JPH09124985A - インクジェットインク組成物の形成方法 - Google Patents
インクジェットインク組成物の形成方法Info
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- JPH09124985A JPH09124985A JP8249664A JP24966496A JPH09124985A JP H09124985 A JPH09124985 A JP H09124985A JP 8249664 A JP8249664 A JP 8249664A JP 24966496 A JP24966496 A JP 24966496A JP H09124985 A JPH09124985 A JP H09124985A
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Abstract
い印刷特性を有するインクジェットインク組成物の形成
方法を提供する。 【解決手段】 インクジェットインク組成物を形成する
方法であって、(a)(1)アニオン性媒体中の乳化性
ポリマー樹脂の乳濁液を、(2)顔料及びカチオン性界
面活性剤と、合体する工程と、(b)工程(a)の混合
物中の粒子を所望の粒子サイズに凝集することにより凝
集された粒子の分散液を生成する工程と、を含む。
Description
方法用耐水性インク(waterfast ink) の改良に関する。
更に詳細には、本発明は優れた耐水性及び印刷品質特性
を有して、サーマルインクジェット方法や音響インクジ
ェット方法のような様々な印刷方法で使用され得るイン
クジェットインクを生成するための方法に関する。
のための装置は従来技術においてよく知られている。イ
ンクジェット方法の2つの主な種類はサーマルインクジ
ェット方法と音響又は圧電インクジェット方法である。
リンタは一般に、インクがプレナムから入る開口部を備
えるチャンバー内でレジスタ素子を使用する。プレナム
はインクを貯蔵するためのリザーバ(貯蔵部)に連通さ
れている。複数のこのようなレジスタ素子は一般的にプ
リミティブ(primitive) と称される特定のパターンでプ
リントヘッド中に配置されている。各レジスタ素子はノ
ズルプレート中のノズルと関係付けられ、ノズルを介し
てインクが紙の様な印刷媒体に向かって噴出される。プ
リントヘッド及びリザーバの全体のアセンブリはインク
ジェットペンを含む。実施にあたって、各レジスタ素子
は導電性トレースを介してマイクロプロセッサに接続さ
れ、電流キャリング信号が1つ以上の選択素子を加熱さ
せる。熱によりチャンバー中にインクのバブル(気泡)
が生成され、このインクバブルがノズルを介して印刷媒
体に向けて噴出される。このように、複数のこのような
レジスタ素子を所与のプリミティブの特定の順序で発射
すると、英数字文字を形成し、領域充填(areafill)を行
い、媒体上に他の印刷性能を提供する。サーマルインク
ジェット印刷プロセスは、例えば米国特許第5,16
9,437号(ユー)及び第5,207,824号(モ
ファットら)に、より詳細に記載され、その開示内容は
本明細書中に援用されて本発明の一部とする。
は、インク液滴は記録媒体に圧電発振器によって噴出さ
れる。このようなシステムでは、記録信号が圧電発振器
を含む記録ヘッドに付与されると、インクの液滴が生成
され、次いでそれは記録信号に応答してプリントヘッド
を介して噴出されて画像を記録媒体上に生成する。この
印刷システムでは、記録信号をパルスへパルスコンバー
タのような信号処理手段により変換し、次にそれを圧電
発振器に付与する。記録信号により生じる、プリントヘ
ッド中のインクチャンバー内のインクに対する圧力の変
化により、インクの液滴はオリフィスを介して記録媒体
へ射出される。このようなインクジェットシステムは、
例えば米国特許第4,627,875号(コバヤシら)
に、より詳細に記載され、その開示内容は全て本明細書
中に援用されて本発明の一部とする。
において、使用されるインクが様々な厳しい性能特性を
満たすことは必要である。このような性能特性は一般的
に、筆記具(例えば万年筆やフェルトペン等)のような
他の液体インク用途に対する性能特性よりもより厳し
い。特に、下記条件は一般的にインクジェット印刷プロ
セスにおいて使用されるインクに対して要求されるもの
である。 (1) インクは、圧電電気発振器の駆動電圧及び駆動
周波数、プリントヘッドオリフィスの形態及び材料、オ
リフィスの直径などのような印刷装置の排出条件にあう
粘性、表面張力、及び導電性のような液体特性を有する
べきである。 (2) インクは、使用中にプリントヘッドオリフィス
を詰まらせずに、長期間貯蔵できるべきである。 (3) 得られるインクドットのアウトラインが平滑に
なり、またドットインクが最小限にしかにじまないよう
に、記録液が紙やフィルム等のような記録媒体に迅速に
定着可能であるべきである。 (4) 得られるインク画像が明瞭なカラートーン及び
高密度を有するような高い品質を備えるべきである。イ
ンク画像はまた高い光沢及び高い色域も有するべきであ
る。 (5) 得られるインク画像が優良な耐水性(防水性)
及び耐光性(防光性)を示すべきである。 (6) インクが、インク貯蔵容器、プリントヘッド構
成部分、オリフィス等のような周囲の材料を化学的に攻
撃、腐食または侵食してはならない。 (7) インクが不快な臭気を有してはならない、また
毒性や引火性であってはならない。 (8) インクは、低い発泡特性及び高いpH安定性を
示すべきである。
ンクは従来技術において知られている。例えば、様々な
インクジェットインクは、米国特許第4,737,19
0号(シマダら)や、1992年5月11日に出願され
た日本国特許出願4−117526号に開示されてい
る。一般的に、従来技術のインクジェットインクは水性
インクであり、これは大量の水、保湿剤及び/又は共溶
剤、及び染料を含んでいる。特定の保湿剤、染料又は他
の成分を選択することにより、得られるインクの印刷特
性を調整することが可能になる。
タルら)は、染料ベースのインクを開示し、該インクは
改良された安定性、ジェット特性、溶解性、及び耐水性
を提供するとして記載されている。水性の染料ベースの
インクは、染料及びヒドロキシエチル化ポリエチレンイ
ミンポリマーを含む。また、ヒドロキシエチル化ポリエ
チレンイミンポリマーをヒドロキシプロピル化ポリエチ
レンイミンまたはエピクロロヒドリン変性ポリエチレン
イミンポリマーと置換してもよい。ジメチルスルホキサ
イド及びテトラメチレンスルホンのような非プロトン性
溶媒をインクに添加して染料溶液の溶解性及び安定性を
向上することもできる。
般的にイーストマン・ケミカル・カンパニー(Eastman C
hemical Company)の事業ユニットであるイーステック・
インク(Eastek inks) から市販されている。ケネス・ア
ール.バートン(Kenneth R.Barton) の「スルホポリエ
ステル:ウォーターベースのインク、オーバープリント
ラッカー及びプライマー用の新しい樹脂(Sulfopolyeste
rs: New Resins for Water-Based Inks, Overprint Lac
quers and Primers)」〔アメリカン・インク・メーカー
(American Ink Maker)、70〜72ページ、1993年
10月〕に記載されたように、これらのスルホポリエス
テル樹脂は、ウォータベースのインク、オーバープリン
トラッカー及びプライマーでの使用に適している。スル
ホポリエステル樹脂は、選択されたジカルボン酸、グリ
コール、及びスルホオルガノジカルボン酸ナトリウム、
グリコールを重縮合反応させることにより製造され、線
形構造を生成することができる。
化重合方法は従来技術において知られている。該方法は
典型的には、ラテックスの製造のために使用されて、モ
ノマーを重合して、例えば乾式画像現像システム用のト
ナーに使用されるポリマー樹脂を形成する。スターブフ
ィード乳化重合方法のバリエーションはラテックスの製
造において最も広範に用いられてきた。例えば、米国特
許第4,946,891号及び第3,498,938号
は、例えばペンキに有用なラテックスを製造するための
方法を開示する。
071号は、ビニル及びアクリレートモノマーのポリマ
ーを製造するための半連続的な乳化共重合方法を開示す
る。この方法は、モノマーの混合物をアクリル酸モノマ
ーの事前充填物が入っている反応器に半連続的にスータ
ーブドフィードすることを伴う。このポリマーはイン
ク、フロア仕上げ剤、コーティング剤及び接着剤に有用
であるとして開示されている。
布を独立に調整できる改良されたスターブフィード乳化
重合方法は米国特許第5,444、140号に開示され
ている。分子量と分子量分布の同時調整は、次の工程、
(a)ポリマー樹脂の所望の分子量及び分子量分布を選
択する;(b)分子量及び分子量分布を得る1よりも小
さいが0よりも大きいスターブフィードフラクションを
決定する;(c)反応容器に連鎖移動剤及び第1モノマ
ー乳濁液(エマルション)を充填して、その反応器容器
へ第2モノマー乳濁液として追加のモノマー、及び追加
の連鎖移動剤を同時に添加しながら、第1モノマー乳濁
液中のモノマーを重合すること;を含むスターブドフィ
ード乳化重合方法を用いて行われる。
能であり、またそれらは普通紙に優れた印刷品質を提供
するが、それらのインクは一般的に上記記載した要求の
全てを満たすわけではない。特に、インクジェット印刷
方法で一般的に使用されるインクは、許容可能な印刷品
質を生成するが、静電写真画像形成方法のような乾式ト
ナー組成物を用いることにより得られる高い印刷品質を
生成しない。
質の印刷を提供すると共に、上記記載した要求を満たす
改良インクジェットインク及び改良インクジェットイン
クを製造する方法に対する要求はインクジェット産業に
おいて存在し続けている。幾つかの現在利用可能なイン
クジェットインクは、耐水性画像に良好な基体ラチチュ
ードを提供するが、それらは一般的に不鮮明になり、ま
た不十分な待ち時間(latency) および保全性特性を有す
るということに関して許容されていない。さらに、この
ようなインクは一般的に製造しにくい。従って、容易に
製造されて低コストで得ることができる改良ブラック及
び着色インクに対する必要性は、インクジェット産業に
おいてまだなお存在している。
を含む広範な種々の印刷媒体に対して優れた耐水性及び
高い印刷品質を有するインクジェットインク組成物の製
造方法を提供する。また、本発明の方法により製造され
るインク組成物は、インクジェット印刷環境及び装置と
適合しながら広範な色域、高い光沢、耐光性、高安定
性、乾燥時間の改良、並びに臭気保持性および毒性の低
減を含む上記記載した末端利用者要求も満たす。また、
本発明の方法により製造されるインクジェットインク組
成物は、他のインク組成物と比べて普通紙に対して著し
く改良された印刷品質も提供する。以前に可能であった
インク中の着色剤の充填量よりも高い充填量を可能にし
ながら、プリント媒体に対する顔料の付着力が改良され
たインク組成物を本発明が提供することは意義深い。
が(1)乳化性ポリマーとアニオン性界面活性剤の樹脂
乳濁液と、(2)顔料とカチオン性界面活性剤の分散液
とを合体(combine) し、次いで得られた着色ポリマー粒
子を凝集(aggregate) 及び融合(coalescence)すること
により配合されることを発見した。必要に応じて粒子の
大きさは融合工程中に変更され得る。具体例では、樹脂
乳濁液は使用される乳濁液/凝集方法から別個に形成さ
れるか又は反応系中(in situ )で形成されて、乳化性
ポリマー樹脂を形成するこてができる。このようなイン
ク組成物は粒子の大きさの特定の調整を可能にし、印刷
品質を向上する
組成物を形成するための方法を提供し、該方法は、
(a)(1)アニオン性媒体中の乳化性ポリマー樹脂の
乳濁液を(2)顔料及びカチオン性界面活性剤と合体す
る工程と、(b)工程(a)の混合物中の粒子を所望の
粒子の大きさに凝集することにより凝集粒子の分散液を
生成する工程と、(c)前記凝集粒子を必要に応じて融
合する工程と、を含む。
平均粒子サイズを有する着色粒子を含むインクジェット
インク組成物及びその製造方法を提供する。
成物は概して液状ビヒクルと、顔料がポリマー樹脂中に
分散された乳化性ポリマー樹脂とを含む。インク組成物
は概して、(1)アニオン性媒体中の乳化性ポリマー樹
脂乳濁液を(2)カチオン性界面活性剤中の顔料分散液
と合体して、ポリマー樹脂を所望の粒子サイズに凝集し
て、必要に応じてその粒子を融合することにより形成さ
れる。乳化性ポリマー樹脂とは、ポリマー樹脂を水のよ
うな溶媒中でそのガラス転移温度よりも高く加熱する
と、ポリマー樹脂が1μmよりも小さい大きさの状態(r
egime)に任意に乳化することを意味する。本発明では、
乳化性のポリマー樹脂は親水基が付いているベース樹脂
(ポリマー鎖)を含むことができる。ポリマー中の親水
基は樹脂の乳化特性を調整して、ポリマー樹脂を水のよ
うな溶媒中で乳化性にする。また、乳化性ポリマー樹脂
は、静電写真画像形成技術において従来より使用されて
おり、乾式トナー又は現像剤組成物を形成する任意の様
々なポリマー材料を含み得る。ここで、ポリマーは溶媒
中で1μmよりも小さなサイズの粒子に乳化できる。
場合、トナー樹脂はトナー及び現像剤組成物を製造する
ために典型的に使用される任意のポリマー樹脂であり得
る。例えば、トナー樹脂は以下のものに限定されるわけ
ではないが、スチレンとその誘導体、ブタジエンとその
誘導体、イソプレンとその誘導体、及びこれらの混合物
等を含む。好適なのは、スチレン/ブタジエン、スチレ
ン/ブチルアクリレート、スチレン/ブチルメタクリレ
ート、及びポリエステル等のような樹脂である。
合、乳化性のポリマー樹脂のベース樹脂は、ポリアミ
ド、ポリイミド、ポリ(メタ)アクリレート、ポリスチ
レン、コポリスチレン−コポリ(メタ)アクリレート、
ポリエステル、及びこれらの混合物のような任意の適切
なポリマーを含み得る。好ましくは、乳化性のポリマー
樹脂のベース樹脂はポリエステルを含む。本発明の目的
を達成し、また上記記載したインクジェット印刷に関す
る条件を満たせば、他の公知の樹脂を本発明の具体例の
乳化性ポリマー樹脂用のベース樹脂として使用してもよ
い。更に、本発明のインクの乳化性ポリマー樹脂に使用
するためのベース樹脂は、(1)樹脂がインクで使用さ
れる共溶媒と相溶性でなくてなならない;(2)プリン
トヘッドエジェクタで使用されるヒーター上でポリマー
樹脂が分解しないくらい十分に樹脂が熱的に安定し、例
えばコゲーション(kogation)及び不十分な熱効率を防止
しなければならない; また(3)樹脂がインクで使用さ
れるポリマーの起こりうる加水分解に対して安定でなけ
ればならない、という3つの要求を満たすように選択さ
れる。更に、本発明の乳化性ポリマー樹脂で使用される
ベース樹脂は、親水基を有さずにインクに使用される水
性媒体中に可溶であってはならない。
用される乳化性ポリマー樹脂は好ましくはベース樹脂の
ポリマー鎖に結合される親水基も含む。親水基はポリマ
ー樹脂を水又は他の溶媒中に乳化させるために含まれ
る。本発明の目的が達成されさえすれば、任意の適切な
親水基をベース樹脂のポリマー鎖に結合させて、得られ
たポリマーを溶媒中で乳化させてもよい。適切な親水基
は、以下のものに限定されるわけではないが、カルボン
酸アルカリ塩、ホスホネート塩、アンモニウムハライ
ド、アルカリスルホネート基、及びこれらの混合物等を
含む。好ましくはベース樹脂ポリマー鎖に結合される親
水基は、ナトリウム、カルシウム、リチウム、カリウ
ム、セシウム、バリウム、マグネシウム、水素、及びこ
れらの混合物等のようなアルカリ金属対イオンを有する
アルカリスルホネート基である。
最終的な粒子サイズは概して、ベース樹脂のポリマー鎖
に結合される親水基の濃度を調整することにより調節す
ることができる。例えば、親水基の濃度が増すに従っ
て、ポリマー樹脂はより小さなサイズの粒子に乳化し、
親水基の十分に高い濃度で、例えば樹脂の10モル%よ
りも高い濃度で、樹脂は液体中に溶ける。反対に、親水
基の濃度が減少するに従って、ポリマー樹脂は液体中に
乳化される時の粒子サイズが増大する。親水基の濃度が
低すぎる、例えば樹脂の2.5モル%未満の場合、これ
に対応する粒子は、500nmよりも大きな粒子サイズ
を有するので、これはインク成分として有用でない。従
って、親水基の濃度が高すぎるか又は低すぎる場合、ポ
リマー樹脂が約2〜約500nmという1μmよりも小
さな粒子サイズに自己乳化できる能力は減少する。従っ
て、本発明の乳化性ポリマー樹脂では、親水基はベース
樹脂のポリマー鎖に、乳化性ポリマー樹脂が望ましい1
μmよりも小さな粒子サイズに十分に自己乳化できる量
で結合される。好ましくは、親水基の濃度は、樹脂の約
2.5〜約15モル%であり、より好ましくは樹脂の約
5〜約10モル%である。
は、好ましくはジオールとジエステルから得られるポリ
エステルである。好適な乳化性ポリマー樹脂では、樹脂
は約50モル%のアルキレングリコールまたはオキシア
ルキレングリコールのようなジオールと、約50モル%
のジエステルを含む。好適な乳化性ポリマー樹脂中のジ
エステル成分は、約2.5〜約15モル%のスルホン化
芳香族成分、好ましくはジメチル5−スルホイソフタレ
ートナトリウム塩のようなナトリウムスルホン化芳香族
成分と、残りの部分は約35〜約47.5モル%のジメ
チルテレフタレート、ジメチルナフタレンジカルボキシ
レート、ジメチルイソフタレート、及びそれらの混合物
等のようなジエステルであり、このジエステルと、の混
合物が好ましい。このような本具体例の乳化性のポリマ
ー樹脂は、下記一般式の反復単位を有する。
レフタリレン、イソフタリレン、ビスフェノレン、ビス
(アルキルオキシ)ビスフェノレン、シクロヘキシレ
ン、アルキレン基等であり;R''はフェニレン、エテニ
レン、テレフタリレン、イソフタリレン、ビスフェノレ
ン、ビス( アルキルオキシ) ビスフェノレン、シクロヘ
キシレン、アルキレン基、これらの混合物及びこれらの
誘導体等のアルカリスルホネート誘導体であり;Rはア
ルキル基またはオキシアルキレン基であり;n及びmは
ポリマーのランダムなセグメントを示し、それぞれ1〜
約300の整数である。前記乳化性樹脂の分子量は約5
00〜約50,000、好ましくは約1,000〜約2
0,000である。その分子量は、より好ましくは約
1,000〜約5,000である。更なる適切な乳化性
ポリエステル樹脂は、例えば米国特許第5,348,8
32号に開示され、その開示内容は全て本明細書中に援
用されて、本発明の一部とする。
ー樹脂は、静電写真画像形成方法で用いられるようなト
ナー粒子の形成に従来より使用される任意のポリマー樹
脂を含み得る。このようなトナー樹脂は、トナー樹脂が
本明細書に記載されたように1μmよりも小さなサイズ
に乳化しさえすれば、本発明のインク組成物中の乳化性
ポリマー樹脂として使用され得る。
は好ましくは約10〜約100℃、より好ましくは約2
0〜約80℃のガラス転移温度を有する。そのガラス転
移温度は最も好ましくは、約35〜約80℃である。ポ
リマーの乳化は通常、そのガラス転移温度よりも高い温
度で液状媒体中で行われる。従って、ポリマーのガラス
転移温度が100℃よりも高い場合、ポリマーは大気圧
の水中で自己乳化できない。反対に、ポリマーのガラス
転移温度が低すぎる場合、得られる印刷媒体は非常に粘
性になり得る。
るための様々な方法は従来技術において知られており、
また当業者には本開示内容に基づいて明白になるであろ
う。例えば、スルホン化ポリエステル樹脂は、イースト
マン・ケミカル・カンパニーの事業ユニットであるイー
ステック・インクから、スルホポリエステルシリーズ(S
ulfopolyester Series) 1000、1100、1200
および2100製品として入手可能である。このような
スルホポリエステル樹脂及びその製造方法は、ケネス
アール.バートンの「スルホポリエステル:ウォータベ
ースのインク、オーバープリントラッカー及びプライマ
ー用の新しい樹脂」〔アメリカン・インク・メーカー、
70〜72ページ、1993年10月〕に記載されてお
り、その開示内容は全て本明細書中に援用されて本発明
の一部とする。開示された方法を、必要に応じて本発明
に従って調整して、適切な乳化性ポリデステル樹脂を提
供することができる。
も含み、この顔料は乳化性のポリマー樹脂と混合されて
分散されているか、又はポリマー樹脂に化学的に結合さ
れている。即ち、具体例では、顔料はポリマー樹脂中に
単純に分散されることによりポリマー樹脂が顔料を覆う
か、又は顔料がポリマーマトリックス中に化学的に組み
込まれ得る。
着色剤は、顔料か又は1つ以上の顔料の混合物とするこ
とができる。顔料はブラック、シアン、マゼンタ、イエ
ロー、レッド、ブルー、ブラウン、及びそれらの混合物
等とすることができる。適切なブラック顔料の例は、レ
バニル・ブラック(Levanyl Black) A−SF〔ミルズ、
バイエル社(Miles, Bayer)〕及びサンスパース・カーボ
ン・ブラック(Sunsperse Carbon Black) LHD930
3〔サン・ケミカル社(Sun Chemicals) 〕のようなチャ
ンネルブラック、ファーネスブラック、およびランプブ
ラック等のような様々なカーボンブラックを含み得る。
着色顔料はレッド、グリーン、ブルー、ブラウン、マゼ
ンタ、シアンおよびイエロー粒子、またこれらの混合物
を含む。マゼンタ顔料の実例は、カラーインデックス
(Color Index)においてCI60710、CIディスパ
ースドレッド(Dispersed Red) 15、及びCIソルベン
トレッド(Solvent Red) 19等として識別される2,9
−ジメチル置換キナクリドン及びアントラキノンを含
む。適切なシアン顔料の実例は、カラーインデックスに
CI74160、CIピグメントブルー(Pigment Blue)
として載っている銅テトラ4−(オクタデシルスルホン
アミド)フタロシアニン、X型銅フタロシアニン顔料、
及びカラーインデックスにおいてCI69810及びス
ペシャルブルーXo2137等として識別されるアント
ラダントレンブルー(Anthradanthrene Blue)を含む。選
択され得るイエロー顔料の実例は、カラーインデックス
でCI12700、CIソルベントイエロー16として
識別されるジアリーライドイエローの3,3−ジクロロ
ベンジデンアセトアセトアニリド、モノアゾ顔料、カラ
ーインデックスにおいてフォロン(Foron)イエローSE
/GLN、CIディスパーズドイエロー33として識別
されるニトロフェニルアミンスルホンアミド、2,5−
ジメトキシ−4−スルホンアニリドフェニルアゾ−4’
−クロロ−2,5−ジメトキシアセトアセトアニリド、
パーマネント(Permanent) イエローFGL等を含む。顔
料の更なる例は、以下を含む:ノルマンジーマゼンタ
(Normandy Magenta) RD−2400〔ポールアーリッ
ヒ(Paul Uhlich) 社〕、サンスパースキンドマゼンタ(S
unsperse Quindo Magenta)QHD6040〔サンケミカ
ル(Sun Chemicals)社〕、パリオゲンバイオレット(Pal
iogen Violet) 5100(バスフ(BASF)社)、パリオ
ゲンバイオレット5890(バスフ社)、パーマネント
バイオレットVT2645(ポールアーリッヒ社) 、ヘ
リオゲングリーン(HeliogenGreen)L8730(バスフ
社)、アーガイルグリーン(Argyle Green) XP−11
1−S(ポールアーリッヒ社) 、ブリリアントグリーン
トナー(Brilliant Green Toner)GR0991(ポール
アーリッヒ社) 、ヘリオゲンブルー(HeliogenBlue)L
6900,L7020(バスフ社)、ヘリオゲンブルー
D6840、D7080(バスフ社)、スーダンブルー
(Sudan Blue)OS(バスフ社)、PVファストブルー
(Fast Blue )B2G01〔アメリカンヘキスト(Amer
ican Hoechst)社〕、サンスパースブルー(Sunsperse
Blue) BHD6000(サンケミカル社)、アーガライ
トブルー(Irgalite Blue)BCA〔チバガイギー(Ciba
-Geigy)社〕、パリオゲンブルー(Paliogen Blue)64
70(バスフ社)、スーダン(Sudan) III〔マセソ
ン、コールマン、ベル(Matheson, Coleman, Bell)
社〕、スーダンII(マセソン、コールマン、ベル社)
、スーダンIV(マセソン、コールマン、ベル社)、
スーダンオレンジG〔アルドリッヒ(Aldrich)社〕、ス
ーダンオレンジ220(バスフ社)、パリオゲンオレン
ジ(Paliogen Orange)3040(バスフ社)、オルトオ
レンジ(Ortho Orange)OR2673(ポールアーリッ
ヒ社) 、パリオゲンイエロー(Paliogen Yellow)15
2、1560(バスフ社)、リトールファストイエロー
(Lithol Fast Yellow)0991K(バスフ社)、パリ
オトールイエロー(Paliotol Yellow)1840(バスフ
社)、ノボパームイエロー(Novoperm Yellow )FG1
(ヘキスト社)、パーマネントイエローYE0305
(ポールアーリッヒ社) 、ルモゲンイエロー(Lumogen
Yellow) D0790(バスフ社)、サンスパースイエロ
ー(Sunsperse Yellow) YHD6001(サンケミカル
社)、スコ−ゲルブ(Suco-Gelb) L1250(バスフ
社)、スコ−イエロー(Suco-Yellow) D1355(バス
フ社)、ホスタパームピンク(Hostaperm Pink)(アメ
リカンヘキスト社)、ファナルピンク(Fanal Pink)D
4830(バスフ社)、シンカシャマゼンタ(Cinquasi
a Magenta)〔デュポン(DuPont)社〕、リトールスカーレ
ット(Lithol Scarlet)D3700(バスフ社)、トリジ
ンレッド(Tolidine Red)(アルドリッヒ社)、サーモ
プラスト(Thermoplast)NSD PS PA用スカーレ
ット〔カナダのユージンクールマン(Ugine Kuhlmann)
社〕、E.D.トルイジンレッド(Toluidine Red)(ア
ルドリッヒ社)、リトールルービントナー(Lithol Rub
ine Toner)(ポールアーリッヒ社) 、リトールスカーレ
ット(Lithol Scarlet) 4440(バスフ社)、ボンレ
ッド(Bon Red) C〔ドミニオンカラー(Dominion Colo
r,Co.) 社〕、ロイヤルブリリアントレッド(Royal Bril
liant Red) RD−8192(ポールアーリッヒ社) 、
オラセットピンク(Oracet Pink)RF(チバガイギー
社)、パリオゲンレッド(Paliogen Red)3871K(バ
スフ社)、パリオゲンレッド3340(バスフ社)、及
びリトールファストスカーレットL4300(バスフ
社)。他の顔料もまた選択することができる。
粒子サイズは、粒子が乳化性ポリマー樹脂中に安定分散
でき、またインクをインクジェットプリンタ中で使用す
る時にインクチャネルが目詰まりしないようにするため
に、できるかぎり小さくすることが好ましい。好適な粒
子平均直径は一般的に0.001〜1μmである。更に
詳細には、顔料粒子の粒子平均直径は約0.1〜約1μ
mである。勿論、粒子サイズは所望のトナー粒子サイズ
及び特定の顔料のカラー特性に依存し得る。
成物中に任意の有効量で存在し、所望の着色特性をイン
クに与え得る。典型的には、インクは乳化性ポリマー樹
脂の約5〜約400重量%の顔料重量%を含む。好まし
くは、インクは乳化性ポリマーの約10〜約250重量
%、より好ましくは約20〜約150重量%の顔料重量
%を含む。しかしながら、これらの範囲以外の重量%顔
料も本発明の目的を達成する限り許容可能である。特定
の色相(シェード)を得るのに望ましい割合の顔料の混
合物もまた使用可能である。
を:(1)乳化性ポリマー樹脂とアニオン性界面活性剤
のラテックスを(2)顔料とカチオン性界面活性剤の混
合物と、合体し;得られた混合物中の粒子を凝集し;そ
して必要に応じて融合工程で粒子サイズを調整すること
によって形成する。結果としてインク組成物用の1μm
よりも小さい大きさの着色粒子が得られる。この方法に
ついて更に詳細に記載する。
ニオン性ラテックスを形成することを含む。この工程で
は、アニオン性ラテックスは例えば、乳化性ポリマーを
適切なアニオン性界面活性剤と混合することにより形成
され得る。あるいは、アニオン性ラテックスは、例えば
乳化性ポリマー樹脂を形成するために用いられる乳化重
合工程から得られる陰イオン(アニオン)に帯電したラ
テックスを直接用いることにより形成され得る。
技術において知られている任意の様々な界面活性剤を、
乳化性ポリマー樹脂を十分に乳化及び分散させるように
乳化性ポリマー樹脂と混合することができる。例えば、
本発明用に選択される適切な界面活性剤は、以下のもの
に限定されるわけではないが、アルキルスルホネート、
アルキルアリールスルホネート、縮合ナフタレンスルホ
ネート、アルキルスルフェート、エトキシル化スルフェ
ート、ホスフェートエステル、スルホコハク酸のエステ
ル、およびこれらの混合物等を含み得る。これらの界面
活性剤の代表的なものは、ナトリウムアルファ−オレフ
ィン(C14−C16)スルホネート;アルカリ金属又はア
ンモニウムドデシルベンゼンスルホネート;ジナトリウ
ムドデシルジフェニルオキサイドジスルホネート;ジナ
トリウムパルミチルジフェニルオキサイドジスルホネー
ト;ナトリウム、カリウム又はアンモニウム直鎖状アル
キルベンゼンスルホネート;ナトリウムラウリルスルフ
ェート; アンモニウムアルキルフェノールエトキシレー
トスルフェート;アンモニウム又はナトリウムラウリル
エーテルスルフェート;アンモニウムアルキルエーテル
スルフェート;ナトリウムアルキルエーテルスルフェー
ト;ナトリウムジヘキシルスルホスクシネート;ナトリ
ウムジシクロヘキシルスルホスクシネート;ナトリウム
ジアミルスルホスクシネート;ナトリウムジイソブチル
スルホスクシネート;スルホコハク酸のジナトリウムエ
トキシル化ノニルフェノール半エステル;テトラナトリ
ウムN−(1,2−ジカルボキシエチル)−N−オクタ
デシルスルホスクシネート、ジナトリウムイソデシルス
ルホスクシネート;ナトリウムビストリデシルスルホス
クシネート;アルキルアリールポリエーテルスルフェー
トのナトリウム塩;ラウリルアルコールエーテルスルフ
ェート;縮合ナフタレンスルホン酸のナトリウム塩;エ
チレンオキサイドアダクトのコンプレックスホスフェー
トエステル;及びこれらの混合物等である。好適な界面
活性剤は所望により比較的低い分子量と高い水溶性を有
し、取り出しを容易にするものである。
性界面活性剤との混合物とブレンドされ、及び必要に応
じて追加の水とブレンドされる。従来技術において知ら
れている任意の様々なカチオン性界面活性剤を顔料と本
発明の方法で混合することができる。適切なカチオン性
界面活性剤の例は、以下に限定されるものではないが、
アルキル化アンモニウム化合物を含む。
性ラテックスの組み合わせにより、乳化性ポリマー樹脂
と顔料との調整された凝集が起きる。本発明の具体例で
は、凝集工程は、乳化性ポリマー樹脂と顔料とを含む着
色樹脂粒子を最終的なインクジェットインク組成物用の
所望の粒子サイズの範囲内で生成する。例えば、凝集工
程は、約100〜約500nm、好ましくは約100〜
約300nmの粒子サイズを有する着色顔料を生成する
ことができる。一方、本発明の他の具体例では、凝集工
程は、例えば約3〜約6μmのより大きな大きさの着色
粒子を生成し、次の工程で大きさを低減することもでき
る。即ち、融合工程は具体例において、粒子の着色性を
保持しながら、着色粒子の平均粒子サイズを1μmより
も大きなものから1μm未満に低減するために使用され
得る。しかしながら、これらの全ての具体例において、
本発明の方法、特に凝集及び融合工程の態様は、得られ
る着色粒子が狭いサイズ分布を有するということであ
る。
ス混合物の成分が所望の粒子サイズの粒子に凝集するの
に十分な時間、行われる。好ましくは、本発明の具体例
では凝集工程を室温から約100℃の温度で行う。更に
好ましくは、凝集工程を室温から約50℃の温度で行
う。凝集工程に要する時間は使用される特定の成分に依
存して変更され得るが、凝集工程は一般的に約10分〜
約5時間の間に完了され得る。
次に行うことができる。融合工程を行って、例えば着色
粒子の粒子サイズを最終的なインクジェットインク組成
物用の好適な粒子サイズに調整することができる。例え
ば、凝集工程が1μmよりも大きな粒子サイズの着色粒
子を生成する場合、融合工程を行って粒子サイズを1μ
mよりも小さな状態に低減することができる。本発明の
具体例では、融合工程を、凝集工程から得られた溶液に
更なる量のアニオン性界面活性剤を添加して、それによ
り得られた溶液を加熱することにより行うことができ
る。この具体例では、その追加の界面活性剤はアニオン
性ラテックスを形成するために使用されたアニオン性界
面活性剤と同じものでも異なるものでもよく、また所望
により上記識別されたアニオン性界面活性剤から選択さ
れてもよい。加熱は好ましくは室温よりも高く、また約
120℃までの温度で行われる。
られる溶液のpHを上記記載した融合工程の前に調整す
る。この具体例では、溶液のpHは任意の適切なpH調
整剤を溶液に添加することにより調整され、約7〜約1
0の間のpHを得る。粒子サイズが上記記載した融合工
程の間に別の状態に変化しなかった溶液は、アルカリ性
溶液になるように調整されると、粒子サイズを融合工程
の高温で低減することが分かった。更に、上記記載した
融合工程の両具体例において、粒子サイズは低減される
が、顔料は1μmよりも小さい粒子の部分のまま残り、
また着色粒子の狭いサイズ分布は維持されている。
ように、上記記載した方法への変更により着色粒子の粒
子サイズをインクジェットインク組成物用の所望の範囲
に調整することができる。例えば、所望の粒子サイズ
は、アニオン性ラテックスを形成するために使用される
アニオン性界面活性剤の種類及び濃度、顔料−カチオン
性界面活性剤−ラテックス溶液を形成するために使用さ
れる成分の量、または様々な成分を重合方法に取り入れ
て乳化性ポリマー樹脂を形成する方法のような、方法の
態様を変更することにより得られ得る。或いは、ミクロ
流動化装置又は他の同様の装置を使用して、μm又は1
μmよりも小さなサイズで狭いサイズ分布を伴う粒子を
確実に得ることができる。
た混合物を最終的なインクジェットインク組成物として
直接使用することができる。或いは、他の具体例では、
着色粒子を分離、および必要に応じて乾燥して、次に適
切な溶媒中に再分散してインク組成物を形成することが
できる。これらの具体例の各々では、最終的なインクジ
ェットインク組成物の着色粒子を、水及び/又は共溶媒
のような適切な溶媒中で乳化して樹脂を乳化することに
よりインクジェットインク用途に適した所望の粒子サイ
ズを有する着色粒子を製造する。概して具体例では、イ
ンクジェットインク組成物は溶媒中で約2〜約50重量
%の着色粒子を含む。
子サイズを有する着色粒子を含む安定で均質なインクジ
ェットインク組成物が得られる。ここで、着色粒子は顔
料と乳化性ポリマー樹脂とを含む。好ましくはインクジ
ェットインク組成物中の着色粒子の粒子サイズは約5〜
約300nmであり、より好ましくは約5〜約100n
mである。
ってもよく、又は所望により共溶媒を水ビヒクルに添加
してもよい。例えば、インク組成物を形成するアニオン
性及びカチオン性界面活性剤の溶液は、インクビヒクル
の主な割合を直接形成し得る。しかしながら、本発明の
具体例では、水だけを溶媒としてインクビヒクル中で使
用することが好ましい。これにより、より環境に優し
い、共溶媒のない(co-solent-less)インクを製造するこ
とが可能になる。従って、1つ以上の共溶媒の使用は任
意である。
有機成分とすることが好ましい。適切な共溶媒の例は、
以下に限定されるものではないが、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、グ
リセリン、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、アミド、エーテ
ル、カルボン酸、エステル、アルコール、オルガノスル
フィド、オルガノスルホキシド、スルホランのようなス
ルホン、アルコール誘導体、カルビトール、ブチルカル
ビトール、セルソルブ、エーテル誘導体、アミノアルコ
ール、ケトン、N−メチルピロリドン、2−ピロリド
ン、シクロヘキシルピロリドン、ヒドロキシエーテル、
アミド、ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド、
ラクトン、及びこれらの混合物等を含む。
クルとして選択する時、水対共溶媒の比は任意の有効範
囲とすることができる。典型的には水:共溶媒の比は以
下の範囲以外とし得るが、約100:0から約30:7
0、好ましくは約97:3から約50:50である。液
状ビヒクルの非水成分が存在する場合、それは典型的に
は水の沸点よりも高い沸点を有する保湿剤として一般的
に作用する。
れ得る。例えば、適切な保湿剤は、以下に限定されるも
のではないが、グリコール、N−メチル−ピロリドン、
2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,2
−ジメチル−2−イミダゾリジノンおよびこれらの混合
物等を含む。保湿剤をインク中に添加して、水の蒸発及
び沈降を防止することができる。更に、N−メチルーピ
ロリドン及び2−ピロリドンのようなある種の保湿剤
は、インクの溶解性を向上させるので保湿剤と共溶媒と
して2つの役割を果たすことがわかった。更に、2−ピ
ロリドンのような幾つかの保湿剤は、長い印刷中にジェ
ット面に蓄積されるインクを阻み、カートリッジの補充
性に好適であることがわかった。本発明のインクに組み
込まれる場合、約1〜10重量%の1つ以上の保湿剤が
インクに添加されプリントヘッドに蓄積される沈降物を
防止することができる。
まれ得る。例えば、本発明のインクは、殺生剤、緩衝
剤、成形防止剤(anti-mold agents)、pH調整剤、導電
度調整剤、キレート化剤、および錆止め剤等のような添
加剤を含み得る。必要に応じてこのような添加剤は、本
発明のインクジェットインク中に任意の有効量で添加さ
れ得る。例えば、このような添加剤は、インクの約0.
0001〜約4.0重量%、好ましくは約0.01〜約
2.0重量%の範囲の量で含まれ得る。より詳細には、
このような添加剤はインクの約0.01〜 0.5重量
%、最も好ましくは約0.05〜約0.3重量%の範囲
にわたる量で含まれ得る。もちろん、含まれる量は含ま
れる特定の成分に依存することになる。
けではないが、ナトリウムほう酸塩、ナトリウム水素ホ
スフェート、ナトリウムジヒドロゲンホスフェート、お
よびそれらの混合物等を含む。殺生剤の例は、以下に限
定されるものではないが、ダウイシル(Dowicil 、商品
名)150、200、及び75、ベンゾエート塩、ソル
ベート塩、およびこれらの混合物等を含む。
ク中に含まれ得る。本発明のインクに適したこのような
pH調整剤の例は、以下に限定されるものではないが、
酸;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、及び水酸化カ
リウムのようなアルカリ金属の水酸化物を含む塩基;ホ
スフェート塩;カルボネート塩;カルボキシレート塩;
サルファイト塩;アミン塩;ジエタノールアミンおよび
トリエタノールアミンのようなアミン;およびこれらの
混合物等を含む。pH調整剤が存在する場合、それは好
ましくは、約1重量%までの量、好ましくは約0.01
〜約1重量%の量で含まれる。
ば、トリメチロールプロパンをインクジェットインク組
成物に添加して、例えばしわ防止剤として紙のカールを
減少することができる。トリメチロールプロパンのよう
なこれらの添加剤は、一般的に約27〜約35MPa
1/2 の範囲、好ましくは29〜33MPa1/2 の間の溶
解度パラメータを有して、水素結合により紙と結合する
ことができる。このようなカール防止剤の他の例は、以
下に限定されるものではないが、N−アセチルエタノー
ルアミン、N−N−ジアセチルピペラジン、トリエチレ
ングリコール、N−(2−アミノエチル)エタノールア
ミン、1,4−ブタンジオール、N−エチルホルムアミ
ド、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,5−
ペンタンジオール、ジエチレングリコール、2,2’−
オキシビスエタノール、およびそれらの混合物等を含
む。好ましくは本発明のインクジェットインク中のこの
ようなカール防止剤の濃度は、約5〜約50重量%の
間、より好ましくは約10〜約30重量%の間である。
4,737,190号(シマダら)に開示され、その開
示内容は全て本明細書中に援用されて本発明の一部とす
る。
成物、特にその中に含まれる着色粒子は中性に帯電す
る。従って、具体例では電荷調整剤等は、他の成分の存
在から生じるインク組成物の任意の電荷を中性化する必
要がある場合に添加(又は除去)され得る。
成物を形成する際に、ある種の物理的な特性が満たされ
なくてはならない。例えば、インクジェット記録方法に
使用されるインク組成物は適切な粘性及び表面張力特性
を有するべきである。本発明では、インクジェットイン
ク組成物は25℃で約0.7〜約15cPの粘度を有す
ることが好ましい。粘度はより好ましくは約1〜約10
cP、更に好ましくは約1〜約5cPである。また、イ
ンクジェットインク組成物が25℃で約20〜約70ダ
イン/cmの表面張力を有することも好ましい。より好
ましくは表面張力は約25〜約60ダイン/cm、更に
好ましくは約30〜約40ダイン/cmである。
参照して詳細に記載される。別の表示がない限り、全て
の部と%は重量である。
樹脂の製造: スルホネートポリエステル樹脂を、磁性攪拌機、蒸留装
置、及び底部排出バルブを備える1リットルのパール反
応器中で製造する。その反応器中へ、ジメチルテレフタ
レート172g、1,2−プロパンジオール141g、
ジメチル5−スルホイソフタレートナトリウム塩29.
6g、及びブチルスズオキサイドヒドロキサイド〔FA
SCATとしてエルフアトケム(Elf Atochem) 社から市
販されている〕0.5gを充填する。その混合物を反応
器中で165℃まで加熱して200rpmで1時間攪拌
する。次に、その混合物の温度を5時間にわたって19
0℃までゆくっりと上昇させる。その間にメタノールを
蒸留受け中に集める。次にその混合物を200℃まで加
熱して、2時間にわたって大気圧から1トルまで真空に
する。その間に1,2−プロパンジオールを蒸留受け中
に集める。この工程の間に、1,2−プロパンジオール
75gが集められる。次に、温度を220℃までゆっく
りと上昇させて、1時間にわたって0.2トルまで真空
度を下げる。次に、反応器を大気圧まで再昇圧させて、
生成物を底部排出バルブを介して排出する。得られたス
ルホネートポリエステル樹脂を分析して、そのガラス転
移温度は31℃であることがわかった。
ンク組成物の製造: シアンインクジェットインク組成物を、予め分散された
サンスパースブルーBHD6000(45.3固体%、
サンケミカル社から入手可能)1gと、カチオン性界面
活性剤アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライ
ド〔カオ−コーポレーション(Kao Corp.) から入手可能
なサニゾール(Sanizol) B〕0.15gと、水80gと
を、先ず混合することによって製造する。得られた顔料
/界面活性剤混合物を先ず攪拌して、次に4000rp
mでポリトロン(polytron)を用いて均質化する。溶液を
均質化しながら、実施例1のスルホネートポリエステル
樹脂(35固体%)10gをその混合物に添加する。得
られた混合物を1〜2分間均質化する。その結果、シア
ン着色スルホネートポリエステルベースのインクが得ら
れる。
パッカード・デスクジェット(Hewlett-Packard Deskje
t) 500プリンタ中でインクを噴射することにより印
刷品質に関して試験する。試験は、そのインクジェット
インク組成物の印刷品質は高く、インクが早く乾燥し、
匂いがなく、耐水性であることを示す。
インク組成物の製造: 実施例2と同じ手順に従って、また同じ装置を使用して
マゼンタインクジェットインク組成物を製造する。材料
は、シアン顔料を、予め分散されたサンスパースキンド
マゼンタQHD6040(40.0固体%、サンケミカ
ル社から入手可能)1gと置換することを除いて、実施
例2で使用された材料と同じである。インク組成物のヒ
ューレット−パッカード・デスクジェット500プリン
タ中での噴射は、そのインクジェットインク組成物の印
刷品質が高く、インクが早く乾燥し、匂いが無く、耐水
性であることを示す。
インク組成物の製造: 実施例2と同じ手順に従って、また同じ装置を使用して
イエローインクジェットインク組成物を製造する。材料
は、シアン顔料を、予め分散されたサンスパースイエロ
ーYHD6001(45.7固体%、サンケミカル社か
ら入手可能)1.5gと置換することを除いて、実施例
2で使用された材料と同じである。インク組成物のヒュ
ーレット−パッカード・デスクジェット500プリンタ
中での噴射は、そのインクジェットインク組成物の印刷
品質が高く、インクが早く乾燥し、匂いが無く、耐水性
であることを示す。
インク組成物の製造: 実施例2と同じ手順に従って、また同じ装置を使用して
ブラックインクジェットインク組成物を製造する。材料
は、シアン顔料を、予め分散されたサンスパースカーボ
ンブラックLHD9303(48.5固体%、サンケミ
カル社から入手可能)1.5gと置換することを除い
て、実施例2で使用された材料と同じである。インク組
成物のヒューレット−パッカード・デスクジェット50
0プリンタ中での噴射は、そのインクジェットインク組
成物の印刷品質が高く、インクが早く乾燥し、匂いが無
く、耐水性であることを示す。
法は、上記構成としたので、広範な印刷媒体に対して優
れた耐水性及び高い印刷特性を有し、インクジェット印
刷環境及び装置と適合しながら広範な色域、高い光沢、
耐光性、高安定性、乾燥時間の改良、並びに臭気保持性
および毒性の低減を満たすインクジェットインク組成物
が製造できるという優れた効果を奏する。
Claims (1)
- 【請求項1】 (a)(1)アニオン性媒体中の乳化性
ポリマー樹脂の乳濁液を、(2)顔料及びカチオン性界
面活性剤と、合体する工程と、 (b)工程(a)の混合物中の粒子を所望の粒子サイズ
に凝集することにより凝集された粒子の分散液を生成す
る工程と、 を含むインクジェットインク組成物の形成方法。
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