JPH10279299A - 軌跡規制機能付き助力アーム - Google Patents

軌跡規制機能付き助力アーム

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JPH10279299A
JPH10279299A JP9086585A JP8658597A JPH10279299A JP H10279299 A JPH10279299 A JP H10279299A JP 9086585 A JP9086585 A JP 9086585A JP 8658597 A JP8658597 A JP 8658597A JP H10279299 A JPH10279299 A JP H10279299A
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Masayasu Ota
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワークを予め定めた範囲内で搬送できるよう
にする。 【解決手段】 各アームに取り付けられているブレーキ
を全て解除し、作業者がハンドに取り付けたワークを自
由に運搬できるようにする(S11,S12)。エンコ
ーダの検出値を読み込んで現在のワークの搬送位置を認
識し、この位置が動作可能領域内であれば(S13)、
作業者がブレーキSWを任意にオン、オフさせて作業者
の意思に基づくブレーキ操作が可能である(S14〜S
18)。一方、動作可能領域外にワークが搬送されよう
とした場合には、自動的に一定時間ブレーキがかけられ
る(S19〜S21)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワークを予め定め
た範囲内で搬送できるようにした助力アームに関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、自動車の生産等においては、
重量物を車内に取り付ける等の作業者の作業負担を軽く
するために、特開平6−87476号公報、特開平7−
61799号公報、特開平7−112337号公報に開
示されているような作業補助装置(この明細書では助力
アームという)が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の助力アームにあっては、ワークの作業点にお
いて、アームをロックしてワークを規定の位置に取り付
けることができるようにしたり、アームの揺動を規制し
てワークが揺動しないようにしたりすることができるよ
うにはなっているものの、ワークを搬送する途中の経路
では全くフリーの状態になっているので、搬送途中でワ
ークを他の生産機械にぶつけてしまったり、擦ってしま
ったりしてワーク自身又はワークが取り付けられる車両
を傷付ける恐れがある。
【0004】通常は、作業者がこのようなことが起こら
ないように注意しながらワークを搬送させるが、非常に
重たいワークを狭小な場所で搬送させなければならない
ような場合には、ワークの慣性質量が大きいので、ワー
クをぶつけたりしないように、また、搬送中に怪我をし
ないようにするために、その搬送には細心の注意を払わ
なければならず、これが作業者の疲れの原因となった
り、作業効率を悪化させる原因となる。
【0005】このような問題を解決するためには、産業
用ロボットを使用するのも1つの方法ではあるが、車室
内でのワークの取り付け作業がロボットにとって非常に
難しい作業である場合には、ロボットだけで全ての作業
をするというわけにはいかず、結局はロボットと作業者
との共同作業を余儀無くされるが、安全面からこのよう
な共同作業を実現することには問題がある。
【0006】本発明は、従来の助力アームを、その構成
を複雑にすることなく、さらに改善することによって、
たとえ狭小な場所でもワークの搬送を容易にすることが
でき、しかも搬送時の安全性を向上させ、作業効率を向
上させることができる軌跡規制機能付き助力アームの提
供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は各請求項毎に次のように構成される。請求項
1に記載の発明は、複数のアームから構成される助力ア
ームにおいて、前記複数のアームにアームの回動を停止
させるブレーキを設け、当該ブレーキは作業者の指示で
オン、オフ駆動されるように構成されていることを特徴
とする軌跡規制機能付き助力アームである。
【0008】このようにブレーキを設けると、作業者が
ワークを任意の位置に停止させておくことができるの
で、ワークが慣性等によって自然に動き出してしまうよ
うなことが防止でき、助力アームによるワークの搬送作
業の安全姓が向上する。
【0009】請求項2に記載の発明は、複数のアームに
アームの回動を停止させるブレーキが備えられた助力ア
ームであって、前記複数のアームの回動位置を検出する
回動位置検出手段と、当該回動位置検出手段によって検
出された各アームの回動位置に基づいて、ワークの搬送
位置を演算する搬送位置演算手段と、ワークの動作可能
領域を記憶する動作可能領域記憶手段と、前記搬送位置
演算手段によって演算されたワークの搬送位置に基づい
て前記動作可能領域記憶手段を参照し、当該ワークの搬
送位置が動作可能領域範囲外であるときには、前記ブレ
ーキをオンする制御手段とを有することを特徴とする軌
跡規制機能付き助力アームである。
【0010】このような構成にすると、作業者がワーク
を搬送しているときに、ワークが動作可能領域範囲外に
出ると、自動的にブレーキがかかることになるので、非
常に重たいワークを狭小な場所で搬送させなければなら
ないような場合でも、ワークの搬送にあまり気を使わな
くても良くなり、作業能率が向上する。
【0011】請求項3に記載の発明は、複数のアームか
ら構成される助力アームにおいて、前記複数のアームの
回動位置を検出する回動位置検出手段と、当該回動位置
検出手段で検出された各アームの回動位置とその回動位
置における動作許容範囲とを教示する教示手段と、当該
教示手段からの教示データを記憶する教示データ記憶手
段と、当該教示手段に記憶されている教示データに基づ
いて動作可能領域を演算する動作可能領域演算手段と、
当該動作可能領域演算手段によって演算された結果を記
憶する動作可能領域記憶手段とを有することを特徴とす
る軌跡規制機能付き助力アームである。
【0012】このような教示機能を設けると、作業者が
現場で最適の動作可能領域を自由に設定することができ
るようになり、結果的にはワークの搬送作業時の効率化
に繋がる。
【0013】請求項4に記載の発明は、複数のアームに
アームの回動を停止させるブレーキが備えられた助力ア
ームであって、前記複数のアームの回動位置を検出する
回動位置検出手段と、当該回動位置検出手段によって検
出された各アームの回動位置に基づいて、ワークの搬送
位置を演算する搬送位置演算手段と、ワークの動作可能
領域を記憶する動作可能領域記憶手段と、前記回動位置
検出手段で検出された各アームの回動位置とその回動位
置における動作許容範囲とを教示する教示手段と、当該
教示手段からの教示データを記憶する教示データ記憶手
段と、当該教示手段に記憶されている教示データに基づ
いて動作可能領域を演算する動作可能領域演算手段と、
運転モードと教示モードとを切換えるモード切換手段
と、当該モード切換手段によって運転モードに切換えら
れた場合には、前記搬送位置演算手段によって演算され
たワークの搬送位置に基づいて前記動作可能領域記憶手
段を参照し、当該ワークの搬送位置が動作可能領域範囲
外であるときには、前記ブレーキをオンするように制御
する一方、教示モードに切換えられた場合には、前記教
示手段による教示を可能にし、前記動作可能領域演算手
段によって演算された結果を前記動作可能領域記憶手段
に記憶させる制御手段とを有することを特徴とする軌跡
規制機能付き助力アームである。
【0014】このように構成すると、助力アームのモー
ドを切り換えるのみで、ワークの搬送作業と教示作業と
の選択が可能となる。また、作業者がワークを搬送して
いるときに、ワークが動作可能領域範囲外に出ると、自
動的にブレーキがかかることになるので、非常に重たい
ワークを狭小な場所で搬送させなければならないような
場合でも、ワークの搬送にあまり気を使わなくても良く
なり、作業能率が向上する。さらに、作業者が現場で最
適の動作可能領域を自由に設定することができるように
なり、結果的にはワークの搬送作業時の効率可に繋が
る。
【0015】請求項5に記載の発明は、請求項2又は請
求項4に記載の軌跡規制機能付き助力アームにおいて、
前記制御手段は、ワークの搬送位置が動作可能領域範囲
外であるときには、前記ブレーキを一定時間オンした後
オフするように制御することを特徴とするものである。
【0016】このようにブレーキが一定時間だけかかる
ようにすれば、ブレーキの解除は自動的に行われるため
に、搬送作業の能率がさらに向上する。
【0017】
【発明の効果】請求項1に記載の発明では、複数のアー
ムにアームの回動を停止させるブレーキを設け、当該ブ
レーキは作業者の指示でオン、オフ駆動されるようにし
たので、作業者がワークを任意の位置に停止させておく
ことができるようになり、助力アームによるワークの搬
送作業の安全姓が向上する。
【0018】請求項2に記載の発明では、ワークの搬送
位置が動作可能領域範囲外であるときには、ブレーキを
オンするようにしたので、作業者がワークを搬送してい
るときに、ワークが動作可能領域範囲外に出ると、自動
的にブレーキがかかることになり、非常に重たいワーク
を狭小な場所で搬送させなければならないような場合で
も、ワークの搬送にあまり気を使わなくても良くなり、
作業能率が向上する。
【0019】請求項3に記載の発明では、各アームの回
動位置とその回動位置における動作許容範囲とを教示
し、この教示により動作可能領域を記憶するようにした
ので、作業者が現場で最適の動作可能領域を自由に教示
することができるようになり、結果的にはワークの搬送
作業時の効率可に繋がる。
【0020】請求項4に記載の発明では、モード切換手
段によって運転モードに切換えられた場合には、ワーク
の搬送位置が動作可能領域範囲外であるときには、ブレ
ーキをオンするように制御する一方、教示モードに切換
えられた場合には、教示手段による教示を可能にし、動
作可能領域演算手段によって演算された結果を動作可能
領域記憶手段に記憶させるようにしたので、助力アーム
のモードを切り換えるのみで、ワークの搬送作業と教示
作業との選択が可能となる。また、作業者がワークを搬
送しているときに、ワークが動作可能領域範囲外に出る
と、自動的にブレーキがかかることになるので、非常に
重たいワークを狭小な場所で搬送させなければならない
ような場合でも、ワークの搬送にあまり気を使わなくて
も良くなり、作業能率が向上する。さらに、作業者が現
場で最適の動作可能領域を自由に設定することができる
ようになり、結果的にはワークの搬送作業時の効率可に
繋がる。
【0021】請求項5に記載の発明では、ワークの搬送
位置が動作可能領域範囲外であるときには、ブレーキを
一定時間オンした後オフするようにしたので、ブレーキ
の解除は自動的に行われるために、搬送作業の能率がさ
らに向上する。
【0022】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の1実施形態を図
面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の軌跡規
制機能付き助力アームの側面図である。この助力アーム
は、アーム10に取り付けられたシリンダ12によって
ワークの重量を相殺できるようになっている。このアー
ム10は、上下方向に移動でき、さらに主軸14に対し
て旋回でき、さらにその先端部が前後方向にスライドで
きるようになっているので、作業者は、アーム10の先
端部分にワークを取り付け、このワークを押し引きしな
がら所望の位置にワークを搬送することができる。
【0023】各アーム10,14には、アーム10の回
動量、その先端部分のスライド量、アーム10のアーム
14に対する回動量を検出するための回動位置検出手段
であるエンコーダ40a〜40cが設けてある。また、
各アームには、アーム10の回動、その先端部分のスラ
イド、アーム10のアーム14に対する回動を停止させ
るためにブレーキ45a〜45cが設けてある。
【0024】アーム10の先端部分には、コントロール
ボックス20が取り付けられ、これに配置されている種
々のスイッチを操作することによってブレーキ45a〜
45cをオン,オフさせたり、後述する動作可能領域の
教示を行ったりすることができるようになっている。こ
の助力アームには、図示はしていないがブレーキ45a
〜45cの動作を制御するための制御機能をもったコン
トローラが作業の邪魔にならない位置に設置されてい
る。
【0025】このコントローラとコントロールボックス
等の接続関係は、図2に示すようになっている。コント
ローラ30には、後述する制御部38を教示モードとし
て機能させたり、運転モードとして機能させたりするた
めのモード切換手段として機能するモード切換スイッチ
31が接続され、また、助力アームのコントロールボッ
クス20が接続される。このコントロールボックス20
には、図3にも示すような教示手段として機能するティ
ーチング釦22、領域設定釦24が設けられている。
【0026】ティーチング釦22は、エンコーダ40
(40a〜40c)で検出された各アームの回動位置を
記憶させるための指令を出すものであり、一方、領域設
定釦24は、動作可能な領域を任意に設定するための指
令を出すものであり、いずれも教示モード時に用いられ
るものである。
【0027】ブレーキスイッチ26は、オン釦26aと
オフ釦26bの2つの釦を有し、作業者がこれらの釦を
操作するとブレーキ45a〜45cがオン,オフする。
コントロールボックス20のティーチング釦22と領域
設定釦24とは、コントローラ30内の教示データ記憶
手段であるティーチデータ記憶部32に接続され、ティ
ーチング釦22が押されると、エンコーダ40の検出値
が直接ティーチデータ記憶部32に記憶され、領域設定
釦24が押されると、指定された半径が動作領域として
ティーチデータ記憶部32に記憶される。コントローラ
30には、動作可能領域演算手段としての動作可能領域
演算部34と、動作可能領域記憶手段として機能する動
作可能領域記憶部36が設けられているが、動作可能領
域演算部34は、エンコーダ40によって検出された各
アーム10,14の回動位置に基づいて、ワークの搬送
位置を演算するものであり、動作可能領域記憶部36
は、動作可能領域演算部34で演算されたワークの動作
可能領域を記憶するものである。
【0028】コントローラ30に設けられている制御部
38は、搬送位置演算手段、制御手段として機能するも
のであって、動作可能領域記憶部36に記憶されている
ワークの動作可能領域、エンコーダ40によって検出さ
れた各アーム10,14の回動位置に基づく演算の結果
得られるワークの搬送位置から、自動的にブレーキ45
をオン、オフさせたり、作業者によるブレーキSW26
の操作によってブレーキ45をオン,オフさせたりする
制御を行うものである。
【0029】本発明の助力アームの概略の構成は以上の
通りであるが、つぎに、教示モード時の動作と運転モー
ド時の動作とを図4及び図5の動作フローチャート、並
びに図6を参照しながら説明する。
【0030】図4のフローチャートは、本発明の助力ア
ームを教示モードで動作させる場合の処理を示すフロー
チャートである。なお、教示モードは、前述のモード切
換スイッチ31を教示側に切り換えることで設定され
る。この設定によって、制御部38は教示モードのプロ
グラムが実行され、ティーチング釦22,領域設定釦2
4の指令を受け入れるようになる。
【0031】教示作業は、作業者はワークの取り付けら
れるハンドを手で動かすことによって行う(S1)。教
示したい点までハンドを動かして止め、そのハンドに取
り付けられているコントロールボックス20(図1参
照)のティーチング釦22(図3参照)を押すと、各ア
ームに取り付けられているエンコーダ40(40a〜4
0c)で検出された各アームの回動位置がティーチデー
タ記憶部32に記憶される。この操作を行っただけで
は、ワークの搬送位置が記憶されるのみである。なお、
ポイントは細かくとる方が良いが、周囲に障害物がな
く、比較的自由にワークの搬送が行えるような場所では
距離を長くとって教示作業の時間を節約する。たとえ
ば、ティーチング釦22の操作によって、図6(A)の
P1,P2,P3の点がティーチングされたとすると、
このそれぞれのポイントのデータは、それぞれのエンコ
ーダ40a〜40cの検出値がP1(J1a,J2a,
J3a)、P2(J1b,J2b,J3b)、P3(J
1c,J2c,J3c)として記憶される。つまり、P
1,P2,P3を形成する各アームの姿勢におけるエン
コーダ40a〜40cの検出値が記憶される(S2)。
【0032】つぎに、作業者は、動作可能な領域を任意
に設定すべく、その領域を教示点からの半径として設定
する。この設定は領域設定釦24の操作によって行う。
この操作によって、ティーチデータ記憶部32にはワー
クの搬送位置とともにその位置における動作可能な領域
の半径が教示データとして記憶される(例えば図6
(B)のP1,P2,P3の点に設定された半径R1,
R2,R3の円に相当する)。この操作によって、動作
可能な領域の半径が、前述のポイントのデータ、P1
(J1a,J2a,J3a)、P2(J1b,J2b,
J3b)、P3(J1c,J2c,J3c)に付加さ
れ、P1(J1a,J2a,J3a、R1)、P2(J
1b,J2b,J3b,R2)、P3(J1c,J2
c,J3c,R3)という教示データとして記憶される
ことになる(S3)。
【0033】このような教示を必要なポイントに対して
動作順に繰り返し行い、全てのポイントのついての教示
が終了すると(S4)、動作可能領域演算部34は、テ
ィーチデータ記憶部32に記憶されている全ての教示デ
ータに基づいて動作可能領域を演算する。この動作可能
領域は、ワークの搬送を自由に行うことができる領域で
あり、図6(C)に示すようにトンネル状に形成される
三次元の領域である。なお、1つのポイントから次のポ
イントまでの動作可能領域の演算は、各ポイント毎に設
定した半径を直線近似しながら行う。
【0034】前述のような教示データが記憶されている
場合、P1(J1a,J2a,J3a、R1)、P2
(J1b,J2b,J3b,R2)、P3(J1c,J
2c,J3c,R3)のデータを空間データP1(X
1,Y1,Z1,R1)、P2(X2,Y2,Z2,R
2)、P3(X3,Y3,Z3,R3)に変換し、次に
P1からP2に至る直線上にて半径R1からR2まで連
続的に変化する球を描いてゆく。この刻み幅dはできる
だけ小さい値とすることによって滑らかな空間を形成で
きるようになる。しかし、あまりに小さい値とすると動
作可能領域のへ演算に時間がかかり過ぎるため、どの程
度の刻み幅とするかは実際の操作感との兼ね合いで決め
ることになる。
【0035】このようにして演算された動作可能領域
は、そのトンネルの壁面の座標の集合体として動作可能
領域記憶部36に記憶されることになる(S5)。
【0036】このようにして動作可能領域の設定をする
と、後述するように、ワークを搬送する際に、作業者が
この領域から外れる方向にワークを搬送しようとして
も、アームにブレーキがかかってその方向にワークが搬
送されないようできる。
【0037】図5のフローチャートは、本発明の助力ア
ームを運転モードで動作させる場合の処理を示すフロー
チャートである。なお、運転モードは、前述のモード切
換スイッチ31を運転側に切り換えることで設定され
る。この設定によって、制御部38は運転モードのプロ
グラムが実行され、ブレーキSW26の指令を受け入れ
るようになり、動作可能領域記憶部36に記憶されてい
る動作可能領域とエンコーダ40の検出値とに基づいて
ブレーキ45を自動的にオンさせるようにできる。
【0038】運転モードが選択されると、まず、制御部
38は各アームに取り付けられているブレーキ45(4
5a〜45c)を全て解除し、作業者がハンドに取り付
けたワークを自由に運搬できるようになる(S11,S
12)。制御部38は、エンコーダ40a〜40cの検
出値を読み込んで現在のワークの搬送位置を認識し、こ
の位置が動作可能領域記憶部36に記憶されている動作
可能領域内であれば(S13)、作業者がブレーキSW
のオン釦26a(図3参照)を任意にオンすることによ
ってブレーキ45をかけることができ(S14,S1
5)、ブレーキ45をかけた場合には、ブレーキSWの
オフ釦26bをオンすることによってブレーキが解除さ
れる(S16〜S18)。
【0039】つまり、動作可能領域内であれば、ブレー
キSWのオン釦26aをオンしたりブレーキSWのオフ
釦26bをオンしたりすることによって、作業者の意思
に基づくブレーキ操作が可能であり、この操作をしない
限り、作業者はワークを自由に搬送することができる。
【0040】一方、動作可能領域外にワークが搬送され
ようとした場合には、制御部38は現在のワークの搬送
位置からそのことを即座に認識し、自動的に一定時間ブ
レーキ45をかける。なお、ワークの搬送位置が動作可
能領域外であることは、その搬送位置が動作可能領域と
して記憶されているトンネルの壁の内部に位置するの
か、外部に位置するのかによって判断する。一定時間経
過すると、ブレーキを解除して作業者によるワークの搬
送が可能となる。このように一定時間だけブレーキをか
けるようにしてあると、作業者はブレーキの解除をする
ための操作をする必要がないので、作業時に煩わしさを
感じることがない(S19〜S21)。
【0041】このように、本発明の軌跡規制機能付き助
力アームによれば、非常に簡易な構成であっても、ワー
クの搬送軌跡を制御することができ、気を使うことなく
ワークを予め定めた範囲内で搬送できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる軌跡規制機能付き助力アーム
の側面図である。
【図2】 本発明にかかる軌跡規制機能付き助力アーム
のコントローラ及びその周辺の構成を示すブロック図で
ある。
【図3】 コントロールボックス内の各種釦の配置図で
ある。
【図4】 本発明にかかる軌跡規制機能付き助力アーム
の動作フローチャートである。
【図5】 本発明にかかる軌跡規制機能付き助力アーム
の動作フローチャートである。
【図6】 図4に示すフローチャートの動作説明に供す
る図である。
【符号の説明】
10,14…アーム、 20…コントロールボックス、 30…コントローラ、 40a〜40c…エンコーダ、 45a〜45c…ブレーキ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のアームから構成される助力アーム
    において、 前記複数のアームにアームの回動を停止させるブレーキ
    を設け、当該ブレーキは作業者の指示でオン、オフ駆動
    されるように構成されていることを特徴とする軌跡規制
    機能付き助力アーム。
  2. 【請求項2】 複数のアームにアームの回動を停止させ
    るブレーキが備えられた助力アームであって、 前記複数のアームの回動位置を検出する回動位置検出手
    段と、 当該回動位置検出手段によって検出された各アームの回
    動位置に基づいて、ワークの搬送位置を演算する搬送位
    置演算手段と、 ワークの動作可能領域を記憶する動作可能領域記憶手段
    と、 前記搬送位置演算手段によって演算されたワークの搬送
    位置に基づいて前記動作可能領域記憶手段を参照し、当
    該ワークの搬送位置が動作可能領域範囲外であるときに
    は、前記ブレーキをオンする制御手段とを有することを
    特徴とする軌跡規制機能付き助力アーム。
  3. 【請求項3】 複数のアームから構成される助力アーム
    において、 前記複数のアームの回動位置を検出する回動位置検出手
    段と、 当該回動位置検出手段で検出された各アームの回動位置
    とその回動位置における動作許容範囲とを教示する教示
    手段と、 当該教示手段からの教示データを記憶する教示データ記
    憶手段と、 当該教示手段に記憶されている教示データに基づいて動
    作可能領域を演算する動作可能領域演算手段と、 当該
    動作可能領域演算手段によって演算された結果を記憶す
    る動作可能領域記憶手段とを有することを特徴とする軌
    跡規制機能付き助力アーム。
  4. 【請求項4】 複数のアームにアームの回動を停止させ
    るブレーキが備えられた助力アームであって、 前記複数のアームの回動位置を検出する回動位置検出手
    段と、 当該回動位置検出手段によって検出された各アームの回
    動位置に基づいて、ワークの搬送位置を演算する搬送位
    置演算手段と、 ワークの動作可能領域を記憶する動作可能領域記憶手段
    と、 前記回動位置検出手段で検出された各アームの回動位置
    とその回動位置における動作許容範囲とを教示する教示
    手段と、 当該教示手段からの教示データを記憶する教示データ記
    憶手段と、 当該教示手段に記憶されている教示データに基づいて動
    作可能領域を演算する動作可能領域演算手段と、 運転モードと教示モードとを切換えるモード切換手段
    と、 当該モード切換手段によって運転モードに切換えられた
    場合には、前記搬送位置演算手段によって演算されたワ
    ークの搬送位置に基づいて前記動作可能領域記憶手段を
    参照し、当該ワークの搬送位置が動作可能領域範囲外で
    あるときには、前記ブレーキをオンするように制御する
    一方、教示モードに切換えられた場合には、前記教示手
    段による教示を可能にし、前記動作可能領域演算手段に
    よって演算された結果を前記動作可能領域記憶手段に記
    憶させる制御手段とを有することを特徴とする軌跡規制
    機能付き助力アーム。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、ワークの搬送位置が動
    作可能領域範囲外であるときには、前記ブレーキを一定
    時間オンした後オフするように制御することを特徴とす
    る請求項2又は請求項4に記載の軌跡規制機能付き助力
    アーム。
JP08658597A 1997-04-04 1997-04-04 軌跡規制機能付き助力アーム Expired - Fee Related JP3829399B2 (ja)

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