JPH10280999A - 電磁弁を備えた内燃機関のシリンダヘッド構造 - Google Patents

電磁弁を備えた内燃機関のシリンダヘッド構造

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JPH10280999A
JPH10280999A JP9086666A JP8666697A JPH10280999A JP H10280999 A JPH10280999 A JP H10280999A JP 9086666 A JP9086666 A JP 9086666A JP 8666697 A JP8666697 A JP 8666697A JP H10280999 A JPH10280999 A JP H10280999A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は吸気弁および排気弁の少なくとも一
方が電磁弁により構成される内燃機関のシリンダヘッド
構造に関し、大きな電磁力と優れた冷却能力とを確保す
ることを目的とする。 【解決手段】 内燃機関10の吸気弁34を第1電磁駆
動装置38で駆動する。シリンダヘッド12の内部に吸
気弁34および弁軸44を配設する。右側アッパヘッド
30に貫通孔32を設ける。貫通孔32の内部にプラン
ジャホルダ48およびアーマチャ50を配設する。貫通
孔32の上方側の開口部に第1電磁石52を嵌合する。
貫通孔32の下方側の開口部に第2電磁石78を嵌合す
る。右側アッパヘッド30はシリンダヘッド12の上面
に固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関のシリン
ダヘッド構造に係り、特に、吸気弁および排気弁の少な
くとも一方が電磁弁により構成される内燃機関のシリン
ダヘッド構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、特開平7−3056
12号に開示される如く、内燃機関の吸気弁または排気
弁を駆動する電磁駆動装置が知られている。上記従来の
電磁駆動装置は、吸気弁または排気弁を構成する弁体を
備えている。弁体には、磁性体で構成されたアーマチャ
が連結されている。アーマチャの両側には、第1電磁石
および第2電磁石が配設されている。電磁駆動装置は、
第1電磁石および第2電磁石に、選択的に電磁力を発生
させることにより弁体を開閉駆動する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した特開平7−3
05612号には、弁体を一のハウジング(以下、第1
ハウジングと称す)に収納し、かつ、第1電磁石、第2
電磁石、および、アーマチャ等を他のハウジング(以
下、第2ハウジングと称す)に収納する構造が開示され
ている。しかし、上記の先行文献には、第1電磁石等を
第2ハウジングに組み付ける具体的な手法や、第1電磁
石と第2電磁石との位置関係を適正に維持するための手
法は、何ら開示されていない。
【0004】上記従来の装置において、第1電磁石と第
2電磁石との位置関係は、第1電磁石および第2電磁石
を保持する円筒状の部材(以下、円筒部材と称す)を用
いることで、適正な関係に維持することができる。しか
しながら、円筒部材を用いる構造によれば、第1電磁石
および第2電磁石の外径が、円筒部材の内径に比して小
さな径に制限される。同様に、円筒部材の内部に収納さ
れることとなるアーマチャの外径も、円筒部材の内径に
比して小さな径に制限される。このため、円筒部材が用
いられる場合は、第1電磁石、第2電磁石、および、ア
ーマチャに大きな外径が付与し難くなる。
【0005】電磁駆動装置において、大きな電磁力を発
生させるためには、第1電磁石、第2電磁石、および、
アーマチャが大きな外径を有するほど有利である。この
点、第1電磁石および第2電磁石を、円筒部材を用いて
保持する構造は、大きな電磁力を確保するうえで必ずし
も有利な構造ではない。また、第1電磁石および第2電
磁石が円筒部材によって保持される場合は、少なくと
も、第1電磁石の外周面の一部および第2電磁石の外周
面の一部が、円筒部材に接触する。換言すると、第1電
磁石および第2電磁石が円筒部材によって保持される場
合は、少なくとも、第1電磁石の外周面の一部および第
2電磁石の外周面の一部において、第1電磁石および第
2電磁石と第2ハウジングとを接触状態とすることがで
きない。
【0006】第1電磁石および第2電磁石には、電磁駆
動装置の作動中に熱が生ずる。従って、電磁駆動装置
は、第1電磁石および第2電磁石が発する熱を放熱し易
い構造であることが望ましい。第1電磁石の発する熱
は、第1電磁石と第2ハウジングとの接触面積が大きい
ほど第2ハウジングを介して外部に放出され易い。同様
に、第2電磁石の発する熱は、第2電磁石と第2ハウジ
ングとの接触面積が大きいほど放出され易い。
【0007】従って、電磁駆動装置の構造は、第1電磁
石と第2ハウジングとの間、および、第2電磁石と第2
ハウジングとの間に大きな接触面積を確保し得ることが
望ましい。第1電磁石と第2電磁石とを円筒部材を用い
て保持する構造は、電磁駆動装置の構造として、この点
においても必ずしも理想的ではない。本発明は、上述の
点に鑑みてなされたものであり、電磁石とアーマチャと
の間に大きな電磁力を発生させ、かつ、電磁石の発熱に
対して優れた放熱能力を発揮する内燃機関のシリンダヘ
ッド構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、吸気弁および排気弁の少なくとも一方
が電磁弁で構成された内燃機関のシリンダヘッド構造で
あって、吸気弁または排気弁を構成する弁体と、前記弁
体と共に作動するアーマチャと、前記アーマチャの両側
に配設される第1電磁石および第2電磁石と、シリンダ
ヘッドの上面に配設されるアッパヘッドと、を備えると
共に、前記アッパヘッドが所定部位に貫通孔を備え、か
つ、前記第1電磁石および前記第2電磁石が、前記貫通
孔の双方の開口部に嵌合されることにより、所定の相対
位置関係に保持されている内燃機関のシリンダヘッド構
造により達成される。
【0009】本発明において、弁体は、第1電磁石およ
び第2電磁石とアーマチャとの間に電磁力が発生するこ
とにより駆動される。第1電磁石および第2電磁石は、
共に、アッパヘッドの貫通孔に直接嵌合される。この場
合、円筒部材が不要であるため、第1電磁石、第2電磁
石、および、アーマチャに対して大きな外径が確保され
ると共に、第1電磁石とアッパヘッドとの間、および、
第2電磁石とアッパヘッドとの間に大きな接触面積が確
保される。第1電磁石、第2電磁石、および、アーマチ
ャが大きな外径を有する場合、第1電磁石とアーマチャ
との間、および、第2電磁石とアーマチャとの間に大き
な電磁力が作用する。また、第1電磁石とアッパヘッド
との間、および、第2電磁石とアッパヘッドとの間に大
きな接触面積が確保されると、第1電磁石および第2電
磁石の発熱に対して、優れた放熱能力が発揮される。
【0010】請求項2に記載する如く、上記請求項1記
載の内燃機関のシリンダヘッド構造において、前記第1
電磁石および前記第2電磁石と、前記アッパヘッドとを
弾性的に結合する緩衝部材を備える内燃機関のシリンダ
ヘッド構造は、アーマチャが第1電磁石または第2電磁
石に接触する際の接触音を低減するうえで有効である。
【0011】本発明において、アーマチャが第1電磁石
に接触する際には、緩衝部材を弾性変形させながら、第
1電磁石がアッパヘッドに対して相対変位する。その結
果、アーマチャが第1電磁石に接触する際の接触音が低
減される。同様に、アーマチャが第2電磁石に接触する
際には、第2電磁石がアッパヘッドに対して相対変位す
ることで、接触音の低減が図られる。
【0012】請求項3に記載する如く、上記請求項1記
載の内燃機関のシリンダヘッド構造において、前記第1
電磁石と導通する第1配線と、前記第2電磁石と導通す
る第2配線と、を備えると共に、前記第1配線および前
記第2配線が、前記貫通孔の双方の開口部からそれぞれ
導出されている内燃機関のシリンダヘッド構造は、第1
電磁石との電気的な接続、および、第2電磁石との電気
的な接続を容易に確保するうえで有効である。
【0013】本発明において、第1電磁石と導通する第
1配線、および、第2電磁石と導通する第2配線は、そ
れぞれ、アッパヘッドの貫通孔の一方の開口部および他
方の開口部から導出されている。上記の構造によれば、
第1電磁石との接続を確保するための配線、および、第
2電磁石との接続を確保するための配線を、容易にアッ
パヘッドの外部に導出することができる。
【0014】請求項4に記載する如く、上記請求項3記
載の内燃機関のシリンダヘッド構造において、前記第1
配線と接続される第1導電部と、該第1導電部をモール
ドする第1モールド部とを備えると共に、前記アッパヘ
ッドの一方の側面を延在するように配設される第1導電
部材と、前記第2配線と接続される第2導電部と、該第
2導電部をモールドする第2モールド部とを備えると共
に、前記アッパヘッドの他方の側面を延在するように配
設される第2導電部材と、前記第1モールド部と前記第
1電磁石との相対変位を規制する第1規制部材と、前記
第2モールド部と前記第2電磁石との相対変位を規制す
る第2規制部材と、を備える内燃機関のシリンダヘッド
構造は、第1電磁石および第2電磁石と外部機器との電
気的な接続に関して高い信頼性を得る上で有効である。
【0015】本発明において、第1電磁石は、第1配線
および第1導電部を介して外部機器に接続される。ま
た、第2電磁石は、第2配線および第2導電部を介して
外部機器に接続される。従って、第1電磁石および第2
電磁石と外部機器との電気的な接続に関して高い信頼性
を得るためには、第1配線と第1導電部との接続部、お
よび、第2配線と第2導電部との接続部に高い信頼性を
確保する必要がある。
【0016】第1配線と第1導電部との接続部の信頼性
を確保するうえでは、その接続部に応力が作用しないこ
とが望ましい。同様に、第2配線と第2導電部との接続
部の信頼性を確保するうえでは、その接続部に応力が作
用しないことが望ましい。また、それらの接続部に応力
を作用させないためには、第1導電部が第1電磁石に対
して相対変位せず、かつ、第2導電部が第2電磁石に対
して相対変位しないことが望ましい。
【0017】本発明において、第1導電部および第2導
電部は、それぞれ、第1モールド部または第2モールド
部にモールドされている。第1モールド部と第1電磁石
との相対変位、および、第2モールド部と第2電磁石と
の相対変位は、それぞれ、第1規制部材および第2規制
部材により規制されている。上記の構造によれば、第1
導電部と第1配線部との接続部、および、第2導電部と
第2配線との接続部に大きな応力が作用することがな
い。この場合、第1電磁石と外部機器との電気的な接
続、および、第2電磁石と外部機器との電気的な接続に
関して高い信頼性が確保される。
【0018】請求項5に記載刷る如く、上記請求項1記
載の内燃機関のシリンダヘッド構造において、前記弁体
の軸方向に、所定の傾斜角が付与されていると共に、前
記シリンダヘッドの上面が、前記弁体の軸方向に対して
垂直である内燃機関のシリンダヘッド構造は、生産性の
向上を図るうえで有効である。
【0019】本発明において、弁体には、吸気弁または
排気弁を配設するうえで要求される所定の傾斜角が付与
されている。弁体に傾斜角が付与されている場合、その
傾斜角に応じて、第1電磁石や第2電磁石にも傾斜角を
与える必要が生ずる。本発明においては、シリンダヘッ
ドの上面が、弁体の軸方向に対して垂直とされている。
この場合、第1電磁弁や第2電磁弁をシリンダヘッドの
上面に対して平行に配設することにより、第1電磁弁や
第2電磁弁に、必要な傾斜角を付与することができる。
【0020】また、請求項6に記載する如く、上記請求
項1記載の内燃機関のシリンダヘッド構造において、前
記シリンダヘッドが、その上面に開口する冷却水通路を
備えると共に、前記シリンダヘッドと、前記アッパヘッ
ドとの間に、前記冷却水通路を密封するシール部材が介
装されている内燃機関のシリンダヘッド構造は、冷却水
通路の設計自由度を高めるうえで有効である。
【0021】本発明において、シリンダヘッドの上面に
形成される冷却水通路には、シリンダヘッドの上部から
機械加工を施すことができる。このため、その冷却水通
路に関しては設計上高い自由度が確保できる。シリンダ
ヘッドの上面に形成された冷却水通路は、シリンダヘッ
ドとアッパヘッドとの間に介装されるシール部材によっ
てシールされた状態で用いられる。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例である
内燃機関10の要部を表す断面図を示す。内燃機関10
は、シリンダヘッド12を備えている。シリンダヘッド
12には、吸気ポート14および排気ポート16が形成
されている。吸気ポート14および排気ポート16は、
燃焼室18に連通している。シリンダヘッド12には、
また、冷却水通路20,22,24,26が形成されて
いる。
【0023】冷却水通路20〜26には、燃焼室18の
周辺や吸気ポート14の周辺を冷却するための冷却水が
流通する。冷却水通路20,22,24,26は、シリ
ンダヘッド12の鋳造時に中子を用いて形成される。ま
た、冷却水通路24,26は、シリンダヘッド12が鋳
造された後、その上面から更に機械加工を施すことで仕
上げられる。
【0024】シリンダヘッド12の上面は、吸気ポート
14の上部に相当する部位と、排気ポート16の上部に
相当する位置とが、それぞれ水平方向に対して所定角θ
だけ傾斜している。シリンダヘッド12の上面には、ガ
スケット28が延在している。ガスケト28は、シリン
ダヘッド12の上面に倣って、所定角θだけ水平方向に
対して傾斜している。ガスケット28は、冷却水の漏出
を防止すべく、冷却水通路26の開口部をシールしてい
る。
【0025】ガスケット28の上部には、右側アッパヘ
ッド30、および、左側アッパヘッド31が固定されて
いる。右側アッパヘッド30、および、左側アッパヘッ
ド31は、ガスケット28の傾斜に倣って、それぞれ水
平方向に対して所定角θだけ傾斜している。右側アッパ
ヘッド30および左側アッパヘッド31には、それぞ
れ、貫通孔32,33が形成されている。貫通孔32,
33は、それらの軸方向が、シリンダヘッド12上面に
対して垂直となるように設けられている。
【0026】内燃機関10は、吸気ポート14と燃焼室
18との間に吸気弁34を備えていると共に、排気ポー
ト16と燃焼室18との間に排気弁36を備えている。
吸気弁34は、吸気ポート14の形状に合わせて、その
軸方向が垂直方向に対して所定角θだけ傾斜するように
設けられている。同様に、排気弁36は、排気ポート1
6の形状に合わせて、その軸方向が垂直方向に対して所
定角θだけ傾斜するように設けられている。
【0027】内燃機関10は、吸気弁34を駆動する第
1電磁駆動装置38、および、排気弁36を駆動する第
2電磁駆動装置40を備えている。第1電磁駆動装置3
8および第2電磁駆動装置40は、同一の構成を有して
いる。以下、それらの代表例として、第1電磁駆動装置
38の構造および動作について説明する。第1電磁駆動
装置38は弁軸42を備えている。弁軸42は吸気弁3
4に連結されている。弁軸42は、吸気弁34の軸方向
に、すなわち、垂直方向に対して所定角θだけ傾斜した
方向に延在している。シリンダヘッド12の内部には、
弁軸42を摺動可能に把持するバルブガイド44が固定
されている。弁軸42の上端部は、ロアリテーナ45に
連結されている。ロアリテーナ45の下部にはロアスプ
リング46が配設されている。ロアスプリング46は、
ロアリテーナ45を、図1に於ける上方に向けて付勢し
ている。
【0028】弁軸42の上端部は、プランジャホルダ4
8に当接している。プランジャホルダ48は、非磁性材
料で構成された部材である。プランジャホルダ48に
は、アーマチャ50が固定されている。アーマチャ50
は、磁性材料で構成された環状の部材である。プランジ
ャホルダ48は、弁軸42と同様に、垂直方向に対して
所定角θだけ傾斜した方向に延在している。
【0029】アーマチャ50の上方には、第1電磁石5
2が配設されている。第1電磁石52は、第1電磁コイ
ル54及び第1コア56を備えている。第1コア56
は、磁性材料で構成された環状の部材であり、その中央
部にプランジャホルダ48を摺動可能に保持している。
第1コア56には、右側アッパヘッド30の貫通孔32
と嵌合する本体部58と、本体部58に比して大きな径
を有するフランジ部60とが形成されている。
【0030】右側アッパヘッド30には、ボルト62,
64によりアッパキャップ66が固定されている。アッ
パキャップ66は、第1コア56のフランジ部60を取
り囲むように組み付けられている。また、右側アッパヘ
ッド30には、その貫通孔32を取り囲む位置にスペー
サシム68が配設されている。スペーサシム68は、第
1コア56のフランジ部60と右側アッパヘッド30と
の間、および、アッパキャップ66と右側アッパヘッド
30との間に介在している。
【0031】アッパキャップ66と、第1コア56の端
面(図1に於ける上端面)との間には、所定のクリアラ
ンスδが確保されている(第2電磁駆動装置40参
照)。従って、第1コア56は、クリアランス長δの範
囲内で、その軸方向に、アッパキャップ66に対して相
対的に変位することができる。第1コア56の上端面と
アッパキャップ66との間には、緩衝部材70が配設さ
れている。緩衝部材70は、シリコンゲル、ゴムまたは
スプリング等により実現される。緩衝部材70は、第1
コア56をスペーサシム68に向けて付勢している。従
って、第1コア56は、他に外力が作用しない場合は、
スペーサシム68と密着した状態に維持される。
【0032】アッパキャップ66の上端には、アジャス
タボルト72が配設されている。また、プランジャホル
ダ48の上端部には、アッパリテーナ74が連結されて
いる。アジャスタボルト72とアッパリテーナ74との
間には、アッパスプリング76が配設されている。アッ
パスプリング76は、アッパリテーナ74およびプラン
ジャホルダ48を、図1における下方へ向けて付勢して
いる。
【0033】アーマチャ50の下方には、第2電磁石7
8が配設されている。第2電磁石78は、第2電磁コイ
ル82及び第2コア80を備えている。第2コア80
は、磁性材料で構成された環状の部材であり、その中央
部にプランジャホルダ48を摺動可能に保持している。
第2コア80には、右側アッパヘッド30の貫通孔32
と嵌合する本体部84と、本体部84に比して大きな径
を有するフランジ部86とが形成されている。
【0034】右側アッパヘッド30の下端部には、ボル
ト62および64によってロアキャップ88が固定され
ている。ロアキャップ88は、第2コア80のフランジ
部86を取り囲むように組み付けられている。右側アッ
パヘッド30の下端面には、貫通孔32を取り囲む位置
にスペーサシム90が配設されている。スペーサシム9
0は、第2コア80のフランジ部86と右側アッパヘッ
ド30との間、および、ロアキャップ88と右側アッパ
ヘッド30との間に介在している。
【0035】ロアキャップ88と、第2コア80の端面
(図1に於ける下端面)との間には、所定のクリアラン
スδ(第2電磁駆動装置40参照)が確保されている。
従って、第2コア80は、クリアランス長δの範囲内
で、その軸方向に、ロアキャップ88に対して相対的に
変位することができる。第2コア80の下端面とロアキ
ャップ88との間には、緩衝部材92が配設されてい
る。緩衝部材92は、シリコンゲル、ゴムまたはスプリ
ング等により実現される。緩衝部材92は、第2コア8
0をスペーサシム90に向けて付勢している。従って、
第2コア80は、他に外力が作用しない場合は、スペー
サシム90と密着した状態に維持される。
【0036】第1電磁駆動装置38において、プランジ
ャホルダ48の中立位置は、アジャスタボルト72によ
って調整することができる。本実施例においては、プラ
ンジャホルダ48の中立位置が第1電磁石52と第2電
磁石78の中央部となるように、アジャスタボルト72
が調整されている。第1電磁コイル54が備える巻線の
両端には、第1配線94が接続されている。第1コア5
6には、第1配線94を第1コア56の上方に導出させ
る配線孔96が形成されている。第1電磁駆動装置38
は、第1導電部材98を備えている。配線孔96から導
出された第1配線94は、第1導電部材98を介して外
部機器に接続される。
【0037】図2は、第1導電部材98を図1に示すII
矢視で表した図を示す。第1導電部材98は、複数の分
岐部100と幹部102とを備えている。分岐部100
は、内燃機関10が備える複数の第1電磁駆動装置38
のそれぞれに対応して設けられている。それぞれの分岐
部100は、相互の緩衝を避けるべく、紙面(図2)に
垂直な方向にオフセットしている。
【0038】分岐部100には、第1導電部104が2
本づつ導かれている。2本の第1導電部104は、それ
ぞれ、第1電磁コイル54の両端から導出される2本の
第1配線94に接続される。幹部102の端部にはコネ
クタ106が形成されている。全ての第1導電部104
は、幹部102に沿ってコネクタ106まで延在してい
る。コネクタ106には、個々の第1導電部104と導
通する端子108が形成されている。全ての第1導電部
104は、相互に短絡しないように、樹脂によりモール
ドされている。
【0039】第1導電部材98の幹部102には、複数
のボルト穴110が設けられている。図1に示す如く、
第1導電部材98は、ボルト穴110に挿入されるボル
ト112によって、右側アッパヘッド30に固定されて
いる。また、アッパキャップ66には、第1導電部材9
8の分岐部100を収納する溝が形成されている。分岐
部100は、それらの溝を通って幹部102から第1配
線94の近傍に延びている。
【0040】図3は、図1中にIII を付して表した部位
の拡大図を示す。また、図4は、第1コア56の周辺を
図3に示すIV-IV 直線に沿って切断した際に得られる断
面図を示す。図3および図4に示す如く、第1導電部材
98の分岐部100には、凸部114が形成されてい
る。凸部114は、第1コア56の配線孔96に嵌合し
ている。第1電磁コイル54から導出される第1配線9
4は、凸部114を貫通して、その上部で第1導電部1
04と接合されている。上記の構造によれば、分岐部1
00と第1コア56との相対変位を規制することができ
る。
【0041】図1に示す如く、第2電磁コイル82が備
える巻線の両端には、第2配線116が接続されてい
る。第2コア80には、第2配線116を第2コア80
の上方に導出させる配線孔118が形成されている。第
1電磁駆動装置38は、第1導電部材98を備えてい
る。配線孔118から導出された第2配線116は、第
1導電部材120を介して外部機器に接続される。
【0042】第2導電部材120は、上述した第1導電
部材98と同様に、複数の分岐部122と幹部124と
を備えている。幹部124にはボルト穴126が形成さ
れている。第2導電部材120は、ボルト穴126に挿
入されたボルト128によって、図1に於ける下方から
アッパヘッド30に固定されている。第2導電部材12
0には、各分岐部122に対して2本づつ第2導電部
(図示せず)がモールドされている。また、第2導電部
材120は、全ての第2導電部と導通するコネクタ(図
示せず)を備えている。更に、第2導電部材120の分
岐部122には、第2コア80の配線孔118と嵌合す
る凸部130が形成されている。第2電磁コイル82か
ら導出される第2配線116は、凸部130を貫通し
て、その下部で第2導電部と接合されている。上記の構
造によれば、分岐部122と第2コア80との相対変位
を規制することができる。
【0043】以下、第1電磁駆動装置38の動作につい
て説明する。第1電磁駆動装置38のプランジャホルダ
48は、第1電磁コイル54および第2電磁コイル82
に駆動電力が供給されていない場合は中立位置に維持さ
れる。プランジャホルダ48が中立位置に維持される場
合、吸気弁34は、全開位置と全閉位置の中央に維持さ
れる。
【0044】第1電磁コイル54に励磁電流が流通する
と、第1電磁石52は、アーマチャア50を引き寄せる
電磁力を発生する。その結果、吸気弁32は、アーマチ
ャ50と共に図1における上方へ向けて変位する。アー
マチャ50の変位は、アーマチャ50が第1コア56と
当接するまで継続する。また、吸気弁34の変位は、吸
気弁34が全閉位置に到達するまで継続する。このた
め、第1電磁コイル54に励磁電流が供給されると、ア
ーマチャ50が第1コア56に当接し、かつ、吸気弁3
4が吸気ポート14を閉塞する状態が形成される。
【0045】吸気弁34が閉弁状態に到達した後、第1
電磁コイル54に供給されていた駆動電力が遮断される
と、アーマチャ50に作用していた電磁力が消滅する。
アーマチャ50に作用していた電磁力が消滅すると、ア
ッパスプリング76の付勢力に起因して、アーマチャ5
0および吸気弁34が図1における下方へ向けて変位し
始める。その後、第2電磁コイル82に励磁電流を供給
すると、今度は、アーマチャ50が第2コア80に当接
するまで、アーマチャ50および吸気弁34を図1に於
ける下方へ変位させることができる。
【0046】上述の如く、第1電磁駆動装置38によれ
ば、第1電磁コイル54に励磁電流を供給することで吸
気弁32を閉弁状態とすることができると共に、第2電
磁コイル82に励磁電流を供給することで吸気弁32を
開弁状態とすることができる。従って、第1電磁駆動装
置38によれば、第1電磁コイル54と第2電磁コイル
82とに交互に励磁電流を供給することにより、吸気弁
32を繰り返し開閉させることができる。
【0047】第1電磁駆動装置38において、第1電磁
石52とアーマチャ50との間、および、第2電磁石5
2とアーマチャ50との間に大きな電磁力を発生させる
ためには、第1コア56の本体部58、第2コア80の
本体部84、および、アーマチャ50が大きな外径を有
していることが有利である。第1電磁駆動装置38にお
いて、第1コア56および第2コア80は、右側アッパ
ヘッド30の貫通孔32に直接嵌合されている。
【0048】かかる構造は、右側アッパ部材30が備え
る貫通孔32の開口部に配設される第1コア56および
第2コア80、および、貫通孔32の内部に収納される
アーマチャ50に大きな外径を確保するうえで最も有利
な構造である。従って、第1電磁駆動装置38によれ
ば、コンパクトな体格を維持しつつ、効率良く第1電磁
石52とアーマチャ50との間、および、第2電磁石7
8とアーマチャ50との間に効率良く大きな電磁力を発
生させることができる。
【0049】第1電磁駆動装置38において、第1コア
56は、本体部58の側面の全面において右側アッパヘ
ッド30の貫通孔32の内面に接している。また、第1
コア56は、フランジ部60の底面においてスペーサシ
ム68に、フランジ部60の側面においてアッパキャッ
プ66に、それぞれ密着している。第1電磁コイル54
は、その内部に励磁電流が流通する際に発熱する。第1
電磁コイル54が発生する熱を、効率良く外部に放出す
るためには、第1コア56と他の部材との間に大きな接
触面積が確保されていることが望ましい。第1電磁駆動
装置38のように、第1コア56がフランジ部60を備
えており、かつ、第1コア56が本体部58およびフラ
ンジ部60の双方において他の部材に接触する場合、第
1電磁コイル54と、他の部材との間に大きな接触面積
を確保することができる。このため、第1電磁駆動装置
38によれば、第1電磁コイル54の発生する熱を効率
良く外部に放出することができる。
【0050】第1電磁駆動装置38において、第2コア
80は、第1コア56と同様に本体部84の側面の全周
において右側アッパヘッド30に接触していると共に、
フランジ部86において、スペーサシム90およびロア
キャップ88に接触している。このため、第1電磁駆動
装置38によれば、第2電磁コイル82の発生する熱を
効率良く外部に放出することができる。
【0051】また、第1電磁駆動装置38によれば、第
1電磁石52および第2電磁石78を右側アッパヘッド
30の貫通孔32の両開口部に嵌合させるだけで、第1
電磁石52および第2電磁石78の双方を適正に組み付
けることができる。このため、第1電磁駆動装置38に
よれば、優れた生産性を確保することができる。上述の
如く、第1電磁駆動装置38によれば、第1電磁石5
2とアーマチャ50との間、および、第2電磁石78と
アーマチャ50との間に効率良く大きな発電磁力を発生
させることができ、第1電磁石52および第2電磁石
78の発熱に対して優れた放熱能力を発揮することがで
き、かつ、優れた生産性を実現することができる。
【0052】第1電磁駆動装置38において、第1コア
56とアッパキャップ66との間には、上述の如く緩衝
部材70が配設されている。同様に、第2コア80とロ
アキャップ88との間には緩衝部材92が配設されてい
る。このため、第1コア56および第2コア80は、そ
れぞれアッパキャップ66またはロアキャップ88に対
して相対変位することができる。
【0053】第1電磁駆動装置38の作動中に、アーマ
チャ50は、繰り返し第1コア56または第2コア80
に接触する。アーマチャ50が第1コア56に接触する
瞬間、および、アーマチャ50が第2コア80に接触す
る瞬間には接触音が発生する。第1電磁駆動装置38の
静粛性を高めるためには、大きな接触音を発生させない
ことが望ましい。
【0054】本実施例の構造によれば、アーマチャ50
が第1コア56に到達する際には、緩衝部材70の弾性
変形を伴って第1コア56がアッパキャップ66側へ変
位することにより接触音の低減が図られる。同様に、ア
ーマチャ50が第2コア80に到達する際には、緩衝部
材92の弾性変形を伴って第2コア80がロアキャップ
88側へ変位することにより接触音の低減が図られる。
このため、第1電磁駆動装置38によれば、優れた静粛
性を実現することができる。
【0055】上述の如く、第1電磁駆動装置38は、第
1電磁石52および第2電磁石78を備えている。従っ
て、第1電磁駆動装置38においては、それら2つの電
磁石のそれぞれについて配線を施す必要がある。本実施
例において、第1電磁石52および第2電磁石78は、
それぞれ上方側から、または、下方側から右側アッパヘ
ッド30に組み付けられる。そして、第1電磁石52に
ついての配線および第2電磁石78についての配線を、
それぞれ右側アッパヘッド30の上面側および下面側に
施すこととしている。
【0056】上記の構造によれば、第1電磁石52につ
いての配線、および、第2電磁石78についての配線
を、複雑な取り回しを施すことなく簡便に実現すること
ができる。このように、第1電磁駆動装置38は、配線
を簡便に実現し得る点においても優れた生産性を有して
いる。上述の如く、第1導電部材98は、第1コア56
の配線孔96に嵌合する凸部114を備えている。同様
に、第2導電部材122は、第2コア80の配線孔11
8に嵌合する凸部130を備えている。このため、第1
電磁駆動装置38の作動に伴う振動や車両の振動が伝達
されても、凸部114の近傍、および、凸部130の近
傍では、第1導電部材98と第1コア56との間、およ
び、第2導電部材122と第2コア80との間に大きな
相対変位が生ずることはない。
【0057】第1電磁コイル54から導出される第1配
線94と、第1導電部材98に内蔵される第1導電部1
04(図3参照)は、凸部114の上部で接合されてい
る。従って、凸部114と第1コア56との間に相対変
位が生じなければ、第1配線94と第1導電部104と
の接合部に応力は生じない。同様に、第2電磁コイル8
2から導出される第2配線116と、第2導電部材12
2内蔵される第2導電部は、凸部130の下部で接合さ
れている。従って、凸部130と第2コア80との間に
相対変位が生じなければ、第2配線116と第2導電部
との接合部に応力は生じない。
【0058】第1電磁石52に導通する配線、および、
第2電磁石78に導通する配線について高い信頼性を得
るためには、第1配線94と第1導電部104との接合
部、および、第2配線116と第2導電部との接合部に
応力が伝達され難いことが望ましい。従って、第1電磁
駆動装置38によれば、第1電磁石52に導通する配
線、および、第2電磁石78に導通する配線について、
高い信頼性を付与することができる。
【0059】上述の如く、内燃機関10において、吸気
弁34および排気弁36には、所定の傾斜角θが付与さ
れている。傾斜角θは、吸気ポート14の形状や排気ポ
ート16の形状等の制約より決定される角度である。第
1電磁駆動装置38は、その軸方向が吸気弁34の軸方
向と一致するように配設する必要がある。同様に、第2
電磁駆動装置40は、その軸方向が排気弁36の軸方向
と一致するように配設する必要がある。従って、吸気弁
34および排気弁36が所定角θだけ傾斜している場合
は、第1電磁駆動装置38および第2電磁駆動装置40
を、同様に所定角θだけ傾斜させた状態で配設すること
が必要となる。
【0060】上述の如く、シリンダヘッド12の上面に
は、吸気弁34の傾斜に応じた傾斜角、および、排気弁
36の傾斜に応じた傾斜角が付与されている。このた
め、本実施例によれば、第1電磁駆動装置38が組み付
けられた右側アッパヘッド30と、第2電磁駆動装置4
0が組み付けられた左側アッパヘッド31とをシリンダ
ヘッド12の上面に固定するだけで、第1電磁駆動装置
38および第2電磁駆動装置40に、適正に傾斜角θを
付与することができる。このように、内燃機関10によ
れば、吸気弁34および排気弁36の傾斜角θに関わら
ず、優れた生産性を実現することができる。
【0061】上述の如く、シリンダヘッド12は、鋳造
時に中子を用いて形成される冷却水通路20,22と、
鋳造時に中子を用いて形成された後、機械加工によって
仕上げ処理が行われる冷却水通路24,26とを備えて
いる。冷却水通路20,22の形状は、中子を用いて形
成できる形状に制限される。一方、冷却水通路24,2
6の形状については、このような制限が課されない。従
って、冷却水通路24,26については、設計上の自由
度を大きく確保することができる。このため、内燃機関
10によれば、従来の内燃機関には形成できなかった冷
却水通路を実現することができる。
【0062】尚、上記の実施例においては、第1導電部
材98の、第1導電部104をモールドする部分が前記
請求項4記載の「第1モールド部」に、第2導電部材1
30の、第2導電部をモールドする部分が前記請求項4
記載の「第2モールド部」に、第1導電部材98の凸部
114が前記請求項4記載の「第1規制部材」に、第2
導電部材122の凸部130が前記請求項4記載の「第
2規制部材」に、また、ガスケット28が前記請求項6
記載の「シール部材」にそれぞれ相当している。
【0063】ところで、上記の実施例においては、吸気
弁34および排気弁36の双方が電磁弁により構成され
ているが、本発明はこれに限定されるものではなく、吸
気弁34および排気弁36の少なくとも一方が電磁弁で
構成されていればよい。また、上記の実施例において
は、第1電磁石52および第2電磁石78と右側アッパ
ヘッド30とを、緩衝部材70,92を用いて弾性的に
結合することとしているが、本発明はこれに限定される
ものではなく、例えば、ボルト62,64の締めつけ程
度を調整することで、それらを弾性的に結合させること
としてもよい。
【0064】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、第1電磁石とアーマチャとの間、および、第2電磁
石とアーマチャとの間に大きな電磁力を発生させること
ができると共に、第1電磁石の発熱、および、第2電磁
石の発熱に対して優れた放熱能力を確保することができ
る。更に、本発明によれば、第1電磁石および第2電磁
石の組み付けおよび位置決めが容易であるため、優れた
生産性を得ることができる。
【0065】請求項2記載の発明によれば、アーマチャ
が第1電磁石に接触する際に生ずる接触音、および、ア
ーマチャが第2電磁石に接触する際に生ずる接触音を有
効に低減させることができる。請求項3記載の発明によ
れば、第1電磁石と電気的な接続を得るための配線、お
よび、第2電磁石と電気的な接続を得るための配線を、
容易にアッパヘッドの外部に導出することができる。
【0066】請求項4記載の発明によれば、第1配線と
第1導電部との接続部、および、第2配線と第2導電部
との接続部に作用する応力を抑制することにより、それ
らの接続部に高い信頼性を付与することができる。請求
項5記載の発明によれば、第1電磁弁や第2電磁弁等を
シリンダヘッドに対して平行に配設するだけで、弁体の
傾斜角に応じた傾斜角を、第1電磁弁等に付与すること
ができる。このため、本発明によれば、弁体の傾斜に関
わらず優れた生産性が確保できる。
【0067】また、請求項6記載の発明によれば、シリ
ンダヘッドの上面に冷却水通路を形成することができ
る。このため、冷却水通路に関して設計上高い自由度が
確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である内燃機関の要部の断面
図である。
【図2】本実施例の内燃機関が備える第1導電部材を図
1に示すII矢視で表した平面図である。
【図3】図1に示すIII 領域を拡大して表した拡大図で
ある。
【図4】本実施例の内燃機関が備える第1コアの周辺を
図3に示すIV-IV 直線に沿って切断した際に得られる断
面図である。
【符号の説明】
10 内燃機関 12 シリンダヘッド 14 吸気ポート 16 排気ポート 26 冷却水通路 28 ガスケット 30 右側アッパヘッド 31 左側アッパヘッド 32,33 貫通孔 34 吸気弁 36 排気弁 38 第1電磁駆動装置 40 第2電磁駆動装置 50 アーマチャ 52 第1電磁石 54 第1電磁コイル 56 第1コア 66 アッパキャップ 70,92 緩衝部材 78 第2電磁石 80 第2コア 82 第2電磁コイル 88 ロアキャップ 94 第1配線 96,118 配線孔 98 第1導電部材 104 第1導電部 114,130 凸部 116 第2配線 122 第2導電部材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気弁および排気弁の少なくとも一方が
    電磁弁で構成された内燃機関のシリンダヘッド構造であ
    って、 吸気弁または排気弁を構成する弁体と、 前記弁体と共に作動するアーマチャと、 前記アーマチャの両側に配設される第1電磁石および第
    2電磁石と、 シリンダヘッドの上面に配設されるアッパヘッドと、を
    備えると共に、 前記アッパヘッドが所定部位に貫通孔を備え、かつ、 前記第1電磁石および前記第2電磁石が、前記貫通孔の
    双方の開口部に嵌合されることにより、所定の相対位置
    関係に保持されていることを特徴とする内燃機関のシリ
    ンダヘッド構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の内燃機関のシリンダヘッ
    ド構造において、 前記第1電磁石および前記第2電磁石と、前記アッパヘ
    ッドとを弾性的に結合する緩衝部材を備えることを特徴
    とする内燃機関のシリンダヘッド構造。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の内燃機関のシリンダヘッ
    ド構造において、 前記第1電磁石と導通する第1配線と、 前記第2電磁石と導通する第2配線と、を備えると共
    に、 前記第1配線および前記第2配線が、前記貫通孔の双方
    の開口部からそれぞれ導出されていることを特徴とする
    内燃機関のシリンダヘッド構造。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の内燃機関のシリンダヘッ
    ド構造において、 前記第1配線と接続される第1導電部と、該第1導電部
    をモールドする第1モールド部とを備えると共に、前記
    アッパヘッドの一方の側面を延在するように配設される
    第1導電部材と、 前記第2配線と接続される第2導電部と、該第2導電部
    をモールドする第2モールド部とを備えると共に、前記
    アッパヘッドの他方の側面を延在するように配設される
    第2導電部材と、 前記第1モールド部と前記第1電磁石との相対変位を規
    制する第1規制部材と、 前記第2モールド部と前記第2電磁石との相対変位を規
    制する第2規制部材と、 を備えることを特徴とする内燃機関のシリンダヘッド構
    造。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の内燃機関のシリンダヘッ
    ド構造において、 前記弁体の軸方向に、所定の傾斜角が付与されていると
    共に、 前記シリンダヘッドの上面が、前記弁体の軸方向に対し
    て垂直であることを特徴とする内燃機関のシリンダヘッ
    ド構造。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の内燃機関のシリンダヘッ
    ド構造において、 前記シリンダヘッドが、その上面に開口する冷却水通路
    を備えると共に、 前記シリンダヘッドと、前記アッパヘッドとの間に、前
    記冷却水通路を密封するシール部材が介装されているこ
    とを特徴とする内燃機関のシリンダヘッド構造。
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