JPH10279870A - インク組成物及びこれを用いたインクジェット式記録法 - Google Patents

インク組成物及びこれを用いたインクジェット式記録法

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JPH10279870A
JPH10279870A JP10071860A JP7186098A JPH10279870A JP H10279870 A JPH10279870 A JP H10279870A JP 10071860 A JP10071860 A JP 10071860A JP 7186098 A JP7186098 A JP 7186098A JP H10279870 A JPH10279870 A JP H10279870A
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ink
resin
weight
emulsion
particles
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JP10071860A
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Garland J Nichols
ジェイ ニコルス ガーランド
Daniel G Marsh
ジー マーシュ ダニエル
Chieh-Min Cheng
チェング チィー−ミン
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Xerox Corp
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • C09D11/32Inkjet printing inks characterised by colouring agents
    • C09D11/322Pigment inks

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定性および記録画質の高いインク組成物を
提供する。 【解決手段】 (a)インクビヒクルと、(b)樹脂粒
子を含有する樹脂エマルションと、(c)顔料とを含
み、前記樹脂粒子と顔料は分離または解離して存在する
ことを特徴とするインク組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット用イ
ンクに関し、特にサーマルインクジェット、ピエゾエレ
クトリックまたはアコースティックインクジェット方式
などの記録方式を含むインクジェット式記録法用の改良
された微粒子インクに関する。本発明により、たとえ
ば、ゼログラフィーの乾式トナー現像システムで得られ
る記録品質に匹敵する保存性のある記録品質が提供され
る。本発明のインクには、インクの安定性の向上、優れ
た現像画像やプリント、高い光学濃度など、数々の利点
がある。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録システム、特にサー
マルインクジェット記録システムには、ポリマー樹脂の
乾式トナーを使用するゼログラフィーの現像システムと
比べて、記録品質に、下記のようないくつかの欠点があ
る。
【0003】(1)ブラックおよびカラーインクには1
00%の耐水性がない。耐水性は最近向上してきたが、
それでも多くのインクジェット用インク組成物は100
%の耐水性を達成していない。したがって、高湿度の大
気中で、スメア(にじみ)、ラインぼけ、その他の問題
を起こしたり、プリントが水と接触した場合に色の混合
や希釈を起こしやすい。
【0004】(2)エッジのシャープさを欠く。現像し
た画像のエッジは非常に鮮鋭であること、すなわち、粗
さがなくシャープであることが重要である。この問題に
対処するために、マルチパス方式の記録法や複雑な画素
管理アルゴリズムの導入、および/または記録基板の加
熱を行うプリンタもあるが、このような記録システムで
用いられる染料ベースのカラーインクにはいくらかエッ
ジの粗さがある。
【0005】(3)色間のにじみがある。水性のインク
ジェット記録法では色間のにじみが生ずることが多い。
すなわち、水性インクが乾く前に、記録直後の領域か
ら、境界線で接する別の領域へ色が滲み出す。これは、
たとえばブラックのテキストをイエローの明るいバック
グラウンドに記録するときなどに人目につく。色間のに
じみは記録後1秒をかなり下回る短い時間で起こるの
で、記録後に基板を乾燥するといったことでは解決でき
ない。この問題に対処するために、記録法を制御して、
“ウェット−オン−ウェット”記録をしない記録システ
ムもあるが、これは記録速度の低下につながる。
【0006】(4)普通紙に記録した場合の彩度が低
い。インクジェット記録法では、通常、専用のコート紙
に記録することによって最高品質の記録が得られる。し
かしながら、標準的な非コート紙を使用し、記録前また
は記録中に用紙を加熱しない場合、彩度が低くなって記
録結果に満足が得られない。したがって、専用のコート
紙を使えば高品質の記録が得られるとはいえ、その使用
はインクジェット記録法の材料コストを押し上げる。
【0007】(5)透き通しがある。水性のインクジェ
ット記録法の低画質の一つの理由は、紙などの吸収性の
ある記録基板の表面から着色剤が浸透することである。
用紙表面からの浸透性が高いことの直接的な結果は、
“透き通し”として知られる問題である。すなわち、ゼ
ログラフィーの記録と比べて、用紙の裏側から画像が透
けて見えやすい。一部のユーザにとってはそれ自体も気
になることであるが、そのような用紙には、透き通しの
ために、インクジェット用インクを用いた両面印刷がで
きにくくなる。
【0008】(6)用紙のラチチュードの問題。水性イ
ンクを使用するインクジェット記録法は、ゼログラフィ
ー記録法と比べて、一般的に用紙のラチチュードが小さ
い。たとえば、常温乾燥しか用いない記録法では用紙の
ラチチュードが小さい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】最近特に重要視されて
いるのはインクの安定性である。たとえば、インクジェ
ット用インクは、一定期間、たとえば2日間は不安定で
あるので、にじみのない画像を得るのには使用できず、
多くのケースで使用に適さない。このような欠点は、本
発明を実施することにより軽減される。また、上述の機
能要件を満足し、あるいは欠点を最小限に抑えながら、
同時に、普通紙、透明体、布などの多様な記録媒体に、
記録品質の高い保存性のある記録を提供できる安定なイ
ンクジェット用インク組成物が求められている。特に有
用なのは、インクジェット用インクに通常付随する問題
がなく、レーザゼログラフィーに匹敵する保存性のある
記録画質を提供できるインクジェット用インク組成物で
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のインク組成物
は、(a)インクビヒクルと、(b)樹脂粒子を含有す
る樹脂エマルションと、(c)着色剤を含み、前記樹脂
粒子と着色剤は分離または解離している。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、紙、透明体、布などの
多様な記録媒体に、記録品質が高く保存性のある記録が
可能な安定なインクジェット用インク組成物を提供す
る。本発明のインク組成物は、ここに示されたエンドユ
ーザの多様な要求、すなわち、ゼログラフィー記録プリ
ントに匹敵する広範な色域、優れた耐水性および耐光
性、優れた保存安定性、低臭性および低毒性を必ずや満
足する。さらに重要なことには、本発明は、長期間、た
とえば6カ月以上、さらに詳しくは約6カ月から約18
カ月間安定なインク組成物を提供する。なぜならば、当
該インク組成物は、インク成分が分離しない。さらに詳
しくは、樹脂と顔料の間に機械的または化学的結合を生
じない。また、インク樹脂は、たとえば、少なくとも1
つのモノマーはイオン性であるモノマーの乳化重合によ
って生成し、好ましくは、水溶性のポリマー相と、水に
不溶のポリマーを含有するイオン粒子相が形成される。
【0012】本発明の実施の態様では、連続した水性相
に分散した、水に不溶の樹脂粒子を含む樹脂エマルショ
ンが使われる。樹脂エマルションの粒子相の量は、標準
的には、たとえば、約5から約50重量%、好ましく
は、約20から約40重量%、連続水性相の量は、たと
えば、約50から約95重量%、好ましくは約65から
約95重量%である。樹脂エマルションを乳化重合で生
成させると、連続水性相と、水に不溶のポリマーを含有
する不連続分散イオン粒子相または樹脂エマルション粒
子を含む乳化重合混合物が生じる。前記混合物には、通
常、分散媒体、たとえば水;乳化剤、標準的にはイオン
性および非イオン性界面活性剤;残存開始剤と連鎖移動
剤、およびそのフラグメント;イオン粒子相と、水性相
に溶解した物質との両方を含む樹脂が含まれる。乳化重
合混合物全体では、分散媒体の量は通常約50から約9
5重量%、好ましくは約60から約80%、水の量は通
常約40から約93%である。乳化剤の量は通常約0.
01から約10%、好ましくは約0.5から約3%、残
存開始剤と連鎖移動剤およびそのフラグメントの量は通
常約0.01から約5重量%、好ましくは約0.05か
ら約1%である。イオン粒子相である樹脂粒子の量は、
乳化重合混合物全体の通常約5から約50%、好ましく
は約20から約40%、水性相に溶解した樹脂物質の量
は通常約0.1から約10%、好ましくは約1から約7
%である。特に挙げてはいないが、実施の態様にはこれ
以外の量を用いてもよい。
【0013】乳化重合混合物樹脂の水溶性ポリマー画分
(fraction)の量は、樹脂総量の約1から約3
0%、イオン粒子相の量は、樹脂総量の約70から約9
9%で、合計約100%となる。乳化重合混合物樹脂中
の樹脂総量のうち、水溶性ポリマー画分の好ましい量は
約1から約5%であるので、イオン粒子相すなわちラテ
ックスの好ましい量は約95から約99%となる。
【0014】本発明の実施の態様には、(a)インクビ
ヒクルと、(b)樹脂粒子を含有する樹脂エマルション
と、(c)顔料とを含み、樹脂粒子と顔料は分離または
解離しているインク組成物と;(a)インクビヒクル
と、(b)樹脂粒子を含有する樹脂エマルションと、
(c)着色剤とを含み、樹脂粒子と着色剤は分離または
解離し、樹脂粒子はその表面にイオン基を含有するイン
ク組成物と;着色剤は顔料であるインク組成物と;イオ
ン基はカルボン酸基であるインク組成物と;樹脂エマル
ションは水を含み、樹脂表面のイオン基はカルボン酸基
であるインク組成物と;カルボン酸基は樹脂粒子表面に
約30から約90重量%の存在するインク組成物と;カ
ルボン酸基は連続水性相中に約0.1から約40重量%
の存在し、樹脂粒子中に約1から約40重量%存在する
インク組成物と;樹脂エマルションの樹脂粒子のMw
約5,000から約3,000,000、そのガラス化
温度は約0から約120℃、樹脂の顔料に対する重量比
は約1:15から約15:1、樹脂エマルションはイン
ク中の固形分の重量%に基づき約0.1から約50重量
%存在するインク組成物と;体積平均樹脂粒子サイズは
約0.025から約2ミクロンであるインク組成物と;
着色剤は顔料で、樹脂粒子と顔料は少なくとも約104
オングストローム離れており、この離隔は主にイオン性
のカルボン酸基によって可能となるインク組成物と;樹
脂粒子と顔料は少なくとも約104から約105オングス
トローム離れているインク組成物と;樹脂粒子と着色剤
の顔料は少なくとも約104から約105オングストロー
ム離れており、この離隔はイオン性のカルボン酸基によ
って可能となることにおいて、樹脂粒子と顔料の間に化
学的または機械的手段による結合がないインク組成物
と;ビヒクルは、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、チオグリコール、グリセリン、ジプロピレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ールからなる群から選ばれるインク組成物と;粘度が約
1.5から約5センチポイズ、表面張力が約30から約
55ダイン/cmのインク組成物と;さらにインク添加
剤を含有するインク組成物と;インク添加剤は、殺生物
剤、緩衝剤、防かび剤、pH調整剤、導電率調整剤、キ
レート剤、防さび剤、しわ防止剤、安定剤からなる群か
ら選ばれ、当該成分が約0.01から約10重量%使用
されるインク組成物と;樹脂エマルションは1種類のモ
ノマーまたは数種類のモノマーの乳化重合によって生成
し、前記モノマーの少なくとも1つはカルボン酸基を含
有するイオン性のモノマーであるインク組成物と;モノ
マーは、ビニル、共役ジエン、エチレン性不飽和モノオ
レフィン、ビニルエステル、アルファメチレン脂肪族モ
ノカルボン酸のエステル、アクリロニトリル、アクリル
アミド、ビニルエーテル、ビニルケトン、ハロゲン化ビ
ニリデン、およびそれらの混合物からなる群から選ば
れ、それらから生成するポリマーまたは樹脂は、アクリ
ル酸エマルション、酢酸ビニルエマルション、塩化ビニ
ルエマルション、アクリル−スチレンエマルション、ポ
リブタジエンエマルション、スチレンエマルション、ジ
エンエマルション、アクリル酸エステルエマルション、
ビニルエーテルエマルション、ビニルケトンエマルショ
ン、ハロゲン化ビニリデンエマルションであるインク組
成物と;イオン性のモノマーは、酸または塩基性オレフ
ィンモノマー、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、
アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアルキルまたは
トリアルキルアクリルアミドまたはメタクリルアミドの
ハロゲン化第四アンモニウム、ビニルピリジン、ビニル
ピロリドン、ビニル−N−メチルピリジニウムクロリ
ド、スルホン化モノマー、ホスホン化モノマーを含むイ
ンク組成物と;モノマーは、アクリル酸および1から3
個のアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルで
あるインク組成物と;モノマーは、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル、およびアクリル酸で、約6
0重量%のメタクリル酸メチル、約30重量%のアクリ
ル酸ブチル、約10%のアクリル酸であるインク組成物
と;樹脂エマルションの水溶性ポリマー相の量が樹脂総
量の約1から約30%、イオン粒子相の量が樹脂総量の
約70から約99%であるインク組成物と;イオン基
は、弱酸、強酸、アニオン塩、強塩基であるインク組成
物と;イオン基は、弱酸のカルボン酸、強酸のスルホン
酸、アニオン塩の硫酸塩、弱塩基のアンモニウム、強塩
基のジアルキルアミン、カチオン塩の第四アンモニウム
であるインク組成物と;粒子表面のイオン基は、カルボ
ン酸、スルホン酸、アンモニウム、アルキルアミン、ピ
リジン、アルキルピリジン、およびそれらの塩からなる
群から選ばれるインク組成物と;粒子表面の弱酸モノマ
ーは、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイ
ン酸、フマル酸;粒子表面の強酸モノマーは、ビニルス
ルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸、2−スルホエチルメタ
クリレート;粒子表面の塩基性モノマーは、アクリルア
ミド、メタクリルアミド、ジアルキルまたはトリアルキ
ルアクリルアミドまたはメタクリルアミドのハロゲン化
第四アンモニウム、ビニルピリジン、ビニルピロリド
ン、ビニル−N−メチルピリジニウムクロリドであるイ
ンク組成物が含まれる。
【0015】実施の態様では、本発明のインクは、樹脂
エマルション混合物、着色剤特に顔料、Sulfola
neなどのインクビヒクル、任意に開始剤を含み、イン
ク中の固形分は、樹脂、樹脂粒子、着色剤特に顔料を含
む。本発明の実施の態様に関して重要なことは、好まし
くは乳化重合によって製造されたイオン性、特にカルボ
キシル化されたラテックスを使用することであり、それ
によって、樹脂粒子と顔料粒子は解離(dissoci
ate)して存在する。たとえば、樹脂粒子と顔料粒子
は接触していない;樹脂粒子と顔料粒子の間には結合が
ない;樹脂粒子と顔料粒子との間には所定の間隔があ
る。カルボキシル化された樹脂エマルションは、少なく
とも樹脂粒子の表面にカルボン酸基群、またはカルボン
酸基の存在を可能とし、これによって、優れたインク安
定性が得られるが、その主要因は樹脂粒子と顔料粒子が
解離または分離しているためである。カルボン酸基は、
ここに記載のように、樹脂中にもインクビヒクル中にも
存在する。好ましくは、カルボン酸基、およびカルボキ
シル化ラテックス由来のカルボン酸基の主要量は、樹脂
粒子の表面に、たとえば、約35から約90重量%、好
ましくは約40から約80重量%存在する。樹脂粒子中
に存在するカルボン酸基の量は、たとえば、約1から約
40重量%、好ましくは約2から約40重量%である。
インクビヒクル中にも存在するカルボン酸基の量は、た
とえば、約0.01から約40重量%、好ましくは約
0.05から約20重量%である。これ以外の適切な量
でもよい。カルボン酸基によって、樹脂粒子と顔料との
間の間隔と解離が可能となるが、この間隔は、たとえ
ば、約104から105オングストロームであり、この間
隔によって顔料と樹脂粒子は解離したままとなる。これ
以外の適切な間隔でもよい。
【0016】カルボキシル化樹脂エマルションは、通
常、カルボン酸基を有するモノマーから作られた樹脂、
たとえば、アルキルたとえばメチルメタクリレート、ア
ルキルたとえばブチルアクリレート、およびアクリル酸
の、好ましくは重量比60:30:10のコポリマーか
ら作られた樹脂エマルションを含む。樹脂またはポリマ
ーの例は、共役ジエンのモノマー単位を含む。たとえ
ば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチ
ル−1,3−ブタジエン、ピペリレン、3−ブチル−
1,3−オクタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジ
エンなど、およびそれらの混合物などであるが、これに
限られない。ビニルのモノマー単位の典型的な例は、ス
チレン;p−クロロスチレン;ビニルナフタレン;塩化
ビニル;臭化ビニル;フッ化ビニル;エチレン性不飽和
モノオレフィン、たとえば、エチレン、プロピレン、ブ
チレン、イソブチレンなど;ビニルエステル、たとえ
ば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニ
ル、酪酸ビニルなど;アルファメチレン脂肪族モノカル
ボン酸のエステル、たとえば、アクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソ
ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸n−オクチ
ル、アクリル酸2−クロロエチル、アクリル酸フェニ
ル、アルファクロロアクリル酸メチル、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチルなど;
アクリロニトリル;メタクリロニトリル;アクリルアミ
ド;ビニルエーテル、たとえば、ビニルメチルエーテ
ル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルエチルエーテル
など;ビニルケトン、たとえば、ビニルメチルケトン、
ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンな
ど;ハロゲン化ビニリデン、たとえば、塩化ビニリデ
ン、ビニリデンクロロフルオリドなど;N−ビニルイン
ドール、N−ビニルピロリドンなど;およびそれらの混
合物を含む。混合物とは、たとえば、最低2から最大1
0、好ましくは5種類の成分を含み、混合物中の各成分
は、それぞれについて適量が使用され、合計で約100
部または100%となる。たとえば、2種類の混合物
は、第一の成分が約1から約99%、第二の成分が約1
から99%使用され、2つの合計が約100%となる。
【0017】本発明に使用される樹脂エマルションは、
好ましくは乳化重合法により製造され、当該製造法で使
用するモノマーは、たとえば、スチレン、メタクリル酸
エステル、ブタジエン、イソプレン、および任意に、酸
や塩基性オレフィンモノマー、たとえば、アクリル酸、
メタクリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジ
アルキルまたはトリアルキルアクリルアミドまたはメタ
クリルアミドのハロゲン化第四アンモニウム、ビニルピ
リジン、ビニルピロリドン、ビニル−N−メチルピリジ
ニウムクロリドなどからなる群から選ばれる。これらの
酸や塩基の存在量はさまざまで、たとえば、約1から約
40%、好ましくは約3から約25重量%である。樹脂
エマルションを乳化重合で製造するときには、公知の連
鎖移動剤、たとえば、ドデカンチオールや四臭化炭素も
有効量、たとえば、約1から10%使用する。これ以外
の方法でも、得られる樹脂エマルション粒子の体積平均
直径が、Coulter Counterなどの公知の
手段による測定で、たとえば約0.01から約3ミクロ
ンであれば、米国特許第3,674,736号に記載の
ポリマーのマイクロ懸濁法、米国特許第5,290,6
54号に記載のポリマー溶液:マイクロ懸濁法、機械的
粉砕法、その他の公知の方法など、米国特許第5,56
7,566号参照、から採用してもよい。
【0018】固形粒子のサイズは、本発明のインクジェ
ット用インク組成物に入れる場合、小さいことが好まし
い。その第一の理由は、プリントヘッドのオリフィスの
目詰りを最小限にするか防止するため、および優れたイ
ンクジェット用インクを提供するためである。したがっ
て、本発明の実施の形態では、樹脂エマルション/粒子
は、約0.01から約2ミクロンの数平均粒子サイズ
(平均直径)を有することが好ましい。さらに好ましく
は、樹脂エマルション粒子の平均粒子サイズは、約0.
05から約1ミクロン、またさらに好ましくは、約0.
05から約0.5ミクロンである。
【0019】インク組成物は、最大約25重量%程度の
着色剤を含む。本発明のインクジェット用インク組成物
は、好ましくは約2から約20重量%、さらに好ましく
は約2.5から約15重量%の着色剤を含むが、これ以
外の適切な量を使用してもよい。好ましい着色剤は顔料
または顔料粒子である。
【0020】本発明のインクジェット用インクでは、顔
料などの着色剤は、樹脂エマルション粒子と会合せず、
ここに記載のように、樹脂エマルション粒子と解離して
存在する。この解離によって、たとえば、優れたインク
安定性が可能となる。本発明の実施の形態では、インク
ジェット用インク組成物の着色剤は、顔料、染料、また
はその混合物で、好ましくは、カーボンブラックなどの
顔料である。顔料の例は、カーボンブラック、シアン、
マゼンタ、イエロー、レッド、ブルー、グリーン、ブラ
ウン、それらの混合物などである。適切なブラック顔料
の例は、チャネルブラック、ファーネスブラック、ラン
プブラックなどの種々のカーボンブラックで、乾燥粉末
か予備分散体の形態で用いる。好ましいのは、Leva
nylBlack A−SF(Bayer)、Suns
perse Carbon Black LHD 93
03(Sun Chemicals)、Sun Che
micals社のその他の同様なカーボンブラック製
品、Cabot Corporation社のその他の
同様なカーボンブラック製品などである。カラー顔料も
乾燥粉末か予備分散体の形態などで用いる。
【0021】本発明の実施の形態で顔料を用いるときに
は、好ましくは、顔料粒子はなるべく小さくして、樹脂
エマルションの存在下で粒子が安定して分散するように
する。顔料粒子の好ましい平均直径は、一般的に約0.
001から約1マイクロメートルである。顔料は、望ま
しい粒子サイズ、たとえば、約0.001から約1ミク
ロンにするためにさらに処理してもよい。前述の処理
は、ボールミル、サンドミキサ、アトリタ(attri
tor)、攪拌ミル、超音波ホモジェナイザ、マイクロ
フリュイダイザ、遠心分離などを使用して行う。
【0022】染料は、必ずしも好ましくないが、本発明
のインクジェット用インクに任意に使用することができ
ると考えられる。その例は、市販の適切な染料であれば
いずれでもよい。使用される染料は、酸性、直接、また
は反応染料である。具体例は、Bernacid Re
d 2BMN、Pontamine Brillian
t Bond Blue A、BASF X−34、P
ontamine、Food Black 2、Car
odirect Turquoise FBLSupr
a Conc.(Direct Blue 199、C
arolina Color and Chemica
l社製)、Special FastTurquois
e 8GL Liquid(Direct Blue
86、Mobay Chemical社製)、Intr
abond LiquidTurquoise GLL
(Direct Blue 86、Crompton
and Knowles社製)、Cibracron
BrilliantRed 38−A(Reactiv
e Red 4、Aldrich Chemical社
製)、Drimarene Brilliant Re
d X−2B(Reactive Red 56、Py
lam、Inc.製)、Levafix Brilli
ant Red E−4B(Mobay Chemic
al社製)、肉眼では見えないが、可視波長外の領域の
光線(紫外線や赤外線など)に暴露すると見える染料、
たとえば、ダンシル−リジン、N−(2−アミノエチ
ル)−4−アミノ−3,6−ジスルホ−1,8−ジナフ
タルイミド二カリウム塩などである。
【0023】さらに、本発明の実施の形態では、インク
ジェット用インク組成物を磁気インク文字読取り装置
(MICR)システムに使用可能にするために、インク
ジェット用インク組成物に磁気粒子を含んでいてもよ
い。適切な磁性体は、針状磁性体、ドープ磁性体、熱処
理磁性体などであるが、これに限られない。たとえば、
特定の磁性体組成物は、熱処理磁鉄鉱、コドープ(co
−doped)磁鉄鉱、針状磁鉄鉱、磁鉄鉱などであ
る。その他の適切な磁性体は、強磁性化合物の硬質磁気
粒子、軟磁性粒子、またはその混合物などであるが、こ
れに限られない。軟磁性粒子は、鉄やその他の高透磁率
低残留磁気材料、たとえば、鉄カルボニル、亜鉛フェラ
イトやマンガンフェライトなどのある種のフェライト、
またはパーマロイなどである。硬質磁気粒子は、酸化
鉄、その他のフェライト、たとえば、バリウムフェライ
ト、chi−ironカーバイド、二酸化クロム、また
は酸化鉄とニッケルまたはコバルトの合金などである。
このような磁気粒子は、インクジェット用インク組成物
に適当な有効量使用し、インクの吐出特性に悪影響が出
ないような粒子サイズであることが好ましい。
【0024】本発明のインクは、樹脂エマルション、顔
料などの着色剤、インクビヒクル、および公知のインク
添加剤、たとえば殺生物剤、湿潤剤、緩衝剤、浸透剤な
どを単純混合して製造できる。さらに詳しくは、カール
防止剤などのインク添加剤をたとえば約0.1から10
重量%と、水と、スルホラン(Sulfolane)な
どの助溶剤のたとえば約15から約25重量%とを溶解
し、攪拌して均質な混合物を得る。前記攪拌は有効時
間、たとえば約5から約10分間行う。得られた混合物
に、たとえば約0.5から約2重量%の樹脂を含有する
樹脂エマルションを加え、約5から約10分間、あるい
はこれ以外の有効時間攪拌する。こうして得られた混合
物に、攪拌しながら顔料を加えるが、攪拌は、攪拌バー
などの適当な攪拌装置を用いて約5から約10分間行
う。得られたインクは、1μmのグラスファイバフィル
タなどの適当なフィルタを用いてろ過するが、これは、
主にインク混合物から混入物や大きな粒子(>1μm)
を除くためである。
【0025】本発明のインクの液体ビヒクルは、水、ま
たは水と混和性有機成分、または助溶剤を含む。適切な
助溶剤の例は、グリコール類、たとえば、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、チオグリコール、グリセ
リン、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール;アミド類、たとえば尿
素、置換尿素;エーテル類、たとえば、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエ
チルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテ
ル、トリエチレングリコールエーテル、トリプロピレン
グリコールモノメチルエーテル;カルボン酸類およびそ
の塩;エステル類;アルコール類、たとえば、エチルア
ルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコー
ル、ベンジルアルコール;有機スルフィド類;有機スル
ホキシド類;スルホン類、たとえば、Sulfolan
e、アルコール誘導体、カルビトール、ブチルカルビト
ール、セロソルブ、エーテル誘導体、アミノアルコール
類、ケトン類、N−メチルピロリジノン、2−ピロリド
ン、シクロヘキシル−ピロリドン、ヒドロキシエーテル
類;アミド類;スルホキシド類、たとえばジメチルスル
ホキシド;ラクトン類;それらの混合物などであるが、
これに限られない。
【0026】水と、1つ以上の助溶剤または助分散剤の
混合物を液体ビヒクルとして選ぶ場合、水と助溶剤の比
率は適当な有効範囲でよい。通常、水:助溶剤の比率
は、約100:0から約20:70、好ましくは約9
7:3から約50:50であるが、これ以外の適切な比
率にしてもよい。液体ビヒクルに非水成分が含まれる場
合、それは一般的に湿潤剤として機能し、通常は水より
沸点が高い。適切な湿潤剤は、たとえば、グリコール
類、N−メチル−ピロリドン、2−ピロリドン、N−メ
チル−2−ピロリドン、1,2−ジメチル−2−イミダ
ゾリジノン、Sulfolane、それらの混合物など
であるが、これに限られない。湿潤剤をインクに使用す
るのは、水分の蒸発と沈降を防止するためである。更
に、ある種の湿潤剤、たとえば、N−メチル−ピロリド
ンや2−ピロリドンなどは、インクの吐出性能を改善す
ることがわかっており、したがって、このような湿潤剤
は、湿潤剤と助溶剤の2つの役割を果たす。また、2−
ピロリドンなどの一部の湿潤剤は、長時間の記録中にイ
ンクが吐出面に堆積するのを防止する。これは、カート
リッジの再補給性にとって都合がよい。
【0027】本発明のインクには、前述のように、その
他の成分も添加される。たとえば、本発明のインクは、
殺生物剤、緩衝剤、かび防止剤、pH調整剤、導電率調
整剤、キレート剤、さび防止剤、安定剤などの添加剤を
含む。これらの添加剤は、本発明のインクジェット用イ
ンクに、適当な有効量、たとえばインクの約0.000
1から約4.0重量%、好ましくは約0.01から約
2.0重量%含まれる。
【0028】緩衝剤の例は、ホウ酸ナトリウム、リン酸
水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、それらの混
合物などであるが、これに限られない。殺生物剤の例
は、Dowicil(登録商標)、Proxel、安息
香酸塩、ソルビン酸塩、それらの混合物などであるが、
これに限られない。
【0029】pH調整剤もインクに添加する。そのよう
なpH調整剤の例は、酸;塩基、たとえば、水酸化リチ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカ
リ金属の水酸化物;リン酸塩;炭酸塩;カルボン酸塩;
亜硫酸塩;アミン塩;アミン、たとえば、ジエタノール
アミンやトリエタノールアミン;それらの混合物などで
あるが、これに限られない。pH調整剤を添加する場
合、使用量は、最大約3重量%、好ましくは、約0.0
1から約1重量%である。
【0030】その他のインク組成物も使用される。たと
えば、用紙のカールを削減したり、しわ防止剤として、
トリメチロールプロパンなどの成分をインクジェット用
インク組成物に添加する。適切な添加剤の例は、たとえ
ば、米国特許第4,737,190号に開示されてい
る。当該特許の全開示内容は、本発明の参考文献となっ
ている。
【0031】本発明の最終インクジェット用インク組成
物には、いくつかの物理的性質が要求される。たとえ
ば、インクジェット式記録法に用いるインク組成物に
は、適切な粘度、表面張力、pH特性がなければならな
い。本発明では、インクジェット用インク組成物は、2
5℃で約0.5から約20cPの粘度を有するのが好ま
しいとされる。インクの粘度は、好ましくは約1から約
15cP、さらに好ましくは約1から約7cPである。
また、インクジェット用インク組成物は、25℃で約1
0から約75ダイン/cmの表面張力を有するのが好ま
しいとされる。インクの表面張力は、さらに好ましくは
約20から約55ダイン/cm、またさらに好ましくは
約25から約45ダイン/cmである。また、インクジ
ェット用インク組成物は、約3から約10のpHを有す
るのが好ましいとされる。さらに好ましくは約4から約
8である。
【0032】本発明のインクは優れたインク安定性を有
する。たとえば、Brookfield Fluid
Rheometerによる測定で実質的に一定の粘度
と、pH電極と計器による測定で適切なpHと、流体テ
ンシオメータによる測定で効果的な表面張力とを維持す
る。更に、当該インクでは、長期間、たとえば、6カ月
以上、さらに詳しくは約6カ月から約2年間、顔料やエ
マルション粒子の目に見える沈降挙動が見られない。
【0033】実質的に一定の粘度、pH、表面張力、お
よび粒子の不沈降は、インクをストレスにさらしても維
持される。たとえば、ボトルに入れたインクを室温、た
とえば約25℃で放置した後、約60℃で24時間、ま
たは50℃で30日間加熱する;あるいは、−30℃で
凍結した後室温で解凍する。このようなストレス条件下
でも、インクの粘度は実質的に約0.5cP(センチポ
イズ)を越えて増減しない。粘度が実質的にたとえば約
3から約4センチポイズ(cP)変化すると、インクの
不吐出の原因となるか、および/または、インクが吐出
装置のフィルタを通過できなくなる。インクの粘度に有
害な変化があると、インクを吐出装置に補給できなくな
り、その結果、吐出チャネルの補給が不足して、吐出装
置からインク滴が吐出されなくなる。インクを0℃未
満、たとえば−40℃の温度に放置した後、インクを解
凍する、といった冬期または寒冷気候における輸送中に
起こり得るような極端な条件下でも、顔料、樹脂エマル
ション粒子、および他のインク成分を有する顔料など、
目に見えるインクの沈降や析出はなかった。インクを2
5℃に放置した後、目に見える沈降や析出が生じると、
インクジェットノズルの目詰りが起き、その結果、ライ
ンエッジの粗さ、光学濃度、画像の色むらに影響する。
また、インクが沈降すると、混合物が均質でなくなり、
毛管作用の芯装置を含むインクタンクでの貯蔵にも問題
が生ずる。さらに、本発明のインクは、長期の保存安定
性や優れた吐出性能を得るために、従来技術にあるよう
なサッカリン/ポリオールなどの特殊な添加剤を加える
必要がない。
【0034】インクの相互作用がないことを証明するた
めに、Rheometrics RSFを用いた流体レ
オロジーを使う。センチポイズで表した粘度を、ずり速
度の変化に対して測定し、一般的にはずり速度(sec
-1)の対数としてプロットする。インクは、0.5から
3の対数ずり速度(sec-1)の範囲で測定された。本
発明のインクは、ずり速度が増加しても粘度に目立った
減少がないことから、着色剤、特に顔料と樹脂エマルシ
ョン粒子は会合していないこと、および樹脂と顔料の間
には間隔があることが示された。更に、ずり速度が10
3から100に減少すると、インクの粘度は、前述のずり
速度増加に関する状況と同じカーブに従った。このこと
からも、インク中の顔料と樹脂エマルション粒子の会合
がないことがわかる。
【0035】従来技術のインクは、顔料と樹脂エマルシ
ョン粒子との間に会合があることが立証されている。樹
脂エマルション粒子と顔料は、熱および/または反対に
荷電したイオン性界面活性剤によって通常合体する。す
なわち、顔料と樹脂エマルション粒子は緊密に会合し、
たとえば、インク粒子の望まざる沈降の原因となる。比
較例3で、インクは中等度のずり減粘(対数ずり速度
0.5から2に対し、3,7から3.4センチポイズ)
を有していた。このインクは当初約2カ月間は安定であ
った(ほとんど沈降がなかった)が、その後、たとえば
約3カ月後に沈降した。これに対し、本発明のインク
は、1年以上安定しており、事実上ずり減粘がないこと
が明白で、対数ずり速度2から0.5に対して、約0.
1センチポイズのノイズ範囲内のシフトしかないことを
示している。
【0036】本発明のインクは、用紙上、すなわち、ビ
ヒクルがかなり除去された状況では、インク中では見ら
れなかった相互作用を示す。Atomic Force
Microscopeおよび走査電子顕微鏡像から、
用紙上でのこの相互作用の物理的証拠が得られている。
樹脂エマルション粒子の不在下では、顔料粒子は単一粒
子として支配的に存在する。樹脂エマルション粒子の存
在下では、顔料粒子は、樹脂エマルション粒子を中心と
した大きな凝集体に見える。
【0037】顔料と樹脂エマルション粒子を含有し、イ
ンク中では顔料/樹脂エマルション粒子の会合がなく、
用紙上では物理的に結合した顔料/樹脂エマルション粒
子の会合のあるサーマルインクジェット用インクは、本
発明のインクおよびプロセスに関して重要である。
【0038】
【実施例】実施例1 樹脂エマルションの調製 メタクリル酸メチル/アクリル酸ブチル/アクリル酸の
組成が60:30:10のターポリマーを含む樹脂エマ
ルションをバッチ乳化重合法で調製した。200rpm
にセットした攪拌装置を備える500ミリリットルのジ
ャケット付きガラスフラスコで、1.8gの過硫酸アン
モニウムと、1.8gのドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム(Aldrich社製)と、1.8gのTri
tonX−100(オクチルフェノールポリエーテルア
ルコールと、Union Carbide社製)と、2
32gの脱イオン水とを30分間脱気した。72gのメ
タクリル酸メチル、36gのアクリル酸n−ブチル、1
2gのアクリル酸のモノマー混合物をフラスコに入れ
て、終始室温、約25℃で10分間乳化した。次に、こ
のエマルションを80℃で5.5時間、窒素大気中で重
合した。こうして、34%の固形分を含む樹脂エマルシ
ョンを得た。固形分は、残存乳化剤、イオン性非イオン
性の界面活性剤、残存開始剤も含み、Coulter
N4で測定した平均粒子サイズは235ナノメートルの
主にイオン性エマルション粒子であった。得られた樹脂
のリスキャン中点値(rescam midpoin
t)のTgは、Seiko DSCによる測定で53℃
であった。バルク樹脂の分子量Mwは、Waters
GPCで583,000と測定された。水性媒体中に、
約4重量%の水溶性オリゴマー/ポリマーが存在し、
(前記オリゴマー/ポリマーは)73重量%のアクリル
酸を含むことが、遠心分離と酸滴定により測定された。
水性相のオリゴマーとポリマーのMwは、それぞれ、
1,080と28,000であった。
【0039】Levanyl Carbon Blac
k Dispersion(Bayer Corpor
ation製)を含むインクは、調製後、遠心分離にか
けて大きな粒子(>1μm)を除いた。カーボンブラッ
ク分散体は、インク調製の前に1μmのグラスファイバ
フィルタでろ過した。ここにある全実施例は、特に記載
のない限り、前処理したLevanylカーボンブラッ
クを使用している。
【0040】実施例1A インクの調製 16重量%のジエチレングリコール(Aldrich社
製)と、15重量%の2−ピロリジノン(Aldric
h社製)と、水(合計100%になるまでの差分)とを
混合して、黒色のインクジェット用インク組成物を調製
した。約0.55%の固形分に相当する実施例1の樹脂
エマルションを上述で調製したビヒクル混合物に加え、
約5から10分攪拌した。得られた混合物を、7重量%
のLevanyl Carbon Black Dis
persion(Bayer Corporation
製)に加えた。インク混合物は、約5分間攪拌し、1μ
mのグラスファイバフィルタでろ過した。得られたイン
クは、50℃で30日間および60℃で24時間加熱
後、粘度、表面張力、pH特性ともに安定していた。さ
らに、約25℃で約12カ月間沈降や析出物の徴候もな
く、保存安定性があった。
【0041】実施例1B インクの調製 20重量%のSulfolane(Bayer社製)
と、4重量%のトリメチロールプロパン(Hoesch
t社製)と、水(合計100%になるまでの差分)とを
混合して、黒色のインクジェット用インク組成物を調製
した。約0.55%の固形分に相当する実施例1の樹脂
エマルションを上述で調製したビヒクル混合物に加え、
約5から10分攪拌した。得られた混合物を、7重量%
のLevanyl Carbon Black Dis
persion(Bayer Corporation
製)に加えた。インク混合物は、約5分間攪拌し、1μ
mのグラスファイバフィルタでろ過した。得られたイン
クは、50℃で30日間および60℃で24時間加熱後
も粘度、表面張力、pH特性が同じまたは同程度である
ことから、安定性を有していることが示された。さら
に、約25℃で12カ月間沈降や析出物の徴候もなく、
保存安定性があった。
【0042】実施例1C インクの調製 20重量%のSulfolane(BASF社製)と、
0.5重量%のポリエチレンオキシド/ビスフェノール
Aポリマー、分子量18,000(Polyscien
ces社製)と、水とを均質な混合物になるよう攪拌し
て混合し、黒色のインクジェット用インク組成物を調製
した。前記攪拌時間は約5から10分であった。上述で
調製したインクビヒクルに、約1%の固形分に相当する
実施例1の樹脂エマルションを加え、約5から10分攪
拌した。得られた混合物を、4重量%のCabojet
200カーボンブラック着色剤(Cabot Cor
poration製)に加えた。インク混合物は、5か
ら約10分間攪拌し、1μmのグラスファイバフィルタ
でろ過した。得られたインクは、約25℃で6カ月間沈
降の徴候もなく、保存安定性があった。インクの物理的
性質も、粘度など約2.15センチポイズで、変化がな
かった。
【0043】実施例2 樹脂エマルションの調製 メタクリル酸メチル/アクリル酸ブチル/アクリル酸の
組成が67:30:3のターポリマーを含む樹脂エマル
ションをバッチ乳化重合法で調製した。250rpmに
セットした攪拌装置を備える2リットルのジャケット付
きガラスフラスコで、3gの過硫酸アンモニウムと、
4.5gのドデシル硫酸ナトリウム(Aldrich社
製)と、580gの脱イオン水とを30分間脱気した。
201gのメタクリル酸メチル、90gのアクリル酸n
−ブチル、9gのアクリル酸のモノマー混合物をフラス
コに入れて、フラスコ内容物を室温で10分間乳化し
た。次に、得られたエマルションを80℃で5.5時
間、窒素大気中で重合した。こうして、Coulter
N4で測定した平均粒子サイズが80ナノメートル
の、34%の固形分を含む樹脂エマルションを得た。得
られた樹脂のリスキャン中点値のTgは、Seiko
DSCによる測定で55℃で、バルクの分子量Mwは、
Waters GPCで1,090,000と測定され
た。
【0044】実施例2A インクの調製 20重量%のSulfolane(BASF社製)と、
トリメチロールプロパン(Hoechst社製)と、水
(合計100%になるまでの差分)とを混合して、黒色
のインクジェット用インク組成物を調製した。約0.5
5%の固形分に相当する実施例2の樹脂エマルションを
上述で調製したビヒクル混合物に加え、約5から10分
攪拌した。次に、得られた混合物を、7重量%のLev
anylCarbon Black Dispersi
on(Bayer Corporation製)に加え
た。インク混合物は、約5分間攪拌し、その後、1μm
のグラスファイバフィルタでろ過した。得られたインク
は、約25℃で12カ月間沈降の徴候がなかった。
【0045】実施例3 樹脂エマルションの調製 メタクリル酸メチル/メタクリル酸ブチル/アクリル酸
の組成が21:76:3のターポリマーを含む樹脂エマ
ルションをバッチ乳化重合法で調製した。250rpm
にセットした攪拌装置を備える2リットルのジャケット
付きガラスフラスコで、1.5gの過硫酸アンモニウム
と、17.8gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム(Aldrich社製)と、580gの脱イオン水と
を30分間脱気した。62gのメタクリル酸メチル、2
29gのメタクリル酸n−ブチル、9gのアクリル酸の
モノマー混合物をフラスコに入れ、混合物を室温で10
分間乳化した。次に、得られたエマルションを80℃で
5.5時間、窒素大気中で重合した。こうして、Cou
lter N4で測定した平均粒子サイズが63ナノメ
ートルの、36%の固形分を含む樹脂エマルションを得
た。得られた樹脂のリスキャン中点値のTgは、Sei
ko DSCによる測定で54℃で、バルク樹脂の分子
量Mwは、Waters GPCで2,280,000
と測定された。
【0046】実施例3A インクの調製 20重量%のSulfolane(BASF社製)と、
トリメチロールプロパン(Hoechst社製)と、水
(合計100%になるまでの差分)とを混合して、黒色
のインクジェット用インク組成物を調製した。約0.5
5%の固形分に相当する実施例3の樹脂エマルションを
上述で調製したビヒクル混合物に加え、約5から10分
攪拌した。得られた混合物を、7重量%のLevany
l Carbon Black Dispersion
(Bayer Corporation製)に加えた。
インク混合物は、約5分間攪拌し、1μmのグラスファ
イバフィルタでろ過した。得られたインクは、約25℃
で18カ月間沈降の徴候がなかった。
【0047】実施例4 樹脂エマルションの調製 メタクリル酸メチル/アクリル酸ブチル/メタクリル酸
の組成が50:30:20のターポリマーを含む樹脂エ
マルションをバッチ乳化重合法で調製した。200rp
mにセットした攪拌装置を備える500ミリリットルの
ジャケット付きガラスフラスコで、0.6gの過硫酸ア
ンモニウムと、1.8gのドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウム(Aldrich社製)と、1.8gのTr
itonX−100(オクチルフェノールポリエーテル
アルコール、Union Carbide社製)と、2
32gの脱イオン水とを30分間脱気した。60gのメ
タクリル酸メチル、36gのアクリル酸n−ブチル、2
4gのメタクリル酸のモノマー混合物をフラスコに入れ
て、室温で10分間乳化した。次に、このエマルション
を80℃で5.5時間、窒素大気中で重合した。こうし
て、Coulter N4で測定した平均粒子サイズが
94ナノメートルの、36%の固形分を含むラテックス
を得た。得られた樹脂のリスキャン中点値のTgは、S
eikoDSCによる測定で95℃であった。樹脂のバ
ルク分子量Mwは、WatersGPCで1,190,
000と測定された。
【0048】実施例4A インクの調製 20重量%のSulfolane(BASF社製)と、
トリメチロールプロパン(Hoechst社製)と、水
(合計100%になるまでの差分)とを混合してインク
ビヒクルを作ることにより、黒色のインクジェット用イ
ンク組成物を調製した。約0.55%の固形分に相当す
る実施例4の乳化重合混合物を得られたビヒクル混合物
に加え、約5から10分攪拌した。得られた混合物を、
7重量%のLevanyl Carbon Black
Dispersion(Bayer Corpora
tion製)に加えた。インク混合物は、約5分間攪拌
し、1μmのグラスファイバフィルタでろ過した。得ら
れたインクは、25℃で12カ月間、沈降も析出物も認
められなかった。
【0049】実施例5 樹脂エマルションの調製 メタクリル酸メチル/アクリル酸ブチル/アクリル酸の
組成が67:30:3のターポリマーを含む樹脂エマル
ションをバッチ乳化重合法で調製した。200rpmに
セットした攪拌装置を備える500ミリリットルのジャ
ケット付きガラスフラスコで、0.6gの過硫酸アンモ
ニウムと、1.8gのドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム(Aldrich社製)と、1.8gのTrit
on X−100(オクチルフェノールポリエーテルア
ルコール、Union Carbide社製)と、23
2gの脱イオン水とを30分間脱気した。80.4gの
メタクリル酸メチル、36gのアクリル酸n−ブチル、
3.6gのアクリル酸のモノマー混合物をフラスコに入
れて、室温で10分間乳化した。次に、このエマルショ
ンを80℃で5.5時間、窒素大気中で重合した。こう
して、Coulter N4で測定した平均粒子サイズ
が75ナノメートルの、34%の固形分を含む樹脂エマ
ルションを得た。得られた樹脂のリスキャン中点値のT
gは、Seiko DSCによる測定で55℃であっ
た。樹脂のバルク分子量Mwは、Waters GPC
で1,630,000と測定された。水性媒体中に、遠
心分離と酸滴定による測定の結果60重量%のアクリル
酸を含む、約1.3重量%の水溶性オリゴマー/ポリマ
ーが存在した。水性相のオリゴマーとポリマーのM
wは、それぞれ、1,480と60,000であった。
【0050】実施例5A インクの調製 20重量%のSulfolane(BASF社製)と、
トリメチロールプロパン(Hoechst社製)と、水
(合計100%になるまでの差分)とのビヒクルを混合
して、黒色のインクジェット用インク組成物を調製し
た。約0.55%の固形分に相当する実施例5の樹脂エ
マルションを得られたビヒクル混合物に加え、約5から
10分攪拌した。得られた混合物を、7重量%のLev
anylCarbon Black Dispersi
on(Bayer Corporation製)に加え
た。インク混合物は、約5分間攪拌し、1μmのグラス
ファイバフィルタでろ過した。得られたインクは、室温
で約3.5カ月間保存安定性があった。すなわち、約
2.05センチポイズの粘度を維持し、沈降も析出物も
認められなかった。
【0051】実施例6 樹脂エマルションの調製 メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸の組成が76:2
4のコポリマーを含む樹脂エマルションをバッチ乳化重
合法で調製した。200rpmにセットした攪拌装置を
備える500ミリリットルのジャケット付きガラスフラ
スコで、1.8gの過硫酸アンモニウムと、1.8gの
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(Aldric
h社製)と、1.8gのTriton X−100(オ
クチルフェノールポリエーテルアルコール、Union
Carbide社製)と、232gの脱イオン水とを
30分間脱気した。91.2gのスチレン、28.8g
のメタクリル酸、2.4gの1−ドデカンチオール、
1.2gの四臭化炭素のモノマー混合物をフラスコに入
れて、室温で10分間乳化した。次に、このエマルショ
ンを80℃で5.5時間、窒素大気中で重合した。こう
して、CoulterN4で測定した平均粒子サイズが
112ナノメートルの、34%の固形分を含む樹脂エマ
ルションを得た。得られた樹脂のリスキャン中点値のT
gは、Seiko DSCによる測定で108℃であっ
た。水性媒体中に存在する約1.4重量%の水溶性オリ
ゴマーのバルク分子量Mwを遠心分離により測定した。
水性相のオリゴマーのMwは650であった。
【0052】実施例6A インクの調製 21重量%のSulfolane(BASF社製)と、
4.5重量%のDowanolトリプロピレングリコー
ルモノメチルエーテル(Dow Chemicals社
製)、0.5重量%のポリエチレンオキシド/ビスフェ
ノールAポリマー、分子量18,000(Polysc
iences社製)、水を均質な混合物になるよう約5
から10分攪拌して混合し、黒色のインクジェット用イ
ンク組成物を調製した。約0.55%の固形分に相当す
る実施例6の樹脂エマルションを上述で調製した液体ビ
ヒクル混合物に加え、約5から10分攪拌した。得られ
た混合物を、4重量%のCabojet 300カーボ
ンブラック着色剤(Cabot Corporatio
n製)に加えた。インク混合物は、5から約10分間攪
拌し、1μmのグラスファイバフィルタでろ過した。得
られたインクは、約25℃で4カ月間、粘度に変化がな
く(2.14センチポイズ)、樹脂や顔料の固形物の沈
降も析出物もなく、保存安定性があった。
【0053】実施例7 樹脂エマルションの調製 スチレン/メタクリル酸の組成が76:24のコポリマ
ーを含む樹脂エマルションをバッチ乳化重合法で調製し
た。200rpmにセットした攪拌装置を備える500
ミリリットルのジャケット付きガラスフラスコで、1.
8gの過硫酸アンモニウムと、1.8gのドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム(Aldrich社製)と、
1.8gのTriton X−100(オクチルフェノ
ールポリエーテルアルコール、Union Carbi
de社製)と、232gの脱イオン水とを30分間脱気
した。91.2gのスチレン、28.8gのメタクリル
酸、2.4gの1−ドデカンチオール、1.2gの四臭
化炭素のモノマー混合物をフラスコに入れて、室温で1
0分間乳化した。次に、このエマルションを80℃で
5.5時間、窒素大気中で重合した。こうして、Cou
lter N4で測定した平均粒子サイズが112ナノ
メートルの、37%の固形分を含む樹脂エマルションを
得た。得られた樹脂のリスキャン中点値のTgは、Se
iko DSCによる測定で119℃であった。樹脂の
バルク分子量MwはWaters GPCによる測定で
29,700であった。
【0054】実施例7A インクの調製 21重量%のSulfolane(BASF社製)と、
7重量%の2−ピロリジノン(Aldrich社製)
と、0.5重量%のポリエチレンオキシド/ビスフェノ
ールAポリマー、分子量18,000(Polysci
ences社製)と、水とを均質な混合物になるよう約
5から10分攪拌して混合し、黒色のインクジェット用
インク組成物を調製した。約1%の固形分に相当する実
施例7の樹脂エマルションを上述で調製した液体ビヒク
ル混合物に加え、約5から10分攪拌した。得られた混
合物を、4重量%のCabojet 300カーボンブ
ラック着色剤(Cabot Corporation
製)に加えた。インク混合物は、5から約10分間攪拌
し、1μmのグラスファイバフィルタでろ過した。得ら
れたインクは、約25℃で4カ月間、粘度が約2.30
センチポイズのまま変化がなく、樹脂や顔料の固形物の
沈降も析出物もなく、保存安定性があった。
【0055】比較例1 インクの調製 21重量%のSulfolane(BASF社製)と、
0.5重量%のポリエチレンオキシド/ビスフェノール
Aポリマー、分子量18,000(Polyscien
ces社製)と、水とを混合し、次いで均質な混合物に
なるよう5から10分攪拌して、黒色のインクジェット
用インク組成物を調製した。得られた混合物を、4重量
%のCabojet 300カーボンブラック着色剤
(Cabot Corporation製)に加えた。
インク混合物は、5から約10分間攪拌し、1μmのグ
ラスファイバフィルタでろ過した。
【0056】比較例2 インクの調製 20重量%のSulfolane(BASF社製)と、
トリメチロールプロパン(Hoechst社製)と、水
(合計100%になるまでの差分)とを混合して、黒色
のインクジェット用インク組成物を調製した。得られた
混合物を、7重量%のLevanyl Carbon
Black Dispersion(Bayer Co
rporation製)に加えた。インク混合物は、約
5分間攪拌し、1μmのグラスファイバフィルタでろ過
した。
【0057】比較例3 樹脂エマルションの調製 メタクリル酸メチル/アクリル酸ブチル/アクリル酸の
組成が60:30:10のターポリマーを含む樹脂エマ
ルションをバッチ乳化重合法で調製した。200rpm
にセットした攪拌装置を備える500ミリリットルのジ
ャケット付きガラスフラスコで、0.4gの過硫酸アン
モニウムと、1.5gのドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム(Aldrich社製)と、1.5gのTri
tonX−100(オクチルフェノールポリエーテルア
ルコール、Union Carbide社製)と、25
0gの脱イオン水とを30分間脱気した。48gのメタ
クリル酸メチル、24gのアクリル酸n−ブチル、8g
のアクリル酸のモノマー混合物をフラスコに入れて、室
温で10分間乳化した。次に、このエマルションを80
℃で5.5時間、窒素大気中で重合した。こうして、C
oulter N4で測定した平均粒子サイズが75ナ
ノメートルの、24%の固形分を含む樹脂エマルション
を得た。得られた樹脂のリスキャン中点値のTgは、S
eikoDSCによる測定で57℃であった。樹脂のバ
ルク分子量Mwは、WatersGPCで1,890,
000と測定された。水性媒体中に、遠心分離と酸滴定
による測定の結果50重量%のアクリル酸を含む、約3
重量%の水溶性オリゴマー/ポリマーが存在した。水性
相のオリゴマーとポリマーのMwは、それぞれ、12,
200と673,000であった。
【0058】比較例3 インクの調製 20重量%のSulfolane(BASF社製)と、
トリメチロールプロパン(Hoechst社製)と、水
(合計100%になるまでの差分)とを混合して、黒色
のインクジェット用インク組成物を調製した。約0.5
5%の固形分に相当する比較例3の樹脂エマルションを
上述で調製したビヒクル混合物に加え、約5から10分
攪拌した。得られた混合物を、7重量%のLevany
l Carbon Black Dispersion
(Bayer Corporation製)に加えた。
インク混合物は、約5分間攪拌し、1μmのグラスファ
イバフィルタでろ過した。
【0059】比較例4 樹脂エマルションの調製 メタクリル酸メチル/アクリル酸ブチル/アクリル酸の
組成が60:30:10のターポリマーを含む樹脂エマ
ルションをバッチ乳化重合法で調製した。200rpm
にセットした攪拌装置を備える500ミリリットルの丸
底ガラスフラスコに、1.5gのドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム(Aldrich社製)を入れた。5
0gの水を加えて、前記界面活性剤を溶解した。次に、
1.5gのTriton X−100(オクチルフェノ
ールポリエーテルアルコール、Union Carbi
de社製)と30gの脱イオン水とを加えた。さらに3
0gの水を追加した。0.4gの過硫酸アンモニウム開
始剤を30gの水に溶かして、得られた混合物を前記フ
ラスコに入れた。48gのメタクリル酸メチルと24g
のアクリル酸n−ブチルを加えた。反応フラスコを約5
5℃に加熱し、110gの水を加えた。次に、20gの
水と8gのアクリル酸をフラスコに入れた。このエマル
ションを80℃で3時間、アルゴン大気中で重合した。
こうして、Nicompで測定した平均粒子サイズが8
2ナノメートルの、24%の固形分を含むラテックスを
得た。得られた樹脂のリスキャン中点値のTgは、Se
ikoDSCによる測定で55℃であった。
【0060】比較例4 インクの調製 5.6重量%のLevanyl Carbon Bla
ck Dispersionを、40gの水と0.17
gの塩化ベンザルコニウム界面活性剤と混合した。次
に、混合物を10,000rpmで2分間Turrax
で攪拌しながら、5.76重量%の比較例4の樹脂エマ
ルションを加えた。得られた混合物を約30分間ロール
ミルにかけた。この混合物35gを、5重量%のSul
folane(BASF社製)と1重量%のトリメチロ
ールプロパン(Hoechst社製)に混合した。得ら
れたインク混合物を30分間ロールミルにかけた。
【0061】評価 上記インク組成物の性質は以下のように評価した。
【0062】A)物理的性質 インクの粘度は、Brookfield Model
DV−11 粘度計を用いて25℃で測定した。
【0063】インクの表面張力は、Kruss Mod
el K10T プレートテンシオメータを用いて25
℃で測定した。
【0064】pHは、Corning Model 3
45 pHメータを用いて25℃で測定した。
【0065】B)スメア抵抗 画像は、インクジェットプリンタHP850C(Hew
lett Packard社製)で記録した。記録後、
室温に24時間放置してから評価を行った。スメアテス
トの前に、無地(べた一色)部分の光学濃度を濃度計
(X−Rite428)で測定した。画像は、数種類の
記録媒体、たとえば、Xerox Courtland
4024DP、Image Series LXなど
の用紙に記録した。大きさの合うきれいな用紙を無地画
像の上に置いた。こすりテスタ(Testing Ma
chines Inc.製)を用いて、4ポンドの荷重
をカバー画像にかけた。1分間に85回のこすり速度
で、25℃、相対湿度(RH)50%で、画像を50回
こすった。無地画像に隣接する部分を濃度計で測定し
た。
【0066】C)安定性 50gのインクを蓋をしたボトルに入れ、50℃で30
日間放置した。インクの物理的性質は熱処理後測定し
た。比較のために、棚に放置したインクの物理的性質も
30日後に測定した。安定性を見るための第二の試験
は、50gのインクを蓋をしたボトルに入れ、60℃で
24時間放置した。インクの物理的性質は熱処理後測定
した。比較のために、棚に放置したインクの物理的性質
も24時間後に測定した。第三の試験は、インクを0℃
未満、たとえば、−30から−40℃の温度に24時間
放置した後、室温で解凍させた。インクの物理的性質は
処理後測定した。比較のために、棚に放置したインクの
物理的性質も24時間後に測定した。粘度が0.3セン
チポイズを上回る大きな変化をすると、不安定であるこ
とを意味する。室温、終始約25℃に置いたインクも、
最大2年間といった長期間観察し、沈降について試験し
た。
【0067】D)浸漬耐水性 画像をImage Series LX紙に、インクジ
ェットプリンタHP855Cを用いて記録した。これを
室温で24時間放置した後、100ミリリットルの攪拌
水に5分間浸漬した。記録画像の浸漬前後の光学濃度値
の変化をX−Rite 428濃度計で測定した。
【0068】E)光学濃度 画像をXerox Courtland 4024DP
紙およびImageSeries LX紙に、インクジ
ェットプリンタHP855Cを用いて記録した。記録画
像の光学濃度をX−Rite濃度計で測定した。
【0069】
【表1】
【表2】 物理的性質に関する表について:比較例1は、Cabo
t Carbon Black Dispersion
を用いたインクであるが、樹脂エマルションは入ってい
ない。
【0070】比較例2は、Levanyl Carbo
n Black Dispersionを用いたインク
であるが、樹脂エマルションは入っていない。
【0071】比較例3−時間をかけて会合を起こす。イ
ンクは、25℃で約6カ月後、最終的に沈降する。
【0072】比較例4−インク調製後24時間以内に直
ちに会合を起こす。
【0073】光学濃度などに関する第二の表について: 比較例1−耐水性に劣る;スメア大。
【0074】比較例2−耐水性に劣る;光学濃度低い;
スメアかなり大。
【0075】どちらの例とも、樹脂エマルションの入ら
ないカーボンブラックインクは、記録画質が劣ることを
示している。これに対し、対応する発明の実施例、すな
わち樹脂エマルションを使用したインクは、優れた耐水
性、高い光学濃度、著しく少ないスメアなど優れた記録
画質を提供することを示している。
【0076】比較例3−インクに樹脂エマルションが含
まれるので、光学濃度が高まるが、スメアは、発明の実
施例に比べて著しく大きい。その上、第一の表からわか
るように会合によって沈降が生ずる。
【0077】比較例4−光学濃度が著しく低い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 チィー−ミン チェング アメリカ合衆国 ニューヨーク州 ロチェ スター カードガン スクエア 26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)インクビヒクルと、(b)樹脂粒
    子を含有する樹脂エマルションと、(c)着色剤とを含
    み、前記樹脂粒子と着色剤は、分離または解離している
    ことを特徴とするインク組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のインク組成物におい
    て、前記樹脂粒子は、その表面にイオン基を含むことを
    特徴とするインク組成物。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のインクを記録信号に従
    ってオリフィスからインク滴の形態で吐出し、記録媒体
    に画像を形成することを特徴とするインクジェット式記
    録法。
JP10071860A 1997-03-31 1998-03-20 インク組成物及びこれを用いたインクジェット式記録法 Pending JPH10279870A (ja)

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