JPH10280284A - 床材およびその製造方法 - Google Patents
床材およびその製造方法Info
- Publication number
- JPH10280284A JPH10280284A JP9273615A JP27361597A JPH10280284A JP H10280284 A JPH10280284 A JP H10280284A JP 9273615 A JP9273615 A JP 9273615A JP 27361597 A JP27361597 A JP 27361597A JP H10280284 A JPH10280284 A JP H10280284A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- resin
- chlorine
- composite film
- foamed
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Floor Finish (AREA)
- Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
- Molding Of Porous Articles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来から床材としてポリ塩化ビニル樹脂(以
下PVC樹脂と記す)で構成されているものが一般的で
あるが、PVC樹脂は燃焼時に分子中に塩素を含み、有
毒ガス等を発生させるため、環境保護の観点から問題視
されていた。また、加工面でも押出等により、発泡層を
形成する場合、PVC樹脂以外の樹脂を用いた場合、製
造効率が悪いという問題点もあった。 【解決手段】 本発明は、塩素を含まない樹脂と発泡剤
を加熱押出してシート化する工程と塩素を含まない樹脂
フィルム等を上記シートに積層する工程を設けることに
より、PVC樹脂を使用しない床材、及びその床材を効
率的に製造する方法を提供する。
下PVC樹脂と記す)で構成されているものが一般的で
あるが、PVC樹脂は燃焼時に分子中に塩素を含み、有
毒ガス等を発生させるため、環境保護の観点から問題視
されていた。また、加工面でも押出等により、発泡層を
形成する場合、PVC樹脂以外の樹脂を用いた場合、製
造効率が悪いという問題点もあった。 【解決手段】 本発明は、塩素を含まない樹脂と発泡剤
を加熱押出してシート化する工程と塩素を含まない樹脂
フィルム等を上記シートに積層する工程を設けることに
より、PVC樹脂を使用しない床材、及びその床材を効
率的に製造する方法を提供する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリ塩化ビニル(以
下PVCと記す)等の成分中に塩素を含有する樹脂を使
用しないため、燃焼によっての有毒ガスの発生のない床
材に関する。
下PVCと記す)等の成分中に塩素を含有する樹脂を使
用しないため、燃焼によっての有毒ガスの発生のない床
材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、床材としてPVC樹脂で構成され
ているものが一般的であるが、PVC樹脂は燃焼時に有
毒ガス等を発生させるため、環境保護の観点から問題視
されていた。そこで、成分中に塩素原子を含まない樹脂
を用いて床材を形成することが試みられ、特に、床材に
クッション性を付与するために樹脂を発泡させた。
ているものが一般的であるが、PVC樹脂は燃焼時に有
毒ガス等を発生させるため、環境保護の観点から問題視
されていた。そこで、成分中に塩素原子を含まない樹脂
を用いて床材を形成することが試みられ、特に、床材に
クッション性を付与するために樹脂を発泡させた。
【0003】壁紙に発泡層を付与する方法として、押出
機内に樹脂と発泡剤を含有する組成物を投入して押出し
た時、あるいは押出した後に樹脂を加熱し発泡させ、そ
の後エンボスを施す方法(特開平6−270314)、
または樹脂と膨張剤を混入したエマルジョンを塗布し、
加熱発泡させて発泡層を形成する方法(特開平6−47
875)が開示されている。
機内に樹脂と発泡剤を含有する組成物を投入して押出し
た時、あるいは押出した後に樹脂を加熱し発泡させ、そ
の後エンボスを施す方法(特開平6−270314)、
または樹脂と膨張剤を混入したエマルジョンを塗布し、
加熱発泡させて発泡層を形成する方法(特開平6−47
875)が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】押出し発泡によって発
泡層を形成する場合、発泡するまで温度を上げなければ
ならないので、押出しのスピードを上げることが難し
く、製造効率が低かった。一方、樹脂と膨張剤を混入し
たエマルジョンを塗布、発泡させて発泡層を形成する場
合には、溶媒が水系であるときにはこの溶媒を蒸発させ
るために多大なエネルギーが必要となり、エネルギーコ
ストが高騰し、生産速度も速くすることができなかっ
た。
泡層を形成する場合、発泡するまで温度を上げなければ
ならないので、押出しのスピードを上げることが難し
く、製造効率が低かった。一方、樹脂と膨張剤を混入し
たエマルジョンを塗布、発泡させて発泡層を形成する場
合には、溶媒が水系であるときにはこの溶媒を蒸発させ
るために多大なエネルギーが必要となり、エネルギーコ
ストが高騰し、生産速度も速くすることができなかっ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、効果的に得ら
れ、かつ意匠性の高い成分中に塩素を含まない樹脂によ
って構成される耐傷付性の高い床材およびその製造法を
提供することを目的とし、基材上に成分中に塩素を含ま
ない樹脂と発泡剤を含有した組成物を加熱して得られた
発泡層を特徴とする床材、および基材上に成分中に塩素
を含まない樹脂と発泡剤を含有した組成物を加熱して得
られた発泡層を形成し、さらに該発泡層上にエチレン−
酢酸ビニル共重合体(以下EVAと記す)の表面にポリ
プロピレン(以下PPと記す)、またはポリエチレン
(以下PEと記す)を積層した樹脂層を設けたことを特
徴とする床材、ならびに基材上に、成分中に塩素を含ま
ない樹脂と発泡剤を含有した組成物の樹脂層を押出形成
する工程と、この樹脂層を加熱発泡する工程を有するこ
とを特徴とする床材の製造方法、および基材上に、成分
中に塩素を含まない樹脂と発泡剤を含有した組成物の樹
脂層を押出形成する工程と、該発泡性樹脂層上に、EV
Aの表面にPP、またはPEを積層した樹脂層を設け、
発泡性層を加熱発泡する工程を有することを特徴とする
床材の製造方法、をその要旨とする。
れ、かつ意匠性の高い成分中に塩素を含まない樹脂によ
って構成される耐傷付性の高い床材およびその製造法を
提供することを目的とし、基材上に成分中に塩素を含ま
ない樹脂と発泡剤を含有した組成物を加熱して得られた
発泡層を特徴とする床材、および基材上に成分中に塩素
を含まない樹脂と発泡剤を含有した組成物を加熱して得
られた発泡層を形成し、さらに該発泡層上にエチレン−
酢酸ビニル共重合体(以下EVAと記す)の表面にポリ
プロピレン(以下PPと記す)、またはポリエチレン
(以下PEと記す)を積層した樹脂層を設けたことを特
徴とする床材、ならびに基材上に、成分中に塩素を含ま
ない樹脂と発泡剤を含有した組成物の樹脂層を押出形成
する工程と、この樹脂層を加熱発泡する工程を有するこ
とを特徴とする床材の製造方法、および基材上に、成分
中に塩素を含まない樹脂と発泡剤を含有した組成物の樹
脂層を押出形成する工程と、該発泡性樹脂層上に、EV
Aの表面にPP、またはPEを積層した樹脂層を設け、
発泡性層を加熱発泡する工程を有することを特徴とする
床材の製造方法、をその要旨とする。
【0006】
【発明の実態の形態】以下、図面によって本願床材およ
びその製造方法を説明する。「図1」は、本願床材製造
工程図である。不燃紙、合成樹脂シート、ガラス繊維の
織布または不織布基材上1に成分中に塩素原子を含まな
い樹脂、例えばEVA、エチレン−エチルアクリレート
共重合体、(以下EEAと記す)、ポリアクリル酸エス
テル、ポリメタクリル酸エステル、ポリオレフィン等の
発泡性樹脂2を押出機3から0.2〜1.0mm厚で塗
布し、プレヒートオーブン4にてプレヒートを行い、転
写ロール5で樹脂層表面に転写により模様形成し、メイ
ンオーブン6にて120〜250℃で加熱発泡を行う。
発泡倍率は1.3〜20倍である。その後、エンボスロ
ール7にてエンボスを付与し、本願床材8が形成され
る。
びその製造方法を説明する。「図1」は、本願床材製造
工程図である。不燃紙、合成樹脂シート、ガラス繊維の
織布または不織布基材上1に成分中に塩素原子を含まな
い樹脂、例えばEVA、エチレン−エチルアクリレート
共重合体、(以下EEAと記す)、ポリアクリル酸エス
テル、ポリメタクリル酸エステル、ポリオレフィン等の
発泡性樹脂2を押出機3から0.2〜1.0mm厚で塗
布し、プレヒートオーブン4にてプレヒートを行い、転
写ロール5で樹脂層表面に転写により模様形成し、メイ
ンオーブン6にて120〜250℃で加熱発泡を行う。
発泡倍率は1.3〜20倍である。その後、エンボスロ
ール7にてエンボスを付与し、本願床材8が形成され
る。
【0007】なお、基材1を剥離可能な剥離シートやコ
ンベアベルトと交換し、最終段階で上層を剥離し、基材
のない床材を製造することも可能である。
ンベアベルトと交換し、最終段階で上層を剥離し、基材
のない床材を製造することも可能である。
【0008】上記製造工程にて、押出機を用いて基材上
に塗布される発泡性樹脂に含有されている塩素原子を含
まない樹脂として好ましいのはEVA(MFRが5−5
0g/10min(好ましくは、MFRが10−40g
/10min)、酢酸ビニル(VAc)量5−40wt
%)である。なお、MFRは樹脂の流動性を示す値であ
って、数字の大きい程流動性が高いことを示す。(AS
TM D−1238改)
に塗布される発泡性樹脂に含有されている塩素原子を含
まない樹脂として好ましいのはEVA(MFRが5−5
0g/10min(好ましくは、MFRが10−40g
/10min)、酢酸ビニル(VAc)量5−40wt
%)である。なお、MFRは樹脂の流動性を示す値であ
って、数字の大きい程流動性が高いことを示す。(AS
TM D−1238改)
【0009】また、とくにメタロセン触媒で重合された
ポリオレフィンも好適である。一般的なメタロセン触媒
はメタロセン錯体とアルミノキサンによって構成され
る。下にメタロセン触媒の構成を示す。
ポリオレフィンも好適である。一般的なメタロセン触媒
はメタロセン錯体とアルミノキサンによって構成され
る。下にメタロセン触媒の構成を示す。
【0010】
【化1】 このメタロセン触媒によるPEは、シャープな分子量分
布および組成分布を持ち、卓越した低温ヒートシール性
を有する。
布および組成分布を持ち、卓越した低温ヒートシール性
を有する。
【0011】発泡剤としてはジニトロソペンタメチレン
テトラミン、ベンゼンスルホニルヒドラジド、p−トル
エンスルホニルヒドラジド、p、p’−オキシビス(ベ
ンゼンスルホニルヒドラジド)、3、3’−ジスルホン
ヒドラジドフェニルスルホン、アゾビスイソブチルニト
リル、アゾジカルボンアミド等が例示され、発泡促進剤
として尿素エタノールアミン、亜鉛華、炭酸鉛、ステア
リン酸鉛、ステアリン酸亜鉛、グリコール等が例示され
る。さらに充填剤として水酸化アルミニウム、重質炭酸
カルシウム、軽質炭酸カルシウム、クレー、タルク等が
例示される。
テトラミン、ベンゼンスルホニルヒドラジド、p−トル
エンスルホニルヒドラジド、p、p’−オキシビス(ベ
ンゼンスルホニルヒドラジド)、3、3’−ジスルホン
ヒドラジドフェニルスルホン、アゾビスイソブチルニト
リル、アゾジカルボンアミド等が例示され、発泡促進剤
として尿素エタノールアミン、亜鉛華、炭酸鉛、ステア
リン酸鉛、ステアリン酸亜鉛、グリコール等が例示され
る。さらに充填剤として水酸化アルミニウム、重質炭酸
カルシウム、軽質炭酸カルシウム、クレー、タルク等が
例示される。
【0012】この発泡性樹脂の成分構成は、EVA10
0PHRに対し、発泡剤1〜10PHR、発泡促進剤
0.1〜5PHR、顔料1〜20PHR、充填剤0〜1
00PHRが好ましい。
0PHRに対し、発泡剤1〜10PHR、発泡促進剤
0.1〜5PHR、顔料1〜20PHR、充填剤0〜1
00PHRが好ましい。
【0013】また、耐久性、耐汚れ性、耐傷性を付与す
るためにアクリル、エバール、PP、PE、EVA等の
フィルムを表面層として積層しても良い。さらに本願発
明においては、発泡層上に設けられる樹脂層としては、
上層と上層よりも軟らかい下層を有する成分中に塩素を
含まない2層以上の複合フィルムが好適である。複合フ
ィルムの表面層としては、PP、高密度ポリエチレン
(以下、HDPEと記す)、ナイロン等が好適で、複合
フィルム下層としては、EVA、メタロセン触媒重合P
E、アクリル系ポリマー等が好適で適宜上記上層のフィ
ルムよりも軟らかい樹脂を選定する。
るためにアクリル、エバール、PP、PE、EVA等の
フィルムを表面層として積層しても良い。さらに本願発
明においては、発泡層上に設けられる樹脂層としては、
上層と上層よりも軟らかい下層を有する成分中に塩素を
含まない2層以上の複合フィルムが好適である。複合フ
ィルムの表面層としては、PP、高密度ポリエチレン
(以下、HDPEと記す)、ナイロン等が好適で、複合
フィルム下層としては、EVA、メタロセン触媒重合P
E、アクリル系ポリマー等が好適で適宜上記上層のフィ
ルムよりも軟らかい樹脂を選定する。
【0014】上記のような構成の複合フィルムは、上層
フィルムが比較的硬いため、爪による傷つきがなく、耐
傷性、耐摩耗性が高く、ベタつき感がない。一方、下層
フィルムは上層フィルムよりも柔らかいので、発泡層と
の接着性が良い。
フィルムが比較的硬いため、爪による傷つきがなく、耐
傷性、耐摩耗性が高く、ベタつき感がない。一方、下層
フィルムは上層フィルムよりも柔らかいので、発泡層と
の接着性が良い。
【0015】「図2」は上記製造工程にて製造された本
願床材の断面図である。上記製造工程によって下から基
材1、発泡層9、転写による模様層10、表層11が順
に積層されて床材12が得られる。このようにして得ら
れた床材は燃焼時に有毒ガスを発生させず、強度面でも
PVCを用いた床材と比較して遜色がない等、有用なも
のであった。
願床材の断面図である。上記製造工程によって下から基
材1、発泡層9、転写による模様層10、表層11が順
に積層されて床材12が得られる。このようにして得ら
れた床材は燃焼時に有毒ガスを発生させず、強度面でも
PVCを用いた床材と比較して遜色がない等、有用なも
のであった。
【0016】また、「図3」に示されるように、発泡樹
脂層をオーブン6で加熱発泡直後に複合フィルム15を
積層し、エンボスロール7で加圧エンボスをして本願床
材16を得る。
脂層をオーブン6で加熱発泡直後に複合フィルム15を
積層し、エンボスロール7で加圧エンボスをして本願床
材16を得る。
【0017】本願発明において、上記複合フィルムは下
層の表面側に上層が積層された構成で、この複合フィル
ムの全厚は50〜500μmで上層:下層の厚みの比が
1:20〜2:1が望ましい。また、本願発明の発泡層
の上に積層するフィルムについて、上層と上層よりも軟
らかい下層2層を積層した3層構造の複合フィルムを発
泡層に積層することにより、発泡層との接着性がさらに
向上する。
層の表面側に上層が積層された構成で、この複合フィル
ムの全厚は50〜500μmで上層:下層の厚みの比が
1:20〜2:1が望ましい。また、本願発明の発泡層
の上に積層するフィルムについて、上層と上層よりも軟
らかい下層2層を積層した3層構造の複合フィルムを発
泡層に積層することにより、発泡層との接着性がさらに
向上する。
【0018】このように、複合フィルムは上記2層構造
の他、3層以上の構造でも可能であり、2層構造の複合
フィルムより発泡層との接着性を向上させることができ
る。
の他、3層以上の構造でも可能であり、2層構造の複合
フィルムより発泡層との接着性を向上させることができ
る。
【0019】「図4」は本願発明床材の断面図であり、
9は発泡層、10は印刷模様であり、印刷模様上にEV
A等の下層13上にPP又はPE等の上層14が積層さ
れた複合フィルム15が積層されて、本発明床材16が
得られる。複合フィルムの全厚は50〜500μmで、
好ましくは、上層:下層の厚さの比は20:1〜2:1
である。
9は発泡層、10は印刷模様であり、印刷模様上にEV
A等の下層13上にPP又はPE等の上層14が積層さ
れた複合フィルム15が積層されて、本発明床材16が
得られる。複合フィルムの全厚は50〜500μmで、
好ましくは、上層:下層の厚さの比は20:1〜2:1
である。
【0020】
【実施例】以下に実施例を示す。
【実施例1】50g/m2のガラス不織布の基材上に
「表1」配合で混入した発泡性樹脂を押出機で厚さ約
0.3mmになる様に塗布し、プレヒートオーブンにて
可熱転写後、外側表面にEVA樹脂フィルムをラミネー
トし、その後メインオーブン(200℃)で加熱発泡
し、最後にエンボスロールで型押しして厚さ2mmの発
泡床材を得た。
「表1」配合で混入した発泡性樹脂を押出機で厚さ約
0.3mmになる様に塗布し、プレヒートオーブンにて
可熱転写後、外側表面にEVA樹脂フィルムをラミネー
トし、その後メインオーブン(200℃)で加熱発泡
し、最後にエンボスロールで型押しして厚さ2mmの発
泡床材を得た。
【0021】
【表1】 (単位:PHR) EVA樹脂 100 (MFR15g/10min、VAc20%) アゾジカーボンアミド系発泡剤 3.0 ステアリン酸亜鉛 1.0 着色剤(TiO2) 2.0
【0022】
【実施例2】50g/m2のガラス不織布の基材上に
「表2」配合で混合した発泡性樹脂を押出機で厚さ約
0.3mmになる様に塗布し、プレヒートオーブンにて
加熱転写後、外側表面層とにメタロセン触媒重合のPE
が積層されたEVA樹脂フィルムをラミネートし、その
後メインオーブン(200℃)で加熱発泡し、最後にエ
ンボスロールで型押しして厚さ2mmの発泡床材を得
た。
「表2」配合で混合した発泡性樹脂を押出機で厚さ約
0.3mmになる様に塗布し、プレヒートオーブンにて
加熱転写後、外側表面層とにメタロセン触媒重合のPE
が積層されたEVA樹脂フィルムをラミネートし、その
後メインオーブン(200℃)で加熱発泡し、最後にエ
ンボスロールで型押しして厚さ2mmの発泡床材を得
た。
【0023】
【表2】 (単位:PHR) PE(メタロセン触媒重合) 100 アゾジカーボンアミド系発泡剤 3.0 ステアリン酸亜鉛 1.0 着色剤(TiO2) 2.0
【0024】実施例1、2で得られた発泡床材は環境保
護の面で優れ、エンボスの付与または転写による表面形
成によって意匠性も向上した。また、製造時の発泡加工
も効率がよく、エネルギーコストも低いものであった。
護の面で優れ、エンボスの付与または転写による表面形
成によって意匠性も向上した。また、製造時の発泡加工
も効率がよく、エネルギーコストも低いものであった。
【0025】
【実施例3】実施例1で得られた加熱発泡体に、形成直
後、上層のPP層:下層のEVA層が1:10の厚さの
複合フィルム表面層を積層して本願床材を得た。得られ
た発泡床材は表面にベタつき感がなく、従来の非塩ビ床
材のように爪で傷付かない等、耐傷付性及び耐摩耗性が
向上した。
後、上層のPP層:下層のEVA層が1:10の厚さの
複合フィルム表面層を積層して本願床材を得た。得られ
た発泡床材は表面にベタつき感がなく、従来の非塩ビ床
材のように爪で傷付かない等、耐傷付性及び耐摩耗性が
向上した。
【0026】
【実施例4】PPのかわりに同じ厚さのHDPEを上層
としてEVAの表面に積層した複合フィルムを設けた以
外は実施例3と同じ発泡床材を得た。
としてEVAの表面に積層した複合フィルムを設けた以
外は実施例3と同じ発泡床材を得た。
【0027】
【実施例5】実施例3の複合フィルム下層のEVA樹脂
のかわりにメタロセン触媒PEにした他は実施例3と同
じ発泡床材を得た。
のかわりにメタロセン触媒PEにした他は実施例3と同
じ発泡床材を得た。
【0028】実施例4、5で得られた発泡床材は、実施
例3の発泡床材と同様、表面にベタつき感がなく、耐傷
付性等を向上させることができた。
例3の発泡床材と同様、表面にベタつき感がなく、耐傷
付性等を向上させることができた。
【0029】
【発明の効果】 成分中に塩素原子を含まない樹脂、その他材料を用い
ているので、環境保護の面で優れている。 高速度で樹脂の発泡ができ、高倍率で成形加工ができ
た。 早い立上りで加工できるので、広幅加工でも均一な厚
さが得られた。 エマルジョン系の発泡性樹脂は、水分を蒸発させてゲ
ル化するまでの多量のエネルギーを必要とするが、本願
発明では、加熱直後に発泡体が得られるのでエネルギー
コストは低かった。 強度はPVCを用いた床材と同等もしくはそれ以上で
あった。 エンボスロールによるエンボスの付与や転写による変
化に富んだ印刷板の形成によって意匠性が向上した。 とくに請求項3、4、5、6の床材においては、以下
の効果を奏した。複合フィルムの上層が硬い樹脂なの
で、さらに耐傷付き性が向上した。 外側にPP又はPE等の比較的硬い上層が積層された
複合フィルムが表面に形成されているので耐傷付き性が
高く、耐摩耗性が向上した。 ベタつきが解消した。
ているので、環境保護の面で優れている。 高速度で樹脂の発泡ができ、高倍率で成形加工ができ
た。 早い立上りで加工できるので、広幅加工でも均一な厚
さが得られた。 エマルジョン系の発泡性樹脂は、水分を蒸発させてゲ
ル化するまでの多量のエネルギーを必要とするが、本願
発明では、加熱直後に発泡体が得られるのでエネルギー
コストは低かった。 強度はPVCを用いた床材と同等もしくはそれ以上で
あった。 エンボスロールによるエンボスの付与や転写による変
化に富んだ印刷板の形成によって意匠性が向上した。 とくに請求項3、4、5、6の床材においては、以下
の効果を奏した。複合フィルムの上層が硬い樹脂なの
で、さらに耐傷付き性が向上した。 外側にPP又はPE等の比較的硬い上層が積層された
複合フィルムが表面に形成されているので耐傷付き性が
高く、耐摩耗性が向上した。 ベタつきが解消した。
【図面の簡単な説明】 図1:本願床材の製造工程図図2:本願床材の断面図図
3:本願床材の一部製造工程図図4:本願床材の断面図
3:本願床材の一部製造工程図図4:本願床材の断面図
1.基材 3.押出機 5.転写ロール 7.エンボスロール 8.本願床材 9.発泡層 10.模様層 11.表面層 13.下層 14.上層 15.複合フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 33:00 105:04 B29L 31:10
Claims (15)
- 【請求項1】 基材上に、成分中に塩素を含まない樹脂
と発泡剤を含有した組成物を加熱して得られた発泡層を
有することを特徴とする床材。 - 【請求項2】 成分中に塩素を含まない樹脂がエチレン
−酢酸ビニル共重合体またはエチレン−エチルアクリレ
ート共重合体、またはメタロセン触媒で重合されたポリ
オレフィンである請求項1の床材。 - 【請求項3】 基材上に、成分中に塩素を含まない樹脂
と発泡剤を含有した組成物から得られた発泡層と、該発
泡層上に上層と上層よりも軟らかい下層を有する2層以
上の成分中に塩素を含まない複合フィルムを設けたこと
を特徴とする床材。 - 【請求項4】 基材上に、成分中に塩素を含まない樹脂
と、発泡剤を含有した組成物から得られた発泡層と、該
発泡層上にナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレン、
高密度ポリエチレンのうちの1種の上層と、上層よりも
軟らかい下層を有する2層以上の成分中に塩素を含まな
い複合フィルムを設けたことを特徴とする床材。 - 【請求項5】 発泡層上に設けた複合フィルムの下層が
エチレン−酢酸ビニル共重合体、メタロセン触媒で重合
されたポリオレフィン、またはアクリル系モノマーであ
る請求項4の床材。 - 【請求項6】 複合フィルムの全厚が50〜500μm
である請求項1〜5の床材。 - 【請求項7】 発泡層上に転写模様が形成された請求項
1〜6の床材。 - 【請求項8】 基材上に、成分中に塩素を含まない樹脂
と発泡剤を含有した組成物の樹脂層を押出形成する工程
と、この樹脂層を加熱発泡する工程を有することを特徴
とする床材の製造方法。 - 【請求項9】 成分中に塩素を含まない樹脂がエチレン
−酢酸ビニル共重合体またはエチレン−エチルアクリレ
ート共重合体、またはメタロセン触媒で重合されたポリ
オレフィンである請求項8の床材の製造方法。 - 【請求項10】 基材上に成分中に塩素を含まない樹脂
と発泡剤を含有した組成物の樹脂層を押出形成する工程
と、上層と上層よりも軟らかい下層を有する2層以上の
成分中に塩素を含まない複合フィルムを上記発泡性樹脂
層上に設ける工程と、発泡性樹脂を加熱発泡する床材の
製造方法。 - 【請求項11】 複合フィルムの下層をエチレン−酢酸
ビニル共重合体、メタロセン触媒で重合されたポリオレ
フィン、アクリル系ポリマーである請求項10の床材の
製造方法。 - 【請求項12】 基材上に成分中に塩素を含まない樹脂
と発泡剤を含有した組成物の樹脂層を押出形成する工程
と、上層としてナイロン、ポリプロピレン、高密度ポリ
エチレンのうちの1種のフィルムと、上層よりも軟らか
い下層を有する2層以上の成分中に塩素を含まない複合
フィルムを上記発泡性樹脂を加熱発泡する床材の製造方
法。 - 【請求項13】 発泡性樹脂層上に設けた複合フィルム
の下層がエチレン−酢酸ビニル共重合体、メタロセン触
媒で重合されたポリオレフィン、またはアクリル系ポリ
マーである請求項12の床材の製造方法。 - 【請求項14】 複合フィルムの全厚が50〜500μ
mである請求項12の床材の製造方法。 - 【請求項15】 発泡剤を含有した組成物の樹脂層上に
転写により模様を形成する請求項8〜14の床材の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9273615A JPH10280284A (ja) | 1997-02-07 | 1997-09-20 | 床材およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6167797 | 1997-02-07 | ||
JP9-61677 | 1997-02-07 | ||
JP9273615A JPH10280284A (ja) | 1997-02-07 | 1997-09-20 | 床材およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10280284A true JPH10280284A (ja) | 1998-10-20 |
Family
ID=26402742
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9273615A Pending JPH10280284A (ja) | 1997-02-07 | 1997-09-20 | 床材およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10280284A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001123649A (ja) * | 1999-10-25 | 2001-05-08 | Sekisui Chem Co Ltd | 床下地用発泡体及びこれを用いた床材 |
JP2002256686A (ja) * | 2001-02-28 | 2002-09-11 | Lonseal Corp | 非ハロゲン系発泡床材 |
JP2010138690A (ja) * | 2010-01-29 | 2010-06-24 | Dainippon Printing Co Ltd | 床用シートおよび床用シートの製造方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH059876A (ja) * | 1991-07-03 | 1993-01-19 | Lonseal Corp | 床 材 |
JPH0647875A (ja) * | 1992-02-25 | 1994-02-22 | Achilles Corp | 装飾シートおよびその製造方法 |
JPH0789013A (ja) * | 1993-09-24 | 1995-04-04 | Nippon Petrochem Co Ltd | ノンハロゲン系床材 |
-
1997
- 1997-09-20 JP JP9273615A patent/JPH10280284A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH059876A (ja) * | 1991-07-03 | 1993-01-19 | Lonseal Corp | 床 材 |
JPH0647875A (ja) * | 1992-02-25 | 1994-02-22 | Achilles Corp | 装飾シートおよびその製造方法 |
JPH0789013A (ja) * | 1993-09-24 | 1995-04-04 | Nippon Petrochem Co Ltd | ノンハロゲン系床材 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001123649A (ja) * | 1999-10-25 | 2001-05-08 | Sekisui Chem Co Ltd | 床下地用発泡体及びこれを用いた床材 |
JP2002256686A (ja) * | 2001-02-28 | 2002-09-11 | Lonseal Corp | 非ハロゲン系発泡床材 |
JP2010138690A (ja) * | 2010-01-29 | 2010-06-24 | Dainippon Printing Co Ltd | 床用シートおよび床用シートの製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5056889B2 (ja) | 紙質基材と樹脂層との密着性が高い発泡壁紙 | |
JP2004308039A (ja) | 発泡壁紙 | |
JP2004277986A (ja) | 壁紙およびその製造方法 | |
JP2003266549A (ja) | 発泡化粧シート用原反と発泡化粧シートの製造方法 | |
CN106414572B (zh) | 用于制造不含pvc和增塑剂的泡沫装饰片的复合片材及方法 | |
JP4448607B2 (ja) | 多層樹脂延伸フィルム | |
JP2002192669A (ja) | 化粧シート | |
JPH10280284A (ja) | 床材およびその製造方法 | |
JP4365549B2 (ja) | 易剥離性多層樹脂延伸フィルム | |
JP3949797B2 (ja) | 発泡積層シート | |
JPH09277481A (ja) | 化粧材及びその製造方法 | |
JP3988896B2 (ja) | 壁装材シート | |
JP3842184B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物、その製法及びその用途 | |
JP2001260287A (ja) | 耐汚染性に優れた発泡壁紙及びその製造方法 | |
JP4560678B2 (ja) | 紙質基材と樹脂層との密着性が高い発泡壁紙 | |
JP2002069859A (ja) | 化粧シート | |
JP4734810B2 (ja) | 化粧シート | |
JP4212390B2 (ja) | オレフィン系樹脂床用シート | |
JP3482303B2 (ja) | オレフィン系樹脂組成物、壁紙及び壁紙の製造方法 | |
JP2006097184A (ja) | 発泡壁紙用原反及びその製造方法 | |
JP4695269B2 (ja) | 発泡装飾材 | |
JP2004027693A (ja) | 化粧床材 | |
JP2003019728A (ja) | 装飾材 | |
GB1600489A (en) | Polyester/vinyl chloride polymer laminates | |
JP3302241B2 (ja) | 内装材およびその製造方法 |