JPH10280801A - 移動体の位置検出装置のターミナル固定構造 - Google Patents

移動体の位置検出装置のターミナル固定構造

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JPH10280801A
JPH10280801A JP8406997A JP8406997A JPH10280801A JP H10280801 A JPH10280801 A JP H10280801A JP 8406997 A JP8406997 A JP 8406997A JP 8406997 A JP8406997 A JP 8406997A JP H10280801 A JPH10280801 A JP H10280801A
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moving
terminal
moving body
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Application number
JP8406997A
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Inventor
Yusuke Nakamura
裕介 中村
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Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組付け工数及び接点圧の測定調整のための工
数を低減でき、さらに組付け工程や接点圧の測定調整工
程を自動化することが可能になる移動体の位置検出装置
のターミナル固定構造を得る。 【解決手段】 位置検出装置に用いられるスイッチ部で
は、固定接点60A、61A、固定接点60B、61
B、及び摺動接点196が、固定部63に一体的にイン
サート成形されており、これらによって固定接点サブア
ッセンブリが構成されている。固定部63に設けられた
凹部65内に、装置側の凸部が嵌入して位置決めされて
固定される。したがって、単一の固定接点サブアッセン
ブリを固定するのみで複数の固定接点の固定作業が完了
し、組付け工数や接点圧測定調整のための工数が低減さ
れ、自動化することも可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両ドアのウイン
ドガラスを開閉移動するパワーウインド装置やサンルー
フを開閉移動するサンルーフ装置等に用いられる移動体
の位置検出装置のターミナル固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、車両のウインドガラスを上下に
開閉移動させるパワーウインド装置やサンルーフを開閉
移動するサンルーフ装置には、駆動源としてモータが用
いられている。
【0003】ここで、例えばパワーウインド装置におい
ては、ウインドガラスに乗員の身体や異物が不要に挟み
込まれることを防止した所謂挟み込み防止機能を有する
ものがある。この種の挟み込み防止機能を有したパワー
ウインド装置では、ドアの所定位置にリミットスイッチ
を配置し、このリミットスイッチからの信号とモータの
ロック電流とを基にウインドガラスに異物が挟み込まれ
たか否かを判断してウインドガラスの移動すなわちモー
タの回転位置を制御する構成のものや、ホールICや特
別なコンミテータを設けることによりアーマチャの回転
数を検出しこの回転数検出信号(パルス信号のパルス数
やパルス幅)を基に前記挟み込まれたか否かを判断して
モータの回転位置を制御する構成のものがある。
【0004】しかしながら、このようなパワーウインド
装置(モータの回転位置検出機構)では、モータやウイ
ンドレギュレータを組付ける際に組付け位置の煩雑な調
節や組付けた後の煩雑なリセットが不可欠であり、また
挟み込み防止機構を構成する場合等には制御装置等の他
の部品がコスト高で精度も悪い等の欠点があった。
【0005】そこで、このような欠点を解消できる移動
体の位置検出装置を既に本出願人が提案している(一例
として、特願平6−175873号、特願平8−451
89号等)。
【0006】この移動体の位置検出装置は、装置のカバ
ープレートに回転可能に保持されるリングギヤとこのリ
ングギヤに噛み合うプラネタリギヤから成る遊星歯車組
や、遊星歯車組のリングギヤに一体に設けられリングギ
ヤと共に回転する移動接点プレートとカバープレートに
固定され移動接点プレートに接触可能な固定接点ターミ
ナルとから成るスイッチ部、あるいは、移動体(モータ
出力軸)からリングギヤへの正方向の回転力の伝達を遮
断するクラッチ機構等を備えた構成となっている。これ
により、パワーウインド装置やサンルーフ装置に用いた
場合にウインドガラスやサンルーフの位置を高精度に検
出することができ、またその移動を制御することができ
るのみならず、煩雑な調節を伴うこと無く初期位置の設
定ができ、かつこれを簡単な構造で低コストにより実現
できる。
【0007】またさらに、この位置検出装置では、遊星
歯車組のサンギヤには、パルスプレートが一体に連結固
定されている。このパルスプレートには連続するパルス
パターンが施されており、サンギヤ(すなわち、モータ
出力軸等の移動体)と一体的に回転してパルスを発生す
る。これにより、発生されたパルスを検出し、検出した
パルス信号を基に移動体の移動位置をリニアに検出する
ことができる構成である。したがって、例えばこの位置
検出装置を、挟み込み防止機能を有する車両のパワーウ
インド装置に用いた場合には、ウインドガラスの移動位
置を随時検出することができる。
【0008】ところで、前述の移動体の位置検出装置に
おいては、スイッチ部を構成すると共にパルス信号検出
のための複数の固定接点ターミナルが、カバープレート
に直接固定された構造となっている。すなわち、固定接
点ターミナルは、その一部が略直角に折り曲げられて圧
入部が形成されており、この圧入部がカバープレートの
取付け孔に圧入されて固定されている。
【0009】しかしながらここで、このような固定接点
ターミナルの一部が折り曲げられて形成された圧入部を
取付け孔に圧入して固定接点ターミナルをカバープレー
トに固定する構造では、複数の固定接点ターミナル毎に
圧入固定作業を行わなければならず、組付け工数が増加
する欠点があった。また特に、折り曲げられて形成され
た圧入部は、固定接点ターミナルの本体部分から突出す
る形状でありまたその形成位置も各固定接点毎に異なっ
ているため、これらの固定接点ターミナルの組付け工程
を自動化することが困難であった。
【0010】またさらに、このような固定接点ターミナ
ルは、移動接点プレートとの接触圧(接点圧)を適切に
設定する必要がある。しかしながら、前述の如く従来の
固定接点ターミナルは複数がそれぞれ独立しているた
め、接触圧の管理(測定や調整)をそれぞれ個々に実施
する必要があり、この接触圧の測定・調整のための工数
が多くなる問題もあった。またこのため、前述と同様
に、この接触圧の測定・調整工程を自動化することも困
難であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、固定接点ターミナルを固定するための組付け工数
及び固定接点ターミナルの接触圧の測定・調整のための
工数を低減でき、さらにこの固定接点ターミナルの組付
け工程や接触圧の測定・調整のための工程を自動化する
ことが可能となる移動体の位置検出装置のターミナル固
定構造を得ることが目的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の移
動体の位置検出装置のターミナル固定構造は、正逆方向
に移動する移動体に連動する移動接点プレートと、装置
のカバープレートに固定され前記移動接点プレートに接
触可能な固定接点ターミナルと、を備え、前記移動体の
所定の移動位置を検出可能な移動体の位置検出装置に適
用されるターミナル固定構造であって、前記固定接点タ
ーミナルを前記カバープレートに固定するための固定部
を、前記カバープレートとは別体でかつ前記固定接点タ
ーミナルと一体に設け、前記固定部をカバープレートに
固定することで前記固定接点ターミナルを前記カバープ
レートに取り付けた、ことを特徴としている。
【0013】請求項1記載の移動体の位置検出装置のタ
ーミナル固定構造では、移動接点プレートが移動体に連
動され、この移動接点プレートが固定接点ターミナルと
接離することで、移動体の所定の移動位置が検出され
る。
【0014】ここで、請求項1記載の移動体の位置検出
装置のターミナル固定構造では、固定接点ターミナルを
カバープレートに固定するための固定部が、カバープレ
ートとは別体でかつ固定接点ターミナルと一体に設けら
れており、この固定部をカバープレートに固定すること
で固定接点ターミナルがカバープレートに取り付けられ
る構成である。すなわち、固定接点ターミナルと固定部
とは、所謂サブアッセンブリ状態で存在する。
【0015】したがって、例えばこの固定接点ターミナ
ルが複数個ある場合であっても、単一の「固定接点ター
ミナル・固定部のサブアッセンブリ」をカバープレート
に固定するのみで複数の固定接点ターミナルの固定作業
が完了し、従来に比べて大幅に組付け工数が低減され
る。またこのため、これらの固定接点ターミナル(サブ
アッセンブリ)を自動化してカバープレートに固定する
ことも可能になる。
【0016】またさらに、このような固定接点ターミナ
ルは、移動接点プレートとの接触圧(接点圧)を適切に
設定する必要があるが、前述の如く固定接点ターミナル
は固定部と共にサブアッセンブリ状態で存在するため、
例えばこの固定接点ターミナルが複数個ある場合であっ
ても、各固定接点ターミナルの接触圧の測定・調整のた
めの工数が大幅に低減される。またこのため、前述と同
様に、この接触圧の測定・調整工程を自動化することも
可能になる。
【0017】このように、請求項1記載の移動体の位置
検出装置のターミナル固定構造では、固定接点ターミナ
ルを固定するための組付け工数及び固定接点ターミナル
の接触圧の測定・調整のための工数を低減でき、さらに
この固定接点ターミナルの組付け工程や接触圧の測定・
調整のための工程を自動化することが可能になる。
【0018】請求項2に係る発明の移動体の位置検出装
置のターミナル固定構造は、請求項1記載の移動体の位
置検出装置のターミナル固定構造において、前記移動体
の位置検出装置は、装置のカバープレートに回転可能に
保持されるリングギヤと前記リングギヤに噛み合うプラ
ネタリギヤと前記プラネタリギヤに噛み合うサンギヤと
を備え、正逆方向に移動する移動体から伝達された移動
力によって前記移動体に連動する遊星歯車組と、前記遊
星歯車組のリングギヤに一体に設けられリングギヤと共
に回転する移動接点プレートと前記カバープレートに固
定され前記移動接点プレートに接触可能な固定接点ター
ミナルとを備え、ON/OFF作動することによって前
記移動体の所定の移動位置を検出可能なスイッチ部と、
通常は前記遊星歯車組のプラネタリギヤの公転を阻止す
ることにより前記移動体の移動力を前記プラネタリギヤ
から前記リングギヤへ伝達してリングギヤを回転させ、
前記スイッチ部が作動した状態においては前記プラネタ
リギヤの公転を可能とすることにより前記移動体から前
記リングギヤへの正方向の回転力の伝達を遮断するクラ
ッチ機構と、前記遊星歯車組のサンギヤに一体的に連結
され、前記遊星歯車組の作動に伴ってパルスを発生する
パルスプレートと、前記パルスプレートが発生したパル
スを検出するパルス検出手段と、を備えることを特徴と
している。
【0019】請求項2記載の移動体の位置検出装置で
は、通常はクラッチ機構によって遊星歯車組のプラネタ
リギヤの公転が阻止されており、移動体が正逆方向に回
転すると、この移動力はサンギヤ、プラネタリギヤ及び
リングギヤへ伝達されてリングギヤが移動体に連動して
回転され、移動体が所定の移動位置に達すると、リング
ギヤと共に回転する移動接点プレートが固定接点ターミ
ナルと接離してスイッチ部が作動され、これにより、移
動体の所定の移動位置が検出される。
【0020】一方、スイッチ部が作動した状態(例え
ば、移動接点プレートが固定接点ターミナルと接触した
状態)においては、クラッチ機構によってプラネタリギ
ヤの公転が可能とされ、移動体からリングギヤへの正方
向の回転力の伝達が遮断される。すなわち、一旦スイッ
チ部が作動した後には、仮に移動体が正方向に回転して
もリングギヤは不動でスイッチ部の作動状態(例えば、
移動接点プレートの固定接点ターミナルとの接触状態)
が維持されたままとなる。換言すれば、移動体を正方向
に一旦充分に回転させることにより、スイッチ部が作動
した初期状態(例えば、移動接点プレートが固定接点タ
ーミナルに接触した初期状態)に自動的に設定される。
【0021】したがって、例えばこの位置検出装置を、
挟み込み防止機能を有する車両のパワーウインド装置や
その駆動用モータに用いた場合には、車体に組付けた時
点でモータの出力軸を正方向に一旦充分に回転させるこ
とによりスイッチ部が作動した初期状態(例えば、移動
接点プレートが固定接点ターミナルに接触した初期状
態)に自動的に設定され、組付けの際の組付け位置の煩
雑な調節や組付けた後の煩雑なリセットを伴うこと無く
初期位置の設定が容易にできる。また、パワーウインド
装置駆動用モータのアーマチャの回転数をホールIC等
を用いて検出してモータ回転軸すなわちウインドガラス
の移動位置を検出する構成のものにあっては、その制御
回路にカウンターが不可欠であるが、本位置検出装置
は、一度のON/OFF信号だけで正確な位置が判別で
き、制御回路にカウンターが不要となり、低コストにも
なる。
【0022】また、請求項2記載の移動体の位置検出装
置では、遊星歯車組の作動に伴ってパルスプレートから
発生されたパルスはパルス検出手段によって検出され
る。遊星歯車組は移動体に連動されるため、検出したパ
ルス信号を基に移動体の移動位置をリニアに検出するこ
とが可能となる。
【0023】したがって、例えばこの位置検出装置を、
挟み込み防止機能を有する車両のパワーウインド装置に
用いた場合には、ウインドガラスの移動位置を随時検出
することができる。
【0024】さらにここで、請求項2記載の移動体の位
置検出装置のターミナル固定構造では、スイッチ部の固
定接点ターミナルをカバープレートに固定するための固
定部が、カバープレートとは別体でかつ固定接点ターミ
ナルと一体に設けられており、この固定部をカバープレ
ートに固定することで固定接点ターミナルがカバープレ
ートに取り付けられる構成である。すなわち、固定接点
ターミナルと固定部とは、所謂サブアッセンブリ状態で
存在する。
【0025】したがって、例えばこの固定接点ターミナ
ルが複数個ある場合であっても、単一の「固定接点ター
ミナル・固定部のサブアッセンブリ」をカバープレート
に固定するのみで複数の固定接点ターミナルの固定作業
が完了し、従来に比べて大幅に組付け工数が低減され
る。またこのため、これらの固定接点ターミナル(サブ
アッセンブリ)を自動化してカバープレートに固定する
ことも可能になる。
【0026】またさらに、このような固定接点ターミナ
ルは、移動接点プレートとの接触圧(接点圧)を適切に
設定する必要があるが、前述の如く固定接点ターミナル
は固定部と共にサブアッセンブリ状態で存在するため、
例えばこの固定接点ターミナルが複数個ある場合であっ
ても、各固定接点ターミナルの接触圧の測定・調整のた
めの工数が大幅に低減される。またこのため、前述と同
様に、この接触圧の測定・調整工程を自動化することも
可能になる。
【0027】このように、請求項2記載の移動体の位置
検出装置のターミナル固定構造では、固定接点ターミナ
ルを固定するための組付け工数及び固定接点ターミナル
の接触圧の測定・調整のための工数を低減でき、さらに
この固定接点ターミナルの組付け工程や接触圧の測定・
調整のための工程を自動化することが可能になる。
【0028】請求項3に係る発明の移動体の位置検出装
置のターミナル固定構造は、請求項2記載の移動体の位
置検出装置のターミナル固定構造において、前記固定接
点ターミナルを前記固定部にインサート成形して一体化
したことを特徴としている。
【0029】このため、請求項3記載の移動体の位置検
出装置のターミナル固定構造では、固定接点ターミナル
と固定部とを確実かつ容易にサブアッセンブリ化するこ
とができ、一層効果的である。
【0030】請求項4に係る発明の移動体の位置検出装
置のターミナル固定構造は、請求項1または請求項2記
載の移動体の位置検出装置のターミナル固定構造におい
て、前記固定部を二分割に構成すると共に、前記固定接
点ターミナルを前記二分割された固定部によって挟持し
て一体化したことを特徴としている。
【0031】このため、請求項4記載の移動体の位置検
出装置のターミナル固定構造においても、固定接点ター
ミナルと固定部とを確実かつ容易にサブアッセンブリ化
することができ、一層効果的である。
【0032】請求項5に係る発明の移動体の位置検出装
置のターミナル固定構造は、請求項1、請求項2、請求
項3、または請求項4記載の移動体の位置検出装置のタ
ーミナル固定構造において、前記カバープレート及び前
記固定部の何れか一方に設けられた凹部と何れか他方に
設けられた凸部とを有し、前記凹部と凸部が嵌合するこ
とにより前記固定部をカバープレートに固定したことを
特徴としている。
【0033】請求項5記載の移動体の位置検出装置のタ
ーミナル固定構造では、固定接点ターミナルと共にサブ
アッセンブリ化された固定部の凹部または凸部が、カバ
ープレートに設けられた凸部または凹部に嵌合すること
で、固定部すなわち固定接点ターミナルがカバープレー
トに取り付けられる。このように、固定接点ターミナル
の組付け作業が極めて容易になり、一層効果的である。
【0034】請求項6に係る発明の移動体の位置検出装
置のターミナル固定構造は、請求項5記載の移動体の位
置検出装置のターミナル固定構造において、前記凹部及
び凸部を、前記固定接点ターミナルを前記固定部にイン
サート成形する際、及び前記固定部を前記カバープレー
トに固定する際の基準位置とした、ことを特徴としてい
る。
【0035】このため、請求項6に係る発明の移動体の
位置検出装置のターミナル固定構造では、固定接点ター
ミナルの組付け作業が極めて容易になるのみならず、高
精度に組み付けることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】図2には本発明の実施の形態に係
る位置検出装置30、及びこの位置検出装置30が適用
されたパワーウインド装置用のモータ10の全体斜視図
が示されている。また、図3にはこの位置検出装置30
及びモータ10の断面図が示されている。
【0037】モータ10は、モータ部10Aとこのモー
タ部10Aに連結するギヤ部10Bとによって構成され
ている。モータ部10Aの回転軸12はギヤ部10B内
へ延出されており、先端にはウォームギヤ14が形成さ
れている。このウォームギヤ14は、ギヤ部10B内に
配置された回転ギヤホイール16に噛み合っている。
【0038】回転ギヤホイール16は、モータ出力軸と
しての軸20が、ギヤ部10Bのカバー18に回転可能
に支持されている。このため、モータ部10Aが作動し
て回転軸12が回転すると、この回転力がウォームギヤ
14を介して回転ギヤホイール16へ伝達されて軸20
が回転するようになっている。軸20の先端には、出力
嵌合部22が設けられており、ウインドレギュレータの
駆動部(図示省略)に連結される構成である。なおここ
で、本実施の形態においては、例えば軸20(出力嵌合
部22)が3回転乃至3.5回転することによりウイン
ドガラスが1ストローク移動するように設定されてい
る。
【0039】一方、ギヤ部10Bの出力嵌合部22と反
対側の面には、位置検出装置30が取り付けられてい
る。
【0040】図1に詳細に示す如く、位置検出装置30
は、ベースプレート34及びカバープレート36を備え
ており、両者によって薄肉の略円筒形に構成されてい
る。ベースプレート34には、中心部分に透孔38が形
成されており、またカバープレート36の内周面には突
起40が軸線方向に突出形成されている。
【0041】また、位置検出装置30は、連結シャフト
42を備えている。この連結シャフト42は、その一端
が回転ギヤホイール16の軸20に一体的に連結されて
常に軸20と一体に回転し、さらに他端はベースプレー
ト34に形成された透孔38を介して位置検出装置30
(ベースプレート34及びカバープレート36)の内部
に突出している。また、連結シャフト42の他端近傍に
は遊星歯車組を構成するサンギヤ44が設けられてお
り、後述するプラネタリギヤ54に噛み合っている。さ
らに、連結シャフト42には、サンギヤ44の周辺近傍
に複数(本実施の形態では4箇所)の突起45が突出形
成されており、後述するパルスプレート192の嵌合孔
198及びワッシャ220の連結孔224に嵌合してい
る。
【0042】連結シャフト42の周囲には、遊星歯車組
を構成するリングギヤ46がサンギヤ44に対向して配
置されている。このリングギヤ46はカバープレート3
6に回転可能に収容されており、さらに、図10に詳細
に示す如くリングギヤ46の周囲には、移動接点プレー
トとしてのフランジ部48が一体的に形成されている。
フランジ部48はリングギヤ46と一体成形された導電
板で、カバープレート36と反対側の周面一部には移動
接点50A、50Bが設けられている。この移動接点5
0A、50Bは二段の円弧状に形成された非導電部で、
フランジ部48と略同一面となるように形成されてい
る。さらに、フランジ部48の周縁一部には突部52が
突出形成されている。この突部52は、前述のカバープ
レート36に形成された突起40に対応しており、リン
グギヤ46(フランジ部48)が正方向(図1の矢印A
方向)に回転し所定の回転位置に達した時点で突部52
が突起40に当接し(図6及び図9図示状態)、それ以
上のリングギヤ46の正方向の回転が阻止される構成で
ある。
【0043】リングギヤ46の内周部分には、サンギヤ
44との間に、二個のプラネタリギヤ54が配置されて
いる。図11に詳細に示す如く、これらのプラネタリギ
ヤ54はキャリヤ56によって回転可能に支持されると
共に、リングギヤ46及びサンギヤ44に共に噛み合っ
ている。すなわち、これらのサンギヤ44、リングギヤ
46及びプラネタリギヤ54は遊星歯車組を構成してお
り、連結シャフト42(すなわち、軸20)の回転を減
速して伝達することができ、例えばキャリヤ56が保持
されてプラネタリギヤ54の公転が阻止された状態にお
いては、連結シャフト42(すなわち、軸20)の回転
を減速してリングギヤ46へ伝達することができる構成
である。
【0044】ここで、本実施の形態においては、サンギ
ヤ44、リングギヤ46及びプラネタリギヤ54から成
る遊星歯車組の減速比は、5.2:1とされており、ウ
インドガラスが1ストロークする間(サンギヤ44が3
回転乃至3.5回転する間)にリングギヤ46は1回転
以上はしないように構成されている。
【0045】なお、前記遊星歯車組の減速比は、5.
2:1とするに限らず、所望により任意に設定すること
ができる。
【0046】以上の構成のサンギヤ44、リングギヤ4
6及びプラネタリギヤ54から成る遊星歯車組は、カバ
ープレート36によって被覆されると共に保護プレート
200によって保持されてカバープレート36からの脱
落が防止されている。カバープレート36とキャリヤ5
6との間には、クラッチ機構を構成するスプリングワッ
シャ58、及びワッシャ59が配置されている。スプリ
ングワッシャ58は、キャリヤ56に一体的に取り付け
られている。また、ワッシャ59はカバープレート36
の内周面に一体的に圧入されており、スプリングワッシ
ャ58はこのワッシャ59に圧縮状態で当接している。
これにより、スプリングワッシャ58は常にキャリヤ5
6を押圧しており、キャリヤ56は保護プレート200
に当接している。このため、通常はキャリヤ56はスプ
リングワッシャ58による押圧力(キャリヤ56と保護
プレート200との摩擦力)のために回転が阻止され、
プラネタリギヤ54は公転が阻止された状態で保持され
ている。一方、リングギヤ46のフランジ部48の突部
52が突起40に当接してそれ以上のリングギヤ46の
正方向の回転が阻止された状態では、キャリヤ56の押
圧力(保持力)を越えるサンギヤ44の正方向回転力が
作用することでスプリングワッシャ58はキャリヤ56
の保持を解除し、プラネタリギヤ54の公転を可能とす
るように構成されている。すなわち、スプリングワッシ
ャ58は、フランジ部48の突部52が突起40に当接
した後においては、サンギヤ44(軸20)からリング
ギヤ46への正方向の回転力の伝達を遮断することがで
きるようになっている。したがって、突部52が突起4
0に当接してリングギヤ46の回転が阻止された状態に
おいては、サンギヤ44(軸20)が正方向(リングギ
ヤ46を正方向へ回転させようとする方向)へ回転する
と、プラネタリギヤ54のみが公転する。
【0047】また、カバープレート36には、それぞれ
固定接点ターミナルとされる一対二組の固定接点60
A、61A、固定接点60B、61Bが取り付けられて
いる。各固定接点60A、61A、固定接点60B、6
1Bは、弾力性を有する一対二組のコンタクトターミナ
ルとされており、固定接点60Aと固定接点60Bが一
体に形成されると共に、固定接点61Aと固定接点61
Bが一体に形成されている。
【0048】さらに、図4及び図6に示す如く、これら
の固定接点60A、61A、固定接点60B、61B
は、後に詳述する摺動接点196と共に、固定部63を
介してカバープレート36に固定されると共に、先端は
リングギヤ46のフランジ部48へ向けてそれぞれ延出
されており、先端部はフランジ部48(カバープレート
36と反対側の周面)に弾力的に当接している。すなわ
ち、図4に詳細に示す如く、固定接点60A、61A、
固定接点60B、61Bは、カバープレート36と反対
側からリングギヤ46のフランジ部48(移動接点50
A、50B)に圧接する構成である。
【0049】ここで、図5及び図7に示す如く、固定接
点60A、61A、固定接点60B、61Bは、後に詳
述する摺動接点196と共に、固定部63に一体的にイ
ンサート成形されており、これらによって固定接点サブ
アッセンブリが構成されている。固定部63には複数
(本実施の形態においては、3か所)の凹部65が形成
されている。この凹部65が、カバープレート36に形
成された凸部67に嵌合することで、固定接点60A、
61A、固定接点60B、61B、及び摺動接点196
がカバープレート36に取り付けられている。
【0050】なお、この凹部65及び凸部67は、固定
接点60A、61A、固定接点60B、61B、及び摺
動接点196(固定接点サブアッセンブリ)を固定部6
3にインサート成形する際、及び固定部63をカバープ
レート36に固定する際の基準位置とされている。
【0051】以上の構成の固定接点60A、61A、固
定接点60B、61Bは、リングギヤ46の所定の回転
位置においては移動接点50A、50Bに接触する。な
お、図8に示す如く、固定接点60A、61Aは移動接
点50Aに対応しており、固定接点60B、61Bは移
動接点50Bに対応している。
【0052】さらに、これらの固定接点60A、61
A、固定接点60B、61Bはパワーウインド装置の制
御回路に電気的に接続されており、移動接点50A、5
0Bが固定接点60A、60Bに共に接触して非導通状
態となることにより、リングギヤ46の回転位置すなわ
ちサンギヤ44の回転位置すなわち軸20の回転位置を
検出することができる構成であり、後に説明するモータ
10の回転制御に用いられる。
【0053】ここで、本実施の形態においては、例え
ば、ウインドガラスが上端停止位置から下方へ4mm離
間した位置に達した時点で、突部52は突起40に当接
する位置よりも所定の回転角度上流側の位置に達し、さ
らにこの時点で移動接点50A、50Bが固定接点60
A、60Bに接触して非導通状態となり、さらに、その
後は突部52が突起40に当接するまでの間、この非導
通状態が維持されるように、各部の寸法等が設定されて
いる。
【0054】なお、前述とは逆に、ウインドガラスが上
端停止位置から下方へ4mm離間した位置に達し突部5
2が突起40に当接する位置よりも所定の回転角度上流
側の位置に達した時点で、移動接点50A、50Bが固
定接点60A、61A、固定接点60B、61Bに共に
接触して導通状態となるように構成し、これにより位置
検出を行うようにしても良い。またさらに、前述の如く
非導通状態や導通状態となった後には、必ずしもこの非
導通状態や導通状態を電気的に維持する必要はなく、移
動接点50A、50Bが固定接点60A、61A、固定
接点60B、61Bに接触することによるトリガ信号を
検出することによって所定の回転位置に達したことを判
別するように構成しても良い。
【0055】また、位置検出装置30は、パルス発生手
段としてのパルスプレート192と、パルス検出手段と
しての摺動接点196を備えている。
【0056】図12に詳細に示す如く、パルスプレート
192は薄肉の円板形に形成されており、中心部には嵌
合孔198が形成されている。この嵌合孔198は、前
述した連結シャフト42及びその突起45に対応して十
文字形に形成されており、連結シャフト42及び各突起
45が嵌入している。また、パルスプレート192に対
し連結シャフト42と反対側には、ワッシャ220が配
置されており、このワッシャ220と連結シャフト42
とによってパルスプレート192を挟持している。ワッ
シャ220には、サンギヤ44に対応する透孔222、
及び連結シャフト42の突起45に対応する連結孔22
4が形成されており、サンギヤ44及び各突起45が嵌
入している。すなわち、サンギヤ44が設けられた連結
シャフト42の突起45をパルスプレート192の嵌合
孔198に嵌合させると共に各突起45をさらにワッシ
ャ220の連結孔224に嵌合させ、かつこの挟持状態
で突起45の先端部をワッシャ220にかしめることに
より、パルスプレート192が連結シャフト42(サン
ギヤ44)に一体的に連結固定された構成である。これ
により、パルスプレート192は常に連結シャフト42
と一体的に回転する。
【0057】またパルスプレート192には、導電部1
94が設けられている。導電部194は、パルスプレー
ト192の周縁に周方向に沿って設けられており、リン
グ状の第1導電部194Aとこの第1導電部194Aに
隣接しパルス状の凹凸が連続する第2導電部194Bと
によって構成されている。
【0058】一方、摺動接点196は、入力接点196
Aと出力接点196Bとによって構成されており、前述
した固定接点60A、61A、固定接点60B、61B
と共に、固定部63に一体的にインサート成形され、こ
れらと共にカバープレート36に固定されてパルスプレ
ート192の導電部194へ向けて延出されている。こ
の摺動接点196は、入力接点196Aが常に導電部1
94の第1導電部194Aに接触し、出力接点196B
が導電部194の第2導電部194Bに接触する。これ
により、パルスプレート192の回転に伴ってパルス信
号を検出することができる構成である。この検出したパ
ルス信号は、移動体(ウインドガラス)の移動位置制御
に用いられる。
【0059】なお、導電部194はパルスプレート19
2の上面に設けなくともパルスプレート192の周囲側
壁に設けるようにしても良い。この場合、摺動接点19
6は、パルスプレート192の周囲側壁に対向してカバ
ープレート36に固定される。
【0060】さらに、パルスプレート192とリングギ
ヤ46(フランジ部48)との間には、前述した保護プ
レート200が配置されている。この保護プレート20
0は周縁部がカバープレート36に保持されて固定され
ており、リングギヤ46、キャリヤ56等を保持してカ
バープレート36からの脱落を防止すると共に、パルス
プレート192とリングギヤ46(フランジ部48)と
の間に介在することにより、両者が不要に接触しないよ
うにその移動を制限している。
【0061】次に本実施の形態の作用を、パワーウイン
ド装置の上昇スイッチが操作されてウインドガラスが上
昇移動する際を例に、図13に示すフローチャートを参
照しながら説明する。
【0062】上記構成のモータ10及び位置検出装置3
0では、ステップ201においてパワーウインド装置の
上昇スイッチが操作されると、ステップ202において
モータ10が作動して軸20が回転し、これによりウイ
ンドレギュレータが作動されてウインドガラスが上昇さ
れる。
【0063】またここで、通常(ウインドガラスの上昇
途中)は、スプリングワッシャ58によってキャリヤ5
6が押圧されて保持されており、プラネタリギヤ54は
公転が阻止された状態となっている。したがって、軸2
0の回転に伴って、連結シャフト42(すなわち、サン
ギヤ44)の回転力がプラネタリギヤ54を介して減速
されてリングギヤ46へ伝達され、リングギヤ46が正
方向に次第に回転される。
【0064】次いで、ステップ204において、モータ
10の所定の回転位置すなわちウインドガラスが所定位
置(上端停止位置から下方へ4mm離間した位置)に達
したか否かが位置検出装置30によって検出される。
【0065】すなわち、位置検出装置30では、軸20
の回転に伴って連結シャフト42(すなわち、サンギヤ
44)の回転力がプラネタリギヤ54を介して減速され
てリングギヤ46へ伝達され、リングギヤ46が正方向
に次第に回転されるが、ウインドガラスが上端停止位置
から下方へ4mm離間した位置に達していなければ、突
部52は突起40から大きく離間しており、移動接点5
0A、50Bは固定接点60A、61A、固定接点60
B、61Bから離間して非接触状態である。これによ
り、軸20の回転位置(ウインドガラスが上端停止位置
から下方へ4mm離間した位置に達していないこと)が
検出される。この場合には、モータ10の作動は続行さ
れながらステップ206へ進み、異物を挟み込んだか否
かがモータ10のロック電流等を基に判断される。異物
を挟み込んだことが検出されると、ステップ208にて
モータ10が逆方向へ回転され、ウインドガラスが降下
される。一方、ステップ206において異物の挟み込み
が検出されなければ、再びステップ204へ戻る。
【0066】一方、ステップ204において、ウインド
ガラスが上端停止位置から下方へ4mm離間した位置に
達すると、突部52は突起40に当接する位置よりも所
定の回転角度上流側の位置に達する。さらにこの時点
で、移動接点50A、50Bが固定接点60A、60B
に共に接触して非導通状態となり、これにより、軸20
の回転位置(ウインドガラスが上端停止位置から下方へ
4mm離間した位置に達したこと)が検出される。
【0067】ステップ204においてモータ10の軸2
0が所定の回転位置すなわちウインドガラスが所定位置
に達したことが検出されると、モータ10の作動が続行
されながらステップ210へ進む。この際には、リング
ギヤ46の回転により移動接点50A、50Bと固定接
点60A、60B、固定接点61A、61Bとの相対接
触位置は変化するが、非導通状態は維持される。
【0068】ステップ210においては、ウインドガラ
スが全閉したか否かがモータ10のロック電流等を基に
判断される。ウインドガラスの全閉が検出されると、ス
テップ212においてモータ10が停止され、処理を終
了する。
【0069】このように、位置検出装置30では、リン
グギヤ46と共に回転する移動接点50A、50Bと一
対二組の固定接点60A、61A、固定接点60B、6
1Bとにより、軸20の回転位置すなわちウインドガラ
スの位置(上端停止位置から下方へ4mm離間した位置
に達したか否か)を高精度に検出することができる。
【0070】さらにここで、位置検出装置30では、車
体に組付けた時点でモータ10の軸20を正方向に一旦
充分に回転させることにより、移動接点50A、50B
が固定接点60A、60Bに接触した初期状態に自動的
に設定することができる。
【0071】すなわち、車体に組付けた時点でモータ1
0の軸20を正方向に一旦充分に回転させると、先ず、
リングギヤ46のフランジ部48の突部52が突起40
に当接してそれ以上のリングギヤ46の正方向の回転が
阻止された状態となる。この状態においてさらに軸20
が回転すると、キャリヤ56の押圧力(保持力)を越え
るサンギヤ44の回転力が作用し、スプリングワッシャ
58がキャリヤ56の保持を解除して、プラネタリギヤ
54の公転が可能とされる。すなわち、スプリングワッ
シャ58は、フランジ部48の突部52が突起40に当
接した後においては、サンギヤ44(軸20)からリン
グギヤ46への正方向の回転力の伝達を遮断することが
できるため、突部52が突起40に当接してリングギヤ
46の回転が阻止された状態においては、サンギヤ44
(軸20)が正方向(リングギヤ46を正方向へ回転さ
せようとする方向)へ回転すると、プラネタリギヤ54
のみが公転する。したがって、突部52が突起40に当
接し移動接点50A、50Bが固定接点60A、60B
と接触した後には、仮にモータ10の軸20が正方向に
回転してもリングギヤ46は不動で移動接点50A、5
0Bと固定接点60A、60Bとの接触状態が維持され
たままとなる。すなわち、モータ10の軸20を正方向
に一旦充分に回転させることにより、突部52が突起4
0に当接し移動接点50A、50Bが固定接点60A、
60Bに接触した初期状態に自動的に設定される。換言
すれば、位置検出装置30では、ウインドガラスの全閉
位置(上方最大移動限)から所定距離(本実施の形態で
は、4mm)離間した位置を、ウインドガラスが全閉位
置(上方最大移動限)に達したか否かに拘わらず機械的
に記憶することができるため(前記4mm離間した位置
を基準として検出するため)、ウインドガラスの移動制
御を誤差なく確実に行うことが可能となる。例えば、従
来では、モータのアーマチャの回転数を検出してウイン
ドガラスの移動位置を検出する構成のものにおいては、
ウインドガラスの全閉位置を基準とするようにリセット
される構成とされているが、仮に、電源電圧の低下やウ
インドガラスと窓枠との摩擦抵抗の増加等の理由により
ウインドガラスが真の上方最大移動限に達しないまま停
止した場合には、この偽りの停止位置をウインドガラス
の全閉位置としてリセットされてしまう。したがって、
この場合には、前記偽りのウインドガラスの全閉位置を
基準にモータの駆動制御がされるため、極めて誤差が大
きくなる。これに対し、位置検出装置30では、ウイン
ドガラスが真の全閉位置(上方最大移動限)に達しない
まま停止した場合であっても、その後にウインドガラス
が真の全閉位置から4mm離間した位置を通過する時点
でこれが確実に検出され、したがって、ウインドガラス
の移動制御を誤差なく確実に行うことができる。特に、
ワイヤ式のウインドレギュレータ装置においてはワイヤ
の弛みによる移動位置制御の誤差が大きいが、位置検出
装置30を用いることにより前記ワイヤの弛みに起因す
る誤差を吸収することができ、高精度に制御することが
可能となる。
【0072】このように、位置検出装置30では、車体
に組付けた時点でモータ10の軸20を正方向に一旦充
分に回転させることにより、突部52が突起40に当接
し移動接点50A、50Bが固定接点60A、60Bに
接触した初期状態に自動的に設定され、組付けの際の組
付け位置の煩雑な調節や組付けた後の煩雑なリセットを
伴うこと無く初期位置の設定が容易にでき、さらに、ウ
インドガラスの移動制御を誤差なく確実に行うことがで
きる。
【0073】また、本実施の形態に係る位置検出装置3
0では、パルスプレート192の回転に伴って、出力接
点196Bが導電部194の第2導電部194Bに接触
/非接触を繰り返すことにより、パルス信号が検出され
る。したがって、この検出したパルス信号を基にモータ
10の軸20の回転位置をリニアに検出することが可能
となる。
【0074】したがって、例えばこの位置検出装置30
を、挟み込み防止機能を有する車両のパワーウインド装
置に用いた場合には、ウインドガラスの移動位置を随時
リニアに検出して制御することができる。
【0075】さらにここで、位置検出装置30では、固
定接点60A、61A、固定接点60B、61B、及び
摺動接点196をカバープレート36に固定するための
固定部63が、カバープレート36とは別体でかつ前記
各固定接点ターミナルと一体に設けられており、この固
定部63をカバープレート36に固定することで各固定
接点ターミナルがカバープレート36に取り付けられる
構成である。すなわち、各固定接点ターミナルと固定部
63とは、所謂サブアッセンブリ状態で存在する。
【0076】したがって、単一の「各固定接点ターミナ
ル・固定部63のサブアッセンブリ」をカバープレート
36に固定するのみで複数の固定接点ターミナル(固定
接点60A、61A、固定接点60B、61B、及び摺
動接点196)の固定作業が完了し、従来に比べて大幅
に組付け工数が低減される。またこのため、これらの固
定接点ターミナル(サブアッセンブリ)を自動化してカ
バープレート36に固定することも可能になる。
【0077】またこの場合、各固定接点ターミナルは固
定部63にインサート成形して一体化されているため、
各固定接点ターミナルと固定部63とを確実かつ容易に
サブアッセンブリ化することができる。
【0078】また、各固定接点ターミナル及び固定部6
3は、この固定部63に形成された凹部65がカバープ
レート36に設けられた凸部67に嵌合することによ
り、固定部63すなわち各固定接点ターミナルがカバー
プレート36に取り付けられる構成であるため、これに
よっても各固定接点ターミナルの組付け作業が極めて容
易になり、一層効果的である。
【0079】さらに、位置検出装置30では、前記凹部
65及び凸部67は、各固定接点ターミナルを固定部6
3にインサート成形する際、及び固定部63をカバープ
レート36に固定する際の基準位置としている。したが
って、各固定接点ターミナルの組付け作業が極めて容易
になるのみならず、高精度に組み付けることができる。
【0080】またさらに、このような各固定接点ターミ
ナルは、リングギヤ46のフランジ部48(移動接点5
0A、50B)、あるいはパルスプレート192の摺動
接点196(第1導電部194A、第2導電部194
B)との接触圧(接点圧)を適切に設定する必要があ
る。この場合、前述の如く各固定接点ターミナルは固定
部63と共にサブアッセンブリ状態で存在するため、各
固定接点ターミナルの接触圧の測定・調整のための工数
が大幅に低減される。またこのため、前述と同様に、こ
の接触圧の測定・調整工程を自動化することも可能にな
る。
【0081】このように、位置検出装置30に適用され
たターミナル固定構造では、複数の固定接点ターミナル
(固定接点60A、61A、固定接点60B、61B、
及び摺動接点196)を固定するための組付け工数及び
固定接点ターミナルの接触圧の測定・調整のための工数
を低減でき、さらに、この固定接点ターミナルの組付け
工程や接触圧の測定・調整のための工程を自動化するこ
とが可能になる。
【0082】なお、前記実施の形態においては、固定部
63に凹部65を形成しカバープレート36に凸部67
を設けて両者を嵌合させて固定する構成としたが、これ
に限らず、固定部63に凸部67を形成しカバープレー
ト36に凹部65を設けて両者を嵌合させて固定する構
成としてもよい。この場合であっても、固定部63すな
わち各固定接点ターミナルの組付け作業が容易になり、
一層効果的である。
【0083】また、前記実施に形態においては、固定接
点60A、61A、固定接点60B、61B、及び摺動
接点196等の各固定接点ターミナルを、固定部63に
インサート成形して一体化してサブアッセンブリ化する
構成としたが、インサート成形によることなくサブアッ
センブリ化する構成としてもよい。例えば、図14に示
す固定部69A、69Bの如く二分割に構成すると共
に、各固定接点ターミナルを二分割された固定部69A
と固定部69Bによって挟持して一体化する構成として
もよい。
【0084】さらに、前記実施の形態においては、位置
検出装置30を、パワーウインド装置用のモータ10に
直接的に適用した例を説明したが、この位置検出装置3
0はこのようなモータ10に直接的に適用するに限ら
ず、他の機構や部位に適用することも当然に可能であ
る。例えば、Xアーム式のウインドレギュレータ装置の
アーム回転支持軸等に設けてもよく、また、ワイヤ式の
ウインドレギュレータ装置のワイヤ巻き掛け用プーリに
設けてもよい。これらの場合であっても、ウインドガラ
スの位置を高精度に検出することができて高精度の移動
制御が可能となるのみならず、組付けの際の組付け位置
の煩雑な調節や組付けた後の煩雑なリセットを伴うこと
無く初期位置の設定が容易にできる。
【0085】また、前述した実施の形態においては、位
置検出装置30を、パワーウインド装置用のモータ10
の出力軸(軸20)の回転位置を検出して制御する構成
として説明したが、本発明はこれに限らず、直線的に往
復移動する移動体(例えば、ガイドレール上を移動する
サンルーフ等)の移動位置を検出して制御する場合であ
っても適用可能である。
【0086】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る移動体の
位置検出装置のターミナル固定構造は、固定接点ターミ
ナルを固定するための組付け工数及び固定接点ターミナ
ルの接触圧の測定・調整のための工数を低減でき、さら
にこの固定接点ターミナルの組付け工程や接触圧の測定
・調整のための工程を自動化することが可能になるとい
う優れた効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る位置検出装置の分解
斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る位置検出装置が適用
されたパワーウインド装置用のモータの全体斜視図であ
る。
【図3】本発明の実施の形態に係る位置検出装置及びこ
の位置検出装置が適用されたパワーウインド装置用のモ
ータの断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る位置検出装置のリン
グギヤと固定接点の対応関係を示す拡大断面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る位置検出装置のカバ
ープレートと固定接点の対応関係を示す分解した断面図
である。
【図6】本発明の実施の形態に係る位置検出装置の一部
破断した平面図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る位置検出装置の固定
接点と固定部のサブアッセンブリ状態を示し、(A)は
平面図であり、(B)は断面図であり、(C)は裏面図
である。
【図8】本発明の実施の形態に係る位置検出装置の固定
接点と移動接点の対応関係を示す平面図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る位置検出装置の一部
破断した平面図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る位置検出装置のリ
ングギヤを示し、(A)は平面図であり(B)は断面図
である。
【図11】本発明の実施の形態に係る位置検出装置のプ
ラネタリギヤ、キャリヤ及びスプリングワッシャを示
し、(A)は平面図であり(B)は断面図である。
【図12】本発明の実施の形態に係る位置検出装置のパ
ルスプレート及び連結シャフトを示し、(A)は平面図
であり(B)は断面図である。
【図13】本発明の実施の形態に係る位置検出装置が適
用されたパワーウインド装置の上昇スイッチが操作され
てウインドガラスが上昇移動する際の制御を示すフロー
チャートである。
【図14】本発明の実施の形態に係る位置検出装置のサ
ブアッセンブリ化された固定接点と固定部の他の例を示
す分解した断面図である。
【符号の説明】
10 モータ 20 軸(移動体) 30 位置検出装置 36 カバープレート 44 サンギヤ 45 突起 46 リングギヤ 50A、50B 移動接点(移動接点プレート) 54 プラネタリギヤ 56 キャリヤ 58 スプリングワッシャ(クラッチ機構) 60A、60B 固定接点(固定接点ターミナル) 61A、61B 固定接点(固定接点ターミナル) 63 固定部 65 凹部 67 凸部 192 パルスプレート 196 摺動接点((固定接点ターミナル、パルス検出
手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01D 5/252 B60J 1/17 A

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正逆方向に移動する移動体に連動する移
    動接点プレートと、装置のカバープレートに固定され前
    記移動接点プレートに接触可能な固定接点ターミナル
    と、を備え、前記移動体の所定の移動位置を検出可能な
    移動体の位置検出装置に適用されるターミナル固定構造
    であって、 前記固定接点ターミナルを前記カバープレートに固定す
    るための固定部を、前記カバープレートとは別体でかつ
    前記固定接点ターミナルと一体に設け、前記固定部をカ
    バープレートに固定することで前記固定接点ターミナル
    を前記カバープレートに取り付けた、 ことを特徴とする移動体の位置検出装置のターミナル固
    定構造。
  2. 【請求項2】 前記移動体の位置検出装置は、 装置のカバープレートに回転可能に保持されるリングギ
    ヤと前記リングギヤに噛み合うプラネタリギヤと前記プ
    ラネタリギヤに噛み合うサンギヤとを備え、正逆方向に
    移動する移動体から伝達された移動力によって前記移動
    体に連動する遊星歯車組と、 前記遊星歯車組のリングギヤに一体に設けられリングギ
    ヤと共に回転する移動接点プレートと前記カバープレー
    トに固定され前記移動接点プレートに接触可能な固定接
    点ターミナルとを備え、ON/OFF作動することによ
    って前記移動体の所定の移動位置を検出可能なスイッチ
    部と、 通常は前記遊星歯車組のプラネタリギヤの公転を阻止す
    ることにより前記移動体の移動力を前記プラネタリギヤ
    から前記リングギヤへ伝達してリングギヤを回転させ、
    前記スイッチ部が作動した状態においては前記プラネタ
    リギヤの公転を可能とすることにより前記移動体から前
    記リングギヤへの正方向の回転力の伝達を遮断するクラ
    ッチ機構と、 前記遊星歯車組のサンギヤに一体的に連結され、前記遊
    星歯車組の作動に伴ってパルスを発生するパルスプレー
    トと、 前記パルスプレートが発生したパルスを検出するパルス
    検出手段と、 を備えることを特徴とする請求項1記載の移動体の位置
    検出装置のターミナル固定構造。
  3. 【請求項3】 前記固定接点ターミナルを前記固定部に
    インサート成形して一体化したことを特徴とする請求項
    1または請求項2記載の移動体の位置検出装置のターミ
    ナル固定構造。
  4. 【請求項4】 前記固定部を二分割に構成すると共に、
    前記固定接点ターミナルを前記二分割された固定部によ
    って挟持して一体化したことを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載の移動体の位置検出装置のターミナル固
    定構造。
  5. 【請求項5】 前記カバープレート及び前記固定部の何
    れか一方に設けられた凹部と何れか他方に設けられた凸
    部とを有し、前記凹部と凸部が嵌合することにより前記
    固定部をカバープレートに固定したことを特徴とする請
    求項1、請求項2、請求項3、または請求項4記載の移
    動体の位置検出装置のターミナル固定構造。
  6. 【請求項6】 前記凹部及び凸部を、前記固定接点ター
    ミナルを前記固定部にインサート成形する際、及び前記
    固定部を前記カバープレートに固定する際の基準位置と
    した、ことを特徴とする請求項5記載の移動体の位置検
    出装置のターミナル固定構造。
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