JPH10280932A - 飛沫潤滑装置を備えた傾斜型エンジン - Google Patents
飛沫潤滑装置を備えた傾斜型エンジンInfo
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- JPH10280932A JPH10280932A JP8619697A JP8619697A JPH10280932A JP H10280932 A JPH10280932 A JP H10280932A JP 8619697 A JP8619697 A JP 8619697A JP 8619697 A JP8619697 A JP 8619697A JP H10280932 A JPH10280932 A JP H10280932A
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- connecting rod
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 横幅、奥行をコンパクトにできる傾斜型エン
ジンを提供する。 【解決手段】 シリンダ本体2を上記クランク室3の一
端側から傾斜して形成した傾斜型エンジンにおいて、コ
ンロッドキャップ29のコンロッドボルト軸線はコンロ
ッド19の長手軸線方向と一致させ、コンロッド大端部
28におけるコンロッドキャップ29の分割線66をコ
ンロッド19の長手軸線方向と略直交するように形成
し、動弁カム歯車32がある方のコンロッド大端部28
の側端部には下方に突出したオイルデッパ33を一体的
に突出形成して、クランク室3下部に溜められた潤滑油
を飛沫させ潤滑させるように構成してある。このように
構成することにより、潤滑性能が良くなるとともに、コ
ンロッドボルト30の締付具を挿入するために、クラン
ク室左側壁63を膨出させる必要がなく、クランク室3
をコンパクトにできる。
ジンを提供する。 【解決手段】 シリンダ本体2を上記クランク室3の一
端側から傾斜して形成した傾斜型エンジンにおいて、コ
ンロッドキャップ29のコンロッドボルト軸線はコンロ
ッド19の長手軸線方向と一致させ、コンロッド大端部
28におけるコンロッドキャップ29の分割線66をコ
ンロッド19の長手軸線方向と略直交するように形成
し、動弁カム歯車32がある方のコンロッド大端部28
の側端部には下方に突出したオイルデッパ33を一体的
に突出形成して、クランク室3下部に溜められた潤滑油
を飛沫させ潤滑させるように構成してある。このように
構成することにより、潤滑性能が良くなるとともに、コ
ンロッドボルト30の締付具を挿入するために、クラン
ク室左側壁63を膨出させる必要がなく、クランク室3
をコンパクトにできる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシリンダを傾けた傾
斜型エンジンに関し、さらに詳しくは飛沫潤滑装置を備
えた傾斜型エンジンに関する。
斜型エンジンに関し、さらに詳しくは飛沫潤滑装置を備
えた傾斜型エンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】飛沫潤滑装置は、クランク室内の下部に
溜められた潤滑油を跳ね上げ装置でクランク室内に跳ね
上げ、潤滑油を飛沫にしてクランク軸などに供給して潤
滑を維持する装置である。この装置は、圧送潤滑装置の
ように潤滑ポンプや潤滑油供給通路を必要とせず、簡易
に構成することができる。このため、低コストが要請さ
れる汎用エンジンに採用されている。図4は特開平8−
86825号に開示された飛沫潤滑装置を備えた縦形エ
ンジンの部分縦断面図である。
溜められた潤滑油を跳ね上げ装置でクランク室内に跳ね
上げ、潤滑油を飛沫にしてクランク軸などに供給して潤
滑を維持する装置である。この装置は、圧送潤滑装置の
ように潤滑ポンプや潤滑油供給通路を必要とせず、簡易
に構成することができる。このため、低コストが要請さ
れる汎用エンジンに採用されている。図4は特開平8−
86825号に開示された飛沫潤滑装置を備えた縦形エ
ンジンの部分縦断面図である。
【0003】このエンジン90は、クランク軸91に小
径クランク歯車92と大径クランク歯車93を固定し、
小径クランク歯車92に動弁カム歯車94を噛合してあ
るとともに、大径クランク歯車93にバランサ歯車95
を噛合してある。クランク室96下部位置には、ガバナ
歯車97が設けられ、動弁カム歯車94と噛合させるこ
とにより、小径クランク歯車92の動力を動弁カム歯車
94を介してガバナ歯車97に伝達するようにしてあ
る。また、コンロッド大端部107のコンロッドキャッ
プ108の下部両端部を一対のコンロッドボルト109
・109によって固定するようにしてある。コンロッド
ボルト109・109の間には下方に延びるオイルデッ
パ106がコンロッドキャップ108と一体的に突出形
成してある。
径クランク歯車92と大径クランク歯車93を固定し、
小径クランク歯車92に動弁カム歯車94を噛合してあ
るとともに、大径クランク歯車93にバランサ歯車95
を噛合してある。クランク室96下部位置には、ガバナ
歯車97が設けられ、動弁カム歯車94と噛合させるこ
とにより、小径クランク歯車92の動力を動弁カム歯車
94を介してガバナ歯車97に伝達するようにしてあ
る。また、コンロッド大端部107のコンロッドキャッ
プ108の下部両端部を一対のコンロッドボルト109
・109によって固定するようにしてある。コンロッド
ボルト109・109の間には下方に延びるオイルデッ
パ106がコンロッドキャップ108と一体的に突出形
成してある。
【0004】一方、従来からエンジンの全高を低くする
ため、あるいは搭載スペース上の制約からエンジンのシ
リンダ軸方向を垂直軸、水平軸に対して傾斜させた傾斜
型エンジンが提案されている。図4に示した縦形エンジ
ン90を傾斜型エンジンにするために、シリンダ98を
矢印方向99に傾斜させる構成を考えると、コンロッド
キャップ108のオイルデッパ106がクランク室左側
壁に突出してしまい、クランク室96下部に溜められた
潤滑油を飛散させることができない。そこで、従来の傾
斜型エンジンの飛沫潤滑装置は、図6に示すようにコン
ロッドキャップ108の分割線110を垂直軸5に平行
に形成するとともに、コンロッドボルト109の軸線を
水平軸8と平行に形成し、コンロッドキャップ108の
下端部から逆ノ字状のオイルデッパ111を右斜め下り
状に突出した構成としてある。
ため、あるいは搭載スペース上の制約からエンジンのシ
リンダ軸方向を垂直軸、水平軸に対して傾斜させた傾斜
型エンジンが提案されている。図4に示した縦形エンジ
ン90を傾斜型エンジンにするために、シリンダ98を
矢印方向99に傾斜させる構成を考えると、コンロッド
キャップ108のオイルデッパ106がクランク室左側
壁に突出してしまい、クランク室96下部に溜められた
潤滑油を飛散させることができない。そこで、従来の傾
斜型エンジンの飛沫潤滑装置は、図6に示すようにコン
ロッドキャップ108の分割線110を垂直軸5に平行
に形成するとともに、コンロッドボルト109の軸線を
水平軸8と平行に形成し、コンロッドキャップ108の
下端部から逆ノ字状のオイルデッパ111を右斜め下り
状に突出した構成としてある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4,
図6に示す上記従来の構成であると、以下のような課題
がある。 (1)図6に示すコンロッドを採用した場合には、コン
ロッドボルト109を締め付けるコンロッドボルト締付
具を挿入できるスペースをクランク室内に確保するため
に、コンロッドボルト109の頭部がある側のクランク
室側壁を膨出させる必要があり、クランク室が大型化す
る課題がある。
図6に示す上記従来の構成であると、以下のような課題
がある。 (1)図6に示すコンロッドを採用した場合には、コン
ロッドボルト109を締め付けるコンロッドボルト締付
具を挿入できるスペースをクランク室内に確保するため
に、コンロッドボルト109の頭部がある側のクランク
室側壁を膨出させる必要があり、クランク室が大型化す
る課題がある。
【0006】(2)さらに、図4に示す小径クランク歯
車92、大径クランク歯車93、動弁カム歯車94、ガ
バナ歯車97の歯車列構成を有するエンジン90を傾斜
型エンジンとするために、シリンダ98を矢印方向99
へ傾斜する構成を採用すると、クランク室96の右側下
部位置にはガバナ歯車97を設けるスペースがなくなる
課題がある。
車92、大径クランク歯車93、動弁カム歯車94、ガ
バナ歯車97の歯車列構成を有するエンジン90を傾斜
型エンジンとするために、シリンダ98を矢印方向99
へ傾斜する構成を採用すると、クランク室96の右側下
部位置にはガバナ歯車97を設けるスペースがなくなる
課題がある。
【0007】
【発明の目的】本発明は上記課題に鑑みてなされたもの
であり、本発明の目的は、上記課題を解決できる、飛沫
潤滑装置を備えた傾斜型エンジンを提供することにあ
る。具体的な目的の一例を示すと、以下の通りである。 (a)横幅、奥行をコンパクトにできる傾斜型エンジンを
提供する。 (b)良好な潤滑を行える飛沫潤滑装置を備えた傾斜型エ
ンジンを提供する。なお、上記に記載した以外の発明の
課題及びその解決手段は後述する発明の実施の形態にお
いて詳しく説明する。
であり、本発明の目的は、上記課題を解決できる、飛沫
潤滑装置を備えた傾斜型エンジンを提供することにあ
る。具体的な目的の一例を示すと、以下の通りである。 (a)横幅、奥行をコンパクトにできる傾斜型エンジンを
提供する。 (b)良好な潤滑を行える飛沫潤滑装置を備えた傾斜型エ
ンジンを提供する。なお、上記に記載した以外の発明の
課題及びその解決手段は後述する発明の実施の形態にお
いて詳しく説明する。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明を、例えば、
図1〜図3を参照して説明すれば、エンジン1のクラン
ク室3は垂直軸5に略平行に上側に延びて形成してあ
り、シリンダ本体2は上記クランク室3の一端側から傾
斜して形成してあり、エンジン1のシリンダ軸線65が
水平軸8、垂直軸5に一致しない傾斜型エンジンにおい
て、コンロッドキャップ29のコンロッドボルト軸線3
1をコンロッド19の長手軸線方向62と一致させ、コ
ンロッド大端部28におけるコンロッドキャップ29の
分割線66をコンロッド19の長手軸線方向62と略直
交するように形成し、動弁カム歯車32がある方のコン
ロッド大端部28の側端部から下方に突出したオイルデ
ッパ33を一体的に突出形成して、クランク室3下部に
溜められた潤滑油を飛沫させ潤滑させるように構成した
ことを特徴とする。
図1〜図3を参照して説明すれば、エンジン1のクラン
ク室3は垂直軸5に略平行に上側に延びて形成してあ
り、シリンダ本体2は上記クランク室3の一端側から傾
斜して形成してあり、エンジン1のシリンダ軸線65が
水平軸8、垂直軸5に一致しない傾斜型エンジンにおい
て、コンロッドキャップ29のコンロッドボルト軸線3
1をコンロッド19の長手軸線方向62と一致させ、コ
ンロッド大端部28におけるコンロッドキャップ29の
分割線66をコンロッド19の長手軸線方向62と略直
交するように形成し、動弁カム歯車32がある方のコン
ロッド大端部28の側端部から下方に突出したオイルデ
ッパ33を一体的に突出形成して、クランク室3下部に
溜められた潤滑油を飛沫させ潤滑させるように構成した
ことを特徴とする。
【0009】第2の発明を、例えば、図1〜図3を参照
して説明すれば、クランク室3のクランク軸20が横架
された位置よりも傾斜側下方位置に動弁カム歯車32を
設け、クランク軸20が横架された位置よりも上方側
で、シリンダ軸線65を傾けたことによるクランク室3
の上方空スペースにガバナ歯車50を設け、クランク軸
20より上方でシリンダ46の下方側位置に遊び歯車4
5を設け、動弁カム歯車32をクランク歯車42に噛合
させるとともに、遊び歯車45をクランク歯車42に噛
合させ、その遊び歯車45をガバナ歯車50に噛合させ
ることにより、クランク歯車42の回転を動弁カム歯車
32とガバナ歯車50に伝達するように構成したことを
特徴とする。第3の発明を、例えば、図2,図3を参照
して説明すれば、動弁カム歯車32が固定された動弁カ
ム軸39の中間部59が、オイルデッパ33(図3参
照)と干渉しないように、その中間部59の断面形状を
偏平円形状に構成したことを特徴とする。
して説明すれば、クランク室3のクランク軸20が横架
された位置よりも傾斜側下方位置に動弁カム歯車32を
設け、クランク軸20が横架された位置よりも上方側
で、シリンダ軸線65を傾けたことによるクランク室3
の上方空スペースにガバナ歯車50を設け、クランク軸
20より上方でシリンダ46の下方側位置に遊び歯車4
5を設け、動弁カム歯車32をクランク歯車42に噛合
させるとともに、遊び歯車45をクランク歯車42に噛
合させ、その遊び歯車45をガバナ歯車50に噛合させ
ることにより、クランク歯車42の回転を動弁カム歯車
32とガバナ歯車50に伝達するように構成したことを
特徴とする。第3の発明を、例えば、図2,図3を参照
して説明すれば、動弁カム歯車32が固定された動弁カ
ム軸39の中間部59が、オイルデッパ33(図3参
照)と干渉しないように、その中間部59の断面形状を
偏平円形状に構成したことを特徴とする。
【0010】
【発明の作用】第1の発明であれば、コンロッドキャッ
プ29のコンロッドボルト軸線31をコンロッド19の
長手軸線方向62と一致させたことにより、コンロッド
ボルト締付具をクランク室3に挿入する場合に、対応す
るクランク室側壁を大きく膨出することなく斜め下方か
ら挿入することができ、クランク室3をコンパクトにす
ることができる。さらに、コンロッド大端部28におけ
るコンロッドキャップ29の分割線66はコンロッド1
9の長手軸線方向62と略直交するように形成し、動弁
カム歯車32がある方のコンロッド大端部28の側端部
には下方に突出したオイルデッパ33を一体的に突出形
成して、クランク室3下部に溜められた潤滑油を飛沫さ
せ潤滑させるように構成したことにより、所定の強度を
有するコンロッドキャップ29が製造しやすくなるとと
もに、傾斜型エンジンであってもオイルデッパ33の先
端部に好ましい軌跡を描かせることができ、潤滑油を十
分に飛散させることができる。
プ29のコンロッドボルト軸線31をコンロッド19の
長手軸線方向62と一致させたことにより、コンロッド
ボルト締付具をクランク室3に挿入する場合に、対応す
るクランク室側壁を大きく膨出することなく斜め下方か
ら挿入することができ、クランク室3をコンパクトにす
ることができる。さらに、コンロッド大端部28におけ
るコンロッドキャップ29の分割線66はコンロッド1
9の長手軸線方向62と略直交するように形成し、動弁
カム歯車32がある方のコンロッド大端部28の側端部
には下方に突出したオイルデッパ33を一体的に突出形
成して、クランク室3下部に溜められた潤滑油を飛沫さ
せ潤滑させるように構成したことにより、所定の強度を
有するコンロッドキャップ29が製造しやすくなるとと
もに、傾斜型エンジンであってもオイルデッパ33の先
端部に好ましい軌跡を描かせることができ、潤滑油を十
分に飛散させることができる。
【0011】第2の発明であれば、径の大きなガバナ歯
車50を設ける必要がないので、クランク室3が横幅が
大きくなることはなく、また、クランク軸20に設ける
クランク歯車42は小径のもの一つで足りるので、クラ
ンク室3の奥行方向の長さをコンパクトにすることがで
きる。さらに、径の大きなガバナ歯車50を用いていな
いので減速されることがなく、遠心式ガバナ装置の感度
が低下する問題もなくすことができる。第3の発明であ
れば、動弁カム軸39の中間部59が、オイルデッパ3
3と干渉しないように、その中間部59の断面形状を偏
平円形状に構成したことにより、クランク室をさらにコ
ンパクトにすることができる。
車50を設ける必要がないので、クランク室3が横幅が
大きくなることはなく、また、クランク軸20に設ける
クランク歯車42は小径のもの一つで足りるので、クラ
ンク室3の奥行方向の長さをコンパクトにすることがで
きる。さらに、径の大きなガバナ歯車50を用いていな
いので減速されることがなく、遠心式ガバナ装置の感度
が低下する問題もなくすことができる。第3の発明であ
れば、動弁カム軸39の中間部59が、オイルデッパ3
3と干渉しないように、その中間部59の断面形状を偏
平円形状に構成したことにより、クランク室をさらにコ
ンパクトにすることができる。
【0012】
【発明の効果】第1の発明であれば、クランク室をコン
パクトに構成することができるとともに、十分な潤滑性
能を得られる傾斜型エンジンを提供できるという特有の
効果を有する。第2の発明であれば、傾斜型エンジンに
おいてエンジンの奥行をコンパクトにすることができる
とともに、さらに大径のガバナ歯車を設ける必要がない
ので、ガバナ装置の感度が低下することがないという特
有の効果を有する。第3の発明であれば、クランク室を
さらにコンパクトにすることができるという特有の効果
を有する。
パクトに構成することができるとともに、十分な潤滑性
能を得られる傾斜型エンジンを提供できるという特有の
効果を有する。第2の発明であれば、傾斜型エンジンに
おいてエンジンの奥行をコンパクトにすることができる
とともに、さらに大径のガバナ歯車を設ける必要がない
ので、ガバナ装置の感度が低下することがないという特
有の効果を有する。第3の発明であれば、クランク室を
さらにコンパクトにすることができるという特有の効果
を有する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面によって
詳細に説明する。図1はそれぞれ本発明の一実施形態と
しての傾斜型エンジンの概略正面縦断面図、図2(A)
はそのエンジンの概略横断面図、図2(B)は遠心式ガ
バナ装置の概略断面図、図2(C)は動弁カム軸の中間
部の拡大断面図である。この傾斜型エンジン1は、シリ
ンダ本体2の下側にクランク室3が一体成型されてシリ
ンダブロック4を形成してある。クランク室3は垂直軸
5に略平行に上側に延びて形成しており、クランク室3
の下部位置には、エンジン1を基台6に取り付ける取付
足部7が水平軸8と平行に形成してある。シリンダ本体
2は上記クランク室3の一端側から傾斜して形成されて
おり、シリンダ本体7は水平軸8に対して30゜〜35
゜の範囲で上方へ傾いた傾斜角度θで形成してある。
詳細に説明する。図1はそれぞれ本発明の一実施形態と
しての傾斜型エンジンの概略正面縦断面図、図2(A)
はそのエンジンの概略横断面図、図2(B)は遠心式ガ
バナ装置の概略断面図、図2(C)は動弁カム軸の中間
部の拡大断面図である。この傾斜型エンジン1は、シリ
ンダ本体2の下側にクランク室3が一体成型されてシリ
ンダブロック4を形成してある。クランク室3は垂直軸
5に略平行に上側に延びて形成しており、クランク室3
の下部位置には、エンジン1を基台6に取り付ける取付
足部7が水平軸8と平行に形成してある。シリンダ本体
2は上記クランク室3の一端側から傾斜して形成されて
おり、シリンダ本体7は水平軸8に対して30゜〜35
゜の範囲で上方へ傾いた傾斜角度θで形成してある。
【0014】また、シリンダ本体2の上側にシリンダヘ
ッド10とヘッドカバー11とが順に組み付けてある。
シリンダヘッド10の底面に縦断面略三角形状のクサビ
形の燃焼室12が形成され、ピストンヘッドに形成され
た窪みとで燃焼室13を構成してある。燃焼室12には
点火プラグ14、吸気弁15、排気弁(図示せず)を臨
んで設けてある。吸排気弁16は動弁機構17により作
動されるように構成してある。シリンダ軸線65に対す
る吸排気弁16の弁軸の傾斜角度φは下側へ20゜〜3
0゜の範囲に設定してある。
ッド10とヘッドカバー11とが順に組み付けてある。
シリンダヘッド10の底面に縦断面略三角形状のクサビ
形の燃焼室12が形成され、ピストンヘッドに形成され
た窪みとで燃焼室13を構成してある。燃焼室12には
点火プラグ14、吸気弁15、排気弁(図示せず)を臨
んで設けてある。吸排気弁16は動弁機構17により作
動されるように構成してある。シリンダ軸線65に対す
る吸排気弁16の弁軸の傾斜角度φは下側へ20゜〜3
0゜の範囲に設定してある。
【0015】また、図1に示すように、シリンダ本体2
のシリンダ46にピストン18が昇降摺動自在に内嵌し
てある。ピストン18にはコンロッド19を介してクラ
ンク軸20が連動連結してある。図2(A)に示すよう
にクランク室3の前側にクランク室カバー9を組み付け
てある。クランク軸20には一対の前後クランクアーム
21・22の間にクランクピン23が架設してある。こ
の前後クランクアーム21・22から前後方向に前後ク
ランクシャーナル24・25が突設され、この前後クラ
ンクジャーナル24・25がクランク室カバー9とクラ
ンク室3の後壁26とにそれぞれ軸受を介して軸受さ
れ、これにより、クランク軸20がクランク室3内で前
後方向に軸架してある。また、図3に示すようにクラン
クピン23は軸受メタル27を介してコンロッド19の
大端部28に内嵌してある。コンロッド大端部28はコ
ンロッドボルト30を用いてコンロッドキャップ29を
固定することにより構成してある。コンロッドキャップ
29のコンロッドボルト軸線31はコンロッド19の長
手軸線方向62と一致させてある。
のシリンダ46にピストン18が昇降摺動自在に内嵌し
てある。ピストン18にはコンロッド19を介してクラ
ンク軸20が連動連結してある。図2(A)に示すよう
にクランク室3の前側にクランク室カバー9を組み付け
てある。クランク軸20には一対の前後クランクアーム
21・22の間にクランクピン23が架設してある。こ
の前後クランクアーム21・22から前後方向に前後ク
ランクシャーナル24・25が突設され、この前後クラ
ンクジャーナル24・25がクランク室カバー9とクラ
ンク室3の後壁26とにそれぞれ軸受を介して軸受さ
れ、これにより、クランク軸20がクランク室3内で前
後方向に軸架してある。また、図3に示すようにクラン
クピン23は軸受メタル27を介してコンロッド19の
大端部28に内嵌してある。コンロッド大端部28はコ
ンロッドボルト30を用いてコンロッドキャップ29を
固定することにより構成してある。コンロッドキャップ
29のコンロッドボルト軸線31はコンロッド19の長
手軸線方向62と一致させてある。
【0016】また、コンロッド大端部28におけるコン
ロッドキャップ29の分割線66はコンロッド19の長
手軸線方向62と略直交するように形成してある。動弁
カム歯車32がある方のコンロッド大端部28の側端部
には図3で示すように「ノ」字状に下方に突出したオイ
ルデッパ33が一体的に突出形成してあり、クランク室
3下部に溜められた潤滑油を飛沫させ潤滑させるように
してある。動弁機構17の構成は次の通りである。図1
に示すように地面に近い側のシリンダヘッド10の端部
寄り位置にロッカーアーム34を配設して、ロッカーア
ーム34をヘッドカバー11内に収容してある。このロ
ッカーアーム34の出力端部が吸気弁15の弁軸頭部に
接当しており、入力端部がプッシュロッド35の頭部に
接当してある。プッシュロッド35の下端部はタペット
36上に載置され、タペット36の下端部は動弁カム3
7のカム面上に載置してある。
ロッドキャップ29の分割線66はコンロッド19の長
手軸線方向62と略直交するように形成してある。動弁
カム歯車32がある方のコンロッド大端部28の側端部
には図3で示すように「ノ」字状に下方に突出したオイ
ルデッパ33が一体的に突出形成してあり、クランク室
3下部に溜められた潤滑油を飛沫させ潤滑させるように
してある。動弁機構17の構成は次の通りである。図1
に示すように地面に近い側のシリンダヘッド10の端部
寄り位置にロッカーアーム34を配設して、ロッカーア
ーム34をヘッドカバー11内に収容してある。このロ
ッカーアーム34の出力端部が吸気弁15の弁軸頭部に
接当しており、入力端部がプッシュロッド35の頭部に
接当してある。プッシュロッド35の下端部はタペット
36上に載置され、タペット36の下端部は動弁カム3
7のカム面上に載置してある。
【0017】動弁室38内の潤滑油は、ロッカーアーム
34、プッシュロッド35、タペット36を伝わってク
ランク室3へ戻される。図2(A)に示すように動弁カ
ム37が付設された動弁カム軸39は、その前後端部が
クランク室カバー9の壁とクランク室3の後壁26とに
それぞれ軸受され、これにより動弁カム軸39がクラン
ク室3内で前後方向に軸架してある。動弁カム軸39は
調時伝動装置40を介してクランク軸20から連動する
ようにしてある。
34、プッシュロッド35、タペット36を伝わってク
ランク室3へ戻される。図2(A)に示すように動弁カ
ム37が付設された動弁カム軸39は、その前後端部が
クランク室カバー9の壁とクランク室3の後壁26とに
それぞれ軸受され、これにより動弁カム軸39がクラン
ク室3内で前後方向に軸架してある。動弁カム軸39は
調時伝動装置40を介してクランク軸20から連動する
ようにしてある。
【0018】調時伝動装置40は次のように構成してあ
る。図2(A)に示すようにクランク軸20の前クラン
クジャーナル24にはクランク歯車42が嵌入固定して
ある。動弁カム軸39の前ジャーナル43には動弁カム
歯車32が嵌入固定してあり、動弁カム歯車32はクラ
ンク歯車42と噛合している。また、図1において示す
ように、動弁カム歯車32はクランク軸20の右下方位
置に設けられている。クランク歯車42より上方位置に
はクランク歯車42と噛合する遊び歯車45がクランク
室カバー9に軸受されて設けられており、遊び歯車45
の一部はシリンダ46の下部へ入り込むようにして設け
てある。また、シリンダ軸線65を傾けたことによるク
ランク室3の上方空スペースにガバナ歯車50を設け、
上記遊び歯車45をガバナ歯車50に噛合させることに
より、クランク歯車42の回転を遊び歯車45を介して
ガバナ歯車50に伝達するように構成してある。
る。図2(A)に示すようにクランク軸20の前クラン
クジャーナル24にはクランク歯車42が嵌入固定して
ある。動弁カム軸39の前ジャーナル43には動弁カム
歯車32が嵌入固定してあり、動弁カム歯車32はクラ
ンク歯車42と噛合している。また、図1において示す
ように、動弁カム歯車32はクランク軸20の右下方位
置に設けられている。クランク歯車42より上方位置に
はクランク歯車42と噛合する遊び歯車45がクランク
室カバー9に軸受されて設けられており、遊び歯車45
の一部はシリンダ46の下部へ入り込むようにして設け
てある。また、シリンダ軸線65を傾けたことによるク
ランク室3の上方空スペースにガバナ歯車50を設け、
上記遊び歯車45をガバナ歯車50に噛合させることに
より、クランク歯車42の回転を遊び歯車45を介して
ガバナ歯車50に伝達するように構成してある。
【0019】図2(B)は遠心式ガバナ装置の概略を示
す断面図であり、ガバナ軸48に椀状のガバナケース4
9が回転自在に軸支され、ガバナケース49の外周部に
は遊び歯車45と噛合するガバナ歯車50が形成されて
いる。ガバナケース49の内底部にフライウェイト51
の基端部が枢支され、回転によってフライウェイト51
の先端部が外向きに揺動するように構成してある。ガバ
ナ軸48の先端部にスライドキャップ52が揺動自在に
嵌められており、スライドキャップ52の先端面にガバ
ナレバー軸53の先端部が接当してある。フライウェイ
ト51の回転速度が増加するとフライウェイト51の先
端部が矢印54のようにように揺動し、フライウェイト
54の基端部の爪55が起き、スライドキャップ52が
摺動され、ガバナレバー軸53の先端部が押されて図示
しない伝達機構を介して気化器のスロットルバルブの開
度が小さく調整されることになる。
す断面図であり、ガバナ軸48に椀状のガバナケース4
9が回転自在に軸支され、ガバナケース49の外周部に
は遊び歯車45と噛合するガバナ歯車50が形成されて
いる。ガバナケース49の内底部にフライウェイト51
の基端部が枢支され、回転によってフライウェイト51
の先端部が外向きに揺動するように構成してある。ガバ
ナ軸48の先端部にスライドキャップ52が揺動自在に
嵌められており、スライドキャップ52の先端面にガバ
ナレバー軸53の先端部が接当してある。フライウェイ
ト51の回転速度が増加するとフライウェイト51の先
端部が矢印54のようにように揺動し、フライウェイト
54の基端部の爪55が起き、スライドキャップ52が
摺動され、ガバナレバー軸53の先端部が押されて図示
しない伝達機構を介して気化器のスロットルバルブの開
度が小さく調整されることになる。
【0020】また、図2(C)に拡大断面図で示すよう
に動弁カム歯車32により回転駆動される動弁カム軸5
8の中間部59が、オイルデッパ33(図3参照)と干
渉しないように、その中間部59の断面形状を小判状の
偏平円形状に構成してある。なお、図2(A)において
動弁カム軸58の中間部59に表された線60は、偏平
円の稜線を示している。また、動弁カム軸39の回転数
はクランク軸20の回転数に比べて1/2であるので、
偏平部は動弁カム軸39の各180゜の範囲において1
個づつ設けられている。
に動弁カム歯車32により回転駆動される動弁カム軸5
8の中間部59が、オイルデッパ33(図3参照)と干
渉しないように、その中間部59の断面形状を小判状の
偏平円形状に構成してある。なお、図2(A)において
動弁カム軸58の中間部59に表された線60は、偏平
円の稜線を示している。また、動弁カム軸39の回転数
はクランク軸20の回転数に比べて1/2であるので、
偏平部は動弁カム軸39の各180゜の範囲において1
個づつ設けられている。
【0021】上記構成の傾斜型エンジンの作用について
簡単に説明する。この傾斜型エンジン1では、クランク
歯車42から遊び歯車45を介してガバナ歯車50に動
力を伝達するようにしているので、ガバナ歯車50とク
ランク歯車42の径の大きさをほぼ等しくすることがで
き、遠心式ガバナ装置の感度を良好に設定することがで
きる。また、コンロッド大端部28におけるコンロッド
キャップ29の分割線66はコンロッド19の長手軸線
方向62と略直交するように形成しており、コンロッド
キャップ29のコンロッドボルト軸線31はコンロッド
19の長手軸線方向62と一致させてあるので、コンロ
ッドボルト29でコンロッドキャップ29を取り付ける
場合に、クランク軸20のすぐ横にあるクランク室左側
壁63(図1参照)より斜め下方側からコンロッドボル
ト締付具を挿入することができ、クランク室左側壁63
を左側へ膨出させる必要がなくなる。このように構成す
ることにより、クランク室3の横幅を小さくすることが
でき、クランク室左側壁63の外側域に、セルスタータ
などを配設することが可能になる。
簡単に説明する。この傾斜型エンジン1では、クランク
歯車42から遊び歯車45を介してガバナ歯車50に動
力を伝達するようにしているので、ガバナ歯車50とク
ランク歯車42の径の大きさをほぼ等しくすることがで
き、遠心式ガバナ装置の感度を良好に設定することがで
きる。また、コンロッド大端部28におけるコンロッド
キャップ29の分割線66はコンロッド19の長手軸線
方向62と略直交するように形成しており、コンロッド
キャップ29のコンロッドボルト軸線31はコンロッド
19の長手軸線方向62と一致させてあるので、コンロ
ッドボルト29でコンロッドキャップ29を取り付ける
場合に、クランク軸20のすぐ横にあるクランク室左側
壁63(図1参照)より斜め下方側からコンロッドボル
ト締付具を挿入することができ、クランク室左側壁63
を左側へ膨出させる必要がなくなる。このように構成す
ることにより、クランク室3の横幅を小さくすることが
でき、クランク室左側壁63の外側域に、セルスタータ
などを配設することが可能になる。
【0022】さらに、動弁カム歯車32がある方のコン
ロッド大端部28の側端部には図3で示すように「ノ」
字状に下方に突出したオイルデッパ33が一体的に突出
形成してあるので、図1のように動弁カム歯車32側が
地面に近くなるように傾けた傾斜型エンジンにおいて
も、図4に示すような一般的なオイルデッパ106の回
転軌跡に近づけることができ、良好な飛沫潤滑を行うこ
とができる。また、図2に示すように動弁カム歯車32
により回転駆動される動弁カム軸39が、オイルデッパ
33と干渉しないように、動弁カム軸39中間部59の
断面形状を小判状の偏平円形状に構成してあるので、図
3に示すオイルデッパ33の突出基端部域64を動弁カ
ム軸39に近づけることができ、クランク室3の横幅を
狭くすることができる。また、このように構成すること
により、図1に示すクランク室左側壁63を広げなくて
もコンロッドボルト30を左斜め下方から取り付けるこ
とが可能になる。
ロッド大端部28の側端部には図3で示すように「ノ」
字状に下方に突出したオイルデッパ33が一体的に突出
形成してあるので、図1のように動弁カム歯車32側が
地面に近くなるように傾けた傾斜型エンジンにおいて
も、図4に示すような一般的なオイルデッパ106の回
転軌跡に近づけることができ、良好な飛沫潤滑を行うこ
とができる。また、図2に示すように動弁カム歯車32
により回転駆動される動弁カム軸39が、オイルデッパ
33と干渉しないように、動弁カム軸39中間部59の
断面形状を小判状の偏平円形状に構成してあるので、図
3に示すオイルデッパ33の突出基端部域64を動弁カ
ム軸39に近づけることができ、クランク室3の横幅を
狭くすることができる。また、このように構成すること
により、図1に示すクランク室左側壁63を広げなくて
もコンロッドボルト30を左斜め下方から取り付けるこ
とが可能になる。
【0023】さらに、図1に示すようにクランク室3内
においてクランク歯車42、動弁カム歯車32、遊び歯
車45、ガバナ歯車50を上述のように配置構成するこ
とにより、図5(A)に示すようにクランク軸91に小
径クランク歯車100だけを固定し、その小径クランク
歯車100に動弁カム歯車94を噛合させるとともに、
遊び歯車45を設けずコンロッド、カウンタウエイト1
01などに干渉しないように大径ガバナ歯車102を小
径クランク歯車100に噛合させる構成に比べて、大径
ガバナ歯車102を小さなガバナ歯車50とすることが
でき、クランク室3の横幅方向をコンパクトに形成でき
る。また、クランク室3内においてクランク歯車42、
動弁カム歯車32、遊び歯車45、ガバナ歯車50を上
述のように配置構成することにより、図5(B)に示す
ようにクランク軸91に小径クランク歯車100と大径
クランク歯車104を固定し、小径クランク歯車100
を動弁カム歯車94に噛合させ、大径クランク歯車10
4をガバナ歯車103に噛合させる構成に比べて、クラ
ンク歯車42は一つで済むのでクランク室3の奥行方向
もコンパクトにできる利点がある。
においてクランク歯車42、動弁カム歯車32、遊び歯
車45、ガバナ歯車50を上述のように配置構成するこ
とにより、図5(A)に示すようにクランク軸91に小
径クランク歯車100だけを固定し、その小径クランク
歯車100に動弁カム歯車94を噛合させるとともに、
遊び歯車45を設けずコンロッド、カウンタウエイト1
01などに干渉しないように大径ガバナ歯車102を小
径クランク歯車100に噛合させる構成に比べて、大径
ガバナ歯車102を小さなガバナ歯車50とすることが
でき、クランク室3の横幅方向をコンパクトに形成でき
る。また、クランク室3内においてクランク歯車42、
動弁カム歯車32、遊び歯車45、ガバナ歯車50を上
述のように配置構成することにより、図5(B)に示す
ようにクランク軸91に小径クランク歯車100と大径
クランク歯車104を固定し、小径クランク歯車100
を動弁カム歯車94に噛合させ、大径クランク歯車10
4をガバナ歯車103に噛合させる構成に比べて、クラ
ンク歯車42は一つで済むのでクランク室3の奥行方向
もコンパクトにできる利点がある。
【0024】この発明は、上記実施形態に限定されるも
のではなく、この発明の要旨を変更しない範囲内におい
て種々の設計変更を施すことが可能である。以下、その
ような実施形態を説明する。 (1)図1に示す前記実施形態では遊び歯車45がシリ
ンダ46の下部へ入り込む構成を例示したが、必ずしも
この構成に限定されるものではない。 (2)水平軸8に対する前記シリンダ軸線65の傾斜角
度θを30°から35゜の範囲に設定し、シリンダ軸線
65に対する吸排気弁16の弁軸の傾斜角度φを20゜
から30゜の範囲に設定するためには、弁面の配設を考
慮すると燃焼室12の構成はクサビ形であることが好ま
しい。しかしながら、動弁機構は図1に示したロッカー
アーム34を有した構成に限定されるものではない。
のではなく、この発明の要旨を変更しない範囲内におい
て種々の設計変更を施すことが可能である。以下、その
ような実施形態を説明する。 (1)図1に示す前記実施形態では遊び歯車45がシリ
ンダ46の下部へ入り込む構成を例示したが、必ずしも
この構成に限定されるものではない。 (2)水平軸8に対する前記シリンダ軸線65の傾斜角
度θを30°から35゜の範囲に設定し、シリンダ軸線
65に対する吸排気弁16の弁軸の傾斜角度φを20゜
から30゜の範囲に設定するためには、弁面の配設を考
慮すると燃焼室12の構成はクサビ形であることが好ま
しい。しかしながら、動弁機構は図1に示したロッカー
アーム34を有した構成に限定されるものではない。
【図1】図1は本発明に係る傾斜型エンジンの概略正面
縦断面図である。
縦断面図である。
【図2】図2(A)はそのエンジンの概略横断面図、図
2(B)は遠心式ガバナ装置の概略断面図、図2(C)
は動弁カム軸の中間部の拡大断面図である。
2(B)は遠心式ガバナ装置の概略断面図、図2(C)
は動弁カム軸の中間部の拡大断面図である。
【図3】図3は本発明に係るコンロッドの拡大図であ
る。
る。
【図4】図4は従来の飛沫潤滑装置を備えた縦形エンジ
ンの部分縦断面図である。
ンの部分縦断面図である。
【図5】図5(A)(B)はそれぞれ従来の調時伝動装
置の構成を示す模式図である。
置の構成を示す模式図である。
【図6】図6は従来の傾斜型エンジンのコンロッドの構
成を示す図である。
成を示す図である。
1…傾斜型エンジン、2…シリンダ本体、3…クランク
室、5…垂直軸、8…水平軸、19…コンロッド、20
…クラクク軸、28…コンロッド大端部、29…コンロ
ッドキャップ、31…コンロッドボルト軸線、32…動
弁カム歯車、33…オイルデッパ、39…動弁カム軸、
42…クランク歯車、45…遊び歯車、46…シリン
ダ、50…ガバナ歯車、59…中間部、62…コンロッ
ドの長手軸線方向、65…シリンダ軸線、66…分割
線。
室、5…垂直軸、8…水平軸、19…コンロッド、20
…クラクク軸、28…コンロッド大端部、29…コンロ
ッドキャップ、31…コンロッドボルト軸線、32…動
弁カム歯車、33…オイルデッパ、39…動弁カム軸、
42…クランク歯車、45…遊び歯車、46…シリン
ダ、50…ガバナ歯車、59…中間部、62…コンロッ
ドの長手軸線方向、65…シリンダ軸線、66…分割
線。
Claims (3)
- 【請求項1】 エンジン(1)のクランク室(3)は垂直軸
(5)に略平行に上側に延びて形成してあり、シリンダ本
体(2)は上記クランク室(3)の一端側から傾斜して形成
してあり、エンジン(1)のシリンダ軸線(65)が水平軸
(8)、垂直軸(5)に一致しない傾斜型エンジンにおい
て、コンロッドキャップ(29)のコンロッドボルト軸線
(31)をコンロッド(19)の長手軸線方向(62)と一致
させ、コンロッド大端部(28)におけるコンロッドキャ
ップ(29)の分割線(66)をコンロッド(19)の長手軸
線方向(62)と略直交するように形成し、動弁カム歯車
(32)がある方のコンロッド大端部(28)の側端部から
下方に突出したオイルデッパ(33)を一体的に突出形成
して、クランク室(3)下部に溜められた潤滑油を飛沫さ
せ潤滑させるように構成したことを特徴とする、飛沫潤
滑装置を備えた傾斜型エンジン。 - 【請求項2】 クランク室(3)のクランク軸(20)が横
架された位置よりも傾斜側下方位置に動弁カム歯車(3
2)を設け、クランク軸(20)が横架された位置よりも
上方側で、シリンダ軸線(65)を傾けたことによるクラ
ンク室(3)の上方空スペースにガバナ歯車(50)を設
け、クランク軸(20)より上方でシリンダ(46)の下方
側位置に遊び歯車(45)を設け、動弁カム歯車(32)を
クランク歯車(42)に噛合させるとともに、遊び歯車
(45)をクランク歯車(42)に噛合させ、その遊び歯車
(45)をガバナ歯車(50)に噛合させることにより、ク
ランク歯車(42)の回転を動弁カム歯車(32)とガバナ
歯車(50)に伝達するように構成した、請求項1に記載
の飛沫潤滑装置を備えた傾斜型エンジン。 - 【請求項3】 動弁カム歯車(32)が固定された動弁カ
ム軸(39)の中間部(59)が、オイルデッパ(33)と干
渉しないように、その中間部(59)の断面形状を偏平円
形状に構成した、請求項1ないし請求項2のいずれかに
記載の飛沫潤滑装置を備えた傾斜型エンジン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08619697A JP3243553B2 (ja) | 1997-04-04 | 1997-04-04 | 飛沫潤滑装置を備えた傾斜型エンジン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08619697A JP3243553B2 (ja) | 1997-04-04 | 1997-04-04 | 飛沫潤滑装置を備えた傾斜型エンジン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10280932A true JPH10280932A (ja) | 1998-10-20 |
JP3243553B2 JP3243553B2 (ja) | 2002-01-07 |
Family
ID=13880036
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08619697A Expired - Fee Related JP3243553B2 (ja) | 1997-04-04 | 1997-04-04 | 飛沫潤滑装置を備えた傾斜型エンジン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3243553B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6305340B1 (en) | 1998-12-18 | 2001-10-23 | Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha | Slanted internal combustion engine |
US6561315B2 (en) | 2000-05-23 | 2003-05-13 | Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha | Lubricating system for OHC engine |
US6691831B1 (en) | 1999-09-29 | 2004-02-17 | Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha | Splashing oil lubrication type internal combustion engine |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5123733B2 (ja) * | 2008-05-16 | 2013-01-23 | 本田技研工業株式会社 | 軸受構造 |
-
1997
- 1997-04-04 JP JP08619697A patent/JP3243553B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6305340B1 (en) | 1998-12-18 | 2001-10-23 | Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha | Slanted internal combustion engine |
US6691831B1 (en) | 1999-09-29 | 2004-02-17 | Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha | Splashing oil lubrication type internal combustion engine |
US6561315B2 (en) | 2000-05-23 | 2003-05-13 | Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha | Lubricating system for OHC engine |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3243553B2 (ja) | 2002-01-07 |
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