JP2009144661A - 電動ポンプの防振構造及びその防振構造組付け方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
【技術分野】防振ラバーを使用することなく、防振構造を極めて簡単に構成することができ、部品点数の削減、組み付け工程の削減が図れ、全体としてのトータルコストを削減することができる電動ポンプの防振構造及びその防振構造組付け方法とすること。
【解決手段】一方が開放された空隙室13を有するポンプハウジング1と、前記空隙室13に収納され且つロータ21の回転を制御する回路基板3と、該回路基板3を被覆すると共に前記空隙室13に設けられ且つ弾性を備えた封止樹脂体4と、カバー板部51と取付部52とからなるステー材5とからなること。ステー材5のカバー板部51は前記封止樹脂体4にのみ接触すると共に、前記ポンプハウジング1に非接触状態で連結されること。
【選択図】図1
【技術分野】防振ラバーを使用することなく、防振構造を極めて簡単に構成することができ、部品点数の削減、組み付け工程の削減が図れ、全体としてのトータルコストを削減することができる電動ポンプの防振構造及びその防振構造組付け方法とすること。
【解決手段】一方が開放された空隙室13を有するポンプハウジング1と、前記空隙室13に収納され且つロータ21の回転を制御する回路基板3と、該回路基板3を被覆すると共に前記空隙室13に設けられ且つ弾性を備えた封止樹脂体4と、カバー板部51と取付部52とからなるステー材5とからなること。ステー材5のカバー板部51は前記封止樹脂体4にのみ接触すると共に、前記ポンプハウジング1に非接触状態で連結されること。
【選択図】図1
Description
本発明は、防振ラバーを使用することなく、防振構造を極めて簡単に構成することができ、部品点数の削減、組み付け工程の削減が図れ、全体としてのトータルコストを削減することができる電動ポンプの防振構造及びその防振構造組付け方法に関する。
省エネ、低燃費の観点から車両停止時にエンジンを停止させるアイドリングストップ車や、状況によりエンジンとモ一夕の出力を切り替えたり組み合わせて走行するハイブリッド車が近年増えてきている。また、自動車の暖房は、一般的にヒータコアに冷却水(表現は冷却水だが実際は温水)を連続的に通過させ、冷却水により暖められたヒータコアに風を当てることにより運転手に温風が供給されるものである。
ただし、近年普及しつつある車両停止時や走行中にエンジン回転が停止するアイドリングストップ車やハイブリッド車ではエンジン停止時に主要なる機械式ウォーターポンプも停止してしまうため冷却水の流れが止まってしまう。このような状態になると、ヒータコアに冷却水(温水)が通過しなくなり、冷却水により熱が供給されなくなるため、ヒータコアは冷えていってしまう。そのため、暖房を入れ続けていると次第に温風の温度が低下してしまうことになる。
上記現象を防ぐため、エンジン停止中は、補助の電動ウォーターポンプを作動させて若干の冷却水の流れを発生させ、ヒーターコアの冷却を防ぐのが一般的である。以上のように電動ウォーターポンプ作動時においては、エンジンは停止しているので、振動,騒音共になくなるので運転手にとって電動ウォーターポンプによる振動,騒音はより一層、気付かれ易く、不快なものになってしまう。そのためにどのような車載用電動ウォーターポンプでも入念な防振構造が備え付けられている。そして、この種の車載用電動ウォーターポンプにおける取り付け部の防振構造が特許文献1乃至3に開示されている。
特許文献1乃至3では、電動ウォーターポンプのケース(本体)に丸い孔が貫通形成され、その孔の中心部を軸方向に(上下方向に)貫通するボルトが挿通され、ボルトとケース間に防振ラバーを介在させた構造となっている。そして、電動ウォーターポンプの周(水平)方向では、防振ラバーの最外周部にケースが接触して配置され、最内周部にはボルトが位置している。前記ケースとボルトの間には、円筒形状の防振ラバーが配置される。
また、電動ウォーターポンプの軸(垂直)方向では、電動ウォーターポンプが取り付けられるステーが前記電動ウォーターポンプの下端位置に配置され、上端にはボルトの頭とそれに付随する座金(ワッシャー)が配置される。またステーと座金の中間(かつボルトの中間)付近にポンプケースが配置される。そしてステーとケースとの間、ケースと座金との間にも円筒状に防振ラバーが配置される。以上のことから、防振ラバーは、軸方向の中心に円周形状の溝を備えた断面形状略H形状とした円柱形に形成されている。上記構造により周方向及び軸方向の両方向(すなわち全方向)の振動について特許文献1乃至3に開示された防振ラバーにて吸収することが可能となる。
特開2006−9737
特開2006−112519
特開2007−23939
ところで、従来技術における防振構造には、以下のような課題が存在する。まず、防振ラバーは弾性体であり、力を加えると変形してしまうため、自動作業にて組み付けるには困難であり、作業員の手組みとする必要がある。また、防振ラバーが確実且つ強固に取り付けられたか否かについては、全数台を検査確認する必要がある。さらに、防振ラバーは、振動を吸収することのみの機能を有するものであって、それ以外のポンプ機能には何ら寄与しない部品である。つまり、従来の防振構造は、振動を吸収するためだけの特別の部材と、特別の工程を別途必要とするものである。そこで、本発明の目的は、防振ラバーを廃止して、極めて簡単な構成で電動ウォーターポンプの防振構造とすることにあり、さらに部品点数及び組み付け時間の削減を目指し、トータルコストの削減を達成することにある。
請求項1の発明を、一方が開放された空隙室を有するポンプハウジングと、前記空隙室に収納され且つロータの回転を制御する回路基板と、該回路基板を被覆すると共に前記空隙室に設けられ且つ弾性を備えた封止樹脂体と、カバー板部と取付部とからなるステー材とからなり、該ステー材のカバー板部は前記封止樹脂体にのみ接触すると共に、前記ポンプハウジングに非接触状態で連結されてなる電動ポンプの防振構造としたことにより、上記課題を解決した。請求項2の発明を、前述の構成において、前記ステー材のカバー板部は前記封止樹脂体の露出面にのみ接触してなる電動ポンプの防振構造としたことにより、上記課題を解決した。
請求項3の発明を、前述の構成において、前記ステー材のカバー板部には、円筒形状のカラー部が形成され、前記ポンプハウジングの空隙室箇所には接続用貫通孔が形成され、前記カラー部は前記接続用貫通孔の内周縁に略非接触状態で遊挿されると共に、接続用ボルトが前記接続用貫通孔側から前記カラー部を貫通且つ固着されてなる電動ポンプの防振構造としたことにより、上記課題を解決した。
請求項4の発明を、前述の構成において、前記カラー部には、前記接続用ボルトが螺合する内螺子が形成されてなる電動ポンプの防振構造としたことにより、上記課題を解決した。請求項5の発明を、前述の構成において、前記接続用ボルトと前記接続用貫通孔の周縁との間には弾性を有するワッシャが装着されてなる電動ポンプの防振構造としたことにより、上記課題を解決した。請求項6の発明を、前述の構成において、前記接続用ボルトと前記接続用貫通孔の周縁との間には前記封止樹脂体の一部が突出して形成された樹脂突出部が設けられてなる電動ポンプの防振構造としたことにより、上記課題を解決した。
請求項7の発明を、一部を開放した空隙室を有するポンプハウジングと、該空隙室に収納し且つロータの回転を制御する回路基板と、カバー板部と取付部とからなるステー材とからなり、前記回路基板と適宜の間隔をおいて前記ステー材を配置し、該ステー材とポンプハウジングの前記空隙室との間に液体状の樹脂を注入し、前記液体状の樹脂を硬化させて弾性を有する封止樹脂体とし、前記ステー材のカバー板部を前記封止樹脂体にのみ接触させ、前記ポンプハウジングに非接触状態で連結する電動ポンプの防振構造組付け方法としたことにより、上記課題を解決した。請求項8の発明を、前述の構成において、前記ステー材のカバー板部には、注入孔が形成され、該注入孔から液体状の樹脂を注入する電動ポンプの防振構造組付け方法としたことにより、上記課題を解決した。
請求項1の発明では、封止樹脂体は、空隙室に収納された回路基板を被覆すると共に、封止樹脂体は、弾性を備えており、ステー材のカバー板部は封止樹脂体にのみ接触する構造とし、ステー材は、ポンプハウジングに対しては非接触状態で連結されるので、封止樹脂体が防振部材としての役目をなすことができ、その他に回路基板の被覆の役目をなすことができる。よって、従来技術のように、防振のみの機能を有する防振ラバーをポンプハウジングに組み付ける際に、組付状態を目視で確認しながらケースに差し込む作業となるものではない。
したがって組み付けの際に注意力と多くの組み付け時間を必要とし、更にしっかり組み付いたかどうか全数確認する等の面倒且つ多くの工程が削減できる。さらに、従来のように振動吸収のみを役割とした防振材のような専用部材や、専用工程を不要としている。このように、封止樹脂体は、回路基板を保護するための役目と、電動ポンプの振動を吸収する役目を兼ねさせたことで、従来使用していた防振ラバーを廃止することができ、部品点数の削減、組付工程の削減が図れ、トータルコストが削減できるものである。さらに、本発明では、回路素子等から生じた熱が封止樹脂体を伝わりステー材から放熱される。すなわち、防振,保護の役目の他に放熱の役目も兼ねている。請求項2の発明では、特に前記ステー材のカバー板部は前記封止樹脂体の露出面にのみ接触するようにしたことで、空隙室に前記封止樹脂が設けられた状態で、ステー材をポンプハウジングに装着することができ、ポンプハウジングへのステー材の組付が極めて容易にできるものであり、組付手順の自由度も高まる。
請求項3の発明では、前記カラー部が前記封止樹脂体の内部を貫通して前記ポンプハウジング側の接続用貫通孔に非接触状態で遊挿されているために、空隙室内の封止樹脂体に対してステー材は極めて安定した状態で装着されることとなり、強固な状態にてポンプハウジングとステー材とを接続することができる。請求項4の発明では、前記カラー部には、前記接続用ボルトが螺合する内螺子が形成されたことにより、ポンプハウジングとステー材との組み付け作業の効率を向上させることができる。請求項5の発明では、接続用ボルトと前記接続用貫通孔の周縁との間には弾性を有するワッシャが装着されたことにより、スラスト方向の防振性を発揮することができる。請求項6の発明では、前記接続用ボルトと前記接続用貫通孔の周縁との間には前記封止樹脂体の一部が突出して形成された樹脂突出部が設けられたことにより、該樹脂突出部をワッシャの役目にすることができ、より一層部品の削減をすることができる。
請求項7の発明では、一部を開放した空隙室を有するポンプハウジングと、該空隙室に収納し且つロータの回転を制御する回路基板と、カバー板部と取付部とからなるステー材とからなり、前記回路基板と適宜の間隔をおいて前記ステー材を配置し、該ステー材とポンプハウジングの前記空隙室との間に液体状の樹脂を注入し、前記液体状の樹脂を硬化させて弾性を有する封止樹脂体とし、前記ステー材のカバー板部を前記封止樹脂体にのみ接触させ、前記ポンプハウジングに非接触状態で連結する電動ポンプの防振構造組付け方法としたことにより、回路基板とステー材のカバー板部との間隔が最初に設定されるので、ポンプハウジングとステー材との相対的位置を正確にした状態で、ポンプハウジングとステー材とを接合することができる。請求項8の発明では、前記ステー材のカバー板部には、注入孔が形成され、該注入孔から液体状の樹脂を注入することにより、液体状の樹脂の注湯が行い易くなり、作業効率を向上させることができる。また、本発明はエア抜け効果が高いため、ステー材と封止樹脂とが密着する効果も奏する。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本発明は、図1(A),図4に示すように、ロータ機構部2を備えたポンプハウジング1と、回路基板3と、封止樹脂体4と、ステー材5から構成される。ポンプハウジング1は、図1(A)に示すように、ポンプ室11,ロータ室12及び空隙室13とから構成されている。ポンプ室11には、吸入ポート11aと吐出ポート11bとが備わっている。前記ロータ機構部2は、ロータ21と電磁コイル体22とから構成され、ロータ21は、マグネットロータ部21aと、インペラ部21bとから構成されている。マグネットロータ部21aは前記ロータ室12に配置され、インペラ部21bは、ポンプ室11に配置される。
電磁コイル体22は、略リング状をなしており、略カップ形状の隔壁体23の外周を包囲するようにしてロータ室12に装着される〔図1(A),図4参照〕。電磁コイル体22は、後述する回路基板3によって、磁界及び磁力の制御が行われ、前記隔壁体23内部に配置されたロータ21を回転させるものである。ロータ21は、マグネットロータ部21aが前記隔壁体23内に回転自在となるようにロータ室12に設けられた回転支持軸24に装着されている。前記隔壁体23はロータ21と電磁コイル体22とを水密的に仕切るように配置されている。
前記空隙室13は、図1(A),図4に示すように、前記ロータ室12に隣接して形成され、回路基板3が収納装着されるスペースである。前記空隙室13は、図4,図6(A)に示すように、ポンプハウジング1において、軸方向端部箇所に形成された部分であり、その一部はポンプハウジング1の外部と連通するように開放されたもので、その開放された箇所を開口部13aと称する。前記空隙室13は、ポンプハウジング1の底部箇所に形成され、その平面形状は、図3(C)に示すように、略『Φ』文字形状、又は『T』と『O』とが組み合わせられたような形状に形成されている。そして、中央に略円形状空隙室が存在し、基板収納空隙部131と接続用空隙部132とが連続して形成されている。前記基板収納空隙部131は、略鍵穴形状のスペースであり、前記接続用空隙部132は、略直方体形状のスペースである〔図2(A)及び図3(C)参照〕。
前記空隙室13の内部には、基板支持部13bが形成され、該基板支持部13bを介して回路基板3の基板部31がビス等の固着具によって固着される〔図1(A),図6参照〕。空隙室13の基板収納空隙部131は、回路基板3の占有面積よりも広く形成されており、該基板収納空隙部131に回路基板3が収納固着される〔図3(C)参照〕。また、前記接続用空隙部132は、回路基板3によって占有されていない部分であり、後述するように封止樹脂体4のみが存在し、ステー材5との接続のためのスペースとなる〔図1(A),図3(C),図4等参照〕。回路基板3は、基板部31上に電子部品32が配置されている。基板部31の形状は、円形と方形とが組み合わせられた形状で、略鍵穴形状となっている。この形状は、ポンプハウジング1の基板収納空隙部131に装着し易くしたものである〔図1,図3(A),図4参照〕。
前記空隙室13には、図1(A),図2(A),図4等に示すように、封止樹脂体4が詰め込まれるようにして配置されている。該封止樹脂体4は、前記回路基板3を密封状に被覆するものであり、前記空隙室13の開口部13aを構成する面と略同一面となるようにして設けられている。封止樹脂体4は、その材質として、吸振性及び放熱性を有するものであり、弾性を有する素材からなり、具体的にはウレタン系,エポキシ系或いはシリコン系等が好適である。
封止樹脂体4において、前記空隙室13の開口部13aからポンプハウジング1の外部に露出する面を露出面4aと称する〔図2(A),図3(C),図4参照〕。該露出面4aは、前記開口部13aを構成する面と同一面であり、略同一面も含み、露出面4aが開口部13aより僅かに突出したり、或いは僅かにへこむようにすることもある。また、露出面4aは、平坦状の面であり、後述するステー材5のカバー板部51が面接触することができるようになっている。前記封止樹脂体4は、液体状の樹脂41から形成されるものであって、該液体状の樹脂41が前記空隙室13に注入され、液体状の樹脂41が時間の経過や過熱によって硬化することで封止樹脂体4となる。
次に、ステー材5は、図2,図3(B)に示すように、カバー板部51と取付部52とから構成される。カバー板部51は、前記空隙室13の平面形状(開口部13aの形状)と略同等形状に形成されたものであり、基板収納空隙部131と接続用空隙部132に対応する形状となっている〔図1(B),図3(A)参照〕。具体的には、前記空隙室13の開口部13aの形状に比較して小さく形成されている〔図3(A)参照〕。すなわち、ステー材5のカバー板部51は、空隙室13の開口部13aに配置したときに、該開口部13aの周囲に接触することなく、空隙室13内に収納することが可能な程度の大きさである。
前記ステー材5は、図2(A),(B)に示すように、金属板が適宜折曲されて形成されたものであるが、金属製に限定されず、強度を有する合成樹脂であってもよい。前記カバー板部51は、平坦状であり、前記封止樹脂体4の露出面4aに面接触して、ポンプハウジング1に装着される。前記取付部52は、ステー材5を車体やエンジンルーム内等に固定する役目をなしており、前記カバー板部51から折り曲げ形成されたものである。取付部52は、断面略L字形状をなしており、側片52aと底片52bからなり、底片52bには取付孔52cが形成されている〔図2,図4,図5(A)参照〕。ステー材5は、前記取付部52にボルト等の固着具を用いて車体やエンジンルーム内等に固定する。
カバー板部51には、接続孔51aが形成されており、該接続孔51a箇所には前記カラー部53が装着されている〔図2,図6(A)参照〕。該カラー部53は、円筒形状に形成されたものであり、前記カバー板部51に対して直角に装着されている。カラー部53は、その内周側に内螺子53aが形成されており、後述する接続用ボルト6と螺合する〔図1(A),図5参照〕。また、前記カラー部53の内周側は単なる孔通路とすることもある。前記ポンプハウジング1の空隙室13を構成する外筐部133には、接続用貫通孔134が形成されている(図4,図5参照)。該接続用貫通孔134は、前記空隙室13の内部とポンプハウジング1の外部とを貫通するようにして形成された貫通孔である。前記接続用貫通孔134は、前記ステー材5の接続孔51aの数と同数で、且つ接続孔51aと、接続用貫通孔134の位置は、一致している。
また、該接続用貫通孔134の内径Diは、図4,図5(A)に示すように、前記カラー部53の外径Doよりも大きく形成され(Di>Do)、前記接続用貫通孔134に対して、相互に接触することがなく、前記カラー部53が余裕を有して遊挿される。すなわち、カラー部53は、前記接続用貫通孔134内にて揺動(倒れ)可能な状態にすることができるものである。カラー部53は、前記カバー板部51に対して別部材としてカバー板部51に装着されるもので、カバー板部51に形成された接続孔51aにカラー部53の根元部53bが圧入又はカシメ加工が施されて固着される。また、カラー部53は、前記カバー板部51から一体加工にて形成されることもある(図8参照)。一体加工とした場合においても、内螺子53aが形成される場合とされない場合とがある。
ステー材5のカバー板部51は、前記空隙室13に装着された前記封止樹脂体4にのみ接触すると共に、前記ポンプハウジング1に非接触状態で連結されている。具体的には、前記封止樹脂体4の露出面4aにのみ当接するようにして配置され、前記カラー部53は、前記封止樹脂体4を貫通して、前記外筐部133の接続用貫通孔134を外部に僅かに突出するようにセットする。そして、前記外筐部133の接続用貫通孔134の外方側から接続用ボルト6の螺子軸部61を前記カラー部53に形成された内螺子53aと螺合させる。接続用ボルト6のボルト頭部62と、前記外筐部133の接続用貫通孔134の周辺との間には、図5に示すように、ワッシャ7が装着される。該ワッシャ7は、ゴム製又は弾性を有する合成樹脂が使用される。また、カバー板部51には、注入孔54が形成されることもある。該注入孔54は、後述するように、ステー材5をポンプハウジング1の空隙室13に接続する工程で、液体状の樹脂41を注入する役目をなすものである。注入孔54は、2箇所以上設けられることが好ましく、そのうちの一つは空隙室13に液体状の樹脂41を注入するときの空気抜き孔として使用される。
前記ステー材5のカバー板部51は、図1,図3(A)及び図5等に示すように、前記空隙室13に設けられた封止樹脂体4の露出面4aにのみ接触するようにして、前記接続用ボルト6を介してポンプハウジング1に接続されている。これによって、前記封止樹脂体4は、ポンプハウジング1とステー材5との接続における介在物としての役目をなし、弾性を有する封止樹脂体4が防振部材としての役目をなすことができる。カバー板部51は、略全面に亘って、封止樹脂体4の露出面4aに接触(又は当接)するようにしており、面接触となることから、極めて安定した状態での接続となり、さらに封止樹脂体4の露出面4aと、ステー材5のカバー板部51との接触する領域において広い範囲で防振がなされるものであり、防振の効果が極めて高いものにできる。また、前記カバー板部51は、前記露出面4aの近傍に配置されることもあり、前記封止樹脂体4の内部に埋もれた状態で装着されることもある。この場合では、前記カバー板部51が封止樹脂体4の露出面4aの位置より僅かに内部に埋め込まれた状態となる(図11参照)。
次に、ポンプハウジング1にステー材5を接続する工程について説明する。ポンプハウジング1の空隙室13の所定位置には回路基板3が固着されている。ポンプハウジング1はその空隙室13側を上側にしておくとよい〔図6(A)参照〕。次に、ステー材5を前記回路基板3との間に適宜の間隔ができるようにして設置固定する〔図6(B)参照〕。具体的には、前記カバー板部51が空隙室13の開口部13aの面と略同一の面となるか、或いは僅かの量だけ開口部13aから空隙室13内に入り込む状態となる。ポンプハウジング1とステー材5は、治具等によって、離間した状態で固定しておく。このとき、前記カラー部53は、ポンプハウジング1の接続用貫通孔134の周縁に接触しないように(非接触状態で)遊挿しておく。前記接続用貫通孔134の周辺にワッシャ7を配置し、接続用ボルト6の螺子軸部61を前記カラー部53に螺合させつつ貫通させておく。また、カラー部53に内螺子53aが形成されていない場合には、接続用ボルト6を貫通させておき、ナット9にて固定することになる。
次に、前記ステー材5のカバー板部51に形成された注入孔54に注湯機ノズル8を挿入し、液体状の樹脂41を注入する。そして、前記空隙室13に液体状の樹脂41を充填し、空隙室13内にて前記回路基板3を液体状の樹脂41で埋めるようにして被覆する〔図7(A)参照〕。液体状の樹脂41は、空隙室13の開口部13a面と略同一面となるまで注入するか、或いは前記ステー材5のカバー板部51に接触する位置まで注入する。前記液体状の樹脂41は、一定時間経過することで硬化し、弾性を有する封止樹脂体4となる。前記ステー材5のカバー板部51は、前記封止樹脂体4の露出面4aにのみ接触した状態となり、接続用ボルト6によって、前記ポンプハウジング1とステー材5とが非接触状態で連結する〔図7(B)参照〕。前記接続用ボルト6は、前記カラー部53の内螺子53aに螺合させるか、或いは内螺子53aが形成されていない場合には接続用ボルト6の外螺子軸を貫通させて、ナット9にて固定することになる。
また、前記ステー材5には、注入孔54が形成されないこともあり、この場合には、前記空隙室13の開口部13aと、前記ステー材5との隙間から液体状の樹脂41を注入することになる。また、別の組付方法としては、空隙室13に液体状の樹脂41を充填し、回路基板3を被覆すると共に、液体状の樹脂41を硬化させて、封止樹脂体4としたのち、該封止樹脂体4にカラー部53又は接続用ボルト6が貫通する貫通孔を形成した後に、ステー材5のカバー板部51を封止樹脂体4にのみ接触するようにして、接続用ボルト6を介してポンプハウジング1に接続することもある。
前記ステー材5には、カラー部53が形成されないこともある(図9参照)。この場合には、前記接続用ボルト6は、前記封止樹脂体4を直接貫通して、ナット9にて固着するものである。この実施形態では、前記封止樹脂体4に予め接続用ボルト6が貫通する通路を形成しておく。さらに、空隙室13に液体状の樹脂41を注湯するときに、前記接続用貫通孔134と接続用ボルト6のボルト頭部62との間に僅かに間隔を設けてセットし、前記接続用貫通孔134から液体状の樹脂41が漏れ出すようにしておくこともある〔図10(A)参照〕。このようにすることによって、前記接続用貫通孔134と接続用ボルト6のネジ軸部61との間から液体状の樹脂41が僅かに漏れ出して、これが硬化すると円筒状の樹脂突出部4bが形成されることになる。この樹脂突出部4bは、弾性を有するワッシャ7と同等の役目をなすものにできる〔図10(B)参照〕。
本発明では、ポンプハウジング1の空隙室13を一部が外部に開放された開口部13aを有する室としており、この室に封止樹脂体4が設けられている。封止樹脂体4は、前記開口部13aから露出した部分、すなわち、露出面4aのみが前記ステー材5のカバー板部51と接触したものであり、その他の部位では、ポンプハウジング1とステー材5とは、全く接触していない。さらに、ポンプハウジング1とステー材5を接続する接続用ボルト6のボルト頭部62と、前記接続用貫通孔134の周囲との間には、ワッシャ7が配置されている。該ワッシャ7は、ゴム又は弾性を有する合成樹脂とすることによって、接続用ボルト6はなお一層揺動し易くなり、前記封止樹脂体4と共に、防振性を大きく向上させることができるものである。このように、封止樹脂体4は、ポンプハウジング1の内部においては、回路基板3を樹脂被覆し、ポンプハウジング1の外部においては、ステー材5との間の防振作用をなし、2つの役目を同時にこなしているものである。
1…ポンプハウジング、13…空隙室、134…接続用貫通孔、21…ロータ、
3…回路基板、4…封止樹脂体、4a…露出面、4b…樹脂突出部、5…ステー材、
51…カバー板部、52…取付部、53…カラー部、53a…内螺子、54…注入孔、
6…接続用ボルト、7…ワッシャ。
3…回路基板、4…封止樹脂体、4a…露出面、4b…樹脂突出部、5…ステー材、
51…カバー板部、52…取付部、53…カラー部、53a…内螺子、54…注入孔、
6…接続用ボルト、7…ワッシャ。
Claims (8)
- 一方が開放された空隙室を有するポンプハウジングと、前記空隙室に収納され且つロータの回転を制御する回路基板と、該回路基板を被覆すると共に前記空隙室に設けられ且つ弾性を備えた封止樹脂体と、カバー板部と取付部とからなるステー材とからなり、該ステー材のカバー板部は前記封止樹脂体にのみ接触すると共に、前記ポンプハウジングに非接触状態で連結されてなることを特徴とする電動ポンプの防振構造。
- 請求項1において、前記ステー材のカバー板部は前記封止樹脂体の露出面にのみ接触してなることを特徴とする電動ポンプの防振構造。
- 請求項1又は2において、前記ステー材のカバー板部には、円筒形状のカラー部が形成され、前記ポンプハウジングの空隙室箇所には接続用貫通孔が形成され、前記カラー部は前記接続用貫通孔の内周縁に略非接触状態で遊挿されると共に、接続用ボルトが前記接続用貫通孔側から前記カラー部を貫通且つ固着されてなることを特徴とする電動ポンプの防振構造。
- 請求項3において、前記カラー部には、前記接続用ボルトが螺合する内螺子が形成されてなることを特徴とする電動ポンプの防振構造。
- 請求項3又は4において、前記接続用ボルトと前記接続用貫通孔の周縁との間には弾性を有するワッシャが装着されてなることを特徴とする電動ポンプの防振構造。
- 請求項3又は4において、前記接続用ボルトと前記接続用貫通孔の周縁との間には前記封止樹脂体の一部が突出して形成された樹脂突出部が設けられてなることを特徴とする電動ポンプの防振構造。
- 一部を開放した空隙室を有するポンプハウジングと、該空隙室に収納し且つロータの回転を制御する回路基板と、カバー板部と取付部とからなるステー材とからなり、前記回路基板と適宜の間隔をおいて前記ステー材を配置し、該ステー材とポンプハウジングの前記空隙室との間に液体状の樹脂を注入し、前記液体状の樹脂を硬化させて弾性を有する封止樹脂体とし、前記ステー材のカバー板部を前記封止樹脂体にのみ接触させ、前記ポンプハウジングに非接触状態で連結することを特徴とする電動ポンプの防振構造組付け方法。
- 請求項7において、前記ステー材のカバー板部には、注入孔が形成され、該注入孔から液体状の樹脂を注入することを特徴とする電動ポンプの防振構造組付け方法。
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-
2007
- 2007-12-17 JP JP2007325133A patent/JP2009144661A/ja active Pending
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