JP3283223B2 - 移動体の位置検出装置 - Google Patents

移動体の位置検出装置

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JP3283223B2 JP24541697A JP24541697A JP3283223B2 JP 3283223 B2 JP3283223 B2 JP 3283223B2 JP 24541697 A JP24541697 A JP 24541697A JP 24541697 A JP24541697 A JP 24541697A JP 3283223 B2 JP3283223 B2 JP 3283223B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両ドアのウイン
ドガラスを開閉移動するパワーウインド装置やサンルー
フを開閉移動するサンルーフ装置等に用いられる移動体
の位置検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、車両のウインドガラスを上下に
開閉移動させるパワーウインド装置やサンルーフを開閉
移動するサンルーフ装置には、駆動源としてモータが用
いられている。
【0003】ここで、例えばパワーウインド装置におい
ては、ウインドガラスに乗員の身体や異物が不要に挟み
込まれることを防止した所謂挟み込み防止機能を有する
ものがある。この種の挟み込み防止機能を有したパワー
ウインド装置では、ドアの所定位置にリミットスイッチ
を配置し、このリミットスイッチからの信号とモータの
ロック電流とを基にウインドガラスに異物が挟み込まれ
たか否かを判断してウインドガラスの移動すなわちモー
タの回転位置を制御する構成のものや、ホールICや特
別なコンミテータを設けることによりアーマチャの回転
数を検出しこの回転数検出信号(パルス信号のパルス数
やパルス幅)を基に前記挟み込まれたか否かを判断して
モータの回転位置を制御する構成のものがある。
【0004】しかしながら、このようなパワーウインド
装置(モータの回転位置検出機構)では、モータやウイ
ンドレギュレータを組付ける際に組付け位置の煩雑な調
節や組付けた後の煩雑なリセットが不可欠であり、また
挟み込み防止機構を構成する場合等には制御装置等の他
の部品がコスト高で精度も悪い等の欠点があった。
【0005】そこで、このような欠点を解消できる移動
体の位置検出装置を既に本出願人が提案している(一例
として、特願平6−175873号、特願平8−451
89号等)。
【0006】この移動体の位置検出装置は、装置のカバ
ープレートに回転可能に保持されるリングギヤとこのリ
ングギヤに噛み合うプラネタリギヤから成る遊星歯車組
や、遊星歯車組のリングギヤに一体に設けられリングギ
ヤと共に回転する移動接点プレートとカバープレートに
固定され移動接点プレートに接触可能な固定接点ターミ
ナルとから成るスイッチ部、あるいは、移動体(モータ
出力軸)からリングギヤへの正方向の回転力の伝達を遮
断するクラッチ機構等を備えた構成となっている。これ
により、パワーウインド装置やサンルーフ装置に用いた
場合にウインドガラスやサンルーフの位置を高精度に検
出することができ、またその移動を制御することができ
るのみならず、煩雑な調節を伴うこと無く初期位置の設
定ができ、かつこれを簡単な構造で低コストにより実現
できる。
【0007】またさらに、この位置検出装置では、遊星
歯車組のサンギヤには、パルスプレートが一体に連結固
定されている。このパルスプレートには連続するパルス
パターンが施されており、サンギヤ(すなわち、モータ
出力軸等の移動体)と一体的に回転してパルスを発生す
る。これにより、発生されたパルスを検出し、検出した
パルス信号を基に移動体の移動位置をリニアに検出する
ことができる構成である。したがって、例えばこの位置
検出装置を、挟み込み防止機能を有する車両のパワーウ
インド装置に用いた場合には、ウインドガラスの移動位
置を随時検出することができる。
【0008】ところで、前述の移動体の位置検出装置に
おいては、遊星歯車組やスイッチ部を被覆する装置のカ
バープレートが、移動体(モータ出力軸)の側のハウジ
ングに密着して当接し、所定位置で螺子止めされて固定
された構造となっていた。しかしながら、このような螺
子止めによる固定構造では、部品点数が増加したり組付
け作業が煩雑になる原因であった。
【0009】この場合、装置のカバープレートを移動体
(モータ出力軸)の側のハウジングにかしめにより固定
することが考えられる。このようなかしめによる固定構
造によれば、止め螺子が不要で部品点数を低減すること
ができ、また組付け作業も容易になり、さらにこのカバ
ープレートをハウジングに固定する組付け工程を自動化
することも可能になる。
【0010】しかしながら、前述の如きかしめによる固
定構造では、カバープレートをハウジングにがた無く確
実に固定するために単純にかしめ力を上げると、カバー
プレートすなわち位置検出装置が不要に撓んだり変形す
る可能性がある。このようにカバープレート(位置検出
装置)が撓んだり変形すると、位置検出装置の検出精度
が低下することになる。また、このようなかしめ固定に
よるカバープレートの撓みや変形を防止するために単に
カバープレートを厚肉に形成するのでは、当然ながら装
置が大型化してしまう。
【0011】また一方、カバープレートを単に高強度に
構成したのでは、カバープレート及びハウジングを極め
て高精度に形成しない限り、カバープレート(位置検出
装置)をハウジングに密着して当接させることができず
(換言すれば、カバープレートのハウジングに対するか
しめ固定位置の誤差を吸収することができず)、却って
位置検出装置をがた無く確実に固定することができな
い。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、部品点数が増加したり組付け作業性が悪化するこ
となく、ハウジングにがた無く確実に固定することがで
き、高い検出精度を確保できる移動体の位置検出装置を
得ることが目的である。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の移
動体の位置検出装置は、正逆方向に移動する移動体の所
定の移動位置を検出するための検出部と、前記検出部を
内部に収容するカバープレートと、前記カバープレート
の開口側に取り付けられて内部を被覆するベースプレー
トと、を備え、前記ベースプレートの側が前記移動体の
側のハウジングに固定される移動体の位置検出装置であ
って、前記カバープレートを高剛性材料によって形成す
ると共に、前記ベースプレートを可撓性材料によって形
成し、前記ベースプレートを前記ハウジングに密着して
当接させ前記カバープレートとハウジングとの間で挟持
した状態で、前記ハウジングの周縁から前記カバープレ
ートの周縁へ向けて延出するカシメ片を前記カバープレ
ートの周縁と共にかしめて固定した、ことを特徴として
いる。
【0014】請求項1記載の移動体の位置検出装置で
は、正逆方向に移動する移動体の側のハウジングにベー
スプレートが密着して当接しカバープレートとハウジン
グとの間でベースプレートが挟持された状態で、カシメ
片がカバープレートの周縁と共にかしめられてハウジン
グに固定される。
【0015】ここで、カバープレートは高剛性材料によ
って形成されているため、かしめ片によるかしめ固定力
を上げても、カバープレートすなわち位置検出装置が不
要に撓んだり変形することがない。
【0016】さらに、ベースプレートは可撓性材料によ
って形成されているため、かしめ片によるかしめ固定状
態では、ベースプレートが撓むことでハウジングに密着
して当接させることができる(換言すれば、カバープレ
ートのハウジングに対するかしめ固定位置の誤差がベー
スプレートによって吸収される)。このため、カバープ
レート及びハウジングを必要以上に高精度に形成しなく
ても、位置検出装置(カバープレート)をハウジングに
がた無く確実に固定することができる。
【0017】したがって、正逆方向に移動する移動体の
所定の移動位置を、常に正確に検出することができる。
また、単にカバープレートを厚肉に形成する構成ではな
いため、装置の小型化を図ることも可能になる。
【0018】このように、請求項1記載の移動体の位置
検出装置では、部品点数が増加したり組付け作業性が悪
化することなく、ハウジングにがた無く確実に固定する
ことができ、移動体の所定の移動位置を常に正確に検出
することができる。
【0019】なお、カバープレートを形成するための高
剛性材料としては、「PET M25/G20、また
は、PET G45(ポリエチレンテレフタレート)」
等のガラスフィラーまたはミネラル等が所定量含有され
た樹脂材料が好適である。また、ベースプレートを形成
するための可撓性材料としては、「PP T40(ポリ
プロピレン)」等の樹脂材料が好適である。
【0020】請求項2に係る発明の移動体の位置検出装
置は、請求項1記載の移動体の位置検出装置において、
前記検出部は、前記カバープレートに回転可能に保持さ
れるリングギヤと前記リングギヤに噛み合うプラネタリ
ギヤと前記プラネタリギヤに噛み合うサンギヤとを備
え、正逆方向に移動する移動体から伝達された移動力に
よって前記移動体に連動する遊星歯車組と、前記遊星歯
車組のリングギヤに一体に設けられリングギヤと共に回
転する移動接点プレートと前記カバープレートに固定さ
れ前記移動接点プレートに接触可能な固定接点ターミナ
ルとを備え、ON/OFF作動することによって前記移
動体の所定の移動位置を検出可能なスイッチ部と、通常
は前記遊星歯車組のプラネタリギヤの公転を阻止するこ
とにより前記移動体の移動力を前記プラネタリギヤから
前記リングギヤへ伝達してリングギヤを回転させ、前記
スイッチ部が作動した状態においては前記プラネタリギ
ヤの公転を可能とすることにより前記移動体から前記リ
ングギヤへの正方向の回転力の伝達を遮断するクラッチ
機構と、前記遊星歯車組のサンギヤに一体的に連結さ
れ、前記遊星歯車組の作動に伴ってパルスを発生するパ
ルスプレートと、前記パルスプレートが発生したパルス
を検出するパルス検出手段と、を備えることを特徴とし
ている。
【0021】請求項2記載の移動体の位置検出装置で
は、通常はクラッチ機構によって遊星歯車組のプラネタ
リギヤの公転が阻止されており、移動体が正逆方向に回
転すると、この移動力はサンギヤ、プラネタリギヤ及び
リングギヤへ伝達されてリングギヤが移動体に連動して
回転され、移動体が所定の移動位置に達すると、リング
ギヤと共に回転する移動接点プレートが固定接点ターミ
ナルと接離してスイッチ部が作動され、これにより、移
動体の所定の移動位置が検出される。
【0022】一方、スイッチ部が作動した状態(例え
ば、移動接点プレートが固定接点ターミナルと接触した
状態)においては、クラッチ機構によってプラネタリギ
ヤの公転が可能とされ、移動体からリングギヤへの正方
向の回転力の伝達が遮断される。すなわち、一旦スイッ
チ部が作動した後には、仮に移動体が正方向に回転して
もリングギヤは不動でスイッチ部の作動状態(例えば、
移動接点プレートの固定接点ターミナルとの接触状態)
が維持されたままとなる。換言すれば、移動体を正方向
に一旦充分に回転させることにより、スイッチ部が作動
した初期状態(例えば、移動接点プレートが固定接点タ
ーミナルに接触した初期状態)に自動的に設定される。
【0023】したがって、例えばこの位置検出装置を、
挟み込み防止機能を有する車両のパワーウインド装置や
その駆動用モータに用いた場合には、車体に組付けた時
点でモータの出力軸を正方向に一旦充分に回転させるこ
とによりスイッチ部が作動した初期状態(例えば、移動
接点プレートが固定接点ターミナルに接触した初期状
態)に自動的に設定され、組付けの際の組付け位置の煩
雑な調節や組付けた後の煩雑なリセットを伴うこと無く
初期位置の設定が容易にできる。
【0024】また、この移動体の位置検出装置では、遊
星歯車組の作動に伴ってパルスプレートから発生された
パルスはパルス検出手段によって検出される。遊星歯車
組は移動体に連動されるため、検出したパルス信号を基
に移動体の移動位置をリニアに検出することが可能とな
る。
【0025】したがって、例えばこの位置検出装置を、
挟み込み防止機能を有する車両のパワーウインド装置に
用いた場合には、ウインドガラスの移動位置を随時検出
することができる。
【0026】さらにここで、請求項2記載の移動体の位
置検出装置では、カバープレートは高剛性材料によって
形成されており、ベースプレートは可撓性材料によって
形成されているため、カバープレートすなわち位置検出
装置が不要に撓んだり変形することがなく、さらに、ハ
ウジングにがた無く確実に固定される。
【0027】したがって、正逆方向に移動する移動体の
所定の移動位置を、常に正確に検出することができる。
また、単にカバープレートを厚肉に形成する構成ではな
いため、装置の小型化を図ることも可能になる。
【0028】
【発明の実施の形態】図1には本発明の実施の形態に係
る位置検出装置30、及びこの位置検出装置30が適用
されたパワーウインド装置用のモータ10の全体斜視図
が示されている。また、図2にはこの位置検出装置30
及びモータ10の断面図が示されている。
【0029】モータ10は、モータ部10Aとこのモー
タ部10Aに連結するギヤ部10Bとによって構成され
ている。モータ部10Aの回転軸12はギヤ部10B内
へ延出されており、先端にはウォームギヤ14が形成さ
れている。このウォームギヤ14は、ギヤ部10B内に
配置された回転ギヤホイール16に噛み合っている。
【0030】回転ギヤホイール16は、モータ出力軸と
しての軸20が、ギヤ部10Bのカバー18に回転可能
に支持されている。このため、モータ部10Aが作動し
て回転軸12が回転すると、この回転力がウォームギヤ
14を介して回転ギヤホイール16へ伝達されて軸20
が回転するようになっている。軸20の先端には、出力
嵌合部22が設けられており、ウインドレギュレータの
駆動部(図示省略)に連結される構成である。なおここ
で、本実施の形態においては、例えば軸20(出力嵌合
部22)が3回転乃至3.5回転することによりウイン
ドガラスが1ストローク移動するように設定されてい
る。
【0031】一方、ギヤ部10Bの出力嵌合部22と反
対側の面には、カバー18と一体にハウジング24が取
り付けられている。ハウジング24の中心部には開口2
6が形成されており、軸20の先端(出力嵌合部22と
反対側)が露出している。また、ハウジング24の周縁
には、複数(本実施の形態においては、3箇所)のカシ
メ片28が延出している。カシメ片28は、先端部がT
字形に形成されており、後に詳述する位置検出装置30
をハウジング24に密着して固定するためのものであ
る。これらのカシメ片28をかしめることによって、位
置検出装置30がハウジング24の所定位置に取り付け
られている。
【0032】図3及び図4に詳細に示す如く、位置検出
装置30は、ベースプレート34及びカバープレート3
6を備えている。
【0033】ベースプレート34は、「PP T40
(ポリプロピレン)」によって形成されており、所定の
可撓性を有している。一方、カバープレート36は、
「PETM25/G20、または、PET G45(ポ
リエチレンテレフタレート)」によって形成されてお
り、所定量のガラスフィラーまたはミネラル等が含有さ
れて、高剛性を有している。
【0034】これらのベースプレート34及びカバープ
レート36によって、位置検出装置30のケースが薄型
略円筒形に構成されている。また、ベースプレート34
には、中心部分に透孔38が形成されており、さらに、
カバープレート36の内周面には突起40が軸線方向に
突出形成されている。
【0035】また、位置検出装置30は、連結シャフト
42を備えている。この連結シャフト42は、その一端
が回転ギヤホイール16の軸20に一体的に連結されて
常に軸20と一体に回転し、さらに他端はベースプレー
ト34に形成された透孔38を介して位置検出装置30
(ベースプレート34及びカバープレート36)の内部
に突出している。また、連結シャフト42の他端近傍に
は遊星歯車組を構成するサンギヤ44が設けられてお
り、後述するプラネタリギヤ54に噛み合っている。さ
らに、連結シャフト42には、サンギヤ44の周辺近傍
に複数(本実施の形態では4箇所)の突起45が突出形
成されており、後述するパルスプレート192の嵌合孔
198及びワッシャ220の連結孔224に嵌合してい
る。
【0036】連結シャフト42の周囲には、遊星歯車組
を構成するリングギヤ46がサンギヤ44に対向して配
置されている。このリングギヤ46はカバープレート3
6に回転可能に収容されており、さらに、リングギヤ4
6の周囲には、移動接点プレートとしてのフランジ部4
8が一体的に形成されている。フランジ部48はリング
ギヤ46と一体成形された導電板で、カバープレート3
6と反対側の周面一部には移動接点50A、50Bが設
けられている。この移動接点50A、50Bは二段の円
弧状に形成された非導電部で、フランジ部48と略同一
面となるように形成されている。さらに、フランジ部4
8の周縁一部には突部52が突出形成されている。この
突部52は、前述のカバープレート36に形成された突
起40に対応しており、リングギヤ46(フランジ部4
8)が正方向(図4の矢印A方向)に回転し所定の回転
位置に達した時点で突部52が突起40に当接し(図3
図示状態)、それ以上のリングギヤ46の正方向の回転
が阻止される構成である。
【0037】リングギヤ46の内周部分には、サンギヤ
44との間に、二個のプラネタリギヤ54が配置されて
いる。これらのプラネタリギヤ54はキャリヤ56によ
って回転可能に支持されると共に、リングギヤ46及び
サンギヤ44に共に噛み合っている。すなわち、これら
のサンギヤ44、リングギヤ46及びプラネタリギヤ5
4は遊星歯車組を構成しており、連結シャフト42(す
なわち、軸20)の回転を減速して伝達することがで
き、例えばキャリヤ56が保持されてプラネタリギヤ5
4の公転が阻止された状態においては、連結シャフト4
2(すなわち、軸20)の回転を減速してリングギヤ4
6へ伝達することができる構成である。
【0038】ここで、本実施の形態においては、サンギ
ヤ44、リングギヤ46及びプラネタリギヤ54から成
る遊星歯車組の減速比は、5.2:1とされており、ウ
インドガラスが1ストロークする間(サンギヤ44が3
回転乃至3.5回転する間)にリングギヤ46は1回転
以上はしないように構成されている。
【0039】なお、前記遊星歯車組の減速比は、5.
2:1とするに限らず、所望により任意に設定すること
ができる。
【0040】以上の構成のサンギヤ44、リングギヤ4
6及びプラネタリギヤ54から成る遊星歯車組は、カバ
ープレート36によって被覆されると共に保護プレート
200によって保持されてカバープレート36からの脱
落が防止されている。カバープレート36とキャリヤ5
6との間には、クラッチ機構を構成するスプリングワッ
シャ58、及びワッシャ59が配置されている。スプリ
ングワッシャ58は、キャリヤ56に一体的に取り付け
られている。また、ワッシャ59はカバープレート36
の内周面に一体的に圧入されており、スプリングワッシ
ャ58はこのワッシャ59に圧縮状態で当接している。
これにより、スプリングワッシャ58は常にキャリヤ5
6を押圧しており、キャリヤ56は保護プレート200
に当接している。このため、通常はキャリヤ56はスプ
リングワッシャ58による押圧力(キャリヤ56と保護
プレート200との摩擦力)のために回転が阻止され、
プラネタリギヤ54は公転が阻止された状態で保持され
ている。一方、リングギヤ46のフランジ部48の突部
52が突起40に当接してそれ以上のリングギヤ46の
正方向の回転が阻止された状態では、キャリヤ56の押
圧力(保持力)を越えるサンギヤ44の正方向回転力が
作用することでスプリングワッシャ58はキャリヤ56
の保持を解除し、プラネタリギヤ54の公転を可能とす
るように構成されている。すなわち、スプリングワッシ
ャ58は、フランジ部48の突部52が突起40に当接
した後においては、サンギヤ44(軸20)からリング
ギヤ46への正方向の回転力の伝達を遮断することがで
きるようになっている。したがって、突部52が突起4
0に当接してリングギヤ46の回転が阻止された状態に
おいては、サンギヤ44(軸20)が正方向(リングギ
ヤ46を正方向へ回転させようとする方向)へ回転する
と、プラネタリギヤ54のみが公転する。
【0041】また、カバープレート36には、それぞれ
固定接点ターミナルとされる一対二組の固定接点60
A、61A、固定接点60B、61Bが取り付けられて
いる。各固定接点60A、61A、固定接点60B、6
1Bは、弾力性を有する一対二組のコンタクトターミナ
ルとされており、固定接点60Aと固定接点60Bが一
体に形成されると共に、固定接点61Aと固定接点61
Bが一体に形成されている。
【0042】さらに、図3に示す如く、これらの固定接
点60A、61A、固定接点60B、61Bは、後に詳
述する摺動接点196と共に、固定部63を介してカバ
ープレート36に固定されると共に、先端はリングギヤ
46のフランジ部48へ向けてそれぞれ延出されてお
り、先端部はフランジ部48(カバープレート36と反
対側の周面)に弾力的に当接している。すなわち、固定
接点60A、61A、固定接点60B、61Bは、カバ
ープレート36と反対側からリングギヤ46のフランジ
部48(移動接点50A、50B)に圧接する構成であ
る。
【0043】これらの固定接点60A、61A、固定接
点60B、61Bは、後に詳述する摺動接点196と共
に、固定部63に一体的にインサート成形されており、
これらによって固定接点サブアッセンブリが構成されて
いる。この固定部63は、カバープレート36に形成さ
れた凸部67に嵌合することで、固定接点60A、61
A、固定接点60B、61B、及び摺動接点196がカ
バープレート36に取り付けられている。
【0044】以上の構成の固定接点60A、61A、固
定接点60B、61Bは、リングギヤ46の所定の回転
位置においては移動接点50A、50Bに接触する。な
お、固定接点60A、61Aは移動接点50Aに対応し
ており、固定接点60B、61Bは移動接点50Bに対
応している。
【0045】さらに、これらの固定接点60A、61
A、固定接点60B、61Bはパワーウインド装置の制
御回路に電気的に接続されており、移動接点50A、5
0Bが固定接点60A、60Bに共に接触して非導通状
態となることにより、リングギヤ46の回転位置すなわ
ちサンギヤ44の回転位置すなわち軸20の回転位置を
検出することができる構成であり、後に説明するモータ
10の回転制御に用いられる。
【0046】ここで、本実施の形態においては、例え
ば、ウインドガラスが上端停止位置から下方へ4mm離
間した位置に達した時点で、突部52は突起40に当接
する位置よりも所定の回転角度上流側の位置に達し、さ
らにこの時点で移動接点50A、50Bが固定接点60
A、60Bに接触して非導通状態となり、さらに、その
後は突部52が突起40に当接するまでの間、この非導
通状態が維持されるように、各部の寸法等が設定されて
いる。
【0047】なお、前述とは逆に、ウインドガラスが上
端停止位置から下方へ4mm離間した位置に達し突部5
2が突起40に当接する位置よりも所定の回転角度上流
側の位置に達した時点で、移動接点50A、50Bが固
定接点60A、61A、固定接点60B、61Bに共に
接触して導通状態となるように構成し、これにより位置
検出を行うようにしても良い。またさらに、前述の如く
非導通状態や導通状態となった後には、必ずしもこの非
導通状態や導通状態を電気的に維持する必要はなく、移
動接点50A、50Bが固定接点60A、61A、固定
接点60B、61Bに接触することによるトリガ信号を
検出することによって所定の回転位置に達したことを判
別するように構成しても良い。
【0048】また、位置検出装置30は、パルス発生手
段としてのパルスプレート192と、パルス検出手段と
しての摺動接点196を備えている。
【0049】パルスプレート192は薄肉の円板形に形
成されており、中心部には嵌合孔198が形成されてい
る。この嵌合孔198は、前述した連結シャフト42及
びその突起45に対応して十文字形に形成されており、
連結シャフト42及び各突起45が嵌入している。ま
た、パルスプレート192に対し連結シャフト42と反
対側には、ワッシャ220が配置されており、このワッ
シャ220と連結シャフト42とによってパルスプレー
ト192を挟持している。ワッシャ220には、サンギ
ヤ44に対応する透孔222、及び連結シャフト42の
突起45に対応する連結孔224が形成されており、サ
ンギヤ44及び各突起45が嵌入している。すなわち、
サンギヤ44が設けられた連結シャフト42の突起45
をパルスプレート192の嵌合孔198に嵌合させると
共に各突起45をさらにワッシャ220の連結孔224
に嵌合させ、かつこの挟持状態で突起45の先端部をワ
ッシャ220にかしめることにより、パルスプレート1
92が連結シャフト42(サンギヤ44)に一体的に連
結固定された構成である。これにより、パルスプレート
192は常に連結シャフト42と一体的に回転する。
【0050】またパルスプレート192には、導電部1
94が設けられている。導電部194は、パルスプレー
ト192の周縁に周方向に沿って設けられており、リン
グ状の第1導電部194Aとこの第1導電部194Aに
隣接しパルス状の凹凸が連続する第2導電部194Bと
によって構成されている。
【0051】一方、摺動接点196は、入力接点196
Aと出力接点196Bとによって構成されており、前述
した固定接点60A、61A、固定接点60B、61B
と共に、固定部63に一体的にインサート成形され、こ
れらと共にカバープレート36に固定されてパルスプレ
ート192の導電部194へ向けて延出されている。こ
の摺動接点196は、入力接点196Aが常に導電部1
94の第1導電部194Aに接触し、出力接点196B
が導電部194の第2導電部194Bに接触する。これ
により、パルスプレート192の回転に伴ってパルス信
号を検出することができる構成である。この検出したパ
ルス信号は、移動体(ウインドガラス)の移動位置制御
に用いられる。
【0052】なお、導電部194はパルスプレート19
2の上面に設けなくともパルスプレート192の周囲側
壁に設けるようにしても良い。この場合、摺動接点19
6は、パルスプレート192の周囲側壁に対向してカバ
ープレート36に固定される。
【0053】さらに、パルスプレート192とリングギ
ヤ46(フランジ部48)との間には、前述した保護プ
レート200が配置されている。この保護プレート20
0は周縁部がカバープレート36に保持されて固定され
ており、リングギヤ46、キャリヤ56等を保持してカ
バープレート36からの脱落を防止すると共に、パルス
プレート192とリングギヤ46(フランジ部48)と
の間に介在することにより、両者が不要に接触しないよ
うにその移動を制限している。
【0054】以上の構成の各部品を収容するベースプレ
ート34とカバープレート36とは、ベースプレート3
4の周縁部に突出形成された嵌合爪70が、カバープレ
ート36に形成された爪受け部72に嵌合することで一
体的に結合され、全体として薄肉の略円筒形に構成され
ている。
【0055】さらにここで、カバープレート36の周縁
部分には、嵌合部74が形成されている。図5及び図6
に詳細に示す如く、この嵌合部74は、前述したハウジ
ング24のカシメ片28に対応しており、カシメ片28
の先端T字形部分が嵌合可能となっている。すなわち、
カシメ片28がかしめられて先端T字形部分が嵌合部7
4に嵌合することにより、カバープレート36の周縁が
挟持されて、位置検出装置30がハウジング24の所定
位置に固定された構成である。
【0056】また、嵌合部74には、係止突起76が形
成されている。係止突起76は、カシメ片28による位
置検出装置30(カバープレート36)の固定状態で
は、カシメ片28の先端T字形部分に係合可能となって
いる。この係止突起76によって、カバープレート36
の周縁から外側へ向けたカシメ片28の拡径方向への移
動を阻止することができる構成である。
【0057】またさらに、係止突起76の近傍のカバー
プレート36の周壁部分には、ガイド突起78が形成さ
れている。ガイド突起78は、カシメ片28による位置
検出装置30(カバープレート36)の固定状態では、
カシメ片28の中間部に係合可能となっている。このガ
イド突起78によって、カバープレート36の周縁に沿
う方向のカシメ片28の変移を阻止することができる構
成である。
【0058】次に本実施の形態の作用を、パワーウイン
ド装置の上昇スイッチが操作されてウインドガラスが上
昇移動する際を例に、図7に示すフローチャートを参照
しながら説明する。
【0059】上記構成のモータ10及び位置検出装置3
0では、ステップ201においてパワーウインド装置の
上昇スイッチが操作されると、ステップ202において
モータ10が作動して軸20が回転し、これによりウイ
ンドレギュレータが作動されてウインドガラスが上昇さ
れる。
【0060】またここで、通常(ウインドガラスの上昇
途中)は、スプリングワッシャ58によってキャリヤ5
6が押圧されて保持されており、プラネタリギヤ54は
公転が阻止された状態となっている。したがって、軸2
0の回転に伴って、連結シャフト42(すなわち、サン
ギヤ44)の回転力がプラネタリギヤ54を介して減速
されてリングギヤ46へ伝達され、リングギヤ46が正
方向に次第に回転される。
【0061】次いで、ステップ204において、モータ
10の所定の回転位置すなわちウインドガラスが所定位
置(上端停止位置から下方へ4mm離間した位置)に達
したか否かが位置検出装置30によって検出される。
【0062】すなわち、位置検出装置30では、軸20
の回転に伴って連結シャフト42(すなわち、サンギヤ
44)の回転力がプラネタリギヤ54を介して減速され
てリングギヤ46へ伝達され、リングギヤ46が正方向
に次第に回転されるが、ウインドガラスが上端停止位置
から下方へ4mm離間した位置に達していなければ、突
部52は突起40から大きく離間しており、移動接点5
0A、50Bは固定接点60A、61A、固定接点60
B、61Bから離間して非接触状態である。これによ
り、軸20の回転位置(ウインドガラスが上端停止位置
から下方へ4mm離間した位置に達していないこと)が
検出される。この場合には、モータ10の作動は続行さ
れながらステップ206へ進み、異物を挟み込んだか否
かがモータ10のロック電流等を基に判断される。異物
を挟み込んだことが検出されると、ステップ208にて
モータ10が逆方向へ回転され、ウインドガラスが降下
される。一方、ステップ206において異物の挟み込み
が検出されなければ、再びステップ204へ戻る。
【0063】一方、ステップ204において、ウインド
ガラスが上端停止位置から下方へ4mm離間した位置に
達すると、突部52は突起40に当接する位置よりも所
定の回転角度上流側の位置に達する。さらにこの時点
で、移動接点50A、50Bが固定接点60A、60B
に共に接触して非導通状態となり、これにより、軸20
の回転位置(ウインドガラスが上端停止位置から下方へ
4mm離間した位置に達したこと)が検出される。
【0064】ステップ204においてモータ10の軸2
0が所定の回転位置すなわちウインドガラスが所定位置
に達したことが検出されると、モータ10の作動が続行
されながらステップ210へ進む。この際には、リング
ギヤ46の回転により移動接点50A、50Bと固定接
点60A、60B、固定接点61A、61Bとの相対接
触位置は変化するが、非導通状態は維持される。
【0065】ステップ210においては、ウインドガラ
スが全閉したか否かがモータ10のロック電流等を基に
判断される。ウインドガラスの全閉が検出されると、ス
テップ212においてモータ10が停止され、処理を終
了する。
【0066】このように、位置検出装置30では、リン
グギヤ46と共に回転する移動接点50A、50Bと一
対二組の固定接点60A、61A、固定接点60B、6
1Bとにより、軸20の回転位置すなわちウインドガラ
スの位置(上端停止位置から下方へ4mm離間した位置
に達したか否か)を高精度に検出することができる。
【0067】さらにここで、位置検出装置30では、車
体に組付けた時点でモータ10の軸20を正方向に一旦
充分に回転させることにより、移動接点50A、50B
が固定接点60A、60Bに接触した初期状態に自動的
に設定することができる。
【0068】すなわち、車体に組付けた時点でモータ1
0の軸20を正方向に一旦充分に回転させると、先ず、
リングギヤ46のフランジ部48の突部52が突起40
に当接してそれ以上のリングギヤ46の正方向の回転が
阻止された状態となる。この状態においてさらに軸20
が回転すると、キャリヤ56の押圧力(保持力)を越え
るサンギヤ44の回転力が作用し、スプリングワッシャ
58がキャリヤ56の保持を解除して、プラネタリギヤ
54の公転が可能とされる。すなわち、スプリングワッ
シャ58は、フランジ部48の突部52が突起40に当
接した後においては、サンギヤ44(軸20)からリン
グギヤ46への正方向の回転力の伝達を遮断することが
できるため、突部52が突起40に当接してリングギヤ
46の回転が阻止された状態においては、サンギヤ44
(軸20)が正方向(リングギヤ46を正方向へ回転さ
せようとする方向)へ回転すると、プラネタリギヤ54
のみが公転する。したがって、突部52が突起40に当
接し移動接点50A、50Bが固定接点60A、60B
と接触した後には、仮にモータ10の軸20が正方向に
回転してもリングギヤ46は不動で移動接点50A、5
0Bと固定接点60A、60Bとの接触状態が維持され
たままとなる。すなわち、モータ10の軸20を正方向
に一旦充分に回転させることにより、突部52が突起4
0に当接し移動接点50A、50Bが固定接点60A、
60Bに接触した初期状態に自動的に設定される。
【0069】換言すれば、位置検出装置30では、ウイ
ンドガラスの全閉位置(上方最大移動限)から所定距離
(本実施の形態では、4mm)離間した位置を、ウイン
ドガラスが全閉位置(上方最大移動限)に達したか否か
に拘わらず機械的に記憶することができるため(前記4
mm離間した位置を基準として検出するため)、ウイン
ドガラスの移動制御を誤差なく確実に行うことが可能と
なる。例えば、従来では、モータのアーマチャの回転数
を検出してウインドガラスの移動位置を検出する構成の
ものにおいては、ウインドガラスの全閉位置を基準とす
るようにリセットされる構成とされているが、仮に、電
源電圧の低下やウインドガラスと窓枠との摩擦抵抗の増
加等の理由によりウインドガラスが真の上方最大移動限
に達しないまま停止した場合には、この偽りの停止位置
をウインドガラスの全閉位置としてリセットされてしま
う。したがって、この場合には、前記偽りのウインドガ
ラスの全閉位置を基準にモータの駆動制御がされるた
め、極めて誤差が大きくなる。これに対し、位置検出装
置30では、ウインドガラスが真の全閉位置(上方最大
移動限)に達しないまま停止した場合であっても、その
後にウインドガラスが真の全閉位置から4mm離間した
位置を通過する時点でこれが確実に検出され、したがっ
て、ウインドガラスの移動制御を誤差なく確実に行うこ
とができる。特に、ワイヤ式のウインドレギュレータ装
置においてはワイヤの弛みによる移動位置制御の誤差が
大きいが、位置検出装置30を用いることにより前記ワ
イヤの弛みに起因する誤差を吸収することができ、高精
度に制御することが可能となる。
【0070】このように、位置検出装置30では、車体
に組付けた時点でモータ10の軸20を正方向に一旦充
分に回転させることにより、突部52が突起40に当接
し移動接点50A、50Bが固定接点60A、60Bに
接触した初期状態に自動的に設定され、組付けの際の組
付け位置の煩雑な調節や組付けた後の煩雑なリセットを
伴うこと無く初期位置の設定が容易にでき、さらに、ウ
インドガラスの移動制御を誤差なく確実に行うことがで
きる。
【0071】また、本実施の形態に係る位置検出装置3
0では、パルスプレート192の回転に伴って、出力接
点196Bが導電部194の第2導電部194Bに接触
/非接触を繰り返すことにより、パルス信号が検出され
る。したがって、この検出したパルス信号を基にモータ
10の軸20の回転位置をリニアに検出することが可能
となる。
【0072】したがって、例えばこの位置検出装置30
を、挟み込み防止機能を有する車両のパワーウインド装
置に用いた場合には、ウインドガラスの移動位置を随時
リニアに検出して制御することができる。
【0073】さらにここで、位置検出装置30では、正
逆方向に回転するモータ10の側のハウジング24にベ
ースプレート34が密着して当接し、カバープレート3
6とハウジング24との間でベースプレート34が挟持
された状態で、カシメ片28がかしめられて先端T字形
部分が嵌合部74に嵌合することにより、カバープレー
ト36の周縁が挟持されて、位置検出装置30がハウジ
ング24の所定位置に固定される。
【0074】すなわち、カバープレート36の嵌合部7
4はハウジング24のカシメ片28に対応しており、カ
シメ片28の先端T字形部分が嵌合可能である。したが
って、図5乃至図7に示す如くこのカシメ片28をかし
めることによって、カシメ片28の先端T字形部分が嵌
合部74に嵌合する。このカシメ片28によるかしめ固
定状態(図5及び図6図示状態)では、カバープレート
36に形成された係止突起76がカシメ片28の先端部
に係合し、カバープレート36の周縁から外側へ向けた
カシメ片28の拡径方向への移動が阻止される。すなわ
ち、カシメ片28が一旦かしめられると、仮にこのカシ
メ片28が開こうとしても、係止突起76によって拡径
方向への移動が阻止されて、不要に開くことがない。
【0075】またさらに、カシメ片28によるかしめ固
定状態(図5及び図6図示状態)では、カバープレート
36に形成されたガイド突起78がカシメ片28の中間
部に係合し、カバープレート36の周縁に沿う方向のカ
シメ片28の変移が阻止される。すなわち、カシメ片2
8が一旦かしめられると、係止突起76によって拡径方
向への移動が阻止されるのみならず、仮にこのカシメ片
28がカバープレート36の周縁に沿って変移しようと
しても(折れ曲がったりズレようとしても)、ガイド突
起78によってこれが阻止されて、不要に変移すること
がない。
【0076】さらにここで、カバープレート36は高剛
性材料によって形成されているため、かしめ片28によ
るかしめ固定力を上げても、カバープレート36すなわ
ち位置検出装置30が不要に撓んだり変形することがな
い。
【0077】さらに、ベースプレート34は可撓性材料
によって形成されているため、かしめ片28によるかし
め固定状態では、ベースプレート34が撓むことでハウ
ジング24に密着して当接させることができる(換言す
れば、カバープレート36のハウジング24に対するか
しめ固定位置の誤差がベースプレート34によって吸収
される)。このため、カバープレート36及びハウジン
グ24を必要以上に高精度に形成しなくても、位置検出
装置30(カバープレート36)をハウジング24にが
た無く確実に固定することができる。
【0078】したがって、モータ10の所定の回転位置
(ウインドガラスの所定の移動位置)を、常に正確に検
出することができる。また、単にカバープレート36を
厚肉に形成する構成ではないため、位置検出装置30の
小型化を図ることも可能になる。さらに、カシメ片28
による固定構造のため、従来の如き止め螺子が不要で部
品点数を低減することができ、また組付け作業も容易に
なり、さらにこの位置検出装置30をハウジング24に
固定する組付け工程を自動化することも可能になる。
【0079】このように、本実施の形態に係る位置検出
装置30では、部品点数が増加したり組付け作業性が悪
化することなく、位置検出装置30(カバープレート3
6)をモータ10の側のハウジング24にがた無く確実
に固定することができ、モータ10の所定の回転位置
(ウインドガラスの所定の移動位置)を常に正確に検出
することができる。
【0080】なお、前記実施の形態においては、位置検
出装置30を、パワーウインド装置用のモータ10に直
接的に適用した例を説明したが、この位置検出装置30
はこのようなモータ10に直接的に適用するに限らず、
他の機構や部位に適用することも当然に可能である。例
えば、Xアーム式のウインドレギュレータ装置のアーム
回転支持軸等に設けてもよく、また、ワイヤ式のウイン
ドレギュレータ装置のワイヤ巻き掛け用プーリに設けて
もよい。これらの場合であっても、部品点数が増加した
り組付け作業性が悪化することなく、位置検出装置30
(カバープレート36)を当該ハウジングにがた無く確
実に固定することができ、モータ10の所定の回転位置
(ウインドガラスの所定の移動位置)を常に正確に検出
することができる。
【0081】さらに、前述した実施の形態においては、
位置検出装置30を、パワーウインド装置用のモータ1
0の出力軸(軸20)の回転位置を検出して制御する構
成として説明したが、本発明はこれに限らず、直線的に
往復移動する移動体(例えば、ガイドレール上を移動す
るサンルーフ等)の移動位置を検出して制御する場合で
あっても適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る位置検出装置及びこ
の位置検出装置が適用されたパワーウインド装置用のモ
ータの全体斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る位置検出装置及びこ
の位置検出装置が適用されたパワーウインド装置用のモ
ータの断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る位置検出装置の一部
破断した平面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る位置検出装置の分解
斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る位置検出装置のカバ
ープレートのかしめ固定状態を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る位置検出装置のカバ
ープレートのかしめ固定状態を示す図5に対応した断面
図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る位置検出装置が適用
されたパワーウインド装置の上昇スイッチが操作されて
ウインドガラスが上昇移動する際の制御を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
10 モータ 20 軸(移動体) 24 ハウジング 28 カシメ片 30 位置検出装置 34 ベースプレート 36 カバープレート 44 サンギヤ 46 リングギヤ 50A、50B 移動接点(移動接点プレート) 54 プラネタリギヤ 56 キャリヤ 58 スプリングワッシャ(クラッチ機構) 60A、60B 固定接点(固定接点ターミナル) 61A、61B 固定接点(固定接点ターミナル) 74 嵌合部 76 係止突起 78 ガイド突起 192 パルスプレート 196 摺動接点((固定接点ターミナル、パルス検出
手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01D 5/00 - 5/62 G01B 7/00 - 7/34 G01B 11/00 - 11/30 G01P 1/00 - 3/80 G12B 9/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正逆方向に移動する移動体の所定の移動
    位置を検出するための検出部と、前記検出部を内部に収
    容するカバープレートと、前記カバープレートの開口側
    に取り付けられて内部を被覆するベースプレートと、を
    備え、前記ベースプレートの側が前記移動体の側のハウ
    ジングに固定される移動体の位置検出装置であって、 前記カバープレートを高剛性材料によって形成すると共
    に、前記ベースプレートを可撓性材料によって形成し、
    前記ベースプレートを前記ハウジングに密着して当接さ
    せ前記カバープレートとハウジングとの間で挟持した状
    態で、前記ハウジングの周縁から前記カバープレートの
    周縁へ向けて延出するカシメ片を前記カバープレートの
    周縁と共にかしめて固定した、 ことを特徴とする移動体の位置検出装置。
  2. 【請求項2】 前記検出部は、 前記カバープレートに回転可能に保持されるリングギヤ
    と前記リングギヤに噛み合うプラネタリギヤと前記プラ
    ネタリギヤに噛み合うサンギヤとを備え、正逆方向に移
    動する移動体から伝達された移動力によって前記移動体
    に連動する遊星歯車組と、 前記遊星歯車組のリングギヤに一体に設けられリングギ
    ヤと共に回転する移動接点プレートと前記カバープレー
    トに固定され前記移動接点プレートに接触可能な固定接
    点ターミナルとを備え、ON/OFF作動することによ
    って前記移動体の所定の移動位置を検出可能なスイッチ
    部と、 通常は前記遊星歯車組のプラネタリギヤの公転を阻止す
    ることにより前記移動体の移動力を前記プラネタリギヤ
    から前記リングギヤへ伝達してリングギヤを回転させ、
    前記スイッチ部が作動した状態においては前記プラネタ
    リギヤの公転を可能とすることにより前記移動体から前
    記リングギヤへの正方向の回転力の伝達を遮断するクラ
    ッチ機構と、 前記遊星歯車組のサンギヤに一体的に連結され、前記遊
    星歯車組の作動に伴ってパルスを発生するパルスプレー
    トと、 前記パルスプレートが発生したパルスを検出するパルス
    検出手段と、 を備えることを特徴とする請求項1記載の移動体の位置
    検出装置。
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