JPH10281162A - 合成樹脂製保持器及びその製造方法 - Google Patents
合成樹脂製保持器及びその製造方法Info
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- JPH10281162A JPH10281162A JP9085110A JP8511097A JPH10281162A JP H10281162 A JPH10281162 A JP H10281162A JP 9085110 A JP9085110 A JP 9085110A JP 8511097 A JP8511097 A JP 8511097A JP H10281162 A JPH10281162 A JP H10281162A
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- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D41/00—Freewheels or freewheel clutches
- F16D41/06—Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface
- F16D41/064—Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface the intermediate members wedging by rolling and having a circular cross-section, e.g. balls
- F16D41/066—Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface the intermediate members wedging by rolling and having a circular cross-section, e.g. balls all members having the same size and only one of the two surfaces being cylindrical
- F16D41/067—Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface the intermediate members wedging by rolling and having a circular cross-section, e.g. balls all members having the same size and only one of the two surfaces being cylindrical and the members being distributed by a separate cage encircling the axis of rotation
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/30—Parts of ball or roller bearings
- F16C33/46—Cages for rollers or needles
- F16C33/4617—Massive or moulded cages having cage pockets surrounding the rollers, e.g. machined window cages
- F16C33/4623—Massive or moulded cages having cage pockets surrounding the rollers, e.g. machined window cages formed as one-piece cages, i.e. monoblock cages
- F16C33/4635—Massive or moulded cages having cage pockets surrounding the rollers, e.g. machined window cages formed as one-piece cages, i.e. monoblock cages made from plastic, e.g. injection moulded window cages
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D2250/00—Manufacturing; Assembly
- F16D2250/0007—Casting
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
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- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 合成樹脂成形に際してポケットとポケットと
の間の柱部或いはポケットと肉抜き空間との間の柱部に
ウェルドが形成されず、また、ウェルドがリング部に形
成されても問題のない程度の強度となる合成樹脂製保持
器及びこの合成樹脂製保持器の製造方法を提供する。 【解決手段】 ロ−ラを保持する複数の各ポケット３ａ
の両側の柱部を連結する両側のリンク部３ｃの途中と、
肉抜き用の貫通孔３ｂと貫通孔３ｂとの間の各柱部３ｅ
途中にウェルドｗｌが形成される合成樹脂製保持器３と
する。この合成樹脂製保持器３の製造方法としては、射
出成形用金型の、各ポケット３ａと各肉抜き用の貫通孔
３ｂとの間の柱部となる各キャビティの側面に、合成樹
脂材料を注入する複数のゲ−トを臨ませて配置して射出
成形する。
の間の柱部或いはポケットと肉抜き空間との間の柱部に
ウェルドが形成されず、また、ウェルドがリング部に形
成されても問題のない程度の強度となる合成樹脂製保持
器及びこの合成樹脂製保持器の製造方法を提供する。 【解決手段】 ロ−ラを保持する複数の各ポケット３ａ
の両側の柱部を連結する両側のリンク部３ｃの途中と、
肉抜き用の貫通孔３ｂと貫通孔３ｂとの間の各柱部３ｅ
途中にウェルドｗｌが形成される合成樹脂製保持器３と
する。この合成樹脂製保持器３の製造方法としては、射
出成形用金型の、各ポケット３ａと各肉抜き用の貫通孔
３ｂとの間の柱部となる各キャビティの側面に、合成樹
脂材料を注入する複数のゲ−トを臨ませて配置して射出
成形する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば２輪自動
車のスタ−タにおいて使用される一方向クラッチのロ−
ラを保持するための合成樹脂製保持器及びその製造方法
に関する。
車のスタ−タにおいて使用される一方向クラッチのロ−
ラを保持するための合成樹脂製保持器及びその製造方法
に関する。
【０００２】
【従来の技術】２輪自動車のスタ−タ等では、キックレ
バ−によりクランクシャフトに装着したロ−タ−を回転
させてエンジンのクランクシャフトを強制的に回転さ
せ、エンジンを始動させる。そしてエンジンが始動した
後はいわゆるキックバックによる回転トルクがキックレ
バ−に伝わるのを防止するためロ−タ−とクランクシャ
フトとの間には一方向クラッチが組み込まれている。こ
のような一方向クラッチは、図７に示すように、ロ−タ
−側に嵌合固定され内周面の複数箇所（図示例では３箇
所）にカム面１ａを形成した外輪１と、クランクシャフ
ト等の軸に嵌合固定される内輪２と、前記外輪１のカム
面１ａと内輪２との間に配置するロ−ラ５と、該ロ−ラ
５を保持するポケット３ａ’を設けた保持器３’と、で
構成される。
バ−によりクランクシャフトに装着したロ−タ−を回転
させてエンジンのクランクシャフトを強制的に回転さ
せ、エンジンを始動させる。そしてエンジンが始動した
後はいわゆるキックバックによる回転トルクがキックレ
バ−に伝わるのを防止するためロ−タ−とクランクシャ
フトとの間には一方向クラッチが組み込まれている。こ
のような一方向クラッチは、図７に示すように、ロ−タ
−側に嵌合固定され内周面の複数箇所（図示例では３箇
所）にカム面１ａを形成した外輪１と、クランクシャフ
ト等の軸に嵌合固定される内輪２と、前記外輪１のカム
面１ａと内輪２との間に配置するロ−ラ５と、該ロ−ラ
５を保持するポケット３ａ’を設けた保持器３’と、で
構成される。
【０００３】前記外輪１のカム面１ａはロ−ラ５が回転
自在となるような深い内面部１ａ1とこの深い内面部１
ａ1 から周方向に徐々に浅く（狭く）なるように形成さ
れた内面部１ａ2 とで構成されている。また、前記保持
器３’の外周側には、凹部４ａ’を設けた突部４’が形
成されているが、外輪１の内周面には、この突部４’と
この凹部４ａ’に設置するばね６とを配置する凹部１ｂ
が形成されている。該ばね６は、保持器３’によってロ
−ラ５が外輪１と内輪２との間で常に挟持（固定）され
る側、即ち、外輪１の内周面のカム面１ａの浅い側１ａ
2 に付勢するように設置されている。
自在となるような深い内面部１ａ1とこの深い内面部１
ａ1 から周方向に徐々に浅く（狭く）なるように形成さ
れた内面部１ａ2 とで構成されている。また、前記保持
器３’の外周側には、凹部４ａ’を設けた突部４’が形
成されているが、外輪１の内周面には、この突部４’と
この凹部４ａ’に設置するばね６とを配置する凹部１ｂ
が形成されている。該ばね６は、保持器３’によってロ
−ラ５が外輪１と内輪２との間で常に挟持（固定）され
る側、即ち、外輪１の内周面のカム面１ａの浅い側１ａ
2 に付勢するように設置されている。
【０００４】キックレバ−でエンジンを始動させる場
合、上記構成とした一方向クラッチの外輪１は、矢印Ａ
の方向に回転し、ロ−ラ５はくさび状に挟持され該外輪
１と内輪２とは一体回転する。即ち、該内輪２に固定嵌
合されたクランクシャフト（図示省略）が回転してエン
ジンが始動する。エンジンが始動すると、ロ−ラ５は内
輪２の回転により、ばね６の付勢力に抗して外輪１のカ
ム面１ａの深い内面部１ａ1 の自由回転する側に移動
し、内輪２からの回転力はキックレバ−には伝達されな
い。
合、上記構成とした一方向クラッチの外輪１は、矢印Ａ
の方向に回転し、ロ−ラ５はくさび状に挟持され該外輪
１と内輪２とは一体回転する。即ち、該内輪２に固定嵌
合されたクランクシャフト（図示省略）が回転してエン
ジンが始動する。エンジンが始動すると、ロ−ラ５は内
輪２の回転により、ばね６の付勢力に抗して外輪１のカ
ム面１ａの深い内面部１ａ1 の自由回転する側に移動
し、内輪２からの回転力はキックレバ−には伝達されな
い。
【０００５】上記するように、２輪自動車の一方向クラ
ッチで使用される保持器３’は、ナイロン６６やナイロ
ン４６等機械的な強度特性に優れたポリアミド系合成樹
脂を金型で射出成形する射出成形法により製造される。
図５は、金型で成形する場合のゲ−トの位置を示す。こ
の図に示すように、合成樹脂製保持器は、射出成形用金
型によって形成されるキャビティの内側側面にゲ−ト
Ｇ，・・を臨ませ、これらのゲ−トＧ，・・から高温溶
融状態の合成樹脂材料を注入して成形される。この場
合、注入された合成樹脂材料は、金型に形成された環状
のキャビティ内を左右にわかれて流動し、各ゲ−トから
等距離にある位置で合流することにより成形される。こ
の合流点にはいわゆるウェルドが発生する。
ッチで使用される保持器３’は、ナイロン６６やナイロ
ン４６等機械的な強度特性に優れたポリアミド系合成樹
脂を金型で射出成形する射出成形法により製造される。
図５は、金型で成形する場合のゲ−トの位置を示す。こ
の図に示すように、合成樹脂製保持器は、射出成形用金
型によって形成されるキャビティの内側側面にゲ−ト
Ｇ，・・を臨ませ、これらのゲ−トＧ，・・から高温溶
融状態の合成樹脂材料を注入して成形される。この場
合、注入された合成樹脂材料は、金型に形成された環状
のキャビティ内を左右にわかれて流動し、各ゲ−トから
等距離にある位置で合流することにより成形される。こ
の合流点にはいわゆるウェルドが発生する。
【０００６】射出成形により成形された従来の合成樹脂
製保持器３’には、それぞれポケット３ａ’，３ａ’，
・・と肉抜き用の貫通孔３ｂ’，３ｂ’，・・と柱部３
ｄ’３ｄ’，・・とが形成されるが、この場合、保持器
３ａ’の展開図である図６に示すように、各ポケット３
ａ’と肉抜き貫通孔３ｂ’との間に形成される各柱３
ｄ’，３ｄ’，・・および肉抜き用の貫通孔３ｂ’と貫
通孔３ｂ’との間の柱３ｅ’や突起部４’を設けた柱３
ｇ’の所定位置に合成樹脂材料の合流点がくるように、
即ち、この位置にウェルドｗｌ，ｗｌ，・・・が発生す
るように成形される。なお、通常は所謂スキュ−等によ
る割れ防止のためポケット３ａ’の両側のリング部３
ｃ’，３ｃ’にウェルド位置を設けることはなかった。
製保持器３’には、それぞれポケット３ａ’，３ａ’，
・・と肉抜き用の貫通孔３ｂ’，３ｂ’，・・と柱部３
ｄ’３ｄ’，・・とが形成されるが、この場合、保持器
３ａ’の展開図である図６に示すように、各ポケット３
ａ’と肉抜き貫通孔３ｂ’との間に形成される各柱３
ｄ’，３ｄ’，・・および肉抜き用の貫通孔３ｂ’と貫
通孔３ｂ’との間の柱３ｅ’や突起部４’を設けた柱３
ｇ’の所定位置に合成樹脂材料の合流点がくるように、
即ち、この位置にウェルドｗｌ，ｗｌ，・・・が発生す
るように成形される。なお、通常は所謂スキュ−等によ
る割れ防止のためポケット３ａ’の両側のリング部３
ｃ’，３ｃ’にウェルド位置を設けることはなかった。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】射出成形によって製作
される合成樹脂製保持器は、成形時に発生するスプル−
ランナ（金型通路に残る廃材）の重量を少なくするた
め、成形品に不具合が出ない程度に、ゲ−ト数はなるべ
く少なくなるように設計する。しかし、図５に示すよう
な位置にゲ−トＧ、Ｇ，・を配置し、図６に示すよう
に、各ポケット３ａ’と各肉抜き貫通孔３ｂ’との間の
各柱部３ｄ’，・・にウェルドｗｌ，ｗｌ，・・・を発
生させた場合、これら柱部３ｄ’のウェルドのできる位
置はロ−ラ５が衝突するため衝撃に弱くなるという問題
がある。特に、２輪自動車用のスタ−タ用一方向クラッ
チでは、ロ−ラ５による衝撃が繰り返されるためウェル
ドｗｌの発生するこれら柱部３ｄ’には衝撃に対する一
定の強度が必要となる。
される合成樹脂製保持器は、成形時に発生するスプル−
ランナ（金型通路に残る廃材）の重量を少なくするた
め、成形品に不具合が出ない程度に、ゲ−ト数はなるべ
く少なくなるように設計する。しかし、図５に示すよう
な位置にゲ−トＧ、Ｇ，・を配置し、図６に示すよう
に、各ポケット３ａ’と各肉抜き貫通孔３ｂ’との間の
各柱部３ｄ’，・・にウェルドｗｌ，ｗｌ，・・・を発
生させた場合、これら柱部３ｄ’のウェルドのできる位
置はロ−ラ５が衝突するため衝撃に弱くなるという問題
がある。特に、２輪自動車用のスタ−タ用一方向クラッ
チでは、ロ−ラ５による衝撃が繰り返されるためウェル
ドｗｌの発生するこれら柱部３ｄ’には衝撃に対する一
定の強度が必要となる。
【０００８】この発明は、上記する課題に対処するため
になされたものであり、合成樹脂成形に際してポケット
とポケットとの間の柱部或いはポケットと肉抜き空間と
の間の柱部にウェルドが形成されず、また、ウェルドが
リング部に形成されても問題のない程度の強度（ウェル
ド強度の向上）となる合成樹脂製保持器及びこの合成樹
脂製保持器の製造方法を提供することを目的としてい
る。
になされたものであり、合成樹脂成形に際してポケット
とポケットとの間の柱部或いはポケットと肉抜き空間と
の間の柱部にウェルドが形成されず、また、ウェルドが
リング部に形成されても問題のない程度の強度（ウェル
ド強度の向上）となる合成樹脂製保持器及びこの合成樹
脂製保持器の製造方法を提供することを目的としてい
る。
【０００９】
【課題を解決するための手段】即ち、この発明は上記す
る課題を解決するために、ロ−ラを保持する複数のポ
ケットとこれらポケットとポケットとの間に肉抜き用の
貫通孔を設けてなる円筒体の合成樹脂製保持器におい
て、各ポケットの両側の柱部を連結する両側のリング部
の途中と、肉抜き用の貫通孔と肉抜き用の貫通孔との間
の各柱部途中にウェルドが形成されて成ることを特徴と
する。
る課題を解決するために、ロ−ラを保持する複数のポ
ケットとこれらポケットとポケットとの間に肉抜き用の
貫通孔を設けてなる円筒体の合成樹脂製保持器におい
て、各ポケットの両側の柱部を連結する両側のリング部
の途中と、肉抜き用の貫通孔と肉抜き用の貫通孔との間
の各柱部途中にウェルドが形成されて成ることを特徴と
する。
【００１０】また、合成樹脂製保持器の製造方法が、
円筒体の保持器を合成樹脂により成形する射出成形用金
型に、複数のポケットと複数の肉抜き用の貫通孔を形成
するよう前記各ポケットと前記各肉抜き用の貫通孔との
間の柱部となるキャビティとを形成すると共に、これら
各ポケットと各肉抜き用の貫通孔との間の柱部となる各
キャビティの側面に合成樹脂材料を注入する複数のゲ−
トを臨ませて配置して射出成形することを特徴とする。
円筒体の保持器を合成樹脂により成形する射出成形用金
型に、複数のポケットと複数の肉抜き用の貫通孔を形成
するよう前記各ポケットと前記各肉抜き用の貫通孔との
間の柱部となるキャビティとを形成すると共に、これら
各ポケットと各肉抜き用の貫通孔との間の柱部となる各
キャビティの側面に合成樹脂材料を注入する複数のゲ−
トを臨ませて配置して射出成形することを特徴とする。
【００１１】或いは、合成樹脂製保持器の製造方法
が、円筒体の保持器を合成樹脂により成形する射出成形
用金型に、複数のポケットと複数の肉抜き用の貫通孔を
形成するよう前記各ポケットと前記各肉抜き用の貫通孔
との間の柱部となるキャビティとを形成すると共に、こ
れら各ポケットと各肉抜き用の貫通孔との間の柱部とな
る各キャビティの側面及びばねを配置するための突起を
設けた柱となるキャビティ側面に合成樹脂材料を注入す
る複数のゲ−トを臨ませて配置して射出成形することを
特徴とする。
が、円筒体の保持器を合成樹脂により成形する射出成形
用金型に、複数のポケットと複数の肉抜き用の貫通孔を
形成するよう前記各ポケットと前記各肉抜き用の貫通孔
との間の柱部となるキャビティとを形成すると共に、こ
れら各ポケットと各肉抜き用の貫通孔との間の柱部とな
る各キャビティの側面及びばねを配置するための突起を
設けた柱となるキャビティ側面に合成樹脂材料を注入す
る複数のゲ−トを臨ませて配置して射出成形することを
特徴とする。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下、この発明の具体的実施の形
態について図面を参照しながら説明する。図１はこの発
明の合成樹脂製保持器の斜視図、図２はこの発明の合成
樹脂製保持器の周方向中央の断面図、図３はこの合成樹
脂製保持器の展開図である。
態について図面を参照しながら説明する。図１はこの発
明の合成樹脂製保持器の斜視図、図２はこの発明の合成
樹脂製保持器の周方向中央の断面図、図３はこの合成樹
脂製保持器の展開図である。
【００１３】この合成樹脂製保持器３は、金型成形によ
る円筒体Ｐからなる。該円筒体Ｐの周方向には、所定間
隔でロ−ラ５を保持するための複数のポケット３ａ，３
ａ，・が形成されるが、この実施の形態では３個所設け
てある。該円筒体の外周側には凹部４ａを設けた突部４
（複数箇所設けることもある）が形成されている。該凹
部４ａはばね６（図７参照）を配置するためのものであ
る。次に、円筒体Ｐのポケット３ａとポケット３ａとの
間には、肉抜き用の貫通孔３ｂ、３ｂ、・・・が設けて
ある。このように、ポケット３ａとポケット３ａとの間
に肉抜き用の貫通孔３ｂを周方向にある程度均等に設け
るのは、ポケット３ａと肉抜き孔３ｂとの間の柱部３ｄ
の断面積、或いはポケット３ａ両側の柱部３ｄと柱部３
ｄを結ぶリング部３ｃ，３ｃ或いは ポケット３ａと肉
抜き孔３ｂとの間の柱部３ｄと肉抜き用の貫通孔３ｂ，
３ｂの間にある柱部３ｅとの間のリング３ｆ，３ｆ等の
断面積、等に大きな格差が出ないようにして強度も全体
として均等となるようにするためである。
る円筒体Ｐからなる。該円筒体Ｐの周方向には、所定間
隔でロ−ラ５を保持するための複数のポケット３ａ，３
ａ，・が形成されるが、この実施の形態では３個所設け
てある。該円筒体の外周側には凹部４ａを設けた突部４
（複数箇所設けることもある）が形成されている。該凹
部４ａはばね６（図７参照）を配置するためのものであ
る。次に、円筒体Ｐのポケット３ａとポケット３ａとの
間には、肉抜き用の貫通孔３ｂ、３ｂ、・・・が設けて
ある。このように、ポケット３ａとポケット３ａとの間
に肉抜き用の貫通孔３ｂを周方向にある程度均等に設け
るのは、ポケット３ａと肉抜き孔３ｂとの間の柱部３ｄ
の断面積、或いはポケット３ａ両側の柱部３ｄと柱部３
ｄを結ぶリング部３ｃ，３ｃ或いは ポケット３ａと肉
抜き孔３ｂとの間の柱部３ｄと肉抜き用の貫通孔３ｂ，
３ｂの間にある柱部３ｅとの間のリング３ｆ，３ｆ等の
断面積、等に大きな格差が出ないようにして強度も全体
として均等となるようにするためである。
【００１４】この合成樹脂製保持器は、金型による射出
成形により製造される。即ち、図４に示すように、射出
成形用金型７，８により形成されるポケット３ａ，３
ａ，・・と肉抜き用の貫通孔３ｂ，３ｂ，・・との間の
柱部３ｄ、３ｅ用の各キャビティ１０，１１，・・１７
の側面及び外側にばねを配置するための凹部４ａを設け
た突部４を設けた柱部３ｇを形成するキャビティ１８に
合成樹脂材料を注入するゲ−トＧ，Ｇ，・・・を臨ませ
て配置して射出成形する。従って、この実施の形態の場
合、９箇所あるキャビティのうち７個所のキャビティ１
０乃至１８に、７つのゲ−トＧ，Ｇ，・・・を配置して
射出成形する。これらのゲ−トＧ，Ｇ，・・から注入さ
れた合成樹脂材料は、図４の矢印に示すように、金型に
形成された環状のキャビティ１０，１１，・・１８内を
左右にわかれて流動し、各ゲ−トＧ，Ｇ，・・・から等
距離にあるそれぞれポケット３ａの両側の柱部３ｄと柱
部３ｄを結ぶリング部３ｃ，３ｃの所定位置と、肉抜き
用の貫通孔３ｂと貫通孔３ｂとの間の柱部３ｅ，３ｅ
と、柱部３ｄと柱部３ｇとを結ぶリング３ｈ，３ｈの所
定位置にウェルドｗｌ，ｗｌ，・・が発生する。
成形により製造される。即ち、図４に示すように、射出
成形用金型７，８により形成されるポケット３ａ，３
ａ，・・と肉抜き用の貫通孔３ｂ，３ｂ，・・との間の
柱部３ｄ、３ｅ用の各キャビティ１０，１１，・・１７
の側面及び外側にばねを配置するための凹部４ａを設け
た突部４を設けた柱部３ｇを形成するキャビティ１８に
合成樹脂材料を注入するゲ−トＧ，Ｇ，・・・を臨ませ
て配置して射出成形する。従って、この実施の形態の場
合、９箇所あるキャビティのうち７個所のキャビティ１
０乃至１８に、７つのゲ−トＧ，Ｇ，・・・を配置して
射出成形する。これらのゲ−トＧ，Ｇ，・・から注入さ
れた合成樹脂材料は、図４の矢印に示すように、金型に
形成された環状のキャビティ１０，１１，・・１８内を
左右にわかれて流動し、各ゲ−トＧ，Ｇ，・・・から等
距離にあるそれぞれポケット３ａの両側の柱部３ｄと柱
部３ｄを結ぶリング部３ｃ，３ｃの所定位置と、肉抜き
用の貫通孔３ｂと貫通孔３ｂとの間の柱部３ｅ，３ｅ
と、柱部３ｄと柱部３ｇとを結ぶリング３ｈ，３ｈの所
定位置にウェルドｗｌ，ｗｌ，・・が発生する。
【００１５】この合成樹脂製保持器では、上記するよう
に、ゲ−トＧ，Ｇ，・・をポケット３ａと肉抜き用の貫
通孔３ｂとの間の柱部３ｄ用の各キャビティ１０，１
１，等に臨ませて配置し射出成形するためゲ−トＧの数
は従来の射出成形法に比べて最も多い数となる。しかし
ながら、このようにゲ−トＧ，Ｇ，・・の数を増やすと
ウェルドｗｌ発生位置までの距離、即ち、各ゲ−トＧか
ら注入された高温の溶融樹脂は、その流動距離が極めて
短くなるため十分な高温状態で各ウェルド位置ｗｌ，ｗ
ｌ，・・で接合されることになる。このためウェルドｗ
ｌ，ｗｌ，・・での合成樹脂強度は殆どウェルドｗｌが
発生しない状態と同等となり強度も大きくなる。従っ
て、図３に示すように、ポケット１ａの両側の柱部３ｄ
と柱部３ｄを結ぶリング部３ｃ，３ｃの所定位置がウェ
ルドｗｌ，ｗｌ，・・となったとしても引っ張り強度は
十分大きいのてこれらのウェルドｗｌ，ｗｌ，・・で張
力が作用しても破断が生じることは殆どない。
に、ゲ−トＧ，Ｇ，・・をポケット３ａと肉抜き用の貫
通孔３ｂとの間の柱部３ｄ用の各キャビティ１０，１
１，等に臨ませて配置し射出成形するためゲ−トＧの数
は従来の射出成形法に比べて最も多い数となる。しかし
ながら、このようにゲ−トＧ，Ｇ，・・の数を増やすと
ウェルドｗｌ発生位置までの距離、即ち、各ゲ−トＧか
ら注入された高温の溶融樹脂は、その流動距離が極めて
短くなるため十分な高温状態で各ウェルド位置ｗｌ，ｗ
ｌ，・・で接合されることになる。このためウェルドｗ
ｌ，ｗｌ，・・での合成樹脂強度は殆どウェルドｗｌが
発生しない状態と同等となり強度も大きくなる。従っ
て、図３に示すように、ポケット１ａの両側の柱部３ｄ
と柱部３ｄを結ぶリング部３ｃ，３ｃの所定位置がウェ
ルドｗｌ，ｗｌ，・・となったとしても引っ張り強度は
十分大きいのてこれらのウェルドｗｌ，ｗｌ，・・で張
力が作用しても破断が生じることは殆どない。
【００１６】また、金型７に多数のゲ−トＧ，Ｇ，・・
を設けて射出成形したこの合成樹脂製保持器は、上記す
るように、各リング３ｃ，３ｃのウェルドｗｌ，ｗｌで
の強度も十分ある上、各ポケット３ａ両側の柱部３ｄ，
３ｄにはウェルドｗｌは発生しないためロ−ラ５が衝突
しても破損に至ることはない。尚、肉抜き用の貫通孔３
ｂと貫通孔３ｂとの間の柱部３ｅのウェルドｗｌには殆
ど荷重等作用しないためここで破損することはない。
を設けて射出成形したこの合成樹脂製保持器は、上記す
るように、各リング３ｃ，３ｃのウェルドｗｌ，ｗｌで
の強度も十分ある上、各ポケット３ａ両側の柱部３ｄ，
３ｄにはウェルドｗｌは発生しないためロ−ラ５が衝突
しても破損に至ることはない。尚、肉抜き用の貫通孔３
ｂと貫通孔３ｂとの間の柱部３ｅのウェルドｗｌには殆
ど荷重等作用しないためここで破損することはない。
【００１７】上記実施の形態においては具体的な合成樹
脂として機械的強度の大きい合成樹脂、例えばナイロン
６６等のポリアミド系樹脂に、エラストマ−とガラス繊
維等の強化繊維を配合したもの等が用いられる。エラス
トマ−としては、天然ゴム或いはブタジエンゴム，イソ
プレンゴム，スチレン−ブタジエン共重合ゴム，アクリ
ロニトリル−ブタジエン共重合ゴム，クロロプレンゴ
ム，エチレン−プロピレン−ブタジエン共重合ゴム，エ
チレン−エチルアクリレ−ト共重合ゴム等の合成ゴム、
スチレン系、オレフィン系、ウレタン系、ポリエステル
系、ポリアミド系、ポリ塩化ビニル系等の熱可塑性エラ
ストマ−等があげられる。強化繊維としては、ガラス繊
維，炭素繊維，繊維状珪灰石（ウォラストナイト），炭
化ケイ素繊維，ボロン繊維，アルミナ繊維，Si-Ti-C-O
繊維，金属繊維（銅，鋼，ステンレス），芳香族ポリア
ミド（アラミド）繊維，チタン酸カリウムウィスカ−，
グラファイトウィスカ−，炭化ケイ素ウィスカ−、窒化
ケイ素ウィスカ−，アルミナウィスカ−等が上げられ
る。なお、エラストマ−や強化繊維の具体的配合例につ
いては省略する。
脂として機械的強度の大きい合成樹脂、例えばナイロン
６６等のポリアミド系樹脂に、エラストマ−とガラス繊
維等の強化繊維を配合したもの等が用いられる。エラス
トマ−としては、天然ゴム或いはブタジエンゴム，イソ
プレンゴム，スチレン−ブタジエン共重合ゴム，アクリ
ロニトリル−ブタジエン共重合ゴム，クロロプレンゴ
ム，エチレン−プロピレン−ブタジエン共重合ゴム，エ
チレン−エチルアクリレ−ト共重合ゴム等の合成ゴム、
スチレン系、オレフィン系、ウレタン系、ポリエステル
系、ポリアミド系、ポリ塩化ビニル系等の熱可塑性エラ
ストマ−等があげられる。強化繊維としては、ガラス繊
維，炭素繊維，繊維状珪灰石（ウォラストナイト），炭
化ケイ素繊維，ボロン繊維，アルミナ繊維，Si-Ti-C-O
繊維，金属繊維（銅，鋼，ステンレス），芳香族ポリア
ミド（アラミド）繊維，チタン酸カリウムウィスカ−，
グラファイトウィスカ−，炭化ケイ素ウィスカ−、窒化
ケイ素ウィスカ−，アルミナウィスカ−等が上げられ
る。なお、エラストマ−や強化繊維の具体的配合例につ
いては省略する。
【００１８】この発明の合成樹脂製保持器及びその製造
方法の上記実施の形態においては、２輪自動車用のスタ
−タに用いられる一方向クラッチの保持器で説明した
が、このような一方向クラッチの保持器に限らず、玉軸
受用の保持器、針状ころ軸受用の保持器、円筒ころ軸受
用の保持器、円錐ころ軸受用の保持器、球面ころ軸受用
の保持器等にも適用することができる。
方法の上記実施の形態においては、２輪自動車用のスタ
−タに用いられる一方向クラッチの保持器で説明した
が、このような一方向クラッチの保持器に限らず、玉軸
受用の保持器、針状ころ軸受用の保持器、円筒ころ軸受
用の保持器、円錐ころ軸受用の保持器、球面ころ軸受用
の保持器等にも適用することができる。
【００１９】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明の合成樹
脂製保持器及びこの合成樹脂製保持器の製造方法によれ
ば、ポケットと肉抜き用貫通孔との間に形成される柱部
にはウェルドが発生しないためこれらの柱部の強度は大
きくなる。また、ウェルドはポケット両側の柱部と柱部
とを連結するリング部に発生するが、合成樹脂注入時の
ゲ−ト数を増加させているため、この位置でのウェルド
は高温の溶融樹脂状態のまま合流し強固に接合された状
態で発生し、強度的には殆ど問題はなくなる。
脂製保持器及びこの合成樹脂製保持器の製造方法によれ
ば、ポケットと肉抜き用貫通孔との間に形成される柱部
にはウェルドが発生しないためこれらの柱部の強度は大
きくなる。また、ウェルドはポケット両側の柱部と柱部
とを連結するリング部に発生するが、合成樹脂注入時の
ゲ−ト数を増加させているため、この位置でのウェルド
は高温の溶融樹脂状態のまま合流し強固に接合された状
態で発生し、強度的には殆ど問題はなくなる。
【図１】この発明の合成樹脂製保持器の斜視図である。
【図２】この発明の合成樹脂製保持器の周方向中央の断
面図である。
面図である。
【図３】この発明の合成樹脂製保持器の展開図である。
【図４】この発明の合成樹脂製保持器を合成樹脂により
成形する金型及びこの金型に設けたゲ−ト位置を示す断
面図である。
成形する金型及びこの金型に設けたゲ−ト位置を示す断
面図である。
【図５】従来の合成樹脂製保持器の周方向中央の断面図
である。
である。
【図６】従来の合成樹脂製保持器の展開図である。
【図７】２輪自動車で用いられる従来の一方向クラッチ
の構造を示す断面図である。
の構造を示す断面図である。
３ 合成樹脂製保持器 ３ａ ロ−ラ用ポケット ３ｂ 肉抜き用の貫通孔 ３ｃ ポケット両側のリング部 ３ｄ，３ｅ，３ｇ 柱部 ４ 突起 ４ａ ばね配置用空間 ５ ロ−ラ ７，８ 金型 １０乃至１８ キャビティ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 治生 大阪府大阪市中央区南船場三丁目５番８号 光洋精工株式会社内 (72)発明者 大山 悦夫 栃木県宇都宮市雀宮町585番地 宇都宮機 器株式会社内 (72)発明者 川村 昇一 栃木県宇都宮市雀宮町585番地 宇都宮機 器株式会社内
Claims (3)
- 【請求項１】 ロ−ラを保持する複数のポケットとこれ
らポケットとポケットとの間に肉抜き用の貫通孔を設け
てなる円筒体の保持器において、各ポケットの両側の柱
部を連結する両側のリング部の途中と、肉抜き用の貫通
孔と肉抜き用の貫通孔との間の各柱部途中にウェルドが
形成されて成る合成樹脂製保持器。 - 【請求項２】 円筒体の保持器を合成樹脂により成形す
る射出成形用金型に、複数のポケットと複数の肉抜き用
の貫通孔を形成するよう前記各ポケットと前記各肉抜き
用の貫通孔との間の柱部となるキャビティとを形成する
と共に、これら各ポケットと各肉抜き用の貫通孔との間
の柱部となる各キャビティの側面に合成樹脂材料を注入
する複数のゲ−トを臨ませて配置して射出成形すること
を特徴とする合成樹脂製保持器の製造方法。 - 【請求項３】 円筒体の保持器を合成樹脂により成形す
る射出成形用金型に、複数のポケットと複数の肉抜き用
の貫通孔を形成するよう前記各ポケットと前記各肉抜き
用の貫通孔との間の柱部となるキャビティとを形成する
と共に、これら各ポケットと各肉抜き用の貫通孔との間
の柱部となる各キャビティの側面及びばねを配置するた
めの突起を設けた柱となるキャビティ側面に合成樹脂材
料を注入する複数のゲ−トを臨ませて配置して射出成形
することを特徴とする合成樹脂製保持器の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9085110A JPH10281162A (ja) | 1997-04-03 | 1997-04-03 | 合成樹脂製保持器及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9085110A JPH10281162A (ja) | 1997-04-03 | 1997-04-03 | 合成樹脂製保持器及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10281162A true JPH10281162A (ja) | 1998-10-20 |
Family
ID=13849496
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9085110A Pending JPH10281162A (ja) | 1997-04-03 | 1997-04-03 | 合成樹脂製保持器及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10281162A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2015186473A1 (ja) * | 2014-06-06 | 2015-12-10 | Ntn株式会社 | 固体潤滑転がり軸受及び同軸受用樹脂保持器 |
| CN108779804A (zh) * | 2016-02-26 | 2018-11-09 | 日本精工株式会社 | 轴承用保持架的制造方法 |
-
1997
- 1997-04-03 JP JP9085110A patent/JPH10281162A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2015186473A1 (ja) * | 2014-06-06 | 2015-12-10 | Ntn株式会社 | 固体潤滑転がり軸受及び同軸受用樹脂保持器 |
| CN108779804A (zh) * | 2016-02-26 | 2018-11-09 | 日本精工株式会社 | 轴承用保持架的制造方法 |
| US10377070B2 (en) | 2016-02-26 | 2019-08-13 | Nsk Ltd. | Method for manufacturing bearing cage |
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