達し、僅かではあるが記録紙9
間でトナー融着も起こりコピーの品質が損なわれた。
【0036】このように、貯溜装置4に放熱器21を設
けると貯溜装置4の放熱効率が良くなるので、ヒートパ
イプ13の繰返しの冷却効果を高められ、長時間記録紙
9の排出動作が行われても十分に記録紙9の温度低下を
達成でき、トナー溶着を防止してコピーの品質の低下を
抑えることができる。
【0037】(第4実施例)第3実施例に示した構成の
貯溜装置4内に、図1に示すように、同装置内の水温を
検出する温度検出手段となる直径2mmのシース型、J
ISK型の熱電体23を貯溜装置4内に設置すると共
に、NMB製、DCブラシレス、24V仕様のファン2
6を送風が放熱器21に多く当るように放熱器21の下
方に設け、これら放熱器21と熱電体23とを、制御手
段となるオムロン製E5CS型の温度コントローラ27
に接続した。温度コントローラ27は、熱電体23から
の温度情報(検知温度)に基づきファン26の駆動を制
御する機能を備えている。この例では、所定温度を40
℃とし、熱電体23からの温度情報が40℃を超えると
ファン26を駆動し、温度情報が35℃となるとファン
26を停止するように設定した。
【0038】このような設定のもと、図示しない画像形
成装置を運転して連続コピーを開始したところ、100
0枚目のコピーを超えたところでファン26が作動し、
その後、連続コピー枚数が増えても水温は40℃を超え
ることがなく、逆に35℃まで低下してファン26が停
止するに至った。従って、放熱器21を冷却するファン
26を貯溜装置4に設け、熱伝体23からの温度情報が
所定温度となるとファン26を動作させるように温度コ
ントローラ27で制御することで、貯溜装置4や水17
の過度な温度上昇を防止でき、より一層ヒートパイプ1
3の繰返しの冷却効果を高められ、長時間連続コピー動
作を行っても記録紙9を安定して冷却することができ、
コピーの品質の低下をより抑えることができる。
【0039】図5に示すように、ヒートパイプ13と対
向配置された押圧ローラ12に替えて、ヒートパイプ1
3と同様の構成のヒートパイプ120を上支持部材14
A,14Bに回転自在に設ける。駆動手段を構成する駆
動モータ160で駆動されるベルト200を、ヒートパ
イプ120の大径部120aの端部となる小径軸部12
0Cと駆動モータ160の出力軸160aにそれぞれ設
けたプーリ190A,190Bに掛け渡し回転駆動可能
とする。そして、貯溜装置4同様、内側面40aに孔4
0bを穿設した貯溜装置40に小径軸部120Bを回転
可能に貫入してヒートパイプ120側も冷却するように
しても良い。このように2つのヒートパイプ12,12
0で記録紙9を挟むと共に、その一方、あるいは双方を
貯溜装置4,40で冷却するようにすれば、記録紙9の
温度をなお一層低下させることができる。
【0040】小径軸部120Bに第2実施例同様、複数
のフィン180を設ければ、更にヒートパイプ120の
放熱性が良くなるので、転写紙9の温度を一層低下させ
ることができ、コピーの品質の低下をより抑えることが
できる。
【0041】貯溜装置40に放熱手段としての放熱器2
10を外側面40cに設けたり、この放熱器210を冷
却する冷却手段としてファン260を放熱器210の下
方に設けると共に、貯溜装置40に温度検知手段として
熱伝体230を設け、この熱伝体230からの温度情報
を温度コントローラ27に入力し、同コントローラ27
に設定された所定温度で、ファン260駆動するように
しても良い。このように、貯溜装置40側も冷却するこ
とで、同装置の放熱性が良くなるので、長時間使用して
も効率的にヒートパイプ120を冷却することができ
る。従って、ヒートパイプ13の冷却作用と相まって記
録紙9の温度低下をより安定して行うことができ、トナ
ー溶着をより確実に防止してコピーの品質の低下を長期
に渡って抑えることができる。
【0042】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ヒートパ
イプの端部が冷却液体で直にしかも常時接触されること
により、記録紙からの熱を受けたヒートパイプが冷却液
体によって冷却されるので、記録紙の温度を特別な素子
やファンを用いることなく低減させることができ、静粛
で低コスト化を図りながらブロッキング現象を確実に防
止して高品質の画像を得ることができる。
【0043】請求項2記載の発明によれば、貯溜装置内
に配置したヒートパイプの端部にフィンを形成するた
め、冷却液体と接触するヒートパイプの表面積が増大し
てヒートパイプがより効率的に冷却され、記録紙の温度
を特別な素子やファンを用いることなく一層低減させる
ことができ、静粛で低コスト化を図りながら転写紙の冷
却を安定して行うことができ、ブロッキング現象を確実
に防止して高品質の画像を得ることができる。
【0044】請求項3記載の発明によれば、ヒートパイ
プの端部、あるいは同端部とフィンとに腐食防止のため
の表面処理加工を施するので、ヒートパイプやフィンの
腐食が防止され、上記効果に加えて、冷却液体の汚染が
抑えられると共に冷却装置の耐久性が良くなる。
【0045】請求項4記載の発明によれば、貯溜装置や
冷却液体の熱が放熱手段により放熱されて冷却液体の温
度が低下し易くなるので、貯溜装置の放熱効果の低下を
防止できてヒートパイプの繰返しの冷却効果を高めら
れ、上記効果に加えて長期に渡ってヒートパイプの冷却
効率を維持することができる。
【0046】請求項5記載の発明によれば、貯溜装置内
の温度が所定温度となると、冷却手段が動作して放熱手
段の放熱効率が上昇するので、上記効果に加えて貯溜装
置の放熱効果の低下を防止でき、より一層ヒートパイプ
の繰返しの冷却効果を高められ、長時間連続コピー動作
を行っても記録紙を安定して冷却することができる。
【0047】請求項6記載の発明によれば、冷却液体を
水とすることでその調達が容易で廃棄場所にも困らない
ので、上記効果に加えて装置の更なる低コスト化を図れ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す記録紙冷却装置及び熱
定着装置の概略構成側面図である。
【図2】記録紙冷却装置の要部構成を示す一部破断正面
図である。
【図3】貯溜装置とヒートパイプの挿入部の拡大断面図
である。
【図4】放熱手段の一例を示す正面図である。
【図5】本発明の別の実施例を示す記録紙冷却装置の一
部破断正面図である。
【符号の説明】
1 熱定着装置 2 記録紙冷却装置 4,40 貯溜装置 9 記録紙 13,120 ヒートパイプ 13B,120B ヒートパイプの端部 17 冷却液体 18,180 フィン 21,210 放熱手段 23,230 温度検出手段 26,260 冷却手段 27 制御手段 Z 搬送経路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱定着装置によってトナーを定着された記
    録紙の搬送経路に設けられたヒートパイプで上記記録紙
    を冷却する記録紙冷却装置において、 冷却液体が収容された貯溜装置を備え、この貯溜装置内
    に上記ヒートパイプの端部を配置したことを特徴とする
    記録紙冷却装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の記録紙冷却装置において、 上記ヒートパイプの上記端部には、フィンまたは凹凸部
    が形成されていることを特徴とする記録紙冷却装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の記録紙冷却装置に
    おいて、上記ヒートパイプの上記端部、あるいは同端端
    と上記フィンまたは凹凸部に、腐食防止のための表面処
    理加工が施されていることを特徴とする記録紙冷却装
    置。
  4. 【請求項4】請求項1、2または3記載の記録紙冷却装
    置において、上記貯溜装置には放熱手段が設けられてい
    ることを特徴とする記録紙冷却装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の記録紙冷却装置において、
    上記放熱手段を冷却する冷却手段と、上記貯溜装置内の
    温度を検出する温度検出手段と、この温度検出手段から
    の温度情報が所定温度となると上記冷却手段を動作させ
    る制御手段とを有することを特徴とする記録紙冷却装
    置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の記録紙冷却装置において、
    上記冷却液体は水であることを特徴とする記録紙冷却装
    置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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