JP3585736B2 - ロボットの動作支援システム及びその制御方法 - Google Patents

ロボットの動作支援システム及びその制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人間がロボットの動作に操作介入する場合の動作支援システム及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、産業用、医療用を始め種々の分野でのロボットの利用が顕著になっている。
ロボットによる動作は、当初極めて単純な繰り返し作業に限られていたが、動作機構の複雑化、制御技術の高度化に伴い、極めて複雑な作業を周辺環境に応じて自律的に行うことが可能となっている。
【0003】
このようなロボットにおける動作制御について説明すると、図5に示すように、センシング(S101)、環境のモデル化(S102)、行動計画の立案(S103)、操作量の算出(S104)、駆動系への出力(S105)といった一連の直列処理により行われている。
したがって、ロボットに予め設定された環境変化以外のトラブル等が発生した場合には、ロボットは自律的な動作により所定の動作に復帰することができなくなるため、何らかの方法でロボットの動作を支援するシステムが必要となる。
【0004】
従来、このようなシステムとしては、例えば特開平3−164801号公報、特開平8−203975号公報等に記載されているように、自動制御モードにあるロボットを手動制御モードに切り換え、キーボード等の操作部から制御情報を入力することにより、ロボットの動作に人間が操作介入して、支援を行う技術が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術においては、ロボットによる自動制御モード(自律動作)で対処が困難な状況が発生した場合には、ロボットの動作を自動制御状態から切り離し、人間による操作介入が可能な手動制御状態へ切り換える技術が示されているが、この手動制御状態におけるロボットの動作支援は、キーボード、コントロールパネル等、特定の操作部から所定の命令コードを入力して行う必要があり、極めて専門的な知識やトラブル回避のための熟練が要求されるため、専門知識や熟練度の低い作業者による動作支援は実質的に困難であるという問題を有していた。
【0006】
例えば、従来の無人搬送車においては、誘導路を外れた場合、システム全体を停止させ、無人搬送車を所定の初期位置に運んだ上で、システムを再度立ち上げる作業が必要となるが、この際、無人搬送車に関する専門知識とトラブル回避のための熟練を要する。
また、トラブルが解消し、自律動作が可能な状態に復帰できるまで、手動制御を行わなければならず、トラブルの内容によっては、長時間の手動制御が要求されて非常に作業効率が悪いという問題を有していた。
【0007】
また、従来のロボットの動作制御方法によれば、上述したように、一連の直列処理を実行するものであるため、制御のリアルタイム性が極めて低く、また、環境のモデル化や行動計画の立案は、ロボットの設計者が予測できる範囲の状況にのみ対応しており、予想外の状況の発生や、突発的な状況の変化に対しては全く対応することができないという問題も有している。
【0008】
さらに、上記トラブル発生時に限らず、自律動作中のロボットに人間が操作介入し、その動作を支援、矯正すること自体が困難であるという問題を有している。
本発明は、上記課題を解決し、ロボットが自律動作により対応ができない動作状況(トラブル等)が生じた場合にも、専門知識や熟練が要求されることがなく、簡易にロボットの動作支援を行い、迅速に自律動作に復帰させることができるロボットの動作支援システム及びその制御方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載のロボットの動作支援システムは、外界及び内界の状態を検知し、該検知情報に基づいて所定の自律動作を行うロボットと、前記ロボットに所定の動作をさせるための操作量情報を作成、送出する動作制御手段と、前記操作量情報に基づいて、前記ロボットを動作させる駆動手段と、前記ロボットに付設され、前記ロボットへの接触状態を検出する接触情報検出手段と、を有し、前記動作制御手段は、前記所定の自律動作を行うための操作量情報を送出する第1の制御状態と、前記接触情報検出時に外部から印加される力に応じて前記ロボットを任意に動作可能とするように前記操作量情報を削減調整する第2の制御状態とを切り換え制御するとともに、前記第2の制御状態時にも、前記検知情報に基づいて前記ロボットに所定の動作をさせるための操作量情報を随時作成し、該第2の制御状態の終了後に、該操作量情報を送出することを特徴としている。
【0010】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のロボットの動作支援システムにおいて、前記動作制御手段は、前記第2の制御状態時に作成した前記操作量情報を随時保持することを特徴としている。
【0011】
さらに、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のロボットの動作支援システムにおいて、前記外部から印加される操作力は、前記接触情報検出手段に印加される外力であることを特徴としている。
そして、請求項4記載のロボットの動作支援システムの制御方法は、外界及び内界の状態を検知して、該検知情報に基づいて所定の自律動作を行うための操作量情報を作成して、該操作量情報に基づいてロボットを動作させる第1の有限状態機械と、前記ロボットへの接触状態を検出して、前記操作量情報を調整するとともに、外部から印加される操作力に応じて、前記ロボットを任意に動作させる第2の有限状態機械と、を有し、前記第2の有限状態機械を第1優先順位に設定し、前記第2の有限状態機械による動作時には、前記第1の有限状態機械による動作が抑制され、前記第1の有限状態機械は、前記第2の有限状態機械による動作時にも、前記検知情報に基づいて所定の自律動作を行うための操作量情報を随時作成し、前記第2の有限状態機械による動作の終了後に、該操作量情報に基づいて前記ロボットを動作させることを特徴としている。
【0013】
本発明に係るロボットの動作支援システム及びその制御方法によれば、ロボットへの接触により、本来の自律動作が抑制されて、作業者による手動制御が可能な状態となり、かつ、作業者がロボットに外部から印加した操作力に応じて、ロボットに任意の動作をさせることができるため、専門知識の修得やロボット操作の熟練を必要とすることなく、トラブル発生等に容易に対処することができる。
【0014】
また、作業者が操作介入する手動制御状態においても、本来の自律動作に必要な操作量情報が随時作成、保存されるため、自律動作への復帰(発現)が可能な状態から直ちに本来の動作に復帰することができるため、トラブルからの脱出を迅速に行うことができる。
このように、本発明によれば、人間がロボットに直接接触し、あたかも幼児の行動を誘導あるいは矯正して導くが如く外力を印加することにより、ロボットの動作を直感的に支援することができる動作支援システムを実現することができる。
【0015】
(基本原理)
本発明に係るロボットの動作支援システムの基本原理について、図1を参照して説明する。
本発明に係るロボットの動作支援システムは、図1に示すように、ロボット10と、接触情報検出手段を構成する接触センサ1と、外界/内界センサ2と、動作制御手段を構成する操作量制御部3と、駆動手段を構成する駆動系4と、を有して構成されている。
【0016】
接触センサ1は、人間(作業者)20がロボット10に接触したことを検出するセンサであって、後述するように作業者20による接触により、操作量制御部3における、自律動作に必要な操作量の調整を促す。
外界/内界センサ2は、ロボット10の内外の状況を検知するセンサであって、内外の状況に応じて、操作量制御部3における、所定の自律動作を維持するための操作量の作成を促す。
【0017】
操作量制御部3は、上述した接触センサ1及び外界/内界センサ2により検出される情報に基づき、ロボット10を動作させるための操作量を作成、制御するものであって、接触センサ1からの検出情報に基づいて操作量を調整(削減あるいは削除)する操作量調整部3aと、外界/内界センサ2に基づいて操作量を作成する操作量作成部3bと、接触センサ1からの検出情報に基づいて、操作量作成部3bからの出力を抑制し、作成量調整部3aからの出力を選択して(切り換えて)駆動系4へ出力する抑制ノード3cとを有して構成されている。
【0018】
駆動系4は、上述した抑制ノード3cにより選択された操作量に基づいてロボット10を動作させるものであって、ロボット10が所定の動作をするために必要なアクチュエータ等により構成される。
このような構成において、ロボット10が所定の自律動作を行う自動制御状態においては、外界/内界センサ2により検出される内外の状況に基づいて、所定の自律動作が維持されるように、操作量作成部3bにより随時操作量が作成され、抑制ノード3cをそのまま通過して駆動系4に伝達される。
【0019】
ロボット10は、駆動系4に伝達される操作量に基づいて所定の動作を実行する。
一方、自動制御状態にあるロボット10において、例えばトラブルの発生等のように、本来の自律動作から離れ、人間による操作介入が必要な場合には、作業者20が接触センサ1に触れる(接触する)ことにより、操作量作成部3bから出力される操作量が抑制ノード3cにより阻止され、操作量調整部3aからの出力が駆動系4に伝達される。
【0020】
すなわち、作業者20による接触センサ1への接触により、操作量調整部3aが操作量を予め設定された値に調整し、かつ、調整された操作量を駆動系4に伝達するために抑制ノード3cを制御して、自律動作の実行に本来必要な操作量(操作量作成部3bからの出力)を阻止し、作業者20が直接ロボット10に操作力(外力)を印加して任意の動作を可能にする手動制御状態に移行する。
【0021】
したがって、例えばロボット10が本来の自律動作から逸脱した場合には、作業者20は、所定の接触センサ1に触ることにより、ロボット10の駆動系4に伝達される操作量を削減調整して手動制御状態に切り換えることができ、かつ、ロボット10に直接操作力を印加することにより、ロボット10を任意の状態に動作させることができる。そのため、作業者20による操作力の印加により、ロボット10は自律動作への復帰が可能な状態にまで、任意かつ迅速に動作させる(誘導する)ことができる。
【0022】
すなわち、人間がロボットに接触すれば、ロボットが外界/内界センサからの検出情報に基づき所定の操作量を作成し、自律動作を実行しようとしていても、抑制ノードにより、削減修正された操作量が優先選択されて、ロボットの駆動系は推力を失うため、作業者がロボット本体に直接外力を印加することにより、作業者が意図する任意の動作状態にロボットを誘導することができる。
【0023】
そして、人間が接触センサを開放することにより、駆動系に伝達される操作量は、本来自律動作に必要とされる操作量に直ちに切り替わり、抑制されていた操作量が駆動系に伝達されて、所定の自律動作を発現、すなわち、自動制御状態に復帰する。
このように、本発明に係るロボットの動作支援システムによれば、作業者に専門知識や手動操作の熟練度がなくても、ロボットに直接接触し、操作力を印加することにより、あたかも幼児の行動を誘導するかの如く、ロボットの動作を制御することができる。
【0024】
また、ロボットの自動制御による自律動作と、人間による手動制御による操作介入、すなわち動作誘導の双方の状態を、任意のタイミングで交互に切り換え設定することができるため、トラブルの発生を人間とロボットの協調により、簡易に抑制、解消することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るロボットの動作支援システム及びその制御方法の実施例について、図2、図3及び図4を参照して説明する。なお、本実施例では、本システムを無人搬送車に適用した場合について説明する。
図2は本発明における一実施例を示す無人搬送車の概略構成図であり、図3はその動作を制御する有限状態機械の概念図であり、図4はその操作量の作成・調整処理の手順を示すフローチャートである。
【0026】
(無人搬送車の概略構成)
まず、本実施例の無人搬送車の構成について、図2を参照して説明する。
無人搬送車10aは、ハンドル部と一体的に構成された接触センサ1aと、車体の前面、側面及び底面に設けられ、外界/内界センサを構成する前方障害物センサ2a、側方障害物センサ2b、誘導用センサ2cと、基本原理において示したものと同等の操作量制御部3と、駆動系を構成するモータ4a、車輪4bと、を有して構成されている。
【0027】
接触センサ1aは、例えばハンドル部の握り部(グリップ部分)に内装された構成を有し、作業者20が無人搬送車10aに所定の操作介入を行う場合、このグリップ部分を握ることにより、接触状態を検出して、その情報を操作量制御部3の操作量調整部3aに伝達する。
一方、前方障害物センサ2a及び側方障害物センサ2bはそれぞれ、無人搬送車10aの前方及び側方の障害物を検出し、誘導センサ2cは、フロア面に設けられた誘導路5を検出し、無人搬送車10aの走行経路を誘導する。これらのセンサからの検出信号は、操作量制御部3の操作量作成部3bに伝達される。
【0028】
操作量制御部3は、操作量調整部3a、操作量作成部3b及び抑制ノード3cとを有している。
モータ4a及び車輪4bは、操作量制御部3により選択された操作量に基づいて、モータ4aを回転させ、左右の駆動輪4bを個別に回転制御して所望の走行動作を実行する。すなわち、無人搬送車10aに推力を与える。
【0029】
(無人搬送車の走行制御)
次に、本実施例の無人搬送車10aの動作を制御する有限状態機械について、図3を参照して説明する。
ここで、無人搬送車10aは、有限状態機械(Finite State Machines;以下、FSMという。)をひとつのプロセス(以下の[ ]記号で表す)とし、これをマルチタスク的に動作させることで動作制御を行うものとする。
【0030】
なお、有限状態機械とは、周知のように、有限個の状態を持ち、その上での状態遷移の規則が定義された計算機構の数学モデルをいう。
まず、無人搬送車10aが、自動制御状態(第1の制御状態)にあって、自律動作を行っている場合について説明する。
無人搬送車10aは、誘導用センサ2cが、誘導路5を検出した状態にあれば、FSM [誘導]により、操作量作成部3bが作成した操作量が駆動系4に伝達されて、誘導路5に沿って走行する。
【0031】
そして、誘導路5を走行中に前方障害物センサ2aが、障害物を検出すると、FSM [誘導]に優先してFSM [前方回避]により、操作量作成部3bが作成した操作量に基づいて、誘導路5を離脱し障害物を回避するように走行状態を変更する。
その後、回避記憶があれば、FSM [誘導路への復帰]により、操作量作成部3bが作成した操作量に基づいて、誘導路5へ向かうように走行状態を変更する。
【0032】
このとき、側方障害物センサ2bが障害物を検出すると、FSM [誘導路への復帰]に優先してFSM [側方回避]により、操作量作成部3bが作成した操作量に基づいて、障害物を回避するように走行状態を変更する。
そして、FSM [誘導路への復帰]と[側方回避]を繰り返しながら障害物を完全に回避した後、誘導路5に復帰し、FSM [誘導]による走行状態に戻る。
【0033】
次に、作業者20が無人搬送車10aの走行動作に操作介入して、手動制御状態(第2の制御状態)に切り替わる場合について説明する。
無人搬送車10aが自律動作により回避できない状況に陥った場合や、工程上、作業者20による操作介入が必要な場合、作業者20が無人搬送車10aのグリップ部分を握ることにより、グリップ部分に内装された接触センサ1aが人間による走行動作への操作介入を検出すると、FSM[誘導]、FSM[前方回避]に優先してFSM[人間介入]により、操作量作成部3bが作成した操作量が抑制されるとともに、予め設定された操作量に削減あるいは削除されて、駆動系の推力が低減するように走行状態を変更する。
【0034】
ここで、操作量の削減あるいは削除とは、自律動作時に操作量作成部3bにより作成、保存されていた操作量を減少させるか、あるいは”0”に上書きすることをいい、本実施例の場合においては、作業者20が人力で無人搬送車10aを任意の状態に移動あるいは移行させることができるように、駆動系の状態を設定することである。
【0035】
したがって、駆動系4の機構によっては、上述したような操作量を”0”にする場合の他、駆動系をニュートラル(フリーの状態)にすることも含む。
このように、作業者20はグリップ部分を握ることにより、無人搬送車10aを自動制御状態から手動制御状態に直ちに切り換えることができ、かつ、グリップ部分(ハンドル)を介して任意の方向(矢印A)に力を印加することにより、あたかも手押し台車を押すかの如く無人搬送車10aを操作することができるため、無人搬送車10aを誘導路5や待避場所に移動させる等、任意の状態に容易に誘導することができる。
【0036】
そして、作業者20がグリップ部分から手を離すと、無人搬送車10aは手動制御状態から自動制御状態に直ちに切り替わり、抑制ノード3cは本来の自律動作に必要な操作量を駆動系4に伝達する。
(操作量制御処理)
次に、本実施例の無人搬送車10aの動作を制御する操作量の作成、調整処理について、図4を参照して説明する。
【0037】
まず、回避記憶があるか否かが判断され(S11)、回避記憶がある場合には、誘導路5への復帰のための操作量(以下、復帰操作量という)が作成される(S12)。
次いで、左右方向への走行を行う際、無人搬送車10aの側方に障害物があるか否かが、側方障害物センサ2bにより検知され(S13)、側方に障害物がある場合には、障害物回避のための操作量(以下、側方操作量という)が作成され、この側方操作量により先に作成した復帰操作量(回避記憶)を上書きし、回避記憶を”ON”にする(S14、S15)。
【0038】
次いで、無人搬送車10aが所定の誘導路5を検出しているか否かが、誘導用センサ2cにより検出され(S16)、誘導路5を検出している場合には、誘導走行を行うための操作量(以下、誘導操作量という)が作成され、この誘導操作量により先に作成した操作量を上書きし、回避記憶を”OFF”にする(S17、S18)。
【0039】
次いで、前方への走行を行う際、無人搬送車10aの前方に障害物があるか否かが、前方センサ2aにより検知され(S19)、前方に障害物がある場合には、障害物回避のための操作量(以下、前方操作量という)が作成され、この前方操作量により先に作成した操作量をさらに上書きし、回避記憶を”ON”にする(S20、S21)。
【0040】
次いで、無人搬送車10aの走行動作に作業者による操作介入があるか否かが、接触センサ1aにより検出され(S22)、作業者20による介入がある場合には、例えば操作量を”0”に削減設定し、先に作成した操作量を上書きする(S23)。
次いで、上述した一連の動作条件に基づいて作成、調整された操作量を駆動系4へ出力し(S24)、以後同様の処理を所定の周期ごとに繰り返す。
【0041】
すなわち、各制御周期において、複数の簡単な有限状態機械、すなわち各センサの出力パターンと操作量パターンを対応付けた演算要素に優先順位を設定し、各制御周期毎に操作量を更新することにより、制御性を高め、より迅速な処理(リアルタイム処理)を行うことができる。
また、ロボットの設計者は、有限状態機械の準備と、抑制関係(条件)を設定するだけで容易に上述した動作支援システムを実現することができる。
【0042】
ここで、有限状態機械の準備とは、各FSMにおける所定の状態遷移を有する有限状態機械を設計することをいい、また、抑制関係の設定とは、有限状態機械相互で優先順位を設定することをいう。
したがって、図3に示したように、FSM[人間介入]は、FSM[誘導路の復帰]、FSM[側方回避]、FSM[誘導]、FSM[前方回避]に対して最も優先順位が高く設定されており、FSM[人間介入]が機能する場合には、下位に位置するFSMが機能してもオペレーティングシステム(OS)の抑制ノードにより抑制されることとなり、FSM[人間介入]により調整された操作量が伝達されて、ロボットの駆動系は推力を失い、人間によるロボットの動作支援を行うことができる。
【0043】
また、FSM[人間介入]が機能し、手動制御状態にある場合においても、他のFSMに係る操作量は、各センサからの検出信号に基づいて所定の制御周期毎に作成され、上書き記憶されているため、人間の操作介入が解除された時点から、直ちに自動制御状態に復帰することができる。
なお、上述した実施例においては、無人搬送車という比較的動作が簡易なロボットに本発明を適用した例を示したが、本発明は、これに限定されるものではなく、複雑な動作を実行するロボットにも良好に適用することができることはいうまでもない。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るロボットの動作支援システム及びその制御方法によれば、ロボットへの接触により、本来の自律動作が抑制されて、作業者による手動制御が可能な状態となり、かつ、作業者がロボットに外部から印加した操作力に応じて、ロボットに任意の動作をさせることができるため、専門知識の修得やロボット操作の熟練を必要とすることなく、トラブル発生等に容易に対処することができる。
【0045】
また、作業者が操作介入する手動制御状態においても、本来の自律動作に必要な操作量情報が随時作成、保存されるため、自律動作への復帰(発現)が可能な状態から直ちに本来の動作に復帰することができるため、トラブルからの脱出を迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るロボットの動作支援システムの基本原理を示す概念図である。
【図2】本発明に係るロボットの動作支援システムの一実施例を示す概略構成図である。
【図3】一実施例の動作を制御する有限状体機械を示す概念図である。
【図4】一実施例の動作を制御する操作量の作成・調整手順を示すフローチャートである。
【図5】従来技術におけるロボットの動作制御手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1、1a 接触センサ
2 外界/内界センサ
2a 前方障害物センサ
2b 側方障害物センサ
2c 誘導用センサ
3 操作量制御部
3a 操作量調整部
3b 操作量作成部
3c 抑制ノード
4 駆動系
4a モータ
5 誘導路
10 ロボット
10a 無人搬送車
20 人間(作業者)

Claims (4)

  1. 外界及び内界の状態を検知し、該検知情報に基づいて所定の自律動作を行うロボットと、
    前記ロボットに所定の動作をさせるための操作量情報を作成、送出する動作制御手段と、
    前記操作量情報に基づいて、前記ロボットを動作させる駆動手段と、
    前記ロボットに付設され、前記ロボットへの接触状態を検出する接触情報検出手段と、を有し、
    前記動作制御手段は、前記所定の自律動作を行うための操作量情報を送出する第1の制御状態と、前記接触情報検出時に外部から印加される力に応じて前記ロボットを任意に動作可能とするように前記操作量情報を削減調整する第2の制御状態とを切り換え制御するとともに、
    前記第2の制御状態時にも、前記検知情報に基づいて前記ロボットに所定の動作をさせるための操作量情報を随時作成し、該第2の制御状態の終了後に、該操作量情報を送出することを特徴とするロボットの動作支援システム。
  2. 前記動作制御手段は、前記第2の制御状態時に作成した前記操作量情報を随時保持することを特徴とする請求項1記載のロボットの動作支援システム。
  3. 前記外部から印加される操作力は、前記接触情報検出手段に印加される外力であることを特徴とする請求項1又は2記載のロボットの動作支援システム。
  4. 外界及び内界の状態を検知して、該検知情報に基づいて所定の自律動作を行うための操作量情報を作成して、該操作量情報に基づいてロボットを動作させる第1の有限状態機械と、
    前記ロボットへの接触状態を検出して、前記操作量情報を調整するとともに、外部から印加される操作力に応じて、前記ロボットを任意に動作させる第2の有限状態機械と、
    を有し、
    前記第2の有限状態機械を第1優先順位に設定し、
    前記第2の有限状態機械による動作時には、前記第1の有限状態機械による動作が抑制され、
    前記第1の有限状態機械は、前記第2の有限状態機械による動作時にも、前記検知情報に基づいて所定の自律動作を行うための操作量情報を随時作成し、前記第2の有限状態機械による動作の終了後に、該操作量情報に基づいて前記ロボットを動作させることを特徴とするロボットの動作支援システムの制御方法。
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