JPH10278894A - 航空機エンジン試験施設 - Google Patents

航空機エンジン試験施設

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JPH10278894A
JPH10278894A JP8295997A JP8295997A JPH10278894A JP H10278894 A JPH10278894 A JP H10278894A JP 8295997 A JP8295997 A JP 8295997A JP 8295997 A JP8295997 A JP 8295997A JP H10278894 A JPH10278894 A JP H10278894A
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JP
Japan
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opening
building
wall
aircraft
engine test
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Pending
Application number
JP8295997A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Nakagawa
清 中川
Hidemaro Shimoda
英麿 霜田
Toru Miyajima
徹 宮島
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Publication date
Application filed by Shimizu Construction Co Ltd, Shimizu Corp filed Critical Shimizu Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 航空機エンジン試験において、低出力時にエ
ンジンストールを起こさないように空気の円滑な流れを
確保しつつ、防音機能も十分に発揮させることができ
る、航空機エンジン試験施設を提供する。 【解決手段】 左右の側方壁11、11と屋根12とを
有する建屋10を備え、その建屋10は、内部に航空機
Aを搬出入する開放部13と、その開放部13と反対側
に位置する空気取り入れのための開口部14を有する航
空機エンジン試験施設であって、建屋10の外側に、エ
ンジン試験時の騒音が空気取り入れのための開口部14
から外部に伝搬するのを防ぐ防音塀20を配置し、その
防音塀20の壁面部分21に、防音塀20の外側から開
口部14に向かう空気を通過整流する壁面開閉機30構
を設けた構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、航空機エンジン試
験施設に関し、特に、エンジンを航空機に取り付けたま
まで試運転(ランナップテスト)を行えるように、エン
ジンストールを起こさないための空力的条件を確保しつ
つ、空港周辺の環境に対する防音性能の向上を図った航
空機エンジン試験施設に関する。
【0002】
【従来の技術】航空機のエンジン整備の一環として、そ
の試運転が行われるが、それは、航空機エンジン試験施
設中で一般に行われている。
【0003】従来の航空機地上エンジンテスト用消音装
置(ノイズサプレッサー)の外観図を図6に示すが、こ
のノイズサプレッサーは、中央エンジン用消音ダクト1
や外側エンジン用消音ダクト2を、テストするエンジン
3の直後に配置し、排気側の騒音源を図のように消音ダ
クトで覆うことによって後方に伝搬する騒音を低減し、
側方へ伝搬する騒音に対しては側方に配置した隔壁(防
音塀)4によって低減していた。
【0004】ところで、航空機のエンジン試験施設は、
その具備すべき性能として、空力面、騒音面及び運用面
を考慮したものが求められる。しかしながら、従来のノ
イズサプレッサーは、まず空力面で問題点を抱えてい
た。航空機Aのジェットエンジン3は、安定した吸気が
行われないとエンジンストール(不完全燃焼によるエン
ジン停止)を起こしてしまうが、上述のものは以下のよ
うな問題があるために、正面からの風5以外の横風及び
尾翼方向からの風がある範囲6ではテスト不能に陥って
しまい、結果として年間稼働率の低下を招いていた。 (1) 機首に向けて吹く一方向の風向きには使用でき
るが、尾翼に向けて吹く風の時には使用できない。 (2) エンジン3の排気を消音ダクト2で覆う構造の
ため、ほとんどの空気が吸気口からエンジンに吸入さ
れ、エンジンをバイパスして後方にながれる空気流が少
なくなって、エンジン吸気口前の風速分布の変動値(平
均流速との偏差値)が大きいものになってしまう。 (3) 航空機Aの向きに対して、横風6の状況下にお
いては、遮音の目的で設置してある隔壁4の形状から、
必然的にその端部において境界層の気流の剥離が生じや
すくなる。 (4) 上記境界層剥離やエンジンの吸気流と排気流と
の間に渦が発生し、この渦がエンジンに混入し、エンジ
ンストールを起こす。 (5) 隔壁4を乗り越えた横風6によって発生する乱
れ・渦bをエンジンへ吸気流cとして混入し、エンジン
ストールを起こす(図7参照)。
【0005】また、騒音面においては、 (1) 消音対策として後方や側方の音に対してはかな
りの対策を講じているものの前方への騒音に対しては配
慮されていない。 (2) 上方へ伝搬する騒音に対しては隔壁の上部から
迂回してエンジン側方に伝搬する騒音についての配慮が
なされておらず、隔壁からの距離が遠くなるほど減音効
果が低くなる。 (3) 夜間等に気温の逆転現象が生じた場合や上空に
おける急激な風速変化等による異常伝搬が発生した場合
には、上方に伝搬する音が屈折し遠く離れた場所まで届
くため、隔壁による遮音では減音効果が期待できない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本出願の発明
者等は、こうした問題の根本的解決策として、防音のた
めの左右の側方壁と屋根とを有する建屋を備え、その建
屋内に航空機を格納した状態で試験を行う建屋式の試験
施設を考えた。その場合、建屋には、図5に示すように
航空機Aを内部に搬出入する開放部7と、エンジン試験
に必要な空気aを取り入れる開口部8とを設ける。
【0007】ところが、このように屋根を有する建屋式
の試験施設の遮音性能について考察してみると、左右の
側方壁9、9及び屋根部分は十分な防音又は消音構造と
できるので問題ないが、航空機Aの前後方向は、エンジ
ン試験の空気取り入れと排出のために開口となり、そこ
から騒音が直接外部に伝搬してしまう問題が残されてい
る。
【0008】勿論、この開口部分を閉じればその分、遮
音性能を高めることができる。しかし、特に空気取り入
れのための開口部8は、ジェットエンジンのように多量
の空気を必要とするエンジン試験には不可欠な部分であ
り、これを閉塞することはできない。
【0009】開口部8を部分的に閉じる方法や、開口部
8の大きさを小さくする方法なども考えられる。しか
し、エンジン出力が低い条件下では、気流が円滑に流れ
ないとエンジンストールを起こしてしまうため、この開
口部8の大きさも十分に確保しなければならない。しか
も、この開口部8の外から建屋内に流入する空気の流れ
も円滑で、過大な乱流等が発生しないように配慮する必
要もある。
【0010】本発明は、以上のような点を考慮してなさ
れたもので、建屋と防音塀とを組み合わせることによっ
て、エンジン試験のための空気の円滑な流れを確保しつ
つ、防音機能も十分に発揮させることができる、建屋式
の航空機エンジン試験施設を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明では、側方壁と屋根とを有する建屋から成
り、該建屋は、航空機を内部に搬出入する開放部と、該
開放部の反対側に位置する空気取り入れ用の開口部とを
有する航空機エンジン試験施設であって、前記開口部の
外側に、エンジン試験時の騒音が外部に伝搬するのを防
ぐ防音塀を配置し、該防音塀の壁面部分に、防音塀の外
側から前記開口部に向かう空気を通過整流する壁面開閉
機構を設けた設た構成とした。ここで、防音塀として
は、開口部から離れた位置に配置し、開口部の正面に位
置する正面壁部分と、該正面壁部分の両側から建屋側へ
向かって延びる左右の側壁部分から成り、前記正面壁部
分に壁面開閉機構を設備するのが好適である。また、壁
面開閉機構は、水平に配置した複数の回転遮蔽板を備
え、各回転遮蔽板の回転位置により防音塀の壁面部分を
開閉する構成とすることもできる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、添付の図1ないし図4を参照して説明する。
図1は、本実施の形態に係る航空機エンジン試験施設を
示す概略斜視図であり、図2はその中央断面図、図3及
び図4は壁面開閉機構の縦断面図を示している。
【0013】これらの図から理解できるように、本実施
の形態による航空機エンジン試験施設は、建屋10と、
その建屋10の外側に配置した防音塀20とを備える。
建屋10は、左右の側方壁11、11と、屋根12とを
有する。この建屋10は、内部に航空機を搬出入する開
放部13と、その開放部13の反対側に位置する空気取
り入れのための開口部14を有する。
【0014】建屋10の外側に配置した防音塀20は、
エンジン試験時の騒音が空気取り入れ用の開口部14か
ら外部に伝搬するのを防ぐためのもので、その開口部1
4の高さよりも高くしてある。さらに、この防音塀20
は、図1及び図2に示すように、建屋10の開口部14
から離れた位置に配置してあり、その開口部14の正面
に位置する正面壁部分21と、その正面壁部分21の両
側から建屋10側へ向かって延びる左右の側壁部分2
2、22とを有する。これにより、防音塀20を、平面
視において全体としてコ字形に形成し、開口部14を囲
むように構成している。
【0015】この防音塀20は、これを高くすればする
ほど、その防音効果は良くなる。しかし、あまりに高く
した場合、施工費や構造強度などの点で不都合が生じる
だけでなく、開口部14へ向かう空気の流れが円滑でな
くなり、しかも、乱流を発生させやすくなる。したがっ
て、これらの点を考慮してその高さや、建屋10からの
距離を決定している。建屋10からの距離に関しては、
大きいほど開口部14付近での乱流が生じにくくなる
が、逆に防音効果が低下する。
【0016】そこで、本実施の形態では、そうした相関
関係に配慮して、防音塀20におけるその正面壁部分2
1に、図3及び図4に示すような壁面開閉機構30を設
けてている。この壁面開閉機構30は、防音塀20自体
に、その防音塀20の外側から空気取り入れ用の開口部
14に向かう空気を必要に応じて通過させたり遮断した
りする機能を持たせるために設けたものである。
【0017】壁面開閉機構30については、種々の構成
を採用することができるが、図示例では、複数の回転遮
蔽板31を上下に配置し、各回転遮蔽板31の回転位置
により防音塀20の壁面部分を開閉する構成としてい
る。即ち、各回転遮蔽板31は、防音塀20の長さ方向
に延びる水平軸32を中心として回転可能に配置してあ
り、しかも、上下に隣り合う各回転遮蔽板31どうし
で、開状態及び閉状態を保持することができるように設
計している。
【0018】回転遮蔽板31の先端部分31aと、水平
軸32上に設けた固定受け枠33とは、回転遮蔽板31
が図4に示すように閉状態にあるとき、部分的に重なる
凹凸形状としてあり、これにより、騒音が漏れないよう
相互に隙間が生じない構成としている。
【0019】回転遮蔽板31の材料としては、防音性に
優れたものであれば、特別に限定されないが、製作性や
経済性、軽量化などの点を考慮してアルミ材又は鉄板、
あるいは両者を組み合わせた構成とするのが好適であ
る。
【0020】また、各回転遮蔽板31を回転駆動させる
駆動機構についても特に例示していないが、全体として
は大重量となるので、電動などの動力源を用いて駆動さ
せる方法を採用するのが好適である。その場合、回転遮
蔽板31の長さが長くなり過ぎないように複数に分割し
た形態とし、それぞれを同時にあるいは個々に駆動可能
に構成しても良い。
【0021】このような構成の防音塀20を配置した場
合、エンジン試験時においてその出力が低く、発生騒音
のレベルが低い条件では、図3のように各回転遮蔽板3
1を解放して気流の流れをスムーズにすることで、エン
ジンストールを防止することができる。この場合、各回
転遮蔽板31は上下に開閉するので、左右へ開閉するの
に比べて空気の流れをよりスムーズにする作用がある。
【0022】また、エンジン出力が高くなり、発生騒音
が高くなった条件では、図4のように各回転遮蔽板31
を閉鎖して防音機能を高めることで、エンジン試験を可
能にすることができる。この場合、防音塀20は建屋1
0の開口部14を囲むように位置しているため、防音塀
20の外側から建屋10の開口部14に向かう空気は、
その防音塀20の上端を乗り越えてから開口部14へ向
かうことになるが、防音塀20自体は開口部14から十
分に離れているので、開口部14から建屋10内へ流れ
込む空気量も十分に確保される。
【0023】以上の結果、航空機のエンジン試験を円滑
に実施でき、しかも、騒音伝搬を有効に防止することが
できる。
【0024】なお、上記実施の形態においては、壁面開
閉機構30を正面壁部分21に設けた例を示したが、さ
らに側壁部分22に対しても設けることができる。さら
に、壁面開閉機構30を必ずしも正面壁部分21全体に
ついて設ける必要はなく、エンジンストールを起こさな
い範囲で部分的に設けても良い。
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、空気取
り入れ用の開口部を有する建屋の外側に、エンジン試験
時の騒音が空気取り入れのための開口部から外部に伝搬
するのを防ぐ防音塀を配置し、その防音塀の壁面部分
に、防音塀の外側から開口部に向かう空気を通過整流す
る壁面開閉機構を設けた構成としたので、エンジン試験
のための空気の円滑な流れを確保しつつ、防音機能も十
分に発揮させることができるという効果を奏する。
【0026】また、防音塀は、建屋の開口部から離れた
位置にあり、その開口部の正面に位置する正面壁部分
と、その正面壁部分の両側から建屋側へ向かって延びる
左右の側壁部分とを有し、正面壁部分に壁面開閉機構を
設備した構成とすることによって、開口部へ向かう空気
の円滑な流れと防音効果の両方を極めて効率よく発揮さ
せることができる。加えて防音塀の設置安定性も図るこ
とができる。
【0027】また、壁面開閉機構は、複数の回転遮蔽板
を備え、各回転遮蔽板の回転位置により防音塀の壁面部
分を開閉する構成とすることによって、開閉機構を簡素
化することができ、しかも、必要に応じて部分的に開閉
可能にすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による航空機エンジン試験施設全体の
概略斜視図
【図2】 本発明による航空機エンジン試験施設の中央
部分の縦断面図
【図3】 本発明による開閉機構の回転遮蔽板の開状態
を示す部分断面図
【図4】 本発明による開閉機構の回転遮蔽板の閉状態
を示す部分断面図
【図5】 従来の航空機エンジン試験施設の側方壁部分
示す平断面図
【図6】 従来の航空機地上エンジンテスト用消音装置
を示す斜視図
【図7】 従来装置の横風の流線図
【符号の説明】
10 建屋 11、12 側方壁 13 解放部 14 開口部 20 防音塀 21 正面壁部分 22 側壁部分 30 壁面開閉機構 31 回転遮蔽板 31a 先端部分 32 水平軸 33固定受け枠

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側方壁と屋根とを有する建屋から成り、
    該建屋は、航空機を内部に搬出入する開放部と、該開放
    部の反対側に位置する空気取り入れ用の開口部とを有す
    る航空機エンジン試験施設であって、前記開口部の外側
    に、エンジン試験時の騒音が外部に伝搬するのを防ぐ防
    音塀を配置し、該防音塀の壁面部分に、防音塀の外側か
    ら前記開口部に向かう空気を通過整流する壁面開閉機構
    を設けたことを特徴とする、航空機エンジン試験施設。
  2. 【請求項2】 防音塀は、開口部から離れた位置に配置
    し、開口部の正面に位置する正面壁部分と、該正面壁部
    分の両側から建屋側へ向かって延びる左右の側壁部分か
    ら成り、前記正面壁部分に壁面開閉機構を設備してある
    ことを特徴とする、請求項1に記載の航空機エンジン試
    験施設。
  3. 【請求項3】 壁面開閉機構は、水平に配置した複数の
    回転遮蔽板を備え、各回転遮蔽板の回転位置により防音
    塀の壁面部分を開閉する構成であることを特徴とする、
    請求項1又は2に記載の航空機エンジン試験施設。
JP8295997A 1997-04-01 1997-04-01 航空機エンジン試験施設 Pending JPH10278894A (ja)

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JP8295997A JPH10278894A (ja) 1997-04-01 1997-04-01 航空機エンジン試験施設

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JP8295997A JPH10278894A (ja) 1997-04-01 1997-04-01 航空機エンジン試験施設

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JPH10278894A true JPH10278894A (ja) 1998-10-20

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ID=13788774

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JP8295997A Pending JPH10278894A (ja) 1997-04-01 1997-04-01 航空機エンジン試験施設

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